池田「華菜-Kana-…?」(199)

わわーーいい

前回
池田「華菜-Kana-…?」 - SSまとめ速報
(http://sea-mew.jp/nox/modules/webarc/2ch/ss/1346853582-0.html)
前々回
池田「華菜-Kana-…?」 - SSまとめ速報
(http://sea-mew.jp/nox/modules/webarc/2ch/ss/1346603673-0.html)

・前回までのあらすじ
前回を見よう

前回は保守してくださったのに帰ってこれなくて申し訳ない
そろそろ完結させたい

~~決勝戦当日~~

照「みんな、体調は大丈夫か?」

田中「ああ、問題ない」

上柿「…不思議と落ち着いてるというか、今日もいつもどおり打てそうです」

佳織「…」

池田(…佳織、緊張してるし…まあ無理もないし)

池田「佳織、今日の相手は長野で一番強い面子だし! だから胸を借りるつもりで行くし!」

佳織「胸を借りる…うん、大丈夫だよ、華菜ちゃん」

池田(…この大舞台、倒れたりしなければいいけど…)

照「少し喉が渇いたから、ちょっと自販機まで行ってくる」

池田(さすがの照先輩も緊張してる…咲ちゃんのことがやっぱり気がかりなのかな)

池田「私も行くし!」

照「ああ、じゃあ一緒に行くか」


~~~~

池田「コーラにするし!」

照「私はお茶にしようかな」

ピピッ ゴトゴトッ

池田「」クピクピ

池田「ぷはーっ、生き返ったし!」

照「…」ジーッ

池田「?」

照「ちょっと一口」パシッ

照「」コクコク

池田「あっ(間接キス…って何考えてるし!//)」

照「…た、炭酸がきつい」

池田「苦手なんだったら飲むなし!」

照「ごめん、華菜があんまり美味しそうに飲んでるから、どんな味かと思って」

照「それに、華菜もちょっと緊張してるみたいだったから、肩の力抜けたらいいなって」

池田「…照…ちょっとそれ貸せだし!」

照「あっ」パシッ

池田「クピクピ…ぷはー、やっぱり日本人はお茶だし!」

照「日本人ならお茶はもっと静かに嗜むべき」

池田「うるさいし! これでおあいこだし!」ニャー

照「ふふっ、そうだな…」

池田(…照も、ちょっと力抜けたみたいだし)

池田「じゃあ、みんなのところに戻るし!」

照「そうだな…あ・・・」

照「あ…あ、ああああ…!」


咲「」キャッキャ

和「」ウフフ


池田(…咲ちゃん!)

池田「照…」

照「さ、咲…」

池田(…前に会いに行ったときは、口も利いてもらえなかったといっていたけど…)

照「…ちょっと、行ってくる…」

池田「大丈夫?」

照「わからない…でも話さなきゃ気がする…」


照「さ、咲!」

咲「!」クルッ

和「? 咲さん、お知り合いですか?」

咲「…なんでもない」

照「…さ、咲…」

池田「咲ちゃん…」

照「すまない…私が悪かった、今までのことは謝る。だから…話を聞いてくれ!」

咲「…行こう、原村さん」

和「え、でも…」

池田(咲ちゃん…どうして…)

池田「お、おい! お姉さんがここまで言ってるんだし! 話くらい聞いてやって欲しいし!」

咲「…うるさいなあ」

照「咲…」


咲「一体どの面下げて出てきたの? ”照さん”」

照「!!」

咲「悪いと思ってるなら、早くどこか行ってほしいよ」

照「くっ…」

咲「また麻雀始めたみたいけど、そっちの猫みたいのが仲間? よく決勝まで来れたよね」

照「…ギリッ」

池田(照…落ち着いてくれだし…)

照「ああそうさ…お前と戦うために、私は…」

咲「まあ、せいぜい私の出番まで飛ばされないように頑張ってね。個人戦まで退屈になっちゃうし」

池田(私はひどいこと言われても平気だし!)

照「くっ・・・!」

※照は…
1.啖呵を切る
2.引き下がる
>>20

照「…咲、私はあなたにひどいことをしてしまった…許してもらえないのも仕方ない」

照「でも…それが華菜を侮辱していい理由にはならない!」

池田(て、照!)

咲「ふーん、副将で私との戦いを避けた割りに随分ないいようだね。そこの人がどんな目に遭うのか分かってるのに」

照「違う…華菜は、あのときの私とは違う! 必ず、咲に勝つ!」

咲「…冗談で言ってるわけじゃないみたいだね。そこまで言うなら楽しみにしておくよ」

照「…私達が勝ったら、もう一度話をしてくれ」

咲「考えとく。行こう、原村さん」

和「はい」

照「…ごめん華菜、私は…我慢できなかった」

池田「…ほんと、照は大馬鹿だし…」

池田「でも、わかったことがあるし! 咲ちゃんには躊躇いがあるみたい…きっとまだ間に合うし」

照「うん…私も、何か吹っ切れたみたい」

池田「あんなこと言ったからには、できるだけいい形で私に回して欲しいし!」

照「ああ。約束する。華菜、咲をお願い…咲も、あのままじゃきっと辛いはずだから」

池田「わかってるし! 華菜ちゃんに任せとくし!」

