QB「逃走中in見滝原」【たまに安価】 (169)

・当SSは何番煎じ覚悟で“逃走中”をまどマギの登場人物(かずマギ・おりマギキャラを含む)ないし世界観に置き換えたものです。
・即興モノなため展開は常にカオス
・時折り安価
・叛逆要素有り


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1386110455

QB「やぁ、僕は当企画の主催兼司会をやらせてもらうキュゥべえ!」キュップイ

QB「さて君達を呼んだのは他でもない。それは僕達が感情というものを研究する一環として君達には臨場感のある心理逃走劇をやってもらいたいんだ」

QB「地球の巷では“逃走中”というテレビ番組が流行っていたそうじゃないか」

QB「だからそれを模してこうした企画を催したわけだ」

QB「もちろん、タダでとは言わないよ」

QB「時間内に生き残った者には願いを一つ叶えさせてあげようじゃないか」

QB「えっ?どうせお前のことだから何か裏があるんじゃないかって?」

QB「……」

ほむら「……」

QB「さっ、ここからは本来の逃走中のルールと異なる点を説明するよ!」

・ハンターは八頭身QB。
・エリアは見滝原市内
・タッチされたらではなくどういう形であれ行動不能にされたら失格。
・自首システムは健在(生存時間に応じた量のGSか賞金)

QB「以上のことを踏まえ、そろそろオープニングゲームが開始される」

QB「さて僕は君達の紡いでいく物語(逃走劇)が一体どんな顛末を向かえるのかを見届けるとしよう」

―――――――

――――

――

さやマミ映画モードなら強いがどうなのか

期待

                        |\           /|
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                _.,イ  八    、_,_,     八    〈) )
                ,..⌒\/ ,   /ヽ . _  _ . 个 ヘ . : : //、,,_
           ,ィ( (⌒>く./  /_ ミyゝ.`¨´_ムイ.∨∧// : : :\__
.           / ,'´  \{/ : : :/=-.、_ ` .Y゙y''毛 -ー‐く: : : : :。: ゚ : _ノヽ
            i   ./\\_∧.  _ `ヽ. i .イ ‐- _  .\: 。 : : : :),:  .',
         i  ,(_゚: :。 ーァ‐' ̄ .   、 } .i _,,.-    `   .\_ノ ̄./   .l
.       ,.イ ゝ _ヽ / . : : 。人   .- _,.. !,'.} -‐ '' ‐         }   _冫.、
        /  ,'    ヘ_/{:_:/. _,,. -‐ ´  Yj    ` ‐- _    ,:' y'´ `ヽ  ヘ
  __   .イ  ;      ',   ´   _,,.. -  l' ` - _       /., '    .ヘ、 ゙、
´   ̄ _, ,:'       ヘ  -‐ ´ _,,..   _八_` 、  ` 、 _ ,.',イ ヽ      ‐-`===‐ 、
    イ/  ノ _,,..   _. ゝ、 _  _,,. イ.  _:_ `'' 、    _彡 'x  ノ -、     ヾ     ヽ
  〃 -ヽ''´<  _,, イ~   i゙  ソ´ ィ y'´ .人 `¨´  `ヽ¨´ . }   ` < `'' 、_.ヽ、j_゙.、
   /      |.       { 彡'ヽ._,,.イ´ .Y¨ ''‐ 、_,,.イ´ヽ  ,'        `Y''Y´ ̄ ヘ
.   '         リ       l'´   /   /`ゝ、  ヘ   j  ,'          { l     ヽ
  ,       /.        '、ハ.八__,..ィ^ヽ、__ ノ} _.ノ i .,゙        ゝヘ     ヘ
     ,.. - ''´        ,.イ  ハ,.イヽ、   ,.イヽノヽ  .Yヽ        `ヾ、    丶 __
   , イ              / .ハ/ v'    `T´   `ヽヘ .ノ  ヽ          ` 、  ノ´ ヽ
  /             i.  リ.ヘ .',     ハ     .} /ヽ  ヘ              ヘ
'"              l ./  .ヘゝ-==彡 ゝ-―-''´/  ヽ  }               ヽ

>>4 いちお叛逆はネタとして盛り込む程度。設定上は本編に基づくことになりそうだからスタンド使いのさやかは期待できないかも。ティロ列車砲は……ありだと思います。

>>7そんな感じのQBをイメージしてくれたら

――公園――

ザワザワザワザワ

オープニングゲーム

それ則ちこの悲劇と喜劇の幕を開ける運命の一刻。
そして満願成就の今宵、各地で奮闘する群雄割拠の魔法少女達が
様々な思いを秘め、この始まりの場へと集う。

ギーゼラ「……」ブルルルルルルル

八頭身QB 「「「「「「……」」」」」」キュップイキュップイキュップイキュップイ



鉄柵の奥で今か今かと忙しなく空吹かしをするバイク型の魔女。
そしてその背後で不気味に眼光を煌めかせる数百の存在。
それらと数十の参加者達の間に敷かれているのはたった一重の柵のみ。

ここでオープニングゲームの内容を説明しよう!

柵の目の前の地点に置かれた人数分のスイッチ。
参加者は柵から50m離れているスタート地点からスイッチの場所へと
行き、一人ずつ押していかなければならない。

そしてその内の1つが柵をあげるスイッチとなっている。
ハズレを引いたものは真っ先に目と鼻の先に控えるあれらの餌食となろう。


なお一度スイッチを押した者はそのまま行動開始となる。
つまり後になればなるほど不利になってしまうのだ。

制限時間は“夜明け”

スイッチを押した瞬間から夜の見滝原を舞台に各々の生存競争が始まる!






QB「そういえば実況と解説役という肝心な存在のことを忘れていたよ」ヒョコ

QB「盛り上げ役として欠かせない存在だね」

QB「こういう時は早速だけれど安価に頼らせてもらうとしよう」

解説役>>11 実況役>>13

先生

まどかママ


QB「ということでさっそくお招きしたよ」

和子「ええっと、突拍子が無さすぎるっていうか……私に解説なんて務まるのかしら」

詢子「そんなんだからいっつも男運がないんだよ、あんたはさぁー」

詢子「やるからにはこう……徹底的にやるのさ」

和子「貴女は相変わらずよね……」

詢子「そりゃぁ、我が娘が出場するとなっちゃあ燃えてくるって!」

詢子「まどかぁあああああ!!鹿目一族の底力見せつけてやれぇええええ!!」


QB「大丈夫だよ、ちゃんとカンペ用意しておくから」

和子「助かります……」






ここからちと練ってくる。遅筆だけど許してくだしあ

――公園――

生存者数:40名


夜空の下に集いし一際異彩を放つ少女達。
強運、悪運、幸運、不運が混ざりゆくこの刹那に
彼女たちは己の命運を委ね、質素で何の変哲のない箱に
抜き出ている数十の棒を一人……また一人と一本ずつ取り出していく。

そして先端に刻まれている数字こそがスイッチを押す順番となっている。


まどか「さやかちゃん、さやかちゃん!」

さやか「んっ、どうしたん?まさかクジ引く前から怖気づいたとかじゃないよね?」

まどか「そうじゃなくて!もし無事に生き残れたらさやかちゃんは何を願うのかなーって聞きたかっただけだよぉ」

さやか「なぁんだそういうことかー」

さやか「そうねぇ……恭介はもう無事にピンピンしているし」

さやか「正直さ、まだ決めていないんだよねー」アハハハ

さやか「何ていうのかな……もうこれで十分というか高望みしないといいますか」

まどか「さやかちゃん……」

さやか「ところであんたはどんな願いを叶えたいと思ってんの?」

まどか「ふぇっ!わ、私は……えっと……ひ、秘密だよっ!」

さやか「ぬぬぬッ!?その動揺は引っかかりますなぁ~」ニヤリ

さやか「もしかして良からぬことでも企てておるなッお主!?」ビシィィィィ

まどか「そそそそんなことないよ!さやかちゃん!」オドオド

さやか「だったらさやかちゃんがその純真を装った腹黒い本性を曝け出してやるわぁ~!」ガバッ

まどか「きゃっ!もぅ……こんな時に茶化さないでよぉ~!!」アタフタ

ココヲヒッペガエセバー
ヤメテェヨォー
キャッキャッキャッキャ――


ほむら「……ッチ」

ほむら「美樹さやか。あまりおいたが過ぎるわ、場所くらい弁えなさい」キッ

さやか「げぇえええッ。やっぱり来ていたな!?ほむら!」

まどか「ほむらちゃん!!」

ほむら「まどかは魔法少女じゃないのよ?貴女の青臭い調子にまどかを巻き込まないで頂戴」

さやか「むっきぃい!!青臭いとはなんだ青臭いとは!」

ほむら「まどかに今必要されているのは心の落ち着きよ。つまりリラックスなの」

ほむら「貴女が突っかかってくると返ってまどかにプレッシャーを与えかねないわ」

さやか「言ってくれるッ!あたしだってさ、あたしなりにまどかをリラックスさせようと思ってのことなんだから!!」

まどか「ふ、二人ともこんな時に喧嘩はやめようよ!私は大丈夫だから!ねっ?」オドフタ

さやか「まどか……」

ほむら「……わかったわ。確かに今はこうしている場では無かったわね、ごめんなさい」

さやか「あたしの方こそ熱が入っちゃったみたいだから……そのごめん」

ほむら「分かればそれでいいのよ」ファサー

さやか「なっ!人が下手にでればいい気になりがって!」クワッ

まどか「もう!いい加減にしてよ!!!!」ドンッ

半分くらいかずマギ勢だな

・・・ミッションと参加魔法少女は
ゲーム中は魔法が使えるか

気になるな

>>23 もしかしたら全員出せそうにないかも。延々と登場させてたら目処がつかないだろうと思って……。

>>24 常に魔法は使える。


ほむら「と……ところでああ貴女達はもうクジ引いたのかしら?」ビクビク

さやか「ええっと……ままだですね」ガクガク

まどか「ほむらちゃんはもう引いたの?」

ほむら「ええっ、何とか一桁台にくらいつけたわ」つ(4番目)

さやか「うそっ!いいなぁ。ということはほむらは良い出だしができるんじゃん」

ほむら「まだ分からないわよ?もしかしたらいきなりハズレを引いちゃう可能性も歪めないわ」

ほむら「でも安心して、たとえ私が貴女達よりも先に乗り越えたとしても、まどかは待ってあげるわ」ホム

まどか「ほむらちゃん……!」

さやか「これが好感度の差か……」

ほむら「まどか……貴女のその笑顔は私にとっての活力剤」

ほむら「貴女がいる限り私の自然回復力は嘗ての比じゃないわ」キリッ

ほむら「まどか。貴女は私が守る。例え魂魄百万回蘇っても絶対に守ってみせる!」ホンムゥゥゥゥゥウウウウ

さやか(闘気が見える……だと!?)






