P「やよいがグレた」(128)

やよい「……」クッチャクッチャ

小鳥「あ…あのー、やよいちゃん?
事務所の中でそんな座り方は…(ウンコ座り…)」

やよい「…あ?」クッチャクッチャ

小鳥「…だからね」

やよい「ぺっ」ベチャ

小鳥「こ、こら!事務所の床に唾を吐くなんて…」

やよい「うっせえババア」

小鳥「ぴよ!?」

小鳥「うぅっ、ひどい…」タタタ

やよい「へっ、雑魚が」クッチャクッチャ



春香「こらっ、やよい!」

やよい「春香さ…なんか用か春香」クッチャクッチャ

春香「小鳥さんにひどい事言ったんだって?謝りなさい」

やよい「へっ、やだね」クッチャクッチャ

春香「…どうしちゃったのよ、やよい…」

春香「小鳥さん泣いてたよ、あの優しいやよいはどこに行っちゃったのよ…」

やよい「へっ、いい気味だ」

春香「やよい!」ゴツン

やよい「うぅー、いたいー」ヒリヒリ

春香「本当にどうしちゃったの!?」

やよい「ばーか、くそ春香!」テテテテッ

春香「やよい…」

やよい「春香さんめー、叩きやがってー」テクテク

やよい「あっ駄菓子屋よっていこ」

やよい「駄菓子屋は不良のいこいの場だぜ」

やよい「おばちゃんこれ」

おばちゃん「はいよ20円」

やよい「真の不良は万引きとかしないぜ」テクテク

やよい「アタイは貧乏じゃないし、20円のお菓子も買えちゃう」テクテク

やよい「……」ソロォ-

やよい「よし、春香いない!」

小鳥「春香ちゃんなら仕事に行ったわよー」

やよい「てめっ、このっ、チクりやがって!」ポコポコ

小鳥「いたっいたいぴよ」

やよい「なにがぴよだババアが…ふぅ、一服すっか」スッ

小鳥「まっ、まさかタバコを……シガレットチョコか」

やよい「ふぅー、やっぱり一服はしみるぜー」

小鳥「やよいちゃん…お仕事行かなくていいの?」

やよい「あ?んなもんサボりにきまってんだろー」

やよい「まったく、不良が仕事なんかしてられるかってんだ」プハー

小鳥「ぴよ…でもお仕事はちゃんとしないと…」

やよい「なんだよー、アタイがここにいるとじゃまだって言うのかー?」

小鳥「そ、そうじゃないけど…」

やよい「たくっ、ぴよすけが」プハー

亜美「んっふっふ~、見てたよやよいっち、不良になったんだね→」

やよい「ちっ、やよいっちじゃネーだろーが、
最近の若いのはれいぎってモンを知らねー」

亜美「は?」

真美「……」チョイチョイ

亜美「なに?」

真美「ごにょごにょ」ヒソヒソ

亜美「…なるほど」ウンウン

真美「失礼しましたやよいの姉御、うちの若いのが」

やよい「おっ、おうわかればいいんだよ」

亜美「やよいの姉御、一本いかがですか」スッ

やよい「おっ、ココアシガレットか、わかってるじゃねーか」スッ

亜美「へへっ、どうぞどうぞ」

やよい「そうやっておりこうにしてれば、
舎弟にしてやってもいいんだぜー」プハー

亜美「シャテーだって」ヒソヒソ

真美「あわせてあわせて」ヒソヒソ

亜美「うれしいっすやよいの姉御!」

真美「真美もお願いしまっす!」

やよい「よーし、じゃあついてきな!」

亜美真美「へいっ!」

小鳥「ああ、どうしよう…亜美ちゃん達まで悪ノリしちゃって…」

亜美「それで姉御、どこに行くんですか?」テクテク

やよい「きまってんだろー、不良がするって言ったらけんかだよけんか」テクテク

亜美「へ?誰と?」

やよい「そんなもんてきとーに目があったやつと…」

真「おーい、やよいに亜美真美ー、どこ行くんだー?」

雪歩「おはよう、やよいちゃん、亜美ちゃん真美ちゃん」

やよい(真さんか…)

