【漫画 その1】

～放課後～
さやか「まーどかー！今日仁美来れなくなっちゃったってさ」

まどか「そうなんだ…習い事大変だなぁ仁美ちゃん」

さやか「まぁ残念だけどしょうがないかぁ…どうする？2人だけで遊ぶ？」

まどか「うーん、どうしよっか…あっ！ほむらちゃん！」

ほむら「何かしら、まどか」

まどか「あのね、今からさやかちゃんと遊ぶんだけどほむらちゃんも一緒にどうかな？」

ほむら「私は構わないけれどさやかはいいのかしら」

さやか「全然大歓迎ですよ！あんまりほむらと遊ぶことないから良い機会だしね」

まどか「やった！じゃあ行こっ！」

ほむら「えぇ。それで、今日はショッピングモール？それともカラオケとかかしら」

さやか「ううん。今から行くのはね」

ーさやかの家ー

さやか「入って、どうぞ」

まどか「お邪魔しまーす」

ほむら「お邪魔します。…さやか、分かりづらい上に汚いネタは使わないで」

さやか「こりゃ失敬…ってこのネタ分かるあんたも大概だと思うけどね」

まどか「？」

ほむら「まどかは知らなくていいことよ」

ほむら「それにしても…さやかの家で遊ぶっていうのは思っていなかったわ」

さやか「ん？どして？」

ほむら「だってあなたたちが出かける所といったらあのショッピングモールとかじゃない」

まどか「それはね、あそこに新しく雑貨屋さんとかが結構できたから行ってみただけで元々私たちは割とインドア派なんだ」

ほむら「へぇ、そうだったの」

さやか「ありゃ、もしかしてほむらはショッピングモールとかのほうが良かったかな？」

ほむら「いいえ、私もインドア派だからちょうど良かったわ」

さやか「それなら良かったよ」

ほむら「驚いたわ」

さやか「どうしたのほむら」

ほむら「ちゃんと片付いてるじゃない」

さやか「フツーでしょうが…」

ほむら「だってあのさやかだし」

さやか「あのさやかってなんだよ失礼な！私だって立派な女子なんですけど！」

ほむら「ふふ、冗談よ」

まどか「ここのところ外ばかりだったからさやかちゃん家は久しぶりだね」

さやか「そうだね～んじゃ、何しようか」

ほむら「…」

さやか「ん？何キョロキョロしてんのさほむら」

ほむら「結構な漫画の数ね」

さやか「まぁね～好きなのは集めてるからね」

まどか「私もよく読ませてもらってるんだ」

ほむら「ガッシュ…烈火の炎…今日から俺は…サンデー系ばかりじゃない、それも割と昔の」

さやか「そこに固まってるだけでもっと他にもあるよ」

ほむら「…あら、バキじゃない」

まどか「私はちょっと苦手だったかなぁ」

さやか「へぇ、知ってんのほむら」

ほむら「ボクシングには蹴り技がない…そう思っていた時期が俺にもありました」ｷﾘｯ

さやか「くっそwwなんでキメ顔なんだよw」

まどか「また何か面白そうな漫画ある？さやかちゃん」

さやか「ふっふっふ、そう言うと思って仕入れてきましたよまどかさん！」

まどか「本当！？何々？」

さやか「じゃーん！」

まどか「これは…」

ほむら「スラムダンクじゃない」

さやか「ん、これも知ってんのほむら？」

ほむら「いいえ、名前だけよ。確かバスケ漫画だったかしら」

さやか「そうそう。これがまた半端なく面白かったんだよねぇ～！もっと早く読めばよかったって思うよほんと」

まどか「ヘぇ～そうなんだ！さやかちゃん、読んでいいかな？」

さやか「もちろんですとも！せっかくだからほむらと一緒に読みなよ」

ほむら「バスケはあまり知らないのだけれど…それでも楽しめるかしら」

さやか「その点についてはノープロブレム！ちゃんと解説してくれてるからわかりやすいよ」

ほむら「それなら安心ね」

まどか「それじゃ一緒に読もう、ほむらちゃん！」

ほむら「えぇ、そうね」

～しばらくして～

まどか「ふぅ…」

ほむら「…」

さやか「どうよ2人とも？」

ほむら「いいから続きだ！」

さやか「くっwwドハマりじゃんw」

ほむら「何これめちゃくちゃ熱い」

まどか「湘北のみんながすごくかっこいいし、試合もとっても面白いよ！」

さやか「気に入ってくれてよかったよ。さ、早く読み終わっちゃいな！語りたくてうずうずしてるんだからさ！」

