【安価】あなたは幻想入りしたようです【コンマ】 (316)

このスレは東方Projectを題材とした二次創作スレです。
オリキャラが主人公で、安価やコンマを使って進行します。

安価は特に記述がなければ下2、コンマは下1を採用します。
基本的に自由安価ですが、>>1が捌き切れないと判断した安価については、申し訳ないですが見送らせていただきます。
その場合は直下を採用。
コンマは1ほど低く、9ほど高く、0なら不思議な事が起こります。


遅筆ですが、最後までお付き合いいただけると嬉しいです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1384702677

主人公を作成します...

あなたの性別を決めて下さい。
下2
また同レスのコンマ1桁目で体の丈夫さを判定します。
1ほど貧弱で、9ほど丈夫です。

あなたは女性です。

体はとっても丈夫なようです。
幻想郷でも渡り合っていけるでしょう。多分。



開始地点を選択して下さい。
下2

開始地点は【博麗神社の石段の下】になりました。
遭遇できそうなキャラクターは【博麗霊夢】【霧雨魔理沙】などです。


他に決めておきたいあなたの特徴はありますか?
下2から下4まで

申し訳ございません、家族関係の安価は飛ばさせていただきます……


あなたは【泣き虫】です。
不測の事態が起こると、自然と涙が溢れ出てきます。
涙が出ちゃう、だって女の子なんだもの。


あなたは【元仲居】さんです。
自分の旅館を作るという夢を叶えるため、しばらくの間、修行をしていました。
家事全般はパーフェクト、粗相もしないでしょう。おそらく。


あなたは【女性を魅了する力】があります。
思えばあなたを慕ってくる女の子がいたようないなかったような。
ほとんどの女性キャラと友好的な関係になることが出来るでしょう。



それでは、本編を開始いたします......


【???】


ふと気がつけば、神社であろう石段の下に立っていた。
自分の旅館を作るため意気込んでいたら、謎の……亀裂のような、【スキマ】のようなものが現れた。
近づいたら、この始末。
私はこれからどうなるんだろうという不安で、押しつぶされそうだ。
涙が出そう……

いや、泣いては駄目……私の夢を叶えるためにも!
…………
あ、やっぱ無理。



どうする?
下2


【???】


袖で涙をぐしぐし拭いて、どうにか落ち着かせる。
大丈夫大丈夫私は出来る子なんだ女将だってそう言ってたし同僚や母さんだって言っていた。
……逆に心細くなってくるな、これ……


とにかく行動しなくては始まらない。
この石段を登ればどうなるものか。迷わず行けよ、行けば分かるさ。


石段を登ると、そこには……



コンマ判定
1~4:めでたい色の巫女?さんが居た。
5~7:白黒の魔法使い?っぽい人が居た。
8~9:厳しそうな雰囲気の人が居た。
0:どうやら誰もいないみたいだ。

下1


【古びた神社】


そこには、めでたい色をした巫女さん(だと思う)が居た。
箒で石畳を掃いているみたいだけど、どうも雑なような……


巫女「…………ん? あなた、誰?」


巫女さんがこちらに気づいたようだ。
第一村人発見! といったところだけど、どんな態度で臨むべきか。



どうする?
下2


【古びた神社】


ここはどこか、それだけでも訊こう。
それにしてもよかった。本当によかった。
人が居て助かったと安堵したら、なんだか涙が出てきそう。
あ、駄目だ。もう抑えきれない。これはもうダメかもわからんね。


あなた「…………」ジワッ

巫女「お、おぉ?」

あなた「ぐすっ、ひっく……うえぇぇぇぇぇん!!」

巫女「ちょ、ちょっと!?」


―――――
―――


【博麗神社】


大声で泣きだした私をなだめてくれたこの巫女さんは、博麗霊夢という名前らしい。
そして、この神社は博麗神社。祭ってる神がなんだかよく分かってないらしい。
いいのだろうかそれで。


霊夢「……で、落ち着いた?」

あなた「ごめんなさい……人が居たと思ったら、なんだか……」

霊夢「あなたみたいな人、初めてよ……突然泣き出すなんて」

あなた「え、えへへ……」

霊夢「ま、なんでもいいか。それで、この神社になにか用?」



どうする?
下2


【博麗神社】


あなた「私、自分の旅館を作るのが夢で。まあ、やってやるぞーって意気込んでたのよね」

あなた「そしたら、変なスキマっぽいのが現れて、近づいたら急にここの下で……」ジワリ

霊夢「ちょ、ちょっと?」アセアセ

あなた「あ、いや大丈夫。大丈夫……」ゴシゴシ

霊夢「……しかし、スキマ、ねぇ……?」


霊夢は、なにやらブツブツと呟いているが、声が小さすぎて聞き取れない。


霊夢「わかったわかった。あなたが泣き喚くわけね」

あなた「えっと……」

霊夢「じゃあ、ここがどこなのか。かるーく、大雑把に教えてあげるわ」



―――――
―――


【博麗神社】


霊夢が、私にもわかりやすく丁寧に教えてくれた。
ここは幻想郷という場所で、外界(元いた場所)とはちょっと違うところらしい。
なんでも、幻想郷には妖怪や妖精などの人外がそこかしこに存在すると言う。
この博麗神社の近くに現れたのは、かなりラッキーな方みたいだ。

そして、私がここに来た最大の原因。
【八雲紫】という妖怪が、原因だというのだ。


霊夢「現状、あなたのような一般人が向こうへ帰るには、紫の力が必要なんだけど……」

あなた「なんだけど……?」

霊夢「アイツ、どこにいるのか分からないのよね。呼んでも来やしないくせに、用がない時にひょこっと現れるし」

あなた「つまり、今すぐには向こうに帰る手段がない?」

霊夢「……まあ、そういうことになるんだけど……」


今すぐには帰れない。
もっと言えば、いつ帰ることができるかも分からない。
案外、一週間後かもしれないし、もしかしたら、永遠にこのよく分からないところで生活させられるかも……



どうする?
下2


【博麗神社】


帰れるなんて保証は、どこにもない……なら。


あなた「霊夢! ここに住まわせて!」

霊夢「えっ。あー……うーん……」

あなた「家事なら何でもできるから!」

霊夢「でもなぁ……正直なところ人を養えるほどの蓄えが」

あなた「…………だめ?」ウルウル

霊夢「うっ!? い、いや、駄目……ではないというかなんというか……」タジタジ

あなた「」ウルウルウル

霊夢「あーッもー!わかったわよ! ただし料理洗濯掃除全部やってもらうからね!!」

あなた「やったぁ!」

霊夢「調子狂うなぁ、なんかもう……」ハァ



―――――
―――

あなたのデータ

性別:女
体の丈夫さ:とっても丈夫

特徴:【泣き虫】……あなたは【泣き虫】です。
            不測の事態が起こると、自然と涙が溢れ出てきます。
            涙が出ちゃう、だって女の子なんだもの。

