ギャル「こういしょう、こういしょう……」オタ「後遺症、だろ?」 (24)

〜休み時間〜

キーンコーンカーンコーン

ガラララ

ギャル「……おはよー……」

ギャルB「……」

ギャルC「……お」

ギャルB「ギャルちゃんじゃん!おめでとー!」

ギャルC「そーだよ、うちらめっちゃ心配したんやからね!ギャルちゃん
事故ってめっちゃ頭打ったって聞いたし!」

ギャル「う、うん」

ギャルB「どーなの?大丈夫なの?」

ギャル「一応傷は治ったけど、ケガした場所が場所だからさ。お医者さんが
しばらく定期的に通院しろってさ」

ギャルC「うわー、それめっちゃダルい!」

ギャルB「場所が場所って、つうかそれ脳みそ的な意味で?」

ギャル「まーね。でもアタシこれ以上バカになりようがないしさ。あははは」

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オタ「…………」

オタ「ふー……ギャルが事故で入院したから教室がしばらく静かになったかと思ったら、もう復帰かよ……」

オタ「まあ、ああ言うギャルはどうせ俺みたいなオタとは住む世界が違うんだし」

オタ「腫れ物には触らず、今まで通りにしてれば平和に……おわっ!」

どかっ!

オタ「ななな、何だよ!」

ギャルC「何やないわこのキショイオタが」

ギャルB「……分かんない?どけっての。通れないから」

オタ「あ、ああ……」

ギャルC「……うわっ!」

どんっ!

