P「あれが、オルニック城か……」 (67)
マイナー名作ゲーム、ファーストクィーンとアイマスのコラボです
アイドルが命を落とすシーンがあります
読む際はお気を付け下さい
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1388309472
黒井「これは、遥か古の物語」
黒井「ログリスという大陸で起きた、後に予言戦争と呼ばれる争い」
黒井「その最終決戦の顛末を、貴様らに紹介しよう」
黒井「この地には、一つの予言が存在した」
黒井「我が末裔唯一人となりし時、ログリスは一つとなり繁栄す」
黒井「かつてこの地を治めていた王、『ゴルド』の言葉だ」
黒井「予言戦争の開始前、この地には三人の末裔がいた」
黒井「南端の地、カーディックの『ペリーズ王』と『ソフィア・小鳥王女』」
黒井「そして北端の地、オルニックの『キャサリン女王』だ」
黒井「キャサリン女王が側近の魔導師『ガロア』に唆され」
黒井「ペリーズ王、小鳥王女の命を奪わんと兵を挙げたことから」
黒井「戦争は始まった」
黒井「オルニックの圧倒的な兵力は、カーディックのそれを大きく上回っていた」
黒井「その大群の侵攻を前に、カーディックの敗北は時間の問題と思われた」
黒井「しかしカーディックから、一人の勇者が立ちあがった」
黒井「自らの村をオルニックに滅ぼされた男、『リッチモンド・P』だ」
黒井「彼はカーディックの兵士、『ディナダン・真』、『ティンタジル・響』」
黒井「加えて女戦士、『ジェーン・美希』を引き連れ……」
黒井「たった四人でオルニックの大群に戦いを挑んだのである」
黒井「そして、彼らに協力する者達が現れた」
黒井「辺境の地に住む、10人のアマゾネスだ」
黒井「彼女らの名は、『モモコ・春香』、『ロザリー・千早』、『ユリア・雪歩』」
黒井「『ラナ・やよい』、『イブ・伊織』、『マリア・真美』、『アンナ・亜美』」
黒井「そして、『イゾルデ・貴音』、『アン・あずさ』、『メリー・律子』だ」
黒井「14人となった彼と彼女達は……」
黒井「まさに、無敵だった」
黒井「後に『765プロ』と呼ばれることになる、14人の戦士たちは」
黒井「神出鬼没の古の魔法使い『高木』の助力を受けながら」
黒井「破竹の勢いで、オルニック群を蹴散らしていった」
黒井「そしてついに765プロの戦士たちは、オルニック城の眼前までたどり着いたのである」
黒井「だが、彼と彼女達はまだ知らない」
黒井「これから待ち受ける、あまりにも過酷な戦いと」
黒井「己の運命を……」
続きはこれからスーファミでプレイしてから書きます
オルニックの砦
P「みんな。向こうに見える大平原を突破すれば、敵の本拠地は目と鼻の先だ」
真「ついに最終決戦か……。ボクたち、ここまで来れたんだね」
響「そうだな……。真やプロデューサーと一緒に、旅を始めた時が懐かしいぞ」
春香「この先の城を落とせば、戦争が終わるんだよね、伊織?」
伊織「ええ……そうね。でも春香。本当の戦いは、おそらくこれからよ」
千早「その通りね。敵の城にはまだ、多くの兵力が残ってるでしょうし」
雪歩「千早ちゃん! 絶対に、絶対に生きて一緒に帰ろうね!」
美希「律子! 死んじゃヤダよ! ミキとの約束なの!」
律子「当り前でしょ? こんな所で死ぬつもりなんて、毛頭ないわ」
やよい「うう……何だか緊張してきました……」
亜美「ダイジョーブだって、やよいっち!」
真美「真美たちが全員で力を合わせれば、負けるはずないっしょ!」
あずさ「亜美ちゃん、真美ちゃん。くれぐれも気を抜いちゃだめよ」
貴音「必ず全員で、生きて帰りましょう。……あなた様、号令をお願いいたします」
P「よし、行くぞ! 大平原を突破し、いざオルニック城へ!」
大平原 決戦場
春香「みんな、気をつけて! 前方から敵が来るよ!」
伊織「敵の兵力は……30人程度かしら?」
千早「赤い鎧の兵士、レッドアーマーが10人に……」
雪歩「黄色い鎧の兵士は、バーサーカーが10人ですぅ!」
美希「残りはアーマーシュータなの!」
律子「弓兵か……厄介な相手ね」
やよい「でもあれだけなら、何とかなりそうです!」
真美「たったの30人ぐらいで、亜美たちに勝てると思ってんの?」
亜美「なめてもらっちゃこまるよねー!」
あずさ「油断は禁物よ。何か企んでいるのかもしれないわ」
貴音「あなた様、いかがいたしましょう」
P「よし、一気に蹴散らすぞ! ただし、くれぐれも単騎で突出するんじゃないぞ!」
真「了解しました、プロデューサー!」
響「ここさえ乗り切れば敵の本拠地……やってやるさー!」
P「聖剣エクスカリバーの力を見ろ! てりゃああ!」スパスパスパスパッ
春香「炎の石よ、敵を焼き尽くして!」グワグワッ
雪歩「雪の結晶よ、敵を切り裂く刃となれぇ!」スパスパッ
美希「パワーリング、ミキに力を貸してなの!」スパッ
千早「あなた達程度に、遅れをとってはいられないわ」スパッ
律子「動きが遅い! 見え見えの攻撃パターンね!」スパッ