~~~~

池田「ただいまだし!」

照「ただいま」

田中「おかえり。遅かったな」

上柿「もうすぐ先鋒戦、始まっちゃいますよ」

照「ああ、妹尾、準備は大丈夫か?」

佳織「…あ、は、はい、大丈夫です!」

田中「妹尾…」

佳織「ごめんなさい…ぼーっとしてました」

池田(佳織…)

池田「しっかりしろし!」ポコッ

佳織「わっ、痛いよ華菜ちゃん!」

池田「佳織は華菜ちゃんの自慢弟子だし! この先鋒戦もいつも通りやれば大丈夫だし!」

佳織「…うん、ありがとう、華菜ちゃん!」

池田(少しは緊張が解れた…でも、何か不安だし)

田中「そろそろ出たほうが良さそうだぞ」

佳織「そうですね…それでは、頑張ってきます!」

上柿「頼みましたよ!」

照「妹尾が決めてしまっても構わないから」

佳織「じょ、冗談きついですよ! じゃあ行ってきます!」

照(そこまで冗談でもないんだけどな…)

~~先鋒戦~~

佳織「よろしくお願いします!」

睦月「よろしく」

純「ああ、よろしくな!」

優希「よろしく頼むじぇ~」


~~~~

池田(佳織…何もないといいけど)

照「…妹尾が心配?」

池田「…実は、ちょっとだけ」

照「…信じてあげよう。それが、華菜にできる最良のこと」

池田「…わかったし」

~~~~

佳織(…四暗刻二向聴…いけるかな?)コトッ

純「おっと、ポンだ」

佳織「あ、はい」

~~~~

上柿「いきなりすごい役満気配ですね」

照「妹尾なら珍しくもないけど…」

田中(ほんとこのチームなんなんだよ…)

~~~~

佳織(うーん…なかなか入ってくれないなあ)コトッ

純「おっと、それロン。2000だ」

佳織「は、はいっ!」ビクッ

佳織(これは…)コトッ

優希「それロンッ! 8000だじぇ~」

佳織「はい…」


佳織(この牌なら!)コトッ

睦月「ロン、7700」

佳織「う、うぅ…」ジャラジャラ


「ロンだ!」


「ロンだじぇ~」


「ロン」

~~~

アナ「前半戦、終了!」

アナ「一体どうしたのか! 千曲東、妹尾佳織選手、まさかの7連続放銃でマイナス5万点の一人沈み!」

藤田「この選手はどうも安定感がないようだが、今日は際立って調子が悪いな」

~~~


田中「妹尾…どうしたんだ」

上柿「こ、声を掛けに行ったほうが…」

照「そうだな…華菜」

池田「私は…」

>>37
1.行く
2.行かない

池田「私も行くし…」

照「…うん、みんなで行こう」

~~~

佳織「…」ハァ

佳織「…あ、みなさん」

田中「妹尾、気落ちするなよ」

上柿「何点でも、取り返してきますから!」

照「…いつもの練習だと思って、打てばいい」

佳織「みなさん…大丈夫です、落ち着きましたから」ニコッ

照「その様子なら、思ったより大丈夫そうだな」

田中「あれだけ点を取られてきたからどうなるかと思ったが…」

池田「…佳織」

佳織「華菜ちゃん」

池田「信じてるし」

佳織「…わかってる、よ」ニコッ

池田「…」

~~~~

アナ「後半戦、妹尾選手の放銃から始まりましたが、先ほどよりも少し落ち着いた試合となっています」

~~~~

池田(あそこで佳織に打ち方を変えるように言うこともできたけど…それは佳織の麻雀を否定することになるし)

池田(何より…あんな打ち方をさせてきた私がそれを言うなんて、都合のよ過ぎる話だし)

池田(だから佳織…私は、佳織を…私と佳織の日々を、信じるし!)

佳織「はぁ…はぁ…」

純(千曲東の奴、さっきから息が荒いけど大丈夫なのか?)コトッ

純「ノーテン」

優希「テンパイ」

睦月「テンパイ」

佳織「ノーテン…です」


アナ「これで親が流れてオーラスになります」


佳織(…これで最後…ここを乗り切れば、田中先輩に繋げる…)

佳織(配牌…!)パタッ

佳織(…! 九種九牌!)

~~~~

上柿「ここで九種九牌が来ましたか」

照「和了れればすこし楽に繋げるが…」

田中「妹尾…無理は禁物だぞ…」

~~~~

佳織(…)コトッ

純(…千曲東のやつ、なんか嫌な気配させてるな)

純「ポンだ!」

~~~~

佳織(…)コトッ

純(くそっ、また予感が…どうなってんだ?!)

