・このスレは「ダンガンロンパ」と「バカとテストと召喚獣」のクロスオーバーSSです
・ネタバレ成分が多々あります。未プレイの方はブラウザバック推奨
・各キャラの得意科目、点数は>>1の妄想です。違うと思ったらブラ(ry
・>>1は超高校級の遅筆です。更新が不定期になる確立が高いです
・SS速報VIPに初めて来た方へ
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◇ 第一章「バカとテストと超高校級の召喚獣」
苗木「試験召喚戦争? 何ですかそれ?」
仁「文月学園という高校が採用、研究してる技術でね。そこのバ……学園長が希望ヶ峰学園に技術協力を申し込んできたのさ」
霧切「……バ?」
舞園「具体的にはどんな技術なんですか?」
仁「学力に応じた力を持つ召喚獣を使って競い合う、革新的な学力低下対策技術さ」
桑田「……アポ?」
大和田「すまねぇ学園長、全然分からねぇ」
不二咲「えっと、分かりやすく言うとテストの点数を使ってクラス単位で戦うんだぁ」
戦刃「戦う……? 誰と?」
不二咲「上のクラスとだよぉ。学力に応じてクラス割されるんだけど、Aはリクライニングとか個人エアコンとか凄いんだよぉ!」
十神「反面、最下層のEはちゃぶ台に座布団……お世辞にも勉強する環境とは言えないな」
大神「そして下のクラスが上の設備を手に入れる為には、上のクラス相手に試験召喚戦争を仕掛けなければならない」
江ノ島「いや、何であんたがそんな詳しく知ってるんだよ」
大神「雑誌の特集でな」
石丸「日夜しっかり勉学を励む者が、整った環境を得ると言う事か! 素晴らしいではないか!」
葉隠「で、その試験召喚戦争ってどんな事すんだべ?」
セレス「個々の学力に応じた強さを持つ召喚獣を使い、クラス代表を倒せば勝ちって言う単純なゲームですわ」
仁「細かいルールは、後で配布する資料に目を通してほしい」
朝日奈「それで、技術協力って何をするの?」
腐川「ど、どうせ変な事ばっかさせられるんでしょう!」
山田「何それkwsk!」
桑田「ブーデーは黙ってろ!」
仁「あぁ、肝心な事を伝えて無かったね」
仁「君達には77期生と試験召喚戦争をしてもらう!」
狛枝「試験召喚戦争、ねぇ……」
田中「どうした、貴様らしくも無い……怖気づいたとでも言うつもりか?」
狛枝「技術協力自体は別に構わないんだけど……僕なんかが皆と一緒にやってもいいのかなって、さ」
豚神「ふっ、下らない……貴様は希望ヶ峰学園第77期生の一員だ。そんな悩みを抱える暇があれば俺と一緒に作戦を練るのを手伝え」
小泉「いや、まずあんたら勉強しなさいよ! 作戦立てるのは後にしてよね!」
花村「保健体育があるだけで僕が活躍するのは間違い無しだね!」
弐大「………………」
ソニア「どうかしましたか弐大さん?」
九頭龍「けっ、どうせ何時もみたいに腹下してんだろ? おい罪木ぃ!」
罪木「は、はいぃ! 今すぐ整腸剤を持ってきますぅ!」
弐大「……足らん」
終里「ん? 何がだ?」
西園寺「ゲロブタの脳味噌じゃないのー?」
澪田「いや、これは唯吹の頭の事ッスね! って自分で言ってちゃ世話無いッスね!」
弐大「面子が足らんのじゃぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
辺古山「面子? 全員居るじゃないか」
左右田「あ、もしかして人数差か!」
狛枝「人数差? もしかして78期生との?」
弐大「78期生が16人、ワシ達77期生は14人! 不平等じゃねぇかのぉ!」
小泉「じゃあ、78期生の誰かをこっちに移ってもらう様に学園長を説得するの?」
豚神「……それは出来ればやめてほしいなぁ」
田中「おい、仮面が剥がれているぞ」
弐大「直談判じゃぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
辺古山「あ、おい! ……行ってしまった」
狛枝「ちょっと心配だから、僕も付いていくよ」
狛枝「失礼します」
弐大「学園長! ちょいと話があるんじゃがいいかのぉ!」
仁「やぁ弐大君に狛枝君。ちょっと今は苗木君と話してるから後でいいかな?」
苗木「ごめんね、ちょっと試験召喚戦争の事で……」
狛枝「もしかして、人数の事?」
苗木「えっ、そうだけど……狛枝君と弐大君も?」
弐大「応ッ! あまり戦力差があるのは平等じゃないからのぉ!」
仁「それなら解決策自体はもう上がってるよ。七海千秋を77期生側として参戦させる事にした」
狛枝「七海千秋……?」
弐大「知らん名前じゃのぉ」
苗木「不二咲君と左右田君、後松田君が共同制作したアンドロイドだよ」
弐大「あ、アンドロイドじゃとぉ!?」
仁「あぁ、白飯以外も食べられる高性能なアンドロイドだ!」
狛枝「超高校級と名高い彼等の共同制作だなんて……素晴らしいよ苗木君!」
苗木「いや、僕に言われても……それに千秋さんを入れてもまだ一人枠が開いてる訳だし」
弐大「それだったら、予備学科から抽選で選べばいいじゃろう」
狛枝「よ、予備学科だって!? 冗談はやめてよ弐大君!」
