魔王a「魔界統一してくる」 (38)

魔王a「我の治める魔界は至って正常だが、多くの魔王界は内部から攻撃を受けている」
魔王a「正義の反対はもう一つの正義と言い出す魔王、部下の魔物と馴れ合い出す魔王、挙げ句の果てには勇者と馴れ合い出す魔王まで出て来ている」
魔王a「人間界に進出する前に、我々はそういった内部の毒を消毒せねばならない」
*初SSにつき、アドバイス貰えると嬉しいです


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1421204691

魔王a「と言うことで俺が魔界を統一する、異論のある者はいるか」
悪魔長「恐れながら殿下」
魔王a「何だ」
悪魔長「人間界は我々の動きに目を光らせております、このまま仲違いして戦力を消耗するのは避けるべきかと」
魔王a「なあに、平和ボケした他の魔王など、我の直属軍だけで捻り潰せる。人間界への備えは充分残しての遠征だ
それに転移魔法で出発し、転移魔法で帰ってくる。統一するまでにそんなに日数はかからんはずだ」
悪魔長「だとしても、魔王様自ら行かずとも、我々に命じて下されば宜しいかと」
魔王a「平和ボケとは言えど相手は魔王、お前らでは多くの被害を出してしまうかもしれん。まあ我に任せておけ」
悪魔長「そういうことでしたら何も言いません、守りは我等にお任せ下さい」
魔王a「うむ、明日には出発する。留守は頼むぞ」
悪魔長「お任せ下さい、命に代えてもこの国を守ります(既に出発の準備を整えておられるとは、底知れぬ統率力。戦う前から勝ちは見えたようなものだな)」

改行ですね、ありがとうございます
メル欄sagaは、これでなってますでしょうか?

