モバP「お題でSS」 (107)
貰ったお題でSSを書きます。
長くても5レスくらいでさくさく書いていきます。
書き方は色々なのでご注意ください。
>>+1
>>+2
>>+3
から書いていきます。
お題を募集した際はアイドルの名前とシチュをお願いします!
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1387992704
では、
【幸子 Aランクエンド】
【ままゆ 逆レイプ】
【千秋と飲み会】
から書いていきます。少々お待ちくださいませ!
【幸子 Aランクエンド】
『……よかったのか? まだ、俺でさ』
隣を歩く幸子に、そう声をかける。
いつもなら、ふふんと鼻を鳴らして俺に言うだろう。
ボクはカワイイですから、と。だが、今日はそうではなかった。
「いいんです。こんなボクには、プロデューサーさんが一番ですから」
輿水幸子は今日、Aランクの称号を手に入れた。
アイドルなら誰もが夢見る栄光へ、彼女は辿り着いた。
新設のこのプロダクションには、その日から電話が鳴り止まなかった。
輿水幸子をこちらのプロダクションに移籍させないか。
一度も交流がなかった大手プロダクションからもそう声がかかった。
俺には一生かかっても稼げないであろう金額を提示されていた。
俺なんかよりずっと腕のいいプロデューサーをつけると。
だが、輿水幸子は一度も首を縦に振ることはなかった。
ボクはお金を稼ぐためにアイドルになったわけじゃないんです、と。
どこまでも幸子に有利な条件を出されても、それは揺らがなかった。
「ボクは、このプロダクションにいるから、ボクなんですよ」
「……そして、プロデューサーさん、皆さんがいるから、なんです」
「ボクじゃなくなったボクなんて、カワイくないボクみたいなものですよ」
でしょう? いつものように、自信たっぷりにそう笑ってくれた。
ああ。俺は一瞬でも、なんてことを考えていたんだろうと自分を責めた。
ただ上だけを見続ける彼女に、そもそも、トップなんて概念は存在しないのだ。
『ごめん。俺さ、まだまだ幸子のために頑張るからさ。よろしくな』
「ええ。さ、ボクのカワイさを伝えに行きましょう! 一分一秒でも惜しいです」
「ボクと出会えたのはプロデューサーさんの一生分の幸運ですよ! それに―――――――」
「――――――プロデューサーさんと出会えたのも、ボクの一生分の幸運ですから!」
おわり
【幸子 Aランクエンド】を終え、
【ままゆ 逆レイプ】を書きます。
少々お待ちください!
【ままゆ 逆レイプ】
今日は佐久間まゆについての話である。先日の話だ。
正直なところいくらプロデューサーといえど彼女の魅力に魅了されないわけがない。
常識と具体的に言うと早苗さんに止められようとも無理である。
しかも事あるごとに誘惑してくるのである。
事の発端は何気なく「彼女がほしい」とつぶやいた瞬間にはじまった。
夕方の事務所。社会人から学生組まで誰もがそこにいる時間である。
そんな中で気を抜いてしまったために多数の視線が突き刺さる。気持ちいい。
されどその視線が一瞬で止まる。誰もが佐久間まゆのほうをじっと見ているのである。
「………」
佐久間まゆは何も言わない。けれど全員が沈黙する。
クリスマス当日の夜。事務所に誰も来ない。されど仕事には行っている。
来ているのはまゆだけであった。何だかいつもよりスカートが短いね? どうしてかな?
あっパンツ見え……てない。
こちらをちらりと見て「うふふ」と意味深に笑う。
「仮眠とってきますねぇ」と仮眠室へと向かっていったのを横目に。
「俺は風に当たってくる」と風当たりが強そうな思考を止めようと必死であった。
されどもう無理である。
ちょっとおさわりするだけならいいじゃない。
偶然だね。ちょっと俺も寝ようと思っただけなんだね。
そこで隣にいるまゆの太ももにね。あたっちゃったんだから仕方ないね。
静かに仮眠室へ潜入。布団が盛り上がっているのが分かる。
俺のテンションとあと何かそう下のほう。何か盛り上がっているね。
まゆ、まゆ、まゆ。小声でそう呟きながらゆっくりと布団に近づいていく。
『ま、ま―――』
「待ってましたよぉ」
おわり
【ままゆ 逆レイプ】を終え、
【千秋と飲み会】を書きます。
少々お待ちください!