ほむら「えぇ、早く読みましょうまどか！」

まどか「うん！続きが気になるよ！」

～またしばらくして～

さやか「くっそぉ！橋の下でユウキが来るの忘れてたぁぁ！！キズぐすりもうないっての！！！」

ほむら「さやか続きをお願い…って何やってるの？」

さやか「数年ぶりのルビー。たまにやりたくなるんだよね～…っと続きね！ちょいと待ってなさいなー」


まどか「山王戦…すごいね」ﾌﾙﾌﾙ

ほむら「えぇ…まだ2回戦なのに頂点に挑むというこの展開…熱いなんてものじゃないわ」ﾌﾙﾌﾙ

さやか「…あれ？」

まどか「どうしたのさやかちゃん？」

さやか「い、いやー…えっと…」

ほむら「だからどうしたのよ」


さやか「続きがありません☆」 ﾃﾍﾍﾟﾛ

まどほむ「「」」

ほむら「どういうことよ！？」ｼﾞｬｺｯ！

まどか「さやかちゃん！？こんなのってないよ！あんまりだよ！！」

さやか「ちょっ、ごめんってば！2人とも落ち着いて！あとほむらは拳銃しまえ！！」

ほむら「ふー、ふー、さやか…全巻あるんじゃなかったの！？」

さやか「いや実はさ…最後の方をマミさんに貸してたのをすっかり失念しておりましたすみません」

まどか「それじゃ続きはマミさんの家にあるの？」

さやか「うん、まぁそういうことに…」

ほむら「こうしちゃいられないわ…まどか！」ﾀﾞｯ

まどか「うん！マミさんの家に行こう！」ﾀﾞｯ

さやか「ちょっ！あんたらアポなしで突撃かよ！？」

ーマミの家ー
マミ「やっぱり美樹さんの言ってた通りだったわね…」

杏子「まさかここまでアニメ版が微妙だとはなぁ」

マミ「OPとEDは神がかってるのに本当にもったいないわよね」

<ピンポーン！

杏子「ん？誰だ？」

マミ「あら？今日は佐倉さん以外に誰か来る予定は無いんだけど…」

<ガチャ！ドタドタ！！！

杏子「！？」
マミ「えっ！？ちょ…」


ほむら「巴マミーっ！！！」ｼﾞｬｺｯ！

まどか「マミさーんっ！！」ｽﾞｻﾞーｯ！

マミ「あ、暁美さんに鹿目さん？どうしたの…ってなんで銃向けてるの暁美さん！？！？」ｷﾞｮｯ

杏子「な、何やってんだよあんたたち…」

さやか「す、すみませんマミさん……だからあんたは銃を下ろせっての…！」ﾊｧﾊｧ…

マミ「み、美樹さんまで？」

ほむら「早く出しなさい巴マミ！！」

まどか「お願いしますマミさん！急いでください！！」

マミ「何のこと！？」

さやか「あんたらはいい加減落ち着けっての！」

杏子「こいつらは何をそんな荒ぶってるんだよ…」

さやか「いや…実はさ…」

さやか「…てな訳です」

杏子「そこまでするかよ…」ﾊｧ…

ほむら「佐倉杏子！あなたにはあの熱い展開の続きが見られないという苦しみが分からないの！？」

まどか「そうだよ杏子ちゃん！！」

杏子「わかったから落ち着け」

マミ「そういうことだったの…ごめんなさいね。明日美樹さん達を呼ぼうと思ってたからその時に返せばいいかなと思ってたの」

マミ「それじゃあ今持ってくるから待っててね」

ほむら「ありがとう。少し取り乱してしまったわ…ごめんなさい」

まどか「す、すみませんマミさん…つい…」

杏子「取り乱しすぎだってのw つーかあんたもあんただよなさやか。最後の方ないこと忘れて読ますなよな」

さやか「う、面目ない…」

マミ「はい、お待たせ。今何か飲み物とお菓子用意するわね」ｽｯ

まどか「いきなり押しかけちゃったうえにそんなことまで…ごめんなさい、マミさん…」

ほむら「わたしも、申し訳なかったわ…」

マミ「気にしてないからいいわよ。それに私が少し長く借りちゃったのも悪かったしね。…ただ魔法で不法侵入はやめて頂戴ね？」ｸｽｯ

まどほむ「「…ごめんなさい」」

マミ「ふふ…それじゃゆっくりしていって構わないからのんびり読んでてね」

まどか「ありがとうございます、マミさん！さ、続きを読もう！」

ほむら「…えぇ！」

さやか「…あ、そういえばマミさん、アニメは観ましたか？」

マミ「えぇ、佐倉さんと一緒にね」

杏子「せっかく漫画が最高に面白いのに試合の表現がしょっぱいんだよなぁ」

さやか「そうなんだよねぇ…もう一度作って欲しいわぁ～」

マミ「声優さんと曲が最高なのが余計勿体無く感じさせるのよね…」

