恒一「イチャイチャいないもの生活」(129)
恒一「見崎、今日もお弁当作ってきたんだ。一緒に食べよ」
鳴「うん。でも毎日じゃなくてもいいのに」
恒一「自分の奴のついでだから気にしないでよ。それに見崎ずっとパンか惣菜じゃないか。そんなのじゃ栄養偏って大きくられないよ?」
鳴「むっ」ペターン
恒一「? ごめん、もしかして迷惑だった?」
鳴「そうじゃない。榊原君の料理は美味しいから好き」
恒一「そっか、良かった。じゃあ食べよ。今日も屋上でいいよね?」
鳴「うん」
恒一「この前とは少し味付けを変えてみたんだけど、どう?」
鳴「おいひい」モグモグ
恒一「そう。こないだのとどっちが好み?」
鳴「どっちも」ムシャムシャ
恒一「あはは。……見崎、御飯粒ついてるよ」
鳴「ん……どこ?」
恒一「ほっぺ。もう、何でこんなとこに……」ヒョイ
鳴「……」ジー
恒一「ん? ……あぁ、はい」スッ
鳴「あむ」パク
「」ムグムグ
恒一「うわっ! 噛まないでよ見崎」チュポン
鳴「美味しかった」ゴチソウサマー
鳴「榊原君も食べなよ。全然手付けてない」ジー
恒一「うん。でも見崎の食べっぷり見てたらもうお腹膨れた気がするよ」ハハハ
鳴「半分食べてあげようか?」ジー
恒一「いいけど……そんなに食べたら太っちゃうよ?」ヒョイ
鳴「そしたら、ムグムグ、痩せるようなの作って」アーン
恒一「まぁ、見崎は大丈夫か」ヒョイ
鳴「あ、次卵焼き取って」アーン
恒一「はいはい」クスクス
恒一「明日は何食べたい?」
鳴「美味しいの」
恒一「うん。頑張るね」ニコッ
鳴「あ、今度は榊原君が付けてるよ。御飯粒」
恒一「え?」
鳴「もう。ここ」ヒョイパク
恒一「あ、ありがとう」
鳴「? どういたしまして」
恒一「うーん、御飯食べちゃったら暇だね」
鳴「そうね」
恒一「本でも読もうかな……取って来るね」スタスタ
鳴「行ってらっしゃい」
鳴「……」ゴソゴソ
恒一「ただいま」
鳴「おかえり。今日は何の本?」
恒一「キングのアンダー・ザ・ドームだよ」
「見崎も何か読む? 貸すよ」
鳴「ううん。やることあるから」
恒一「そっか」ペラ
恒一「……」ペラ
鳴「……」ジー
恒一「……」ペラ
鳴「……」カリカリ
恒一「……」ペラ
鳴「……」ジー
「……」カリカリ
恒一「?」
「あれ? 見崎なにしてるの?」
鳴「絵、書いてた。いいから本読んでて」カキカキ
恒一「うん」
「何書いてるの?」ペラ
鳴「秘密」ジー
恒一「出来上がったら見せてくれる?」ペラ
鳴「それは……ちょっと恥ずかしいかな」カリカリ
鳴「――できた」
恒一「ホント? 僕もちょうど読み終わったよ」
鳴「見たい?」
恒一「無理強いはしないけど、見せてくれるなら。羽は付けてあげた?」
鳴「」フルフル
「これには要らないかなって。それになんにでも羽を付けるわけじゃないよ」
恒一「そうなんだ」アハハ
鳴「馬鹿にされた気がする……」
「意地悪な榊原君には見せてあげません」
恒一「えー」
鳴「無理強いはしないんでしょ? それに……やっぱり少し恥ずかしいし」
恒一「見崎、絵上手じゃない」
鳴「そういう事じゃないの。とにかく、見せてあげない」
恒一「残念」
キーンコーン
恒一「あ、予鈴だね。次の授業どうしようか」
鳴「お腹一杯になったら眠くなっちゃった」ファー
恒一「それじゃ保健室行こうか。ベット空いてるかなぁ」
鳴「ん……」ネムネム
恒一「ここで寝ちゃ駄目だよ」
「ほら、手繋いで。こけない様に掴まってね」ギュ
鳴「うん」ギュ
恒一「いつもは昼休み中に寝ちゃうのに」
鳴「授業はいないものだから大丈夫」
恒一「そういう事じゃないと思うけどなぁ……」スタスタ
保健室
恒一「失礼します」ガララ
「ほら見崎、ベットまであと少しだよ」
鳴「」コク
恒一「もう。――良かった、一つ空いてる」
鳴「」クークー