詢子「ほむらちゃん、随分と張り切っているようだなぁ」

詢子「その覚悟や良し!うちのまどかをよろしく頼むぞ……!!」


和子「詢子!実況、実況!私情挟んじゃダメでしょ!」

数分後



さやか「何というかこの数字は中途半端だなぁ……」つ(21番目)

まどか「さやかちゃん……でもきっと大丈夫。さやかちゃんなら乗り切れるよ。私!さやかちゃんのこと信じてるから」つ(1番目)


杏子「よぉ……アンタらもやっぱりこの企画に乗ってきたのか」つ(15番目)

マミ「美樹さん……その様子だと貴女もあまりいい数字じゃないみたいね……」つ(35番)

まどか「杏子ちゃんにマミさん!」

さやか「マミさん……」

杏子「ま、でもマミは実力派だしな。それくらいのハンデがあってもいいだろ」

マミ(もうこの数字だと襲ってくる前提で構えていた方がよさそうね……)

タッチされたらではなくどういう形であれ行動不能にされたら失格。

バトルロワイアルじゃないか

これってスイッチ押さないと逃げられないの?

>>33左様

>>31シマッタァアアアア。 もはや逃走中でない気が……。訂正しよう、まだ間に合うか…ッ!?


>>2より
×タッチされたらではなくどういう形であれ行動不能にされたら失格。
○ ハンターによって5秒間触れ続けられると失格。(失格の際には強制的に身動きの取れない魔法が施される)

ただし魔女とかによる事故死は仕方ない。

八頭身QBってこんなかんじ?
http://i.imgur.com/J7if4KF.jpg
http://i.imgur.com/qjZ3mjV.jpg

>>35 上に近いかな。てか下って……。





そして漸く全員がクジを引き終わり、遂にオープニングゲームが開始される!


ここで運試しとして直後コンマ。
ハズレのスイッチを押したのは……

0 まどか
1 ほむら
2 杏子
3~4さやか
5~7マミ
8~9 その他魔法少女>>38 

さらに数分後




まどか「ほむらちゃん!何とか無事だったんだね!」

ほむら「ええっ、もしかしたらと思っていたけれども何とか済んでよかったわ」

まどか「ねぇ……もしここでみんなを待っているのはどうかな……?」

まどか「だってみんなで協力して掛かれば、ゴリ押しでいけるんじゃないかなって」

ほむら「まどか……貴女は本当に優しいわね」

ほむら「でもそれはできないわ」

まどか「えっ!?」

ほむら「これを見て」バッ

和子「ええっとその前にここで解説させていただきます。参加者達には各自で以下の支給品が与えられています。
また原則としてそれ以外のものの所持は禁止とされています(ただし所持武器は可)」

・腕時計
・地図
・グリーフシード×1


和子「なおスマートフォンといった情報端末はテレパシーで十分とのことですので無しとさせていただきます」カンペチラッ




和子「ところで携帯電話とは、スマートフォンですか?それともガラパゴスケータイですか?」

和子「はい!中沢君」

中沢「えっ!えっと……どっ、どっちでもいいんじゃないかと」

和子「そのとおり!どっちでもよろしい!」

和子「たかが携帯の種類なんかで女の魅力が決まると思ったら大間違いです!」

和子「女子のみなさんはくれぐれもスマホじゃなきゃダメだとか抜かす男とは交際しないように!」


詢子「自分の教え子をダシに使うなって」




ほむら「貴女も知っているわよね。魔法少女はグリーフシードを元手に戦闘していることを」

ほむら「でも見ての通り……戦うためのグリーフシードは一個しかない」

ほむら「つまり誰も無意味に戦闘なんて引き起こしたくないの。この先の事を考えれば尚更よ」

ほむら「これが現実よ。この企画はそんな生温いものじゃないわ」

まどか「ほむらちゃん……」

ほむら「でも貴女は私が守る。他の魔法少女だってもしかしたら手段を厭わない輩も少なからずいると思うわ」

ほむら「まどか……もし何があろうとも私を信じて。たとえ敵味方の区別がつかなくなるようなそんな窮地に陥っても貴女は私が守る」

ほむら「さぁ、行きましょう。より遠く安全なところへ」グイッ

まどか(さやかちゃん、杏子ちゃん、マミさん……どうか無事でいて!)

――公園――



杏子「……」チラッ

杏子「いよいよさやかの番か」

杏子「前のアタシだったらこんな真似しねぇよな」

杏子「だがこれで乗り越えてくれれば……」


ホワホワホワ~ン

――
――――
―――――――
―――――――――

杏子「無事だったんだな、さやか」

さやか「杏子!……まさかあんた」

杏子「か……勘違いすんなよ///あ、あくまでもお前が情けねぇザマになるのを一目拝んでみようとしただけだかんなッ!」

杏子「け……決して他意は……ねぇよ」

さやか「杏子……」

さやか「ありがとう……待ってくれて」

杏子「ば……ばかやろう///」

―――――――――
―――――――
――――
――

杏子「シチュエーションは完璧だ」

杏子「さぁ、後はさやかが無事でいてk――……」


ガラガラガラガラガラ

テッテレッテレ~♪

ご開帳おめでとうございます~!!


さやか「あぁ……やっちゃった☆彡」テヘペロ


杏子「」

マミ「」

一先ずこれにて。

それはまさにさやかがその凸へと指圧をかけた時であった。
不気味に鈍い音を鳴らしながら待ち構えるそれらを封じて込めていた
鉄柵が吊り上がっていったのだ。

八頭身QB 「「「「「「キュップイキュップイキュップイキュップイキュップイキュップイ」」」」」」ドドドドドドドドドドドドドド(T-1000走り


そして公園に放たれし数百の白き人ならざる者共。
彼らは紅き双眸に映える獲物を捕縛せんとその五体を満遍なく動かしていく。


未だその場へと残る少女達はそれらを一瞥するや否や次々と蜘蛛の子を散らすように
みな一目散に身を翻し、逃げていく。

しかし恐怖それだけに留まらず――


ギーゼラ「イチドススムトキメタノダカラクイハナイサ」ブロロロロロロロロロ


土煙を撒き散らすとともに車輪をギュルギュルと回転させれば、
猛スピードで前進していく魔女。彼女が狙うのは――――


マミ「ちょ、美樹さん!!こっちに寄ってこないで!!」

さやか「マミさぁあああん!!ヘルスミーですぅうう!!助けてくださぁああい!!」ダダダダダダダ

マミ「悪く思わないで……これも獅子の子落としってやつよ。苦難を乗り越えて強くなって頂戴……!」ウルッ

マミ「それじゃ……Arrivederci(さよなら)」ダッ

マミ(ごめんなさい美樹さん。ここは先輩として顔を立てたいところだけど、私にはどうしても叶えたい願いがあるの……!)


さやか「マ……マミさぁああああああああああああんんんんん!!」

ギーゼラ「ゥオオオオオオオオ」ブロロロロロロロロロ

さやか(このままじゃ轢かれるッ!――だったら!)ダダダダダダダッ 

キィィィー

さやか「ッ!」クルッ

ギーゼラ「!?」ブロロロロロロロロロ

さやか(こういう時のために前々からコツコツとグリーフシードを貯めておいてよかった……)

さやか(ここであの魔女を潰してしまえば、この先追われることもなくなると思うし……)

さやか(何よりみんなのためにもなる!!ここは正義の魔法少女さやかちゃんが人肌脱いじゃいますよ!!)

さやか「……」チャキン

ギーゼラ「ナッ…ナニスルダァー!!」ブロロロロロロロロロ






詢子「おおっと!?見事に先輩に見捨てられたさやかちゃん!」

詢子「このまま引き下がると思ったら違った!あの子は魔女と戦うつもりだ!」

詢子「これは驚きッ!でもさやかちゃんは何か勘違いをしている!」

詢子「そうあの子はまだ気がついていない!手元にあるグリーフシードがたった一つしかないことをッ!!」

詢子「まさに絶体絶命!?取り残されたさやかちゃんの運命や如何に!?」

詢子「続きはCMの後だ。チャンネルはそのままだぞ☆」


和子「ついにスイッチが入ったのね……」

生存者数:40名
時刻00:45(終了時間まで後5時間と15分)


――ショッピング・モール(二階:家具売り場)――

こたつ「……」

こたつ2「……」

カツカツカツ…

こたつ「……」ガクガク

こたつ2「……」

カツカツカツカツカツカツカツ

八頭身QB 「「「キュップイ♪キュップイ♪キュップイ♪キュップイ♪キュップイ♪キュップイ♪」」」」ザッザッザッザッザッザッザ

カツカツカツカt――……


こたつ「……」ガクガク

こたつ2「……」

こたつ「……」ガクガク

こたつ2「……マドカ、モウダイジョウブヨ」

ほむら「このままこうやって乗り切れれば良いのだけれど……」ヒョコ

まどか「ほ……ほほむらちゃぁん……」ヒョコ

ほむら「ええっ分かっているわ。我慢させてごめんなさい」

まどか「……///」ソワソワ

ほむら「今のうちにお花を摘みに行きましょ」ガバッ

まどか「う、うん」ガバッ

八頭身QB「……」


ほむら&まどか「……」

八頭身QB「……」

ほむら&まどか「……」

八頭身QB「……キュ」

ほむら「……」ガシッ

まどか「!」


ガチャ カチッ


ほむら「私とまどかだけの時間だわ」ファサー

ほむら「さぁ、いきましょ」クイッ

ほむら(それこそ時間停止があれば、色んな事態を避けられるでしょうけど……)

ほむら(アイツは……あの淫獣は私の能力を知った上でこの企画に招待してきた)

ほむら(恐らくこのまま上手くいくとは思えない。過信は禁物ね)

――ショッピング・モール(二階:WC)――


ほむら「……」

まどか「……」



カオル「もー!だからあれほど行く前に済ませておけって言ってたのに!!」

トイレ「だって!楽しみだったから早く行きたかったんだもん~」

海香「カオル、今更責めてても仕方ない。もうここはかずみが無事にお花を摘むまで私達が死守する必要があるわ」

サキ「そうだ。プレイアデス聖団は常に一心同体。如何なる時も互いに守り合うという意思を忘れるな!」キッ

みらい「流石はサキ!チームのまとめ役だけあって輝いているよ!」キラキラ

ニコ「ま、此処には人っ子一人たりとも入れさせやしないよ」

里美「かずみちゃん、私達のことは気にせずにね」

トイレ「みんなごめんね~」




まどか「こ、此処は無理っぽいね……」ソワソワ

ほむら「……ッチ」ガシッ

カチッ

ほむら「さぁ……私が時間を止めているうちに」

まどか「ほむらちゃん……」

まどか「でもこの手を繋いでる状態じゃ……」

ほむら「まどか」

ほむら「もし別のトイレを探るにはそれなりの時間とハンターに追われるというプレッシャーが掛かる」

ほむら「ここで妥協してしまうにはあまりにリスクが高すぎる。背に腹は代えられないわ」キリッ

まどか「うっ……」

ほむら「土壇場で失禁してしまうよりは余程マシよ。大丈夫、目は閉じておくから」ホムッ

まどか「……」

トイレ2「チョロチョロチョロチョロ…カランカラン…ジャー」


ガチャ


ほむら「さぁ、早くこの場からズラかりましょ」

まどか「……うん」

ほむら(ふっ……)

ほむら(ふっふふふふふふふ)

ほむら(ハァーハッハッハハハハハハハッッ!!!)

