女騎士「いや、諦めてなるものか!」
女騎士「牢を破るのは不可能だが、買われた時は牢から出されるはず……その時に……!」
1ヵ月後
奴隷商人「アリャーッシター」
女騎士「………」
女騎士(……確かに、人身売買ともなればまとまった金が要るのだろう、そうやすやすとは売り買いできないわけだな)
女騎士(私より後に入った女達が3人ほど売れて行ったようにも思えたが……きっとほかに支部があり、ここへまとめられる仕組みなのだろう)
女騎士(兄上、待っていてくれ…すぐにここを抜け出して……)
2ヵ月後
奴隷商人「ラッシャッセー」
女騎士「………」
女騎士(…流石に気づくぞ!? 何故私は売れない……奴隷として相応しくないのか?)
女騎士(奴隷としてふさわしくなるにはどうしたらいい…… …む)
雑用少女「メシだぞ」
女騎士「あ、あぁ」
女騎士(相変わらず食事はマトモなものを食べさせてくれるのだな、話に聞いていた物とは大違いだ…)
雑用少女「早く食べろ」
女騎士「なぁ、一つ良いか?」
奴隷少女「……何」
女騎士「ここにくる連中は、何のために奴隷を買っていくんだ?労働力にしては女ばかりのようだが…」
奴隷少女「……」
雑用「…そんなの、ヤルためだろ」
女騎士「何をだ?」
雑用「………もしかしてお前処女か?」
女騎士「なっ そ、そんなことはない!ないからな!?」
雑用「……」スタスタ
女騎士「ま、待て!何をやるのかだけ教えてくれ!」
雑用「……お前の股にチンコ入れるんだよ」スタスタスタ
女騎士「私の……股? それは………」
女騎士「………! ///」ボッ
女騎士「え、いや、待て、いやそれは、だって、これは、その////」オロオロ
女騎士(そんな、これはその…赤ちゃんを生む為の…///)
女騎士(い、いや、確かに快楽目的で行われることもあると聞いたが)
女騎士(しかしそんな非生産的なことを…それに、そんな……///)
女騎士(た、たしかにその、異性と関係を持ったことはないが…見て取れるものなのか?)
女騎士(ここにくる連中は人身売買のプロだ、もしかしたら見破られていたのか……)
女騎士(……としたら、売られる為には、私は……)
雑用「…ボス、終わりました」
奴隷商人「そうか、何か問題はあったか?」
雑用「特には…… あ」
奴隷商人「なんだ?」
雑用「あの売れ残りですが」
奴隷商人「……あぁ」
雑用「処女みたいッス」
奴隷商人「……そうか、そうだろうな」
雑用「え?」
奴隷商人「お前なんであの女が売れ残ってるか分かるか?」
雑用「高いからだと思います、相場の五倍ッスよ」
奴隷商人「そうじゃねぇ、あの女が騎士だってバレたんだ」
雑用「それがどうかしたんスか?」
奴隷商人「騎士だぞ、低級だろうと貴族の出だ。足が付いたらマズイ事になる」
雑用「ウチは大丈夫なんスか?」
奴隷商人「ウチは上との繋がりがある、だが、子飼いの業者はそうはいかねぇ、だから売れ残る」
雑用「美人なのにもったいないッスね」
奴隷商人「お前、引き取るか?」
翌朝
雑用「メシだぞ」
女騎士「あ……」
雑用「何だ」
女騎士「……いや、その……///」
雑用「………」スタスタスタ
女騎士「あっ……」
雑用(挙動不審、脱走でもたくらんでいるのか?)
雑用(……まぁ、無視だな。一応ボスに報告して…)
女騎士「行ってしまったか……」
女騎士「…しかし、今の私にはコレしか道はない」
女騎士「本来なら男性と関係を持つべきなのであろうが……」
女騎士「それはまだ怖い…もとい、今接触できる人間はあの雑用係の少女だけだ」
女騎士「なんとかして、早く立派な奴隷となるぞ!」
雑用「ボス、終わりました」
奴隷商人「あぁ、昼まで休んでろ」
雑用「……ボス」
奴隷商人「何だ」
雑用「…あの女のことですが」
奴隷商人「なんだ、本当に気に入ったのか?」
雑用「……奴隷が奴隷を飼うなんて馬鹿らしいッス」
奴隷商人「おい!」
雑用「!」ビクッ
奴隷商人「お前はもう奴隷じゃない、今はここで使ってやってるが…… お前はここを出て、自分の生き方を見つけるんだ」
雑用「私は…… 私はボスの奴隷ならそれでも……」
奴隷商人「駄目だ、お前はお前だ。もう誰にも縛られることは無い、分かったか?」
雑用「……」
奴隷商人「返事は?」
雑用「……はいッス」
奴隷商人「…午後も頼むぞ」
雑用「はいッス」
一ヵ月後
雑用「ボス、例の売れ残りが今日で三ヶ月ッス」
奴隷商人「そうか」
雑用「どうすんスか」
奴隷商人「……」
元女騎士「ぐぅぐぅ……」
雑用「………」イラッ
雑用「」ペチーン
元女騎士「はっ!?な、なんだ?」
雑用「……出ろ」
元女騎士「えっ?」
元女騎士「どういう風邪の吹き回しだ?」
雑用「お前があんまりにも売れ残るからだ」
元女騎士「うっ…」
雑用「……ここじゃあ、入荷して三ヶ月立っても売れなかった奴は、あるところへ回される」
元女騎士「あるところ?」
雑用「タダ同然の値段で使い捨てされる処分市だ」
元女騎士「」
雑用「……ただ」
元女騎士「?」
雑用「ボスが、なぜかお前を残しておくと言った」
元女騎士「え?」
雑用「タダでメシを食わせるわけには行かない、だから、お前には雑用をやってもらう」
元女騎士「…それは、ここのボスに私が気に入られたということか?」
雑用「」ギロッ
元女騎士「」ビクッ
雑用「…調子に乗るな」
元女騎士「……」(ボス…おそらくあの奴隷商人か……)
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