やよい「行こう、真美、亜美!」スパッ
真美「がってん!」スパッ
亜美「ショ→チだよー!」スパッ
あずさ「ケガをしたら私の近くに来てね! 太陽の守りで回復してあげるから!」スパッ
貴音「あずさ、太陽の守りは使用者の体力を奪います。乱発は控えるよう」スパッ
響「これで全力なのか? 見くびられたもんさー!」スパッ
真「今のボクたちは、お前達じゃあ倒せないよ!」スパッ
伊織「この分なら、楽勝かしら? あまりにも手ごたえがないけど……」スパッ
美希「なーんだ、全然大したことないの!」スパッ
やよい「うっうー! これなら何とかなりそうです」スパッ
真美「おっしゃー! とばしていくじぇーい!」スパッ
亜美「ガンガンいこうじぇい!」スパッ
あずさ「太陽の守りの力、使うまでもないかしら?」スパッ
貴音「……妙ですね」スパッ
P「ああ……。手ごたえが無さ過ぎるんだが……?」スパスパッ
律子「本当に、これが全戦力だと言うの……?」スパッ
真「でも、力を温存できるならありがたいですよ!」
響「その通りさー! もうすぐ決着がつくんじゃないか!」スパッ
春香「よし! 一気に倒して、オルニック城に突入ですよ!」グワクッ
伊織「待ちなさい春香! みんな! あっちを見て」
千早「え……!」
雪歩「……あ……」
亜美「どうしたのゆきぴょん……って」
真美「うぇっ!?」
やよい「ひっ……!」
あずさ「お、同じ編成の部隊が……」
貴音「もう一部隊、現れましたね……」
P「やはり、そう簡単には突破させてくれないようだな」スパスパッ
真「上等だよ! 何人来ようと!」スパッ
響「自分たちが、全員倒してやるさー!」スパッ
春香「いくよ、伊織! 私たちは負けるわけにはいかないんだから!」グワッグワッ
伊織「春香! 気負うんじゃわよ!」
ヒュンヒュン
千早「くっ!」
雪歩「千早ちゃんっ!?」
律子「まずい!」スパッ
美希「アーマーシュータが、千早さんを狙ってるの!」スパッ
あずさ「千早ちゃん、こっちに来て! 太陽の守りよ……」パァァァ
雪歩「千早ちゃん、大丈夫!?」スパスパッ
千早「え、ええ……。何とか。助かりました、あずささん。」
貴音「しかし……」スパッ
P「敵はおそらく、まだ戦力を温存してるはずだな……」スパスパスパッ
真「うおおおおおお!」スパスパッ
響「このおおおおお!」スパスパッ
ヒュンヒュンヒュン
伊織「痛っ!?」
律子「あぐっ!?」
春香「い、伊織!」
美希「律子さん!?」
やよい「あ、亜美、真美! 伊織ちゃんと律子さんが危ないよ!」スパッ
真美「よくもりっちゃんといおりんを!」スパッ
亜美「今助けるかんねー!」スパッ
P「やよい、亜美、真美! 前に出過ぎるな!」スパスパスパッ
真「真美、危ない! 後ろにレッドアーマーがいるぞ!」スパッ
ズバッ
真美「あぎゃっ!?」
亜美「ま、真美!?」
やよい「よくも真美を! てぇぇい!」スパッ
響「亜美、やよい! 真美を連れて下がるんだ!」スパッ
春香「私が炎の石で、弾幕を張るね!」グワグワッ
美希「春香! バーサーカーが突っ込んでくるの!」スパッ
あずさ「太陽の守りよ……」パァァァ
律子「力が……戻ってくる」
伊織「はっ!? 危ない春香!」スパッ
貴音「あずさ、いけません! 太陽の守りを使いすぎると、あずさの命が!」スパッ
千早「もう一度前に出るわ! 萩原さん、援護して!」スパッ
雪歩「千早ちゃん、無理をしちゃダメだよ!」スパッ
真美「う、うーん……」
亜美「ま、真美! 生きてる!? 生きてるよね!?」
律子「大丈夫よ、命に別状はないわ」
あずさ「ハァハァ……ハァ」
貴音「あずさ、しばらく太陽の守りを使うのは控えなさい!」スパッ
春香「あ、ああっ!?」
美希「春香、どうしたの……あ」
伊織「む、向こうから、また30体現れたわ……」
P「な、なんだと……」スパスパスパッ
真「くそっ! 時間差攻撃ってことか!」スパッ
千早「はあああああっ!」スパッ
雪歩「千早ちゃん、気をつけて! 前から新しい敵が来るよ!」スパッ
やよい「て、敵の数が多すぎます!」スパッ
響「一人ひとりは大したことないけど、これは……」スパッ
貴音「ここは、一度引くべきなのではありませんか?」スパッ
律子「無理よ貴音! 後ろを見せたら、アーマーシュータにハチの巣にされる!」スパッ
やよい「で、でも、どうすればいいんですか!?」スパッ
響「どうにかして、全員倒すしかないぞ!」スパッ
真「敵の数だって、無限じゃないはずだ! ここまで来れたボクらなら……!」スパッ
P「全員、固まって動くんだ! 分断されるんじゃないぞ!」スパスパスパッ
ヒュンヒュンヒュン
真美「あくうっ!?」
千早「うくっ!」
あずさ「ま、真美ちゃん、千早ちゃん!?」
亜美「こ、このぉ! お前ら、集中攻撃なんてヒキョーだぞ!」
伊織「こいつら、連携が取れてる……」
春香「弱ってる人を、集中的に狙ってきてるよ!?」グワッグワッ
ズバッ
美希「きゃうっ! レ、レッドアーマー……いつの間に後ろにいたの……」