恒一「寝ちゃってるよ……おーい見崎?」
鳴「Zzz」
恒一「……とりあえず寝かせよう。ちょっとごめんね」ヒョイ
「ほら見崎、おろすよ」ポス
鳴「ん……」ギュ
恒一(首に手を回された……まるで小さい子供みたいだ)
鳴「んぅ……さかきばらくん……」ムニャムニャ
恒一(どうしようこれ)
恒一(いい匂いがする……)クンクン
(睫毛長いなー。普段こんなジロジロ見ないから何か新鮮だ)
鳴「Zzz」
恒一(良く寝てる。ま、起こしちゃ悪いしそろそろ離れよう。そーっと――)
鳴「むにゃ」ゴロン
恒一「うわ」グイ
鳴「ぅむ」グーグー
恒一(いいタイミングで寝返りうつなぁ……寝転がって向かい合う体勢になっちゃった)
(もういいや。僕もこのまま寝ちゃおう。掛け布団して、一応周りからは気付かれないようにしてっと)ゴソゴソ
鳴「すぴー」
恒一「ふふ」ナデナデ
「おやすみ、見崎」
綾野「ふぁぁ……良く寝た……」ムニャ
綾野「うわ、もう5限目終わりじゃん。寝過ぎたー」
綾野「ま、いっか。もうちょっとゆっくりしていこ」ゴロン
「むにゅ……」
綾野(横にも誰かいるのかな? 静かにしとかなきゃ)
綾野(それよりも問題はこういっちゃんだよ……)ハァー
(こういっちゃんと見崎さん……付き合ってるのかなぁ。毎日四六時中一緒に居て、ことあるごとに手を繋いだり抱きついたり。こういっちゃんがいないものじゃなかったら、私も――)
綾野「こういっちゃん……」
「みさきぃ……」
綾野「!? こういっちゃん!?」
綾野(まさか隣ってこういっちゃん!? どどどどうしよ! いやいないもの相手にどうする事もないんだけど!)
(こういっちゃんの寝顔とか、見たい。寝てるんなら、胸元とか緩めてるかも……)ドキドキ
綾野「――よし」
綾野(ちょっとだけ、ちらっと隣を覗くだけ! 触ったり、話かけたり嗅いだり舐めたりしない!)
綾野「……」ソロー
恒一「くー」ギュー
鳴「すぴー」ギュー
綾野「」
キーンコーン
鳴「ん……ふぁぁ」
「よく寝た……」ショボショボ
鳴「ん?」ギュー
恒一「」スヤスヤ
鳴「!?」バッ
(び、びっくりした。抱き着いたまま寝ちゃったのかな? 抱き締められてるし……)
鳴「榊原君起きて。もう帰ろ」ペチペチ
恒一「みしゃき……」ギュウー
鳴「もう……いいから起きて。ちょっと苦しいから」ペンペン
恒一「Zzz」
鳴「反応しない。どうしよう」ウーン
「」ウーン
鳴「……」ウトウト
恒一「」グー
鳴「」スピー
鳴「榊原くーん!」ウフフ
恒一「見崎ー!」アハハ
鳴「榊原君!」ウフフ
恒一「見崎!」アハハ
鳴「さ・か・き・ば・ら・くん!」ウフフ
恒一「み・さ・き!」アハハ
鳴「恒一君!」ウフフ
恒一「鳴!」アハハ
アハハウフフ
恒一「――ぐふふ」スヤスヤ
鳴「えい」バシッ
恒一「ぶっ! ――いたた……」
鳴「おはよう榊原君。随分と楽しそうだったけど、夢でも見てたの?」
恒一「おはよう……あれ? どんな夢見てたんだっけ?」
鳴「さぁ?」
恒一「それよりも見崎、もっと優しく起こしてよ」ズキズキ
鳴「だって全然起きないんだもの。もうこんな時間だよ?」
恒一「――うわ、もう授業終わってるよ」
鳴「部活も始まってるみたいね」
恒一「寝過ぎちゃったなぁ……。見崎もさっき起きたの?」
鳴「ううん。結構前」
恒一「ごめんね。暇だったでしょ?」
鳴「榊原君の寝顔、可愛かったよ?」クスッ
恒一「! わ、忘れて……」
鳴「どうかな。意外とずっと覚えてるかも」
恒一「み、見崎ぃ……」
鳴「それよりも、そろそろ帰りましょ。ここにも人が来るかもしれないし、二人で同じ布団は暑いわ」
恒一「そうだね。……あれ? 見崎だけ出れば良かったんじゃ……」
鳴「それ、自分の手離してから言って」
恒一「!? ご、ごめん!」バッ
(気付かなかった……まさか寝てる間も抱き締めっぱなしだったのか僕!?)