翌日

魔王a「b国の魔王城まで転移魔法で移動する、あちらの魔王には、久し振りに挨拶に行くと伝えてある」

魔王a「騙し討ちのような形にはなるが、連合を組まれたら厄介だ、手っ取り早く終わらせなければならん」

-b国-

魔王b「ようこそ魔王a様、お久しぶりでございます(兵士連れて玉座まで来るとは、暫く会わないうちに非常識になったな)」

魔王a「突然の訪問、申し訳ありません」

魔王b「いえいえ、久し振りに会えて嬉しいです。大量のお供を引き連れて来るとは知らなかったので、料理が足りますかどうか…」

魔王a「問題要りません、貴方を倒すためのお供ですから」

b国魔王・側近「!?」ドサッ

魔王a「他愛も無いな、この国の将兵は、逆らう者がいれば皆殺しにしろ」

a国兵「はっ!」

魔王a「魔王b、正義の逆は悪なんだよ、どんな大義名分があろうと」

魔王a「むしろ正義など無く、悪の逆が悪なのかもな」

-数日後、c国-

c国側近「魔王c様、魔王a様が魔王b様を謀殺し、暴虐の限りを尽くしているようです」

魔王c「マジで!?あいつそんな奴だったの?」ガクブル

c国側近「魔王c様…もう少し堂々として下さい」

魔王c「いや、怖いだろ。同じ魔王を殺すんだぞ?死にたくないし」

c側近「…あなたが怯えてどうするんですか、兵士達まで怯えてしまってるじゃないですか」

c側近「ここは魔王dと手を結び、魔王aを倒しましょう」

魔王c「いやいや、争いとかマジで怖いし」

c側近「…魔王様?(ギロッ」

魔王c「わ、分かりました(側近怖えー…)」

-同じ頃、d国-

勇者「なあ、魔王」

魔王d「何だ?」

勇者「魔王どうしが戦ってるって本当か?」

魔王d「ああ、戦いというよりは暗殺だな、魔界も物騒になったもんだ」

勇者「魔王って何人もいたのかよ」

魔王d「まあ、魔界は広いからな。東西南北に分けて4人で統治してたんだ。一番南が俺で、今問題起こしてる魔王aが北を統治してた。今は北と東だな」

勇者「マジかよ、せっかく魔族と和解して平和になったと思ったのに、魔王4人とか聞いてないよ」

魔王d「なあに、魔王bは我が魔王四天王の中で最弱…」

勇者「ふざけてる場合じゃないだろ、残った魔王と手を組んで北の魔王を倒さないと」

魔王d「確かにそうだな、すぐに使者を出そう」

勇者「俺は王国にも援軍を頼んでみる」

魔王d「それは助かる。いざ」

魔王d、勇者「「人間と魔族の平和の為に!」」

-そして同じ頃、人間界-

伝令「報告します!魔界北部で動きがありました!彼等は仲違いをしているようです」

王「そうか…」

大臣「魔界には勇者がいますね、彼は大丈夫でしょうか?」

王「いや、それがな…魔界を見張る内に分かってきたんだが」

王「魔界はワシが思ってる以上に広く、魔王と呼ばれる存在も複数いるらしい」

王「つまり魔界北部とは勇者のいる魔界ではない、更に辺境の地らしいのだ」

大臣「そうでしたか、しかし我々と仲良しの魔王は何故それを教えなかったのでしょうか」

王「分からん、まああいつは面倒くさがりだからな、」

大臣「それだけだと良いのですが…我々の兵を応援に送りますか?」

王「まあ、あちらとしても刺激したくない場合もあろう。援軍要請の使者が来たら送れば良い」

大臣「仰せの通りに」

-魔界a、元魔王b領-

魔王a「まあ、ここはあらかた片付いたな」

魔王a「元々魔界は力こそ全てだったはずが、魔王bを倒した我に抵抗する者が多くて時間がかかってしまった」

魔王a「そろそろ他の魔王に我の行動が伝わってるかもしれん.早めに行動しなければ」

魔王a「魔界cに転移するか」

-魔界c-

伝令「申し上げます、魔王aが軍勢を率いて城に現れました」

魔王c「えっ?もう来たの?同盟の使者送ったばかりなんだけど…」

c側近「魔王aは転移魔法が使えると聞きましたが、まさか兵ごと転移出来るとは…」

魔王c「それチートじゃん、ヤバくね?」ガクブル

c側近「魔王様はしばらく黙って下さい、私が指揮を執ります」

魔王c「俺って一体…」

-暫くして-

c国兵「急な備えではa国魔王直属軍に太刀打ち出来るはずもなく、味方は総崩れです!こうなればせめて、我等最期まで魔王c様にお供いたします」

魔王c「…お前ら、不甲斐ない王で済まない…」

c国兵「そんなことありません、例え情けなくとも我々の主は魔王c様だけです」

魔王c「側近も済まぬな、…って側近?我に何の魔法を!?」

c側近「転移魔法です、私も人一人分くらいなら転移させることが出来ます」

c側近「魔王様、あなたをd国に飛ばします。魔王aはこの急な戦いで、多少なりとも魔力を消費してることでしょう」

c側近「彼を叩くチャンスはあまり長くありません、魔王d様に伝え、我等の仇をお取り下さい」

魔王c「そなたらを置いて我だけ生きろと言うのか、そんな事できぬ…」

c側近「そろそろd国に転移される時間です、私達に気さくな魔王様が好きでした。これからもお元気で」

魔王c「側近…」シュンッ←転移の音

魔王a「残るはこの部屋のみ、魔王c、観念しろ」バンッ

魔王a「…生き残りの兵と、魔王cの側近か。魔王cはどこだ」

c側近「答える必要はない、ここであなたを倒します」

魔王a「やめておけ、お前からは魔力が感じられん。ここに逃げ込むまでに全て消費したようだな」

魔王a「しかしお前ほど強い力の持ち主を殺すのは惜しい。どうだ、魔王cの居場所を教えればお前ら全員仲間に入れてやるが」

c側近「恐れながら魔王a様、今は力が全ての時代ではありません。力より大切な物を教えてくれた魔王c様の為、私はあなたを倒します」

魔王a「そうか、残念だが、仕方ない」

-d国-

魔王d「勇者がいないと暇だな、何かおきないかな」

魔王dの目の前を、まばゆい光が照らし始めた!

