犬「にんげんになりました」男「なんと」(147)

犬「・・・」

男「・・・」

犬「・・・」

男「・・・」

犬「よろしくおねがいします」

男「とりあえず服を着ろ」Tシャツワタシ

犬「きました」

男「よし」

犬「ほめてください」

男「・・・なに?」

犬「ごしゅじんはふくをきろといいました」

男「言ったな」

犬「ですからわたしはふくをきました」

男「着たな」

犬「ほめてください」

男「・・・」

犬「・・・」

男「・・・えらいぞ、犬」

犬「!」

犬「わふ・・・」ブンブン

男(しっぽすげぇ)

犬「ありがとうございます」

男「・・・いや」

犬「ときにごしゅじん」

男「なんだ?」

犬「おなかがすきました」

男「・・・」

犬「・・・」

男「・・・」

犬「ますたー、いつもの」キリッ

男「そんなのどこで覚えた」

犬「『てれび』でやってました」

男「そうか・・・」

犬「はい」

男「・・・」

犬「・・・」

男「・・・」

犬「・・・ちなみにこれはおみせの『ますたー』とごしゅじんといういみの『ますたー』がかかっt」

男「聞いてない」

ちょっと飯食ってきます
すんません

犬「そうですか」

男「ああ」

犬「・・・」

男「・・・」スクッ

犬「どこかにいかれるのですか?」

男「・・・買い物に」

犬「!つまりさんぽですね!?」

男「違う」

犬「?なにがちがうのでしょう?」

男「お前は留守番だ」

犬「?」

男「・・・行くのは俺だけ。お前は行かない。わかるか?」

犬「なぜですか?」

男「・・・シャツ一枚の女の子を連れていくわけにはいかないだろう」ボソ

犬「???」

男「とにかく、次の休日に服を買いにいくからそれまで我慢しろ」

犬「・・・わかりました」ショボーン

男(あからさまに落ち込んだなぁ)

男「・・・犬」

犬「・・・なんでしょう?」ショボーン

男「言うこと聞いてえらいぞ」ナデナデ

犬「!!」

犬「と、とうぜんです!いぬですから!わたしいぬですから!!」ブンブンブンブン

男(おぉ・・・。まるでプロペラのようだ)

男「それじゃあ行ってくる」

犬「はい!いってらっしゃいませ!」

バタン

犬「・・・」


『言うこと聞いてえらいな』

犬「・・・」

犬「・・・わっふ」フリフリ

30分後

犬「ごしゅじんはまだでしょうか」

1時間後

犬「ごしゅじんおそいです」

さらに30分後

犬「・・・」

もひとつ30分

犬「グスッ・・・」キューン・・・

ガチャ

犬「!!!」

男「ただいま」

犬「ごしゅじん!」ドグッ!

男「ガフッ」ドサァ

犬「ごしゅじん!ごしゅじん!」ペロペロペロ

男「・・・」

犬「」ペロペロペロペロペロペロペロペロペロ

男「やめなさい」

犬「しつれい。すこしわれをわすれてしまいました」

男「・・・次からは気をつけろ」ベトベト

犬「わふ」

犬「それよりもごしゅじん」

男「なんだ?」

犬「とてもさびしかったです・・・」

男「・・・」

犬「とてもとてもさびしかったです・・・」

男「・・・」

犬「あとすこしおそかったら、さびしさのあまりおしっこをもらしていたかもしれません」

男「やめてくれ」

犬「・・・」

男「・・・」

犬「・・・」

男「・・・待たせて悪かったな」ナデナデ

犬「わふ」ブンブン

男「飯にするか」

犬「まってました!」

犬「これはなんですか?」

男「カレーだ」

犬「かれー」

男「カレー」

犬「・・・ひれもしっぽもついてません」

男「カレイじゃない、カレーだ」

犬「???」

犬「・・・けぷっ」

男(そういえば、人間の食べ物でもよかったのか?)

男(もしなにかあったら・・・)

犬「ごしゅじん」

男「ん?」

犬「これからはまいにち『かれー』にしてください」

男「大丈夫みたいだな」

男「・・・」カチャカチャ(皿洗い中)

犬「ごしゅじん」トテトテ

男「?どうした?」

犬「からだがかゆいです・・・」モゾモゾ

男「あー・・・」

男(そういえばそろそろ体洗う頃か・・・)

男(・・・っていうか、これからは毎日じゃないと駄目か?)

