765プロのアイドルがトップ雀ドルを目指す様です。
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春香「麻雀って面白いね」咲「一緒に楽しもうよ!」
春香「麻雀って面白いね」咲「一緒に楽しもうよ!」 - SSまとめ速報
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咲「麻雀」春香「アルティメット!」
咲「麻雀」春香「アルティメット!」 - SSまとめ速報
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前々回のあらすじ
涼「最近の春香さん、伊織さん、響さんのマイブームはPから教えて貰った麻雀でした」
愛「しかしあまりにも弱いPさんに見かねた三人さん達は、武者修行のノリでPさんに連れられある雀荘に行きました!!!ゴーッ!!!」
絵理「し、しかし。そこに居たのは全国レベルの女子高生雀士達。伊織さん曰く魔窟…?」
愛「そしてその……ふであたまである?」
涼「筆頭だよ、愛ちゃん」
愛「ありがとうございます涼さん!えぇと、ひっとーである魔王宮永咲さんと流れでマージャンを打つ事になりました!!」
涼「結果は掌の上で弄ばれた様な感じで終わり、春香さん達はリベンジを誓います」
絵理「麻雀アルティメット…その大会での再戦を目指して、春香さん達はやよいさんと千早さんを入れてチームを結成…?」
愛「猛練習の猛合宿をして!とうとう本番の日を迎えたのでありました!!!」
涼「一方魔王サイドもメンバーをクジで決め、準備万端。再戦の時は刻一刻と近づいてくるのでありました…!」
絵理「…何で私達がこれを読まされたんだろう…?」
前回のあらすじ
怜「そんなこんなで始まった、アマチュア最大の大会麻雀アルティメット」
怜「ん?アルティメイトやったっけ…まぁどっちでもええわ」
怜「一週間の地獄の特訓を乗り越えて来たらしい765プロアイドルの皆さん達は」
怜「5000チームから48チームに絞る、予選大会に出場したらしいで」
怜「で、一次予選の小鍛冶プロによる『選別』に見事5人揃って耐えて、二次予選も圧勝」
怜「見事予選一位通過で、本戦への出場権を手に入れたと。凄いなー」
怜「せやけど、アイドルさんの達の出場の目的やった宮永咲は、時間になっても現れず」
怜「このままじゃ棄権に…ってなってたとこで、颯爽と現れよった。別に来んで良かったのに」
怜「…そんで64チームが揃って、本戦の試合開始が宣言されたまでが前回のあらすじやでー」
怜「あーしんど。なんでウチが読まなアカンねん…」ポフッ
竜華「お疲れ様、怜」ナデナデ
現在出場が判明している主なチーム
第1シード『咲-saki-』(宮永咲・小走やえ・エイスリン・ハギヨシ・国広一)
第5シード『久’s』(竹井久・福路美穂子・染谷まこ・加治木ゆみ・東横桃子・控え滝見春)
第8シード『愛宕タイガース』(愛宕洋榎・園城寺怜・江口セーラ・荒川憩・末原恭子)
第16シード『友和』(原村和・片岡優希・高鴨穏乃・新子憧・花田煌)
予選1位『雀ドルM@STER』(天海春香・水瀬伊織・我那覇響・高槻やよい・如月千早)
~チーム雀ドルM@STER控室~
P「お~けっこうちゃんとした個室なんだな」
響「自分達は予選1位通過だからな!そりゃちょっと位良い待遇にしてくれないと困るぞ」フフン
千早「それにしてもさっきのは驚いたわ。春香、さっきのが宮永咲って娘なのよね?」
春香「そうだよ。ただ出て来るだけで会場の空気を変えちゃうんだから凄いよね~」
P「それはお前達にも見習って身に付けて欲しいスキルではあるな」
伊織「何言ってんのよ。大事な開会式に遅れて来る様な非常識に見習う点なんか無いわ」ぷんぷん
プッ
やよい「あ、Pさん。モニターが点きましたよ!」
P「ん、そうえば直ぐに一回戦の組み合わせが表示されるって言ってたな」
春香「これは完全にランダムなんだよね?」
伊織「そうね。コンピュータが選ぶってなってるけど…それならなんでシードに順番を付けたのかしら」
響「波乱とかが分かりやすいからじゃないか?」
千早「でも完全にランダムという事は…それこそ一回戦で宮永さんと当たるかもしれないのよね」
やよい「そうですねー。ドキドキしちゃいます!」
ジャカジャカジャカ ジャンッ!
~チーム咲-saki-控室~
咲「いや~何とか間に合って良かったですね。皆さん!」
エイス「サキノセイデショ!」
一「全く、一時はどうなる事かと思ったよ。どうして一緒に歩いてたのにいつの間にか消えてるのさ」ハァ
小走「ホントだね。まさか咲がここまでの方向にわかだとは思わなかったよ」フフフ
ハギヨシ「私達が総出で捜索してようやく…でしたからね。私も修行が足りません」
一「ていうか小走さんとエイスリンさんを勧誘した時はちゃんと着いたんでしょ?」
咲「あはは…どうもこういう決められた場所に時間通りに着くのは苦手の様で…」ポリポリ
ハギヨシ「しかし先程は何か面白い事を仰ってましたね」
一「あぁ。時間を忘れて皆さんを叩き潰す為の特訓してたってやつ?」
一「全く、よくあんなテキトーな事を堂々と言えるもんだよね。オーラで誤魔化すのも程ほどにしなよ?」
咲「手厳しいですね国広さんは…」あはは
ハギヨシ「特訓をしていた事は事実ですがね」フフフ
小走「まぁ、演出としては悪く無かったんじゃない?どうせこれから私達が潰す相手だ」
小走「萎縮するのか奮い立つのかは知らないが…挨拶としてはなかなかに上出来だったろう」にやり
咲「流石小走さんは分かってますね~」
エイス「ア、モニターが…」
プッ 組み合わせ抽選が終わりました。バンッ!