魔王d「何だこの光はっ!?よく見るとあれは…魔王c殿?」

魔王d「魔王c殿、何故ここに?」

魔王c「済まない、我のせいで国の皆が…」

魔王cは、泣きながらも

c国が魔王に滅ぼされた事、魔王aは転移魔法を使える事、

更に軍勢ごと転移出来ること、今は魔力を消費しており、勝ち目はあることを魔王dに伝えた

魔王d「成る程、それは大変だったな。」

魔法使い「魔王様、転移魔法に対する結界魔法を城の周りに張りましょう」

魔王d「そうだな、人間国の援軍とともに勇者が戻ってくるまで耐えよう」

魔王d「魔王である我と勇者が手を組めぱ、いくら魔王aでも勝ち目はあるまい」

-その頃、人間界-

勇者「…と言うわけで、王様、魔界の為に援軍を!」

王「魔界の話はワシも聞いておる、すぐに兵を出そう」

参謀「お待ちくだされ、兵を出すのは、魔界の決着が着いてからで良いかと」

王「?どういうことじゃ、申せ」

参謀「今北の魔王は急速に領土を拡大しております」

参謀「しかし占領した国々の元魔王に対する忠誠心が厚く、北の魔王に新しい人材は殆ど入っておりません」

参謀「これでは領土の維持など難しく、魔界統一後も薄く広くしか備えられません」

参謀「下手すれば扇動するだけで、魔界南部と親交のあった人間界に寝返るものもいるかもしれません」

王「ふむ、しかし我ら人間界と魔界南部は接しておるが、東、西、北部とは繋がっておらん」

王「薄く広く備えずとも、国境に兵を集められるのではないか?」

参謀「そうは行かなくなるのです、これをご覧下さい」

参謀がそう言うと、技術士が何かを持ってきた

王「これは?船のようだが」

参謀「その通りでございます、しかしこの船、海を渡るのではございません、空を飛ぶ飛行船でございます」

王「飛行船だと?それに兵を乗せ、降下させるとでも言うのか?」

参謀「ご明察、恐れ入ります。そういう使い道もございます。又、降下時の安全が保障されるでは、人だけでなく爆弾を乗せて投下させる事も」

王「成る程、各地で戦火を広げれば、幾ら魔王でも対処は難しい。我等の領地は増えていくのか」

参謀「ええ、国境にそれでも兵を集めるなら、飛行船から爆撃するも良し、後ろから降下させて挟撃するも良し」

参謀「魔王レベルの魔物が一人だけになれば、爆撃だけで倒せるかもしれません」

王「それは良い。援軍は延期させよう」

勇者「お待ち下さい、魔界には技術交換の為魔法使いが残っております」

勇者「魔法使いを見殺しには出来ません」

王「そこは問題無い。国家魔導師の中に、転移魔法を使えるものがおる。今週には予定が空くだろうから頼んで転移させる」

勇者「でも、魔法使いだけじゃない!少なくともd国の魔族は話せば分かるいい奴なんだ、そいつらを見殺しにしろと言うのか?」

参謀「今はいい奴だとしても、彼らは野蛮な生き物です」

参謀「今は理性を保っていても、人肉や人の生き血が好きでたまらない魔族もいます。理性を保ってる、と言っても、現在でも一定数の行方不明者が人間側から出てるのも事実です」