雪歩「み、美希ちゃん! 千早ちゃんも、やらせないよぉっ!」スパッ
あずさ「ううっ……た、太陽の――」
ガシッ
貴音「ダメですあずさ! もう少し、貴女自身の体力を回復させてからです!」
律子「美希、私の後ろに下がりなさい!」スパッ
美希「あ、ありがとうなの……律子さん」
雪歩「千早ちゃんも、こっちに来て! 雪の結晶、フルパワーですぅ!」スパスパッ
千早「萩原さん、無茶はしないで!」
響「くそうっ! 向こうから、また30人ぐらい来たぞ!」スパッ
真「響! ボクと二人で食い止めるんだ!」スパスパスパッ
P「一体あと何人いるんだ……って、真美、危ない!」スパスパスパッ
春香「真美、後ろにバーサーカーが!」グワッグワッ
ギュバッ
真美「うああっ!?」
やよい「ま、真美! このぉ!」スパッ
亜美「ま、真美、逃げて! ここは亜美とやよいっちに任せてよ!」スパッ
伊織「待ちなさい、やよい、亜美! 前に出過ぎよ!」
真「ボクたちを……なめるなあああぁ!」スパッ
あずさ「貴音ちゃん、太陽の守りを使わせて! このままじゃ……」
貴音「なりません! もう少し、後少しだけ待つのです、あずさ!」ガシッ
律子「はっ!? やよい、亜美! 戻って! 囲まれるわよ!」スパッ
亜美「え……!」
やよい「ひいっ……!」
美希「レ、レッドアーマーとバーサーカーの集団が、亜美とやよいを狙ってるの!」
雪歩「だ、誰か! 誰か援護に行ってあげてぇ!」スパ゚ッ
ヒュンヒュンヒュン ヒュンヒュンヒュン
千早「きゃああ!」
真美「あぐっ……!」
春香「ち、千早ちゃん! 真美ぃ!」グワッグワッ
伊織「まずいわ! 完全にアーマーシュータは、千早と真美に狙いを定めてる!」スパッ
P「くそっ、お前らああ!」スパスパスパスパッ
響「みんな頑張れ! もうすぐ助けに行くからな!」スパッ
雪歩「させないっ! 私は絶対に千早ちゃんと、生きて帰るんだぁ!」スパスパ゚ッ
千早「は、萩原さん……危ないわ……。このままじゃ、あなたまで……」
ヒュンヒュンヒュン
真美「うぐああああっ……!」
春香「ま、真美! だ、誰かこっちに来てぇ! このままじゃ、真美が!」グワッグワッ
伊織「わかってるわよ! 目の前のこいつらさえ、何とかできれば……!」スパッ
ズバッ
やよい「うああああっ!?」
亜美「や、やよいっち!? やよいっちが、斬られた……!?」
あずさ「貴音ちゃん、お願い! お願いだから、太陽の守りを使わせてちょうだい!」
貴音「わたくしは……わたくしは、あずさに死んでほしくないのです!」ガシッ
美希「だったら、ミキが助けにいくの!」スパッ
律子「待ちなさい美希! 一人で行くなんて無茶よ!」スパッ
響「どいてくれ! 頼むから、どいてくれえぇ!」スパスパッ
真「ぐっ……どけ! お前ら、どけえ!」スパスパッ
P「みんな! 死なないでくれ! 頼むから……!」スパスパスパスパッ
今晩はここまでです
続きはまた後ほど
ズバッ
やよい「うあああああっ! い、痛い! 痛いぃぃ!」
亜美「だ、誰か! 誰かやよいっちを助けに来てよぉ!」
美希「待ってて! ミキがすぐ行くから!」スパスパッ
律子「美希、アーマーシュータに狙われるわよ! 単独行動はやめなさい!」スパッ
ギュバッ
響「うぐあっ!?」
真「ひ、響!? 大丈夫!? 大丈夫だよね!?」スパスパッ
ヒュンヒュン
貴音「うあっ!?」
あずさ「た、貴音ちゃん!? 貴音ちゃん、しっかりして!」
ヒュンヒュンヒュン
雪歩「うくうっ……このおっ! 雪の結晶よぉ!」スパスパッ
千早「は、萩原さん、一度下がって! 私の事はいいから!」
P「くそおおおおおおっ!」スパスパスパスパッ
春香「あ、あ……。アーマーシュータが、真美に狙いを……」
伊織「やめなさい! やめてええええっ!!」
ヒュンヒュンヒュン ヒュンヒュンヒュン ドスッ
真美「……ごめん、みんな。真美、ここまでみたい……」トサッ
『真美、が死亡した』
P「ま、真……美……?」
春香「ウソ……こんな、こんなことって……」
伊織「……あんた達! あんた達いいいい!」スパッスパッ
響「真! 自分、まだやれるぞ! あいつら、絶対に許さない!」スパッ
真「無理はしないで、響! 響までやられちゃったら、ボクは、ボクは!」スパスパッ
あずさ「貴音ちゃん! 大丈夫なの!?」スパッ
貴音「思ったよりも、傷は深いかもしれませんね……。それより、やよいが……」
亜美「やよいっち! 誰かやよいっちを! やよいっちが死んじゃうぅ!」
美希「ダメーーーーッ!!」スパッ
ギュバッ ドゴッ
やよい「あがっ……う……あ……あ……」トサッ
『やよい、が死亡した』
律子「そんな……。真美……やよいまで……」
雪歩「り、律子さん! 危ないぃ!」スパスパッ
千早「そんな敵のまん中で、棒立ちになったら……!」スパッ
律子「……はっ!?」
律子「しまっ――」
亜美「り、りっちゃん逃げて! 逃げてえぇ!」
美希「ダメ! 律子を殺さないで! ダメェェェ!」
ヒュンヒュンヒュン ヒュンヒュンヒュン ドスッ