純「チー!」

~~~~

照「十種十一牌まではなんとかこぎつけたか…」

上柿「でも…残りの白、北、一萬が結構見えてますよ…」

田中「周りの手も進んできてるぞ…役満、親の三倍満の直撃で飛ぶってこと、忘れてないよな…」

池田(佳織…)

~~~~

佳織(…有効牌、来て!)スッ

上柿「ああ…ドラ傍抱えちゃいましたか」

田中「おい妹尾…もう降りたほうがいいんじゃ…」

~~~~

佳織(これじゃない…でも、まだ生きてる…この手は死んでない)

佳織(お願い…!)コトッ


アナ「妹尾選手、このピンチで無筋のドラ傍強打!」


純(! こいつ…何考えてやがる…)


佳織(…普段の私ならここで降りてるけど…でも、今日はそれでやられてきた…)

佳織(ここで国士無双が来たのは、何か意味があるはず…)

佳織「」スッ

~~~~

田中「おい! 妹尾の奴…周りが見えてないぞ!」

上柿「ドラ傍切って、引いてきた牌がまたドラ傍…しかも、もうあと一枚ずつしか残ってないですよ…」

照「…妹尾を信じよう」

田中「そんなのんきなこと言ってられる場合か!」グイッ

照「くっ…でも仕方ないだろう」

田中「このっ…!」グッ


池田「…田中先輩、やめて欲しいし!」

田中「!」

池田「…佳織を指導したのは私だし…ぶつなら、私をぶってほしいし」

田中「…すまん、照、池田。冷静じゃなかった」

照「いや、いい。だが、妹尾のことは責めないであげてほしい」

上柿「妹尾先輩はどうするんでしょうか…ドラ傍で鶴賀が染め手濃厚ですけど」


池田(…佳織、その牌を切っても、先に待ってるのは地獄の三門…)

池田(それでも…もう、私には止めることができないし)

~~~~

佳織(…)ターンッ!

純(何の迷いもなく超危険牌を切りやがった! さっきよりも予感が増してやがる!)

睦月「…」

純(通った…もう風露できん…こいつ、狂ってやがる…)

佳織(…今までの人生、私は二度、手を引いてもらったことがあった)

スッ

佳織(一度目は智美ちゃん…いじめられっ子で泣いてばかりだった私に、笑顔になることを教えてくれた)

純(一枚…手出し、入ったか)


スッ

佳織(二度目は華菜ちゃん…なんの取り柄もなかった私に、麻雀を教えて、私がいる場所をくれた…)

純(さらに一枚…)

~~~~

上柿「二連続で地獄の有効牌を…」

照「妹尾…やってくれる」

~~~~

佳織(そしてここからは、私が一歩踏み出す番!)スッ



パタッ

佳織「…ツモ、国士無双、8000、16000です」

佳織(最後の役満…これで全部の役満、埋まった)

佳織(華菜ちゃん…私…―――)

~~~


上柿「ひ、引いてきた…」

照「…さすが、妹尾としか言いようがないな」フフッ

田中「無茶しやがって…」

池田「佳織…よかった…」

~~~

佳織「…ありがとう…ございました」スッ

純「…まったく、大したやつだよおめーは」

佳織「…」フラフラ

フラァ

純「! お、おい!大丈夫か!?」ガシッ

佳織「ハァ…ハァ・・・ウッ…」

純(すごい汗…!)

純「おい、誰か救護班! 救護班を呼んでくれ!」

~~~~

池田「か、佳織?!」ガタッ

照「なんてことだ…行こう!」

池田(佳織…私が、私が無茶させたばっかりに…!)

~~先鋒戦・終了~~

千曲東63800(-36200) 清澄111900(+11900) 龍門渕118300(+18300) 敦賀106000(+6000)

※ご飯食べてきます

~~医務室~~

上柿「良かったですね…大事に至らなくて」

照「まったくだ…どうしようかと思ったぞ」

佳織「あはは…緊張による脱水症状と貧血…だそうです。田中先輩は?」

照「妹尾の点棒を取り返しに行ったよ」

佳織「そうですか…。ごめんなさい…点棒、たくさんとられちゃって…」

照「いや、妹尾はよく頑張った。最後の国士無双は見事だった。後は私たちに任せて、妹尾はゆっくり休んでいろ」

佳織「そうさせて貰いますね」


池田「…」

池田「照先輩、上柿、ちょっと、佳織と二人にさせて欲しいし」

照「わかった。妹尾に無理さすんじゃないぞ。また後でな」

池田「大丈夫だし! それじゃ後で!」

佳織「あ、頑張ってくださいね~」


池田「…」

佳織「…華菜ちゃん。役満、これで全部和了ったよ」

池田「うん」

佳織「卒業で、いいんだよね」

池田「…佳織、ごめん」

池田「私は…自分が勝ちたいがために、佳織に無茶な打たせ方をしてしまったし…」

佳織「それは…私が決めたことだから」

池田「…佳織…これで佳織は、すべての役満に認められたし」

池田「これからは…佳織が好きなように打つといいし」

佳織「華菜ちゃん…私、麻雀を始めてからいままで、ずっとみんなと距離を感じてたんだ」

佳織「華菜ちゃんはそんなの気にしなくていいって言ってくれたけど、私はやっぱり気になっちゃって」

佳織「でも、こうやって役満を全部和了って…やっと、みんなとの距離を克服できた、そんな気がしたんだ」

池田「…佳織、おめでとう、だし」

佳織「ありがとう…華菜ちゃん」


~~~~

池田「それじゃ、私も行ってくるし!」

佳織「うん、頑張ってね!」


佳織「…田中先輩、頑張ってるかな。中継、見てみようっと」

ピッ

~~次鋒戦~~

田中「ツモ、2000、4000!」

田中(よし…掴みは大丈夫。やってやれないことはない…)

田中(照や池田だけじゃない、私も取り返す!)

