スライム「おら、ちゃっちゃと働けよ奴隷」
男「は、はい…」
スライム「ったく本当使えねぇなぁ…」
男「ごめんなさい…」
スライム「謝る位なら手を動かせや!」
男「はいぃ…」
男「あ、ゾンビさん」
ゾンビ「男さん大丈夫?」
男「平気っす!」
ゾンビ「そう…無理しないでね?」
男「ありがとうございます!」
ゾンビ「ふふ…それじゃあね?」
男「ああ…ゾンビさん優しいなぁ…腐ってるけど…」
スライム「おい奴隷!なにしてんだ!」
男「い、今行きます!」
スライム「さっさと今日の分の薬草出しな」
男「はい…」
スライム「…たったこれっぽっちか?」
男「す、すいませんすいません!だ、だから鞭は勘弁してください…」
スライム「明日は倍もってこい。じゃなきゃ鞭だからな」
男「ば、倍ですか…?」
スライム「あ゛?」
男「わ、わかりました!」
男「(うぅ…森の深部に入らなきゃいけないのか…)」
ハーピー「ん?」
男「は、ハーピーさん!?」
ハーピー「あら、スライムの奴隷じゃない。どこいくの?」
男「も、森の深部に…」
ハーピー「1人で行くの?へぇ…へぇぇ。運んで行ってあげましょうか?」
男「だ、大丈夫です!お気遣い感謝します!」だだだっ
ハーピー「あら…まだ上空10mから落とした事気にしてるのかしら」
~森の深部~
男「うぅぅ…薄暗くて怖い…」
妖精「奴隷さん奴隷さん。なにしてるです?」
男「あ、妖精さん…今薬草を探してるんですよ」
妖精「薬草?いっぱいとるです?」
男「は、はい」
妖精「だったらあっちにいっぱいあるです」
男「……本当ですか?」
妖精「です」
男「な、ならそっちに行ってみます」
妖精「がんばですー」
男「あ、ありがとうございます」
男「あ゛ぁぁぁぁぁ!!」
巨大蜂「ぶーん(おいごら待てやぁぁぁぁぁ!!)」
妖精「がんばですー」
男「どっでぎま゛じだ」
スライム「ギャハハハ!!なんだその顔!!」
男「ばぢに゛ざざれ゛ま゛じだ」
スライム「どんくせぇなぁおい!」
スライム「まあいいや。じゃあ明日は毒消し草取ってこいよ」
男「え゛」
スライム「へ・ん・じ・は?」
男「ばい゛」
~寝室~
男「う゛ぅ…ごんなの違う…俺が求めでだのとぢがう…」
男「なんでズ、ズライムなんがに…」
男「みんなにばおもぢゃにざれで…」
男「帰りだい…日本に帰りだい…」
男「ぐすっ」
男「……」とぼとぼ
ラミア「あ、男さん…」
男「あ、ラミアざん」
ラミア「ど、どうしたのその顔…?」
男「はぢにさざれまじて」
ラミア「えと…あまり森の深いとこ行っちゃだめですよ…?」
男「ありがどうございます」
ラミア「い、いえ…ではお気をつけて」
男「ばい(ラミアさん天使やわぁ…)」
男「解毒ぞう…解毒ぞうっと…っいだ!!」蔓で叩かれ
ドリアード「汚い手で触らないでくださいませんか?」
男「ず、ずいません…」
ドリアード「貴方…私は前にも言いましたわよね?この木は高貴な私が住んでいると。もう忘れてしまいむしたの?」
男「い、いえ゛…夢中になっでで」
ドリアード「はぁ…一つの物事しか考えられないとはほんっと屑ですわね」
男「ごめんなざい」
ドリアード「もういいですわ。さっさと消えなさい」
男「ばい…」
ドリアード「ああそうそう。触った罰としてそこにある雑草、抜いておいてくださいます?」
男「わ、わがりました…(あれ、これって解毒草…?)」
ドリアード「抜いたならさっさと消えなさいな。この屑」
男「ばい…」
男「解毒草がずぐ手に入ったから今日はばやく帰れる…まあ、帰ったところでだけど…」
サキュバス「あら、男ちゃんじゃない」
男「あ、サキュバスざん…」
サキュバス「まあ、どうしたの?その顔…酷く腫れてるわ…大丈夫?痛くない?」