律子「……油断したか……。美希……約束は……守れそう……に……」トサッ
『律子、が死亡した』
美希「イヤアアアアア! 律子! 律子おおおぉ!」
P「やよい……律子……ああ……あああ……」
響「どうしてなんだ……。自分たちは、完璧じゃなかったのか――」
真「ひ、響! 横からバーサーカーが来てるぞ! 危ない!」
ギュバッ
響「あぐあっ!?」
真「響!? 響ぃっ! 死ぬんじゃない、響!」
響「うぐぐ……」
あずさ「た、貴音ちゃん! しっかりしてぇ!」
貴音「……申し訳ありません……。体に、力が……ううっ」
雪歩「雪の結晶よ! 雪の結晶よ! 雪の結晶よぉ!」スパスパスパスパッ
千早「萩原さん、無茶しないで! そんな勢いで魔力を使ってたら、体がもたないわ!」スパッ
春香「どうしよう! どうしよう伊織! このままじゃ、みんな死んじゃうよぉ!」グワグワッ
伊織「……こうなったら」 ダッ
亜美「い、いおりん!?」
春香「伊織、何考えてるの! そっちは敵のど真ん中だよ! 伊織ってば!」
千早「水瀬さん!? 何をするつもりなの!?」スパッ
伊織「隠し玉を使うわ! 光の石よ……敵の動きを封じなさい!」
ピカアアアア
真「うわっ!?」
あずさ「ま、まぶしい……!」
雪歩「……えっ!?」
雪歩「み、みんな見て!」
貴音「敵の動きが、止まった……!?」
響「な、何をしたんだ……伊織」
伊織「この石の力で、敵を金縛りにしたの。効果は数秒しか続かないけどね……」
亜美「す、数秒だけ!?」
美希「それじゃ、効果が切れたらでこちゃんが狙われちゃうの!」
P「伊織、早く戻れ! このままじゃ、金縛りが切れたらお前が……!」
伊織「私に構ってる場合じゃないでしょ!? 早く陣形を立て直しなさい!」
亜美「でも! でもぉ!」
伊織「真美とやよいと律子のためにも、私たちは負けられないのよ!」
美希「ダメなの! 戻ってくるの、でこちゃん!」
雪歩「あ、あ……敵が、動き始めましたぁ!」
響「ア、アーマーシュータの弓が、伊織を狙って……」
春香「伊織! 伊織いいいいいい!」
ヒュンヒュンヒュン ヒュンヒュンヒュン ドスッ
伊織「……春香。泣かせて、ごめんな……さい……ね……」トサッ
『伊織、が死亡した』
春香「伊織! どうして! どうしてええええええ!」
P「馬鹿野郎! 何で死に急ぐ必要が……くそおおっ!」
真「プロデューサー! 伊織の覚悟をムダにしちゃダメだ!」
千早「敵がこっちに来るまで時間があります。陣形を組み直しましょう!」
あずさ「……どうやら、私も覚悟を決めないといけないみたいね……」
貴音「あ、あずさ……いけません!」
貴音「まだ、その力を使っては……」
あずさ「ごめんね、貴音ちゃん! 太陽の守りよ、皆を癒しなさい!」
パアアアアァァァァ
亜美「あ……。あったかくて、優しい光……」
響「ち……力が、戻って来るぞ!」
美希「ケガがウソみたいに治ってるの!」
雪歩「これなら雪の結晶の力を、どんどん使えそうですぅ!」
貴音「あずさ! 大丈夫なのですか!?」
あずさ「……あんまり、大丈夫じゃなさそうね……」ガクッ
P「あずささん、無茶しないでください!」
春香「そうです! 死んじゃったら、何にもならないんですよ!」
あずさ「だ、大丈夫よ……しばらく休めば――」
ヒュン ドスッ
あずさ「……あ……」
美希「え……!?」
真「なっ!?」
P「なんだと……!?」
雪歩「千早ちゃん、あそこ!」
千早「しまった、伏兵のアーマーシュータ!?」
貴音「あずさ! 死んではなりません! あずさぁ!」
あずさ「みんな、必ず勝ってね……。た……かね……ちゃ……」
『あずさ、が死亡した』
貴音「よくもあずさを……! よくも……よくもおおおおおお!」
P「許さん……お前ら絶対に許さん!」
P「エクスカリバー! 敵を切り裂けぇ!」スパスパスパスパッ
亜美「やよいっちと真美の仇ぃ!」スパスパスパッ
美希「律子が受けた痛み、お前たちにも味わわせてやるの!!」スパスパスパッ
春香「伊織の決意と覚悟……思い知れぇ! 炎の石よ!」グワグワグワグワッ
真「もうこれ以上、誰も殺させるもんかぁ!」スパスパスパスパッ
千早「みんな、敵の数が減ってきたわ!」スパスパスパスパッ
響「城から敵が出てくる気配はないぞ!」スパスパスパスパッ
雪歩「どうやら、打ち止め見たいですぅ!」スパスパスパスパスパスパッ
貴音「一気に決着をつけましょう!」スパスパスパッスパスパスパッ
P「ああ! そこのアーマーシュータ! お前で最後だああああ!」スパッ
P「ハアハア……終わったか……」
真「勝つには勝ったけど……」
響「犠牲が……あまりにも大きかったぞ……」
春香「ううっ……伊織……伊織ぃ……」
美希「律子……。約束を破るなんて、酷いの……ぐすっ……」
亜美「真美、やよいっち……うああ……ああ……」
貴音「あずさ……だからあれほど……自分が死んでしまっては……残されたものは……」
雪歩「みんな……」
千早「プロデューサー、どうしますか? このまま進むか、それとも一旦休息を――」
P「先に進む」