ほむら(拝見できなかったのは残念だけれど、見事にまどかの黄金の音色をこの耳で聞き取ることができた)

ほむら(実に美しく……そして透き通ったような音色を奏でていたわ)ウットリ

ほむら(それはまさに耳へと流れていき頭の中から全身隅々へと浸透していくように……)ハァウ

ほむら(これこそが無我の境地。我今生に悔いなし)

ほむら(ただ時間停止を乱用しすぎて、既に穢れを見せ始めているわ……。次からは気をつけなくちゃ)ホムッ

生存者数:40名→36名
時刻01:00(終了時間まで後5時間)


――裏路地――


マミ「はぁ……はぁ……」

マミ(まさか同じ魔法少女にまで狙われるなんて……!)

マミ(迂闊だったわ。狙いは当然たった一つしかないグリーフシード)

マミ(それに既に失格者も出てきているようね。あの数で囲まれたが最後……)

マミ(あどけないたった一人の少女を数十人がかりで取り押さえている光景はまさに惨劇だったわ)

マミ「美樹さん……無事だと良いのだけれど」




八頭身QB「キュプッ!!?」キラーン

ドドドドドドド


マミ「ッ!見つかった!」タタタタタタタタ

八頭身QB「「「「「キュッパー!!」」」」」シュバシュバシュバシュバ

マミ「!?一度見つかると次から次へと湧いてくるのね……」

マミ「狭い路地を利用して挟み討ちをしようという魂胆でしょう」

マミ「けど、それは甘いわよ!」ジャンプ

マミ「有象無象の区別無く、私の弾頭は許しはしないわ」バッ

跳躍するマミの周りに顕現したのは数十のマスケット銃。
それらの銃口は幾多の白き捕縛者へと向けられる。

マミ「魔弾の舞踏……とくとご覧あれ」

バババババババッババババ

八頭身QB「「「「「キュプァアアアアアアアア」」」」」

―――――――
――――
――

八頭身QB「「「「「」」」」」ブスブスブスブス


マミ「何とか捕まらないで済んだわ」フゥー

マミ「数では厄介ね。まだ終了時間まで数時間もあるというのに……」

マミ「今後のイレギュラーを懸念してもこのペースの魔力消費じゃ長くは持ちそうにないわ……」

マミ「これ以上に戦いを避けないといけなくなりそうね」

マミ(この日のために逃走中を視聴しておいてよかったわ)

マミ(要は触れられなければどうってことないって、遠距離型の私だったら尚の事だと高を括っていたけれども)

マミ(そうでもなかったのね……)

一方、同所にて


キリカ「ふぅーこれでグリーフシード3個目だ」

織莉子「いつも手間をかけさせてしまって申し訳ないわ」

キリカ「いいんだって!これも全ては愛しのキミのためだ」

キリカ「そのためなら骨身も惜しまないよ。なんたって織莉子に尽くすことが私の生き甲斐なんだから」

織莉子「それは嬉しいことだけれど、でもたまには骨身を惜しんで欲しいの」

織莉子「キリカ、それに貴女だって魔法少女なんだから……」

キリカ「穢れを心配しているのかい?それなら大丈夫だよ!」

キリカ「だから今こうして他の連中からグリーフシードを拝借しているわけで」

織莉子「そうね。でも何もそこまでしなくてもよかったんじゃないかしら……」

キリカ「別に負い目に感じることはないさ。どうせ他の連中は私利私欲のために動いているんだ」

キリカ「でも私達は違う!織莉子、キミの見る最悪の未来を変えるためにもこうして奮闘しているわけじゃないか」

キリカ「それに何も命まで刈り取ってるわけじゃないんだしさ!」

キリカ「私達のやっていることは善行だよ!それ即ちジャスティス!」


キリカ「収穫が2個だから、ちょうどキミに一つ上げればお互いにグリーフシード2個になるね」つ(GS)

キリカ「さ、この調子でドンドン掻き集めよう!」タッ



織莉子「キリカ……ありがとう」

織莉子(……)

織莉子(善行ね……)

織莉子(ごめんなさいキリカ。実は最悪な未来が見えるなんて嘘)

織莉子(私の本当の願いは……キリカ、貴女のためのサプライズなのよ)

織莉子(いつもいつも魔力負担の著しい私をカバーするために前線で頑張る貴女に感謝したいの)

織莉子(だから私達がやっていることもそんな大層なものじゃないだから……)

キリカ「ハァ~」

キリカ(織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子織莉子)

キリカ(キミはどうしてこうも美しいんだぁい?)

キリカ(キミとこうして二人っきりで夜のデートをしているだけで私のテンションは最骨頂を向かえている!!)

キリカ(今の私なら、たとえ誰であろうと半殺しにできる自信があるよ!)

キリカ(もっと!もっとと!グリーフシードを集めてキミを喜ばせてみせよう、織莉子!)



マミ「何か重々しいわね」

マミ「さて、このまま歩き続けていてもあれだし……」

マミ「どこかいい場所はないかしら」


ドンッ ボイーン


マミ「きゃっ!」シリモチ

キリカ「うわっ!」シリモチ

キリカ「なんだなんだ?何か柔らかいものに弾かれたような気がしたけど……」チラ

マミ「いたたたた……ご、ごめんなさい!気がつかなくて……!」チラ


マミ&キリカ「「あっ」」

マミ「……」

キリカ「……」

マミ「……」

キリカ「……」

マミ「……」

キリカ「……」

マミ(不味いわッ!よりによってこの子と対面してしまうなんて!)

マミ(そう……私を狙っていた魔法少女とは彼女、呉さんだったのよ!!!)

マミ(さて、ここから私はどうすればいいのか……)

マミ(ここは画面の奥の皆さんのお力添え(安価)を頼みたいわ)



マミのとった行動とは――
>>75

手を組む

マミ(手を組む……なるほどね!)

マミ(確かに無駄な争いは避けるにはいい手段だわ)

マミ(ただ一概に信用を置いてはダメ。仮にも一度狙われていた身なんだから突然、不意を突かれることも有り得なくはないわ……)

マミ(近すぎず遠すぎず……そんな距離で手を組むのが妥当ね)

キリカ「まさかこんなところに逃げ込んでいたとはね、巴マミ」

キリカ「流石のキミでも二対一は分が悪いと判断してのことだろうけれど……」

キリカ「その運も尽きだよ」シャキン


織莉子「あら巴マミさん。こんなところにいらっしゃったんですね」

織莉子「そのジェムの穢れ具合を見てみると知らない間にアレらと一戦交えていたようね」

織莉子「しかし、それでも私達は容赦しませんわ。だからここd

マミ「力を貸してあげるわ」

キリ・おり「!?」


織莉子「い、今なんて……」

マミ「手を組んであげるって言っているのよ」

キリカ「フン、それは自分の今の状況を理解した上で言っている台詞なのかな?」

キリカ「織莉子、乗せられることはないよ!ただの虚勢さ」

マミ「ここでこれ以上、争えばどうなるか……分かっているでしょうね?」

キリカ「!? それはどういうことだ?」

マミ「此処は既にハンターに目をつけられているの。きっと私や貴女達がここで火種を撒き散らしていったからでしょうね」

キリカ「そんなハッタリに……ッ!」

織莉子「待ってキリカ! どうやら彼女の推測は正しいようね」


八頭身QB「「「「「キュップイィィィイイイ!!」」」」」ザワザワザワザワザワ


キリカ「チッ! こんなに早く嗅ぎつけてきたのか!」

織莉子「しかもこの数は少々厄介だわ……」

織莉子「キリカ……ここは巴さんの力を借りるべきだわ」

織莉子「この山場を凌ぐにはそれが一番負担がかからずに済む」

キリカ「……」スゥ

キリカ「お、織莉子がそう言うなら仕方ないなぁ」

キリカ「でもいいかい!?もしキミが織莉子に手を出そうとしたら……真っ先に叩き潰してあげるからね!!」

キリカ「それだけは忘れるんじゃないよ!」プイッ

マミ「えぇ、心しておくわ」ニコッ

マミ(な……なんとか協力関係を築くことができたわ!!!)

マミ(もしかしたらって思ってたけど、何とか無事に済んでよかったわ!)

マミ「さてと、お互いにお互いの死角を埋め合わせるように陣形をとりつつ此処から逃れるわよ!」

織莉子「ええっ、せいぜい不意を突かれないように気をつけて」クス

キリカ「私は織莉子ためにしか動かないからねッ!! こ、これもあくまで織莉子の安全のためだから!」

キリカ「さぁ!とっとと切り抜けるよ」ジャキン

八頭身QB「「「「「YEAhhhhhhhhhhh!!!」」」」」ドドドドドドドドド





詢子「おおっと!?これは意外ッ!これもマミちゃんのカリスマによるものなのかぁ!?」

詢子「見事に敵を味方に引き入れた!もう一人ぼっちとは言わせない!」

詢子「さぁ!いよいよ舞台も次のステップへと流れ込んでいくぞぉ!」

詢子「……って!まどかをもっとピックアップしてもいいんじゃないのか!!?」バンッ


和子「詢子!ここは抑えて抑えて……」

生存者数:36/40

時刻01:45(終了時間まで後4時間と15分)


――公園――


ギーゼラ「」シュウウウ… つ(GS)