【千秋と飲み会】
「あなたとお酒を飲みに行ってみたいのだけれど、どうかしら」
と、少々上目遣いかつ手を胸の前にと女の子らしいポーズで黒川千秋は言った。
千秋も二十歳だ。そういうことに興味を示しても何ら問題はない。
二つ返事で了承し、しかし変装をするようにと伝えた。
「待たせてしまったかしら。ごめんなさい、少し用意に手間取って」
『ああ、別に待ってないよ。それじゃ行こうか。どこにしようかな』
悩んだ挙句、たまに社長やちひろさんと向かう少々値の張る店へと向かった。
常に落ち着いた雰囲気を出している彼女が落ち着いていないのは新鮮だ。
適当に口当たりのいいものを、と頼み、千秋のほうへと向き直った。
「ねえ。何だか、こういうのって、素敵よね。隣に並んで、って」
『ちょっと大人になれたって感じはするかもな。なんていうかさ』
「私もそういうのに憧れるあたり、まだまだ子供なのかしらね?」
『いいんじゃないかな。俺だって、憧れてる。俺も子供なのかも』
「それなら、今の私たちは少しくらいは大人ということなのかしら」
『……ああ。でも、いつか、千秋がトップアイドルになってさ―――』
そこまで言うと、彼女は人差し指をあててきた。それ以上は。そういうことだろう。
千秋はくすくすと笑っているあたり、俺の意図を理解しているのだろう。
それなら、いつか。いつまでも隣に並べる大人になればいい。
乾杯。グラスに揺れる氷は、少しだけ大人の音がした。
おわり
パソコンが不調っぽく再起動続きで遅れてしまいすみません…
ちょっと続けられそうにないのでこれで終了とさせてください、申し訳ないです
また日を改めてやろうと思います…html化依頼を出してきます
パソコンをお休みさせてお昼にでも立て直すかもしれません
失礼しました……
そもそもHTML依頼は完了までいくらか時間かかるからね
次はそれも踏まえてやるといいよ
【酔いどれ文香】
鷺沢文香というアイドルがいる。
今日は彼女とご飯を食べに行く、という約束をしている。
普段の労いの意味も込めて。文香はどのような料理が好みなのだろうか。
ああ、先に趣味趣向を聞いておくべきだったか、と思い、ふと腕時計で時刻を確認してみた。
まずい。仕事が長引いたせいもあり三十分近く待たせている。
優しい文香のことだ、俺が事故にあったとでも思っているかもしれない。
今は冬だ。寒い。それにあの容姿だ。声をかけられてもおかしくないし、危ない。
そう思った俺は、急いで文香にメールした。どこか適当な店に入っていてくれないか、と。
「……わかりました。ゆっくりいらしてください。そうします」
と記載された返事を確認し、とりあえず安堵した。
とにかく急ごう。約束をして待たせてしまうだなんて申し訳ない。
待ち合わせ場所まで来てみたら、やはり彼女はいない。どこにいるのだろう?
「……今、ええと、通りを曲がったところの……どこでしょうか?」
道筋だけを記載したメールが届いた。うん? どうにもおかしい。
博識であり、普段の言動も正確な文香のメールにしては違和感を覚える。
指示に従って息を切らし、走って行くと、そこにあるのは……これは……なんだろう。
『遅れてごめん、その、ええと―――』
「……大丈夫です。夕方で終わるだったお仕事が長引いたんですよね? ふふっ……」
「……これ? ですか、ジュースです。ジュース……気づいたときには、三十分近く過ぎていて……」
「社長に急いで行ってあげなさい、と言われて……ちひろさんにはそれで怒られていたりして……」
ふふふ。ぱらぱらとページを捲りながら文香は笑っている。ジュース?
それにしてはあまりに顔が赤くないだろうか。ジュース。うん、そうだよね。ジュースだね。
何を読んでいるんだろう、と思って表紙を見てみて、彼女の言動と合わせて俺はなんとなく、思った。
「……でも、お財布を持ってくるのを忘れていた……とか……」
急いでバッグとポケットを探ってみる。本当だ。ない。
探偵はBARにいた。
おわり
【酔いどれ文香】を終えたので、よろしければ次のお題をいただければ!
>>+1
>>+2
>>+3
でお願いします!
>>27 さん
ご指摘ありがとうございます。
次回よりそうします……すみません
!?
とりあえず
【蘭子 飛鳥 凛で厨二ユニット結成】
を書いてきます。少々お待ちください!