千早「え?」
千早「即決……ですか?」
雪歩「でも……プロデューサー。みんなの心のダメージが癒えないと――」
春香「大丈夫だよ、雪歩」
雪歩「春香ちゃん……」
貴音「いつまでも嘆いていたら、散っていった皆に笑われてしまいます」
美希「それにもたもたしてたら、敵の戦力が補充されちゃうかもしれないの」
亜美「こんな機会を、逃すわけにはいかないっしょ!」
千早「……わかったわ」
響「……そうだな。せっかくみんなで作った道だもんな」
真「よし! 行こう、オルニック城へ!」
P「待っていろキャサリン女王……。お前を倒して、みんなの無念を晴らしてやる……!」
今晩はここまでです。
オルニック城 入口
P「あれが、オルニック城か……」
春香「気をつけて! 向こうから誰かが来るよ!」
貴音「さっそく、敵のお出迎えというわけですか」
亜美「一人で来るなんて、いいドキョーじゃん!」
美希「返り討ちにしてやるの!」
響「ん……!? 待つんだみんな! あの人、敵じゃないぞ!」
千早「え? あ、あなたは……」
小鳥「プロデューサーさん、みんな……」
真「こ、小鳥王女!?」
雪歩「王女様が、どうしてこんな所にいるんですかぁ?」
小鳥「お城の魔術師に頼んで、ここまで送ってもらったんです」
P「何を考えてるんですか小鳥さん! 大体、ペリーズ王の許しは得ているんですか?」
小鳥「父は……。ペリーズは昨日、病死しました」
春香「え!?」
P「!!」
小鳥「心労が命を縮めたと……専属医は言っていました」
真「そんな……王様……」
響「自分たちを送り出してくれた時は、元気だったのに……」
小鳥「死の間際、父は言いました。今からは、お前の好きなように生きなさい……と」
千早「その言葉を拡大解釈して、ここまで来てしまったというわけね……」
美希「いくらなんでも、無茶苦茶なの!」
小鳥「……ごめんなさい。あたし、居ても経ってもいられなくて……。プロデューサーさん」
P「……はい」
小鳥「いよいよキャサリンと対決する時が来たんですね」
貴音「まさか……。小鳥王女、一緒に行きたいなどと言うつもりでは――」
小鳥「いいえ。あたしがついて行っても、足手まといなのは分かっていますから」
小鳥「あたしはここで、プロデューサーさんたちのご無事を神に祈っています」
千早「……危険ね」
春香「うん……私もそう思うよ」
真「小鳥王女。オルニックの兵士は、まだ城の中にたくさんいるはずです」
美希「いつ外に出てくるかなんて、わからないの」
雪歩「真ちゃんや美希ちゃんの言うとおりですぅ!」
響「プロデューサー。ここに王女を一人きりにするのは、マズいんじゃないか?」
貴音「いかがいたしましょう、あなた様?」
P「……亜美……頼みがある」
亜美「へ!?」
P「お前はここに残って、小鳥さんを守っていてくれ」
亜美「うえっ!?」
P「ボディーガードとして誰か一人残るなら、俺は亜美が適任だと思う」
亜美「で、でも兄ちゃん! 亜美、最後までみんなと一緒に――」
P「これは命令だ! いいな、亜美!」
亜美「ヤダ!」
貴音「亜美……」
亜美「ひどいよ兄ちゃん! どうして亜美だけお留守番なのさ!」
千早「亜美。プロデューサーの気持ちをわかってあげなさい」
亜美「千早お姉ちゃん……」
真「プロデューサーは、亜美のことが心配なんだよ」
響「それにさっきの戦いで、一番身近な人を亡くしたの、亜美だしな……」
亜美「あ……」
美希「うん……ミキも、亜美は残った方がいいって思うな」
雪歩「私も、美希ちゃんと同じ気持ちだよ」
春香「だから……ね? 亜美?」
亜美「…………」
P「亜美、お願いだ。頼む……」
亜美「……わかったよ」
P「すまんな……。小鳥さんを頼んだぞ、亜美!」
小鳥「迷惑をかけてごめんなさい……。どうか生きて帰ってきて……」
亜美「兄ちゃん、みんな! 約束だよ! 絶対に絶対に、死んじゃダメだかんね!」
真「へへっ、まかせてよ亜美!」
響「亜美、しっかり小鳥王女を守るんだぞ!」
P「……よし、行くぞ! みんな、城の内部へ突撃だ!」
雪歩「はいっ、プロデューサー!」
千早「敵は女王キャサリンと、側近の魔導師ガロアね……」
春香「……伊織、天国から見ててね! 私たち、必ず勝つよ!」
美希「絶対に生き残るの。生き残って、律子の分まで精一杯生きるの!」
貴音「あずさ……。あなたの苦しみと無念、必ずやわたくしが……!」
オルニック城 玉座の間
響「みんな! ここが玉座の間みたいだぞ!」
春香「あそこに座ってるのが、キャサリン女王だね!」
千早「なら隣にいるのは、魔導師ガロア!」
P「追いつめたぞ……キャサリン女王!」
女王「ついにここまで来たというわけね」
真「覚悟しろ! お前らを倒して、この戦いを終わらせる!」
貴音「ここが年貢の納め時です! 観念なさい!」
女王「でも、お前たちに私は倒せないよ!」
美希「たった二人で勝てると思ってるのかな? 美希が成敗してやるの!」ダッ
雪歩「待って美希ちゃん! あの人、何か企んでるよ!?」