~~~

上柿「先輩、張りきってますね」

照「否が応にも気合が入るだろう。妹尾のためにも負けられんからな」

池田「先輩…ガンガン行くし!」

~~~

田中「ポンッ!」

田中(来た…これで混一、小三元一向聴!)

上柿「ここでこの手・・・田中先輩、妹尾先輩に次ぐ役満和了率なだけありますね」

~~~

田中(張った! 高目大三元、安めでも倍版の大物手!)

田中(これで巻き返す!)スッ

~~~

池田「あ!」

照「いかん舞、その牌は・・・!」

~~~

染谷「ロン」

田中「くっ!(張っていたか…迂闊だった)」

染谷「…」パタン

田中「なっ、そ、その手は…」

染谷「…高いほう、48000じゃけえ」ニヤッ

田中(りゅ、緑一色…!?) カタカタカタ

田中(妹尾の国士がなければ終わっていた…!) カタカタカタカタカタ


アナ「出、出たー! 決勝二回目の役満、清澄の一人浮きだー!」


染谷(これで千曲東は動揺した…そこを狙うのは容易い!)

染谷「ロン、2600」

田中「!」ビクッ カタカタカタ

染谷(ふっ、ちょろいな)

アナ「前半戦、南場に突入です!」

~~~

染谷(張った、流れはわしにある、一気に畳み掛ける!)

染谷「リーチ!」

南浦「通りません。ロン、12000です」

染谷「むっ…ダマッ跳…」

南浦「…南場に突入したからには、もうあなたの好きにはさせない」


南浦「ツモ、4000オール!」

田中「…はい」 カタカタカタ

南浦(…まずい、このままでは千曲東が飛ばされてしまう)

南浦「ロン、7700は8000!」

染谷(くっ…執拗にこっちを狙いよって…)

南浦(今は私が抑えてるけど…後半戦、どうなるか…)


~南4局~

田中「ううぅ…(張ったけど、清澄のワカメと勝負するのは…)」 カタカタカタ

南浦(…お願い、これで目を覚まして) トンッ

田中「!? ロ、ロン! 6400!」

南浦「はい」


アナ「前半戦、終了です! 清澄、頭一つ抜けました!」

田中「…あんた、さっきの」

南浦「…今あなたに飛ばれちゃ、うちが優勝できないの。もっとしっかりして」

田中「すまん…(敵に情けを掛けられるなんて…)」


~~対局室前、廊下~~

田中「…みんな、すまない…私は、私は…」

照「舞、このぐらいのことは誰にでもある。後半戦は落ち着いて…」

田中「でも、でもだめなんだ…どうしても清澄のあいつにやられるイメージが焼きついて離れない…」 カタカタカタ

池田(田中先輩…気持ち、わかるし。でも…)

池田「先輩、しっかりするし! そうじゃないと医務室の佳織が…!」

佳織「わたしがどうかしました?」

池田「そう佳織が…?!」

全員「「「「!?」」」」

池田「佳織、安静にしなきゃいけないんじゃ…」

佳織「テレビ点けたら田中先輩がすごく動揺してて、居てもたってもいられなくなっちゃいました」

田中「妹尾…すまん、でも無理なんだ…私には…」

佳織「簡単に無理なんて言わないでください! 先輩だって、あれだけの手を張ったじゃないですか!」

田中「くっ…お前に、私の気持ちがわかるか! 牌に愛されたお前に…私なんかの気持ちが…!」

佳織「先輩!」

パァン!

全員「「「!!?」」」

池田(平手打ち?!)

佳織「先輩、先輩は照先輩や、華菜ちゃんと打ってきたじゃないですか!」

佳織「どうして今更、あんなワカメみたいな人を怖がるんですか!」

田中「…妹尾…」

佳織「はっ…わ、私ったらとんでもないことを…すみません!」ペコッ

田中「いや、お陰で目が覚めた…行ってくる」

佳織「せん…ぱい…」


佳織「よかっ…」フラッ

池田「佳織!」ダキッ

照「妹尾、大丈夫か?!」

佳織「ありがとうございます…私、戻りますね」

池田「私、ナースさん呼んでくるし!」


田中(…妹尾、ありがとう)

~~後半戦~~

田中(妹尾…私は正直、お前の打ち方が好きではなかった)

田中(いとも簡単に役満を和了ってしまう…そんなお前のことが、羨ましかったのかもしれない)

田中(でも、いつでも役満を和了れるわけでもないし…部内ではいつもお前はラスだったな)

田中(それがどんなに辛いこと、寂しいことか…私は、知っていたはずなのにな)


田中「ツモ、3000、6000!」

南浦(どうやら、息を吹き返したみたいね…世話の焼ける人)


田中「ロン、3900!」

沢村「…」ジャラッ


田中「ツモ、1300オール!」

染谷(ぐ…急に復調しだしたか。じゃがわしも負けてはおられん)

染谷(咲たちのためにもな)

染谷「ロン、5500!」

南浦「はい」


~~南場~~

南浦「ロン、2000」

沢村(…なにこの撃ち合い、ついていけない)


~~オーラス~~

田中(なんとか盛り返してきた…)

田中(…この配牌…三元牌が二枚ずつか)

田中(さっきまでの私なら、確率度外視で大三元へ一直線だろう)

田中(…正直、妹尾があれだけ和了るから、私も和了れるんじゃないかと思ったりもしていたな)

田中(でも…私は、私。妹尾にはなれないんだな)


沢村「」トンッ 打・発