【蘭子 飛鳥 凛で厨二ユニット結成】
今日、俺は社長から驚くべき提案をされてしまった。
神崎蘭子、二宮飛鳥、渋谷凛の三名でユニットを組むのだという。
そう…………ですか。とかなり間が開いてしまったことは否めない。
やみのまが共通の挨拶になるまでそうそう時間はかからなかった。
「手と手を重ねて…もっと…もっと魔力を!」とライブに意気込むのが蘭子である。
「聞かせてよ、キミたちの音」とすでにかなりの女性ファンを獲得するのが飛鳥だ。
「わ、私は……私は、その……えっと……」とかなり困惑しているのが凛だった。
自己紹介を済ませる。
とりあえずということで過去三日間の活動記録を独自に編集し彼女らに見せてみた。
あとは周囲の反応などなど。これからの活動方針の助けになれば、ということだ。
ユニット名も未だ決まっていない。これからどうなることだろうと楽しみにしている。
カオスな会話内容を見た周囲のかなり冷静な反応がビデオから流れていく。
「我は不完全のまま産み落とされた堕天使」とどこか恥ずかしそうにする蘭子。
「で、でも思春期の14歳なんてそんなものだよ!」とかなり慌てている飛鳥。
「好きな色? うーん……蒼かな」と真顔で言ってくれた凛の顔は顔面蒼白だった。
近々解散が予定されている。
おわり
【蘭子 飛鳥 凛で厨二ユニット結成】を終え、
【めいたんていありす】を書いてきます。
続いて【ウサミン 中卒P(16)と元同級生】と続きます。
では少々お待ちください!
投下するときはsageをつけないでくれるとうれしいな
【めいたんていありす】
橘ありすはときどき圧倒的な推理力を発揮する。
そう、大きなライブで成功を収めたときからだろう。
俺もありすもとても喜んで、やっと一歩近づけたと思っていた。
連絡先も教えてくれたり俺のスマホで遊びはじめたりと仲良くなっていった。
ちなみにありすはMyPadを持っている。りんごじゃないタブレットだよ。
さらに言えば「私との連絡用です」と使っていないらしいスマホをもらった。
冒頭に巻き戻るが、俺が出先で仕事をしようと資料をまとめていたりすると、
決まってありすから連絡がきて小さなヒントを残してるのである。
しかも超ピンポイント。ありすは勘がいいに違いない。
そのおかげでミスから色々なものにいたるまで見事に回避できている。
しかしながらその才能を活かせば探偵として活躍できるのではないだろうか?
探偵アイドル二人目が誕生するかもしれないと思うと心が踊った。
探偵の能力を活かし事件を解決に導いてくれそうだ。
されど探偵というからには何か事件が起きなければ解決することはできない。
それに探偵する相手もいない。問題は山積みである。
この事務所は平和であるし、そもそも事件が起きるようなことはない。
事務所でありすを探してみたのだがどこにもいない。タブレットはあるのだが。
ちひろさんに聞いてみたところ今は下のコンビニまで何かを買いに行っているのだという。
普段を考える。ありすはよくタブレットを見ているが何をしているのだろう?
覗き見するつもりはなかったがちらりと見えてしまった。「ああ」と声を漏らした。
するとタブレットからも「ああ」と聞こえる。うん? どういうことだ?
頭はすぐに回った。ゆっくりと俺のポケットに手を入れた。
片手にはありすからもらったスマートフォン。
それに向かって「あ」と声を出してみた。
さきほどより少し大きく、タブレットから俺の声がした。
おわり
【ウサミン 中卒P(16)と元同級生】を書いてきます。
少々お待ちください!
>>40 さん
すみません! 了解です。
【ウサミン 中卒P(16)と元同級生】
どこかで見たことがある気がするアイドルが在籍している。
名前は安部菜々。今日、社長を交えはじめて顔合わせをした。
これから君が彼女のプロデューサーとしてやっていくんだよ。
そう社長から言われ、安部菜々と笑顔で固い握手を交わした。
『菜々さん、ですよね。えっと……いつか会ったことありませんか?』
「え!? ど、どうでしょう、あはは……。他人の空似じゃないですか? ……え」
明らかに怪しい。彼女には何か秘密があるようだ。何を隠しているのだろう?
しかし過度な詮索はよくない。誰にだって言えない秘密がひとつふたつはある。
俺だってそうだ。決して知られてはならないような秘密がひとつだけあるのだ。
どのようなアイドル路線で売っていきたいですか、と彼女に尋ねてみた。
すると、「ウサ! ……いえ、活気のあるアイドル! 的な感じで」と答えた。
ウサ? 何かひっかかる。彼女の容姿に足りないものがあるような気がする。
そうは思いつつも何か分からず、月日はゆっくりと流れていった。
菜々はメイドのコスプレから色々なコスプレをするのが好きなようだ。
今日の仕事のだいたいはちひろさんに任せてあったため、俺はその中身を知らない。
とりあえず菜々のいるスタジオに向かうと、衣装合わせが終わったらしい。
そんなわけで待機中の楽屋の扉をノックし中から声が聞こえてきた。
「あ、はーい! 今日はよろしくお願い……し……ま、す……」
安部菜々がウサミミをつけていた。その瞬間にすべてを悟った。
見たことがある。中学の頃、彼女を。俺は高校にいけず、遠くへ就職し疎遠になったが。
菜々はそれに気づいていないらしい。なら、思い出させてあげるしかない。
楽屋の扉を閉め、俺は菜々にやはり見たことがあるという旨を伝えた。
そして俺はよく見ていてくれと彼女に言い、はじめた。
やはり彼女は驚く。そして、どうして、と。これは天然物である。
「やっぱり……プロデューサーにも……」
「……ウサミミが、生えているんですね」
おわり
これで、
【蘭子 飛鳥 凛で厨二ユニット結成】
【めいたんていありす】
【ウサミン 中卒P(16)と元同級生】
を終わります! よろしければ次のお題をいただければ!