男「だ、大丈夫です…」
サキュバス「そう…私がホイミが使えたら良かったのだけど…」
男「お、おぎもちだけで充分です…」
サキュバス「そう…。ね、男ちゃん今晩どう…?」
男「ず、ずいません…スライム様が…」
サキュバス「そうよね…あの娘ったら独り占めにして…まあいいわ、もし良かったら私のとこに来なさいね?たっぷり可愛がってあ・げ・る。ふふ、じゃあね♪」
男「ざようなら…(なんで見た目80代のババアのとこに行かなきゃならんのだ…ちくしょう…若けりゃ…)」
男「た、ただいま戻りましだ…」
スライム「お、今日は早かったな?」
男「あ、ありがとうございます」
スライム「まあまあな数あるな…よし、褒美に一本やるよ。ほら食え!」
男「!?むがっ!むがが!!(く、口にねじ込むな!にげぇぇぇぇ!!)」
スライム「ちゃんと食ったか?」
男「げほっ!ごほごほ…うぇ…は、はい」
スライム「んじゃ、それがお前の昼飯な」
男「」
スライム「おい奴隷」
男「は、はい!」
スライム「肩揉めや」
男「…はい?」
スライム「かーた!なんだ、ついに耳までバカになったか?」
男「い、いえ…えっと…肩ってどのあたり…ですか?」
スライム「はぁ?見りゃわかんだろーが!さっさとしねぇと鞭食らわせっぞ!!」
男「は、はいぃぃ!!(んなこた言われても…)」
スライム「~♪」うにょうにょ
男「……(肩どこだよ…)」
スライム「どーれーいー?」
男「っ!!た、ただいま!(ええい、ままよ!)」もにゅ!
スライム「ひゃ!?////」
男「い、如何ですか…?」もにゅっもにゅっ
スライム「て、てめぇは…////どこ触ってんだぁぁぁぁぁぁ!!」
男「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
スライム「ったく、奴隷の分際で…」
男「」
スライム「…返事しろよ奴隷」
男「」
スライム「な、なんだよ。お前が変なとこ触るのが悪いんだろうが!」
男「」
スライム「…ど、どれ…いや、男…?」
スライム「…死んでる!?」
スライム「ぞ、ぞんぢょう゛ぅ!」ドアばーん!
スケルトン「なんじゃ、そんな全身ぷるぷるさせて」
スライム「お゛どごがじん゛じゃっだぁ!」
スケルトン「…はぁ…またかの…」
スライム「だっで、だっでだっで!」
スケルトンさ「わかったわかった。さっさと復活させに行くぞ」
男「う、うーん…」
スライム「起きたか?」
男「…あれ…?スライム様…?」
スライム「今日はもう休んでいい。明日やる仕事は明日伝える」
男「あ、ありがとう…ございます…?」
スライム「ふん…」
男「俺…どうしたんだっけ…?」
ゾンビ「入りますよ、男さん」
男「は、はい!」
ゾンビ「男さんが死んで復活したと聞いてお見舞いに来ましたよ」
ラミア「…大丈夫?」
男「死んだ?……ああ…意識が混濁してたんですけど…やっと現状を理解できました…」
ゾンビ「スライムさんに何したんですか?」
男「えっと…肩を揉めって言われて…適当に揉んだら何故か怒られて…」
ゾンビ「あー…」
ラミア「えと…適当に揉んだらいけないと思います…」
男「でも…鞭で殺さなくたって…グスッ」
ゾンビ「な、泣かないで男さん!」なでなで
ラミア「いい子、いい子…」なでなで
男「う、うぅ…」
ゾンビ「それじゃ、私たちは行きますね?」
ラミア「ゆ、ゆっくり休んでくださいね…?」
男「はい、今日はありがとうございました」
男「…はぁ…拾われたのがゾンビさんやラミアさんなら良かったのになぁ…」
男「なんでよりにもよってあんなスライムなんだよ…これで殺されたの何回目だよ…勘弁してくれよ…」