参謀「本来なら国民の安全を命がけで守る義務が我々には有るはずです」

参謀「それを、折角出来た同盟だからって表向きでは魔族を疑わない形で捜査を続けてきました」

参謀「しかし、裏からこっそり魔界を監視すると、魔界南部でさえ、油断した人間が1人でいると魔族に襲われます」

勇者「そんな…魔王は気さくでいい奴だった、彼に、魔族が人間を絶対襲わないよう説得して貰おう」

参謀「…恐らく、それも原因の一つになってるかと」

勇者「えっ?」

参謀「最近の南の魔王は、勇者につきっきり。あれほど憎かったはずの相手と」

参謀「魔族の中にはあなたに家族を殺された者、恋人を殺された者、リーダーや部下を殺された者が数多くいます」

参謀「そんな、悪魔も以ってしても悪魔以上と言わしめるあなたが、魔王と仲良くしてる」

参謀「昔の魔界なら普通のことでしょう。しかし人間界と交流を深めすぎた今、彼らの中で力が全てではありません」

参謀「いや、元からそんなものはありませんでした。圧倒的力に対する団結の仕方、革命の起こし方を知らなかっただけで」

参謀「大切な者を失った悲しみを必死に耐え続け、その悲しみを任務にぶつけ、忘れようとしていたようです」

勇者「…」

王「それに、魔族は人間が悪堕ちした成れの果ても少なくはない」

王「結局は、魔族という存在は許してはならんのかもな…」

勇者「…例え魔族が悪い人間の成れの果てでも」

勇者「それを償うことは許されないのですか?」

勇者「一度悪の深い部分に堕ちてしまえば、どれだけ反省して心を入れ替えても」

勇者「大事なものを知り、我々人間より純粋な心を手に入れても」

勇者「人間界に戻る事は許されないのですか?」

王「そうだ。堕ちるとこまで堕ちると言う事は、それだけワガママに悪事を働いた証。」

王「幾ら心を入れ替えても、常に偏見は付きまとってくる」

王「こちらに戻れないのも、一生の償いの一つなのだよ」

勇者「…失礼しました」

王「うむ、今日はゆっくり休むといい。ご苦労だった」

-勇者が帰った後-

参謀「王様…」

王「うむ、分かっておる、あの勇者は最早勇者の称号は相応しくない」

王「幾ら魔族と仲良くしたところで、魔族から許されるわけではない。恐れられ続け、非情を貫くのも一つの真の勇気の形」

王「彼の行動を例えるなら、

家族を殺して家族の長に気に入られ、生き残った家族と仲良したいと言うようなもの。

しかも自分の行いを謝らずにな。そこにあるのは決して勇気ではない」

王「彼は暗殺し、新しい勇者を立てよ」

参謀「分かりました」

王「すまんな勇者。

我々の行動が常に非道でも、勇者という存在は行動に一貫性を持つ、皆の希望で無くてはならない。

我々が魔族に堕ちるような悪事を働いてるとしても魔族に堕ちないのは

心の底で、ブレない部分があるからなのかもしれんな」

王「自分を信じ、ぶれることがなければそれは、必ず功績になって帰って来る。よく父が言ってたな…」

-d国-

魔王d「そろそろ勇者は人間の王と話を付けただろうか」

魔法使い「恐らく今軍勢を出した頃かと」

魔王d「結界を張っているが、援軍は入ってこれるのか?」

魔法使い「我が国には、軍隊ごと転移出来るような魔法の持ち主はまだおりません。

転移魔法で来ることはないと思われますので、結界を張っておいて大丈夫だと思われます」

魔王d「そうか、それなら良いが」

伝令「魔王様、とうとうa国の魔王が国境に姿を現した様です。ご指示を!」

魔王d「そうか、援軍が来るまで何としても守り抜け」

伝令「はっ!」

魔王d「…とは言え、スライムですら人間の将軍を超えると言われるa国の、しかも魔王直属軍と、平和に慣れ切った我が軍では勝負になるかわからんな」

魔法使い「あちらの軍は連戦で疲れており、新しく与した者も少ない。