>>+1
>>+2
>>+3
でお願いします!
では、
【芸暦長いからあざとい事も照れなく出来る岡崎先輩】
【財前時子は屈しニャい!!!】
【沙紀といちゃいちゃ】
を書いてきます! 少々お待ちくださいませ。
【芸暦長いからあざとい事も照れなく出来る岡崎先輩】
岡崎泰葉は芸能界に長く籍をおいている。
そのため柔軟性のある演技ができることで非常に有名なアイドルである。
そう、ちょっと年齢に反した大人びた演技も難なくこなすのである。
表情に一切の照れはない。演技に入るとその役になりきるのだ。
おかげさまで同世代アイドルからは「岡崎先輩」などと親しまれている。
さて、そんな彼女と長くやっているが、最近は態度が軟化してきた。
と思ったら少し冷たくなったりと、やはり歳相応なのだな、と思った。
演技の上では冷静で正確である彼女も、舞台を降りると女の子なんだな。
最近は泰葉と星を見に行ったりと少しずつだが進展している気がする。
そういえばそのときは何だか色々とロマンティックでいい雰囲気……。
いやいやそんなはずはない。彼女が俺に好意を持つなどあり得ない。
あの場の雰囲気ではそういう言葉の掛け合いがマッチしていただけだ。
しかし表情豊かな彼女を見ていると、やはり、俺は……。
そして地方の綺麗な星空の下での収録を終えると、俺と泰葉は二人になった。
いつか、あの星を見ましたよね。ああ。泰葉は俺を見つめていた。
世界を舞台に。彼女はいつかそう言っていたはずなのに。
「これからも、もっともっと、輝かせてくださいね」
「まだまだ輝かせてくれるって、信じてますから」
「ふふ、名のない星でも……見つけてくれる人は必ずいますから」
そう思っていても、泰葉の顔と、そしてこのシチュエーションの中で。
想いは抑えきれなかった。そっと手を重ねると、彼女は笑ってくれた。
たった二人の舞台の上で少しだけ、そのあざとさに騙されてみることにした。
おわり
【芸暦長いからあざとい事も照れなく出来る岡崎先輩】を終え、
【財前時子は屈しニャい!!!】を書きます。
少々お待ちくださいませ。
【財前時子は屈しニャい!!!】
「精々私のためにキリキリ踊りなさい、それが貴方の役割なのだから!」
財前時子はそう言った。最近所属した女王様系アイドルとして知られている。
作り物ではない本物の女王様ということでそのファンは日に日に増えている。
罵られたいファンは所属して間もなく数少ない握手券を巡って争いが起こる。
しかし前述にもある通り、彼女は実力も容姿もまったく申し分ないのだが、
所属した当初はどうしても小さな仕事しか持ってきてあげられなかったのだ。
されど財前時子は屈しない。いずれ頂点に上り詰めると意思を強く表していた。
されどたまには屈する。今回の仕事を説明してみると罵っていただけた。
ありがとうございます! もう少し強く縛っていただけないだろうか?
「……で、この私が? 猫? 猫のコスプレで? どうしろというの?」
見るからにお怒りである。もう少し突き刺さる視線の威力を強めて欲しい。
ああ興奮してきた。よし。そう思っているとさらにその視線は冷たくなった。
「ま、あなたが必死にとってきた仕事だものね。ご褒美をあげましょう」
どうやらやってくれるらしい。背後の鬼のような……ああ、鬼はもういたっけ。
悪魔だっけ。覚えてないけどその怖い雰囲気はもうどこにも存在しなかった。
財前時子は屈してくれた、というべきだろう。譲歩していただけたのだ。
『では、本日は衣装の動物に合わせた語尾で収録を行いますのでー!』
テンションはいつも通りで何とか収録をこなし、時子様に踏んでいただけた。
着替えを終え、つかつかと不機嫌そうにヒールを鳴らしながら局を出た。
だがその機嫌に反し局の反応は素晴らしいものだったと伝えると彼女は言った。
「へえ。……エックセレント、やればできるじゃにゃい」
『にゃい?』
その後もちろんなぶっていただいた。どうやら財前時子は屈しニャい。
おわり
【財前時子は屈しニャい!!!】を終え、
【沙紀といちゃいちゃ】を書きます。
少々お待ちくださいませ!