咲「あ、そうえば一回戦の抽選の時間でしたね。どれどれ……へぇ」
咲(春香さん達、一回戦であのチームと当たっちゃったか~)
咲(まぁでも、それ位の壁は越えてくれないと私と戦う権利は得られないって事だね)
咲(期待してますよ、765プロの皆さん)ニヤリ
一(まーた悪い顔してる…)
一(しかし改めて周りを見てみると、ホントに異色のチームだよね)
一(ボクの所に来る前の事は知らないけど…咲はどんな感じで二人を仲間に入れたんだろう)
~回想・一週間前~
咲「さて、メンバーは決まった事だし、私のチームに入ってくれる様にお願いしにいかないとね」
咲「でも考えてみれば皆先輩の人達だし、気弱な文学少女の私としてはちょっと気後れするな…」
咲「…でもそんな事は言ってられないよね!私は春香さんと約束したんだから」
咲「勇気を絞って電話してみよ。えーと番号は多分こんな感じかな」ピポパ PRRRRR
小走「もしもし」
咲「あ、小走さんのケータイで合ってますか?私ですけど」
小走「!?その声…清澄の魔王か!?」ガタッ
咲「そうそうその魔王の宮永咲です。知っててくれたんですね、光栄です」
小走「…そりゃあ麻雀を打ってる人間で、アンタの事を知らない奴も居ないだろう」
咲「あはは、思いがけずそんな有名人になってたんですね、私」
小走「で、そんな奴がこの私に何の用があるって?」
咲「ちょっと直接会って話したい事があるので…今小走さんはどこに居るんですか?」
小走「私?今は東京のホテルだが…麻雀アルティメットに出る為に晩成の皆と一緒に」
咲「あぁそれは手間が省けました。今から行きますね」
小走「はぁ?何を言って… ピッ
咲「大事な話を電話で済ますのも失礼だもんね。えーと…多分こっちの方向かな」
ピンポーン
ガチャッ
咲「こんにちはー」
小走「…まさか本当に来るとは思ってなかったよ。いや、君ならやりかねないとも思ってたけど」
巽「やえ先輩?お客さんですか…ひぃっ!?」バタッ
小走「由華っ!?」
咲「あ、スミマセン多分それ私の所為です。参ったな…これだけ抑えてても耐え切れない人が居るんだから」ふぅ
小走「…噂に違わぬ女だな」タラリ
咲「まぁそういう意味では私と喋れてるんだから、小走さんは凄いですよ」
咲「私が見込んだだけの事はあります」
小走「君が見込んだ…?」ピクリ
咲「えぇ。単刀直入に言います。貴方を引き抜きに来ました」
咲「私のチームに入ってくれませんか?」ニコッ
小走「!ふっ…お生憎だが、私には既に一緒に頂点を奪ろうと誓った仲間が居るのでね。誘いには乗れんよ」ニヤニヤ
咲(分かり易い人だなぁ)
咲「そこを何とかお願いします。一番最初に小走さんをチームに入れようって(クジで)決めて来たんですから!」
小走「!!」ピクピクッ
小走「そ、そう言われてもな…仮にも私は晩成の部長。率いる者が部下を見捨てる事は出来ない」ニヤニヤ
咲(もう一押し、か。別に実力行使に出たって良いんだけど、面白いからからかってみよう)
咲「頂点…それを奪ると言いましたよね?」
小走「?あぁ、言ったが?」
咲「無理ですよ。そんなにわか達を連れていては」チラッ
小走「何だと?私の仲間を侮辱すると許さんぞ!」ギロッ
咲「…貴方の力を本当に活かせるのはそこじゃない。にわかの居ない真の実力者だけの戦闘集団…入りたいと思いませんか?」
小走「…………」ぐっ…
咲「…私は6歳の頃から麻雀を打っています。マメなんて出来た事もありません」
小走「6歳………!」
咲「証明してやりましょうよ。全国のにわか達に…お前達(にわか)は相手にならんと言う事を!」ゴッ
小走「―――――っ!」ブルッ
小走(………皆、すまない)
小走「…良いだろう。そこまで言うなら入ってやろうじゃないか、咲。君のチームに」
咲「ありがとうございます」ニコッ
小走「だが、ゆめゆめ油断しない事だ…これから私が君をにわかだと判断する事があれば」
小走「私は遠慮なくその寝首を掻かせて貰うよ?」ニヤリ
咲「………っ!……!……!は、はい。き、肝に銘じておきます」プルプル
小走「ハハハハハハ」
咲(危ない危ない。思わず吹き出すトコだった。良く耐えたよ私…)
咲(それにしても(ある意味)思った以上の人材だったね。これは楽しい事になりそうだよ)
小走やえ チーム咲-saki- 入団
咲「さて、お次はエイスリンさんか」
咲「宮守の人は選考メンバーに全員選ばれてたから、楽で良いね」
咲「まぁ私に言わせて貰えば、何を選考に迷う事があるんだって感じだけど」
咲「じゃあお姫様を攫いに行きますか」んーっ
咲「まずは電話っと、場所が分かってるとはいえアポ無しで行くのは失礼だもんね」ピポパ PRRRR
~宮守の泊まるホテル~
PRRRR
エイス「ア、デンワダ。…アレ?シラナイバンゴウ…シロー」
白望「んー?なに?」ぐでー
エイス「シラナイヒトカラデンワガ…」
胡桃「知らない人から?エイちゃんって家族と私達しか携帯に登録してないよね?」
姉帯「掛けて来そうな人に心当たりはある?」
エイス「ナイ…ダカラコワイ。シロ、カワリニデテ」
白望「何で私が…ダルい」
塞「出てあげなよ。イタズラ電話とかかもしれないし、それに何となく嫌な予感がする…」
白望「塞にそんな事言われると余計にダルい…」
エイス「シロ~」ゆさゆさっ
白望「あーもう分かったよ。頑張って耳の横に手を移動させたから、ここに置いて」
胡桃「どれだけものぐさなのよ」
エイス「ウンッ!」ポスッ
白望「……あーもしも……」
塞「もしもし位は言いなよ…」
咲「あれ?小瀬川さn
ピッ!
