魅音「圭ちゃん？わかっているよね？一度も私に勝った事が無いってこと」

圭一「う…っ」

レナ「魅ぃちゃんは強いからね…私もあまり勝った事無いんだよ…だよ」

沙都子「そうですわよ。今更勝ちたいなんて…」

梨花「急にどうしたんですか？圭一」

圭一「勝って…１日だけでもお前ら全員をメイドにしてご主人様って呼ばせたいんだよ！…それから…色んな奉仕をしてもらったり…」ブツブツ

羽入「圭一がおかしいのです！」ガーン

魅音「野望…だね」

梨花「入江から変な薬をもらったのですよ、きっと☆」

レナ「梨花ちゃん、止めようよ…冗談に聞こえない…」

沙都子「大丈夫ですの？圭一さん…少し休んだほうが…」

圭一「なんだよお前ら…怖じ気付いたのか？」

レナ「ち…違うよ！昨日入江先生の所に行ったのか気になっただけで…」

圭一「行ってねぇよ」

魅音「…わかった。じゃあ、今回はババ抜きで勝負しよう！準備は良い？」

一同「はい！」

ー数分後ー

レナ「魅ぃちゃん…このトランプ…」

魅音「うん。今気付いたよ」

沙都子「…」

梨花「…」

圭一「これじゃあ勝負出来ねぇよ！だいたい、1枚足りないなんてあり得ないだろ！？」

魅音「いやぁー、ごめんねみんな」

沙都子「気にしないでください。それより、次の部活は何ですの？」

魅音「次は…鬼ごっこなんてどう？」

圭一「男の体力ナメんなよ」

レナ「体力には自信無いけど隠れるのは得意だよ、だよ」

沙都子「トラップで勝ちますわ！ヲーホｯホｯホｯ」

梨花「私も頑張りますです」

魅音「じゃあ決まりね！鬼は当然圭ちゃんだよね？」

圭一「は？」

レナ「私達に勝ってご褒美GETしたいのは圭一くんだよ？だよ？」

圭一「そうだな…全員捕まえてメイド姿拝むぜぇぇ！」

魅音「制限時間は１時間ね、範囲はこの学校から山まで。じゃあ…10数えたら捕まえに来て良いよ！」

女子「逃げる」

圭一「女子に勝てない俺では無い！1、2…10！行くぜ！」

ナレーション羽入「こうして、いつも通り(？)の楽しい部活が始まったのです。…梨花が心配です。あぅあぅ」

圭一(まず狙うのは…捕まえやすそうなレナか…いや、梨花ちゃんもいけるか？)

圭一(沙都子はトラップが厄介になりそうだから後回し、魅音は最後…よし、まずは二人から見付けよう)

ナレーション羽入「圭一が歩いていると、校舎のグラウンドの真ん中に人影がありましたのです」

圭一「あれ？あの人は先生かな？……！いや、違う。魅音だ」

魅音「圭ちゃーん！これはかくれんぼじゃないんだよ？男の圭ちゃんが唯一私達に勝てそうな鬼ごっこ…すなわち、体力勝負なんだよ！」

圭一「ずいぶんと余裕そうじゃねぇか…」

魅音「当たり前でしょ？私で時間稼ぎしているんだから」アハハッ

圭一「そういう事か」

ナレーション羽入「そして、ついに圭一と魅音の距離は30mを切った…その時、圭一は一気に走り出した。それと同時に魅音も山の方へ一気に走り出す。あぅあぅ…私がナレーションで大丈夫なのでしょうか？」

魅音「アハハッ…圭ちゃんの走り、期待してるからね？」ダダダッ

圭一「俺もお前がどこまで逃げ切れるか楽しみだぜ」タタタタタ

魅音「圭ちゃん遅い遅い！アハハッ」

圭一「くそっ…軽く1㎞は走っているのにペースが落ちねぇ…」ﾊｧﾊｧ

ナレーション羽入「真剣に走っていたその時、圭一は確かに山の木の隙間に少女を見掛けました」

圭一「レナか？沙都子か？…梨花ちゃんか？」

ナレーション羽入「圭一は魅音を追いかけるのを中断してその少女に近付き…」

圭一「捕まえた！」バッ

圭一「…え？」

ナレーション羽入「圭一はその人を見て驚いたのでした」