【沙紀といちゃいちゃ】
吉岡沙紀というボーイッシュなアイドルがいるが、やはり女の子だと俺は思う。
クリスマス前日、パーティ用のプレゼントを買いに行きたい、と提案された。
そういえば、と俺も買っていなかったので、変装をして待ち合わせすることにした。
当日。いつものカジュアルなスタイルでなく、とても女の子らしい格好でそこにいた。
変装はしている。しているのだが。その容姿はあまりに人目を引きすぎる。
とりあえずは行こうか、と繁華街を目指し、適当な店を探してうろついてみた。
どこもカップルでいっぱいである。どうしようか……と迷っていたときだった。
「あ、あー……ぷ、プロデューサー、ほら! 行くっすよ、ほら、自然にっすよ」
とさも躊躇いもなさそうに、けれど頬を赤らめ俺に腕を絡め歩きはじめる沙紀。
どうしてこんな男と……と俺を見ていた男性は隣の女性に耳を引っ張られていた。
俺も沙紀もなんだか照れくさい無言の、けれど居心地のいい雰囲気を店員は嬉しそうに眺めていた。
「これなんかどうっすかね? アタシのチョイスでこれって、変っすかね?」
『いや、可愛らしいし全然ありだぞ。むしろ似合う。沙紀にプレゼントしたいくらいだ』
と、本当にそう思ったのでそれを手にとってレジを済ませ、沙紀に渡した。
「え? え? いいんすか?」と慌てていたが嬉しそうに「えへへ」と笑っていた。
プレゼントしたかいがある。その後、沙紀はずっと嬉しそうに笑いながら買いものを続けていた。
店の外に出るとなかなか寒い。これからどうしよう、と思っていると、沙紀は小さな観覧車を見つめていた。
ほとんどのカップルは中央のイルミネーションに集まり、もうすぐ日が変わろうとしているときだった。
たまには。そう思い「行こうか」とやはり照れくさいのだが観覧車の方向へと向かっていった。
「わ、わー! 見てほしいっすプロデューサー、ほら! イルミネーション、綺麗っすね……」
と、沙紀の位置からではよく見えないらしく、俺の隣に本当に自然に座ってきた。
もうすぐ日が変わる。プレゼントも買えたし、とつぶやくと、沙紀は大きな声をあげた。
「あ! あー! プロデューサーへのプレゼント……買い忘れちゃったっす」
『ああ、いいよ。今日付き合ってくれただけでも嬉しかったしさ。いいプレゼントだよ』
「うう」と申し訳無さそうにする沙紀。何かを考えているようだった。
「よし、よし……頑張れアタシ」と何かを意気込んでいるようにも見える。
ちょうど観覧車が一番上へとやってくるときだった。沙紀はもう一度大きな声を出して言った。
「あ! あれ! プロデューサー!」と指さした先には何もない。振り返ると……。
唇に、柔らかい、そしてほのかに甘いプレゼントが送られた。
おわり
【芸暦長いからあざとい事も照れなく出来る岡崎先輩】
【財前時子は屈しニャい!!!】
【沙紀といちゃいちゃ】
の三本は以上です。
引き続きお題をいただければ!
>>+1
>>+2
>>+3
で、お願いします!
では、
【かなこと菜帆に挟まれて】
【ヤンデレ藍子との1日デート】
【仕事を選べないトライアドプリムス】
を書きます。少々お待ちくださいませ!
【かなこと菜帆に挟まれて】
やわらかいことはすばらしい。
三村かな子と海老原菜帆のことである。
ふんわりとした雰囲気も合わせ俺も含めファンを魅了する。
太ももに挟まれたいという切に願うファンの書き込みの一割は俺によるものである。
さてそんな俺だが今は天国にいる。死んでないよ。革張りの三人がけソファにいる。
左隣にかな子。そして右隣に菜帆。仕事で疲れているのか二人共寝ている。
そして俺の肩に寄りかかっている。たまにもぞもぞ動いてくれる。
やわらかい。主に腕のあたりに接触する双丘のふくらみ、そして足にあたる太もも。
それに反して俺の俺は固い。仕方ない。むしろ柔らかいやつは男じゃない。
たまにジャーキングするたびに「んっ」と色っぽい声をあげている。
さきほど天国だと俺は言ったが常識という言葉を交えればここは地獄である。
左右から大きさと形が違えどどちらも甲乙などつけられない胸に挟まれる。
そして倫理と禁忌という言葉にも挟まれる。板挟みではなくおっぱい挟みでもある。
もちろん俺は常識人だよ。みんな知ってるよね。だからそっとおっぱいに手をのばそうと……
しない……しないよ。ちょっと腕が疲れたからね。腕をね。ちょっと。うん。
ゆっくりと事務所を見回す。誰もいない。オーケー。俺は常識人だからね。
神は言った。罪を犯したものが悪いのではない。罪を犯したその手が悪いのだと。
俺もそう思う。もっともだよ。その通り。はい俺今神を信じた。信じたからもういいよね。
そっと二人の脇の下から腕を通す。相変わらず色っぽい声が漏れているし柔らかい。
どちらから楽しもうか? いいやどちらでもない。両方を楽しむのだ。
そっと……そっと息を殺した。つん。あっ超やらかい。
今度は手で鷲掴みしようと思い、しかし一度思いとどまって、彼女らに言った。
「ごめん」
『ごめんで済んだら警察はいらないんだよね』
指の感触に反し、いつの間にか後ろに立っていた婦警の表情は固かった。
おわり
【かなこと菜帆に挟まれて】を終え、
【ヤンデレ藍子との1日デート】を書きます。
少々お待ちください!