    【元仲居】……あなたは【元仲居】さんです。
            自分の旅館を作るという夢を叶えるため、しばらくの間、修行をしていました。
            家事全般はパーフェクト、粗相もしないでしょう。おそらく。

    【女性を魅了する力】……あなたは【女性を魅了する力】があります。
                   思えばあなたを慕ってくる女の子がいたようないなかったような。
                   ほとんどの女性キャラと友好的な関係になることが出来るでしょう。

開始地点:博麗神社の石段の下


好感度

霊夢【☆】「今まで相手にしたことがないタイプだわ……」




今回はここまでです。
それではまた次回。

再開します。


【博麗神社】


霊夢「じゃあ早速だけど、あなたにはお使いに行ってもらうわ」

あなた「お使い?」

霊夢「そ。お金を渡すから、これで食材を買ってきて欲しいの」

あなた「でも、どこで買えば?」

霊夢「石段を降りてずーっとまっすぐに行けば、そこで買えるから。片道20分で着くんじゃないかしら」

あなた「うぅ、不安だな……」

霊夢「私にもやることがあるから、こればっかりはあなたにお願いするしか……あ、そうだ。ちょっと待って」ガサゴソ

あなた「?」

霊夢「妖怪よけのお守りをあげるわ。知能の低い妖怪程度なら、絶対に近寄ってこれないはずだから」

あなた「わー。ありがとう」


霊夢から【お守り】をもらった。


不安だけど、これからずっとお世話になるんだ。
お使いに行こう。


【人里】


霊夢の言うとおりの道を進んでいくと、それらしいところにたどり着いた。
そこでは人が沢山行き来して、賑やかな印象を与える。
なるほどここなら食材があるかも……。

しばらく、この辺をぶらぶらしてみようかな。
霊夢は「日没までに帰ってくるように」と言われているし、ちょっと寄り道する程度なら大丈夫だろう。
とはいえ左も右も分からない状態。
どうしようかな……



どうする?
下2


【人里】


ワイワイガヤガヤ

あなた「へぇ、喫茶店なんかもあるんだ……いつか行ってみようかな」テクテク

ワイワイガヤガヤ

あなた「露天商かぁ。……なんでトラックのタイヤが売ってあるんだろう?」テクテク

ワイワイガヤガヤ

あなた「…………あれっ?」ピタッ


…………ここ、どこ?
……

もしかして、迷った?


【人里】


あなた「えーとえーと、どど、どうしよう……」オロオロ


これはあれかな、神様からの試練かな?
泣き虫を克服しろとのお告げかな?
勘弁してよ神様……


あなた「あぅ……」ジワ


いや待て泣くな。いくらなんでも短時間で泣きすぎじゃないか。
こらえろこらえろ。


あなた「ぅ……く……」ポロ


やっぱ駄目かも。


【人里】


あなた「ひっく……う、ぅぅ……っ」ポロポロ


???「あの……大丈夫ですか?」


あなた「?」ポロポロ



誰が話しかけてきた?
下2


【人里】


あなた「あぅっ、あなっ、ぐすっ、あなたっ、ずび、だれ?」

霖之助「えっと、森近霖之助と言います。なんだか大変そうだったので、声を掛けたのですが……」

あなた「実は、道に、ぐすっ……迷って……ぅぅぅ……」

霖之助「落ち着いて下さい。大丈夫ですから」サスリサスリ


霖之助と名乗った男性が背中をさすってくれた。
見知らぬ人にここまでやってくれるなんて、いい人だなぁ。


あなた「……ありがとう、ございます」ゴシゴシ

霖之助「よかった。もしでよろしければ、案内して差し上げますが……」



どうする?
下2


【人里】


あなた「えっと、じゃあ、お願いしようかな」

霖之助「それでは、案内しますね。……ところで、どちらからいらしたんですか?」

あなた「博麗神社から……って、分かる?」

霖之助「ああ、霊夢のところから。まあ、彼女なら大丈夫か」

あなた「お知り合い?」

霖之助「一応商売相手ですよ。ツケしか寄越してくれませんけどね」

あなた「あはは……」

霖之助「しかし、あの霊夢が外から来た人間を置いておくとはね」

あなた「あれ? なんで私が外界から来たと?」

霖之助「その服装。外来人特有の格好ですから」

あなた「特有なんだ……でもなんだか分かる気がする。周りとはちょっとズレてるもんね」


【人里】


あなた「食材を買うならどこに行けばいいの?」

霖之助「それなら、ここの通りでしょうね。大抵のものなら、揃っているかと」

あなた「ふむふむ」メモメモ

霖之助「ここから博麗神社まで行くなら、ここを真っすぐ行って右で出口ですので」

あなた「なるほど」メモメモ

霖之助「さて、他になにか気になるところはありますか?」



どうする?
下2


【人里】


あなた「お茶をするならどこがいい?」

霖之助「ふむ、お茶ですか……それなら、ここですかね」

あなた「おお。見るからに茶屋、って感じの外観」

霖之助「あなたもやはり、甘いものには目がない?」

あなた「甘いものは大抵の女の子の大好物だと思うよー」

霖之助「確かに、そうですね」

あなた「あー。なんだかお腹空いちゃったよ……」グゥゥ

霖之助「……おっと。僕も早く戻らないとどやされるな」

あなた「ごめんなさい。わざわざ時間を割いてまで案内していただいて……」

霖之助「いえ、お気になさらず。それでは」



霖之助と別れ、一人で行動することになった……


好感度

霖之助【☆】「迷子で泣く人を相手にするのは、随分久しぶりだったな」





今回はここまでです。
それではまた……

USCに出会ったら高確率でさでずむされるでしょうね。
ちゃんとやっていけるかなこの子。

再開します。


【人里】


あなた「周りの雰囲気から江戸時代を想像してたけど……」キョロキョロ

あなた「割りと、現代に近いところがあるなぁ」


霖之助と別れた私は、とりあえず霊夢に頼まれたお使いを済ませ、(道に迷わないよう)ブラブラと歩いていた。
彼が案内してくれたおかげで、大体の主要施設の位置を把握することが出来た。
今度また出会うことができたら、お礼をしなくちゃ。


そろそろ博麗神社に戻ろうかな、それともまだここにいようかな?