男(一応人間だし)

犬「ごしゅじん?」

男「・・・お前、一人で風呂に入れるか?」

犬「・・・どうでしょう」

男(無理そうだな・・・)ハァ

男「もう少し待ってろ」

犬「?」

男「洗い物が終わったら風呂にいれてやる」

犬「わふ!?」

犬「・・・」

犬「わっふ」ブンブン

男「・・・」ジャー

犬「・・・」ダラーン

男「・・・よし」アライモノオワリ

犬「!」ガバッ

犬「ごしゅじんはやく!はやくおふろに!!」ブンブン

男「落ち着け」

男「犬」

犬「はい!」ブンブン

男「・・・風呂に入るには、まず服を脱がないといけない」

犬「はい!」ヌギヌギ

男「ちょっ・・・」

犬「ぬぎました!」スッポンポーン

男「・・・」

男(なんて抑揚のないボディなんだ・・・)

犬「?」ペターン

男(・・・まぁ小さい妹だと思えばいいのか)

犬「ごしゅじんはやく!おふろはまってくれませんよ!!」

男「むしろ待つことしかできねぇよ」

風呂場

犬「わふー・・・」

男「痛くないか?」アタマゴシゴシ

犬「はいー・・・」トローン

男(頭はまだ大丈夫。問題は・・・)

犬「わふっ」プルプル

男(ついにこの時がきてしまったか・・・)

男「・・・」

犬「・・・ごしゅじん、どうしました?」

男(ここまできたなら覚悟を決めるか・・・)

男「なぁ犬」

犬「わふ?」

男「今からお前の体を洗うけど、いいか?」

犬「・・・」

男「・・・」

犬「・・・はい!もちろんです!」

男「・・・そうか」

犬「はい!」

男「・・・ほんとに洗うぞ?」

犬「・・・?はい」

男「・・・」

男(えぇい!ままよ!)

居間

犬「わっふわっふ♪」

男「」グッタリ

男(元・犬とはいえ、あそこまで女の子がやわらかいとは・・・)

男(まだ手に感触が残ってる・・・)

男「・・・寝よう」フラフラ

犬「あ、じゃあわたしもねます」

男「そうか」

犬「はい」

男「・・・」

犬「それではごしゅじん、おやすみなさい」

男「まて」

犬「はい?」

男「なんでお前は俺の布団にはいってくる」

犬「?いつもいっしょにねてるじゃないですか」

男(・・・そういえばそうだった)

男「・・・今日からは違う場所で寝なさい」

犬「!?なぜですごしゅじん!」

男「なんででもだ」

犬「・・・」

男「犬は言う事を聞くいい子なんだろ?だったら・・・」

犬「・・・違います」

男「え?」

犬「わたしはいいこじゃありません。だからごしゅじんといっしょにねます」

男「・・・なんでそこまd」

犬「だって!!」

男「!?」

犬「べつべつにねたら、ごしゅじんはいなくなるかもしれません」

犬「わたしがねてるあいだに、おそとにおいていくかもしれません」

犬「ま、また・・・」グスッグスッ

犬「わたしを・・・すてるかもしれません・・・」グスッ

男「犬・・・」

男(犬は、数年前に俺が拾った犬だ)

男(ダンボールに入れられて捨てられていた)

男(初めて犬に会ったとき、こいつはすがるようにして俺にすりついた)

男(まるで、もう捨てられないよう俺の機嫌をとっているかのようだった)

犬「グスッ・・・。ほんとうは、きょうもすごくふあんでした」

犬「おかいものにいったまま、ごしゅじんがもどってこないかもとおもいました」

男「・・・」スッ

犬「わ、わたしは・・・」

男「・・・もういいんだ、犬」ポン

犬「ごしゅ・・・じん・・・?」

男「お前はもうなにも心配しなくてもいい」

男「お前は俺を必要としてくれるし、俺にも・・・お前が必要だ」

男「だからもういいんだよ、犬」

犬「・・・ごしゅじん」グスッ

男「ん?」

犬「・・・おしっこがしたいです」ズビッ

男「台無しだよ!!」

犬「あぶないところでした」

男「お前ってやつは・・・」

犬「ごしゅじん」

男「なんだ」

犬「・・・わたし、ごしゅじんのいぬでよかったです」

男「・・・そうか」

犬「はい。・・・だから」










犬「これからもいっぱいなでなでしてくださいね!ごしゅじん!」



                            おわり

風呂はいってきます
のこってたら下手なりに続き書きます

男「さて」

男「犬のための服を買いに来たわけだけど」

男「・・・」チラッ

犬「ごしゅじん!たこやきってなんですか!?あ!あっちからもいいにおいが!」

男「大丈夫か?これ」

男「犬」

犬「はい!!」ブンブン

男「おちつけ」

犬「はい」ピタッ

男(おぉ・・・。すごいじゃないか)

犬「」ソワソワソワソワソワ

男(そうでもなかった)


犬「ごしゅじん」

男「なんだ?」

犬「ふくはそんなにひつようなんですか?なんだかまだいわかんが・・・」

男「服がないと散歩にいけないな」

犬「かいましょう!いますぐに」



男「服屋についたわけだが」

犬「わふ」

男「欲しい服とかはないのか?」

犬「どんなふくがあるかわかりません・・・」

男(それもそうか、犬だし)

犬「あ、でもまえに『てれび』でみたやつがあります!」

男「なんだ」

犬「『ゆるふわもてけいふぁっしょん』というやつです1」

男「却下だ」



なんだかんだで

男「買ったな」

犬「かいましたね」

男「結構似合ってたぞ」

犬「わふ?」

男「・・・可愛いってことだ」

犬「!」

犬「かわいいですか!?いぬかわいいですか!?」

男「あ、あぁ」

犬「・・・」ムフーン

男(誇らしげだ・・・)