仁「予備学科から抽選か……よいしょっと」
狛枝「学園長……?」
仁「苗木君、このクジを引いてくれないかな?」
苗木「あ、はい! じゃあ……これで」
仁「ふむ、11037番か。同じ生徒番号は……ほう、彼か」
苗木「えっ、もう決まったんですか!?」
仁「抽選の結果、選ばれたのは日向創君だよ。彼は予備学科の中でもトップクラスの成績だぞ。苗木君は運が良い……いや、この場合は狛枝君かな?」
狛枝「学園長……予備学科だなんて……絶望的に運が悪いですよ……」
仁「そう予備学科だからと邪推にしないでくれ。話せばきっと友達になれる」
狛枝「はぁ……」
苗木「では学園長。僕達はこれで」
仁「あぁ、わざわざありがとう三人とも。明後日のテストも期待しているよ」
【第一問】
家計の消費支出の中で、食費が占める割合を何と呼ぶでしょう
花村輝々の答え
『エンゲル係数』
教師のコメント
正解です。超高校級の料理人には簡単過ぎる問題でしたでしょうか
不二咲千尋の答え
『エンジェル係数』
教師のコメント
惜しいです。似たような単語ですが、間違わないようにしっかり覚えましょう
桑田怜恩の答え
『舞園ちゃん』
教師のコメント
貴方にとってのエンジェルは聞いていません
苗木「それにしてもテストかぁ……」
舞園「このテストで良い点数取らないと、召喚獣の装備が悪くなっちゃいますよ?」
霧切「調べた所によると最低装備は学ランや袴、忍装束といった布系統ね」
大和田「見た目的には、学ラン装備してぇよなぁ……」
石丸「しかしそれで悪い点数を取るのは本末転倒だぞ兄弟! しっかりとテスト勉強に励みたまえ!」
十神「貴様等、テスト勉強もいいが試験召喚戦争のルール把握も忘れるなよ」
セレス「ルール違反で反則負け……なんて無様も良い所ですわ」
朝日奈「それは私も嫌だなぁ……よし、帰ったらちゃんと勉強してルール覚えよっと!」
大神「ん、では今日は解散だな」
桑田「おーい、誰か勉強会開いてくれねぇかー?」
山田「このままじゃ皮装備」
大和田「兄弟も来てくれ、頼む!」
石丸「任せたまえ!」
苗木「はは、大変だね……じゃぁ僕は帰るね」
桑田「何言ってんだおめぇも来るんだよ!」
苗木「え、ちょ、拒否権はぁああああああ!?」
左右田「しっかし、テストかぁ……」
弐大「なんじゃあ? 勉強出来ないって言うのか?」
左右田「いや、俺達って大体そうだろ……」
小泉「まぁ確かに、得意不得意の差が激しそうって思うわ……」
豚神「上手く戦略を組み立てなければな……」
狛枝「あ、もしもし?」
田中「……奴は何をやっているんだ」
花村「松田君が学校に来れるか交渉してるよ」
罪木「でも、あの人胸を刺されて入院している筈じゃ……」
弐大「よっぽど予備学科が嫌いなようじゃのぉ……」
終里「うーん、入院してる奴、もう一人居た気がすんだよなぁ……」
本日はここまで。導入の一番最初だけですみません……
【全員のテストが採点されました】
苗木「よし、これで召喚獣が呼べるね」
舞園「なんだかワクワクしますね」
桑田「さっさと呼ぼうぜ! 点数も気になるしよ!」
十神「じゃあまず総合科目からだな、召喚獣の装備もそれから算出されるからな」
石丸「確か召喚の為の掛け声は……」
葉隠「サーモンだべ!」
戦刃「サモン、だよ……」PON☆
【戦刃 むくろ 総合科目 931点】
江ノ島「あーあー、真っ先に呼び出しちゃったよ……相変わらず残念なお姉ちゃんです」
戦刃「ご、ごめんなさい……」
不二咲「でも、可愛い召喚獣だねぇ!」
十神「装備は槍か……銃を使うには点数が低過ぎたようだな」
苗木「じゃあ、今度は一斉に……行くよ!」
「「「サモン!」」」PON☆
【苗木 誠 総合科目 1342点】
【舞園 さやか 総合科目 2542点】
【桑田 怜恩 総合科目 324点】
【霧切 響子 総合科目 4029点】
【十神 白夜 総合科目 5169点】
【朝日奈 葵 総合科目 1215点】
【石丸 清多夏 総合科目 4982点】
【腐川 冬子 総合科目 3281点】
【大和田 紋土 総合科目 108点】
【大神 さくら 総合科目 3032点】
【山田 一二三 総合科目 1123点】
【安広 多恵子 総合科目 3876点】
【葉隠 康比呂 総合科目 1560点】
【江ノ島 盾子 総合科目 2943点】
【不二咲 千尋 総合科目 3918点】
苗木「ぼ、僕が拳銃持ってる!」
十神「ふん……充実した装備だな」
山田「なーんか、謙虚なないとを彷彿とさせますな……それと何故僕の装備がかぎ爪なんでしょうか……」
大神「クマみたいで可愛いと思うが……朝日奈はどうだ?」
朝日奈「私は弓だったよ! 上手く使えるかな……」
腐川「な、何で私が鋏なのよぉ!」
石丸「兄弟……それは武器なのか?」
大和田「バス停……バス停って……」
不二咲「ぼ、僕なんて盾だから大丈夫だよぉ!」
セレス「試験召喚システムこのやろぉおおおおおおおおおおおおお!」
葉隠「こ、混沌としてるべ!」
石丸「まぁ装備は後でまとめればいいだろう……問題は点数だ!」
苗木「うん、葉隠君に負けたのが結構納得行かないかな……」
葉隠「酷いべ! 俺だって真面目にやったべ!」