~~~

上柿「?! あっさりスルー?!」

照(舞のやつ…殻を破ったか)

~~~

田中(そちらの道は華々しく、そして美しい。だが今の私が歩むべきは、こちらの道!)スッ

パタンッ

田中「ツモ、七対混老頭、2000、4000!」

~~次鋒戦・終了~~
千曲東63800(-36200) 清澄111900(+11900) 龍門渕118300(+18300) 敦賀106000(+6000)
千曲東65500(+1700) 清澄125100(+13200) 龍門渕86800(-41500) 敦賀122600(+16600)

※小休止

~~控え室~~

田中「ただいま」

上柿「先輩! 後半戦、カッコ良かったです!」キラキラ

田中「ふふ、ありがとうな」

照「舞、ナイスファイト…医務室の妹尾も、今頃きっと喜んでる」

田中「ああ照…みんなにも、さっきはすまなかった」

照「堅いこと言わない。舞はよくやった」カマエッ

田中「…ありがとな」

パシッ

照・田中「」 ニコッ パシャッ

照「華菜、舞がハイタッチしてくれた! ヤンキーぶっててぶっきらぼうな舞がハイタッチしてくれた!」キャッキャ

田中「な…人が気にしてることを。私だってハイタッチぐらいするわ!」

池田「珍しいから写真撮っちゃったし!」

田中「なっ! 撮るな! 恥ずかしいだろ!」

池田「青春の思い出だし!」 パシャパシャ


上柿「…ふふ、一時はどうなることかと思っちゃいましたよ」

田中「ほんと、みんなには迷惑かけたな」

照「結果オーライ。それより次は上柿の出番」

上柿「中堅、国広一に竹井久、蒲原智美ですね。胸を借りるつもりで行ってきます」

池田「上柿! ファイトだし!」

上柿「自分に与えられた役割、わかってますよ、先輩…それじゃ、行ってきますか」

~~~


上柿(高校では無名ながら、中学時代はかなり活躍したという竹井久…)

上柿(昨年、全国に出場して活躍した国広一…、私がまともにやりあっても、勝てるのは百にひとつか、千にひとつか)

上柿(それでも私はやる…そう、先輩と約束したんだ…)

~~数ヶ月前、部室~~

上柿(…)コトッ

池田「…」

上柿(池田先輩、こっち見てるな…)

照「ロン、12000の7本場は14100」ヒュゴオォォォオオオ

上柿「はい…(すごい風…)」

池田「上柿、ちょっと来いし」

上柿「なんですか、池田先輩?」トコトコ

池田「上柿、お前は正直言って弱いし。照とまともにやりあっても勝ち目はないし!」

上柿「気にしてることを…」

池田「…ちょっと、昔話を聞いて欲しいし」

上柿「昔話? 先輩のですか?」

池田「そう。昔、華菜ちゃんは大事な試合でとんでもない強敵とぶつかったことがあるし!」

池田「そう、自分よりはるかに強大な相手…それでも華菜ちゃんは諦めないで戦って…そして負けたし」

上柿「それだけの力量さであれば、仕方ないかと」

池田「だけど、華菜ちゃんと一緒に打ってたもう一人の打ち手は、大胆不敵な罠や奇策で、果敢に相手に立ち向かっていったし!」

池田「…私は、力任せの麻雀しか打たなかったばっかりに、自分より強い相手、ただそれだけの情況で、何もできなかったし」

上柿「先輩…そんなことが」

池田「上柿には、私みたいにはなってほしくないし…」

池田「だから、強い相手と戦うとき、どうするか、上柿はこれから私と特訓するし!」

上柿「…先輩、私は自分が弱いことを知っています」

上柿「それが、チームのためになるなら…」

池田「上柿…ありがとうだし!」

~~~~

~~中堅戦~~

久「よろしく~♪」

国広「よろしくねー」

蒲原「ワハハ、お手柔らかに頼むぞー」

上柿「…よろしく」

上柿(…竹井久、国広一、あなたたちに比べれば、私なんてひよっ子みたいなものだろう)

上柿(だけど教えてやる。ひよっ子には、ひよっ子の考えがあると)

上柿(見せてやる…弱者の打ち筋を!)


~~~

アナ「中堅戦、始まります!」

~~~

久「リーチ!」 バンッ

上柿(竹井久の得意技は、極端な悪待ちからの強引な和了り…)

久「一発、ツモ! 1300、2600!」

上柿(地獄単騎…聞いたとおり、麻雀知ってるとは思えないバカみたいな悪待ち、それを引いてくる運もでたらめ)


久「もっかいリーチ!」

上柿(やはり、張り合っても勝ち目は薄い。ならばやることはひとつ!)

上柿「」トンッ

蒲原「ワハハ、それロン。1300点だぞー」

上柿「はい」ジャララ

久「!(私の親が…まあこんなこともあるわよね)」

国広「リーチ」

上柿(国広一…大きな特徴はないが、それ故に安定して強い選手)

上柿(ここは…こうか!)トンッ

蒲原「ポン!」トン

上柿「」トンッ

蒲原「ポン!」トン

久(すぐ鳴いてくるわね…)

蒲原「ツモ、1000、2000!」ワハハー

国広(くっ…親っ跳がふいに)

国広(なんかやりにくいけど、ボクはボクの麻雀を打つだけ。透華に勝利を捧げるんだ!)

国広「ツモ! 1300、2600!」

蒲原「わはは…(やっぱり清澄と龍門渕は手ごわいなー)」

蒲原(国広一も竹井久も、真っ向から勝負するのは得策じゃないなー)ワハハ

蒲原(だったら…)トンッ

上柿「チー」

蒲原(千曲東のこの子は私と同じ匂いがするなー)ワハハ

上柿「ツモ、三色タンヤオ、1300オールです」

蒲原(下手に喧嘩を売るより、この子とお茶を濁すのが良さそうだなー)

蒲原(敦賀の三年生は、ゆみちんだけじゃないってところを見せてやるか)ワハハ

支援だよー

アナ「前半戦、大きな得点の動きはなく終了です!」

藤田「随分試合時間が短く感じたな。親流れが多かったからか」