男「朝から晩までこき使われて…気に入らなかったら殺されて…」
男「俺が何したって言うんだよ…ラノベみたいに勇者とか絶対強者になれなかったら意味ないじゃん…女神様…俺が何したんだよ…ッ!!」
スライム「……」
~森の湖~
スライム「…おーい…」
人魚「やっほー!あれ、今日は男君いないの?なんで?」
スライム「ピンポイントで嫌味言うなよ…」
人魚「なになに?またなんかやらかしたの?」
スライム「……」
人魚「図星ー?あんた本当男君好きだよねー」
スライム「うっせ。そんなんじゃねぇよ…」
人魚「はいはい、じゃあ何があったかはなそーねー?」
スライム「…うん」
人魚「…はぁ」
スライム「……」ビクッ
人魚「あんた、何年生きてんのよ…今更尻の一つや二つ揉まれたぐらいで殺すとか生娘にも程があるっしょー」
スライム「も、揉みしだかれたんだ!」
人魚「だから何よ。…あんた、本当にいい加減奴隷扱いやめないと取り返しがつかない事になるわよ?まあ、もう取り返しがつかない事になるかもしれないけど」
スライム「…わかってるよ…でも…」
人魚「人型になってごめんなさいって謝って処女でも捧げれば許してくれるって。んで今度はあんたが奴隷…いや、性奴隷になれば!」
スライム「は、はぁぁぁ////!?しょ、しょしょしょじょ、せ、性奴隷ってあんた…////!」
人魚「いいと思うんだけどなー。男君、かなりいいもん持ってるし、私としてはーあんな目で見られたらそれに答えるのもやぶさかじゃないしー♪」
スライム「え」
人魚「ん?」
スライム「お、男って…そんな目であんたを見た事あるの…?」
人魚「んー、たまにだけどね?あとドリアードとかラミアちゃん、ゾンビちゃんとかもそんな感じみたいよ?」
スライム「…私には…ない…」
人魚「そりゃそうよ。あんたスライムだもの」
スライム「…帰る」
人魚「あんたも人型になればきっと大丈夫よー。試してみたら?」
スライム「…本当?」
人魚「うん。あとおっぱいを結構見てくるからちょっと大きめにしたらいいと思う!」
スライム「…や、やってみる////」
人魚「あ、そだ。明日男君湖に呼んでよ。久しぶりにいろいろ話したいし」
スライム「……」
人魚「あはは、そんな怖い変形しなくても盗ったりヤったりしないわよー♪」
スライム「わ、わかってる////!」
人魚「あ、そだ。これだけは言っとくわよ?」
スライム「な、なに?」
人魚「悪い事をしたら謝る。ゴブリンでも出来るわよ?」
スライム「…うん」
人魚「じゃ、頑張ってねー♪あ、男に果物持ってくるように言っといてー」
スライム「はいはい、またねー」
~男の寝室~
男「……」
スライム「奴隷、起きてるか?」
男「……」
スライム「寝てるか…」
スライム「………ごめん…痛かったよな…」
スライム「…明日…明日ちゃんと謝るから…」
スライム「…おやすみ…」ちゅ
スライム「…ッ////」ドタバタ
男「…(だ、誰だ今の!?あんな人…いやモンスター居たかこの村に!?)」
男「…すっげー可愛かったなぁ…透き通るような髪に瞳…や、柔らかい唇…やっべぇ勃ってきた…」
男「おはようございます」
スライム「お、おう」
男「え、えっと…今日の仕事は…?」
スライム「ん?ああ。森の湖に行って人魚に果物持っていけ」
男「わかりました。えっと、届ける果物は…?」
スライム「現地調達。おら、さっさと行ってこい」
男「」
スライム「…お、おい奴隷」
男「…なんですか?」
スライム「…その、昨日は…悪かった。ごめん」
男「え!?」
スライム「な、なんだよ!?」
男「い、いえ、なんにも…」
スライム「ならさっさと行きやがれ!またぶっ殺されてーのか!」
男「ひぃぃぃぃ!」だだだ!