さやか「はぁ、はぁ……」

杏子「ったくよ。まさか真正面から突っ込んでいくとは思わなかったぜ」ハァー

杏子「第一もっと早く気づけよな?所持品が限られてるってことぐらい」

さやか「め、面目ないです……」

杏子「案の定、魔女を倒せばグリーフシードは得られるみてぇだが……」

杏子「状況も状況でアイツ等に追われながら魔女を倒したもんだから魔力も随分浪費しちまったよ」

杏子「おかげでアンタとアタシはもう一文無しさ。収穫したこれ一つでこの先どうやりくりするべきだか」

さやか「不甲斐ないあたしでごめん……」

杏子「気にするなよ。こうやって無事に生存しているだけでも大したもんさ」

杏子「言っちゃあ悪いがアンタの善意は誂え向きじゃない」

杏子「アンタが正義に突っ走りたい気持ちはよく分かるよ」

杏子「でもさ、所詮ゲームという枠組みなんだからさぁ!その時くらいはそういう観念を捨てて好き勝手やってみたらどうだい?」

さやか「杏子……」

さやか「そうだよね……これはゲームなんだよね。少しくらい自分に素直になってもいいんだよね……」

杏子「ああ!とにかく楽しまなきゃ損だぜ。アタシも付いてるからさ!前向きに行こうよ」

さやか「よし……!じゃあ正義の魔法少女さやかちゃんは一先ず休業ということでバリバリこのゲーム楽しませてもらいますよ!!!」

杏子「はっははは、その意気だ!」

杏子「んっ?テレパシーが反応しているな」

MISSION:1

『現存している魔法少女達に告ぐ。これより“展望台”にて“とある装置”を設置した。
その装置とは現存するハンター(八頭身QB)に特殊な音波を促し、強化させる装置となっている。
強化されたハンターは通常よりも知性向上、身体能力上昇および筋力増大され、より凶暴性を増すものとなっている。
それを止めるには時間内に展望台に置かれている発生装置の停止ボタンを押す必要がある。
ただし停止ボタンには硬質なカバーに覆われており、それを取り外すには3つのカギが必要だ。
3つのカギは各地に置かれており、それぞれの箇所には魔女が待ち構えている。

カギの在り処は“病院”“工場”“廃墟”の三箇所だ。

ミッション制限時間は30分。

これに挑戦するか否かは各々に自由だ。以上――』





詢子「こりゃあ参加者各々の協調性が試されるな……」

和子「ええっ、全体に響くことだから恐らくみんな一致団結する傾向にあるでしょうけど……」

詢子「ああ、たまにいるんだよな。常軌を逸する異質な性分の持ち主がな」

杏子「……ついに来たか、ミッション!」

杏子「これはやるしかねぇな。ただでさえ数で困るっつうのにその上で強化されちまったらとんでもねぇことになるぞ」

杏子「さやかッ!そうと決まればさっさと動くぞ!」

さやか「いや……ここは大人しくしておこう?」

杏子「!?」

杏子「お、おい、らしくねぇじゃんかよ!アンタだったらこういうの真っ先に突っ込んでいくタイプだろ!?」

さやか「そうだけど、それはやっぱり善意っていうかさ。何かを背負ってのことなんだよね」

さやか「それに今はゲーム。そんな時にまで自分を犠牲にして誰かのために戦うのは損じゃない?」

さやか「それに自分に素直になってとにかく楽しめってあんた言ってたじゃん」

杏子「そ、そりゃあそうだけど……」

さやか「どうせ他の魔法少女達が片付けてくれるって!」

さやか「それにあたしたち二人でグリーフシード一つなんだから、これ以上の戦いは厳しいと思うしさ」

さやか「ここは大人しくしてよ?ね」

杏子(こんなのアタシの知るさやかじゃねぇ……)

杏子(でも、確かにアイツの言っていることには一理あるが……)

杏子(一体どうしたらいいんだ!?)

杏子(仕方ねぇ……ここは画面の向こうの奴らの知恵を借りるとするか)

杏子(今回のミッションにおけるアタシ達の行動についてアドバイスを求む!!)


①さやかの言うとおり大人しく身を潜める。
②説得してミッションに参加させる
③火事場泥棒さながら、この機会に乗ってGS強奪に走る
④その他


>>89

生存者数:36/40
時刻01:55(終了時間まで後4時間と5分)
ミッション残り時間20分


――工場――


杏子(なんやかんやでさやかを無理矢理引っ張り出した)

杏子(相性の良い魔女ねぇ……アタシには思い当たる節がねぇんだけど)

杏子(取り敢えず魔女を見てからどうするか決めるとするか)

さやか「来るよ!」

杏子「ちょま!ってテレビに吸い込まれるぅうううううう」シュルリ

杏子「!? 此処は……」


エリー「アオガキオッタァアアア」ポワワンポワワンポワワン




杏子「アイツが此処の魔女か……って何か妙にビビってるようにも思えるが気のせいか?」

使い魔「「「……」」」ガシッ

杏子「おい、なんだ!?コイツら!?」

杏子「は、離しやがれ!!」

使い魔「「「……」」」グイッ

杏子「お、おい!引っ張るなぁあ!千切れるだろうがぁ!!」

使い魔「「「……」」」ビヨーン

杏子「ギャアアアアアアアアアアァ!!平べったく伸ばされたぁあああああ」ベターン

杏子「ふ、不覚だが身動きがとれねぇ!」

さやか「チェェエエアアアアアアア!」ザシュザシュザシュ

使い魔「「「アフン」」」シュッ

杏子「さ、さやか!助かったぜ」グニャア

さやか「これで借りは返したよ!」チラ

エリー「ヒイッ」ビク


杏子「アイツ……もしかしてさやかにビビってんの?」

杏子「どういうわけか知らねぇけど、これはもしかしていけるんじゃ……」

さやか「チェイサァァァアア!!」ズバッ

エリー「ヒイッ」サッ

さやか「ホイサァアアアア!!」ズバッ

エリー「ヒイッ」サッ

さやか「アイサァアアアア!!」ズバッ

エリー「…」サッ

さや(以下ry

さやか「ぜぇ……はぁ……はぁ……」

エリー「…」シュバシュバシュバシュバ

杏子「どういうことだ、おい」

エリー「…」キラーン

エリー「トラウマフラッシュ!!」パシャ

さやか「しまっ!!?」


視界が白光に覆われば、意識がとろけるように薄々と遠のいていく。そんな中でふっとある光景が映し出された。そこには二人の男女が仲良さげにベンチで寄り添う姿が映っていた。仄かな甘い香りを乗せた冷たい風が靡き、綺麗な紅みを帯びた落ち葉が二人を彩る。やがて寄り添っていた二人は互いに顔を向け合い、生暖かい白い吐息を重ねれば、やがて唇と唇が触れ――――。

さやかの双眸には既にハイライトは無く、瞳の奥では深淵の黒が渦巻いていた。



杏子「さやかぁあああああああああ!!!」


杏子「ちくしょう!アタシ一人でも相手になってやるところだがそれはできねぇ」

八頭身QB「「「キュップイ」」」ヌッ

杏子「チッ!こういう時に来やがって!」

杏子(アイツらから逃げることならわけねぇが……)チラ

さやか「」

杏子(アイツを見捨てるわけにもいかねぇし……でも!)

杏子(どうすればいいんだぁあああ!?)



①さやかを担いで逃げる(以下コンマ)
0~4で成功(二人とも生存)
5~9で失敗(二人ともリタイア)

②さやかを置いていく(さやかリタイア・杏子生存)


>>98

1

杏子「やっぱり見捨てることなんてできやしねぇよ……」ヒョイ

さやか「」ノッカリ

杏子「戦術的撤退だッ!!覚えてやがれぇ!」タッ

八頭身QB 「「「キュップイ♪キュップイ♪キュップイ♪キュップイ♪キュップイ♪キュップイ♪」」」」ザッザッザッザッ



ニコ「Wow……今のは何だったんだ?」

里美「私達も気をつけなくちゃ……」

―――――――
――――
――

杏子「ぜぇ……はぁ……」

さやか「」

杏子(何とか逃げ切れたが、さやかの意識がねぇ……)

杏子(何処かに置いてくのも不味いからな。ここはさやかが目覚めるまで大人しくしておくか)

杏子(でも時間的に見てもこれじゃあ間に合いそうにない。他の連中に期待するしかねぇな)

杏子(そういやぁ……テレパシーが使えるんだったよな。ほむら辺りにでも頼んでみるか)

同時刻にて


――廃墟(結界内)――


ほむら『私だけれど』

杏子『よぉ、いきなり悪ぃがアンタ今どこにいるんだ?』

ほむら『廃墟よ。既にカギを取る手筈でいるわ』

杏子『なら良かった……生憎アタシの方はちと訳あって今回のミッションどうしても協力できそうにねぇ』

ほむら『どういうこと?』

杏子『すまねぇ。これ以上のテレパシーは奴らに感づかれる、じゃあな―――』プツ

ほむら「……」

まどか「ほむらちゃん?」

ほむら「杏子から連絡があったの。あっちもあっちで苦労しているらしいわ」

まどか「そ、そうなんだ……」

ほむら「ほむっ!?この気配は……」


ゲルトルート「イラッシャイー」ウニョウニョウニョ


まどか「ひっ……」ビク

ほむら「来たわね」

ほむら「まどか、貴女にこれを」つ(M92F)

まどか「えっ……これって拳銃!!?」

ほむら「本当ならこんな物騒なものを貴女に持たせたくはないのだけれど……」

まどか「ほむらちゃん……」

ほむら「いい?相手は人じゃないの。躊躇う必要はないわ」

まどか「でも私……そんなことできっこないよぉ」


ゲルトルート「ユックリシテイッテネ」ムチ


ほむら「きたわ……まどかには指一本触れさせやしない」スクッ

まどか「きゃっ!」スクワレ

ほむら「まどか、貴女は此処に隠れてなさい」スゥ ジャキン

ほむら「こいつは私があいt」



かずみ「あららー!先を越されちゃったかな」バッ

海香「越されるも何も……別に早い者勝ちってわけでもないじゃない」スタッ

カオル「そーだよ!ここは寧ろ味方がいるということに喜ぶべきだって!」ステッ

かずみ「でもでも!やっぱり出だしって大切だよ!?一番乗りにこそ意味があるんだって!」

カオル「トイレで出だし挫いたのはどこの誰なのかな?」

かずみ「はぅっ……」

カオル「ま!とにかく時間も限られてるんだしさ、とっとと倒しちゃお?」

かずみ「そ、そうだね!工場にいったニコ達に遅れを取るわけにはいかないしね!」


海香「そこのお二人さん。私達もカギを探しているの」

ほむら「だったら話が早いわ。分かっているわね?」

海香「勿論。お互いに避けたい事柄なんだから協力は惜しまないわ」

まどか(あのグルグルのアホ毛の子……)

かずみ「んっ?何か私の顔についてるの?」

まどか「あっ!いや!そんなわけじゃなくて、ただ凄い格好だなって……」

カオル「まぁね……」

かずみ「?」

海香「お喋りはここまで。いくわよ」


ゲルトルート「オヨヨヨヨヨヨ」ウニョウニョウニョ

―――――――
――――
――

ゲルトルート「」つ(GS)