姉帯「ど、どうしたの?白望さんらしくなく俊敏な動きで切ったけどー…」
胡桃「ホントにイタズラ電話?」
白望「………それならどれだけ良かったか」はぁ…
PRRRRR
塞「また鳴ってるけど…」
白望「…超絶ダルいけど、出ない訳にもいかないか…」
白望「はいもしもし。エイスリン・ウィシュシュアーチョです」
エイス「ウィッシュアート!」ぽかっ
>>29
訂正
姉帯「ど、どうしたの?シロらしくなく俊敏な動きで切ったけどー…」
咲「も~酷いですよ小瀬川さん。いきなり切るなんて」
シロ「ごめんごめん…ダルくなりそうな事に対してはつい条件反射で」
シロ「それで…何の用?こちらとしては聞かずに電話をへし折りたいんだけど…」
エイス「ワタシノッ!」ぽかっ
咲「えっと、ちょっとそちらのお姫様を今から攫いに行こうと思って♪それだけです。では」ピッ
白望「…………………」ぐでぇーーー
胡桃「シ、シロ。どうしたの?そんな見た事も無い位ダルそうな顔して…」
塞「結局誰からの電話だったの?」
白望「…………クッパ」
4人「クッパ?」きょとん
ピンポーン
咲「こんにちは。清澄一年の宮永咲です」
胡桃「あぁ…」(理解)
塞「知ってるよ…嫌になる位に」
白望「…何しに来たの?さっきのは私の聞き間違いだと嬉しいんだけど…」
咲「エイスリンさんを攫いに来ました」ニコッ
エイス「ヒィッ!」オドオド
姉帯「攫うってどういう意味?宮永さん」
咲「あはは、冗談ですよ。ただ、今度の麻アルにエイスリンさんに私のチームに入ってくれないかなってお願いに来たんです」
エイス「アワワ………」WHY?
塞「お願い…ね」
姉帯「そんなの駄目だよー私達も麻アルにはこのメンバーで出るんだから」
塞「その通りだ。いくら君の脅しだろうと、私達は仲間を売る様な真似はしない」
胡桃「そうだそうだーお前に渡すエイちゃんは居ない!塞ならあげるから帰れ帰れー!」
塞「あれっ!?」
咲「うーん困りましたね、あまり手荒な真似はしたく無かったんですけど…」ゴッ
胡桃「きゃっ!?」
塞「ぐぅっ……」ピシィッ
姉帯「くっ……皆、私の後ろに…」
エイス「」ガタガタガタガタ
白望「…暑いからしがみついて震えないで…」ぐでー
胡桃「シロッ!アンタもソファーに寝転がってないで何とか言ってやりなよ!」
白望「って言われてもなぁ…エイスリンを渡せば帰ってくれるなら、渡しちゃえば良いじゃん…」
白望(だってどうせ……)
エイス「~~~~ッ!」ぽかぽかぽかっ
白望「痛い痛い……ん」
エイス「……………グスッ」ジワ…
白望「やれやれ…仕方ないなぁ」スクッ
白望「お城まで助けに行くのもダルいしね…先に頑張って面倒を無くしておくか」コキコキ
エイス「シロッ!」ぱああっ
咲「…酷い言われ様だなぁ」ゴオオッ
咲「でも良いですよ。仲間集めの時に勝負で勝ったらっていうのはゲームの定番ですもんね」
胡桃「…エイちゃんがお前に勝ったら、攫うのは止めてくれるの?」
咲「いえいえ、そもそもこちらがお願いしている立場ですからね」
咲「対等な条件で勝負しようなんて都合の良い事は考えてませんよ」ニコッ
姉帯「じゃあ、どういう…」
咲「三対一で良いですよ。誰か一人でも私に傷を付ける事が出来たら…大人しく帰ります」
胡桃「な!それって…」
姉帯「私達が一度でも宮永さんから和了る事が出来れば、私達の勝ちって事…だよね」
咲「正確には、ノーテン罰符とかででも良いです。私が点棒に、リーチと皆さんから貰う時以外で触る事があれば」
咲「負けを認めます。あ、おまけに仲間内での差し込みでも可って事にしますね」
塞「…私達も随分と安く見られたものだね」
胡桃「潰す…!」メラメラ
姉帯「宮永さんの事は嫌いじゃないけど、ちょっとおいたが過ぎるかなー」
咲「ふふふ、卓に座る3人はそちらで相談して決めて貰って構いませんよ」
胡桃「相談なんて必要無い!シロ!トヨネ!行くよっ!」
姉帯「りょーかい」
白望「うん…」
塞「え、私は!?」
胡桃「塞はベンチ」
塞「何でっ?相手は化け物なんだから私の力が必要に…
咲「…あー私に取ってもこのメンバーがありがたいかもですね。…塞ぐ、でしたっけ?」
咲「そんな舐めた事されると――――勢い余って殺しちゃうかもしれませんから」ゴォッッッ!!!