女王「同士討ちの恐ろしさを、とくと味わうがよい!」
ギュイイイィィィィ
P「な、何だ……空間がゆがむ……魔法か?」
美希「…………」ピタッ
雪歩「み、美希ちゃん! どうしたの、急に足を止めて――」
美希「……気づいたの。あの決戦の時、雪歩が千早ばっかりえこひいきするから……」
雪歩「え!?」
P「おい美希! お前、何を言って――」
美希「千早だけじゃなくて、律子も援護してくれれば、律子は死ななかったの!」ブン
雪歩「ひあっ!?」
響「み、美希!? 急にどうしたんだよ!」
真「やめるんだ、美希!」
美希「律子を見捨てた雪歩……許さないの!」ブン
春香「……そっか」
P「はっ!? は、春香……?」
春香「そうですよね……」
春香「プロデューサーさんがもっと強く引き留めないから、伊織は……」
P「う!?」
春香「……炎の石よ。伊織を守れなかったヤツらを殺せ……」バズンバズンバズン
P「うおおおおおっ!?」
響「うわあっ!?」
真「ぐうっ!?」
千早「やめなさい春香! しっかりして!」
貴音「……千早」
千早「し、四条さん……?」
貴音「あなたがアーマーシュータに早く気付いてれば……あずさは!」ブン
千早「きゃあっ!?」
貴音「己の無能さを、地獄であずさに詫びなさい!」ザシュッ
千早「くっ! や、やめて! 四条さん!」
P「くそっ! 女王が使ったのは、混乱の魔法だったのか!?」
美希「雪歩、あの世へ行くの……!」ザシュッ
雪歩「ひぃあ……!」
春香「みんな、焼き尽くしてやる……!」バズンバズンバズン
真「やめるんだ、春香! うあああああっ!?」
貴音「さあ千早、終わりの時です……!」
千早「し、四条さん……正気に戻って!」
P「く、くそっ……これまでなのか!?」
響「じ、自分、絶対にイヤだぞ! こんな仲間割れで、最後だなんて――」
ピカアアアアアアァァァ
響「うわっ!?」
雪歩「きゃうっ!?」
千早「な、何の光……!?」
真「プロデューサー、見てください! 光の中に、人が!」
社長「そうはさせんぞ!」
P「あれは古の魔法使い……高木社長!」
社長「お前の魔力ぐらい、この私が封じてくれよう!」
ギュイイイィィィィ
P「また空間が……ゆがむ?」
美希「はっ? 美希、さっきまで何してたのかな……?」
春香「あ、あれぇ? 私、何かヘンな夢を見てたような……」
貴音「ううっ……。わ、わたくしは一体、どうしたというのでしょう……?」
千早「四条さん! 正気に戻ったのね!」
雪歩「美希ちゃん、よかったぁ……」
響「春香も大丈夫そうだな!」
P「社長が、春香たちの混乱を解いてくれたのか……」
真「よし! 今だ、プロデューサー!」
P「ああ! エクスカリバーよ、俺に力を!」
続きはまた後ほど
次回の投下で終わらせたいです
P「女王キャサリン! 真美の、やよいの、律子の、伊織の、あずささんの!」
女王「ひ、ひぃ……!」
P「みんなの痛みを、お前も受けてみろぉ!」ザシュッ
女王「ガロ、ア……なぜ……じゃ……」バタッ
真「よし、やった! 女王を倒したぞ!」
千早「これで残すは、魔導師ガロアただ一人!」
ガロア「おのれ、高木め! 邪魔をしおって!」
雪歩「次はあなたの番です! 雪の結晶よ――」
ガロア「ええい、ここはひとまず引くか!」シュン
響「あっ!? 消えちゃったぞ!?」
雪歩「逃げられちゃいましたぁ!」
真「ガロアはどこに消えたんだ!?」
千早「みんな、部屋を調べるのよ!」
P「社長、助かりました。あなたのおかげです」
社長「うむ……だが、私の助けはここまでだ」
P「え? 一緒に来てはくれないんですか?」
社長「実体化できる時間はもうない。神の国に戻らねば」
P「そう……ですか。わかりました、俺達で、必ずヤツを倒して見せます!」
社長「後はキミたちに任せたぞ。ガロアの本性は、恐ろしい魔物だ!」シュン
雪歩「あっ、社長も消えちゃいましたぁ……」
真「あの魔導師の正体が、魔物だって?」
千早「……聞いたことがあるわ」
響「千早、何か心当たりがあるのか?」
千早「人の野心に付け込んで心を操る魔物、『マンティコア』の存在を……」
真「じゃああの女王は、魔物に唆されてこの戦争を始めたってこと?」
千早「あるいは、そうなのかも……」
雪歩「千早ちゃんの言う事が本当なら、ちょっとかわいそうかも……」
P「例えそうだとしても、多くの人を死に追いやったんだ。許されることじゃない」
真「そう……ですね」
春香「あの……プロデューサーさん。はっきりとは覚えてないんですけど……」
P「ん? どうした、春香」
春香「私……さっきプロデューサーさんに、ひどい事を言ったような気が……」
美希「……ミキもなの。雪歩に向かって、何かしたような……」
貴音「……実はわたくしも……千早に……」
千早「気のせいだと思うわ、四条さん」
雪歩「うんうん。私も別に、美希ちゃんに何もされなかったよ?」
P「ああ、千早と雪歩の言うとおりだぞ。何も気にすることはない。何もだ」
春香「……はい」
美希「わかったの……」
貴音「…………」
響「みんな、こっちに来て!」