鳴「ふぅ」ギシ
恒一「見崎! こ、これは不可抗力であって、決して下心は無くてその――」アタフタ
鳴「……そう」
恒一「その、許してくれる?」
鳴「別に怒ってないよ」
(私も抱き着いてたし)
恒一「そ、そっか」ホッ
鳴「じゃ、帰りましょ」
恒一「だね」
テクテク
恒一「今日は何の授業にしようか」
鳴「今日も家庭教師するの?」
恒一「当たり前じゃないか。いないものになってから授業サボリっぱなしで碌に勉強してないからね。このままだと来年の受験どころかテストすら危ういよ?」
鳴「それは榊原君もじゃない」
恒一「僕は正直言って勉強しなくても分かるから」
鳴「今の風見君や勅使河原君に聞かせたら? いないもの解除してくれるかもよ? その後は知らないけど」
恒一「もう、屁理屈ばっか言って……」
鳴「榊原君が過保護なの。私ちゃんと家で勉強してる」ムスッ
恒一「教科書丸写ししてる事を勉強って言い張るのやめない?」ハァー
鳴「勉強は勉強でしょ?」
恒一「答え見ながら問題集やってるのと一緒だよソレ」
鳴「榊原君、将来学校の先生にでもなるの?」
恒一「話逸らさないでよ……将来は彫刻関係の仕事に行きたいかな」
鳴「ふぅん、そういうの好きなんだ」
恒一「まぁね。見崎は? 将来の夢とか、そういうの」
鳴「私? 私は、なんだろ……お嫁さん?」
恒一「お嫁さんかぁ……」
鳴「ま、適当にね」
夜見の(ry
鳴「ただいま」
恒一「お邪魔します。今日はお店お休みなんだね」
鳴「天根おばぁちゃんが地区の旅行で居ないから、店を見てる人がいないの」
恒一「霧果さんは?」
鳴「霧果が店番なんてする筈ないし、出来ると思う?」
恒一「……ノーコメント」
鳴「ま、一日ぐらいはいいんじゃない? それよりも早く行きましょ」スタスタ
恒一「あ、待ってよ」
リビング
鳴「着替えてくるから、適当に座ってて」スタスタ
恒一「うん」
(すっかり慣れちゃったな、ココで過ごすのも。まぁ毎日来てれば当たり前か)
恒一「さて、今日は数学と英語かな。昨日みたいに雑談で終わらない様にキチンと用意して――」ブツブツ
ガチャ
恒一「あ、おかえり――」
霧果「あら、ただいま。ここって榊原君の御宅だったかしら?」
恒一「す、すいません霧果さん! 見崎と勘違いしちゃって!」ワタワタ
霧果「冗談よ。いらっしゃい」クスッ
飯だって
恒一「……お邪魔してます」ペコッ
(この人、冗談とか言う人だったっけ?)