【ヤンデレ藍子との1日デート】
『ああ、ごめん。待たせちゃったか?』
「いえ、待ってませんよ。六時間くらいしか」
『え?』
「何でもないですよ、ふふっ……行きましょう」
最後に何と言ったか聞こえなかったが今日は一日藍子とデートだ。
そう、デート。二人で出かければそう意識してしまうのは仕方がない。
デートコースはどこでもいいと言う藍子。一緒にいられれば、と笑った。
『わかった。じゃあ、藍子が前行きたいって言ってたところでも行こう』
「はい! 楽しみです。こうしてると、カップルみたいですよね?」
『あはは。ああ、確かに。周りにはそう見えちゃうのかもな』
「嫌なんですか」
『え……いや、もちろんそんなことはないぞ。一緒に歩けて嬉しいし』
「………」
「そう、良かったです! 行きましょうかっ♪」
と、藍子が以前より行きたがっていた雑貨店を巡ってみたりと俺は楽しんだ。
この頃、たまに藍子の雰囲気ががらりと変わるときがある気がする。
しかし気のせいだろう。いつものようにまったりした雰囲気だ。
「あ、これ、可愛い……猫さんのキーホルダー。お揃いにしませんか?」
『うん。いいぞ。それにしても、色々と藍子とお揃いのもの増えてきたな』
手編みのマフラーからはじまり手袋、セーター。マグカップ。たまに手作りのお弁当。
家にあるカーペット、デスクに置いてある小物。調味料の種類。
カーテン。色々と懐かしく思えてくる。
だいたいの買いものを終え、藍子が「少しだけだから」と俺の家にくることになった。
俺のアルバムを引っ張りだし小さな頃を可愛いと言っていたので恥ずかしかった。
なのでみんなと写っているところを眺めていると、あることに気がついた。
どれにも藍子が写っている。俺のほうを見て。
「今日は、楽しかったですっ……ふふっ。また、あそこに一緒に行きましょうね?」
また? 藍子とその店に行ったのは、今日がはじめてだったはずなのだが。
俺の記憶違いなら申し訳ないが、どうもそうではない気がする。
さきほどのことも気になり、携帯の写真をチェックしていく。
「………………あ。もしかしたら、忘れものをしちゃったかもしれません」
『そっか。なら俺が取ってこようか? 何を忘れてきたんだ?』
「あ、いえ……よかったら、一緒に探してくれませんか?」
わかった、と藍子の話にも相槌を打ちながら歩いてもう一度家に戻ってきた。
ゆっくりと藍子の口数が少なくなってきていることに気がつかなかった。
玄関を開け、中に入り、携帯の街の風景を撮ったフォルダを開いた。
そして、ここも、だった。
俺は急に怖くなり、後ろを振り向けなかった。
やはり勘違いではなかった。俺がおかしいわけではなかった。
いつしか、そう、いつからか、俺の藍子への愛情は恐怖へと変わっていたのだ。
「…………」
ばたんとドアは閉じられる。後ろから鍵をかけた音がする。
金具のかかる音もした。どの風景のどの写真の藍子もじっと俺を見つめていた。
木の影、電柱、通行人の中、事務所の窓から。藍子。藍子。藍子。どこにもいない写真は無かった。
「あの頃のPさんは、どこか、探してくれませんか?」
振り向いた彼女も、画面の中の彼女も、ただ、静かに俺を見つめていた。
おわり
【ヤンデレ藍子との1日デート】を終え、
【仕事を選べないトライアドプリムス】を書きます。
少々お待ちくださいませ!