どうする?
下2


【人里】


そろそろ、帰ろうかな。
霊夢に心配をかけては悪いし。
…………
………
……





帰り道、何が起こった?
下2


【獣道】


あなた「うぅ、結構不気味でやだなぁここ」


博麗神社へと通じる獣道を歩いて行く。
人里に行く時は特に感じることもなかったはずなのにな……
行きはよいよい帰りは怖い、って言うぐらいだし、気をつけて行こう。



あなた「……人? かな、あれ」


私の前方5mの辺りに、日傘を差した緑髪の女性が、こちらに向かって歩いてくる。
その女性はとても端正な顔立ちで、しかしどこか怪しい雰囲気を醸している。
美しいバラの棘、みたいな危うさだろうか。


「……あら?」


ひっ。こっちに気がついたみたいだ。



どうする?
下2


【獣道】


周りに人は居ない。
この一帯は私と女性の二人きりの空間だ。
なぜだか知らないが胃がキリキリする。
ううう、でもここの空気に慣れておかないと、これからが大変だろうし……
よ、よしっ。


あなた「こっ、ここここっ、にちはっ」ヒクヒク


声が上擦った……笑顔も多分引き攣っているだろう……
恥ずかしい……


「…………」


一方女性は、一瞬キョトンとした顔をしたと思ったら、すぐに笑って、「こんにちは」と返してくれた。
頬に手を添えながらの挨拶は、さながら貴婦人のようだった。
よ、よかった、いい人っぽい。


【獣道】


しかし、もう一度女性の顔を見て、先程の考えは改めさせられる。
背筋が凍りつくかと思った。
女性が貼り付けている笑顔は、先程までの安心感のある笑顔ではない。
子供が遊び道具を見つけたような、無邪気な笑顔。

これが本当に子供であれば違和感などなかったのだろう。
しかし相手が女性であるから、逆に恐怖を感じた。
無邪気ということは、一切手加減がないということなのだから。


「あなたは、里の人間かしら?」ニコニコ

あなた「えっ。あ……い、いえ違います……」ビクッ

「あらあら……そんなに怯えなくてもいいのに」ニコニコ

あなた「ひっ。ごめんなさいごめんなさい」ビクビク


女性は今も近づいてきている。
一方の私は、恐怖で動けないでいた。
いつの間にか、私は蛇に睨まれた蛙になっていた。


【獣道】


「しかし、ふぅん、里の人間じゃあないのね……」

あなた「は、い……」ビクビク


いつの間にか、彼女との距離は1m以内に縮まっていた。
女性の笑顔は依然として変わらない。
むしろ、さっきよりも……

私の思考は、頬に手を添えられたところで停止した。
呼吸も止まるかと思ったほどに、体が硬直したのだ。


「……ふふっ。あなた、かわいいわね」

あなた「…………ど、どうも」

「ごめんなさい、ちょっとからかいたくなったの」クスクス

あなた「…………」

「機会があれば、また会いましょう? では、ご機嫌よう」クスクス



そう言って女性は、鼻歌交じりで、私の横を通り抜けていった。
暫くの間、私はその場にとどまったままで、動くことが出来なかった。




―――――
―――


【博麗神社】


霊夢「あら、おかえりな――」

あなた「れぇぇぇぇぇむぅぅぅぅぅぅ!!」ギュゥゥッ

霊夢「ちょっ!? どうしたのどうしたのねぇ!?」

あなた「怖かった……怖かった……ッ!! 何あの人化け物なの!?」ガクガク

霊夢「何かあったのは分かったから、落ち着きなさい!」



……あなた説明中



霊夢「ああ……それは多分、【風見幽香】ね」

あなた「よ、妖怪の方でしょうか……」

霊夢「妖怪よ」

あなた「oh……」

霊夢「あなた、変なものに好かれちゃったわね」クスクス

あなた「笑い事じゃないよ! 心臓を鷲掴みにされるほどの恐怖を味わったよ!!」



どうする?
下2


【博麗神社】


あなた「あ、これ頼まれてたもの」

霊夢「うん。確かに受け取ったわ」

あなた「次はなにをすればいい?」

霊夢「そうねぇ……あ。じゃあ、倉庫の掃除でもしてもらおうかしら」

あなた「倉庫があるんだ」

霊夢「まあ、色々入れてるのよ。ここの裏にあるから、適当に掃いたり整頓して頂戴」

あなた「分かった」



―――――
―――


【博麗神社倉庫】


あなた「…………これは」


倉庫内は混沌と化していた。
普段、頻繁に使っているみたいで、埃っぽいというのは無いけど……
とにかく物が散乱している。


あなた「でも、これぐらいで音を上げちゃあ駄目だよね!」


よっし、やるぞー!



掃除中に何が起こった?
下2


【博麗神社倉庫】


掃除をしていると、ヒラリ、と一枚の紙片が床に落ちた。


あなた「…………お札?」


縦長の紙に、なにか訳の分からない文字が書かれてある。
イメージ通りのお札、って感じだ。
なんだか気になり、恐る恐るそのお札に手を伸ばして――



あなたの身になにが起こった?
下2


【博麗神社倉庫】


…………
……?
特になにもないな……ただの紙切れだったのかな。
掃除に戻ろう、と思った時に、違和感を覚えた。
                        、.、、、.、、
なんだか……周りの物がさっきよりも、大きく感じる。
いや、感じるじゃあない!
実際に大きくなっているッ!