さやか「うーむ…黒子くらい恵まれてればなぁ…」

杏子「ん？黒子ってなんだ？」

マミ「それもバスケ漫画かしら？」

さやか「はい！スラムダンクとはまた別方向なんですけどね。これもまた中々面白いんで今度持ってきますよ！」

マミ「本当に！？いつもありがとうね、美樹さん」

さやか「全然構わないっすよ～マミさんや杏子にはお世話になってますし！」

さやか「…お、さやかちゃんいいこと思いついちゃったなぁ～」ｷﾗーﾝ

杏子「気色悪ぃ笑顔やめろ。どうせろくでもないことだろ？」

さやか「気色悪いってなんだよ！失礼な！まぁいいや…マミさん！ステレオにiPod繋げられますか？」

マミ「えぇ、できるけど…どうして？何か曲かけたいの？」

さやか「まぁ見てれば分かりますよ！」

マミ杏「「？」」

まどほむ「「…」」ﾌﾙﾌﾙ

さやか「おーい、今どこまで読み終わってるー？」

ほむら「これから24巻よ。表紙からして最終巻っぽいわね…」
※まどほむは完全版を読んでいます

まどか「最終巻かぁ…ラストはどうなるんだろう…うぅ～早く読もう！ほむらちゃん！」

ほむら「えぇ、そうね！」

まどほむ「「…」」ﾜｸﾜｸﾄﾞｷﾄﾞｷ

さやか（ふむ…2人の読むペースからして…この辺からかね！）

さやか「マミさん、それじゃステレオ借りますね！」

マミ「えぇ、構わないわよ」

杏子「なーにしようとしてんだか」

さやか「再生っと！」ﾎﾟﾁ

～♪

マミ杏「「っ！？」」

マミ「美樹さん…あなた…！」

杏子「お前…なんて曲流しやがるんだよ…！」

さやか「ふっふっふっ～」ｷﾗーﾝ

まどほむ「「？」」

まどか「これなんの曲かな？」

ほむら「聴き覚えのあるメロディーね。…それより早く読みましょう！」

まどか「うん！」

ほむら（残り…1分…！ここで河田兄…でも！）

まどか（赤木さん…いっけぇぇぇ！）


まどほむ（（ブロックしたぁぁぁぁぁ！！！））


♪あーなーたを想うだけで心は強くーなれるー

ほむら（…え？なにこの歌）

♪ずっと見つめてるーからー

まどか（ちょっと…これ…）

♪走り続けて…


ほむら（合う…なんてレベルじゃない…）

まどか（この試合のための曲のよう…とにかく…）

まどほむ（（…涙腺がやばい））

まどほむ「「あぁっ！？」」

ほむら「沢北…！」

まどか「この場面で決めるなんて…！」

さやか「声出てるw」

杏子「ここで沢北……まさかあんた…このタイミングを計算してたのか…！？」

さやか「2人の読む速さは確認してるからバッチリだねぇ」

♪いーつーも輝いていたね

ほむら「桜木が走ってる！速攻よ！…っ！？」

まどか「そんな！？美喜男くんが…速攻のパスが出せない！」

♪少年のまま

ほむら「…流川！最後に頼れるのはやっぱりあなたよ！！」

まどか「いっけぇぇぇ！！…あぁっ！？」

♪瞳ーはマイフレーンド

ほむら「そんな…沢北と河田兄の2枚ブロックなんて…」ｸﾞｽｯ

まどか「こんなの…あんまりだよ…」ﾋｯｸ

♪あなたを想うだけで

ほむら「…いや、待って…」

まどか「このシチュエーションは…！」

♪心は強くーなれるー

まどほむ「「桜木（くん）へパスだぁぁぁ！！」」

ほむら「しかもそこは…右斜め45°！」

まどか「入ってぇぇぇ！！」

♪ずっと見つめてるーからー

ほむら「…っ！」ｼﾞﾜ

まどか「決まった…！」ｼﾞﾜ

♪走り続けて

ほむら「…？2人が…」

まどか「近づいて…」

♪走り続けて～…

まどほむ「「…っ！！」」ﾌﾞﾜｯ

ほむら「ハ、ハイタッチ…なんて…！ずる…すぎるわよぉぉぉ！！！」ｸﾞｽｯｴｸﾞｯ

まどか「うわぁぁぁぁん！！！がででよがっだぁぁぁ！！！みんなぁぁ！！」ﾋｯｸｳｯｸ

ほむら「ぐすっ…なんなのよぉ…この展開にこの歌なんかかけられたら泣くしかないじゃない…」

まどか「ひっく…こんなに泣けるなんて思わなかったよぉ…」

マミ「あらあら」ｸｽｯ

杏子「あんたら泣きすぎwww あたしもまたうるっときちゃったけどさw」

さやか「ふっふー、マイフレンドで涙腺破壊作戦成功ー！」

ほむら「さやか…この曲はなんでこんなに合うのかしら？」

まどか「何も関係が無いとは思えないよね」