【仕事を選べないトライアドプリムス】
りんなおかれん。どの花見てもきれいだな。
そんなトライアドプリムスは当然のように人気を獲得していった。
もう彼女らの一人でもテレビで、ラジオで、雑誌で、ウェブで見ない日はない。
もちろん番組出演数もどんどん増え、最初からすべて仕事を受けていた俺たちは選べない。
というより、彼女らはどんな仕事でも熱心にやるのだ。最近それが顕著に表れている。
事の発端は社長が「こういう仕事がある」と事務所で発表したことからはじまった。
どのプロダクションにも送付されたそれは受けるも受けないも勝手なのだが、誰もが口を閉ざした。
このプロダクションもだいぶ成長してきたし、これ以上バラエティの出演数が増えると彼女らも辛い。
と、ここで何名かトライアドプリムスの傾向を知っていて悪い顔をするものがいた。
凛は「ううん……やりたいけど、調節できるかな」と心配そうにしていた。
奈緒は「あたしも、ちょっときついかな」と悩むような表情だ。
加蓮も「私も。バラエティは好きだし、期待にも応えたいけど」と困っている。
ううん。やはり断るべきだろう。笑いをとるためにはまずは彼女らが笑えなければ。
と思っていたら「じゃあ」と手を挙げる各ユニットのリーダー。
「え? え?」と三人は困惑し、流れに乗った。
「大丈夫。二人がいれば頑張れると思うし。私、やってみる」と凛。
「あー、やればいいんだろ、やるよ、やりたいし!」と照れくさそうに奈緒。
「うん。Pさんも応援してくれるみたいだし……」と俺のほうを見て加蓮。
されど各リーダーも仕事が舞い込むという表情を表面に譲らない。
笑いをこらえているのが目に見えてわかる。困惑している三人は気付かない。
「いや、無理にしなくていいんだぞ」と言うと「いいの!」と息がぴったりな反応だった。
これはもう止められない。
「うちがやる!」という議論も頂点に達するときだった。
頃合いを見計らったかのようにバラエティでお馴染みのあの発言だった。
「どうぞどうぞ」
おわり
【かなこと菜帆に挟まれて】
【ヤンデレ藍子との1日デート】
【仕事を選べないトライアドプリムス】
の三本は以上です。
よろしければ引き続きお題をいただければ!
>>+1
>>+2
>>+3
で、お願いします!
では、
【あずきの誘惑】
【早苗さん 寿退社】
【ユッキを介抱】
を書きます。少々お待ちくださいませ!
【あずきの誘惑】
桃井あずきの大作戦は今にはじまったことではない。
湯けむりメルヘン艶娘。これからも続いていくことであろうと思った。
ただ、ある日あるときから、その誘惑はぴたりと収まった。
そして誰がどうみても異常なまでに大人びた言動をするようになった。
どうしたのかと心配してみても「ううん」と首をふるばかり。
「また、失敗しちゃうのかな」と、最後に交わした会話はそれだった。
俺はあずきが心配で仕方がなかった。プロデューサーとして、男として。
ただ、アイドルである以上は、誘惑などいけない。そう思っていた。
家にまで押しかけて迷惑かと思ったが、俺はインターホンを鳴らしていた。
ドアを開け、一瞬俺を見た顔は嬉しそうだったが、すぐに寂しそうな表情をしていた。
「上がって」その一言だけが聞こえ、俺は彼女のあとを着いていった。
お茶を出してくれて、そして、彼女はぽつりとつぶやいた。
「プロデューサーさんは、私のこと、嫌いだった?」
「誘惑ばっかりして。可愛い、って思ってもらえなかったのかな」
どうして何もかも過去形なのだろう。あずきは涙を流しながら語った。
誘惑ばかりしていたから? 本気にしてもらえなかったのかな。
でも、じゃあ、私はどんな私になってたら、幸せになれたんだろう、と。
『今までさ。あんまり、こういうこと話したこと、なかったよな』
『俺はあずきが好きだ。でも、今のあずきはアイドルなんだ』
『だから、あの日……あの日? 俺は……いつだ?』
それは、いつの話だ?
俺は。俺は、いつか、あずきに告白されて。
プロデューサーとアイドルという立場に頭を抱え、彼女の幸せのため、と諭して……。
いつか、いつものように戻れると思って、そして、その先で?
「でも、もう、いいの。プロデューサーさん、幸せになってね」
そう言って玄関へと歩き出すあずき。まだだ。俺の話は終わっていない。
彼女を引きとめ、別れを告げようとするあずきに言った。
『今は、アイドルとプロデューサーだ。ファンを裏切ることはできない』
『でも、その後に。その後まで、待っててくれるなら。俺は』
『あの日? あの日、俺が、断ったのは、ただ、そう言いたかった』
何かを思い出そうとしている?
