マリベル「キーファの代わりにグランエスタードを統べる」 (46)

マリベル「あんたがやるのよアルス」

アルス「……」

マリベル「あんたに拒否権なんてないの」

マリベル「だいたいあの自覚のない王子を旅に連れ出したきっかけはアルスなのよ」

マリベル「責任を取るのが友達ってもんでしょ?」

アルス「……」

マリベル「アルスのくせにつべこべ言わない」

アルス「……」

マリベル「どうすればいいのかって?」

マリベル「そんなの私が知るわけないでしょ。それを考えるのがあんたの仕事」

マリベル「でもそうね。まずはその辺をふくめて情報収集といきましょうか」

マリベル「ほらグズグズしないでさっさといくわよ」

マリベル「久々に城下町に来たけど前とはやっぱり雰囲気が違うわね」

マリベル「どことなく暗いっていうか」

マリベル「やっぱりあんなアホ王子でもいなくなると寂しくなるわね…」

アルス「……」

マリベル「なんて顔してんのよアルス。あのアホ王子はアホなりに考えて行動したのよ」

マリベル「結果はどうあれそこだけは認めてあげなきゃね」

マリベル「んーそれなりに街を散策してみても有益な情報はないわね」

マリベル「あんたもちゃんと聞き込みしなさいよ」

アルス「……」

マリベル「さて、残すとこは酒場くらいね…」

マリベル「なーんか嫌な人がいそうだけどとりあえず行ってみましょうか」

酒場のマスター「おや、マリベルにアルスか、いらっしゃい」

マリベル「こんにちわ」

酒場マスター「デートかい?羨ましいねえ若いってのは」

マリベル「そんなんじゃないわ」

アルス「……」

ホンダラ「よーアルスじゃねえか」ヒック

マリベル「出たわね酔っ払い」

ホンダラ「酔っ払らって何が悪いヒヒヒ」

マリベル「あんたはこんな大人にならないようにしなさいよアルス」

ホンダラ「ヒヒヒ」

マリベル「ちょっと聞きたいんだど最近城内で何か変わったことない?」

マリベル「キーファがいなくなって国王が乱心したとか、新しく見つかった大陸と戦争を起こすだとか、寂しさのあまり町娘を手込めにしたとか」

アルス「……」

ホンダラ「ヒヒヒ知らねーし聞いたこともねーな」

ホンダラ「こちとら酒ともうけ話以外は興味がないんでね」ヒック

マリベル「そう使えないわね」

ホンダラ「ヒヒヒ」

マリベル「それじゃさっさとこんな薄汚れた酒場とはおさらばしましょアルス」

酒場マスター(…この子達何しにきたんだろ)

マリベル「まったく一日かけて調べたのになんの情報もゲットできないなんて!」

マリベル「一国の王子がいなくなったていうのになんてのんびりした街なのかしら!」

マリベル「それもこれもあんたがしっかりしてないせいよ!」

アルス「……」

マリベル「謝る暇があるならちゃんと働きなさい」

マリベル「でもそうね、街で情報が得られないんなら直接乗り込むしかないわね」

アルス「……」

マリベル「そんなの決まってるじやないお城よお城」

マリベル「とりあえす今日はいったん帰りましょ」

ガボ忘れてた

マリベル「…なんで迎えに来なかったのよ」

アルス「……」

マリベル「はぁあんたがトロくさいのは今に始まったことじゃないけど」

マリベル「いーい?次からはちゃんと迎えにこないと許さないんだからね!」

アルス「……」

マリベル「よろしい」

マリベル「じゃあいきましょ。あとガボも今回は連れていくわ」

ガボ「おーオラもキーファのお城いくぞー」

グランエスタード王「おおよく来たアルス、マリベル、ガボ」

アルス「……」

マリベル「ご無沙汰しております陛下」

ガボ「おーキーファの親父さんも元気そうでなによりだ」

王「ははは!いつまでもクヨクヨしておっては民に示しがつかんからな!」

アルス「……」

王「そんな顔をするなアルスよ。まだ子供だと思っていたあやつも気づいたら一人前の男になったのだ。子の成長を喜ばない親がどこにいる」

マリベル(…意外と元気そうね)

マリベル(この分だと崩御するのは当分先のことになりそうね)

王「あれがいなくなっても旅は順調そうだな。活躍はよく聞いておるよ」

王「なんでもまた新しい大陸を発見したそうだな」

ガボ「キーファの抜けた分までオイラが頑張ってるからな」エッヘン

マリベル「そのことで一つ陛下にお聞きしたいことがありまして」

王「なにかね?」

マリベル「新しく発見した大陸との間に問題はありませんか?」

王「現在は特にないのう。特使の報告ではいずれの大陸とも関係は良好じゃ」

マリベル「それはなによりです。私達も気兼ねなく旅を続けることができます」

マリベル(…ふーん。混乱の一つでも起きててくれたほうがやりやすかっけどね)

アルス「……」

マリベル(…なによ文句あるわけ?あんた考えてること顔に出す癖やめた方がいいわよ)

王「…いや、一つだけ問題はあったのう」

マリベル「!それはいったい!」

王「魔物じゃ」

ガボ「魔物がどうして問題なんだ?」

王「ふむ。そういえば君は異世界からの客だったな」

王「少し説明させてもらうかの」

王「この国ではな、つい最近まで魔物の存在を信じる者はおらんかった。事実魔物なんて存在はおらんかったんだよ」

王「それが新大陸の発見に合わせて魔物の存在もまた確認されるようになった。実際その凶悪な存在にすでに犠牲者も出ておる」

アルス「……」

王「もちろん君たちの責任だと言うつもりはない。新大陸の発見と魔物の存在、どちらが大切かなど比べるまでもないことじゃ。幸いまだこの国において魔物の生息は確認されておらん」

王「ただいつまでも安寧の日々が続くとは思わん。いずれはこの国にも…」

王「その前に何か手をうっておきたいのが現状じゃな」

マリベル「なるほど」

マリベル(ふーん魔物ね)

王「まあその辺はわしらが考えるべき問題であって君達は君達が信じた道を進めばいい」

アルス「……」
マリベル「はい」
ガボ「わかった」

マリベル(とりあえず魔物の件については保留ね。いずれ使えるカードかもしれないから覚えておきましょ)

王「…ところでリーサには会ったかね?」

アルス「……」

王「リーサもだいぶアレになついておったからな。まだアレがいなくなったことから立ち直れないみたいでのう」

王「君達の話を聞かせてもらえれば少しは元気を取り戻すだろう。気の難しい娘だが頼む、アルス」

アルス「……」

王「そうかそうか。ありがとう」

王「最近のあの子は寂しさのせいかおかしなことを言い出すように…」

マリベル「?」

王「いやなんでもない。ではよろしく頼んだぞアルス」

リーサの部屋

リーサ「ありがとうアルス、マリベル、ガボ来てくれたのね。待ってたのよ」

アルス「……」

リーサ「お兄様のお話?そうね、時間があればゆっくり聞かせてもらいたいわ」

マリベル「なにか用事でもあるの?」

リーサ「うふふ。じゃあ出発しましょうか」

アルス「……」

リーサ「今日からよろしくねアルス」

リーサが仲間に加わった

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