~~~~

照「…」ポロポロ

田中「て、照。どうして泣いているんだ?!」

照「いや…上柿があんなに成長していたんだと思うと嬉しくて」フキフキ

池田「上柿は私が見てあげたし! 当然だし!」

田中「まったく、華菜の指導力には驚かされるよ」

照「あれ、舞も華菜って呼んだ」

田中「い、いいだろう、たまには」

池田「にしし!」ニャー

池田(…でも、この短期間であれだけの立ち回りをモノにしたのは、上柿の才能によるところが大きいし)

池田(あの半荘、加治木ゆみができて、私ができなかったこと…)

池田(上柿、お前に私の二の足は踏ませないし!)

~~~~

~~後半戦~~

久(張った! 裏次第で倍満まで見える大物手! フリテンなんか関係ないっ!)

久「リーチ!」パーン

蒲原「ワハハー」トンッ

上柿「ロン、1000点です」

久「」

~~~

国広(清一六面張…これはなんとしてもツモる!)

蒲原「」トンッ

上柿「ポン」

蒲原「」トン

上柿「ポン」

蒲原「ツモ、1000オールだぞー」ワハハ

国広(何もさせて貰えなかった!)ガーン

久(最後の親…一向聴)イライラ

久(来た!高めの受けで倍満手!)

久(今回はイマイチ波が来てないけど、これ上がってカッコよく決めちゃうわ!)

久「通らばリーチ!」

上柿(見え見え…ツモれる自信があるんだな。でも)トンッ

蒲原「ワハハ、それポンー!」

久(私の一発が!)スッ

久「あ…」コトン

蒲原「油断大敵だなー、12000!」

久(あちゃー…)

~~~~

アナ「試合終了ー! 蒲原選手、終盤の跳満でめくり、これで鶴賀がまくりました!」

藤田「鶴賀と千曲東の立ち回りが光る試合だったな。一年の上柿は来年も期待だろう」


~~医務室~~

佳織「智美ちゃん…やっぱり出てたんだ。かっこよかったー」キラキラキラ


~~控室~~

上柿「…戻りました」

照「上柿…私は、猛烈に感動している!」ポロポロ ダキッ

上柿「うわっ、いきなり大げさですよ先輩!」

田中「あれが…お前の麻雀なんだな」

上柿「…そうです。今の私は、これが最善なんでしょうね」

池田「かみがきいいぃぃ!」ギューッ

上柿「宮永先輩に続いて池田先輩まで! 暑苦しいから離れてください!」

池田「よくやったし…上柿は私ができなかったことをやってのけたし! 出藍の誉れだし!」

上柿「そ、そんな大げさな…// 私は、自分の弱さにあった戦い方を選んだだけです」

池田「上柿…でもそれを実践して、そして忘れないようにするのは、とても難しいことだし」

池田「…私みたいな過ちは、犯しちゃいけないし!」

上柿「…どうですかね。いずれはそうしてしまうかも…私は、池田先輩に憧れてますから」ニコッ

池田「えっ…それって」

上柿「// さあほら、次は副将戦ですよ!」

~~中堅戦・終了~~
千曲東67000(+1500) 清澄114100(-11000) 龍門渕92300(+5500) 敦賀126600(+4000)

※おもったよりねむけがすごいのでちょっとねます
※うえのさんはわたふくじさんのよめだそうです

そういえば咲メガネキャラ投票なるものがあると聞いて見てみました

2位 妹尾佳織 107票
19位 田中舞 0票

田中さん…

新・保守時間目安表(休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安(平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

ほー

ほー

ほー

ほー

ほー

ほー

ほー

こんな時間まで寝てしまった・・・保守どうもです
家事済ませてから再開しようと思います

おっ

ほー

~~清澄・控室~~

久「ただいまー。ちょっとやられちゃったわ」

優希「おかえりだじぇー」

まこ「でも二位でここまで来たし、これからじゃけえ」

咲(…みんな何やってるの? 千曲東の中堅までは、ぜんぜん大したことない相手じゃない)

咲(あのくらい飛ばすぐらいでやって欲しかったけど…まあ、大将戦で私が痛めつけてやればいいか)

和(…咲さん、難しい顔をしてる。やっぱり、あのお姉さんが原因?)

和「それでは副将戦、行ってきますね」

咲「うん、頼んだよ。和ちゃん」

咲(私を失望させないでよね…)

まこ(…咲、良い勝負なのに、悲しい顔をしとるのお)

まこ(大会に出て成したいことがあるといっていたから、勝てば喜ぶ顔が見れると思ったんじゃが…)

和(お姉さん…咲さんの心に傷をつけた人物…他の人が許しても、私は許しません、絶対に)


~~龍門渕・控室~~

純「衣のやつ、まだ来ないのか。もう副将戦だってのに」

国広「なんでもGPSが反応しなくてハギヨシさんも見つけられないらしいよ」

純「透華は「この試合は副将で終わりですわ!」とか言って出て行ったけど…」

国広「うーん、何もないといいけどね」

~~千曲東・控室~~

照「それじゃあ、行ってくる」

田中「任せたぞ、照」

上柿「バトンは繋ぎましたよ、先輩」

池田「照先輩…私たちの底力、見せてくるし!」

照「みんな…」

照(こうしてみんなに送り出されて…こんな気持ちで戦いに行くなんて、昔の私なら考えられなかった)

照「ありがとう。行ってくる」


照(本当にありがとうな、舞、上柿、妹尾…そして華菜)

照(華菜も咲や天江を相手に大量点は難しいだろう。私がここで、少しでも返す!)ゴッ

池田「っと、副将戦が始まる前にお手洗いに行ってくるし!」

田中「早めに済ませてこいよ」

上柿「漏らさないでくださいね」

池田「上柿! お前帰ったら説教だし!」ニャー