それを聞いて、あずきは歩を止め、驚いてこちらに振り返った。
「なん、で……。私、てっきり、断られたと思って、それで……」
「本当に、待ってるだけでいいの? 私を迎えにきてくれるのっ?」
『ああ。でも、いいのか? まだまだ、ずっと先になるかもしれない』
「いい、いい。プロデューサーさんと、やっと、一緒になれるんだもんっ」
「数年、数十年待ったって、私にはそんなの、少しだよ」
俺は状況を理解しないまま彼女にプロポーズをしたが、それでもあずきは笑っていた。
「やっと」とつぶやき続けるあずきをそっと抱きしめた。プロポーズは成功した。
これからも、彼女と一緒にいられる。そう思っていたら、彼女は言った。
「プロポーズ大作戦、大成功……ですっ」
彼女は笑った。
おわり
【あずきの誘惑】を終え、
【早苗さん 寿退社】を書きます。
少々お待ちください……すみません。
【早苗さん 寿退社】
このたび俺と早苗さんは紆余曲折を経て結婚することになった。
早苗さんはアイドルをやめ、再度警官に戻るということで折り合いがついた。
たくさんのファンの中ボコボコにされそうなのをなんとか逃げ切った。
今度の予定は結婚式である。できるだけ盛大にあげたいものだ。
そして、指輪。リング。どれにしようか、とずっと頭を悩ませていた。
「あの頃P君を逮捕しまくってたのが懐かしいわ」
うっとりした顔で言う早苗さん。月に数回は投獄された記憶がある。
しかし早苗さんとお付き合いをはじめてからそれはぱたりと止んだ。
健全なお付き合いをしているのだ。そう。健全。あまりに健全すぎる。
最近思うのだ。ちょっと早苗さんに触れてもいいんじゃないのかな? みたいなね。
手をつなぐことくらいはある。お酒も飲みに行く。でもね。ちょっとくらいさ。
雰囲気的にね。と、そういうことを期待していたのもあった。
しかし明日は挙式だ。準備も最終段階に入っている。
「ねえ、このドレス、どう? 年甲斐もなく、なんて思ったりしない?」
『いえ、全然。本当に綺麗ですよ。いつもよりさらに。本当にそう思います』
「ありがとう……P君。幸せにしてね。って、もう幸せなんだもんね」
彼女はにこやかに笑い、俺たちは見つめ合った。いい雰囲気である。
そう、彼女の腰に手を回してね。そうしていると偶然にも手が胸に触れちゃってね。
一瞬早苗さんは鬼気迫るモードになったが、もう式がはじまるということで許してくれたらしい。
早苗さんに口付け、指輪を交換した。早苗さんはそっと俺の指に輪をかけてくれた。
そして腕輪もかかった。
おわり
【早苗さん 寿退社】を終え、
【ユッキを介抱】を書きます。
少々お待ちくださいませ。
【ユッキを介抱】
姫川友紀を介抱中の俺である。
キャッツは友紀の激しい応援のかいあり見事に大差をつけ勝利した。
祝賀会と称して一杯開けたらいっぱいいっぱいになったというわけである。
「あー、プロデューサー、ごめん」と横になっている友紀をうちわで扇ぐ。
「あたし、飲み過ぎちゃったかなっ、あはは……」
『飲んでも飲まれないようにしないとな。もう少しそうしてていいぞ』
「ありがとー」と気持ちがよさそうに俺に膝枕をされている。
ぱたぱたと扇ぐ俺の腕の疲れもなかなかに来ているが、彼女のためだ。
何か下心があってそんなことをしているわけじゃ……わけ、では……何だこれは。
「ううん」と苦しそうに胸に手を当てるユッキ。お胸の谷間がこちらからでは丸見えではないか。
下心はない。見えてしまっているだけだから偶然でありたまたま目に入っただけである。
そして引き続きたまたまずっと目をやっているだけである。
「あたし、少し寝ていい? ごめん」としおらしく謝ってくる。
その友紀の表情にすぐ我に戻る。俺は金属バットを生成している場合ではない。
そろそろ超合金になりそうなので鎮めようと思っていたらユッキは運悪く……いや良く寝相が悪い。
「……バット?」
違うよ。それはバットじゃないね。
いけないと思い手をどける。そして「やめて」と言うかのごとく握り直す。
そんなことを続けていけばもうそろそろヤバイのは必然である。
申し訳ないが座っていた席の座布団を折りたたみ枕にしようと思ったときだった。
主に俺の事情で仕方がないのでユッキを全力で引き剥がそうとしたときだった。
「んー!」といやいやするかのごとく今までで一番強く握られてしまった俺は。
サンキューユッキ。
おわり
ちょっと用事が入ったので今回はここまでということで……お疲れさまでした。
お題をくださった方、ありがとうございました!
それでは失礼します
一応ですが、このスレの転載はご遠慮願います。では。
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