オタ「いてぇっ!」

ギャルC「お前何やってんねん、隣のギャルちゃんの机に自分の机くっつけんな!」

オタ「あ、ああ……これは……たまたま」

ギャルC「うわ、きたなっ!……ほらギャルちゃん、くっついてたとこ拭かな!」

ギャル「………………え?」

ギャルC「え?やないて。こいつのくっさい机が触ってんで?」

ギャル「あ……ああ、うん」

ギャルB「……ギャルちゃん大丈夫?学校、ふける?」

ギャル「……ううん、大丈夫」

ギャルC「おらオタ、はよ机離せや!」

〜授業中〜

教師「……であるからして……」

オタ「ふあああ」

オタ「この授業が終わったら、やっと帰れるぜ……」

オタ「帰ったら溜まってるアニメを……ん?」

ギャル「…………」

オタ「…………」

ギャル「…………」

オタ「……あの」

ギャル「……え?」

オタ「何か……俺の顔に付いてる?」

ギャル「え?……あ、いや……」

オタ「……ふぅん」

…………………………

オタ「……やっぱり……」

オタ「何か……さっきからと言うか、一日中ギャルちゃんにめっちゃ見られてるんだが……」

オタ「……ねえ」

ギャル「……え?」

〜それから〜

DQN「よう、学校終わったしメシとか行かね?」

ギャルC「あー、うちめっちゃ腹減ったー」

ギャルB「DQNのオゴリでしょ?」

DQN「あ、やっぱやーめた」

ギャルB「おいー!」

DQN「おー、そーだそーだギャルちゃんも誘っちまおーぜwwww」

ギャルC「あ、そやな!人数は多い方が楽しいし♪」

ギャルB「……あ、いたいた!おーい、ギャルちゃーん!」

ギャル「………………」

すたすた

ギャルB「……ん?まさかのシカト?」

ギャルC「あれ?聞こえてへんかったんかな?」

DQN「つーか、それよりよ……」

ギャルB「……うん」

ギャルC「え?なになになんなん?」

DQN「ギャルちゃん……泣いてたよな?」

〜マクドにて〜

ギャルC「あーうまかったぁ♪」

DQN「結局俺のオゴリじゃんかよチクショー」

ギャルC「まーまーそう言わんの。今度オゴッたるから。な?」

DQN「そう言い続けて何ヶ月だよっつーの」

ギャル「…………」

ギャルB「……ねえ」

ギャル「……え?」

ギャルB「どったの?今日、何か変じゃん?」

ギャル「う、うん……」

DQN「もぐもぐ……あー、ギャルちゃんもしかしてアレ?誰かにコクって
振られたとかー?wwww」

ギャルC「アホかダボハゼ!」

ギャル「…………」

DQN&ギャルB&ギャルC「……?」

ギャル「ふええええんっ!!」

DQN&ギャルB&ギャルC「えええっ!?」

〜〜〜〜〜〜

ギャルC「ったく!あんたはドコまでデリカシーが無いんや!」

DQN「知るかよ!」

ギャル「えぐっ……えぐっ……」

ギャルB「よしよし、もう泣かないの」

DQN「で?相手誰よ?」

ギャルC「ドアホウ!あんたはまたそうやって……」

DQN「いいじゃねーかそれぐれぇよぉ!」

ギャル「……言わない」

DQN「えー?なんでよぉ?」

ギャル「だって……言ったらみんな絶対にボロクソ言うじゃん?」

DQN「言わねーって!せーぜー、ギャルちゃん振ったバカをボコすだけだから」

ギャル「……マジで?」

ギャルC「マジマジ」

ギャル「じゃあ……あのね」

〜半年前〜

オタ「さあて……今日も1日ダルい学校が始まるか……っと」

オタ「……またか」

オタ「ギャルちゃんもなぁ……俺が嫌なのは解るけど、こんな壁にくっつくぐらい
離さなくてもいいじゃないか……」

オタ「大体こんな場所にあったら邪魔だろうっての……よいしょ」

ガタガタ

どんっ

オタ「うわっ」

ギャル「おい、お前何やってんの?」

オタ「何って……机を……」

ギャル「机をじゃねーよ、アタシがわざわざ離してんのに何でくっつけてんの?」

オタ「だって……こんなに離してたら邪魔……」

ギャル「うるせーよ、キモいから寄せてくんなっての!」

がたんっ

オタ「あっ……」

ギャル「ったく……ねー、あんた廊下行きなよ」

オタ「え?」

ギャル「廊下でも先生の声は聞こえるでしょ?とにかくあんたと近づきたく
ないんだよね」

オタ「…………」

ギャル「あーあ、早く席替えになんないかなー!」

〜〜〜〜〜〜

ギャルC「なあなあギャルちゃん、何言うてたん?」

ギャル「何ってさあ、アタシがわざわざ机離してんのにまたくっつけてんだよ?」

ギャルB「うわ、きもーwwww」

ギャル「もーマジ無理、せめて死んでくんねーかなー」

DQN「…………ちょっとやり過ぎじゃね?」

ギャル「……は?」

DQN「いや、別にどーでもいーけどよ。毎日毎日お前ら飽きねーよな」

ギャルB「……何いい子ちゃんぶってんの?wwww」

ギャルC「せや、DQN君かてムカつく時あるやろ?そしたらアイツの背中
どかーんて蹴ったったらええねんwwwwww」

DQN「……バーカ、やんねぇよ。そんなんで先公にど突かれるのもダルいしよ」

ギャル「別にいーじゃん、アイツ人間じゃないんだしwwww」

ギャルB&C「あははは!」

〜〜〜〜〜〜〜〜

〜現在〜

ギャルB&C「……え?」

ギャルC「……ギャルちゃん……それマジメで言うてんの?」

ギャルB「……違うよね?」

ギャル「…………ちょ、ちょっと!何?アタシ何かおかしい事言った?」

ギャルC「おかしいも何も、めちゃくちゃやん!あんなキモいオタにコクるとか……」

ギャルB「そうよ!……そう、もっかい病院行きな?ね?」

ギャル「ま、待ってよ!何で2人ともそんなんなの?」

ギャルC「何でて……ギャルちゃん、あんなにオタの事嫌うてたやないの!」

ギャルB「そうじゃん!いっつもアイツに……」

ギャル「ちょっと待って……!」

ギャル「………………」

ギャル「アタシ……オタ君に……何したの?」

〜病院〜

医師「ふむ……定期検査の結果、特に異常は見られませんでしたが……」

ギャルC「センセ、ほんま?ほんまなん?」

医師「今まで全く興味が無かったクラスメイトに想いを寄せる様になった……か」

ギャルC「興味が無いやのうて、嫌いやったんですって!そらもうムチャクチャ」

ギャル「それにアタシ……事故る前の事がちょいちょい抜けてるんです」

医師「抜けてる?」

ギャル「はい……例えば……同じクラスなのに、そのオタ君にそれまで
どう接してたかがどうしても思い出せなかったり」

医師「……ふむ」

医師「……その2件の他には特に問題は?例えば、以前に比べて記憶力が落ちた
とか、言葉に詰まる様になったとか」

ギャル「それは特に……記憶力悪いのは前からですけど」

医師「……もう一度精密検査をしてみましょう。もしかしたらこれまでの検査では
見落としてた脳の損傷があるかも知れない」

ギャルB「脳の損傷?」

医師「人間の脳と言うのはまだまだ未知の部分があってね。例えば日常生活に
支障が無い僅かな損傷でも、その人に大きな影響を与えてしまう」

医師「例えば、温厚な人が真逆に攻撃的な性格になったり……今まで嫌いな物が
大好きになったり」

ギャル「嫌いな物が……好きに……」

医師「ともかく、気になるのは別の記憶喪失の部分だ。今度ご両親と一緒に、
お話をしよう」

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