桑田「嘘吐け! 不正とかしたんだろ! 答案見せろ!」
モノクマ「うぷぷ、それなら僕が持ってるよ!」
「「「!?」」」
十神「な、何だこのぬいぐるみは……おいどういう事だ説明しろ苗木!」
苗木「ぼ、僕に言われても!」
江ノ島「あ、それならあたしと不二咲が説明するわ」
不二咲「今回の教師役……モノクマだよぉ」
大神「試験召喚戦争には、教科毎に教師が立会人を必要としたな……それの代理か?」
江ノ島「どんだけ雑誌読み込んだんだよ……」
不二咲「大まかな操作は学園長がやってるけど、ほとんど自立思考型だよぉ!」
大和田「まぁ不二咲ならアンドロイド作ってるし大して驚かねぇな……」
山田「でもこのデザインはいかがなものかと……」
江ノ島「私様のセンスに文句を垂れるとは良い度胸だな、ラード」
山田「だ、誰が腐れラードですか!」
桑田「いや、そこまで言ってねぇよ」
江ノ島「そのモノクマってのは今後全世界に溢れかえるようなデザイン……流行を先取りしたってだけさ」
苗木「な、なんかその流行は嫌だな……まぁいいや、モノクマ。葉隠君の答案を見せてくれる?」
モノクマ「はいどうぞ! ちょっとだけだからね?」
苗木「何がちょっとなんだよ……って、これは!?」
桑田「おい、何そんなに驚いてんだよ」
十神「おい苗木、俺にも見せ――やった内容の三割しか当たってないだと……!」
腐川「あ、明らかに勉強してないじゃない!」
葉隠「俺の占いは三割当たる!」
桑田「チートや! こんなんチートや! 勉強してねぇで俺より高い点数とか認めるか!」
モノクマ「まぁ記述でよかったじゃん! マークシート方式だったらもっと凄い化け物が生まれてたんだしさ!」
「「「………………」」」
苗木「……葉隠君、疑ってごめんね?」
桑田「俺もチート扱いして悪かった……」
葉隠「な、何か引っかかるべ……」
【第二問】
相手を従わせる為肉体的、精神的に痛めつける事を何と呼ぶでしょう
戦刃むくろの答え
『拷問』
教師のコメント
正解です。分かっているとは思いますが、実際には行わないでくださいね
九頭龍冬彦の答え
『石抱き 鞭打ち 火炙り等に代表される拷問』
教師のコメント
正解ですが、そんなに詳しく書かなくても結構です
セレスティア・ルーデンベルクの答え
『調教』
教師のコメント
誰にしているのかは知りませんが、そんな事をやってはいけません
山田 一二三の答え
『ご褒美』
教師のコメント
………………。
狛枝「クシュン!!」
罪木「か、風邪ですか……?」
狛枝「いや、誰かが噂でもしてるんだよきっと」
左右田「うっし、じゃあ二人とも。自己紹介頼むぜ!」
日向「こういうのって何回やっても照れ臭いんだけど……」
花村「まぁ、こういうのってお決まりだからさ。パクパクッとやっちゃてよ!」
日向「俺の名前は日向創だ。皆、短い間だけどよろしくな」
七海「七海千秋でーす。超高校級のゲーマー……兼、アンドロイドでーす」
日向「あ、アンドロイド!?」
小泉「いやぁー、本当に人間と区別が付かないわね」
田中「なるほど……左右田が常にその双眸に女の四肢を見つめていたのはそれが理由だったか」
九頭龍「いや、それは違うと思うぞ……」
七海「ちゃんとご飯以外も食べられまーす」
終里「おい、絶対俺の飯まで食うなよ」
豚神「よし、じゃあ話を進めるぞ。全員召喚をしろ!」
「「「サモン!」」」PON☆
【日向 創 総合科目 2653点】
【狛枝 凪斗 総合科目 3777点】
【終里 赤音 総合科目 80点】
【小泉 真昼 総合科目 3428点】
【九頭龍 冬彦 総合科目 2943点】
【西園寺 日寄子 総合科目 1642点】
【左右田 和一 総合科目 2401点】
【ソニア・ネヴァーマインド 総合科目 3939点】
【田中 眼蛇夢 総合科目 4086点】
【罪木 蜜柑 総合科目 3427点】
【十神 白夜 総合科目 3520点】
【七海 千秋 総合科目 4820点】
【弐大 猫丸 総合科目 3862点】
【澪田 唯吹 総合科目 1027点】
【花村 輝々 総合科目 2087点】
【辺古山 ペコ 総合科目 2836点】
狛枝「……まぁ、終里さんは仕方ないよ。うん」
弐大「じゃが武器は強そうじゃのぉ! 双剣なら扱いやすいじゃろうて!」
左右田「俺の武器はスパナかー。これって何か点数より召喚者のキャラの方に影響出てる気がするぞ?」
田中「たががスパナと侮るな……内に秘めし魔力が高ければ、それは天をも貫くスパナとなるであろう!」
豚神「たった一回のテストで強さが決まる訳じゃない、継続的な学力が強さになるという訳だな」
七海「日向君はどんな武器なのかな?」
日向「俺は短剣……ナイフって言った方があってるかな?」
西園寺「まぁ何処かの綿飴みたいな螺子よかマシだと思うけどねー」
狛枝「一応僕、腕輪持ちなんだけどな……」
九頭龍「腕輪ぁ!? お前400点も出した教科があんのかよ!」
狛枝「ほんの二つだけだよ、他はボロボロだし」
田中「腕輪か……それならこの俺にもあるぞ!」
豚神「ふっ、圧倒的だな。77期生は」
本日はここまで、お疲れ様でした!