真「響、何か見つけたのかい?」
雪歩「あっ! こんな所に、隠し通路が……」
美希「本当なの!」
貴音「よく見つけましたね……響」
響「へへん! 自分にかかればなんくるないさー!」
千早「さすがね、我那覇さん」
P「よし、行こうみんな! 魔物を倒して、この戦争を終わらせるんだ!」
春香「はい、プロデューサーさん!」
オルニック城 最深部
千早「見つけたわよ、魔導師ガロア! いえ、古の魔物、マンティコア!」
ガロア「おのれ……。わしの企みを散々に踏みにじったのは、お前たちか!」
貴音「企み……。やはり貴方が、諸悪の根源というわけですか!」
春香「あなたのせいで……あなたのせいでみんなが!」
ガロア「もう少しで、ログリスの全てを手にできたものを!」
ガコン
雪歩「あっ! 床が……」
美希「後ろの通路が、破壊されちゃったの!」
P「くっ! これで後戻りはできなくなったか……」
ガロア「お前たちは許さない!」
真「ふざけるな! それはこっちの台詞だ!」
響「この大陸を混乱させたお前を、自分は絶対に許さないぞ!」
ガロア「ユルスモノカァ……!」ゴゴゴゴゴ
雪歩「ひっ!? な、何!」
真「ああっ!? ガ、ガロアの体が!」
春香「変化していくよ!」
ガロア「ユックリトナブリコロシテヤル、オモイシルガイイ……」
響「きょ、巨大なライオンみたいな姿になったぞ!」
貴音「これが、奴の正体というわけですか!」
美希「尻尾に、大きな針がついてるの!」
千早「みんな、気をつけて! あの針に突き刺されたら、おそらくひとたまりもないわ!」
P「相手が誰だろうと、ここで全ての決着をつける! エクスカリバー、俺に力を!」
P「ていやあっ!」ズバッズバッ
春香「炎の石よ!」グワッ
雪歩「雪の結晶よぉ!」スパッ
貴音「はああああっ!」スパッ
千早「せえええいっ!」スパッ
真「たあああぁ――」
ピシャーン
真「うわっ!? 雷!?」
響「ま、真! 危ない! 逃げろっ!」
真「え、あ――」
ヒュン ドシュッ
美希「あ……魔物の尻尾が、真クンを……」
真「うぐ……あっ……」
響「真! 真おおおおおお!」
真「ぐはっ……あ……あ……ひび……き……」トサッ
『真、が死亡した』
雪歩「う、ウソ……真ちゃん……?」
美希「イ、イヤアアアアアア!」
春香「そんな……。あの真が……一撃で……?」
P「馬鹿な……」
響「お前……お前えええええっ!」ズバズバッ
千早「が、我那覇さん!?」
響「よくも真を……よくも……よくもよくもよくもおおおおっ!」ズバズバッ
春香「響ちゃん、危ないよ! 冷静になって、響ちゃんってば――」
ヒュン ドスッ
春香「ごふっ……!?」
P「はる、か……?」
春香「がふっ……」
貴音「春香! しっかりするのです、春香ぁ!」
春香「い……おり……いま、いく……か……ら……ね……」トサッ
『春香、が死亡した』
雪歩「は、春香ちゃんまで……」
千早「何てことなの……」
美希「もう……もうイヤぁ!」ダッ
P「み、美希!?」
美希「もうイヤなの! もうイヤなのおおおおっ!」ズバズバッ
P「美希! どうしたってんだ、おい美希!」
貴音「いけません、あなた様!」
貴音「美希は恐怖のあまり、錯乱してしまっています!」
美希「イヤイヤイヤイヤイヤ! イヤああああああっ!」ズバズバズバッ
響「殺す! 殺す殺す殺す! 殺してやるうううぅ!」ズバズバズバッ
P「美希、響! 冷静になってくれ! 頼むから――」
バズンバズンバズンバズンバズン
P「うおっ!?」
雪歩「きゃあっ!?」
千早「て、天井から炎の雨が……」
貴音「こ、これも、あの魔物の魔力の産物だというのですか!?」
美希「助けてぇ! 助けて助けて! 律子、ミキを助けてなの!」ズバズバズバッ
響「殺す殺す! 殺す殺す殺す! 殺すぅ!」ズバズバズバッ
千早「くっ! こうなったら、被害を最小限にとどめるためにも、早くあの魔物を――」
ヒュン
雪歩「千早ちゃん、危ない!」
千早「え!?」
ドスッ
千早「は、ぎわら……さん?」
雪歩「よかったぁ……千早ちゃんが無事で……」
貴音「あ、ああ……」
雪歩「……ごぼっ!」ガクッ
P「ゆ、雪歩……!」
千早「は、萩原さん! 何をやってるのよ! どうして私をかばったりしたの!」
雪歩「だ……だって……千早ちゃんに……死んで……ほしく……なかった……」
千早「目を開けて萩原さん! 目を開けなさい! お願いだからぁ!」
雪歩「さようなら……ち……はや………ちゃ……」トサッ
『雪歩、が死亡した』
千早「萩原さん……う、うう……うあ……」
貴音「ち、千早!?」
千早「うあ……うあああああああああっ!」
千早「許さない……許さない許さない許さない! 絶対に許さない!」ズバズバズバッ
P「千早! しっかりしてくれ、千早!」
千早「許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない!」ズバズバズバッ
貴音「ダメですあなた様……千早の心はおそらく、もう……」