~~~~

池田「ふー、ここのトイレはわかりにくいところにあって面倒だし」

池田「あ…あれは?」


??「おじょーちゃん…ぱんつ何色…」ハァハァ

衣「ち…近寄るな…」


池田「!? 天江がピンチだし! 敵とはいえ、ここで放ってはおけないし!」

>>165
1.助ける
2.誰か呼ぶ

1

池田「お前の罪を数えろ! ドロップキィーック!」ゲシッ

??「ふごっ?!」

衣「お、お前は…?」

池田「今のうちに逃げるし! 私が取り押さえておくから、警備員を呼んでくるし!」

衣「わ、わかったぞ! 行ってくる」

~~~

衣「呼んで来たぞー!」

池田「おまわりさん、こっちだし!」

??「うう・・・」

警備員「ご協力、感謝です」

池田「このくらい当然だし!」

衣「世話になったな…名はなんと申すのだ?」

池田「私は池田華菜だし!」

衣「華菜というのか! 衣は衣だぞ。今はできぬが、この礼、後で必ず報いよう」

池田「どういたしましてだし!」

衣「そ、それと、せっかくの出会いだ、これを機会に――」

池田「あ、もう副将戦始まってるし! 私は控室に戻るし!」

衣「こ、衣と友達になってくれないか?!」

衣「…あれ」ポツーン

~~~

アナ「これより注目の副将戦、開始です!」

藤田「全中チャンプ二人に、昨年全国で活躍した龍門渕透華、ここが大きな山となりそうだな」

~~~

照「よろしく」

透華「よろしくですわ!」

和「よろしくお願いします」

透華(ここで全中チャンプ二人を圧倒すれば、私が今日のMVPですわ!)

和(この人が咲さんのお姉さん…咲さんへの仕打ち、許しませんよ)

照(…気配からわかる、強敵。どんな戦いをするんだろう)

支援

照(最初は様子見…)トン

透華(いいツモが来てる、今日は乗ってますわ!)トン

和(…)トン


和「ツモ、700、1300です」パタン

透華(くっ…早和了り、でも的確な判断。さすがのどっちだけありますわね)ジャラジャラ

照(…少し掴めてきたかな)ジャラジャラ

照(原村和は前情報通りのデジタル打ち)

照(その精度は尋常じゃないけど、私のような理の外の打ち方をする相手には慣れてないはず。そこに付け入る隙がある)

照(龍門渕透華は…これもデジタル打ちっぽいけど、何か隠し持ってる気がする。要注意)

照(様子見は終わり…ここからは全力で和了りに行く)ゴッ

照「ツモ、300、500」

照「ツモ、500、1000は600、1100」

和(これが咲さんの言ってた連続和了り…でも、そんなオカルトありえませんよ)

照「ツモ、2000オールは2200オール」

照「ロン、7700」

和(そんな…オカルト…)ジャラジャラ

照(掴みは良い感じ…でもなんだか胸騒ぎがする…)


透華(…宮永照…強敵…)ヒュオオォォォ

透華(私が…倒す…)ヒュゴオオオオオオ

和(なんとしても止めなければ…)

照(いつもこの辺から手が遅くなってくるんだけど、今日は体が軽い…)

照(ダブ東ドラ3の特急券、これで突き進む)トン

透華「チー」

照(鳴いてきた? 龍門渕、さっきから様子がおかしい…)

和(!? 老頭牌をチー、チャンタ…でも赤ドラありでチャンタなんて非効率的…)

照(やっぱり何か隠していたか…)トンッ

透華「ロン、混一白一気通貫ドラ1、8000は9200」

照(私の連続和了りを、こうも簡単に止めるとは…)

和(直撃をとった、負けていられませんね)

モモちゃんかわいい!!

和「リーチ」トン

照(私より先に張ったか…)

和「…ツモ、リーチ一発ツモ断幺平和ドラ1、裏1で3000、6000です」

和(咲さんのためにも…負けられないんです)


透華(のどっち…)ヒュオオオオオオ

照(原村、さすがは咲のチームメイトだけある、か)


モモ(…さっきから見てれば、とんでもないところに来ちゃったっすねー)

モモ(全中チャンプ二人に全国で活躍した打ち手、正直なところ厳しいっすよ)

モモ(でも、みんな私を見失い始めてるみたいっすね)

照(強敵が多いとこんなに阻まれるものか…世界は広いな)フフッ

照「ツモ、700オール」

照(でも私は負けられない…勝って、華菜に繋ぐんだ)

照「ロン、3200」

照「ツモ、1800オール」

照「ツモ、2900オール」


照(…よし、次の手も早い)スッ

照(張った、これで行く)

照「リーチ」トン

モモ「それ、ロンっす」

照「!?」

モモ「3900は5100っす」

照「あれ、リーチ…」

モモ「? したっすよ」

照「ほんとだ…(不思議な子だな)」


透華「…リーチ」

モモ「ロン、5200っす」

透華「…」