もう分かってる方も多いと思いますが、そうです私は友達作りシリーズの>>1です
チマチマやっていこうと思いますので今後ともよろしくお願いします
十神「苗木が拳銃、舞園が杖、桑田は釘バット、霧切が大鎌で……」
苗木「十神君は西洋剣、朝日奈さんは弓矢、石丸君は日本刀だね」
霧切「腐川さんが鋏、大和田君がバス停、大神さんは斧ね」
大神「我としては素手で戦うつもりだがな」
朝日奈「いつも通りのさくらちゃんでいいと思うよ!」
セレス「話を戻しますわよ? 山田君がかぎ爪、私がトランプ、葉隠君が金色の模擬刀……」
葉隠「模擬刀の先制攻撃だべ!」
セレス「話を戻すっつてんだろ黙ってろ腐れウニ頭!」
不二咲「えっと……江ノ島さんが大剣で、僕が盾、戦刃さんが槍だよね?」
大和田「それと服も変わってる奴がいるな」
十神「霧切と舞園、石丸に腐川、それと俺だな」
舞園「アイドルの衣装で戦うのはいくらデフォルメされた召喚獣でも恥ずかしいですね……」
桑田「あんな格好で動き回れば……ゴクリ」
江ノ島「残姉、あれ持ってきて。軟球で」
戦刃「えっと、ピッチングマシーン?」
桑田「やめてください死んでしまいます!」
霧切「私も衣装には不満があるわね。黒いローブなんてまるで死神そのものじゃない」
腐川「あの……白夜様……着物、似合ってるでしょうか……?」
十神「知らん」
石丸「十神君の西洋鎧、それと僕の武者鎧は確実に高い防御力を持っているだろうな!」
苗木「とはいえ、もう少し召喚獣の操作に慣れないと物を壊す可能性があるよね」
霧切「えっ……?」
苗木「それに自分も痛いしさ……って、何その表情」
十神「お前は一体何を言ってるんだ?」
苗木「えっ? だって召喚獣って物に触れるんでしょ。ほら――サモン!」
【苗木 誠 総合科目 1342点】
舞園「あの、苗木君。召喚獣は物とか人には触れないんですよ……?」
苗木「ははっ、いくら舞園さんの言葉でも僕は騙されないよ。ほらっ」ヒョイ
「「「!?」」」
戦刃「机を……持ち上げた……?」
葉隠「ありえんべ! オカルトだべ!」
十神「おいどういう事だ説明しろ苗木!」
不二咲「本当に触れるんだ……えい」
苗木「ちょ、不二咲君! 召喚獣のほっぺた抓らないで! 僕も痛いから!」
大神「なるほど、観察処分者か……」
江ノ島「だから何であんたが……もういいや」
【第三問】
2対2で行う試合をダブルスと言います。では1対1は何と言うでしょう
朝日奈葵の答え
『シングルス』
教師のコメント
正解です
大和田紋土の答え
『タイマン』
教師のコメント
不正解ですが、先生は漢らしくてかっこいいと思います
終里赤音の答え
『デスマッチ』
教師のコメント
そんな物騒なゲームはしないでください
苗木「えっ!? 皆の召喚獣は物理干渉もフィードバックも無いの!?」
大神「文月学園では、その能力を持っているのは教師と観察処分者と呼ばれる素行不良者だけだ」
十神「ふん、苗木らしいな」
苗木「いや僕全然素行不良とか無いからね!? それなら大和田君とかセレスさんとか後特に葉隠君とかでしょ!?」
大和田「苗木……殴られてぇらしいなぁ……!」
苗木「えっ!? あ、いや、そういう訳じゃ!」
葉隠「どういう訳なんだべ!」
セレス「待ちなさい、大和田君」
苗木「せ、セレスさん……やっぱり僕を助けてくれ――」
セレス「本人を殴ると問題になりますわ、折角フィードバックがあるんですし、召喚獣同士で攻撃すればいいじゃないですか」
苗木「セレスさぁああああああん!?」
苗木「ひ、酷い目にあった……」
セレス「自業自得ですわ」
葉隠「だべ」
苗木「ていうか江ノ島さん! 僕君に関しては何も言ってないよね!? 何で桑田君用のピッチングマシーンで召喚獣狙い撃ちにしたの!?」
桑田「俺専用ってどういう意味だ!」
江ノ島「いや、テストついでにっつーか、そっちの方が絶望的に面白そうだったから?」
霧切(テストついで……? 何故かしら、とても不穏な予感がするわね)
舞園「苗木君、少し休憩してきたらどうですか?」
苗木「あぁうん、そうする……」
十神「休憩が終わったらすぐに補充テストを受けろよ、その消耗した状態で本番に出るなど俺が許さん」
苗木「気が早いよ十神君……本番は明日だよ?」
朝日奈「明日か……ちょっと心配だな」
大神「どうした、朝日奈」
朝日奈「まだ召喚獣の操作になれないなって……」
桑田「あ、じゃあ俺達で練習試合しねぇか?」
苗木「待って桑田君、今それ提案されると――」
十神「苗木、休憩は後だ。補充を今すぐやってこい」
苗木「やっぱりぃいいいいいいいいいいいいいいいいい!」
【第四問】
日本の民法における結婚適齢は何歳か答えなさい
石丸清多夏の答え
『男性は18歳、女性は16歳』
教師のコメント
正解です。流石ですね、石丸君
苗木誠の答え
『男女共に20歳』
教師のコメント
不正解です。結婚は大人がするイメージがある所為か、こう間違えやすいので気を付けましょう
戦刃むくろの答え
『男性は8歳、女性は6歳』
教師のコメント
一桁足りません……
戦刃「模擬戦といっても、何するの? 殲滅戦?」