スライム「あっ…」
スライム「…謝ったのに…またやっちゃった…はぁ…」
~森の中~
男「はぁ…朝から災難だ…まあ今に始まった事じゃないけど…。それにしても昨日の女の子…可愛かったなぁ…ほっぺにき、キスまでされちゃったし…えへえへ…」
??「……」じー
男「でも、何て名前のモンスターなんだろう…今まで見た事ないタイプだったし…宝石のゴーレム?いや、違うな…うーん…」
??「……」じー
男「…あの、何か用ですか?」
アラクネ「お腹・すいた」
男「俺は美味しくないですよー」
アラクネ「嘘・いい匂い・する」
男「死にたくないんですが…」
アラクネ「大丈夫・殺さず・生かさず?」
男「勘弁してください…」
巨大蜂「ブーン!(見つけたぞこの野郎!)」
男「あ」
アラクネ「あ」
巨大蜂「あ」
アラクネ「けぷっ」
男「うえぇ…耳が、耳がぁ…」
アラクネ「お腹・いっぱい」
男「助かった…」
アラクネ「なに・してる?」
男「ああ、果物探してるんですよ」
アラクネ「果物」
男「はい」
アラクネ「あの木・果物・いっぱい」
男「あ、ありがとうございます!」
アラクネ「お礼・身体で」
男「勘弁してください」
アラクネ「しょぼーん」
~森の湖~
男「人魚さーん?いますかー?」
〈やっほー!
男「あ、いたいた。てかあんな遠くに…いぃぃぃぃぃ!?」
人魚「きゃっほー!」
男「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!」
人魚「雌に飛びつかれて悲鳴をあげるなんて男君は初心だねー♪」
男「……」ぴくっぴくっ
人魚「おーい?男君ー?」
男「うぅ…身体のあちこちがいったい…」
人魚「あっはっは!ごめんごめん、男君がそんなひ弱だとは知らなくてさー!」
男「(グサッ)」
人魚「んで、今日は何しに来たの?」
男「あ、はい。スライム様から果物を持っていけと言われまして」
人魚「おー果物!いーねー♪」
男「では、どうぞ」つ果物
人魚「ありがと♪男君も食べる?」
男「え、いいんですか?」
人魚「うん!話し相手が欲しかったし♪」
男「あ、でも早く帰らないとスライム様に…」
人魚「大丈夫大丈夫。あいつには私から言っとくから!なんなら私の名前出せば大丈夫!」
男「ならお言葉に甘えて…」
人魚「よしよし♪ところでさー」
男「はい?」
人魚「私のおっぱい、どうだった?柔らかかったでしょー♪」
男「え?」
人魚「さっき抱きついた時いっぱい押し付けてあげたじゃん♪」
男「あ、ああ…柔らかかった…です(あまりの衝撃でそれどころじゃなかったっつーの!!)」
人魚「んふー♪男君はやらしーなー♪」
男「は、ははは…」
人魚「んでさー、最近のスライムはどー?」
男「ど、どうとは?」
人魚「元気かってこと。最近あいつ顔見せにこねーからさー」
男「そ、そうなんですか…はい、スライム様は元気ですよ」
人魚「なら良かったけど…。ところでさ、男君はスライムの事どう思う?」
男「…はい?」
人魚「はいじゃないでしょー?スライムの事、どう思うかって聞いてんの」
男「…あの、スライム様はスライムですよ?」
人魚「うん。友達の私が言うのもあれだけど、スライムの中じゃかなりの美人だと思うけど?」
男「…美人?」
人魚「ぅん?…え、まさかあいつ…えと、スライムの人型って見た事…ある?」
男「…スライム様って人型になれるんですか?」
人魚「」
男「え、えと…人魚さん…?」
人魚「ご、ごめん…ちょっと目眩が…」
男「あ、そうだ。人魚さん、この湖に妖精さんはいますか?」
妖精「よんだです?」
男「あ、間違えた。精霊さんでした」
妖精「紛らわしいのですー」
男「ごめんなさい」
人魚「ブツブツ…」
男「あ、あのー」
人魚「な、なにかな!?」
男「えっと、この湖に精霊さんがいるかどうかの話なんですけど…」
人魚「ああ、いるよ?」
男「いるんですか!?ど、どんな方ですか?」
人魚「眼の前にいるじゃない♪」
男「え」
人魚「疲れるから普段はこっちなの♪」
