久「通学中に会うなんて奇遇ね」 (27)

久「突然だけど今日は何の日か知ってるかしら?」

まこ「朝っぱらからいったいどうしたんじゃ、またテレビでなんかやっとったんか?」

久「いいからはやく答えてよ」

久(本当は私の誕生日だって知ってるくせに)

まこ「確か今日は……うるしの日じゃな」

久「は?!」

久「わ、私がわざわざうるしの日なんて聞くわけないじゃない」

まこ「違うか……といことはもっと変わった事じゃな」

久「もっと単純に考えていいのよ」

久(変わったことじゃないわよ……バカ…)

まこ「単純にか…すまんがヒントは?」

久「」

まこ「おーい久」

久(あまりのショックで意識が飛んでたわ)

久「しょうがないわねぇ、実はある人物が関係してるの」

まこ「ふむ…となると…」

久(もう分かったわよね)ウズウズ

まこ「ドイツの細胞学者ロベルト・コッホがツベルクリン療法を発表した日じゃろ?久も昨日あの番組見とったんじゃな」

久「へ?!」

久(何よぉ…何なのよぉ)ワナワナ

まこ「久?」

久「そんなわけ……そんなわけあるかーぼけぇ!!まこのバカ!もう知らない!」ダッ

まこ「おい久」

まこ「行ってしもうた……昨日はトトロを見たんじゃな…」

まこ「はぁ……」

放課後

久「……」

一太「どうしたのかは知りませんが、もうすぐ次期生徒議会議長選挙があるんですからしっかりして下さいよ」

久「ちっ…」

一太(なんか恐いんですけど…)

久「私はこれから麻雀部に行くから後はお願いね」

一太「えっ?!」

久「良いわよね」ゴッ

一太「は、はい…」

一太(迫力に負けた……)

久(こんな所でうじうじしててもしょうがないわ。まこ待ってなさいよ)

久「みんなお疲れ様~」

咲「お疲れ様です」

久「あら?まこは?」

和「染谷先輩は実家のお手伝いに行きましたよ」

久「そう……」

久(なにがっかりしてるんだろ私……あんなやつ知らないって言ったじゃない…部活を引退した今はわざわざ会いに行かなきゃほとんど会わないんだしもういいじゃないあんなやつ……)

京太郎「どうかしましたか?」

優希「目が赤いじぇ」

久「き、昨日遅くまで起きてたからよ気にしないで」

??「たのもー」

ガチャ

智美「お祝いに来たぞー」ワハハ

ゆみ「普通に入れ普通に」

美穂子「お久しぶりです」

久「あなた達どうして…」

智美「部活引退して暇だから誕生日のお祝いに来たんだ」ワハハ

ゆみ「勉強しないといけないから暇ではないが、今日は久の誕生日だから勉強は休みにしたんだ」

美穂子「この間教えてもらったじゃないですか」

久「ありがとう嬉しいわ…」グスッ

咲「あのー…今日お誕生日だったんですか?」

久「そうよ」

和「初耳です」

久(まさか…まこも知らなかった?……いやそんなはずないわ…だって去年の12月に

『私先月誕生日だったのよ』

『なんで今更言うんじゃ来年はちゃんと祝ってやるからこれで我慢しときんさい』

って言ってジュースくれたもの……忘れてるんだ…私の存在なんてそんなものなのね……)

智美「どうした?」

久「何でもないわ3人とも本当にありがとう」

京太郎「お、おれはジュースをご馳走しますよ」

咲「私も」
和「私も」
優希「私も」

久「そんなに飲めないわよ」クスッ

美穂子「簡単なものですけどお料理を作って来ました」

ゆみ「もちろんケーキも有るぞ…全員分な」

優希「やったじぇー」

智美「そしてこれがプレゼントだぞ」ワハハ

久「ありがとう」

美穂子「私の時もお祝いしてもらいましたから」

ゆみ「私の誕生日も期待してるぞ」

智美「私は来年だな」ワハハ

久「分かったわ期待しといてね。じゃあ準備しちゃいましょうか」

美穂子「私たちがやるのでくつろいでて下さい」

久(誕生日を祝ってもらえるっていいわね…ゆみたちに比べてあいつは……あーもう考えちゃダメよ)ブンブン

智美「そういえば染谷はどうしたんだ?」

咲「今日は実家のお手伝いでいないんです」

美穂子「それじゃあしょうがないですね」

久「しょっ…」

久(何言おうとしてんだろ私……そんなにあいつに祝って欲しかったの?バカみたい……)

ゆみ「しょ?」

久「しょうがないからまこには明日なんかおごってもらおうかなーって……」

和「染谷先輩をあまり困らせちゃダメですよ」

久「ちょっとぉどういう意味よもー」

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