霊夢「ごめん、いい忘れてたことがあっ、た……」

あなた「れ、霊夢……」

霊夢「あっちゃー……遅かったかー」

あなた「なんで私の体が小さくなってるのーッ!!?」

好感度

幽香【☆☆】「あー楽しかった♪」



今回はここまでです。
それではまた……

再開します。


【博麗神社】


霊夢「ごめんごめん。作ったはいいけど問題があったお札を、隔離してたのよね」

あなた「で、その内の一つに触ってしまったと」

霊夢「体が小さくなるお札だったみたいね。可愛らしくなっていいじゃない」

あなた「結構不便だよこれ。ところでこれ、いつ戻るの?」

霊夢「…………明日の朝には戻るわよ。たぶん」

あなた「ちょっと待って! 今、小さく『たぶん』って付け加えなかった? 『たぶん』ッ!?」

霊夢「だ、大丈夫よ! 私がそうだって言ったらそうなんだから! きっと」

あなた「なにそれ!? きっとォ!!?」



どうする? または何が起こった?
下2


【博麗神社】


あなた「うぅぅ……!」ポロポロ

霊夢「わぁぁッ! な、なにも泣くことないじゃない!」アセアセ

あなた「だっでぇ……」ポロポロ

霊夢「ホントに、ホントに大丈夫だから!」

あなた「ほんと? ほんとにほんと……?」

霊夢「……保証はしかねるけど」

あなた「びえぇぇぇぇぇん!!」

霊夢「嘘! 冗談ッ! 本気にしないでよもーッ!!」

あなた「ぐすっ……」



どうする? または何が起こった?
下2


【博麗神社】


霊夢「ほら、とりあえずお茶でも飲んで落ち着いて」

あなた「うん……」ズズッ

あなた「あちっ」

霊夢「だ、大丈夫?」

あなた「あふい……」ジワ

霊夢「あなた泣き虫が更に進行してない……?」


ガララッ


「れーむぅ! おなかすいたー!」

あなた「」ビクッ

霊夢「怖がらなくてもいいわよ。敵じゃないから……一応」


【博麗神社】


「あれー? 霊夢どうしたのその幼女?」

霊夢「まあいろいろあったのよ。っていうか体型のことでアンタがいうのもどうかと思うけど」

「それもそっかー! ははははっ!!」

あなた「つ、角……」ビクビク

「んー? そんなに珍しいかなー?」

霊夢「そりゃ鬼なんてアンタ含めて少数だし……」

あなた「お、鬼ィ!?」

「そうだぞー鬼だぞーパンツ奪っちゃうぞー!」ガバッ

あなた「きゃっ、ひゃわぁぁぁぁあああ!!?」

霊夢「やめい!」ゴン


【博麗神社】


「いててー、なにも本気で殴ることないじゃーん」

霊夢「イッ……ツゥゥゥ……! なんて石頭なの……ッ!!」

萃香「まあとりあえず自己紹介だね。私は伊吹萃香! よろしくね!」

あなた「よ、よろしく……」ビクビク

萃香「なんで警戒されてんだろねー霊夢」

霊夢「数分前の自分の行動を振り返りなさいよアル中」



どうする?
下2


【博麗神社】


あなた「霊夢……」ギュッ

霊夢「んー? どうしたの?」

あなた「私、はやく元に戻りたい……」

萃香「この子どうかしたの?」

霊夢「訳あって、私が作ったお札に触れちゃって……それで小さくなっちゃったのよね」

萃香「ほー。じゃあ早く戻してあげればいいじゃん」

霊夢「ちょっとしんどくなるのよねぇ、色々と。まあやってみるけど」

あなた「お願い……」

霊夢「うーん。離れてくれないと出来ないんだけど」

あなた「あ。ご、ごめん……」

萃香「ずいぶん懐かれてるねぇ」

霊夢「そうかしら? じゃあ始めるわよ」


霊夢は、なにかぶつぶつと唱え始めた……



コンマ判定
下一桁が4以上で元の姿に戻ります
下1


【博麗神社】


霊夢「よっしゃ成功」

あなた「おぉ……おおお……っ!」

あなた「戻ったー! ありがとう霊夢!」ギュッ

霊夢「はいはい。どういたしまして」

萃香「めでたしめでたし。ところでお腹すいた」

霊夢「アンタは……もう。あなた、早速だけど、なにかご飯作って」

あなた「任せて! 腕によりをかけて作っちゃうから!」

萃香「さっきとはまるで別人みたいだね」

霊夢「ただ単に体を小さくするだけじゃあなく、精神も少しだけ後退したのかしら」



―――――
―――


【博麗神社】


あなた「おまたせしました!」

萃香「おー。美味しそうだね」

霊夢「確かに、家事スキルは高いみたいね」

あなた「これでも元仲居だしね」

あなた「まあいただいちゃって」

霊夢「そうね。いただきます」

萃香「いただきまーもぐもぐ」

霊夢「行儀悪いわよ、全く……」モグモグ

霊夢「ん……美味しいわね」モグモグ

あなた「本当? お口にあうようで、よかったぁ」ホッ



どうする?
下2


【博麗神社】


萃香がガツガツと平らげ、霊夢がそれを窘める。
そんな姿を見ながら、私も一口食べてみた。
……美味しいけど、まだまだあの人には敵わないかな……

でも、私の料理で、笑顔になってくれる人がいることは、素直に嬉しい。
そもそも私は、いろんな人を笑顔にしたくて、旅館を作ろうと決めたのだ。
笑顔。……それだけのためならば、わざわざ向こうに戻る必要は、ないんじゃないか?
ここで旅館を作るのも、ありなんじゃないか?
今日だって、人里に行って、多少の違いはあれど向こうと全然変わらないってわかった。
私がここにさえ慣れることができれば、やろうと思えば出来るんじゃないだろうか?