男「あ、ああなるほど。え、えとつかぬ事お聞きしますが…その、昨日精霊の姿で僕の所に来ました?」
人魚「ん?なんで?」
男「実は…」
人魚「へぇー…♪ふぅん…そうなんだぁ?」
男「あ、あの…」
人魚「残念だけど私じゃないよ♪」
男「そうですか…」
人魚「それで、そんなにその女の子可愛かったんだぁ♪」
男「ち、ちがっ////ただ俺は…なんであの子は俺の所に来たのかなって…」
人魚「照れない照れない♪まあ、また近いうちに現れるよ♪」
男「はぁ…そうですか」
人魚「…あのさ、男君」
男「はい」
人魚「スライムの事、嫌い?」
男「……ッ!」
人魚「…スライムが男君に凄い酷い事してるのは知ってるよ。でもさ…」
男「…何回も…何回も殺されてるんですよ!?」
人魚「……」
男「何度も鞭で叩かれました…何度も…っ!痛くて痛くて…泣いてお願いしても止めてくれなくて…!!そんな相手…嫌いに決まってるじゃないですか!大っ嫌いですよ!!」
人魚「男君…」
男「はぁー…はぁー…す、すいません…つい…あ、あの…この事はスライム様には…」
人魚「…うん、言わないでおいてあげる」
男「あ、ありがとうございます。えと、そろそろ俺戻らないと…」
人魚「あ、ごめんね相手させちゃって」
男「いえ、俺もなんかスッキリしたので…では」
人魚「またねー♪」
人魚「はぁーぁ…こりゃなんとも…まあ当然なんだろーけどさー…」
人魚「こっから好感度上げるのはちょーっとキツイと思うんだー」
妖精「どしたのー?」
人魚「なんでもないよー。はぁ」
人魚「…女神様も何考えてるんだか…絶滅した人間を連れてくるなんてさぁ…」
~森の中~
男「や、ヤバイ!話しすぎた!急いで帰らないと!」
ハーピー「あーいましたいました。今までどこにいたの?」
男「は、ハーピーさん…ちょ、ちょっと湖に…」
ハーピー「あら、そうなの。悪いんですけどちょっと急いでますので」
男「え!!ちょ、まっ!?」
ハーピー「暴れたらまた落ちますわよー♪」
男「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
~モンスターの村~
ハーピー「連れてきましたわよ」
男「」
スケルトン「よしよし、これで全員揃ったのぉ…ってこやつ気絶しとるではないか」
スライム「おら、起きろ奴隷」ぺちぺち
男「う、うぅん…?あれ、俺また死んで…?」
ハーピー「あら失礼ね。優しく運んであげたのに」ふみふみ
男「はうっ!?す、すいませんありがとうございました!だ、だからその!」
ハーピー「あら、硬くなって来たわ」さすさす
男「あっ////」ビクッ
スライム「……」ギギギ
ゾンビ「硬く…?」
ラミア「////」
サキュバス「あらあらまあまあ////」
スケルトン「…ごほん。話しても良いかの?」
ハーピー「あらごめんなさい」
スライム「おら、起きろ奴隷!」ドスッ!
男「ガハッ!?す、すいません…今起きますので…!」
スライム「ったく…」
スケルトン「よし。皆を集めたのは他でもない…今、この村には危機が迫っておる」
ざわ…ざわ…
スケルトン「皆も知っておる通り…いや、一名を除き知っておる事じゃが」チラッ
男「…」ビクッ
スケルトン「毎年この時期になるとオークの群れが現れる。それだけならば問題ないのじゃが…」
スケルトンが手に持っていた水晶玉を高く掲げると空中に映像が浮かび上がった。
スライム「こいつは…」
男「…黒い、オーク?」
ゾンビ「でも、一匹だけみたいですよ?これなら…」
ラミア「…で、でも…凄く禍々しいオーラ…」
サキュバス「違うわ」
ハーピー「え?ただの黒いオークでなくて?」
サキュバス「こいつはオークなんて可愛いものじゃないわ。こいつは…」
スライム「…オーガだ」
スケルトン「…うむ」
長くなってすんません。おやすみなさいっす
男「オーガ?」
サキュバス「そう、オーガよ」
スライム「オークの突然変異種。強さはオークの何十倍…ってとこだな」
ざわ…ざわ…
スライム「っても、そう滅多に発生するようなものじゃないんだがなぁ…どうするよ村長?」