男「あ」

犬「?」

男「悪い、すこしトイレに行って来る」

犬「そうですか、じゃあわたs」

男「ついてくるなよ?」

犬「・・・わふ!?」

男「ちゃんと戻ってくるから、な?」

犬「・・・わかりました」ショボーン


犬「はやくもどってきませんかね・・・」

「ねぇwww」

犬「わふ?」クルッ

DQN1「うはっwwwwwやっべwwww超美少女じゃんwwwww」

DQN2「これはそそるwwwwwww」

犬「どちらさまでしょうか・・・?」

DQN2「ねぇねぇwwwwそのしっぽと耳なんかのコスプレ?wwww」

DQN1「めっちゃかわいいねwwwwwwwwwww」

犬「あの・・・」

DQN1「俺らと遊ばない?wwwwwうまいパスタ(笑)の店知ってんだよねwwww」

犬「ぱすた?」

DQN2「そうそうwwww暇なら行こうよwwwww」

犬「ありがとうございます。でも、いぬはごしゅじんをまってるので」

DQN2「ごしゅじん?・・・チッ、彼氏持ちかよ」

DQN1「つまんねーな」


DQN1「ってかごしゅじんとかwwwwプレイの真っ最中かよwww」

DQN2「そいつ相当の変態野郎だなwwww」

犬「?へんたいってなんですか?」

DQN2「えwwwwそれマジで言ってんの?」

DQN1「いいか?wwwww変態ってのは、どうしようもないダメ野郎のことを言うんだよwwww」

犬「だめ、やろう・・・」


DQN1「そうそうwwww」

DQN2「だからさwwwwそんなやつほっといて俺らt」

犬「やめてください!!!」

DQN's「」ビクッ

犬「ごしゅじんはだめなんかじゃありません!」

犬「ごしゅじんはわたしをひろってくれました!」

犬「いっしょにねてくれました!」

犬「いっぱいなでなでしてくれました!!」


犬「かれーもたべさせてくれました!!」

犬「からだをあらってくれました!!」

犬「わたしを・・・ひつようだっていってくれました・・・」

犬「そんなごしゅじんを、だめなんていわないで!!!」

DQN2「な、なんだよこの女・・・。頭おかしいんじゃねぇか?」

OQN「行こうぜ」

スタスタ・・・

犬「・・・」グスッグスッ


男「ただいm・・・どうした犬!」ダッ

犬「ごしゅじん・・・」

男「どどどどうした!?ぽんぽん痛いのか!?」

犬「ぽんぽん?」

男「ぁ・・・」

犬「?」ズビッ

男「ゴホン・・・。・・・なにがあったんだ?」

犬「あ、はい・・・。さっき・・・」

男「そうか・・・」

犬「ごめんなさい・・・」

男「なんで犬が謝るんだ。悪いのそいつらだ」

犬「でも・・・」

男「いいから。ほら、帰るぞ」

犬「はい・・・」

男「・・・俺は」

犬「?」

男「俺は犬が好きだよ」


犬「ぇ・・・」

男「俺は犬が好きだ。大好きだ」

男「甘えん坊なところも、ちょっとバカなところも」

男「全部ひっくるめて犬が好きだ」

男「だから、犬がそこまで怒ってくれて俺は嬉しい」

男「それじゃあ駄目か?」




犬「・・・」

男「・・・犬?」

犬「」ガバァ!

男「うお!?」

犬「」ペロペロペロペロペロ

男「ちょっ、やm」

犬「」ペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロペロ

男「」



犬「ほんのうにしたがったらこうなりました」

男「・・・」ベットリ

犬「しつれい」

男「・・・あぁ」

犬「ごしゅじん」

男「・・・なんだ?」

犬「えい」

チュッ


男「・・・」

男「!?」

犬「さっきのはいぬとしての感謝です」

犬「そして・・・」

犬「これは『にんげん』の感謝です」

男「・・・そうか」フッ

犬「はい」

犬「ときにごしゅじん」

男「なんだ?」

犬「おしっこがしたいです」

男「またか!!」







「ごしゅじん、どうですか?」

「・・・」

「ごしゅじん」

「・・・似合ってるぞ」

「!」

「・・・わふっ」

「それと、俺はもう『ごしゅじん』じゃないぞ」

「・・・そう、でしたね」

「・・・あぁ」

「・・・ぐすっ」

「泣くなよ・・・」

「・・・はい」ズビッ

「・・・」

「・・・それじゃあ、いきましょう」

「・・・そうだな」

「これからもよろしくおねがいしますね?・・・『あなた』」



                      ほんとにおわり

こんなつたないssに付き合ってくれて本当にありがとうございます
よかったらアドバイスやご意見などくれると嬉しいです

みなさんご意見ありがとうございます
これを参考にまた作りたいと思います


ちなみに自分は犬をゴールデンレトリバーで想像しました

本当は書き手がこんなにも顔を出すものじゃないんだとは思いますけど一言だけ



大型犬最高

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