あなた「…………」

霊夢「…………」

萃香「あれ? 霊夢食べないの? じゃあもらっちゃうね」

霊夢「あッ!? こら、それは私のおかずよ! ちょっと待ちなさい!!」



―――――
―――


【博麗神社】


萃香「ごちそーさま!」

あなた「お粗末さまー」

萃香「いやーホント美味しかった。勇儀にも食べさせてみたいなー」グビグビ

あなた「お酒臭いと思ったら、常に携帯しているとは……」

萃香「鬼ってのはそんなもんさね」グビグビ



どうする?
下2


【博麗神社】


あなた「ここに旅館併設って、無茶だよねやっぱ」

萃香「土地がないからねぇ。この辺の自然はいじっちゃまずいみたいだし」

あなた「そうなの?」

萃香「よく分かんないけどね。結界がどうのこうの……」

萃香「でもまあ、他の場所なら私たちが作ってあげようか? 旅館」

あなた「あ、いや。別に作りたいってわけでもなくって……」

萃香「そうなの? あなたって料理上手だから、絶対繁盛するよー? 私が保証するから!」

あなた「ありがと。気持ちだけ、ね」

霊夢「よっ、ほっ……ふぅ。何の話してたの?」

萃香「未来の大企業のお話」

あなた「霊夢。布団ぐらい、私が探して持ってきたのに……」

霊夢「不慮の事故が起こっても危ないでしょ。危険性は分かったから触らないと思うけど」

あなた「一回、痛い目見てるからね……これ以上なにか起こったら体が持たないかも」



―――――
―――

好感度

霊夢【☆☆】「あなたもあなたなりに、悩んでるのかしら」

萃香【☆】「料理も美味いしおまけに美人!」



今回はここまでです。
それではまた……

申し訳ございません。
今日はお休みさせていただきます。
更新は明日です。

再開します。


【博麗神社】


萃香「じゃあ私はこの辺で」

あなた「え? 外、結構暗いけどどこいくの?」

霊夢「どっかじゃない。心配しなくてもそいつは鬼だから、何があったって平気よ」

萃香「心配してくれてもいいんじゃない? ねーあなた」

あなた「あはは……」

萃香「それじゃあさらば!」


萃香がそう言った次の瞬間、目の前で文字通り霧と化した。
あんぐりと口を開けて呆然とする私を見て、霊夢が解説を挟む。


霊夢「萃香は密度を操ることができて、ご覧のとおり誰にも掴めない『霧』になることが出来るの」

霊夢「心配しなくてもいい理由が、わかったでしょ?」

あなた「確かに……」



どうする? またはなにが起こった?
下2


【博麗神社】


霊夢「まあそれはいいわ。そろそろ寝ましょうか」

あなた「あ、うん……」


でも、寝る前にやっておきたいことがある。
それは日記をつけることだ。
私が体験してきたことを、記しておこう…………



―――――

春の月 1日目  天気 晴れ

今日から幻想郷で体験したことを、ここに記しておこうと思う。
まあなによりもまずは、幻想郷に訪れたというのが、一番のビッグイベントだろうけど。
あと風見幽香という人と、出会ったことかな?
出来るなら、もう会いたくない……
あ、そうだ。あと体が小さくなったりもした。
すぐに戻ることが出来て、本当によかった。

今日は泣いてばっかりだったな。
泣き虫をどうにか克服しなくちゃ。
明日は泣かない。       と、思いたい。

―――――



あなた「ふぅ。こんなもんかな」


明日は、どんな一日になるんだろう……





………………
…………
……



二日目……



コンマ判定
0~4 あなたの方が早起き
5~9 霊夢の方が早起き

下1


3……あなたの方が早起きでした。


【博麗神社】


あなた「ん……ふあぁああ……」


仲居さんの朝は早い。今は仲居じゃないけど。
霊夢はまだ隣で寝息を立てていた。とっても安らかな寝顔をしている。
かわいい。


……さてと。どうしようかな。



どうする? またはなにが起こった?
下2



【博麗神社】


とりあえず顔でも洗おうかなー、と思っていた矢先、右手首をがっちりと霊夢に掴まれた。
考える暇もなく、そのまま勢い良く引っ張られる。


あなた「お、おおおッ?」

霊夢「……むにゃむにゃ」


どうやら寝ぼけている模様。抜け出そうにもさっきの一瞬でより強くホールドされてしまった。


あなた「おーい。霊夢ー?」チョンチョン


頬を突いてみても変わった反応はない。
この状況、困りはしないけど、もう一度寝ようなんて気にはならないし……



どうする? または何が起こった?
下2



【博麗神社】


起こすのはかわいそうだな。
まあ時間はあるわけだし、様子を見てみよう。


霊夢「んんっ……ん~……」スリスリ


霊夢が私の首のあたりに、頭を擦り付けてくる。
非常にくすぐったいけど、何故だろう。心が穏やかになれる。
と、ほんわり気分でいることが出来たのも束の間だった。


霊夢「…………………んー」ガシッ

あなた「ひぃんッ!?」ビクン


もっ、揉まれた……霊夢に胸揉まれたーッ!!



コンマ判定
あなたの胸の大きさ
1ほどぺったん、9ほどぼいん
下1



6……普通よりちょっと大きい程度のサイズです。


【博麗神社】


霊夢「…………んぁ?」パチリ

あなた「…………」カァァ

霊夢「あらあなた……おはよう。顔真っ赤よ?」

あなた「おはよう。とりあえず胸に添えられた手をのけてくれるとありがたいなぁ……って」

霊夢「ん? ……あ。ごめんごめん。なんか寝ぼけてたのかな?」


霊夢から開放され、ほっと一息。
あー恥ずかしかった。寝ぼけた霊夢は油断ならないなぁ。


霊夢「けど、ずいぶん早起きね?」

あなた「クセになっちゃってるのかな、早起き」



どうする? または何が起こった?
下2



【博麗神社】


あなた「さてと。霊夢も起きたことだし、そろそろ朝ご飯作るよ」

霊夢「あー。お願いするわ。楽しみにしてるから」

あなた「ふふっ。ご期待に添えるよう頑張るよ」



……あなた料理中……



あなた「はい、お待ちどう様」

霊夢「美味しそうね。いただきます」

あなた「うん。いただいちゃって」



【博麗神社】


あなた「霊夢。今日はどうするの?」

霊夢「いつも通り掃き掃除してお茶飲んでのんびり過ごすつもりよ」

あなた「なるほど、ゆったりしてるね」

霊夢「あ、でもあなたが居るわけだから、私の仕事はお茶を飲むぐらいね」

あなた「霊夢が主人で、私がメイドかな」

霊夢「……メイドはもう間に合ってるのよねぇ」

あなた「?」



どうする?
下2



【博麗神社】


あなた「まあ、家事は私がやるってことだし。張り切ってやっちゃうよ」

霊夢「そう? じゃあ、箒を持って神社を適当に掃いて頂戴」

あなた「はーい。あ、食べ終わったら食器は流しに置いといて」

霊夢「ゆっくり味わって食べさせてもらうわ」



―――――
―――



【博麗神社 境内】


博麗神社の境内は、結構広い。
霊夢に曰く、何度も神社が倒壊してこうなったらしい。
神社倒壊って結構大事みたいだけど、気にしてないところを見ると、比喩表現か何かだろう。
こんな立派な神社が倒れるなんて、そんな馬鹿なことがありえるのだろうか?