スケルトン「うむ。とりあえず戦闘が出来るもので奴の討伐、もしくは撃退しようと思っておる」
サキュバス「じゃあ、いつものメンバーでいいわね。他のみんなは?」
スケルトン「…本来であれば村で待機してもらうんじゃが相手が相手じゃ。森の湖に避難してもらおう」
ざわ…ざわ…
スケルトン「なに、心配する事はない。適当にあしらって終わりじゃよ。ほれ、必要最低限のものを持って避難するんじゃ」
『はーい』
男「あ、あの…俺は…?」
スライム「あぁ?てめぇは私の荷物持って避難だよ」
男「わ、わかりました!」
~皆がいなくなった後~
スライム「…で、正直どう思う?」
ハーピー「ちょーっとキツイわね」
ラミア「…え?」
サキュバス「そういえばラミアちゃんはオーガと戦うのは初めて?」
ラミア「…は、はい」
スケルトン「…下手したらわし達は全滅する。そんな相手じゃ」
ラミア「…え!?」
サキュバス「はあ、まだオークの群れとかの方がまだ楽よねぇ…」
ハーピー「ねー」
ラミア「そんな…じゃ、じゃあ私達は…村は…?」
スライム「大丈夫大丈夫。撃退ならなんとかなるだろうから」
スケルトン「うむ。スライムの言う通りじゃ。討伐などと考えず撃退する事のみ考えればよい」
ラミア「……」ガタガタ
サキュバス「…ラミアちゃん、もし怖いなら無理しなくていいのよ?なんならみんなと避難しても…」
ラミア「だ!大丈夫!…です」
ハーピー「あはは、大丈夫よ。最悪私と一緒に逃げればいいんだから♪」
スライム「おい」
ハーピー「もちろんスライムも連れて行ってあげるわよ?」
スライム「…ったく」
サキュバス「じゃ、あとは私と村長で詰めておくからみんなは家に帰って準備してきなさい。出来次第撃退に行くわよ!」
男「最低限のものってなんだよ…あれか、果物とかか?スライム様なんか大切にしてたもんあったかなぁ…」
男「はぁ…どうも討伐するのはラミアさん達みたいだけど大丈夫なのかなぁ…心配だなぁ…スライム様はまあ…別にどうでもいいけど」
スライム「……」
男「んー…こんなもんかなぁ…はぁ…間違えたら鞭かなぁ…本当勘弁して欲しいなぁ…」
スライム「おい」
男「へぁ!?え!?す、スライム様!?」
スライム「…ああ」
男「お、お帰りなさいです!…えっと、い、今の聴いてましたか…?」
スライム「……」ゴソゴソ
男「あ、あの…」
スライム「ん」つ袋
男「あ、ああ!これもですね!も、持って…って重た!?」
スライム「中にはお前が集めた薬草とかを売っぱった金貨が入ってる。お前にやるから好きに使え」
男「え?」
スライム「あと、今日で奴隷は終わりだ。明日から自由に生きろ」
男「え?は?え?」
スライム「……それと」
スライム娘「…今まで本当に悪かった。許してくれとは言わない」頭下げ
男「」
男「ちょ、え?あ、あなたは…あの時の…!?」
スライム娘「…さよなら、男」
男「…は?」
~森の中~
男「……(スライムがあの可愛い子?意味わかんねぇ…なにがどうなってるんだよ…今日で奴隷は終わりだ、とかいきなり言い出すし…)」
ゾンビ「あの、男さん?」
男「……(そりゃ、奴隷じゃなくなるのは嬉しいけどさぁ…まじで意味わかんねぇ…なんなんだよ…)」
ゾンビ「男さん!」
男「!?ごめんなさいごめんなさい!な、なんでしょうか!?」
ゾンビ「ボーッとし過ぎですよ…もう」
男「あ、あはは…ラミアさん達大丈夫かなって…」
ゾンビ「大丈夫ですよきっと。ああ見えて何度もオーク達の群れを討伐してますし!」
男「なら、心配いりませんね」
ゾンビ「はいっ。あ、湖が見えてきましたよ!」
~モンスターの村~
スケルトン「うむ、みんな揃ったみたいじゃな」
ハーピー「ねむーい」
スライム「我慢しろアホ」
ラミア「……」かたかた…
サキュバス「大丈夫よラミアちゃん。私が守ってあげるから♪」
スケルトン「さて、お主らに一つ言っておく事がある」
…………
スケルトン「一つ、今回のオーガ撃退戦は今までのオークの討伐、撃退戦とは訳が違う。もし嫌なら参加せず避難してもよい。この場で申し出るが良い、引き止めはせぬ」