充分に勝ち目はあるでしょう。魔王b様と魔王c様の国民の頑張りを無駄にしてはいけません」

魔王d「そうだな、それに勇者も戻って来れば勝ちは揺るがん、弱気になってはいかんな」

魔王c「我もおります。我も、もう人に甘えてばかりでは要られませんからな。魔王d殿、我に一軍を与えてくださりませんか。」

魔王c「被害を最小限に、前線で粘り抜いて見せます」

魔王d「おお、魔王レベルのそなたが行ってくだされば完璧だ。是非お願いする」

魔法使い「私も、人間代表として前線を支えたく存じます。魔王c様について行っても宜しいでしょうか」

魔王d「勿論だ。2人とも存分に働いて来てくれ」

-d国前線-

d国兵「a国め、もう攻めて来るとは…まだc国も人間国も応援に来ないのに」

d国兵2「それが、噂によるとc国を滅ぼして来たらしい」

d国兵「何?では俺たちの味方は人間のみか?」

d国兵3「いつから我々は人間なんかをたより始めたんだろうな」

d国兵「そう言うな、仲良くするのは良いことだろう」

d国兵3「でもさ、人間なんかと仲良くしたから今a国から攻められてるんじゃないの?」

d国兵「そんなことあるか、a国はb国もc国も滅ぼして来た。」

d国兵3「それも何か理由があるんだろうよ、b国の魔王様がよく言う様に、正義の逆はもう一つの正義なんだろ?」

d国兵2「そもそも人間に付くより、強い魔族に付くのが俺らの筋じゃないのか?」

d国兵2「人間共は我々を躊躇なく殺してきた、野蛮な民族だしな。今は話し合いが通じてるけど」

d国兵3「その為に、a国に寝返って祖国に牙を向けれるか?人間とやってる事は変わらんぞ」

d国兵2「このまま人間とのいつ裏切られるか分からん平和より、同属の魔族と手を組むのが良いだろう。

大体b国もc国も、抵抗したから死者が大勢出たんだし、降伏しようぜ」

d国兵「…」

-しばらくして-

魔王c「皆の者、待たせたな」

魔王c「我が来たからにはこれ以上a国に好き勝手はさせん」

魔法使い「…魔王c様、待ってください。何か様子が変です」

d国兵達「魔王c様、我々はa国に味方しております。

魔王c様もa国に味方すれば、お命だけは助けるようにと魔王a様から承っております」

d国兵達「しかしそこの人間は、どうしようと死んでもらいます。

魔王c様、その魔法使いをこちらに差し出してください」

魔王c「お前達、気でも狂ったか?あの様な暴君に寝返るとは」

d国兵達「どうやらこちらに付く気は無いようですね、悲しいですが魔族復興の為、死んでもらいます」

魔王c「魔族復興?別に魔族は滅んでなかろう」

d国兵達「我々は投降した後、恐れ多くも魔王a様と直接話を出来る機会を設けて貰いました」

d国兵達「今の魔王は正義の逆が正義だと言い出すもの、部下と馴れ合う者、更には人間、それも勇者とまで馴れ合う者…」

d国兵達「そのような内部の毒を、魔族から消し去らなければならないと、魔王a様は話してくださいました」

魔王c「魔王aに洗脳されおって、そんなもの毒でも何でもないわ、個性であろう」

d国兵達「どちらにしろ、我々は同族でない人間と手を取り合って、同族同士で戦い合う気はありません」

d国兵達「これ以上の話は必要ありません。人間共の援軍が来る前に、あなた達を倒します」

魔法使い「魔王c様、こうなれば死ぬ覚悟でこいつらと戦いましょう」

魔王c「…我は、どう動いても、民を悲しませてしまうのか…またしても…」

魔法使い「魔王c様、気をしっかり持ってください。c国の人達の思いを無駄にしてはなりません!」

魔王c「そうだな、勝って、その後償う。それが勝手だとしても…」

-数分後、d国、魔王城-

伝令「申し上げます、魔王c様、魔法使い様、討ち死にされた模様です!