まあ、広いとはいえ神社の境内。
この調子なら20分ぐらいで終わるんじゃないかな。


あなた「ふ~んふふ~ん♪」サッサッサッ


どうする?
下2



【博麗神社 境内】


落ち葉で焚き火でもしようかな。
と思ったけど、今は春みたいな気温だし、落ち葉も少ない。
かき集めては見たものの、量は少なかった。
わざわざ轍から落ち葉を持ってくるのも、どこか違う気がするしなぁ。


霊夢「なに落ち葉の前で唸ってるの?」

あなた「焚き火でもしようかと思ったけど、量がね」

霊夢「今の季節で焚き火は暑いと思うけど……」

あなた「んー、だよねー」



どうする? または何が起こった?
下2



【博麗神社 境内】


霊夢「まあそんなにしたいなら、ほっ」

あなた「おー、燃えてる燃えてる」

霊夢「今度は冬にやってよね?」

あなた「うんわかっ……あぁッ!!?」

霊夢「ど、どうしたの!?」



何が燃えた?
下2



【博麗神社 境内】


あなた「火、火が燃え移ったァーッ!!」

霊夢「ちょっ!? み、水ーッ!!」バッ


とっさに水を掛けてくれたお陰で、全身びしょ濡れになったものの、とりあえず裾の火は鎮火した。
けど非常に不格好になってしまった。焦げ臭いのが鼻につくし。


霊夢「とりあえず、火傷がなくてよかったわ」

あなた「ごめん……」

霊夢「なんであなたが謝るのよ。流石に、こればっかりは風のいたずらね」

霊夢「代わりになりそうな服は……私の服ぐらいしかないわね」


霊夢の服というと、巫女服か。
腋出しファッションな上に横乳が見えそうな、色々とディフェンス出来そうにない服だけど……


霊夢「あとはもう、買い換えるか……直してもらうしかないかな」



どうする? または何が起こった?
下2



【博麗神社 境内】


あなた「うー……ごめん、貸して」

霊夢「いいわよ。でも、サイズ合うかしらね」

あなた「多少ブカブカでも大丈夫だよ」

霊夢「むしろキツキツになりそうだけど……」



コンマ判定
あなたの背の高さ
1ほど低く、9ほど高い。
下1



9……(女性にしては)超高い!


【博麗神社】


あなた「……ねー、れーむぅ」

霊夢「な、なに? ……ぷっ、くくっ……」プルプル

あなた「いくらなんでもこれ、ちんちくりんじゃない?」

霊夢「だ、大丈夫、よ? に、にあって……くふふっ……」プルプル


腋出し、へそ出し、ミニスカの三拍子が揃った格好になってしまった。
しかしまあ、変えの服装がない以上、これを着用しなければならないわけで。
あとさっきから霊夢が肩を震わせているが、これ笑ってるでしょ絶対笑ってるよ。


霊夢「まあでも着れないよりはマシじゃない」

あなた「そうだけどさぁ」



―――――
―――






今回はここまでとします。
それではまた……

再開します。



【博麗神社】


霊夢「しかしエロいわね。スタイルがいいからかしら?」

あなた「い、言わないでよ恥ずかしい」モジモジ

霊夢「いいじゃない別に。……ほー、すべすべねぇ」サワサワ

あなた「ひゃっ!」ビクッ

あなた「や、やめてよぅ!」

霊夢「あはは。ごめんごめん」



どうする? または何が起こった?
下2



【博麗神社】


あなた「うぅ、ちゃんとした服買いたい……」

霊夢「まあそうなるわよねぇ。今はやることもないし、人里に行って買ってきたらいいわ」

あなた「でもお金がないよ」

霊夢「あー、そっか。向こうのお金は使えないっけ。じゃあ、はい」チャリン

あなた「いいの?」

霊夢「あなたが予想以上に働いてくれるからね。まあ、給料みたいなもんだと思って」」

あなた「じゃあ……早速、行ってくるよ」

霊夢「ええ。いってらっしゃい」



―――――
―――



【獣道】


人里に通じる獣道を歩く。
そういえば、昨日ここで風見幽香って人と会ったんだっけ。
霊夢に曰く、「割りと神出鬼没」らしい。
もしかしてまた会っちゃうかも……うう、恐ろしい。


この格好、人里で目立たないかなぁ。いや目立つよなぁ。
やっぱ焦げててもいいから、あっちの服にしたらよかったか。



何が起こった?
下2



【獣道】


どうやら前方から人が近づいてくるみたいだ。
もしかして幽香さんか!? と身構えるも、姿を表したのは全くの別人。
というか、知らない人だった。


あなた「こ、こんにちはー」

「……? あ、こんにちは」


紫色のロングヘアをなびかせ、全くの無表情で挨拶を返してきた。
頭には、なにやらお面をつけている。お祭りでもあったのかな。


あなた「えっと……お名前は?」

こころ「秦こころでーっす。わーい」


わ、わーい? ……不思議な子だなぁ。
ってあれ? 頭のお面変わってる? ますます不思議だなぁ。



どうする?
下2



【獣道】


あなた「お面の早替え……雑技団の方か何かですか?」

こころ「? ざつぎだんってなに? 組織?」

あなた「まあ、組織と言えば組織みたいな感じだけど」

こころ「組織……いい! 響きがいい!」

あなた(あ、またお面変わってる)

あなた(これは多分、喜んでるみたいだけど……しかし、無表情だなぁ)

こころ「どこに行けばそのざつぎだんに入れるかな?」

あなた「えーっと、多分どこかにあると思うよ」

こころ「秘密結社!? ますますカッコイイ!!」

あなた「あはは。こころちゃんは元気だなぁ」



【獣道】


こころ「ところでお姉さん」

あなた「なぁに?」

こころ「その格好どうしたの?」

あなた「うぐぅっ!!」グサリ

こころ「っていうかそれ宗教家の服……」

あなた「い、色々と事情があるの! 掘り下げないで!!」

こころ「お姉さん顔真っ赤」



どうする?
下2



【獣道】


こころ「うわー、色々と恥ずかしい格好」

あなた「うっ……」

こころ「っていうか妙にサイズ合ってないよね」

あなた「ううっ……!」

こころ「色んな所が見えかかってるけどそこんところは大丈夫なの――」

あなた「うわぁぁぁぁんっ!!」ダダダダッ



こころ「あ、逃げちゃった……」

こころ「面白いお姉さんだったなー。うわーんだって」



―――――
―――



【人里】


…………道中色々あったけど、無事に人里に着いた。
いいんだいいんだ。無事に服が買えたらそれでいいじゃないか。
泣いてないから。泣いてなんかいないんだから。
ぐすん。



どうする? または何が起こった?
下2



【人里】


「うわー、アレ見てよあの格好……」ヒソヒソ
「ギリッギリじゃん……恥ずかしくないのかな……」ヒソヒソ


あなた「…………」


「ねーねー、あのねーちゃんすっげぇぜ!」
「ほんとだー」


あなた「…………」プルプル


「なんていうか、すごく、エロいです……」
「清楚な顔立ちだけど、もしかして意外と痴女……?」



やっぱり目立ったよチクショー!!
やめろ、こっち見てヒソヒソ話すんじゃない!!
ぐすっ。駄目だ、恥ずかしさで頭のなかフットーしそうだよぉ……!!