さやか「実はね、このマイフレンドはスラムダンクのアニメのED曲なんだ！」

まどか「なるほど！…え？」

ほむら「どうりで見事に合うわけね…ってアニメ！？」

さやか「食いつきすげぇwあー、アニメはねぇ…声優さんと曲は最高なんだけどね…如何せん絵と演出が微妙だからねぇ」

杏子「あたしも、漫画だけ観れば十分だと思ったな」

ほむら「そうなの…」

まどか「今すごく期待したのに…残念だなぁ」

マミ「でもいずれ新作アニメが出るかもしれないし、信じて待ちましょう！」

さやか「さてさて…全員読み終わった所でいってみましょうか！」

ほむら「何をするつもり？」

さやか「そんなのスラダンについて語り明かすに決まってるでしょーが！」

ほむら「あぁ、そういえば言っていたわね」

杏子「これはある意味醍醐味とも言っていいよなー」

まどか「みんなで語るって楽しいよね！」

マミ「ふふ、それじゃ何から語っていく？」

さやか「やっぱまずは好きなキャラだよね！これはせーので一斉に言ってみようか！」

さやか「せーの…」

さやか「仙道！」
まどか「桜木くん！」
ほむら「深津」
杏子「三井！」
マミ「牧！」

5人「む…？」

さやか「おほっ、見事に別れたねぇ～まどかは桜木かぁ」

まどか「うん！最初は初心者だったのにどんどん上手くなって最後には河田さんも認めるほどのリバウンダーになる…すごくかっこいいよね！杏子ちゃんは三井さんが好きなの？」

杏子「三井の3Pはやっぱすげぇよ…あとは要所要所でみせるセンス抜群のプレイとかも痺れるよな！…あと色々共感できる」

さやか「ん？…あぁ、なるほどw」

杏子「うるさいwんで、あんたは仙道か」

さやか「もちろん！一流PGクラスのパスセンスに加えてあの得点力とメンタル…最高にかっこいいよね！」

さやか「んで…」

ほむら「…」

マミ「…」

さやか「マミさんは牧でほむらは深津…ほむらなかなか渋いねぇ（ポジション被り…おもしろくなりそうだわw）」

ほむら「そうかしら？やっぱり最強の高校のPGなだけあって超一流よね。目立たちこそしないけれど奇襲にも動じない精神力、宮城を苦しめたDF力、安定したパスワーク…どれをとっても彼こそ至高のPGだわ」

マミ「…あら、そうかしら？」

ほむら「…どういうことよ」

さやか（おっとこれはw）

マミ「至高のPGは牧よ」

杏子（争いが始まるなww）

まどか「？」

ほむら「何を言うかと思ったら…確かに牧はトップクラスのPGよ。だけど作中でははっきりと牧<深津の図式が成り立っているわ」ﾌｧｻｧ

マミ「あら、それはあくまで2年の時の話でしょう…今ではわからないわよ？むしろ一度負けた牧の方が深津対策を意識してより手強くなっているはずよ」

ほむら「明確な試合描写が無い以上、所詮は空想ね」

マミ「ふふ、あながちそうでもないんじゃないかしら？」

ほむら「ふっ、何を根拠にそんなことを…」

マミ「圧倒的なフィジカルの差ね。深津の場合はSFの流川に簡単に競り負けている」

ほむら「そんなの当たり前じゃない。PGがゴール下で勝とうなんて無理な話よ」

マミ「だけど…牧にはそれができる。パワー型の赤木や桜木に何度も競り勝っていることが証明しているわ。」

ほむら「だからといってPGとして優れているとは言えないわ」

マミ「あら暁美さん、まさかパスワークやゲームメイク能力だけが一流PGの条件、だなんて視野の狭いことは言わないわよね？」ｸｽ

ほむら「そんなことは言っていないわ」ﾑｯ

マミ「それに加えて、宮城以上のスピードも持っている…この事実を踏まえれば深津に比べて牧には相当大きなアドバンテージがあるとは思わないかしら？」

ほむら「速さに関しては深津は宮城も止められるじゃない。アドバンテージ、と言ったけれど、やはりDF力や黒子役としての能力の高さで深津にアドバンテージがあるわ」

マミ「…これだけ言ってもまだ認めないのね」

ほむら「…そっちこそ、諦めが悪いわよ」



さやか「ヒートアップしてまいりましたねぇw」

杏子「最強PG論争かぁ…決着つきそうにねぇなw」

<フカツヨ！
<マキヨ！

まどか「け、喧嘩になったりしないかな？」

さやか「いやそこまではいかないでしょうにw」