霧果「今日も鳴の家庭教師?」
恒一「は、はい」
霧果「そう。ゆっくりしていってね」
ガチャ
鳴「ただいま」
恒一「あ、おかえり見崎」
霧果「おかえり」
鳴「ただいま帰りましたお母さん」
霧果「私、今日も工房に居るから。御飯はレトルトでいい?」
鳴「はい」
霧果「ごめんね。榊原君もおもてなしできなくて……」
恒一「い、いえ。気持ちだけで」
霧果「じゃ、後は二人でね」スタスタ
ガチャ
恒一「……」
鳴「……」
恒一「……相変わらず、不思議な人だね」ハハハ
鳴「変なだけ。何か話してたみたいだけど」
恒一「挨拶してただけだよ」
(ちょっと珍しい? ものを見たけど)
鳴「ふぅん。本当に?」
恒一「ホントだよ。何で疑うのさ」
鳴「別に」フイ
恒一「? まぁいいや。勉強しよ」
鳴「本当にするの?」
恒一「一時間ぐらいだよ。早く終わらせられたら御飯作ってあげるから」
鳴「やりましょ。ほら榊原君も早く」グイグイ
恒一「はいはい」
(現金だなぁ……可愛いからいいけど)
恒一「――で、これをaに代入すれば」サラサラ
鳴「え? え?」
恒一「……見崎、これ教科書に載ってた問題なんだけど」
鳴「だって、途中式なんて書いて無かったから」
恒一「ほら、丸写しするとそういう事になるんだよ。一から説明するから、ほら、ペン持って」
鳴「……はい」グヌヌ
恒一「いい? まずは基本の――」
鳴(榊原君はスパルタ過ぎる……)
恒一「見崎、手」
鳴「はい」
(早くお喋りしたいのに……)
恒一「――ま、今日はこんな所かな」
鳴(結局一時間以上勉強してた)グテー
恒一(結局英語は障りだけだったな。明日はもっと効率的に……)ムムム
鳴「」グー
恒一「――お腹減った?」
鳴「///」コクッ
恒一「じゃあ御飯にしようか。冷蔵庫見てくるね」
鳴「お願いします」
恒一「はは。何かリクエストは?」
鳴「肉じゃが」
恒一「肉じゃがね」ゴソゴソ
「材料は揃ってるから、見崎はテレビでも見てて。すぐ作るから」
鳴「うん」ワクワク
同じお弁当を題材にしていても、俺の書いたヤツとはエライ違いだな
ニュースデス ホンジツミメイヨミヤマシナイデスライスガハッケンサレタイヘンナサワギトナリマシタ
恒一「♪」トントン
鳴「……」ボケー
恒一「よるをーおおうー」カチャカチャ
鳴(楽しそう……)
恒一「? 見崎、まだできないよ」
鳴「そういう意味で見てたんじゃない」
恒一「じゃあなんで……」
鳴「別に。どうだっていいでしょ」ジー
恒一「気になるんだけど……。暇なら手伝ってくれる?」
鳴「いいの?」
恒一「うん。お米磨いでくれる?」
鳴「分かった」
恒一「洗剤とかいらないからね」
鳴「そこまで料理しないわけじゃないよ」ムー
恒一「冗談だよ」
(可愛いなぁ)
鳴「もう」
(何か遊ばれてる気がする……)
スライスって冒険の最初の敵みたいだな
恒一「出来たよ。盛り付けるから、お皿取って」
鳴「はい」
恒一「ありがとう。――はい、見崎」
鳴「いただきます」ヒョイパク
恒一「ゆっくり噛んでね」ハハハ
鳴「うん」ムシャムシャ
恒一「美味しい?」
鳴「おいひいよ」モグモグゴクン
「榊原君も食べなよ」ヒョイ
恒一「うん」アーン
「」モグモグ
鳴「美味しいでしょ?」
恒一「うん。自分じゃいつも通りの味だけど」ヒョイ
鳴「お袋の味って奴だよね」アーン
恒一「そうなのかな?」
鳴「多分」ムギュムギュゴックン
「私も良く知らないけどね」アーン
恒一「見崎が美味しいって言ってくれるならいいよ」アーン
鳴「そう?」
恒一「うん」ムグムグ
鳴「そっか」
鳴「ごちそうさま」ケプ
恒一「お粗末様。片付けてくるね」
鳴「いいよ、そのままで」
恒一「折角だしやって帰るよ。お風呂にでも入ってきなよ」
鳴「時間大丈夫なの? もう8時過ぎちゃってるけど」
恒一「……家に帰ると、どうしても怜子さんと顔会わせちゃって気まずいんだよ」
鳴「あ……」