どうする?
下2



【人里 服屋】


もうさっさと服買うしかこの状況を抜け出せない!
服屋に行こう!!

ちなみに服屋に入るまでの道中、ずっと注目されていた。
ここの人、絶対お祭り好きだろ……



――服屋


店主「いらっしゃ……うおっ」

あなた「何も言わずに服下さい」

店主「あ、ああ、そこらに飾ってあるから、気に入ったのを買ってくといいよ……」



どんな服にする?
下2



【人里 服屋】


色々と見て回って、決めたのはいかにもな和服だった。
決め手はやはり落ち着いた色だから、だろうか。
うんうん。私にはやっぱりこんな感じのが似合うよ。


あなた「これ下さい」

店主「まいど。事情は分からないが、着替えたいなら着替えるか?」

あなた「あ、ぜひお願いしたいです」


と、いうわけで、早速和服に手を通してみた。
しっくりくる。なんていうか、こう、仲居をやってた時を思い出す感じ。



どうする? または何が起こった?
下2



【人里】


外を歩いていると、井戸端会議をしている奥さん方の話が聞こえてきた。
なんでも、温泉が湧いたらしい。
温泉かぁ……浸かりたいなぁ。
人が誰もいなくなった大浴場で思いっきり泳いでたあの頃を思い出す。
よく同僚に嗜められたり、女将に怒られたりしたっけ。懐かしいなぁ。


でも一体どこで湧いたんだろ。
気になる。



どこに温泉が湧いた?
下2



【人里】


噂を聞いていくと、どうやら温泉が湧いたのは、博麗神社の裏らしい。
場所が場所なだけにちょっと行きづらいみたいだ。
確かに、色んなモノがランダムエンカウントするような道を、好き好んで通る人間はいないだろう。
私みたいに、弱い妖怪から守ってくれるお守りを持っているなら、話は別だろうけど。


しかしこれはいいことを聞いた。
温泉が湧いたってことは……お風呂入りたい放題じゃない!!

多分、霊夢も同じこと考えてるだろうな……



どうする? または何が起こった?
下2



【人里】


まあ、目的のものは買えたわけだし、神社に戻ろう。



――獣道――


あなた「かえーろー、かえーろー、かえぇーえろぉーおよー、じんじゃまでぇー♪」


歌いながら帰路を辿っていく。
やっぱり歌はいいね、怖いという気持ちを軽減してくれる。
昨日のアレがちょっとトラウマなのかな……
いや流石に2回も会わないよ……会わないよね?



どうする? または何が起こった?
下2



【獣道】


幽香「…………あら、また会ったわね♪」ニッコリ

あなた「」


でっ……でたァァァァァァ風見幽香だァァァァァァあああッ!!?


幽香「昨日とは違う格好ね。なにかあったの?」

あなた「あっ、や、その、あのあの……」ビクビク

幽香「んもぅ……どうしてあなたってば、そんなに面白いリアクションしてくれるの?」ニコニコ


まただ、またあの無邪気な笑顔だ!
怖いよォめちゃくちゃ恐ろしいよォォォッ!!

で、でもでもっ。ここでいつまでも怖気づいててはいけない!
そうだ、向こうはまだ具体的に何もしてないじゃあないか。
普通にしていけば大丈夫……なはず!



どうする?
下2



【獣道】


あなた「じ、神社に温泉が湧いたみたいですよ」

幽香「ああ。そういえば、そんな噂を聞いたわね」

あなた「ご、ご一緒に……どう、ですか?」

幽香「……驚いた。まさか人間から誘われるなんて思わなかったわ」

あなた「ひぃっ、ごめんなさいごめんなさい……」

幽香(もーホントに私の心をくすぐる仕草ばっかりするんだからかわいい)ニコニコ

幽香「ええそうね。折角ここまで来たのなら、入って行きましょうかね」

あなた「ほっ……」

幽香「ほらほら、早く行きましょう?」

あなた「あっ。は、はい!」



―――――
―――

好感度

幽香【☆☆☆】「もっともーっと、からかいたくなっちゃった」

こころ【☆】「面白かった。もう一度会ってみたいな」



今回はここまでです。
それではまた……

☆の上限は特に決めてません。
「ああこのぐらい好かれてるんだな」的な感じで、大雑把に見てください。

再開します。



【博麗神社】


霊夢「あら、おかえりなさ――」

あなた「」サッ スッ ギュッ

霊夢「ど、どうしたのいきなり後ろに隠れて」

幽香「ずいぶん、嫌われちゃったわねぇ」ニコニコ

霊夢「幽香。……そういえば、昨日からやたら怖がってたかしら。なにしたのよ」

幽香「あら怖い」

あなた「ゆ、幽香さんは、なにもしてないよ」

幽香「そうそう。ただ笑顔で近づいただけで、むしろなんで怖がられているのか分からないぐらい」

霊夢「アンタの笑顔は、人間のそれとは意味合いが違うのよ」



【博麗神社】


霊夢「っていうか、あなたも。怖いならどうして連れてきたのよ」

あなた「あ、それなんだけど……噂で、ここの裏で温泉が湧いたって」

霊夢「ああ……確かに湧いたっけ。なぁーんかデジャヴな感じがするのよねぇ」

あなた「その温泉に、一緒に入らないかって、誘ったの」

幽香「誘われちゃった」

霊夢「……あなたって、幻想郷向きの性格よね。普通、妖怪と一緒に入ろうなんて思わないわよ?」

あなた「そ、そうかな……」

霊夢「まあ幽香ならあなたに手を出さないだろうし、仮に出したとしたら全力で退治するから、入ってきていいわよ」

幽香「過保護ねぇ。お気に入りなの?」

霊夢「ただでさえ妖怪神社って言われてるのに、そこで人が死んだって話になればもう致命傷じゃない」

幽香「妖怪神社の時点で半分死んでるようなものだけどね」



【博麗神社裏 温泉】


というわけで、幽香さんと二人っきりで温泉に浸かることになった。
入った直後はビリビリと熱かったけど、段々と慣れてきて丁度いい湯加減になった。


幽香「ふぅー……こういう温泉も、なかなかいいものね」

あなた「そう、ですね」


なんていうか、艷やかだなぁ……
一挙手一投足に女性としての魅力が備わっている。
やっぱ妖怪だと、いろいろ違うんだと感じさせられる。
見た目が人間と同じなだけに、余計強く思った。