更にa国は兵力を増やし、すでに城は包囲されてます!」

魔王d「何だと!?魔王cと魔法使いがいとも簡単に…それに兵力を増してるとはどういう事だ!?」

伝令「恐れながら魔王様…」

魔王d「遠慮はいらん、申せ」

伝令「各地で将兵が、a国に寝返っている模様です。更に魔界に滞在している人間が、次々に殺されているという報告も」

魔王d「何と…人間の援軍が来たら、何と詫びれば良いか…」

d側近「それまでにこの城が持ち堪えるかも分かりませんな。

さらに援軍が来ても今のa国の兵力なら、返り討ちにあいかねませんな…」

魔王d「どうしたものか…」

d側近「人間方には申し訳ないが、ここは降伏するしか無いかと。

幸いこの城に人間は残っておりません。降伏すれば被害は出ないでしょう」

魔王d「しかしここで降伏すれば、あいつらは人間界にも手を出すのではないか?」

d側近「急速な領土拡大ゆえ、まだ統治は完璧ではありません。

魔界を留守にして人間界へ兵力を送れるほどの力は残って無いと見ております」

d側近「元々4人で治めてた土地に、恐らく魔王d様も魔王の座を降ろされるでありましょう。

魔王aとその部下達で治めなければなりません」

d側近「少なくとも元b領、元c領は反乱分子も多く、直轄しなければならない状態にあると思われます」

d側近「ここは恥を忍んでa国に降り、機を見て人間界へ味方するのが宜しいかと」

魔王d「しかしこの戦に巻き込まれて多くの人間が殺された。人間界は許して貰えるだろうか」

d側近「かつて我々と人間界が戦った時、勇者は数多くの魔族を殺し、我等の前まで辿り着きました」

d側近「それでも魔王様は勇者をお許しになり、今では人間界と友好な関係を築きました」

d側近「人間の王も、寛大な処置で許して下さります、そうであると願いましょう」

魔王d「…そうだな、すまん、勇者…」

魔王d「側近、お前投降の使者になってはくれないだろうか?」

d側近「お安い御用です、城を包囲するだけで攻めて来ないのを見ると、あちらも降伏を望んでいるのでしょう」

魔王d「しかし、気を付けてな…」

-こうして、魔界は統一された。その後人間との戦いに破れ魔族が消えるのは、そう時間はかからなかったと言う-

今回書いたSSは以上です

見苦しい文章を見せてしまい申し訳ありません、ここまで読んで下さった方々はありがとうございます

次回から少しでも上達出来るよう、ここはこうしたら良いよ、こういう風に考えて文を作ったらどうか等

アドバイスよろしくお願いします

書き忘れ
HTML化は明日依頼してきます

あれ?終わり?続けろ下さい

魔族側には空飛べるやつおらんかったんか

>>23さん
軍隊対軍隊の描写、戦力の殆どをa国に無傷で残している魔王a軍が負ける描写
楽して勝てる新勇者の精神が上手く書ける気がしないので甘えてしまいました

とはいえ練習しなければならない為、HTML化は後回しにして続きを書かせて頂きます

>>24さん、盲点でした…
普通に魔族は空飛べますね…
致命的なミスですが、かなり前の時代に天使と魔族の争いがあり、魔族が負けて天から追放、更に戻ってくることの無いよう飛行能力を奪われた、と今作品だけ大目に見てください