海香「驚いた……まさか貴女、時間停止ができるなんて」

ほむら「貴女の解析魔法も凄いじゃない。まさか応用して幻惑魔法が使えるなんて」

かずみ「いやー!一仕事終えたらお腹すいちゃった」

カオル「まだ早いって!今度は腹下してトイレ行きなんて言われるのはごめんだし!」

カオル「で……そのグリーフシードどうする?流石に一つを全員で賄いきれるわけないし……」

海香「それは貴女に譲るわ。だって一番最初に此処に来たのは貴女達でしょ?」

海香「だったらそれを受け取る資格がある」

ほむら「ありがとう。有り難く受け取らせてもらうわ」

海香「その代わり、此処にあるカギを私達に任せてくれないかしら?」

海香「私達の他の仲間が連携してカギを取りに行っているから、恐らく装置をスムーズに止められるはず」

海香「ただお互いに知らない顔だから信用してもらうのも些か難しいことなのかもしれないでしょうけれど……」

ほむら「信用するわ。貴女達見たところそんな悪い輩というわけでもなさそうだから」

かずみ「うんうん!これが戦場に咲く一輪の友情ってことだね」

カオル「何かっこよくまとめようとしてんのさ!」


ほむら「さぁ、まどか。そろそろ行きまs」クルッ

まどか「きゃぁあぁあああああああああ!まだ引っ付いてるぅうううう!!!」バンバンバンバンバン


アンソニー「「「「「」」」」」


ほむら「」

海香「oh……」

かずみ「クレイジーピンクだね」

カオル「かずみェ……」

生存者数:36/40
時刻02:05(終了時間まで後3時間と55分)
ミッション残り時間10分

――病院――


織莉子「な、何とか振り切ったわ……」

キリカ「はぁ……はぁ……。あ、危なかったよ」

キリカ「巴マミ……いや恩人!キミには助けられた。ありがとう!」

キリカ「アイツ等に腕を掴まれた時はもう終わったかと思ったね」

キリカ「もし、そこでキミが助けてくれなかったら今頃、私は脱落していたよ」

織莉子「私の方からもお礼を言わせてください」ペコリ

織莉子「そしてごめんなさい。私達が貴女を狙っていたのもまた事実」

キリカ「その節は悪かったよ。キミのこと色々と誤解していた……」

織莉子「これで許してもらえるとは思ってはいないけれど……これが私達の誠意です」

マミ「いいのよ。もう終わったことなんだから」

マミ(距離を置くとかいいながら結局、呉さんを助けてしまったわ)

マミ(やっぱり出来るはずないもの……見捨てるなんて)

マミ(つくづく私も甘いわね……)

マミ(でも、まさかここまで好感度が上がってくれるなんて思ってもみなかったわ!!)

マミ(もうこれはいいのよね!!?友達でいいのよね!?)

マミ(友達が増えるよ。やったねマミちゃん!!)

キリカ「ていうかミッション出てたんだね」

マミ「逃げるのに必死だったから気がつかなかったわ……」

織莉子「つまるところ、カギを探せばいいのね」

キリカ「らしいね。これは流石に私達も動かざるを得ないね」

マミ「でもカギの在り処って……まさか」

キリカ「!? 空間が歪む!」

織莉子「これは偶然ね」クス


シャルロッテ「……」モキュ


マミ「」

キリカ「ハッハハハ!運がいいや!まさかここがカギの在り処なんてね」

織莉子「あら?巴さんどうしたの?妙に顔が青ざめてるじゃない……」

マミ「あ……あら!?そそうかしらら!!? べべべべ別に!なななんともないわよ?!!」

マミ「わ、私を誰だと思っているの? 今まで幾多の魔女を狩ってきた魔弾の射手なのよ!?」

マミ「お、怖気づいてなんかいないわよ!?ええっ断じて!」ガクガク

マミ「決して何か嫌な悪寒に駆られて足を震わせてなんかいないしぃぃぃ!!」ビクビク

マミ「こ、これは武者震いなのよぉぉぉおおおおおお!!」


織莉子「ええっ……そ、それもそうよね」

キリカ「あ……うん。よ、よく分かったよ」

マミ「さささささぁ、は、早く仕留めてしまいましょうよよよよよ!!」ガチャリ ガサガサ ガコン

織莉子「と、巴さん!? そ、それは一体何なのかしら……」

マミ「えっ!?見ればわかるでしょ!!列車砲よ!!!!!!」

キリカ「一体どこからそれを……」

マミ「一気に仕留めるにはこれしかないの!! まだレール敷いてないんだから貴女達も手伝いなさい!!!!」


―――――――
――――
――

マミ「ふぅ……。これで一安心だわ」ドヤァ

キリカ「なんで私がこんなことを……」ハァー

織莉子「キリカ……これも罪滅ぼしよ我慢なさい」

マミ「さぁ!!この列車砲の一撃で魔女を木っ端微塵にするわよ!」イザッ

ガコン シュー ガタゴトガタゴトガタゴト


キリカ「病院大丈夫かな」

織莉子「結界内だから大丈夫だとは思うけれど……」


シャルロッテ「……」モキュ


マミ「さぁ……特大のをお見舞いするわよぉ!!」ガタゴトガタゴトガタゴト

マミ「テ ィ ロ フ ィ ナ ー レ !!!!!」


バシューン カッ ドゴオオオオオオオオオオン

織莉子「使い魔まで巻き込まれたわね……」

マミ「アッーハハハハハハハ!見るのよ!使い魔がゴミのようだわ!!!!」ヒャッハー

キリカ「恩人、キミは一体……」


シャルロッテ「」プスプスプス

ニュルリ

恵方巻き「コンニチハー」ヌッ

マミ「!?」

キリカ「あ、危ないッ恩人!!」




詢子「着々とフラグ立てていったからなぁ……」

和子「さて、ここからは天運に任せるとしましょう。みんなで祈るのよ……マミちゃんの生存を」


0~2生存
3~9死亡

↓コンマより

恵方巻き「イタダキマスー」クパァア

バックリ

マミ「」ブラーン


キリカ「恩人んんんんん!!!」

織莉子「巴さん!!」



キリカ「あわわわわわわ、まさか恩人の首から上が持っていかれるなんて……」

織莉子「キリカ来るわ! 悲しみの余韻に浸るのは後にしなさい!」


恵方巻き「マジョマンコカマンベール」チラ


キリカ「このッ!お前もう許さないよ!」シャキン

キリカ「刹那にその巨躯を細切れにしてやる!!」

キリカ「ステッピングファング!!!」

織莉子「魔女よ、貴女のしでかしたことは私達にとってあまりに大きなものでした」

織莉子「貴女は私達の大切な隣人を奪いました。贖罪の覚悟はよろしいですね?」

織莉子「オラクルレイ」ブォオオン

―――――――
――――
――

恵方巻き「」つ(GS)


織莉子「この戦いで私もキリカもグリーフシードを一つ消費。振り出しに戻ったわ」

織莉子「そしてこのグリーフシードは……巴さん貴女のものよ」

キリカ「……」

織莉子「キリカ……私達は進まなくては」

織莉子「巴さんの分までこのゲーム何としてでも生き残る必要があるわ」

キリカ「わかってるよ……。私は元より織莉子のために戦ってきたんだ」

キリカ「キミがこうして無事でいるだけでも十分だ」

キリカ「それでも恩人のことは忘れない……」

キリカ「恩人……キミとは良い友達になれたかもしれないね」



サキ「既に魔女は倒されたようだな……」

みらい「でもグリーフシードだけ残ってるよ!ラッキー」ヒョイ

サキ「どうやら先を越されたか……。何故かグリーフシードは残されてるけど」

みらい「つまりボク達より先に動いてた奴がいるってこと!?」

サキ「そうらしい。だったら目指すものは一緒だとは思うけれど……」

みらい「もし、そいつがサキに牙を剥くような野蛮な奴だったらボクは容赦しないよ!」

サキ「できるだけ穏便に済ませよう。早とちりだけはしない!」


「誰が野蛮な奴だってぇ?」


サキ・みらい「!?」

キリカ「どこの馬の骨かと思えば……キミ達はあの7人でグルやってる団体御一行じゃないか」

キリカ「数で周りを圧倒するのは構わないけれどさ、流石にその規模じゃあ誰からも敵視されて当然だよね」チャキン

キリカ「それにこの先、キミ達を相手にするとなればとてもじゃないが勝てそうにないよ。数的に」

サキ「おい待て。ここは争っている場合じゃないだろ!?」

サキ「私達はカギを取りに来ただけなんだ。敵意は無い」

織莉子「カギは既に私達がいただきましたわ。貴女達に敵意がないのはよく分かります」

織莉子「しかし考えるのは今ではなくこの先……」

織莉子「こうしてまともに対話ができるのはお互いにこの事態が齎す最悪の顛末を恐れているから」

織莉子「それは私達にとって避けなくてはならない定め。だから出来る限り協力者を集めてこの事態を逃れようとしているのでしょう?」

織莉子「でも、一難を逃れれば協力関係は自ずと崩れる。そうなれば貴女方とも何れ矛を向き合う時がくるでしょう」

キリカ「ということだ。それにこのカギは誰にも渡さないよ」

キリカ「これはどうしても私達が持っていかなければならないんだ」

織莉子「これも失った隣人とのケジメです」

キリカ「それにキミ達をこのまま逃がすつもりはサラサラないよ」

サキ「なっ!?」

キリカ「そこに置いてあったグリーフシードを取った時点で既に確信しているんだ」

みらい「はぁ!?魔法少女なんだからグリーフシードがあったら拾って当然じゃん!」

キリカ「いや、理由はいいんだよ。ただキミがそれを拾ったていう結果があればもうね」

キリカ「それに群れから離れた子羊を見逃す狼がどこにいるっていうんだい?」

サキ「正気か!? 残り時間も少ないんだぞ!?」

みらい「サキ……もういいじゃん。コイツ等はどうせボク達を逃がさないっていうだしさ」

みらい「もう殺っちゃお?」パッ

テディベア「「「……」」」ドロンッ

サキ「みらい……やめろッ! ここで争えばカギが届けられなくなる!」

キリカ「安心しなよ!すぐに方を付けるからさ!」

サキ「弁解の余地なしか……仕方ない」

サキ「苦肉の策だが、ここは意地でも逃げるしかない」ガシッ

みらい「えっ!?」ツカマレ

キリカ「ちっ……逃げる気だね! そうはさせない!!」タッ

生存者数:32/40(脱落者4→7名・死亡者1名)

時刻02:10(終了時間まで後3時間と50分)
ミッション残り時間5分

――展望台――


かずみ「アレだよ!」

カオル「うわぁ……なかなか禍々しい装置だね」

海香「スイッチはあそこね」

カオル「ところで海香、他のみんなからの連絡は?」

海香「今のところ反応なし……」

かずみ「えっ!? じゃあもしかして……」


通達
『時刻2:05より“巴マミ”の死亡を確認。なおゲーム上では脱落扱いとする。
また現在に至るまでに“宇佐木里美”“浅海サキ”“若葉みらい”の3名が脱落。以上――』