塞「!!!!!…ぅ………あぁ…」カタカタカタカタ
塞(か…勝てない……どんな条件だろうと、こ、こんな………)
胡桃(…先生の言ってた通り、だね。アレに目を付けられたら、それは終わりを意味する…最大級の天災)
胡桃「…そういう事みたいだから、塞は下がってて。仲間を守る為に仲間を失うんじゃ本末転倒だもん」
姉帯「大船に乗ったつもりで、どーんと任せてよ」ぐっ
塞「胡桃……トヨネ……」
エイス「シロ………」ギュッ
白望「ん…心配しないで。何とかなるよ…多分」
エイス「デモ……ワ、ワタシモ、タ、タタカ…」
白望「…無理しないで良い、任せて」ぽんっ
白望「エイスリンは賞品なんだから、どんと構えていれば良いよ」くしゃくしゃ
エイス「モ、モウッ……///」
白望「ただ、ちょっとダルい事になるかもしんないから。終わったら、卓からソファーまでおんぶしてね」
エイス「…ウンッ!」コクリ
白望「よし、ちょっとやる気出た。じゃあ宮永さん、いいかげん始めようか」
咲「そうですね。我ながら少し前振りが長過ぎました、じゃあサイコロ振りますね」ピッ
胡桃(東一局で終わらせる…!)
姉帯(願わくば…皆が無事で対局が終わりますように)
魔王咲さんのドキドキ☆メンバー集め
エイスリン・ウィッシュアート争奪戦。否、防衛戦。参戦者、宮永咲、小瀬川白望、鹿倉胡桃、姉帯豊音
―――対局、開始
~同時刻・白糸台のホテル~
淡「へー」ポチポチ
照「…どうした?淡」ペラッ…
淡「何となくツイッター見てただけですけど、面白い事になってるみたいですよ」
照「面白い事?」ペラッ…
淡「各地で咲ちゃんの目撃情報がバンバン呟かれてます」
照「別に、いつもの事じゃないか。インターハイ以来、咲もすっかり有名人だからな」ピタッ
淡「それはそうなんですけど、あるスジの情報からすれば咲ちゃんは今、麻アルのメンバーを集めて回ってるそうです」
照「………そうなのか」ピクリ
淡「ひょっとしたらウチの所にも来るかもしれませんね。照先輩を勧誘しにっ」
照「……私達は白糸台で出ると決まっているだろう」ソワソワ
照「今更そんな…事を、言われても…な」スッ
淡(その小さな文庫本じゃニヤけは隠せてませんよー)ニヤニヤ
東一局 親:咲
胡桃(宮永が起親…良かったのか悪かったのか)
胡桃(削ればその瞬間で私達の勝ち…1000点でも良いんだから、親っ被りとか関係無い分はちょっと損かもね)
胡桃(…いや、それすら関係無いか)
咲「…………♪」
胡桃(さっき宮永は言った『あ、おまけに仲間内での差し込みでも可って事にしますね』って)
胡桃(舐めるのも大概にしろって思ったけど、これは明らかに宮永の失策。油断!)
胡桃(現実問題として、宮永が私達に振るとは思えないし、ノーテン罰符なんてもっと想像つかないから)
胡桃(勝つにはツモるしか無かった。いやまぁ本来はそれでじゅーぶん勝てるけど)
胡桃(コイツが何か変な事して、ツモりにくい場にされると厳しかった)
胡桃(でも、差し込みでOKなら話が全然違う。私がさっさとシロに鳴かせて、事前に当たり牌も用意しておけば)
胡桃(後はそれを差し込めば済む話。私の得意分野だ!)
胡桃(…知らない人同士の麻雀でも、独走するトップに対して三人が共闘したら)
胡桃(トップの人は相当やりにくくなる)
胡桃(なら、それが気心の知れた私達三人ならどうなるかな?)フフフ
胡桃(流石に通しをしたりはしないけど、そんな事しなくてもシロの欲しがってる牌なんて空気でなんとなく分かる)
胡桃(…とか思ってる間に、絶好の状況が完成したよ!)
胡桃「この東一局で、早々に終わらせるよっ!」タンッ
白望「チー」タンッ
胡桃(よし、これでシロは二向聴。次は…ここかな?)タンッ
白望「ポン」タンッ
胡桃(やった!何だ、簡単じゃない。後は三筒を切ってテンパイさせて、次巡の六索を差し込めば…)タンッ
白望「……………」ハァ
胡桃(あれ?読み違えちゃったかな…まぁそういう事もあるよね。いいや、じゃあ次巡は…)
白望(…ホント、ダルい相手だなぁ……)
白望「…………チ「カン」
胡桃(え!?シロ鳴けたの?じゃあ何で………しまった!)
咲「単純過ぎて欠伸がでちゃいますね」ボッ
咲「ツモ。嶺上開花三暗刻赤1。責任払いで12000」
咲:37000 胡桃:13000 シロ:25000 姉帯:25000
胡桃「ぐ…」
胡桃(馬鹿か私は!焦ってこの化け物の得意技の事を忘れて生牌を切るなんて!)
胡桃(順番を逆に、先にチー2回をさせてからポンなら…いけたかもしれないのに)グッ
白望(…って胡桃は思ってるだろうけど、結果は同じだろうなぁ…)
白望(さっきの私の手だと、カンチャンの三筒はどうしても欲しい所だけど)
白望(恐らく宮永さんは配牌から暗刻で揃えてた。胡桃がいつ切っても、私の手に入る事は無い)
白望(しかし…これをされるとなると厳しいなぁ…一見一番手っとり早い方法が完全に塞がれてる)
訂正
>>49
咲「ツモ。嶺上開花混一赤1。責任払いで12000」
白望(チーが駄目ならポンカンって言っても…それの支配が一番得意なのが宮永さんだし)
白望(せめてトヨネが宮永さんの上家でなければ、上手い事やって宮永さんを封じたまま和了らせられたかもだけど…)
白望(席順決めの時も何かしてたのなら、お手上げだよなぁ…)
咲「じゃ、一本場ですね」チャリ
胡桃「……あ!そうえば…」
塞「どうしたの?胡桃」
胡桃「宮永の点棒が削られたら、私達の勝ちって事は…逆に言えば」
咲「あ、気付きました?そうです。ノーテン罰符でも私の負けな以上、この麻雀は東一局から場が動く事は無い」
咲「私の勝ち筋は、このまま親を続けて誰かをトばす事だけ」
咲「つまり簡単に言えば、皆さんの勝利条件は『私の連荘を止める事』になりますね」ニコッ
咲「あははっまるでお姉ちゃんとの勝負みたいでしょう?」
咲「だからさっき鹿倉さんが言ってた東一局で終わらせる云々は、私が起家になった時点で当たり前の事なんですよ」
咲「むしろ…それは私の台詞です」ニコッ
鹿倉「くぅ~っ」ムッカァ
咲「じゃ、始めましょうか。東一局の一本場を」ピッ
東一局一本場 親:咲
五巡目
胡桃(よし、今度も順調。シロは三巡目に私が鳴かせた八萬で三色を確定させた)
胡桃(後はこの二萬を切ってカンチャンを埋めればテンパイ…最後の頭単騎も私は持ってる)
胡桃(二萬は生牌…だけど今回は私が二枚持ってる。カンされる事は有り得ない)
胡桃(ポンはあるかもしれないけど、その後にもう一枚を切れば問題無い!)タンッ!