>>20
魔王d「しかし、気を付けてな…」からの続きです

-d国城外-

d側近「~という訳で、我々はもう貴方様に逆らう意思はございません。

降伏を許して頂けるのであれば、城門を開け、城をお譲り致します」

魔王a「そなたらの意思、よく分かった。降伏を受け入れよう。」

d側近「ありがとうございます。魔王d様にも伝えてまいります」

魔王a「ただ、一つだけ条件がある。

ここまで沢山のd国の将兵が寝返ったのは、王である魔王dと、それを諌める役目のお前から、国民の心が離れていたからだ

このまま平穏な暮らしをさせておいては、我のために戦ってくれたd国の将兵に示しが付かん

魔王dとd側近の2名は、d国を混乱に導いた犯罪者である

よって、地下牢に無期限に投獄となる、それで良ければ降伏を認めよう」

d側近「…私は構いませんが、魔王d様に伺ってまいります」

魔王d「我も構いませぬ」

d側近「!!魔王d様、いつの間に!?」

魔王d「全ては我の撒いた種。覚悟は出来ております」

魔王a「そうであるか、では、降伏を受け入れよう

この地域の統治は元d国将、お前に一任する

私は他の領地について皆と話し合わなければいかん、これからa国に帰る」

あとは明日書きます


飛行船は量産出来ないなら決定打にならんからな
転移魔法の使い手がそれなりに居るっぽいから対策用意してカチ合ったら1隻2隻なら撃墜されて終わり

-魔界北部-
悪魔長「魔王様、お帰りなさいませ、魔界統一なされたのですね」

魔王a「うむ、しかし東部と西部はまだ、我に刃向かう輩が残っておる。
この隙に人間共が動き出すかもしれん、早急に片付けねば」

魔王a「悪魔長を東部領主に、鬼頭を西部領主に任命する、直ぐに反乱分子を抹殺せよ」

悪魔長「はっ!」

鬼頭「数日の内に鎮圧して見せましょう」

-人間国-
参謀「王様、どうやら北の魔王が南の魔王を破ったようです」

王「ほう、我らの同盟国がやられたのであれば、我が軍の兵達にも大義名分が立つ。思う存分攻められるな」

参謀「これより魔王討伐の作戦を立てましょう。新しい勇者にも存分に働いて貰います」

王「そうだな、魔王は勇者が倒さねばならぬからな」


>>29さん、飛行船は量産されてる物と、頑丈に造られてる数少ない物が混ざってる感じにしようかと思っています

-王国、将軍a宅-

王国兵「将軍a様、ここにおられましたか」

王国兵「王様がおよびです、急ぎ城までお越し下さい」

将軍a「分かりました。直ぐにまいります」

-王国、城内-

王(将軍aは力もあり、魔術の心得もある)

王(前の戦の時も前線に立ち、勇猛果敢に戦っていた)

王(その力と勇気ゆえ、部下からも慕われておる。新勇者には彼が相応しい)

王(勇者が魔族に殺されたと騙し、彼を新勇者にする…か)