~~~~

アナ「前半戦、終了! 宮永照、二度の四連続和了などで一気に巻き返しを図ります!」

~~~~

~~後半戦~~

照「ツモ、400、700」

照(警戒が厳しくなってきた…でも負けられない)

透華「…ツモ、4000オール」

照(…?! 早い、もう止めてきた!)

照(私の連続和了りをこうもあっさり…しかも真正面から。こんなことをやってくるのは、咲ぐらいだと思ってた…)

照(…いや、もうひとり、いたか)

照(華菜…)


モモ「ロン、1600っす」

照「うん」ジャラジャラ

照(この子もこの子で、どこから狙ってくるかわからない。恐ろしい子だな)


和(さっきから鶴賀の人に振り込んで、私の手が流されてる…嫌な偶然ですね)

和(でも張りました。ダマでも満貫の三門張、これは上がれるはず…)トンッ

モモ「ロン、引っ掛けっす。3900」

和「くっ…」

モモ(おっぱいさんはどうも私のことが見えてるみたいっすけど…私もステルスだけの打ち手のつもりじゃないっすよ)


照(…みんな強いなあ)フフ

照(…連続和了り、それが今まで私のポリシーだった)

照(いつからか手を作ればそうなっていて、そうしていたら勝つことができた)

透華「ロン、3200」

和「…」ジャラ

照(咲に負けて…そこで私の麻雀は一度壊れてしまった)

照(でも白糸台で菫に出会ったおかげで、私は麻雀を続けていられた)

照(それから長野に来て…華菜に、舞に、妹尾に上柿、みんなに出会って、麻雀の楽しさを思いだした)

照「リーチ」

透華「…」トン


照(不思議なものだな…華菜。お前と打つようになってから、いきなり大きな手ができることが多くなった)

照(最初はやり辛いと思っていたが、打っているうちに、これも私の一部になってしまったみたいだ)

モモ「」トン

照(華菜、お前は、私の麻雀も自分の麻雀だと言っていたが…)

照(お前の麻雀も、きっと私の中で生きている)

和(…待ちが読めない…これですか?)トン

パタンッ

照「…ロン、一発がついて24000!」

和「あ…あ、あ…そ、そんな…」ガクッ

モモ(おっぱいさん…可哀そうだけどこりゃあ事故っすね)

透華「…は、私はいままで何を?!」

~~清澄・控室~~

久「和…珍しいわね」

まこ「ありゃあ仕方ないじゃろう…わしだって振り込んどった」

久「宮永照が一枚上手だったってことね」

優希「なんだか、この局の宮永照はいつもとちょっと違った気がするじぇ」


咲(…和ちゃん、何やってるの?!)

咲(お姉ちゃんはお姉ちゃんで妙に生き生きと麻雀を打ってるし…)ピキピキ

咲(ああ、不快、不快だよ…)


咲「…私が、取り返してきますから」

まこ「咲…」

咲(…まあ、この落とし前は大将戦で着けさせて貰うから…せいぜい首を洗って待っていてよね。池田華菜…)

照「…ふう、ただいま」

田中「照、やったな!」

照「ああ、舞。ありがとう」

佳織「照先輩、お疲れ様です!」ペコッ

照「妹尾…戻ってきてたんだな」

上柿「本当にすごいです。私だったら何もできないままやられてました」

照「でも…強敵だったよ。私が負けてもおかしくなかった」


池田「照先輩…信じてたし」

照「華菜…バトンは、渡したぞ」

池田「最高のバトンだし! 咲ちゃんのことは…任されたし!」

照「ああ…お前なら、大丈夫。姉の私が保証する」

池田「そう言ってくれると嬉しいし!」

バタン

照「ふう…」

照(龍門渕透華…真正面から私の和了りを叩き潰してくる、恐ろしい敵だった)

照(東横桃子…私や咲、華菜、妹尾とも違う…柳のように儚く、強かな打ち手だった)

照「」チラッ


和「咲…さん…」トボトボ

照(原村和にとっては…辛い戦いになったか)

照(でも、あなたにはいずれ咲のことを任せなければいけない…乗り越えて、強くなって)



~~副将戦・終了~~
千曲東100000(+33000) 清澄74700(-39400) 龍門渕108700(+16400) 敦賀116600(-10000)

※しばらく用事で出かけてきます。たぶん六時か七時ぐらいには戻ってくると思う
※落ちてたらまたそのうちお会いしましょう

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom