やえ「それはホントの話か？」

穏乃「えっと、確かインターハイで戦った相手にそんな人いましたね」

やえ「ニワカが……リーチ棒の扱い方も知らないとはニワカポイント高いよ」

穏乃「リーチ棒は回転させるものですよね。常識的に考えて」

やえ「全くだ」

穏乃「千里山女子って学校みたいですね。やえさん、聞いたことあります？」

やえ「……聞いたこともないな」

穏乃「じゃあニワカ高校ですね」

やえ「ニワカが1人いたらその近くに30人はニワカがいるからな。大阪はニワカの温床かも知れん。気を抜くなよ、高鴨」

穏乃「はいっ！やえさん」

穏乃「もう大阪に着いちゃいましたか」

やえ「王者にとってこの世界は狭すぎるからな……当然さね」

穏乃「またまた大所帯になってしまいましたね」

やえ「王者は民を率いるものだからな」

「ニッワッカッ！ニッワッカッ！」

「ニワカですよー」

「ニワカだし！」

「ぼっちじゃないよーニワカだよー」

＼ニッワッカッ！／＼ニッワッカッ！／＼ニッワッカッ！／


穏乃「ヒャッハー！やえさんがお通りだ！ニワカは消毒だ～！！」ﾌﾞｼｭｰ

やえ「ふふっ」

穏乃「着きましたよ、やえさん。ここがえっと……何て言ったっけ？……ここ……確か――」

穏乃「ニワカ高校です」

やえ「ここがニワカ高校けぇ……なんともチンケな学校（とこ）だのぅ！」

穏乃「ニワカ高校ですから仕方ないですよ」

やえ「ふふ、ニワカが沢山いるな。消毒し甲斐がある」

ﾀﾞﾚｶｸﾙﾃﾞｰ


穏乃「たのもー！」

ﾀﾞﾚｶｷﾀﾃﾞｰ

竜華「ん？うちらに何か用か？」

怜「………」ｽｰｽｰ

やえ「ふふ、ここにリーチ棒の使い方も分からんニワカがいると聞いてな。この私自らが出張って来たのだ」

穏乃「やえさんに感謝しろよニワカめ！」

竜華「……はぁ？」

竜華「よく見たら阿知賀の大将もおるんか」

穏乃（あれ？この人何て言ったっけ？……名前……確か――）

穏乃「あー！ニワカさんじゃないですかー！お久し振りですー」

竜華「アンタはうちに喧嘩売っとんのかい！」


怜「なんや五月蝿いなぁ……」

怜「ん？アンタら誰や？」

穏乃「やえさん、この人ですよ。件のニワカは」

やえ「ククク……なるほど……ニワカだ……」

怜「なぁ、竜華。この人たち何しに来たん？」

竜華「ウチに聞かんといて」

やえ「何しに来た？って聞きたそうな顔してるから説明しようじゃないか。私は君にリーチ棒の正しき使い方が如何にすばらなものか教える為に来たのだよ」

穏乃「あのリーチ棒の使い方じゃあ奈良だとリンチされるからね」

怜「そうなん？」

竜華「だからウチに聞かんといて！」

やえ「私と半荘打てば分かるよ。君が救いようのないニワカだったってことが……だが、私なら君を救ってやれる」

怜「まぁ何でもええけど……それで？面子はどうするん？」

やえ「そうだな……そこの人数合わせにいるニワカにでも入ってもらおうか」

ｳﾁﾉｺﾄｶｰ?

やえ「後1人……おい、そこのおっぱいが無駄に大きいニワカ！お前も入れ」

竜華「なっ……///何でウチが？」

やえ「早くしなよ……時の刻みはアンタだけのものじゃないんだ」

やえ「ふふ、最初に言っておいてやろう……ニワカは相手にならんよ！」

竜華（何やこの人……）

怜「………」

セーラ「お手柔らかに」


やえ「――闘牌開始だ」

穏乃「やえさん頑張れー！」


＼ニッワッカッ！／＼ニッワッカッ！／＼ニッワッカッ！／

竜華（……ニワカさん、この千里山に乗り込んで来たちゅーことはそれなりに腕に覚えがあるようやけど……）ﾀﾝｯ

怜「………」

セーラ「おっ、これは幸先ええなぁ。ダブルリーチや！」

やえ「チッ……ニワカが」

竜華（……ウチらはそんな甘い相手じゃあらへんよ？）

ダルブリーチじゃなかったか

竜華（さて、セーラのダブリーか……怖いけどどうせ怜が動くやろ）ﾄﾝｯ

怜（このままやとセーラの即ツモかいな……なら――）

怜「チー！」

セーラ「ｲｯﾊﾟﾂｹｻﾚﾀｶｰ」ﾀﾝｯ

やえ「………ニワカだな」

やえ「………」ﾄﾝｯ

セーラ「ロン……12000！」

怜（セーラから流れてきたツモをツモ切りした！？なんやこの人……）

やえ「ふふっ」

>>20
あの辺から意識が飛んでた。朝確認して吹いた

竜華（結構臭いとこだったんやけどなーこの人ニワカか？）

怜（セーラの手……一発ツモで倍満、高めツモでも倍満やった……まさかこの人――）

やえ「ふふっ」

怜（いや、考えすぎやな……）

セーラ「ﾁｮｳｼｲｲﾃﾞｰ」

怜（私みたいなのが他にもおるはずないんや……）ﾀﾝｯ

セーラ「ｾｰﾗﾁｬﾝﾊｼｯﾃﾙﾃﾞｰ」ﾀﾝｯ

やえ「………」ﾄﾝｯ

竜華（一局目から能力使いだしたか……怜が無茶せん内に終わればええけど……）ﾀﾝｯ

怜「リーチ……」ﾄﾝｯ

穏乃（出た……直立リーチ！）

やえ「ニワカが……」

穏乃（運のいい奴！奈良であんなことしたら牌が飛んでくるぞ！）

セーラ（怜の親リーかー）

竜華（誰かが鳴かへんと怜は一発ツモするで？）

セーラ（鳴けへんなー槓子落としか？）ﾀﾝｯ

やえ「ふふ……」ﾄﾝｯ

怜（っ……！ニワカさん、ド安め差し込み！？）

怜（こんなのは見えへんかった……この人何者や……？）

やえ「見逃しか……」ﾎﾞｿｯ

竜華（せめて鳴けるとこ打って欲しいもんやなーって無理か……それを見越して怜はリーチかけとるからな）ﾄﾝｯ

怜「ツモ……4000オール」

怜「一本場！」

セーラ「ｻｽｶﾞﾄｷﾔﾅｰ」ﾀﾝｯ


5巡目――


やえ「………」ﾄﾝｯ

竜華（怜は聴牌速度が早いからなぁー門前じゃ厳しいかな？）

竜華「チー！」

竜華（こうでもせんと追いつけんわ……）ﾀﾝｯ

怜「ロン……2900の一本場や」

怜（見えとったよ竜華……鳴いて仕掛けてくることも、溢れてくる牌も……）

怜「………」ﾄﾝｯ

セーラ「ﾊﾔｸﾃｵｲﾂｹﾝﾜｰ」ﾀﾝｯ

やえ「………」ﾄﾝｯ

竜華（怜の独壇場やな……）


4巡目――


怜「リーチ……」ﾄﾝｯ

セーラ「ﾊｼｯﾃﾝﾅｰ」ﾀﾝｯ

やえ「………」ﾄﾝｯ

竜華（また怜の一発ツモか……）

怜「ツモ……3900オールの二本場や」

やえ「まさかそれがリーチか？ニワカが……児戯に等しいよ」

怜「な、なんやて！？」

竜華（ダンラスのニワカさんが何言っても虚しく聞こえるで？）

やえ「見せてやろう……王者のリーチというものを！」


＼ニッワッカッ！／＼ニッワッカッ！／＼ニッワッカッ！／

＼ニッワッカッ！／＼ニッワッカッ！／＼ニッワッカッ！／

3巡目――


やえ「王者リーチ！」

竜華（安牌……）ﾄﾝｯ

怜（このままやとニワカさんの即ツモやな……）

怜「チー！」

怜（ずらすで！）

やえ「……無駄だよ」

怜「……は？」

やえ「どう鳴こうがツモるものはツモる……それが王者だ」

やえ「ツモ！1300・2600の三本付けさね」

怜（一巡先を見たにも関わらず和了られた……？）

竜華（怜……）

怜（この感じ……チャンピョン以来やな）

やえ「ふふ、あんなニワカと一緒にしてもらっては困るよ」

怜「っ……どういう意味や」

やえ「その身で確かめろ……ニワカと王者の歴然たる差をな」

怜（何が王者や！えらい上から目線やなぁ……）

怜（だったら私がアンタを倒してニワカは自分のことだったと認めさせてやるわ！）

やえ「ふふっ」

怜（最速や……ニワカさんが追いつけへん程の速さで和了る！）

怜（私の能力なら受け入れのミスはまずせーへん……）

怜（どんなツモが来るか見えるんや……速さで負けることなんか絶対にあらへん！）

怜「ツモ！2000・3900や！」

怜「ロン！6400や！」

怜「ツモ！1000・2000！」

怜「ツモ！1300オールや！」


セーラ「ﾊｼｯﾃﾝﾅｰ」

竜華（怜……）

怜「ハァハァ……どや？これてまもニワカか？」

やえ「ニワカだよ……身に合わぬ袈裟が立派なだけさね」

怜「……ッ！」

うは、誤字った。ニワカでごめんなさい

これてまも→これでも

前スレ教えてくだちい

>>61
やえ「長野に槓を多用するニワカがいると聞いて」
やえ「長野に槓を多用するニワカがいると聞いて」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1343460332/)
やえ「鹿児島に対局中に居眠りするニワカがいると聞いて」
やえ「鹿児島に対局中に居眠りするニワカがいると聞いて」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1343551195/)