大神「いや、一対一の決闘だろうな」
葉隠「オーガと当たったら確実に死ぬべ!」
苗木「それは僕だけだよ……他の皆にはフィードバック無いんだし」
石丸「取り敢えずは一対一で戦って操作に慣れる事が大切だろうな!」
十神「苗木、誰と戦うか決めろ」
苗木「何で僕だけ?」
十神「フィードバックを考慮してだ。痛いのは嫌いなんだろう?」
苗木「そ、そういう訳じゃないけど……」
【誰と戦いますか?】
下5までの中でコンマが最も低いのを採用
加減してくれそうな舞園さん
>>98 採用
苗木「じゃあ、舞園さん頼めるかな?」
舞園「ふふ、加減してくれそうだからですか?」
苗木「えっ!? 何故それを……」
舞園「エスパーですから。じゃあ苗木君、補充テスト受けてからにしてくださいね?」
苗木「あぁ、うん。じゃあちょっと待ってて」
霧切「怪我……はしてなくても痛みはあるんだからあまり無理しないで」
苗木「あ、ありがとう霧切さん」
苗木「くそっ、全然分からない……選択問題だけなら、幸運働いてくれるかな……」
モノクマ「はい、終了です! 回答をこっちに渡してね」
苗木「へ、もう時間!? あぁ、せめて選択問題位やっとけば……!」
モノクマ「もう他の皆は模擬戦やってるみたいだね、仲間外れにされて舞園さん可哀想~」
苗木「本当に!? い、急がなきゃ!」
モノクマ「点数は呼んで確かめてね~」
苗木「おまたせ舞園さ――」
大神「ふん!」
戦刃「むっ……でも、甘い!」
大神「くっ!」
苗木「な、何あれは……」
舞園「やっぱり実戦慣れしてると動きって違いますね、さっきからずっとあんな調子ですよ」
桑田「点数差が大きく開いてるのに互角の勝負してるってのは、やっぱ凄いよな……」
江ノ島「どっちかっていうと大神が操作慣れしてない感じがするけどね~」
苗木「二人とは戦いたくないなぁ……それと、あそこの点数ツートップは何してるの?」
セレス「さっきから何故か、攻撃する度に召喚獣を呼び直してますわ」
葉隠「召喚する時もたまに台詞間違ってるべ、特に十神っち」
山田「……苗木誠殿、何故か他にも間違えそうな人が居る気がするのは気のせいでしょうか?」
苗木「奇遇だね、僕自身間違いそうで怖いよ……まぁ他にも一杯居るけど」
舞園「それで苗木君、準備は出来たんですか?」
苗木「え? あぁうん、痛みもだいぶ治まったし平気だよ」
舞園「じゃあ始めましょうか……教科は何にしますか?」
苗木「舞園さんが決めてよ、待たせちゃったお詫びって訳じゃないけど」
舞園「じゃあ、遠慮なく決めますね。それでは……現国でお願いします」
モノクマ「うぷぷ、承認するよ!」
舞園「苗木君、あまり手加減とか出来ませんからね?」
苗木「はは……お手柔らかによろしく」
「「サモン!」」
【苗木 誠 現代国語 218点】
【舞園 さやか 現代国語 319点】
む、そこそこ出来てたような気がしたんだけど……でもまぁ悪くは無いのかな?
いや、それより問題にするべきは舞園さんの点数だ。まさか100近い点差があるとは思ってなかったな。
アイドルって忙しいからあまり勉強出来る時間は無いと思ってたんだけど……流石は超高校級だなぁ。
舞園「それでは苗木君、行きますよ!」
苗木「……負けないよ!」
思考を戦闘に切り替える。本当は召喚獣の衣装とか観察したかった所だが、それは後回しだ。
舞園さんの武器は杖。対して僕の装備は拳銃。魔法を使えるなら話は別だけど、先制攻撃は僕が取れる!
苗木「もらった!」
幸いにも舞園さんは一直線に進んでいる……彼女にはフィードバックも無い、ここは頭を狙わせてもらう!
舞園「苗木君、目は口ほどに物を言うって知ってますか?」
しかし、僕の放った銃弾は彼女の杖によって阻まれる。点数に変動はあったものの、それは微々たる物だった。
苗木(舞園さんはエスパー……まぁこれは冗談としても、洞察力が高いのは確かだ。普段も僕の考え当ててるしな)
となると、舞園さんに攻撃を当てるのは難しくなってくる。一体どうすれば……。
苗木「……迷ったら負ける、攻めろ!」
このまま舞園さんに距離を詰められ、射程距離のアドバンテージを失うのはもっと危ない。
そう判断した僕は連続で弾丸を放った。
流石の舞園さんも高速で迫ってくる弾丸を全て捌き切る事は出来ず、両腕に一発ずつ被弾した。
【舞園 さやか 現代国語 261点】
点数が大幅に削れた事を確認して、僕は小さくガッツポーズを取る。
よし、このままなら勝てる!
舞園「やっぱり拳銃って強いですね……」
舞園さんも敗色濃厚と考えてるのだろう。表情が少し真剣みを帯びている。
とはいえここで手加減をする選択肢は僕には無い。
僕にだってプライドはある、女の子に負けるなんて僕がひ弱いなんてイメージを強めかねないので、一気に勝負を付けさせてもらおう。
苗木「これで終わらせるよ!」
僕は反動で腕が痺れるのを覚悟して、召喚獣に引き金を引かせた。
カチッ
その音は、誰が聞いても弾切れを連想させた。
苗木「しまっ――!」
僕が気付いた時には、舞園さんの召喚獣が目と鼻の先にまで迫っていた。
リロードは……間に合わない!