かず・海・カオ「!!」

かずみ「そ、そんな……」ガクッ

カオル「まさか一辺に三人が……」

海香「サキとみらいは病院に行った……あの二人が同時に捕まるなんて考えられない」

海香「ということは病院で何かあったっていうの……」

かずみ「里美は!!?」

海香「彼女はニコと一緒に工場へと向かったはず。それでもニコが無事なのは不幸中の幸いなのかもしれない」

カオル「それについに死亡者まで出たって話だよ……」ガクガク

かずみ「これってただのゲームなんじゃないの……!?」

海香「忘れていたわ……これはアイツが企てた催しだったってことを」

カオル「くっ……!どこまでも憎たらしいやつだ!」

ニコ「はぁ……はぁ……。ソーリー、待たせたね」つ(カギ)

かずみ「ニコ!!」

ニコ「里美は、囲まれた私を逃がすために身代わりになったんだ……」

海香・カオル「!」

かずみ「里美……」

ニコ「事態は把握している。病院組が全滅したとなると……カギは」

海香「えぇ……このミッションはもう」

シュタ

キリカ「ぜぇ……はぁ……間に合ったか!!?」

かずみ「えっ、あ、あなたは!?」

キリカ「取り敢えずこれを早く!」つ(カギ)

カオル「それは病院の……!」

海香「いただくわ。これで……」ガチャリ


ピコーン シュウウウウ ドウン


かずみ「止まったの……?」

ニコ「らしいね」

海香「どなたか存じないけれど、助かったわ」

キリカ「お礼なんてとんでもないよ。それを言うなら……」

キリカ『今だよ、織莉子。抑えておいたアイツ等を……』

織莉子『えぇ、解放するわ』カチャリ


ドドドドドドドドドドド


八頭身QB「「「キュプゥウウウイ!!!」」」シュバシュバシュバシュバ

かず・ニコ・海・カオ「!?」

キリカ「こっちの方さ! それは残りの二つを集めてくれたキミ達へのお礼だよ」

キリカ「さ!要件も済んだことだし、じゃあねプレイアデス聖団」スタッ

カオル「は、謀ったな!!」

かずみ「やろう!ぶっ殺してやる!」

海香「まんまとやられたわ。病院のカギを手にしていた時点で気がつくべきだった……」

ニコ「御託を並べてもしかたないゾ。今はコイツらから逃れることが最優先じゃないかい」シュバ



『MISSOIN:1“かずみ”“御崎海香”“牧カオル”“神那ニコ”“呉キリカ”の5名により達成』

生存者数:25/40(脱落者7→14名・死亡者1名)
時刻03:10(終了時間まで後2時間と50分)

――工場――



杏子(あれから一時間以上ここで粘った)

杏子(その間にミッションも無事に済んだらしい。ただアイツらの名前がねぇのが気掛かりだが……)

杏子(これで再び落ち着いた環境に戻るだろう、そう思っていたんだが状況は一変)

杏子(頻りに反応するテレパシーからは脱落者の情報が次から次へと流れてきた)

杏子(いったい、どうなってやがんだ)

杏子(そんな中で何とかさやかの意識が戻ったんだが……)

さやか「うぅ……まさかマミさんがぁ……」グスッヒグッ

杏子「まさかマミの奴が死んじまうなんて……」

杏子「こいつはただのゲームじゃなかったのか……!?」

さやか「ひぐっ……うぅ……」

杏子「さやか、泣いてても仕方ねぇんだ……逃げよう。これ以上此処に居ると危ねぇ」グイッ

さやか「ぐすっ……杏子……」

杏子「どうした?」

さやか「あたし決めたよ……願い」

杏子「ああ、分かってるよ。アタシもそのつもりさ」

さやか「生き残ろう……。たとえ!たとえどんな手段を使ってもでも!!あたしは絶対に生き残ってみせる!!」

杏子「さやか……」

同時刻にて

――歩道橋――


ほむら「……」

まどか「……」

ほむら(巴マミの突然の死には驚かされた)

ほむら(いったいどうしてそうなったかなんて私達には知る由もないし、知りたくもない)

ほむら(それにミッション達成できたのも、もしかしたら彼女の犠牲の上で成り立っていたのかもしれない)

まどか「……」ギュ

ほむら「まどか……」

ほむら(如何なる犠牲を振り払っても私は貴女だけは守る……それだけは絶対に譲れない)

ほむら(! テレパシーが反応しているわね。まさか……)


MISSOIN:2

『現存している魔法少女達に告ぐ。これより次なるミッションを掲示する。
只今より“見滝原中学校の校長室”より15個のグリーフシードを置いた。
ただし見滝原中学校の周辺には特殊なバリアーを展開しており、校内への侵入は不可能。
校内へと侵入するには正門に設置されているバリアー発生装置を止めなければらない。
発生装置を止めるには3つのグリーフシードを必要としている。

ミッション制限時間は20分。

これに挑戦するか否かは各々に自由だ。以上――』

まどか「これって……」

ほむら「ええ、アイツらしいやり方ね」

ほむら「つまり3個を犠牲に15個をグリーフシードが得られるというわけね。でもそんな簡単なものじゃないのよね……」

ほむら「私が元から持っていた一つは既に使ってしまった後だから今、手元にあるのはまどかの分と廃墟で手に入れた分の2つ」

まどか「一つ足りないね」

ほむら「そう、だからどうすればいいか……考えられるのは二通りあるわ」

ほむら「一つ、グリーフシードを所持している魔法少女と手を組んで山分けにすること」

ほむら「二つ、グリーフシードを所持している魔法少女からグリーフシードを奪うこと」

ほむら「前者はローリスク・ローリターン。でも裏切りという可能性も歪めないわ」

ほむら「後者はハイリスク・ハイリターン。どちらにしても確実にうまくいくわけではないわ」

まどか「じ、じゃあこのミッションは参加しない方がいいんじゃないのかな……」

ほむら「本当ならそうしたいところだわ。手元にはまだ2つ残っているんだからそれでやりくりすればいいことなんだけれど」

ほむら「このゲームの真髄は時間経過と共に過酷な状況になっていくこと……」

ほむら「だからここは画面の向こうの方々の意見を聞こうと思うの」


今回のミッションにおけるほむら達の行動について

①参加しない
②ローリスク・ローリターン作戦でいく。(②の場合、誰と組むのかを明記)
③ハイリスク・ハイリターン作戦でいく。

>>133

あの二人グリーフシード残り一つの時に敗走してるし持ってないんじゃ……

>>134 いちお使用した描写書いてないはずだから、まだ残っている。

まどか「それでどうなったの?」

ほむら「どうやら杏子と手を組む方向になったわ」

まどか「杏子ちゃんなら安心だね!」

ほむら「そうね。やはり組むのであれば身内が一番ね」

ほむら「ただ注意すべきは漁夫の利を狙ってくる奴ら……」

ほむら「きっと私達が開けた瞬間を狙って先に突入する腹でくる連中もいることでしょう」

ほむら「詳しい作戦は後にして先ずは杏子を呼びましょ」

―――――――
――――
――

ほむら(まさか美樹さやかまで来るとは思わなかったわ……)

杏子「アタシもアンタ達と同じ様にさやかと一緒に行動してたんだよ」

まどか「さやかちゃん……」

さやか「なぁに悄気てんのさ! マミさんはあたし達がぜっっったいに生き返らせるからさ」

さやか「元気だしてよね」

まどか「うん、でもこれでみんなが一致団結することになったんだから怖いものなしだね!!」

さやか「ハッハハハハハー!!そりゃあこのさやかちゃんと杏子が加われば100万人力ですよ!!」

さやか「まぁ、泥船に乗ったつもりでいなさい」ワハハハハ

まどか「さやかちゃん!意気込みはいいんだけど間違っているよ」

ほむら「あの調子は相変わらず癪だけれど、まどかを和ませてくれたのはいい働きだったわ」ファサー

ほむら「さて、言いたいことは分かっているわね?」

杏子「ああ、合点承知の助だ。ただ生憎アタシら二人で一つのグリーフシードしかねぇけどそれでもいいのか?」

ほむら「構わないわ。それで十分よ」

さやか「さて!みんなの意思が一つになったところで……」

さやか「ここはマミさんに敬意を表してピュエラ・マギ・ホーリー・カルテットというチーム名でいかない!?」

ほむら「わざわざチーム名なんて必要なのかしら」

さやか「んもー!!つれないなぁーほむらは。これはマミさんの弔い合戦なんだよ!?」

さやか「それにチーム名があった方が格好が付くっしょ?」

杏子「まぁーいいんじゃねぇの。一体感が合っていいと思うし」

まどか「ピュエラ・マギ・ホーリー・カルテット……!」キラキラ

ほむら「まどか、貴女にまで厨二病を患って欲しくはないわ……」

ほむら「もういいわ。それでいきましょう」ハァー

生存者数:25/40(脱落者14名・死亡者1名)
時刻03:20(終了時間まで後2時間と40分)
ミッション残り時間10分


――見滝原中学校校門前――

ほむら「……」クイッ

あん・さや「……」コクッ

あん・さや「……」サササササササ

杏子「……」キョロキョロ

グッ

さやか「……」キョロキョロ

グッ

ほむら「……」チラッ チラッ

グッ

まどか「……」コクッ

カチッ


『バリアー解除』

ほむら「今よ、みんな手を繋いで」ガチャ カチッ

まどほむあんさや「……」カサカサカサカサカサカサカサ

――校長室――


ほむら「時間停止解除っと。これで大丈夫よ」カチャ

まどか「ほむらちゃん……ソウルジェムが濁ってるよ」

さやか「本当だ!あんた無茶しすぎだって!!」

杏子「先ずはアンタのソウルジェムの浄化が先だな」

ほむら「ええ、そうさせてもらうわ……」

さやか「さ、早いところ取ってしまおうよ!!」

杏子「そうだな……ってご丁寧にアタッシュケースに入ってやがるな」

バシッ

杏子「とったどぉおおおおおお!!!」

ほむら「ちょっ!なんで突然叫びだすの!!?」

杏子「す、すまねぇ……!つい条件反射で……」


『MISSION:2 “鹿目まどか”“暁美ほむら”“美樹さやか”“佐倉杏子”の4名により達成』


まどか「案外スムーズにいけたね!」

ほむら「ええ、不自然な程に……」

杏子「返って不気味だよな」

さやか「!?」

さやか「ぬぬッ!?これはテレパシーの反応!」

『MISSION:2を達成した君達に言い忘れていたことがある。

因みにそれ全部……孵化しかかってるグリーフシードだから
使うんだったらサッサと使い切ってしまうことをお勧めするよ。
保存したいのなら一度魔女を孵化させてからもう一度倒して
新鮮なグリーフシードとして手に入れればいいよね。