…………
スケルトン「…そうか。お主達には感謝しても仕切れぬ…」
サキュバス「今更水臭いわよぉ♪」
ラミア「…私達の村は…私達が守ります…!」
スライム「ラミアの言う通りだ」
ハーピー「パパッと倒してさっさと寝ましょー」
スケルトン「ふふ…頼もしいのう…。では、行こうか。村を守りに」
~村のはずれ~
月が村へと至る道を照らす中、『ソレ』は目を爛々と輝かせある一点のみを凝視してひたすら歩いていた。
身体は大きくまるで巨大な山のようで、目以外は漆黒という異様な出で立ち。身体のあちこちに傷跡はあるがそれはまるで歴戦の武闘家のような風貌を醸し出していた。
何時もであれば愛を語らう虫の音が今や聞こえず、聞こえるのはソレが地面を踏みしめる地鳴りのような音のみ。
しかしそんな中、ある一つの音が混ざりはじめた。それは鳥が羽ばたくような風を切る音。無論、そんなものがこの地鳴りの中で聞こえる筈がない。
ソレは歩みを止めて音の発生源を探すように首を振る。
「こんばんはオーガさん」
突如背後から声を掛けられたオーガは手を後ろに払うと同時に振り返る。しかし、手応えはなく狙った獲物は空中で羽ばたきながら笑っていた。
「危ないわね。まずは人の話を聞きなさいよ」
空中でオーガに笑いかける者ーーーハーピーは勤めて、静かに羽ばたきながら告げる。
「ねえ、この先には私の村があるの。だから引き返してくれないかしら?今なら痛い目を見な」
ブオンッ!
まるで巨大な岩のような拳がハーピーに向かって突き出される。が、それはハーピーの翼から抜け落ちた羽根を打つにとどまった。
「はぁ…だからオーク種って嫌いなのよね。人の話を聞かないんだから…まあいいわ。想定内だし…それじゃ、ちょっと痛い目を見てもらいましょうか。スライム!」
未だ無事なハーピーを忌々しげに睨みつけるオーガを見下したように見つめていたハーピーは叫ぶ。瞬間、オーガは顔を少し歪ませ足元を見る。水色の蔓のようなモノが足に纏わり付いて縛り上げていた。手を伸ばし、毟り取ろうとするオーガの動きを感知したのか水色の蔓が叫んだ。
「私ごとやれ!!」
その叫びに呼応するかのように両脇の茂みから飛び出してきた二体の魔物が、オーガに向け己の身体の倍はあるような火球を魔法陣から何度も打ち出した。
「これで終わりじゃないわよ!!」
そしてトドメと言わんばかりに空中にいたハーピーが突風を起こし火球の火力を底上げをする。
いきなりの猛攻にオーガは抵抗する間もなく炎に包まれた。
作戦が上手くいったという安堵からかハーピーはホッと一息をつき、下にいるサキュバスとラミアに手を振る。しかしそんな緩んだ空気に怒号が響く。
「馬鹿者!!まだスライムが離れていないのじゃぞ!」
未だ無事なハーピーを忌々しげに睨みつけるオーガを見下したように見つめていたハーピーは叫ぶ。瞬間、オーガは顔を少し歪ませ足元を見る。水色の蔓のようなモノが足に纏わり付いて縛り上げていた。手を伸ばし、毟り取ろうとするオーガの動きを感知したのか水色の蔓が叫んだ。
「私ごとやれ!!」
その叫びに呼応するかのように両脇の茂みから飛び出してきた二体の魔物が、オーガに向け己の身体の倍はあるような火球を魔法陣から何度も打ち出した。
「これで終わりじゃないわよ!!」
そしてトドメと言わんばかりに空中にいたハーピーが突風を起こし火球の火力を底上げをする。
いきなりの猛攻にオーガは抵抗する間もなく炎に包まれた。
作戦が上手くいったという安堵からかハーピーはホッと一息をつき、下にいるサキュバスとラミアに手を振る。しかしそんな緩んだ空気に怒号が響く。
「馬鹿者!!まだスライムが離れていないのじゃぞ!」
本当は今日中に戦闘が終わるはずだったのに…全部あの花が悪いんや…
読みにくかったらすいません
上げ忘れですー
このSSまとめへのコメント
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