王国兵「王様と、将軍a様をお連れ致しました!」

王「よし、通せ!」

王「将軍aよ、良くぞ参られた」

将軍a「王様の命(めい)あらば、何処へでも駆け付けます。今日はどういったご用でしょうか」

王「うむ、実は我らと同盟を結んでいた魔界南部の魔王が、北部に滅ぼされたらしい」

王「その際、魔族だけでなく、魔界に派遣、移住していた人類も虐殺されてな」

王「勇者と魔法使いも殺されたらしい」

将軍a「何と、勇者様もが敗れてしまうとは…」

王「全く、恐ろしい強さよ…しかし勇者がやられたからといって、黙っておくわけにはいかん」

王「我等の同胞である南部で、理由の無い暴力に殺された魔族の、そして人間の為に」

王「ワシは軍隊を送り、新しい魔王と戦わねばならん」

王「その為にお主の力が必要だ、新しい勇者となって魔王軍と戦い、我が国に勝利をもたらしてくれぬか?」

将軍a(新勇者)「私で宜しければ、喜んで拝命致します。魔王軍を倒し、魔界を平和にしてみせまする」

王「頼もしい言葉よ、明日、指揮官を集め戦略会議を行う。それまで休息しておけ」

-翌日、王国-

王「先ほど伝えたように、我等と仲良かった魔族は敗れてしまった」

王「よって魔界北部からやって来た新しい魔王を倒し、魔界南部の住人達への弔いとする」

王「参謀、作戦を伝えてくれ」

参謀「はい、魔王は我々が存在を認識していた南部に加え、北部、東部、西部の3箇所があります」

参謀「今回北部の魔王は数日の内に3箇所全ての魔王を倒し、魔界を恐怖で支配しております」

参謀「東部と西部は未だ北部に反抗している勢力がありますが、残念ながら南部は一層された模様です」

参謀「今南部を攻めれば、東部と西部に残っている反抗勢力とも連携が取れるかもしれません」

参謀「直ぐに兵を出し、南部を落とします。意見のある者はおりますか?」

参謀「特に意見は無いようなので、具体的な作戦内容に移ります」

参謀「勇者殿を大将軍に任じます。明日までに準備を整え、魔界に進軍を」

参謀「作戦は一任します。その場の状況に合わせ、柔軟に動いて下さい」

参謀「戦士殿や他の将軍は、勇者の指示に従って行動して下さい」

参謀「将軍b殿、将軍c殿には別の任務を与えます」

参謀「会議が終わった後もここに残って下さい」

将軍b、c「分かりました」

参謀「それでは会議を終わります。それぞれ出立の準備を整えて下さい」

将軍b、c「参謀殿、それで我々の作戦と言うのは

参謀「此度の戦、東部と西部と連携を取り、協力することが出来たなら容易く勝つ事が出来るであろう」

参謀「ただ、もし東部西部ともに鎮圧済みで味方に付かない場合、南部との国境でお互い大軍を集め、一進一退の攻防になると思う」

参謀「そうなった時の打開策だ。ただ多少非情な手段になる」

参謀「御主らは忠誠心が厚く、口も堅い。我が軍の、人間界のために引き受けてもらいたい」

将軍b、c「我々はこの国に仕えていることを誇りに思っております。主命とあればどのようなことも致しますし、他言するなと言われれば他言しない事をお約束致します」

参謀「そなたらならそう言ってくれると信じていた。それで、具体的な作戦だが」

参謀「…と言うわけだ」

将軍b、c「成る程、分かりました」

将軍b、c「しかしその飛行船と言う兵器は、いきなりの実戦投入で大丈夫なのですか?」

参謀「不備は無いと思うが、やってみない限りは、役に立つと明言出来ない」

参謀「しかし同じ兵力で戦えば、魔族の方が優勢なのは旧勇者の頃の戦いから明らかだ」

参謀「勝ち目があるとすればこれしかない。我が王国の技術を信じてくれ」

将軍b、c「分かりました。やってみましょう」

-そのころ、魔界-

伝令「魔王さま、悪魔長様と鬼頭様から報せが届いています」

魔王「反乱分子の件だな、まあ奴らにとって残党狩りなど、朝飯前だろう」

伝令「はい、東部、西部ともに反乱分子のを討伐し、殆どの反乱軍が壊滅したようです」

魔王「そうか、御苦労であった、下がって良い」

魔王「思った以上の速さだな、このまま行けば表立って反乱する者は居なくなるだろう」

魔王「収まり次第、人間界にも兵を向けるか、ようやく魔王らしい働きが出来るな」

-翌日、人間界-

勇者「それでは王様、これより魔王討伐に行ってきます」

王「うむ、魔王軍は数が多く、厄介な魔法も使ってくる。」

王「気を付けて行くのじゃぞ」

勇者「お気遣いありがとうございます。必ずや魔王の首を獲ってまいります」

勇者「全軍、これより魔界に向かう。行くぞ!」

兵たち「おおー!」

王「さて、大軍が動くのじゃ。すぐに魔族も察知するだろう」

王「国家魔導師達に、転移魔法に対する結界を出来るだけ広範囲に張らせよう」

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