どうする? または何が起こった?
下2



【博麗神社裏 温泉】


幽香「あら、私の体がそんなに気になる?」ニコ

あなた「い、いえっそんなっ」アタフタ


確かに、大きな胸が気になって見てたけど、そんなこと言えるわけ無いし……


幽香「ふふっ。あなたも、いいもの持ってるじゃない」モミ

あなた「ひゃうっ!?」ビクン

幽香「ふむ……なかなか揉みやすい形ね……」モミモミ

あなた「あっ、やぁっ……やめっ……!」モジモジ

幽香「あはは、ホントに面白い反応してくれるんだから」ニコニコ



どうする? または何が起こった?
下2



【博麗神社裏 温泉】


あなた「あっ……! ゆ、幽香さん……ッ」ビクビク

幽香「なぁに?」モミモミ

あなた「も、もうそろそろ、揉むのは……」ビクビク

幽香「あらー、聞こえないわねー」ギュッ

あなた「んんんっ! つ、掴まないでっ……!」ビクッ

幽香「いい反応ねぇ。こうしたら、どうかしら?」クリッ

あなた「はっ、あぁあ!!」ビクン

幽香「うふふ……じゃあ今度は――」

あなた「や……も、もうゆるし――」



―――――
―――



【博麗神社】


気が付くと、私は薄着になって縁側で寝そべっていた。
隣には霊夢がお茶を啜っている。


あなた「う……あ、あれ……?」

霊夢「あら、気がついた? のぼせるなんて、あなたも結構マヌケねぇ」

あなた「のぼせ……?」


うぅ、温泉に浸かっていた間の記憶が、無い……
幽香さんと入って、それからどうなったっけ……


霊夢「そういえば幽香の顔が、やたらツヤツヤしてたけど……温泉の効能かしら」

あなた「うー……どうなんだろう……」



どうする? または何が起こった?
下2



【博麗神社】


霊夢「もうちょっと、ここで涼んでく?」

あなた「いや、もう大丈夫……幽香さんは?」

霊夢「お茶飲んで帰っていったわ。『また会いましょう』、だって」

あなた「……もはや狙って来てるのかな……」ブツブツ


と、しばらく霊夢と話をしていると、突然『ドン!』という音が聞こえてきた。
音の方向的に、境内の方みたいだけど……
遠くから、「おーい! 霊夢ー?」と聞こえる……



霊夢「あら……魔理沙が来たのね」

あなた「まりさ?」

霊夢「色々と腐れ縁のある、白黒の魔法使いよ」

「お前は紅白の癖に、人の色のことをとやかく言うなよなー?」



【博麗神社】


「おぉ? なんだ、見ない顔が居るな」

あなた「初めまして」

魔理沙「霧雨魔理沙だ。見ての通り、普通の魔法使いだぜ」


確かに、おおまかな部分は、想像する魔法使いっぽい。
特に頭の帽子とか、手に持ってる箒とか。
けど、普通魔法使いって、家に引きこもってよく分からない呪文とか唱えているものじゃないのかな?


霊夢「今日はどうしたのよ?」

魔理沙「用なんて特に無いけど。来ちゃ駄目か?」

霊夢「いいや、別に」



どうする? または何が起こった?
下2



【博麗神社】


魔理沙「ん? ……ここの裏から、微妙に魔力を感じるんだが」

霊夢「裏なんて、温泉ぐらいしか無いわよ」

魔理沙「なんだまた湧いたのか。ちょっと調べてもいいか?」

霊夢「お好きにどーぞ。期待通りの成果が取れるかどうかわからないけどね」


魔理沙は「じゃあちょっと行ってくる!」と言って、神社の裏手へと回っていった。


霊夢「魔理沙は、ああやって気になったものはとことん研究する質でね」

あなた「なるほど。それで活発なんだね」

霊夢「そうね。思えば、色んな所を飛び回ってるわ」


遠くで、「おぉ、これはいいものがとれた!」という声が聞こえてくる。
アウトドアな魔法使いか。そういうのも、アリなのかな。



【博麗神社】


魔理沙「いやー、結構いいものが採れたぜ。サンキューな」

霊夢「別に私の所有物じゃないから」

あなた「魔理沙は、どんな魔法が使えるの?」

魔理沙「んー? 一応基本は抑えてるけど……一番はやっぱこれか、なッ!」


そう言って人差し指を、空に向かって突き上げる。
すると星を模した光が、大量に天へとばらまかれていった。


あなた「すご……きれい……」

魔理沙「ははっ、それはよかった」



どうする? または何が起こった?
下2



【博麗神社】


あなた「ねえねえ、私にも出来るかな?」

魔理沙「コツさえ掴めば出来るんじゃないか? こういうのはイメージだからな」

あなた「イメージかぁ……」


先程の魔理沙の魔法を頭に入れ、同じように指先を天空に向かって向けた。


魔理沙「こう、指先から何か出てくるみたいな感じでやってみな」

あなた「うーん……え、えいっ!」


ポンッ、とマヌケな音が響いたかと思うと、頭に何かが落っこちてきた。
見てみると、先程よりショボイ星が、私の膝に乗っかっていた。


あなた「で、出来た!?」

魔理沙「ほー。アンタ、魔法使いなれるんじゃないか? こんな短時間で出来るもんじゃないぞ」



【博麗神社】


霊夢「でも、この子に魔力のようなものは感じなかったけど……」

魔理沙「ならこの魔法のお湯じゃないか? こいつは一時的に魔力が練れるようになる成分があったし」

あなた「一時的なものかぁ……」

魔理沙「いやいや、でもホントにすごいぞ。それだけ、アンタの潜在能力が高いっていう証拠だ」

魔理沙「修行すれば、結構やれるようになるんじゃないか?」

霊夢「修行ね。結構キツイんでしょ?」

魔理沙「まあ、精神的にくるものばっかだからな」



どうする? または何が起こった?
下2



【博麗神社】


魔理沙「いやしかし、コイツの才能をここで埋めておくのはもったいない……」

魔理沙「なあアンタ。修行の触りの部分だけでもやってみないか?」

あなた「うーん、確かに魔法には興味あるけど……」


魔法か……小さい頃は憧れてたけど……
正直今となっては、恥ずかしいだけだしなぁ……


魔理沙「そうか……まあ、興味が湧いたなら、言ってくれよ」

あなた「分かった。その時はよろしくね」



―――――
―――

好感度

魔理沙【☆】「興味深いな……」



今回はここまでです。
それではまた……

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