せっかく取りに来たのに悪いね。以上――』


さやか「なん……だと!」

杏子「ふざけんじゃねぇえ!!騙しやがったなッ!」

ほむら「ほんむぅぅううううううう!!!!」ゴゴゴゴゴゴゴゴ

まどか「ほ、ほむらちゃん余計なエネルギー使うとソウルジェム穢れちゃうよぉ!!」アタフタ


ガタッ ガシャアアアアアン


まどか「て、天上から……!」

キリカ「まさか!私達は騙されてしまったというのか!?」イテテテテ


ガサガサ 


まどか「掃除用のバケツから……!」

織莉子「まさか私達が手玉に取られるなんて……」ヒョコ

杏子「おいッ何なんだ!テメェらは」キシャー

キリカ「名乗る程でもないね。只の魔法少女だよ!」ニャー

織莉子「あわわわわわわ」オドオド

ほむら「ぬぅぅぅうううううううううううう」

まどか「怒りすぎて今度は泣いちゃったよ! ほむらちゃん大丈夫だから……ね」ナデナデ

さやか「って杏子!アタッシュケースから邪気が溢れ出てるよ!!」

杏子「う、うわぁああああ!」ポイッ


グニャア 


キリカ「もう遅いよ!結界が築かれていく!」

織莉子「一度に複数の魔女が連なる時ってこんなに混沌とした結界ができるのね……」


魔女達「「「「……」」」」


杏子「ココココレは流石にやばいんじゃないのかぁ!!?」

さやか「もう数で負けてるし!!逃げるしかないよ!!」

さやか「そうだ、ほむら!あんたの時間停止で逃げられるんじゃ……」

杏子「バカッ!ほむらのソウルジェムはそろそろ限界だぞ!」

さやか「そ……そんな。じゃあ一体どうすればいいのよ……」

ほむら「ぐすっ……許さない……!インキュベータァアアアアアアアア!!」ゴォオオオオオオオ

まどか「ほむらちゃんがおかしくなっちゃったよぉぉおおお!!」アワワワ

杏子「おい!やべぇぞ!もしかしたら……アイツ!」



キリカ「そういえばキミ、時間停止がどうとか言ってたよね」

さやか「あ、うん。ほむらがね。でもソウルジェムが濁って……」

キリカ「仕方ない。背に腹は変えられないよ」ガサガサ

キリカ「私の最後の一つだ。受け取ってくれ」つ(GS)

まどか「あ、ありがとう!!」

まどか「ほら、ほむらちゃん!新鮮なグリーフシードだよ!たぁんとお食べ」スゥ

ほむら「うぅ……」ホムホムホム

カピーン

ほむら「ほむぅッ!!!」クワッ

まどか「やったー!!ほむらちゃんが復活したよ!!」

ほむら「待たせたわね。もう大丈夫よ」ファサー

ほむら「さぁ!みんな、私に掴まっ……」

ワッショイ

ほむら「えっ?!!!」カツガレ

杏子「5人が一辺にアンタに触れるにはこれしかないんだ」

ほむら「!!??」

杏子「さっさと時間停止しろって!」

ほむら「え、ええ……」ガチャ カチッ

杏子「さぁ!逃げるぞォオオオオオ!!」

まどさやキリおり「ワッショイワッショイワッショイ」

ほむら「」

生存者数:20/40(脱落者14→19名・死亡者1名)
時刻04:00(終了時間まで後2時間)


――見滝原中学校校門前――


杏子「な、何とか逃れられたが」

さやか「結局、骨折り損だったわけね……」

まどか「みんな……」

ほむら「然りげ無く私の胸を執拗に触ってた奴はまどか以外素直に手を挙げなさい」

ほむら「今なら手榴弾一個で許しあげるわ」

キリカ「さて、これからどうしたものか」

織莉子「私達があれこれしている間に、生存者も数を減らしていってるわ……」

さやか「あたしや杏子に至ってはあれから随分浄化してないから……もうこんなに穢れちゃって」スゥ

ほむら「!!」

まどか「さやかちゃん……!」

杏子「まぁ、いろんな目にあったからなぁ。仕方ねぇっちゃあねぇな」アハハハ

ほむら「笑ってる場合じゃないでしょう……!」

杏子「でもさ、もうグリーフシードはねぇんだろ?」

杏子「仮にそこのお二人さんのどちらかが持っていたとしても……」

杏子「こんな見ず知らずの輩に差し出す程バカじゃあねぇだろ」

キリ・おり「……」

杏子「別にいいのさ。アタシらだって自分のために戦っているんだから」

さやか「自分のためなんかじゃない!!!」

杏子「!」

さやか「アンタもあたしもさ……誰かのために叶えなくちゃいけない願いがあるじゃない」

さやか「このゲームで死んでいったあの人を生き返らせるために……」

さやか「どうせアンタのことだから妙な同情を誘わせないように敢えてそういったつもりだろうけどさ」

さやか「あたしは抑えられないよ……」

キリカ「まさか!……あの人って」

織莉子「……」スゥ

あんさや「!!」

織莉子「一つじゃ気休め程度にしかならないと思いますが……」

織莉子「貴女方に賭けてみたくなりました」

織莉子「是非は無用。私の最後の一つ受け取ってください」スゥ

キリカ「織莉子!それはダメだ!!」

織莉子「キリカ!どうして止めるの!?」

キリカ「キミは魔力消費が著しいだよ?そんなキミが最後のグリーフシードを手放したらアッと言う間に尽きてしまうよ!!」

キリカ「頼むからそれだけは絶対にやめて……」

織莉子「キリカ……でもこれは私が決めたこと」

織莉子「それに貴女だって自分の穢れを無視してまで彼女にグリーフシードを与えたじゃない」

キリカ「そ、それはやむを得なかったからだよ!」

織莉子「そう、それよ。私もそうなのよ」チラ

キリカ「えっ!?」

八頭身QB「「「キュップイ♪キュップイ♪」」」ドドドドドドドドドド


まどか「えっ!?か、囲まれた!!」

ほむら「……こういう時に!」ガチャ

八頭身QB「キュパアアアアア」ガシッ

まどか「ほむらちゃああああああん!!」

杏子「ア、アイツら!ほむらが時間停止を使えることを知って……!」

ほむら「うっ……は、離しなさい」グイッ

八頭身QB「キュププププププ」

織莉子「さぁ急いで!3秒で倒しなさい!」ポイッ(GS)

八頭身QB「キュベェエエエエ」ガシッ

織莉子「きゃあっ!」

キリカ「おりこぉおおおおお!!」

キューイン

まどか「あわわわわわわわ」

ほむら(くぅっ……こんなところでぇ……!)

杏子「そぉおら!!」シュバ

さやか「うぉおおりゃああ!!」


スパーン ジャキン


八頭身QB「キュバラァアアアア」マップタツ


ほむら「ぁう……」ヨロッ

まどか「ほむらちゃん!」ガシッ


杏子「次はアイツだ!」

さやか「うんッ!」


キリカ「邪魔するなぁああああ!」

八頭身QB「ベェヘヘヘヘヘ」

ザックリ ザシュ

八頭身QB「キュゥウウウウ」マップタツ

杏子「……」ジャラ

さやか「……」キンッ

キリカ「織莉子ッ!」

織莉子「だ、大丈夫よ……何とか助かったわ」

八頭身QB「「「キュップイ♪キュップイ♪」」」ドドドドドドドドドド


杏子「ちっ!まだこんなにいやがる!」

さやか「道を塞がれた!?これじゃあ出られない……」

ほむら「退路が無いと時間停止を使っても……」

まどか「輪になってだんだん寄ってきてるよ!!」


八頭身QB「「「キュゥーベキュゥーベキュゥーベキュゥーベキュゥーベ」」」ザッザッザッザッザッザ


ほむら「このままじゃ追い詰められる……!」

織莉子「キリカ……分かっているわね」

キリカ「ああ……もうキミが地獄に行くというなら地獄の果てまで私はキミについていくよ」

キリカ「さぁて、袋の鼠なキミ達に朗報だ!」

キリカ「これから私と織莉子は一点集中の攻撃で退路をこじ開けようと思ってる」

キリカ「もし!もしだよ。君達がどぉーしても逃げたいというのであればそこから逃げるといい」

キリカ「いいかい、あくまでもキミ達はついでだよ!?」

杏子「まぁ、言いてぇことはよく分かったよ」

さやか「じゃあみんなでいっちょ行きますか」

ほむら「まどか、後ろは私が守るわ」

まどか「ありがとう、ほむらちゃん!」

QB「さて、様子を見てみればこれは一体どういうことかな」

QB「それにキミ達途中から自分の役割を忘れているようにも思えるけど気のせいかい?」

QB「せっかくの楽しいゲームなんだから、実況も解説もなきゃ盛り上がらないじゃないk――」

ガシッ

詢子「おい、そこの淫獣。もうこれは楽しいゲームじゃねぇよな」ビキビキ

詢子「普通なら死亡者が出てる時点で中止にするもんだろ」メキメキ

詢子「マミちゃんがあんな目にあってから言葉を失ったんだよ」バキバキ

QB「それでも自分の役割を放棄するのはどうかと思うよ」

QB「安価は絶対なんd――」ブチッ





QB「まったく……酷いことをしてくれるよ」ヒョコ

QB「でも、まさかひょんな催しがここまで実益を上げてくれるとはね」

QB「捕らえた脱落者の殆どがソウルジェムを限りなく濁らせていた」

QB「近年この付近一帯の魔法少女はやたら長生きするもんだからね。どうりでこの一帯のエネルギー回収も捗らないわけだよ」

QB「だから僕達が調整する必要があったのさ」

QB「ざっと20もあれば十分だろう。そろそろ頃合かな」

生存者数:14/40(脱落者19→25名・死亡者1名)
時刻05:30(終了時間まで後1時間と30分)


――公園――

『現存している魔法少女達に告ぐ。残り時間も少なくなり生存者も半分を切った。
そこでいよいよラストミッションを提示しよう。
だが諸君。最後のミッションとはいえ内容は至って単純明快だ。

ワルプルギスの夜の襲来だ。

ただしこのワルプルギスの夜は常時直立形態だ。通常のそれだと舐めてかからないように。
なおこのワルプルギスの夜を討伐した暁には生存者全員に正真正銘のグリーフシードを一人当たり3個支給しよう。
ただし命の保証はない。また制限時間も無く、彼女を倒さない限りはずっとその場に居座り続けるよ。

君達の夜明け(ゴール)はこのワルプルギスの夜がいる限りきっと訪れることはないだろうね。以上――』


ワルプルギス「アッーハハハハハハハハハハハハ」ギュルンギュルンギュルン

ゴォオオオオオオオオオオ


ほむら「まさかワルプルギスの夜が来るなんて……!!」

まどか「」ガクガク

さやか「やっとここまで来れたっていうのに……」

杏子「そもそもワルプルギスの夜ってこんな奴だったか!?」

織莉子「聞いたことあります。いつも逆さにある人形が上へと傾いていた時は暴風さながらに地表の文明をひっくり返してしまうと言われているわ」

キリカ「だからどうりでこんな凄まじい風が吹いているわけだよ!」

ほむら「もはや私達を捕らえる気なんてないのね」

杏子「で、どーすんの?」

ほむら「それは戦うしかないでしょう」

さやか「ええー!?わざわざこんなのと戦う必要なんてないじゃん!?」

さやか「あたし達のやるべきことは戦うんじゃなくて逃げることでしょ?」

さやか「それに建物の中に逃げ込めればこんな暴風だって……」

ほむら「こんなの野放しにしたらゲームどころの騒ぎではないわ」

ほむら「でもまどかをこの戦いに巻き込むわけにはいかない」

ほむら「だからここは誰かがまどかと共に逃げる必要がある」

ほむら「流石にこの戦い……必ず勝てる保証はないわ」

ほむら「もしここで全滅してしまったらアイツの思うままよ」

キリカ「つまり万一にアイツに勝てなくてもゲーム上で勝てばそれでいいってことかな」

キリカ「だけどさーあのしろまるがキッチリと約束守ってくれるわけないよ」

ほむら「いえ、アイツはたとえ隠し事はしていても絶対に嘘はつかない」

ほむら「アイツはただ、真実を述べないだけ……」

ほむら「恐らくアイツはこのワルプルギスの夜で残りの生存者を片付ける腹でいるんでしょう」

ほむら「だったら残りの生存者を集めて一致団結するのよ。アイツの思い通りになんてさせやしないわ」

ほむら「ということで」


一同「「「ザワザワザワザワザワザワ」」」


ほむら「利害の一致で全員とは言えないけどその殆どが集まってくれたわ」

かずみ「あー!!!あの時のゴキブリ!」

カオル「前はよくもやってくれやがったね!!」

キリカ「あ、生き残ってたんだね」

かずみ「当たり前だよ!あんなのでやられるかずみじゃないよ!!」

カオル「せんせー!あたしこいつとは組めませーん」

かずみ「私もー」

キリカ「言ってくれる!! だったら今ここで仕留めちゃってもいいよね!?」

織莉子「キリカ」

キリカ「はい」

織莉子「あの時の事は謝っておきます、ごめんなさい」

織莉子「ですが、ここはあの方が言うように私達は一致団結する必要があるんです」

カオル「何を今更!!」プンスカ

海香「カオル」

カオル「はい」

海香「それもそうね、分かりました。私達も協力しましょう」

かずみ「ま、仲間達のこともあるし」

かずみ「でも、その仲間を落としたのって……」

かずみ「やっぱりあなたたちじゃない!!」プンプン

海香「かずみ」

かずみ「はい」

ニコ「悔やんでても仕方ないさ。でもこれが終わったら覚悟はできてるよねキミ達」

ニコ「プレイアデス聖団を敵に回せばどうなるか……お灸を据えてやらないとね」

織莉子「ええ、その時は覚悟しておきます」


ほむら「さて、ここで挑む前にまどかを連れて逃げてくれる誰かを安価で決めさせてもらうわ」

①やっぱりほむら
②その他(巴マミ・宇佐木里美・浅海サキ・若葉みらい以外の魔法少女より)

>>156

訂正

>>150
×時刻05:30(終了時間まで後1時間と30分)
○時刻04:30(終了時間まで後1時間と30分)


なお連投に関しては言及し忘れたため、このままやっていく。
今日の投下で最後になります。

ほむら「さて、いったい誰になるのかしら」

ほむら「とはいえまどかの身を預ける以上は私の厳選な審査で否応を判断させていただくわ」

ほむら「不純な輩なんかにまどかと二人っきりにさせるわけにはいかn……」

ほむら「……」

ほむら「えっ私!?」

杏子「つまり、何だかんだでまどかを任せられるのはアンタだってことだよ」

さやか「ブツブツブツブツブツブツ」

杏子「さやか諦めろって。もうアタシ達に逃げ場なんてねぇのさ」

さやか「うぅ……どうしてもそうなるのね」

さやか「やるしかないのか……」

さやか「まどかにほむら、もう頼めるのはあんたたちだけだよ」

さやか「絶対、生き残ってよね! しくじったら許さないから」

まどか「うん、約束は守るよ。この一夜を絶望なんかで終わらせない」

まどか「だからみんなの分まで私が背負って逃げてみせるよ!!」

さやか「さっすがはあたしの嫁だわ!だったらあたしたちもその意気込みに応えないとね」

杏子「いきなよ。ワルプルギスの夜はアタシ達が引き受ける」

ほむら「貴女達……」

ほむら「いきましょう、まどか」グイッ

まどか「じゃあ、みんな頑張って!」タッ

キリカ「さて、逃走中から代わってここからは……」

織莉子「戦闘中ね」

ニコ「ま、エスケープするのもそろそろ飽きてきた頃だしね」

かずみ「よぉーし!もうこの鬱憤はあの魔女に八つ当たりさせてもらうしかないね」

カオル「……ていうか!あの二人こっそり逃げ出しちゃったよ!?」

カオル「呼びかけておいてそれはないんzy――」

海香「それに突っ込むのは野暮よ。幸い他の魔法少女達には気づかれていないようだけど……」

海香「あの時、私達を信じてくれた人だもの。だったら私達もまた彼女を信じるべきじゃない?」

カオル「うッ、確かに……」


ワルプルギス「アハハハハハハハハハハハハ」ギュルンギュルンギュルン


杏子「くるぞ!」

―――――――
――――
――

時刻05:30(終了時間まで30分)

――避難所――


まどか「はぁ……はぁ……」タッタッタタッタッタ

ほむら「まどか……大丈夫?」タッタタタタタ

まどか「だ……大丈夫、こ、このくらい……」ハァハァ…

ほむら「あれから一時間ずっと走りっぱなしだったもの……」

ほむら「ちょうどあそこの休憩室で少し休みましょう」


数分後


ほむら「落ち着いたかしら」

まどか「う、うん。何とか……」

ほむら「ごめんなさい。貴女には無理をさせすぎたわ」

まどか「いいんだよ、ほむらちゃん……」

まどか「それに謝るのは私のほうだよ……」

まどか「いつも守られてばかりで……私ほむらちゃんのお荷物になってるんじゃないかって」

まどか「だかr――」

ガシッ

まどか「!」

ほむら「そんなことない……そんなことはないわ……!」

ほむら「まどか……よく聞いて」

ほむら「私ね……未来から来たんだよ。何度も貴女と出会って同じ回数だけ貴女が死ぬところを見てきたの」


ほむら(そして私は全てを話した。時間遡行で何度も同じ時間を繰り返してきたこと。嘗ての自分のこと。洗いざらい全てを)


ほむら「わからなくてもいい。何も伝わらなくてもいい。それでもどうかお願いだから貴女を私に守らせて……」

まどか「ほむらちゃん……」

通達

『MISSION:3 ワルプルギスの夜撃退成功。
ただし、なお達成時刻より脱落者0名・死亡者8名を確認。
ミッション参加者全滅により支給品譲渡は無し。
またハンターによる捕縛により脱落者4名。

現時刻より残り生存者――――2名。以上――』

まど・ほむ「!?」

まどか「そ……そんなぁ」

まどか「こんなのってないよぉぉ……!!」

ほむら「……ッ」

ほむら(杏子……さやか……)


八頭身QB「「「……」」」ドドドドドドドドドドドドドト


ほむら「そうね……まだゲームは終わってなんかいないもの」

まどか「うぅうぅう……」

ほむら「まどか……悲しみに暮れている暇は無いわ」

ほむら「逃げましょう……」ガシッ


『終了時間まで後5分』

後ろから迫り来る数多の白き狩人はその数の威圧を以て逃げ惑う生存者を追い詰めていく。
それでも少女は一縷の光を離さなかった。たとえ喉の奥から鉄の味が滲み出てもその足を止めることはない。
二人はただ前へ――前へと夜明けを目指して足を進ませる。


交わした約束忘れないよ――


八頭身QB「「「キシャー」」」シュバ

ほむら「……ッ!!」ガチャ バババン


『終了時間まで後1分』


押し寄せた闇 振り払って進むよ――


八頭身QB「「「シャー」」」シュババババ

ほむら「くッ!」ガコン バシューン


『終了時間まで後10秒』


いつになったらなくした未来を
私ここでまた見ることできるの?――


八頭身QB「「「グォオオ」」」シュババババババ

ほむら「……」ジャキン ドバババババババ


『5』


目覚めた心は走り出した未来を描くため
難しい道で立ち止まっても空は――


『4』



八頭身QB「「「……」」」ドドドドドドドドドドドドドト

まど・ほむ「はぁ……はぁ……」

    
『2』

きれいな青さでいつも待っててくれる――

 
      
『1』     


だから怖くない もう何があっても挫けない――

 
『0』




『――“鹿目まどか”“暁美ほむら” 逃走成功――』

―――――――
――――
――

QB「驚いたね。まさか二人も生き延びるなんて」

QB「これじゃあ赤字じゃないか」

QB「でも、僕のやるべきことは概ね達成できた。これで魔女と魔法少女の均衡は保たれたわけだよ」

QB「約束だ。君達の願いを叶えてあげよう」


まどか「ほむらちゃん」

ほむら「えぇ……」

ほむら「先ず私の願い――このゲームで脱落した人達(死亡者を含む)を全員元に戻して」

QB「えっ」

ほむら「えっ、じゃないでしょ。とっとと叶えなさいよ」

QB「あ、いや……き、君はそれよりももっと叶えるべき願いがあるんじゃないのかな?」

ほむら「二言は無いわ。これであなたの目論見は丸潰れね」

QB「ち、ちくしょおおおおおおおおおおおおおおお」



まどか「さて次は私の番だね」

QB「まままままままどか!!君は万物の神にもなれる程の因果があるんだ!それはきっと凄い願いを叶えられるよ!!」

QB「な……なんだい?その良からぬ笑みは……」

まどか「……」ウェヒヒヒ








LATER

――お茶の間――


「……ということがあったのよ」ズズ

「あら、そんなことがあったのね」クスクス

「でも一度はやってみてぇかもなーそれ」モチャモチャ

「ああああたしは決して自首なんてしないよ!!?」

「なぁに勝手にキョドってんのさぁ」

「……でも、そういうのはやっぱり見ている側が一番楽しめると思うの」

「確かにそうかもしれないわね。――あっ、紅茶注ぐわね」

「おう!悪ぃな。……って噂をすれば逃走中やってるじゃねぇか」

「おおっと!これは見物ですな!?」

「もぅ、さやかちゃんてばー。はしゃぎ過ぎだってぇ」

「ところで貴女は誰を応援するのかしら?」

「えーと、私はね――――」



QB「逃走中in見滝原」【たまに安価】   END

淡々と投下して適当に終了。
カオス展開を望んでいたら本当に申し訳ない。

それでもこんな拙い安価SSに付き合っていただきありがとうございました。

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