舞園「苗木君、ごめんなさい」
最後に、彼女の声が聞こえる。
舞園「頑張って一瞬で終わらせますね」
僕は、襲ってくる痛みに備えて歯を食い縛った。
【苗木 誠 現代国語 0点】
苗木「ぎゃぁあああああああああああああああああああ!」
葉隠「舞園っち、意外とえげつないべ……」
セレス「脳天に一発であの点数を削り取る才能……意外と戦闘が得意なのかもしれませんわね」
霧切「どちらかと言えば、勝負を投げて防御をしなかった苗木君の自業自得と思うけどね」
山田「ここでも不運ですなぁ、苗木誠殿は」
舞園「な、苗木君! 大丈夫ですか!?」
苗木「だ、大丈夫だ……問題無い……」
桑田「しゃーね、保健室連れてくか」
苗木「桑田君……ありがとう」
【第五問】
「コンピューター」の事を日本語で何と呼ぶか答えなさい
不二咲千尋の答え
『電子式汎用計算機』
教師のコメント
正解です。簡単に電子計算機とも呼ばれています
田中眼蛇夢の答え
『超電子頭脳』
教師のコメント
強そうですね
七海千秋の答え
『……私?』
教師のコメント
貴女はアンドロイドです
モノミ「どうやら78期生の皆さんは模擬戦をしてるようでちゅ!」
日向「模擬戦か……俺達もやっといた方がいいんじゃないか?」
弐大「そうじゃのぉ……」
九頭龍「ぶっつけ本番で恥晒したくねぇし、やっとこうぜ」
終里「戦うのか? おっしゃぁ!」
ソニア「お手柔らかにお願いしますね」
【誰と誰の戦いを見ますか?】
下8までの中でコンマが最高と最低がバトル
狛枝「それじゃあ終里さん、よろしくね」
終里「おう、一発で沈めてやるよ!」
モノミ「教科は数学、承認しまちゅ!」
【狛枝 凪斗 数学 379点】
【終里 赤音 数学 2点】
狛枝「………………」
終里「おし、やってやるぜ!」
狛枝「終里さん、僕なんかがこんな事聞くのは凄く失礼って分かってるんだけど……」
終里「あぁ? 何だよ」
狛枝「これ、正気あると思ってるの?」
【終里 赤音 数学 0点】
狛枝「弐大君、折角の戦闘要員なんだからみっちり詰め込んであげて……」
弐大「応ッ! すぐにやられちゃ困るからのぉ!」
終里「何で勉強しなきゃなんねぇんだよ! 俺を戦わせろ!」
弐大「お前はルールを理解せんか! ……狛枝、皆の装備リストを作っておいてくれんかのぉ」
狛枝「分かった、暇だしやっておくよ」
多分「勝機」か?
>>132 すみません、その通りです……皆さん、脳内補完をお願いします
本日はここまで、お疲れ様でした。以下雑談コーナー
各キャラの点数について皆さん議論が盛んですが、あくまで>>1の妄想でやっているので
違い過ぎると拒否感がある方はお手数ですがブラウザバックをお願い致します
それと、スレタイで明久がいるのに出番が無いぞと思ってる方がいるかもしれないので説明させていただきます。
バカテス勢はまだ出ません、77VS78が終わった後に登場しますのでご容赦ください
【第六問】
希望ヶ峰学園本科の入学基準を答えなさい
狛枝凪斗の答え
『あらゆる分野において超高校級の実績を持つ現役高校生』
教師のコメント
正解です。ただし君と苗木君は当校で行われた抽選によって選ばれています
澪田唯吹の答え
『抽選』
教師のコメント
それは苗木君と狛枝君だけです
葉隠康比呂の答え
『③』
教師のコメント
せめて問題文位読んでください
狛枝「予備学科がナイフ、僕が螺子で終里さんが双剣……」
田中「一人でブツブツと……何をしている?」
狛枝「弐大君に頼まれて皆の武器を確かめてるんだよ。多分皆に効率的な戦闘方法を教える為だろうね」
田中「成る程……助力しようではないか」
狛枝「じゃあ他の人の分、覚えてる限りで教えてくれるかな?」
田中「小泉は超硬質ブレードと言う謎の剣だったな」
狛枝「……ワイヤーは?」
田中「勘違いするなよ、奴が持っているのはその剣だけだ。空を舞う翼は持ってない」
狛枝「残念。じゃあ他の人は?」
田中「九頭龍はドスだな……西園寺は扇子、左右田はスパナだ」
狛枝「本人に合った装備だね、扇子が武器になるかどうかは微妙だけど」
田中「貴様の螺子も大概だがな……」
ソニア「お二人とも何をしてるのですか?」
田中「雌猫か……俺達の装備をリストアップしてる所だ」
狛枝「丁度良かった、ソニアさんの装備を教えてくれないかな?」
ソニア「私はぬいぐるみです!」
狛枝「……へ?」
ソニア「教科毎に様々なデザインがあって可愛いんですよ!」
狛枝「た、戦えるのそれ……」
ソニア「私は特に総合科目のペンギンと現国のカクレナエギと保健体育のモーグ」
田中「おいやめろ」
狛枝「ま、まぁそれは置いといて……田中君も装備教えてくれないかな?」
田中「……ふっ、俺様の装備は口に出すのもおぞましき魔性の」
ソニア「田中さんは木刀ですよ」
田中「 」
狛枝「……田中君。やっぱり中の人には適わないよね。パフェでも食べる?」
田中「貴様が言うか過負荷……!」
狛枝「コホン、じゃあ話を戻そうか。ソニアさん、他の人の装備は分かるかな?」
ソニア「えっと、罪木さんが注射器で十神さんが本でしたね」
狛枝「図書館キャラは本家の十神君の方じゃないかな……」
ソニア「七海さんはロケットパンチでした」
田中「……本体がか?」
ソニア「召喚獣がですよ!」
狛枝「ソニアさん、続けて?」