恒一「ごめんね。僕の勝手でこんなことしちゃって」
鳴「……私こそごめんなさい」ペコッ
恒一「見崎が謝る事じゃないよ」ナデ
鳴「――ありがとう」
鳴「お風呂、入ってくるね」
恒一「うん」ニコ
鳴「榊原君も後で来なよ」
恒一「え?」
鳴「冗談。じゃ」スタスタ
恒一「あ、あはは」
霧果さんは恒一の代わりに榊原家で飯くってるよ
鳴「ふぅ」チャプーン
鳴(今日も楽しかったな……)チャプチャプ
鳴(榊原君も楽しかったかな……。いないものになって落ち込んでたみたいだったし、先輩として私が元気づけてあげなきゃいけないのに)ブクブク
鳴「よし。明日からは少しづつ榊原君を私に甘えさせる」ザパー
「……でも何をしたらいいんだろ」フキフキ
恒一「見崎ー? 僕そろそろ帰るねー」
鳴「」ビクッ
「ちょ、ちょっと待ってー」ワタワタ
恒一「? うーん」
鳴「お待たせ」ホカホカ
恒一「あ、眼帯外してるんだね」
鳴「蒸れちゃうから」
恒一「へー」ジロジロ
鳴「何?」
恒一「ん? いや、綺麗だなって思って。それで何か用だった?」
鳴「用って言うか、勝手に帰られるのが嫌だっただけ」
うんこしてくる
うんこ代行はよ
恒一「気にしないでいいのに」
鳴「するよ。じゃ、またね」フリフリ
恒一「うん。また明日」フリフリ
「あ、余った材料で霧果さんの分の料理作ってるから持っていってあげて。いらなかったら捨てていいから」
鳴「(いつの間に……)うん。ありがと」
恒一「おやすみ見崎」
ガチャ
霧果「あら、榊原君帰ったの?」
鳴「はい。これ、彼が作ったんです」スッ
霧果「へぇ……美味しそうなチャーハンじゃない」
鳴「お母さんにって。要らないなら私食べますけど」
霧果「じゃあ、せっかくだしいただこうかしら」パク
「! おいしい」パクパク
鳴「榊原君の料理ですから」ドヤァ
霧果「鳴も見習いなさい」モギュモギュ
鳴「……それなんですけど」モジモジ
霧果「?」バクバク
>>80
出来てない 2人は幸せになったが 状況は好転してない
教室
恒一(おはよー)
ザワザワ キノウナカオガー マカセロー
恒一(皆楽しそうだなー)
(見崎は……まだか。仕方ない、本でも読んでよう)ペラッ
ガララ
恒一「!」チラッ
久保寺「皆さんおはようございます」
恒一(違った。見崎遅いなぁ……)ペラッ
>>82
チッうるせーな反省してまーす
ガララ
見崎「……」テクテク
恒一「! おはよう見崎。遅かったね」
見崎「おはよ」ファ
恒一「寝不足?」
鳴「うん……ちょっと早起きしたから」ショボショボ
恒一「なのに遅刻したの?」クスッ
鳴「用意に手間取っちゃって」
恒一「用意?」
鳴「ごめん。私ちょっと寝るね……」テクテク
恒一「? お大事にー」
勅使河原(俺の後ろでイチャイチャしてんじゃねーよ)グヌヌ
恒一(結局、昼休みまで寝っぱなしだし……何してたんだろう)ナデナデ
鳴「くーくー」ギュム
川堀(俺の席……)ショボーン
赤沢(対策を対策を対策を対策を対策を対策を対策を対策を対策を対策を対策を対策を)イライラ
恒一「見崎、もうお昼だよ。御飯食べよう」ユサユサ
鳴「むにゃ……」ファァ
恒一「おはよう。良く寝てたね」
鳴「おはよ……ごはん」ゴシゴシ
恒一「ふふ。屋上行く前に顔洗って行こうか」
鳴「うん」コクン
「」フラフラ
恒一「ほら、手」スッ
鳴「ん」ギュ
赤沢「」
恒一「スッキリした?」
鳴「えぇ」キリッ
恒一「寝起きの見崎は、見てて面白いよ」
鳴「そういう冗談、嫌い」プイ
恒一「ごめんごめん。じゃ、行こう」ギュ
鳴「はぁ……」ギュ
(可愛いって言うところだと思うんだけど……)
屋上
恒一「今日は食べやすい様にサンドイッチにしてみたよ。見崎の好きな玉子サンドも――」
鳴「あっ、あのっ、その……」モジモジ
恒一「え?」
鳴「」スーハー
「ううん。はい、これ」スッ
恒一「お弁当箱……?」
鳴「うん」
恒一「これ、もしかして見崎が?」