美希「助けて! 助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けてぇ!」ズバズバズバズバッ
響「殺す! 殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す!」ズバズバズバズバッ
千早「許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない!」ズバズバズバッ
P「響……美希……千早……みんな……ちくしょう……ちくしょう……!」
ヒュン
貴音「あ、あなた様! 危ない!」
P「ちくしょおおおおおおおおおっ!」ズバアッ
貴音「せ、聖剣が、尻尾を斬り飛ばした……!?」
P「うおおおおおおおおおおおおっ!」ザシュッズバアッ
ガロア「ゴ、ゴアアアアアアァァァァ……」
シーン
P「……やったのか」
貴音「……これであずさの仇を……しかし」
千早「許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない」
美希「助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて助けて」
響「殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す殺す」
貴音「皆はもう――」
ゴゴゴゴゴ
P「うっ!? な、何だ!」
貴音「し、城が崩れます! 逃げましょう、あなた様!」
P「どこに!? 退路はさっき、あの魔物に破壊されたじゃないか!」
貴音「そ、それは――」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
貴音「きゃあああああああああっ!」
P「た、貴音!? う、うわああああああああっ!」
オルニック城 入口
亜美「兄ちゃん、大丈夫だよね? 絶対に勝って、帰ってきてくれるよね?」
小鳥「大丈夫です。プロデューサーさんなら、絶対に――」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
亜美「わわわっ!?」
小鳥「キャーッ!!」
亜美「じ、地震!? い、いきなり何なのさ!?」
小鳥「あ、ああっ!? オルニックの城が!」
亜美「!! そんな……」
黒井『突然の大音響とともに、オルニックの城は、勇者たちを飲み込み崩れ落ちた』
黒井『しかし、がれきの下からは妖獣の死骸も』
黒井『勇者たちの姿も見つけることはできなかった』
数週間後 カーディック城 小鳥の戴冠式
神父「今、新しい女王様とともに、ログリスは一つになったのだ!」
兵士「小鳥女王バンザイ!」
小鳥「…………」
小鳥「プロデューサーさん……」
小鳥「どこに行ってしまったのかしら」
亜美「……はるるん」
亜美「千早お姉ちゃん、ゆきぴょん、まこちん……」
亜美「ミキミキ、ひびきん、お姫ちん……」
亜美「……兄ちゃん」
黒井『こうしてログリスは一つの国となり』
黒井『勝利の日を待たずに病死したペリーズ王にかわり』
黒井「小鳥が最初の女王となる」
どこかの海辺
?「う、うう……」
?「はっ!?」
?「こ、ここはどこだ??」
?「な、何だ?」
?「俺は何をしているんだ??」
?「あ……うあ……!」
?「お、思い出せない!」
?「お、俺の名前は……?」
?「俺は……誰なんだ!」
エンディング
原作 ファーストクィーン アイドルマスター
765プロの勇敢なる戦士達
リッチモンド・P しょうそくふめい
ディナダン・真 オルニック城にて、マンティコアに倒され死亡
ティンタジル・響 しょうそくふめい
ジェーン・美希 しょうそくふめい
モモコ・春香 オルニック城にて、マンティコアに倒され死亡
ロザリー・千早 しょうそくふめい
ユリア・雪歩 オルニック城にて、マンティコアに倒され死亡
ラナ・やよい 決戦場にて、バーサーカーに倒され死亡
イブ・伊織 決戦場にて、アーマーシュータに倒され死亡
マリア・真美 決戦場にて、アーマーシュータに倒され死亡
アンナ・亜美 せいかんした
イゾルデ・貴音 しょうそくふめい
アン・あずさ 決戦場にて、アーマーシュータに倒され死亡
メリー・律子 決戦場にて、アーマーシュータに倒され死亡
ありがとう、勇敢なる戦士たち
FIN
以上で終わりになります。
知名度はとてつもなく低いと思いますが、ファーストクィーンは名作だと思います。
ちなみに作者は、はるいお、ちはゆき、みきりつ、まこひび、あずたか派です。
最後まで読んでくれた方々、本当にありがとうございました。
マルチエンディングだったりすんの?
>>66
残念ながら、最終決戦に同行して生き残った者は全員消息不明になりますし、
主人公の結末も変えることはできません。
ただメンバーをしっかり鍛えておけば、戦死者を出さずにクリアすることはできます。
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