ソニア「あ、はい。弐大さんはメリケンサック澪田さんがギター、花村はフライパンで辺古山さんは長刀でした」
【第七問】
女性のバストを表す単位に「カップ」があります。基準となるAカップの大きさを説明しなさい
罪木蜜柑の答え
『トップバストとアンダーバストの差が10cm』
教師のコメント
正解です。流石は保険委員ですね
舞園さやかの答え
『如月千早』
教師のコメント
アイドル同士の醜い争いを垣間見ました
花村輝々の答え
『絶頂を迎える為に必要な時間が20秒』
教師のコメント
感度の基準を答えろとは言ってません。そもそも感度に基準はありません
苗木「そういえばさ」
霧切「何かしら」
苗木「皆の召喚獣にさ、何か腕輪っぽいのがついてるんだけど……あれって何?」
霧切「あぁ、腕輪の事ね」
苗木「そのまんまなんだ……」
霧切「あれは教科毎に400点以上を出すと特殊能力が使えるようになるわ、前例では熱線、加速……利便性に富んだ物ばかりね」
苗木「……前々から思ってたけど、よくそこまで他校の情報知ってるよね」
霧切「これでも探偵だから……まぁ、学園長の部屋にそういう資料があったから知ってるだけなんだけどね」
苗木「それって見ていい物なの?」
霧切「苗木君、例え犯罪を犯したとしても証拠が無ければ相手は起訴出来ない……ここまで言えば分かるわね?」
苗木「 」
霧切「冗談よ、可愛いジョークじゃない」
苗木「心臓に悪いよ……」
霧切「話を戻しましょう。78期生で腕輪を持っているのは十神君と石丸君、不二咲君に腐川さんの四名よ」
苗木「効果は?」
霧切「残念だけど使ってないらしいから知らないわ。本番で使う所が見れればいいわね」
苗木「そうだね……77期生の皆のは見たくないけどね」
霧切「そうね、使われたら不利になる事は確実だもの」
苗木「とは言ってもなぁ……何人かは持ってるんだろうなぁ……」
狛枝「僕達の中で腕輪を持ってるのは僕と田中君、他に持ってる人はいないかい?」
辺古山「現代社会だけだが、持っている」
七海「私も持ってる……と、思うよ?」
田中「ふふ、ははははは! 圧倒的ではないか!」
日向「いや、慢心してちゃ駄目だろう。相手だって超高校級の能力を持ってる奴なんだ」
花村「まぁ、狛枝君の腕輪さえあれば勝てそうな気はするけどね」
小泉「そういえば、私達のリーダーって誰なの?」
豚神「俺だ、学園長から指名された。ついでに言うと向こうのリーダーも俺だ」
西園寺「あのかませメガネ?」
九頭龍「敵の十神を倒したら勝ちって事か……」
左右田「何か役職名に聞こえるな……」
本日はここまで、お疲れ様でした。以下雑談コーナー
ここで第一章「バカとテストと超高校級の召喚獣」は終了になります
召喚獣の武器や皆の成績、他にも日向君や七海ちゃんが居る理由、ゼロ勢の居ない理由の説明など
第一章と言うより序章と言うべき内容でしたが、一旦ここで一区切りとなります
次章から本格的な希望ヶ峰学園の生徒による超高校級の試験召喚戦争が始まります
果たして勝つのは78期生か77期生か……乞うご期待!
バカテストも更新の度に適当なタイミングで挟んでいきますので、クスリとでも笑って頂ければ幸いです
では、またある程度書き溜めが出来ましたらお会いしましょう
◇ 第二章「君はテストという名の絶望に微笑む」
希望ヶ峰学園による試験召喚戦争、当日。
珍しくもその日の一番最後に登校した僕を待っていたのは、やはり驚愕だった。
苗木「な、何これ……」
見渡す限りに設置された、見慣れない監視カメラ。
気になって確かめてみたが、校舎の一階から五階、寄宿舎に至るまでに設置されていた。
江ノ島「うぷぷぷぷ、苗木。絶望した?」
苗木「えっと、これは江ノ島さんが?」
江ノ島「そうです。効率の良いデータ収集の為、死角の一切無い監視カメラ配置を実現しました」
何故だろう、頼もしいと思うより先にとても不安に思うのは。
仁「因みに費用は十神財閥持ちだ」
苗木「学園長、予算は予備学科生から搾り取ってるんじゃ……」
仁「そういう言い方はやめてくれたまえ。この量の監視カメラを手配するのに希望ヶ峰だけじゃ間に合わなくてね」
豚神「全く、十神財閥の私財をこんな茶番に付き合わせるとはな……」
苗木「十神くーん! 君の私財使われてるよー!?」
ていうか何で他人の口座番号知ってるんだよこの人!?
あれか? 超高校級の詐欺師として偽る相手の情報は完璧に調べてるのか!?
仁「彼等のお陰で舞台設置は既に済んでいる、苗木君も自分達の集合地点に戻りたまえ」
集合地点……確か僕達は食堂だったな。
はぁ、朝から疲れるなぁ……。
苗木「それじゃあ十神君、また戦場で。行こう、江ノ島さん」
江ノ島「うぷぷ、じゃあねー」
豚神「ふっ、楽しみにしているぞ」
僕達は学園長に見送られ、それぞれの集合場所に向かった。
十神「遅いぞ苗木! 江ノ島!」
食堂に着いた僕と江ノ島さんに、十神君が何時もよりイライラを増したような口調で迎えた。
苗木「……十神君、実は君に伝える事があるんだ」
十神「あの詐欺師が俺の口座の金を無断で使った事だろう! 既に本人から聞いている!」
苗木「何やってるのあの人ぉおおおおおお!?」
詐欺師なら最後まで騙し通せよ! 何で被害者煽ってるんだよ! 超高校級のアオリストかこの野郎!