鳴「」コクン
恒一「僕に?」
鳴「」コクコク
恒一「あ、開けてみてもいい?」ドキドキ
鳴「どうぞ」
恒一「……ごくり」パカッ
恒一「おぉ……!」
(唐揚げにミートボール。串で刺した野菜とハム。卵焼き、ポテトサラダ……)
鳴「ど、どうかな」オソルオソル
恒一「凄く美味しそうだね。嬉しいよ見崎」ニコッ
鳴「……良かった」ホッ
恒一(ヤバい凄い嬉しい。なんだろコレ)ニヨニヨ
鳴(お弁当見ながら笑ってる……喜んでるのかな?)ドキドキ
恒一「た、食べてもいいの?」
鳴「うん。榊原君みたいに上手には出来なかったけど、味見はしたから」
恒一「じゃ、じゃあいただきます」
鳴「めしあがれ」
, ─-、γ 二ヽ
{〃__ { 〃 }ヽ
,..。o≦ ゝ ̄ ノ \ヘ
γ^)/r-、  ̄ ∨7
。o≦ ’ ∨__
(__________ V/
|/::\/::::\/:::\/:::\ V\
. 〃 l::::::\!ィf斥\| l |/ jイ:| ム
| |::i:::::::ヽ弋ン,-‐ゝとつ::ノ , /ン
| |::l::::::::::とつ _,.イ / /\
| ヽ\::::::>,-^< / ≦⌒´
ヽ._ノ >*'゚´ .。o≦ーヽ/〉
(___..。o≦ | く
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. / / .| く
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| | | :| く
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| ノ ノ V  ̄}
|{........./ V f─、
{`^^^ V 〉
{ ∨ 〈
ヽ ノ \ \ ノ⌒Y
\ | \(゙ レ~、
_ __ノ ト、  ̄¨¨¨¨¨¨ノ
. /______ノ \_______,..イ
恒一「」パクッ
(お、美味しい!)モグモグ
鳴「どう?」ドキドキ
恒一「美味しいよ! 凄いね見崎!」パクパク
鳴「ほ、ほんと?」
恒一「うん!」モグモグ
鳴「やった……!」グッ
恒一「でも、何でいきなり?」
鳴「……それはね、謝罪とお礼」
恒一「? 見崎が謝るような事も、僕がお礼を言われる事も無い気が――」
鳴「あるよ。一杯ある」
「榊原君がいないものになったのは、私のせいだもの。ちゃんと拒絶してたら、榊原君は今頃こんな事してない」
恒一「……」
鳴「それに三神先生との関係にも、要らない溝作っちゃったみたいだし」
「――ごめんなさい」ペコ
恒一「やめてよ……僕は――」
鳴「もう一個はね、その……さっき言ったのと、少し矛盾するんだけど」
「榊原君が話しかけてくれた時凄く驚いて、戸惑って――嬉しかったの」
鳴「いないものになって、皆から無視されるのはどうも無かったけどね。やっぱりどこかでストレス溜まってたのかな? 榊原君が『見崎』って呼んでくれるのが楽しみになってた」
「でもそのせいで榊原君までいないものになっちゃって、申し訳なくて――でも、すごく嬉しかった」
鳴「ごめんね。私、最低だよね」
恒一「――見崎」ギュ
鳴「ぁ……」
恒一「見崎、見崎、見崎……」ギュウ
鳴「ごめんなさい。榊原君、ごめんなさい」ギュ
恒一「いいよ。いいから――泣かないでくれ」ギュ
鳴「うん。ありがとう、ありがとう」
恒一「……」ギュ
鳴「……」ダキッ
恒一「……お腹、減らない?」
鳴「」コクン
恒一「食べようか」
鳴「」コクコク
恒一「はい見崎」ヒョイ
鳴「あー」モグモグ
恒一「おいしい?」
鳴「うん」
恒一「サンドイッチってあんまり作った事ないから不安だったんだ。口に合ったなら良かった」ニコッ
鳴「ぅん……///」
恒一「見崎のお弁当、美味しかったよ。ありがとう」
「もしかして今日遅刻したのって、これ作ってたから?」