真「何してたの3人で?」

やよい「別に…」プイ

真「何で目をそらすんだよ…まぁいいや僕行かなきゃ、
雪歩は事務所に行くんでしょ、じゃあね」

雪歩「うん、真ちゃんバイバイ」

やよい「ぎらり」

雪歩「3人共一緒に事務所に行かない?美味しいお茶が」
やよい「おい雪歩」

雪歩「…え?やよいちゃん?」

やよい「おまえなれなれしーんだよ、お茶なんか飲むかババアじゃあるまいし」

雪歩「え……え?」

亜美「うわ…まこちんが行った途端に強気になった…」ヒソヒソ

真美「小物だよ小物」ヒソヒソ

やよい「ほらほら穴をほってみろよー」ポコポコ

亜美「これはさすがにゆきぴょんかわいそうだよー」ヒソヒソ

真美「ちょっと待って様子が…」

雪歩「……やよいちゃん?そういう言葉使いって、良くないと思うなぁ…」

やよい「うるせーんだよ、うめちゃうぞー」ポコポコ

雪歩「……」ゴツン

やよい「……」ポカーン

雪歩「駄目だよぉこんな事しちゃ」ユラァ

やよい「う…うぇぇ」ジワァ

亜美「あちゃー…」

真美「うわぁ…」

雪歩「泣いたらいいと思ってるの?」

やよい「う…ばーか、もぐらー」テテテテッ

亜美「あー、行っちゃった」

真美「ゆきぴょんは怒らせちゃだめだね…」

やよい「ちくしょーちくしょー」グスッグスッ

やよい「今度会ったらぜったいやっつけて…」prrrr

やよい「あっ、事務所の携帯だ」ピッ

やよい「もしもし」

P「やよいか?何やってるんだ!現場に来ないで!」ガミガミ

やよい「……うっ、うるさいばかー」ガチャ

やよい「へへっ、言ってやった」

やよい「……ちくしょー」トボトボ

やよい「……」トボトボ

いぬ美「ばうっばうっ」チャッカチャッカ

やよい「うわっ、なんだおまえ」

いぬ美「はっはっ」フンフン

やよい「やっ、あっちに行け!」

響「待てーいぬ美ー」タタタッ

やよい「なんだ、ぼっちのとこのばか犬か」

響「おー、やよいー……ん?今何て言ったんだ?」

やよい「あっ」ピコーン

やよい「それがー、雪歩さんが言ってたんですけどー」

響「なにっ」

やよい「響さんはぼっちだって。ぼっちってどういう意味なんですかー?」

響「あいつ…」

やよい「あと飼ってる動物はばかばっかりだって」

響「ゆっ、許せないぞ」タタタッ

やよい「えへへー、やったやった」ピョンピョン

やよい「この調子でみんなの仲を悪くさせちゃおー」テクテク

やよい「あっ千早さんがいる、よーし…」

やよい「千早さーん」

千早「あら高槻さんこんにちは」

やよい「千早さんって、まな板なんですかー?」

千早「え?高槻さん?…え?」

やよい「春香さんが言ってたんですー、千早さんはまな板だーって」

千早「そんな…」

やよい「まな板ってどういう意味なのかなーって」

春香「おかしいなぁ、私そんな事言ってないんだけどなぁ…」ユラァ

千早「え?春香?え?」

やよい「やばいっ」テテッ

春香「千早ちゃん逃がさないで!」

千早「は、はいっ!え?」ガシッ

やよい「はなせー」ジタバタ

春香「やよい…雪歩にもひどい事言ったんだって?
プロデューサーさんも怒ってるし、とにかく事務所に連れてくから」

やよい「やだー!はなせー!」ジタバタ

千早「ちょっ、高槻さん暴れないで」ダキッ

やよい「へんたいー!はなせー!」バタバタ

千早「……」ハァハァ

やよい「……」グスッヒック

P「…それで、どうしてこんな事したんだ、やよい?」

やよい「……」ヒックヒック

響「自分も説明して欲しいぞ…」

P「泣いてちゃわからないだろ…」

やよい「……」グスッグスッ

春香「やよい…正直に話してくれたらみんな怒らないから…
何か理由があるんでしょ?優しいやよいがこんな事するはずないもん」

やよい「…ひっく…前に…運動会の時に…」グスッ

春香「うん」

やよい「他の事務所の…人に…ばかにされて…」エグッ

響「うん」

やよい「わたしがっ…ひっく…弱いから…ばかにされたから…」ヒクッ

雪歩「うん」

やよい「不良になって…えぐっ…強くなれば…ひぐっ」グスッ

千早「ええ」

やよい「ばがに…ざれだいどおぼっでぇぇ…」エグッエグッ

春香「まったく…ばかだなぁやよいは…」ナデナデ

P「そうだ、やよいは不良なんかより
ずっと強いってここにいる皆は知ってるんだぞ」

やよい「でもっ…でぼっ」ゲホゲホ

春香「ほらほら、泣きすぎてむせちゃってるじゃない」サスサス

千早「高槻さん、高槻さんは無理に変わろうとなんてしないでいいの」

雪歩「そうだよぉ、いつものやよいちゃんの方がずっといいよぉ」

やよい「……」グスグス

やよい「小鳥さん、ごめんなさい」

小鳥「いいのよ」

やよい「雪歩さんごめんなさい」

雪歩「もういいよぉ」

やよい「響さんごめんなさい」

響「なんくるないさー!」

やよい「千早さん、ごめんなさい」

千早「ええ、何も気にしてないわ」

やよい「春香さん…ごべんなざいー」ビエー

春香「気にしない気にしない、だって私達、仲間だもんげ!」



おわり

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