怜「何言うてるんやアンタは……これでもう私とアンタの差は6万以上やで？これをひっくり返すなんてこと――」

やえ「だからニワカだと言うのだ。たかが6万点差？そんなものあって無いようなもの……全然足らんよ」

やえ「失念しているようだから言っておいてやろう……オーラスはこの私が親だぞ？おい、ニワカ……点棒の貯蓄は充分か？」


穏乃「ハァイ！ニッワッカッ！ニッワッカッ！ニッワッカッ！」

＼ニッワッカッ！／＼ニッワッカッ！／＼ニッワッカッ！／

怜「ハァハァ……」

怜（流石に能力使いすぎか……頭がボーッとしてきたで……）

怜（身に合わぬ袈裟、か……確かにニワカさんの言う通りやな……）

怜（3軍だった頃から純粋な腕ではあまり強なっとらんもんなぁ……）

怜（……けど！過程はどうあれ、やっと竜華やセーラと肩並べられるようになったんや！あの頃みたいな惨めな思いは……もう――）

竜華（怜……）

やえ「………」

ｾｰﾗﾁｬﾝｶﾞｵｷﾓﾉﾆﾅｯﾄﾙﾃﾞｰ


怜「ハァハァ……」ﾄﾝｯ

セーラ「ｾｰﾗﾁｬﾝｾﾘﾌｽｸﾅｽｷﾞﾔﾃﾞｰ」ﾀﾝｯ

やえ「ニワカが……」ﾀﾝｯ

竜華「………」ﾀﾝｯ

怜（しばらく能力使わん方がええかもなぁ……最後までもちそうもないわ）ﾄﾝｯ

竜華「ごめん、怜……それロンやで12000」

怜「なっ……？」

怜（私が振り込んだ……？はは、平で打ったらこの程度ってことかい……）

竜華「ごめんな……ウチ、怜にあまり無茶して欲しくないねん。インハイの時みたいにまた怜が倒れでもしたらウチ……」

怜「竜華……心配かけてもうてすまんなぁ」

怜「でも、もうちょっとだけ無茶するは……この人を……倒すまで――」

やえ「ふふっ」

ｾｰﾗﾁｬﾝﾉｵﾔﾔﾃﾞｰ


5巡目――

やえ「よく見ておけ……これがリー棒の使い方だ」

やえ「王者リーチ！」

穏乃（すごい！いつもの倍の回転数！）

竜華「………」ﾄﾝｯ

怜（……鳴くか？いや、ずらして一巡は凌げてもその次で高めツモられてまうな……）

怜（ホンマ何者なんやこの人……）


やえ「ニワカが！3000・6000！」

穏乃「風が吹いている……ニワカの嵐だ」

やえ「ふふ、オーラスだ」

怜（例えインパチ直撃されても捲れへん……竜華やセーラからの出和了りなら逆転される前にトビで終了……普通に考えたらニワカさんの逆転はあらへんな）

怜（でも……それでも逆転しかねないのが今私の目の前におる相手や……）

怜（皆、ごめん……もうちょっとだけ無茶するわ……）

怜（トリプル――三巡先……ッ！そうでもせんときっとニワカさんには勝てんから……）

怜（感覚を研ぎ澄ませ……全神経を牌に集中させろ……勝つんやこの人に……っ！）

竜華「アカン……アカン！止めて！怜ィーーー！」

やえ「ふふ、三巡先を見るだけで足りるのか？」

怜「……何やて？」

やえ「ニワカが……たかが三巡先を見ただけで勝った気になっているのかと聞いている」

やえ「終局まで見通す気でないと私には勝てんよ」


＼ニッワッカッ！／＼ニッワッカッ！／＼ニッワッカッ！／

やえ「まぁ、何巡先が見えようとニワカに王者たる私の打ち筋が見えるはずもないがな……」

やえ「予告しようじゃあないか……このオーラス、私の逆転で終わるよ。それも一本場など待たずに」

怜「………」


やえ「お見せしよう……王者の打ち筋を！」

やえ「……ポン！」

竜華（この点差で門前を捨てた！？とても逆転狙いの打ち方じゃあらへんなぁ……）

やえ「どうだ？これは見えていたのか？」

怜「いや、門前で来るかと思ったんやけどなぁ」

怜（なんやこれ……ニワカさんが悉く私が見たのと違うことをしてる……こんなことって有り得るのか？）

>>1
字で格場合「立直棒（リーチぼう）」って言うのは有るが
話し言葉や台詞だと普通「リー棒」か「千点棒」って言わないか？

やえ「……ポン！」

怜（またや……また私の予知と違う結果になっとる）

怜（ドラの役牌は私が2枚抱えとるから取り合えず対々役ドラ3の線は消えた……）

怜（混一混老対々ドラドラか……？）

怜（鳴きで高い手で和了ろうとすればそれだけ手が透けてくるもんや……見えようが見えまいが関係あらへん。この勝負、私の勝ちや！）

やえ「………」

また同じ過ちを繰り返してしまった……ニワカすぎてごめんなさい

やえ「……槓」

竜華（加槓……！？）

怜（これは知とった……でもその槓ドラ、乗せられへんよ）

やえ「見る前から決め付けなさんな……モロ乗りだ」

怜（なんやと……！？ドラ4）

やえ「ニワカ相手の卓なら見えるかもしれんが、この卓には私がいるんだ……ここはお前の知る世界ではない」

怜（残り巡目も少なくなってきた……）


やえ「……ポン！」

怜（これで三副露……ここまで手が限定されれば見えるはずや！）

怜（トリプル――三巡先や……ッ！）ｶｯ


やえ「ロン！三色同刻ドラ6……逆転だ」


怜「ハァハァ……見えた……」

怜（私が倍満振り込んで逆転、か……けどもう見えてもうた……）

怜（ドラの中と九萬のシャボ待ち……私が振り込むことはもうない！）

やえ「ふふ、そう簡単に見せるものかよ」ﾄｯ

怜（なっ、ドラを落としてった！？）

やえ「これは見えてなかったのか？ニワカが……」

竜華（なんや二人してドラの対子落としか……？）

怜（ドラを捨てたっちゅーことは三同刻対々か？でも、それやと待ちは九萬待ちで変わらへんな）

やえ「ふふっ」

怜（なんやと……三同刻まで捨てる気か！？）

やえ「槓……」

竜華（暗槓……？）

怜（新ドラ3つ乗ってドラ7……けどこれは――）


怜（役無し裸単騎！？）

ニワカでごめんなさい。普通に対々ついてた