鳴「昨日榊原君が帰ってから、メニュー決めたり買い物に行ったりしてたから。朝は朝で手際が、ね」フー
恒一「そういうのは慣れだしね」ハハハ
「でも、嬉しいよ。ありがとう見崎」
鳴「気にしないで」
恒一「――僕は、良かったと思ってるよ。いないものになって、見崎と過ごせて」
鳴「え?」
恒一「こんな美味しいお弁当も食べれたしね」
鳴「……毎日、作ってあげようか?」
恒一「たまにでいいよ。今日みたいに遅刻しちゃうかもしれないし」
鳴「必要なのは慣れだって言ったのに……」
恒一「うーん。じゃあ今夜の御飯、一緒に作ろう? 僕が教えるよ」
鳴「いいの?」
恒一「もちろん」
鳴「じゃあ、お願いします」ペコッ
恒一「うん。じゃあ何を作ろうか。あ、材料も買っていかないと」ブツブツ
鳴「ふふ。榊原君って、お母さんみたい」
恒一「そう?」
鳴「うん。でも榊原君はお母さんにはなれないかな」
恒一「男だからね」
鳴「……お婿さん?」
恒一「だね」
鳴「……もう」
恒一「? 見崎? どうかした――」
チュ
恒一「……!?」パクパク
鳴「鈍感」
恒一「……いきなりは、卑怯だよ」
鳴「前フリはしたんだけど」
恒一「分かりづらいって」
鳴「そうかな?」
恒一「……ま、いいか」
鳴「今は晩ご飯のメニュー考えないとね。昨日のチャーハン食べてから、霧果も榊原君の料理食べたがってたよ」
恒一「ホント? じゃあ今日は――」
恒一(こんな風に僕らのいないもの生活は続いていく。期限付きの二人だけの世界。今はそれを楽しむことだけ考えよう)
おわれ
短くてすまんな
GW中インフルで寝込んでた時に書いてたから集中が続かんかったのよ
。o≦ ̄ ̄ ≧o。¨|ー─‐ 、
/⌒:.i^/: : : : : : : : : : : : \⌒Y:: :. (⌒⌒)
|::: <¨ /__: : : : : : : : : : : : : :. \」::: | ~ \/
|::.. >'/ i: : : : : : : : : 、: : : : :. }:: :
ヽ: |/ .::|: : : : : ::. :\ \: :ヽ : l |:: | ._ /ーt_
〈⌒Y⌒|::: ::::ハ. \ {::... ぃ.ヽ::|::. l/::: :| < V ノヽ |
/⌒ヽ._ |:::. ::.! \_{\ \ーヽ≧〉イ^i:: :| 「¨ヾ__ 'ンー‐ァ
>--] y\::..廴ィf竓ミ ̄ 〃ri:::) | /:: i⌒¨ く ⌒シ二
〔 /ヽ_ム 、 Tヽ `弋rjノ とつ/´ .。*√> ,へ| ト' /
`T\/〃 」 |¨、 ∧とつ /{ ´ / |\/、/! | ー′
. \_/~⌒:: \}| `ー- ^ ≦ ヽ し/ :::| | ′メ 私は?
/ ノ:: /、_ノ'∨/ マ/ |/! .::゙| ヽ、
|/::::.. / }: ̄ ∧ ̄ ̄ { │ :. :| ヾ.|
/\:: ′ / /Aム | ヽ. :. ヽ ||
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\! 八 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄´{ '、_)ノ
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. `ー'/ :|| || ト ∨
/__儿__|| | ∨
| }  ̄ ̄、¨¨¨「
}___′ ヽ─:|
}:::::::} ゚%::::|
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}:::::| }::::|
ー‐ ー‐
誰か続きかいてもいいのよ?
このSSまとめへのコメント
無能チョロインはちょっと……。