苗木「…んぅ、なんだろ…この柔らかくて生暖かい物は」
オーガ「///」
苗木「…んぅ、なんだろ…このギトギトして生臭い物は」
ジェノサイダー「///」
舞園「苗木くん、少しいいですか?」
舞園「…苗木くん?」
舞園「…ごめんなさい。もう寝ちゃいましたか?でも、明日の事で霧切さんが…ってあら?」ガチャ
舞園「…もう、不用心ですね苗木くんったら」
舞園「苗木くーん、入りますよー?」
苗木「すう…、すう…」
舞園「っ!」
舞園(な、苗木くんのパジャマ!しかも前が少しはだけて、ちょっと肩の辺りが見えてて、あわわわわ、でも、でも…)
舞園「苗木くーん、そんな格好してたら、風邪引いちゃいますよー」
舞園「…襲われちゃいますよー?」
舞園「………なーんて、そんな事しませんよ。私は超高校級のアイドル。そんな事が見つかったら大スキャンダルです」
舞園「でも、大事なクラスメイトの服を整える位は何の問題もありませんよね?うん、そんなのあるはずがありません」
苗木「…んっ、んう……」
舞園「………………」
舞園「…ああっ、なんだか急に目眩が…。どうしよう、ここは苗木くんの部屋なのに、意識が朦朧としてしまって…」
舞園「あっ、こんな所にベッドが…。何か問題があった気がするけれど、思考が混濁してもう何も分かりません……。おやすみなさい…」ボスッ
舞園「……………」
舞園(な、何をやっているんだ私は………!)
舞園(やっちゃった、やっちゃった、やっちゃった…。苗木くんの布団、あったかい…。それになんだか苗木くんの臭いがして…)
なにやってるんですか舞園さやか!これこそ見られたら言い訳なんて出来ませんよ!
舞園(で、でもでも、鍵はかけておいたし明日にこっそり出たら…)
この状況を作り出した事そのものがアウトなんです!そもそも女の子の方からだなんて、そんなふしだらな…
おやおや、おかしな事を言いますね。夜這いは大和撫子の伝統ですよ?それにただ一緒に寝てるだけじゃないですか。どこに問題があるって言うんです?
舞園(そ、そうです!言ってやってください!)
な、なんてハレンチなっ!そもそもメモ書きでも残してこっそり出て行けばよかった筈です!
鍵もかけずに苗木くんを一人残して、もし苗木くんが誰かに襲われたりしたらどうするんですか?これは適切な判断です。
ああ言えばこう言う…!まったく、そんなだから…
苗木「ん…」ゴロン
なっ、苗木くん!?
はあああああぁぁん!おててが!苗木くんのちっちゃなおててが!
舞園(な、苗木くんの手が…、服の中に……!!)
舞園(ど、どどどうしようどうしよう、これって、でも、いやしかしっ…)
これはアウトです!今ならまだ引き返せます、今すぐそっとベッドから出て自分の部屋に戻りなさい!
それこそそんなの他の人に見られたらどうするんです?殿方が据え膳に手を伸ばしたんです。どうすればいいのかなんて、分かりますよね?
舞園(す、少し黙っててください!えと、こういう時は素数を数えて、2、4、6、8…。)
それ、二の倍数ですけど
苗木「くー、すー…」
舞園「ひうっ!?」
舞園(な、苗木くんの吐息が…!あ、ダメです苗木くんっ、首筋が、そんなっ…)
舞園「な、苗木くん…?ひょっとして、起きてるんじゃないですか…?」
苗木「ん…………」
舞園「ね、寝ぼけたフリをして女の子を襲うなんて、苗木くんはいけない子ですね。そんな悪い子には、お、おしおきが必要ですよね…?」
舞園「ん…、ちゅうっ……」
苗木「んぷっ…」
舞園(や、やっちゃったやっちゃったやっちゃった…。初めての、しかもこんな寝込みを襲うようなので…)
苗木「ん…あ…」
舞園「はあっ…。苗木くん、本当は起きてるんですよね?起きてるけど、そうやって寝たふりをしてるんですよね?」
舞園「返事がないって事は肯定という事ですよね。もう、苗木くんったら本当に…」
苗木「………」モゾ
舞園「ぴうっ!?」
舞園(そ、そこは先っぽが!苗木くん、当たってます、当たってますって!)
舞園(結局、あれから何も出来なかった…。一睡も…)
苗木「ん…、う…ふあ…」
舞園「…あ、苗木くん起きましたか…?おはようございます…」
苗木「ん…?なに…ってうわあああああああっ!!!」
舞園「あんっ、服、破けちゃいますよう…」
苗木「ごっ、ごごごごごめん!でも、なんで、舞園さっ……!!?」
舞園「昨日の事…、何も覚えてないんですか…?」
苗木「き、昨日…?昨日って、何が…」
舞園「…いえ、失礼しました。苗木くんは疲れて先に寝ちゃってたんですよね」
苗木「ご、ごめん舞園さん…。でも昨日の事って、ボク、何を…」
舞園「そうそう、霧切さんから伝言です。明日…ではなく、今日の午後に調査の報告がある、だそうです」
苗木「舞園さ…」
舞園「それでは朝食でお会いしましょう。失礼しました」
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