咲「ポン」タンッ
胡桃(やっぱり来たか。でもそんなのはほんの少しだけの時間稼ぎ)
胡桃(このチーは絶対に防げない!)タンッ!
白望「チ「ロン」
胡桃「な………!?」
咲「タンヤオのみですけどね。1500の一本場は1800」
胡桃(二二三四の形から二ポンでの二-五待ち!?)
姉帯(完全に狙われてたね…。胡桃、大丈夫かなー?)
咲「ありがとうございます鹿倉さん。鳴かせて頂いただけでなく、差し込んでくれるなんて」
咲「三対一の厳しい戦いになると思ってたので、鹿倉さんが私の味方に付いてくれて助かりました」ニコッ
胡桃「――っ!だ、誰がっ!!!」ガタッ
白望「…落ち着きなよ、胡桃。リラックスリラックス。怒ったら向こうの思う壺」
胡桃「ぐぐぐぐ…分かってるよ!」イライラ
東一局二本場 親:咲
白望(さてこうなってくると鳴いて差し込ませる戦法は厳しそうだなぁ)
白望(上家が下家に鳴かすのが駄目なら、その逆。つまり私か胡桃がどんどん鳴いて)
白望(宮永さんにツモ番を回さずに終わらせる…というのをやりたいけど)
白望(対子すら一つも無いこの配牌じゃあなぁ…あの表情を見るに、胡桃も多分同じ状態…)
胡桃「くぅっ……」イライラ
咲「…………」ニコニコ
白望(…先手を打たれたかぁ。何か打開策は…む)
姉帯「…………」じっ
白望(トヨネ…仕掛ける気か。リスクを思えばあまりやらせたくないけど)
白望(そうも言ってられないかぁ…)タンッ
姉帯「チー!」カシャッ
咲「………」タンッ
姉帯「その白ポンッ!」カシャッ
胡桃(!宮永がトヨネに鳴かれた!)
白望(鳴かせた…のかなぁ?でもこの白ポンでトヨネは役が出来た。後は和了るだけ…)
姉帯(ふぅ。正直白が鳴けないと役を付けるのが厳しかったから助かったよー)
姉帯(まさか宮永さんから鳴けるとは思わなかったけどー)
姉帯(ひょっとしてこの局は支配が弱まってるのかも…それなら!)
胡桃「えいっ」タンッ
姉帯「ポン!」カシャッ
白望「…どうすか」タンッ
姉帯「チー!」カシャッ
姉帯「ぼっちじゃないよー」タンッ
胡桃(これで四副露、裸単騎!)
白望(友引の準備は完了…後は引けるかどうか)
姉帯(後一つ…この一筒を引けば、私達の勝ち!エイスリンさんを守れる!)
胡桃(次のトヨネのツモまでに宮永が和了らなければ勝ち!)ドキドキ
咲「…………」キュッ
胡桃(どうだ……?)
咲「…………」タンッ
胡桃(やった!ツモ切り!)
胡桃(これで私とシロが振らなければ、トヨネがツモって終わり!)
胡桃(宮永の現物で三枚目か四枚目の牌…あった!)タンッ
咲「…………」
白望(…悩む事も無い、かぁ)タンッ
咲「…………」
胡桃(よし!これで友引の完成!勝った!)
姉帯「お友達が来―――!? キュッ
姉帯(そ、そんなー……)グスッ
胡桃(ど、どうしたのトヨネ!早く手を倒しちゃってよ!)
姉帯「…………」タンッ
胡桃(!裸単騎のトヨネが、ツモ切り…!?)
咲(ふふふ、残念。その子は独りぼっちだったみたいだね)
宮永咲の手牌
①①①??????????
五巡後
姉帯「こ、今度こそー…」スッ
姉帯「ま、また駄目………」ジワ…
白望(…多分トヨネの待ちは生牌の一筒。それなのに五巡もツモれないとなるとこれは…)
胡桃(よりによって友引を封じて、トヨネのトラウマを刺激するなんて最低!)
咲「…………」ニコニコ
姉帯(私の友引が宮永さんに封じ込められてるって事だよね…うぅっこんなのどうすれば)
胡桃「コホンッ!」
姉帯(!胡桃?)
胡桃(トヨネ、もうこうなったら一筒を切って待ちを変えなよ!大丈夫、多分その牌私持ってるし)
胡桃(仮に持って無くても絶対次で引くから!)
姉帯(胡桃……)
胡桃(今はトヨネは独りじゃない。その牌の友達は、トヨネの友達の私が差し込んで見せるよ!)
姉帯(…ありがとう、胡桃。その気持ち、ちょー嬉しいよー)
姉帯(私が今引いた八萬は既に二枚見えてるから、厳しそうだけどー)
姉帯(私は大事な大事なお友達を信じるよ!)タンッ!(打一筒)
咲「カン」
姉帯「!?」
咲「…………」カチャッ スッ…
姉帯(う、嘘だよーや、止め……)
咲「ツモ」パタタッ
宮永咲・手牌
鳴①①①① ②②②③③③④④④⑤ ツモ⑤
姉帯「」ボーゼン
咲「嶺上開花清一対々三暗刻で…残念、10翻までですね二本場だから、24600の責任払いです」
姉帯「……………はい」チャリ…
咲:63400 胡桃:11200 シロ:25000 姉帯:400
塞「ト、トヨネが残り400…」ガクガク
咲「ふふふ、姉帯さんの持ってた子、ずっと独りぼっちで可哀想でしたから」
咲「私の方で引き取ってあげました。他に親戚の人達も沢山居ますから、これなら寂しくないでしょう?」ニコッ
胡桃「うるさいそこっ!」
咲「あはは、今は洗牌中だから良いじゃないですか」
咲「…ねぇ皆さん。私がやってる事もこれと同じなんですよ」
塞「同じ…?」
咲「えぇ、エイスリンさんは素晴らしいセンスの持ち主です」
咲「でも、皆さんの所に居たんじゃ本当の仲間に会う事は出来ない」
エイス「エ…?」
胡桃「出鱈目言うなっ!エイちゃんと私達は立派に友達だ!」
咲「本当に?どこかで温度差を感じた事とか無かったですか?話してて、打っていて」
咲「この子と自分達は住む世界が違うのではと感じた事は?」
胡桃「な、何を言って…」
タンッ!(咲の前に牌を置く)
白望「洗牌、終わったよ。宮永さん早くツモって」
咲「おっと、これは失礼。サイコロも振っておいてくれたんですね」スッ
白望「それと…今の台詞だけは許せないなぁ…。勝負が終わったら撤回してもらう」
咲「へぇ。終わったら、ですか?」
白望「訂正。私達が勝った後で」
塞(は、初めて見た。シロがこんなに怒ってる所…)
咲(………。思いがけず小瀬川さんの逆鱗に触れちゃったかな?)
ちょい小休止取ります。
宮守に尺取り過ぎだろとは自分でも思いますが、宮守勢が可愛過ぎるから仕方ないね。
咲(…この展開、本来なら私が小瀬川さんの想いの強さに押し切られて)
咲(負けちゃって、宮守の人達がエイスリンさんを守るのが王道なんだろうなぁ…)
咲(物語っていうのはそういうもので、この場合は小瀬川さんの方が主人公…でもね、小瀬川さん)
咲(残念だけど麻雀の神様は、そんなお人好しじゃないんですよ)ゴッ!!
東一局三本場 親:咲
白望(トヨネの残り点数は400。…これは宮永さんが何かツモったら即終わる点)
白望(出来るなら差し込んで回復させてあげたいけど…それが出来れば勝ちなんだよなぁ…)
白望(胡桃だって親満を振ればトぶ…ここは私が矢面に立つしか無いよなぁ…)
白望(出来ればこの局で決めたい。その為には…来い!高速配牌)スッ
ほ。直前での案変更。
白望(ラスト一牌…)スッ
白望(来た…良形のタンヤオ手。しかも一向聴)
白望(これなら……)
咲「リーチ」タンッ
胡桃「ダ、ダブリー!?」
姉帯(超こわいんだけどー…)
白望(……いけるとか思ってた訳じゃないけどね)ダル・・・
塞(ドラ表示牌は北なのに、東切りでのダブリーか…)
胡桃(現物…)タンッ(東切り)
白望「うーん……」スッ
白望(!不要な当たり牌でも引かされるかと思ったけど、有効牌…つまりこれで私もテンパイ)
白望(ここは当然ダントツ不要牌の北を切っての五面待ちで―――!)ピタッ
塞(シロ…?)
白望(…何故ここで手が止まる?)
白望「ちょいタンマ」
胡桃(!来たっ!シロのちょいタンマ!)
姉帯(迷った時のシロなら…!)ドキドキ
白望(…駄目だ。どう考えても有り得ない、このオタ風の北を残すメリットが)
白望(ただでさえドラ表示牌で一枚切れ…これから重なるとしたって、混一系に取るには手が遠過ぎる)
白望(…強いて可能性を考慮するなら、残しておいて、いずれ北家のトヨネへの援護に使うのか)
白望(或いは……これが宮永咲の待ち牌なのか)
咲「…………」
白望(…どう考えても後者しか無いよなぁ。全くこの好配牌でも即座に封じられたか)
白望(残念だけど、分かってて振り込む訳にはいかない)
白望(ここはアタマでも落とすしか……)スッ
塞(どう考えても北切り一択の状態で、シロがそれを嫌った。成る程…そこが宮永の待ち、か)
塞(えげつない事するね…でもこの勝負は気付いたシロの勝ちだ!)
――――ピタッ
白望(…また、手が止まった………!?)
白望「……………」
姉帯(シロ…?)
胡桃(悩むにしても、ちょっと悩み過ぎじゃない…?)
咲(―――へぇ。私の本命の二段目の策にまで気が付いたんですか)
咲(流石本気だけはある…尤も、気付いた所でどうする事も出来ないですけどね)
白望(…今迄、迷った時は自分の感性に従って打って来た)
白望(だけどそれを裏切らなければ、自分が傷を受けなければ仲間が傷つくなら…仕方ないよなぁ)スッ
塞(シロ!?)
白望「…これで」タンッ(北切り)
胡桃(北?悩んだシロなのに、随分フツーの牌だね。こんなのまず通―
咲「ロン」
胡桃(えぇっ!?)
咲「ダブリーのみ。2900の三本場は3800です」
白望「はい」チャリッ
塞「ちょ、ちょっとシロ!どうして北を切ったんだ!?」
白望「…………」
胡桃「ど、どうしたの塞。こんなの読める訳無いし、切っても仕方無いんじゃ…」
塞「シロは気付いてたんでしょ!?北が当たり牌だって事!手、止まってたじゃん!」
姉帯(!)
塞「なのにどうして自ら宮永に振りこむ様な事…
咲「臼沢さん、小瀬川さんはここで私に振り込まないと負ける事に気付いたんですよ」
塞「なにっ…?」
咲「問題です。北の在りか。一つはドラ表示、一つは私の手牌の中、一つは小瀬川さんの手牌の中にありました」
咲「…それでは、もう一つは?」
塞「そ、そんなの分かる訳無いでしょ。まぁ確率でいえば山ほど残ってる山のどこかに…」
姉帯「…違うよ」コロッ
塞「トヨネ…!?」
咲「そう。四つ目は姉帯さんの手牌の中です」ニヤリ
咲「仮に、さっき小瀬川さんが私に振り込まなかったらどうなったか。もう分かりますよね?」
咲「姉帯さんの手牌の中に現物は無い。次のツモで引く事も無いですから」
咲「その時に姉帯さんが切り出す牌は…まず、北でしょうね」
塞「じゃ、じゃあシロはトヨネをトばさせない為に……」
白望「……………」
姉帯「シ、シロ!ゴメン!私の所為で……」
アカン眠い…スミマセン、ちょっと寝ます。
8時位には再開するので、保守して頂ければ…
おはようです。ちょっと寝過ごしてスミマセン。
朝食食べたら再開しますー
通しはまぁ咲世界だし、イカサマは無しでしょみたいなノリです。
積み棒は…あ、後で連荘止めたら勝ちみたいな事言ってるし…
白望「謝る事じゃない、トヨネは何もしてないんだから。…私が勝手に宮永さんに振り込んだだけ」
咲「あはは、まぁそう言うでしょうね」
咲「でも、大丈夫なんですか?白望さん一人なら或いは私に勝てるかもしれませんけど…」
咲「お荷物二人を守りながらっていう制約付きだと難易度はハネ上がっちゃいますよ?」
咲「アハハ、これじゃどっちが三対一なのか分からないですね」
胡桃「お荷物だとぉ…!」
姉帯「うぅ……」グスグス
白望「また…後で訂正して貰う台詞が増えた」キッ
咲「クスクス。それじゃあ再開といきましょうか」
咲:67200 胡桃:11200 シロ:21200 姉帯:400
東一局四本場 親:咲
四巡目
白望(…張った。役は無いから、仕方ないかぁ…)
白望「リーチ」コトッ
胡桃(シロの先制リーチ!)
塞(四巡目なんて大体モノに出来るのに…この絶望感は何なんだ…?)
姉帯(くそー…私が仏滅をちゃんと使える様になっていれば…)
咲「関係無いですよ、姉帯さん」
姉帯「!?」
咲「ていうか前から滑稽だなぁと思ってたんですよね」
咲「姉帯さんに限った話じゃないですけど、何か自分の必殺技みたいなのを作ってる人に対して…」
咲「まるで小さな子供が跳んだり走ったりする事に、いちいち大仰な名前を付けてるみたいだな。ってね」
白望「…何が言いたい?」
咲「分からないですか?例えば、六曜(笑)の先負、でしたっけ?こんなの――」
咲「――素で出来るんですよ」コトッ
姉帯「!!!」ガクブル
咲「リーチ。おっかけるけどー」ニコニコ
訂正
>>127
咲「とおらばリーチ。おっかけるけどー」ニコニコ
姉帯(う、嘘だよー六曜は私がいっしょーけんめい練習して身に付けた、私だけのオリジナル…)
姉帯(それがこんな、誰にも出来る事みたいに、あっさり真似されるなんて…)ガクブル
白望「…………」キュッ
白望(ハッタリじゃ無かったかぁ…)タンッ
咲「ロン!リーチ一発のみで2900の四本場は4100です」パラッ
姉帯(そんなー…)グスグス
咲「うーん。でもこれ、使い勝手は良いですね」
咲「なんとなくこれから皆さん、リーチ以外の役は作れない気がしますから…小瀬川さん」
咲「皆を守るには小瀬川さんが先制リーチを打つしかありませんよ?」
咲(後ろから縊かれると分かってるリーチをね…)ゴゴゴゴ
魔王の蹂躙が、始まる
五本場
胡桃(何言ってんだか!私だってまだ結構点残ってるもん!)
胡桃「リーチ!」
咲「カン」
胡桃「!?」
咲「もいっこカン。もいっこカンで…ツモ。嶺上開花ドラ1」
咲「100符二翻の五本場は11100」
咲:82400 胡桃:100 白望:17100 姉帯:400
胡桃「な…リ、リーチ以外の役は付かないんじゃ…」
咲「あはは、私にとっての嶺上開花は特別ですからね。例外って事で見逃して下さいよ」
胡桃「ぐ…」
咲(あ、そうえば三槓子もだ。ま、いいや。この状況で指摘する人も居ないでしょ)
咲「さ。これでもっと分かり易くなりましたね」ゴゴゴ
白望「………ダルい…」
六本場
咲「ロン。リーチ一発で4700です」
七本場
咲「ロン。リーチ一発で2900は5000」
八本場
咲「ローン。リーチ一発で5300頂きます、小瀬川さん」ゴゴゴゴ
八本場終了
咲:97400 胡桃:100 シロ:2100 姉帯:400
白望「…………」ゼェ…ゼェ
姉帯「シ、シロー…大丈夫?」
胡桃(くそっ!コイツその気になれば一撃で葬れるくせにワザと…)
咲「いよいよ大詰めって感じですね。さ、小瀬川さんの番ですよ、配牌、取って下さい」
白望「………ハァ…ハァ」スッ
ガシャッ
胡桃(!?シロが…山を崩した?)
咲「あれーどうしたんですか?あ、心配しないで下さいね。罰符とか言い出したりしませんから」
白望「……………」ギロッ
咲「ふふふ、そんな目で睨まれても怖く無いですよ。そんな」
咲「―――何も写って無い目じゃ、ね」
塞「な!?」
咲「麻雀を極めるとこんな事も出来る様になるんですよ」
咲「何度やっても私に振り込む現実を見せる事で、打つ事がだんだん嫌になり、その気持ちが五感を失わせる」
咲「さっきまでは触覚が残ってましたから、盲牌でどうにか凌いでましたけど…もうそれも限界ですよね?」ニコニコ
塞「お、お前えええ!!!!」
咲「対局に関係無い人が邪魔しないで下さい。跪け」ゴッ!!!
塞「ぐわっ!」ドシャッ
姉帯「シ、シロそれ本当なの!?」
白望「…………」ゼェゼェ…
姉帯「も、もう止めようよ!こんなの麻雀じゃ無いって!このままじゃシロが死…!
スッ(シロが手で制する)
白望「………まだ対局は終わって無い」キッ!
咲「ふふふふふ、そうです。それでこそですよ小瀬川さん。そんな貴方だからこそ潰しがいが…もとい、戦いがいがある」ニヤッ
さるったー!
テスト
白望(体も脳もかつて無いくらい位ダルい…今すぐにでも逃げ出して横になりたいけど…)
白望(負けるならまだしも…逃げる訳にはいかないよなぁ…)
白望(いや負ける気も無いけど…さっさと和了って…エイスリンにおんぶして貰わないと……あ、ヤバ)フラッ
胡桃「シロッ!?」
ポスッ
白望(………?誰かが…受け止めて……?)
エイス「シロ!コータイ!」
胡桃「エ、エイちゃん!?」
咲「…何のつもりですか?エイスリンさん」
エイス「シロハタイチョウフリョウ。ダカラワタシガ…ダイソウニハイル!」
白望「……馬鹿、何を言って……」
咲「いやいや、困りますよ。染谷先輩風情に完封された貴方が、今の私と打ったりなんかしたら絶対壊れちゃいますから」
咲「私はエイスリンさんを勧誘に来たんですから、他の人を全員牌を握れない体にする事は厭わないですけど、エイスリンさんだけは無事で連れて行きたいんですよ」
胡桃(何さらっとめちゃくちゃ恐ろしい事言ってるの!)ガクガク
エイス「ダイジョウブ…モウ、アノトキノワタシジャナイ」パアアアッ!
咲(!…へぇ。私の麻雀をずっと見てる内に、眠っていた魔物の素養が目覚めたのかな?)
咲(それはそれで手っとり早くて好都合…)ニヤリ
エイス「シロ…ミンナ、アリガトウ。ワタシノタメニガンバッテクレテ、トッテモウレシカッタ」
エイス「ココカラハ…ワタシニマカセテ」ニコッ
白望(………悪足掻きの時間稼ぎも意味があったん…だなぁ)ニッ
白望「おんぶして……」
エイス「…チョットマッテテ。イマ、サキヲタオスカラ」
咲「面白い…!」
白望(エイスリンは自分の夢――理想の牌譜を卓上に描き出す…)
白望(その力が…宮永咲の様な魔をも、描く事が出来るのならば…)
白望「きっとエイスリンが勝つよなぁ…」ボソッ
白望「――みたいな無駄に熱いダルい展開になるから、逆らうだけダルい…」
塞「――みたいって、どこからが!?」
白望「>>34の9行目から」
塞「長っ!!!」
咲「さ、流石に私の性格悪過ぎませんか?これ…」
姉帯「そうだよー私と胡桃もシロの引き立て役みたいになってるしー」ぶーぶー
胡桃「自分をカッコ良く書き過ぎ!」ぽかっ
白望「あいた。…まぁ真面目な話さー、エイスリンにとってこれは良い機会でもあると思うんだよ」チラリ
3人「!」
エイス「エ?」きょとん
白望「私達以外の人と触れ合って、世界を広げてみる事は悪い事じゃないと思うんだよなぁ…」
白望「刺激を受ける対象としては、この人以上の人も居ない訳だし。良い刺激かどうかはしらないけど」
塞「そこが確証無いんじゃ駄目なんじゃ…でもたしかに一理はあるかも」
胡桃「エイちゃんの才能を開花させる為かぁ。むむむそう言われると…」
白望「まぁ最後はエイスリンが決める事だよ。どう、この子に付いて行ってみない?」
エイス「エット……」
姉帯「興味があるなら、それに乗った方が後で後悔しないと思うよーエイスリンさん」
胡桃「大丈夫!エイちゃんの帰って来るここは、無くなったりしないから!」
咲「麻雀って楽しいよね。一緒に楽しもうよ!」(魔王スマイル)
エイス「…………」
エイス「…ソレジャア……ソノ、ヨロシクオネガイシマス」ペコッ
咲「はい!」ギュッ(握手)
エイスリン・ウィッシュアート チーム咲-saki- 入団
塞「…ホントにこれで良かったの?」
胡桃「シロが合わせてくれってアイコンタクト送ったから」
姉帯「それに従ったけどー」
白望「うん。まぁ麻アルに出られないのはちょっと残念だけど…エイスリンが宮永咲と一緒に居る事で」
白望「どうなるのか見るのも…面白いと思って」
胡桃「まぁ味方ならアイツも酷い事はしないだろうしねー」
姉帯「それどころか凄く甘やかしそうな気もするよね」あはは
塞「…シロ。もしかして本当の所は、さっきシロが話した物語が現実に起こりそうだったからなんじゃ?」ボソッ
シロ「……どうだろうなぁ」
やっばい時間がやばい!
スミマセン、ちょっと用事があるので時間空きます。
遅くとも20時位には再開できると思うので、出来れば残しておいて下さい!
明日はワリとノンストップで書けると思うので、お願いします。春香さん達も(やっと)活躍しますから!
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