十神「奴の能力自体は認めてやるが……くそっ、忌々しい!」
苗木「十神君、普通に起訴出来ると思うんだけど」
十神「十神のプライドが許さん!」
十神のプライドってそんな薄っぺらなものなのだろうか。
石丸「苗木君、十神君! そろそろ本題に入りたまえ!」
痺れを切らしたのか、石丸君は手を叩きながらそう言った。
十神「……そうだな。この雪辱は奴を討ち取って果たすとしよう」
苗木「君は大将なんだから出来れば大人しくしていてほしいんだけどなぁ……」
十神「貴様ら、簡単にルールと作戦を確認するぞ」
ようやくシリアスモードに入った十神君を司会にし、僕達はブリーフィングに入った。
十神「勝利条件はあの詐欺師を倒す事、そして敗北条件はこの俺が倒される事だ」
石丸「文月学園ではクラス長が倒されると敗北になるらしい、その辺りを踏襲したルールとなっているのだな」
十神「俺達の出撃場所はここ――食堂だが、拠点を構えるのは恐らく体育館となるだろう」
苗木「え、ここじゃ駄目なの?」
わざわざ移動する理由は無いと思うのだけれど……。
十神「体育館の方が防衛に向いているからだ」
葉隠「でも確か大将が移動しちゃ何時まで経っても戦いが終わらないべ」
確かに葉隠君の言う事も一理ある。大将がホイホイ移動してちゃ勝負が長引きそうだ。
お互い大将が見つからなくて時間切れ――なんて展開はツマラナイにも程がある。
十神「その事に関しては心配は要らん。大将は常に居場所を公開する義務がある。電子生徒手帳に表示されているだろう?」
十神君にそう言われて、僕達は一斉に電子生徒手帳を取り出す。
たまたま早く取り出した大和田君が、こいつは便利だと声に出していた。
大和田「相手は武道場にいるみてぇだな」
うわぁ、距離があるなぁ……。
十神「それと、今回の役割を発表する」
役割……護衛と攻撃部隊の内訳か。僕はどっちだろうなぁ……。
十神「石丸、大和田、桑田、山田、葉隠は前衛だ。部隊長は大和田に任せる」
石丸「よろしく頼むぞ、兄弟!」
大和田「おう、任せろ!」
十神「苗木、舞園、霧切、江ノ島、不二咲は後衛。前衛が消耗したら変わってやれ。こっちの部隊長は霧切だ」
僕は後衛か……拳銃も持ってるし妥当な所かな。
それにしても後衛は美女(+男の娘)揃いだなぁ、かっこ悪い所は見せられないぞ……。
苗木「頑張ろう、皆」
自分に喝を入れる為にも、僕は力を込めてそう言った。
舞園「はい、頑張りますね」
返事をしてくれたのは舞園さんだけだけど、他の皆も静かに頷いてくれた。
十神「残りは俺の護衛だ。ただし、大神と戦刃は戦況に応じて前衛にも行け」
戦刃「了解」
全員分の役割分担を言い終えて、皆がさぁ出陣だという気持ちになる。
そんな中、十神君が一際真剣な表情になって言った。
十神「それと……『奴』を見かけたら注意しろ。場合によっては撤退も構わん」
十神君が言う『奴』を理解していない人は、この場には一人もいなかった。
……いや、訂正。桑田君と葉隠君と戦刃さんは分かってなさそうだ。
現在時刻、09:00
開幕の鐘が校舎に鳴り響いた。
【第八問】
海水に含まれる主な成分は水と何でしょう
十神白夜の答え
『塩化ナトリウム』
教師のコメント
正解です。他にもマグネシウムを始めとする様々な成分が溶け込んでいますが
塩分が最も多い約3.5%を占めています
終里赤音の答え
『小便』
教師のコメント
海はトイレではありません
澪田唯吹の答え
『魚の出汁』
教師のコメント
いい味出てますか?
希望ヶ峰学園校舎の二階にある図書室。
僕を含めた後衛部隊は、補充テストの拠点としてこの場所を占拠した。
これで少しは移動時間も短縮出来る筈だ。
苗木「よくよく考えればさ、十神君の護衛って女子しかいないよね」
江ノ島「後衛にも男子は苗木しかいないけどね」
不二咲「……あの、僕も一応男なんだけど」
霧切「鏡を見てきなさい不二咲君。事実はどうあれ見てくれは女子そのものよ」
そんな他愛も無い会話をしながら、図書室で補充テストが受けられるように整備する。
よし、こんな感じでいいかな?
トォルルルルルルル…
作業をしていると、不意に誰かの電話が鳴った。
舞園「……あ、桑田君から電話がかかってきました」
電話の持ち主は舞園さんだった。僕は舞園さんに電話をスピーカーホンにしてもらうように伝えた。
桑田『舞園ちゃん! 敵がお出ましだぜ! そっちはもう大丈夫か?』
電話から元気な声が聞こえてくる。やっぱり早速戦いに入ったらしい。
声の調子から考えて開始早々劣勢という雰囲気では無さそうだ。
江ノ島「貴方達は現在、何処で戦闘をしているのですか?」
桑田『四階の情報処理室辺りだ! 敵も少ないからこのままボスまで行っちゃうぜ!』
その台詞を聞いた霧切さんの表情が険しくなる。
何か引っかかる部分でもあるのだろうか。
霧切「……!」
そして、何かに気付いたような表情をした。
しかしその何かを伝える前に、通話は切れてしまった
霧切「……皆、急いで三階まで向かうわよ」
珍しく慌てた様子の霧切さん。
一体今の通話の何処にそんな慌てる要素があるのか分からない僕は、霧切さんに聞いてみた。
霧切「敵の侵攻速度が遅過ぎるのよ」
霧切さんはそれだけしか言ってくれなかった。
僕には何の事か分からなかったが、洞察力の高い舞園さんはどうやらその意図に気付いたようだ。
舞園「もしかして、挟み撃ちですか?」
霧切「そう、恐らく三階の物理室辺りに隠れている筈よ。メンバーは足の速い終里さんと弐大君辺りでしょうね」
……もしその挟み撃ちの読みが本当だとしたら。
不二咲「それって、結構危ない状況なんじゃ……」
どうやら、不二咲君も同じ結論に至ったようだ。
江ノ島「終里は勉強出来ないけど弐大は確実にヤバイでしょ。こりゃ全滅だわ」
図書室から物理室までは距離がある……急がないと本当に全滅も有り得てしまう!
苗木「急ごう皆!」
僕の声に応じて、皆は図書室から飛び出した。
【第九問】
「Long time ago」を和訳しなさい
ソニア・ネヴァーマインドの答え
『ずっと昔に』
教師のコメント
正解です。簡単過ぎたでしょうか
山田一二三の答え
『アゴは時に長い』
教師のコメント
学園ハンサムですか?
僕達は三階の階段を駆け上がり、一直線で四階へ目指す。
しかし美術室前の広場に、その二人は待っていた。
九頭龍「待ちな」
辺古山「ここから先を通す訳にはいかない」
超高校級の極道、九頭龍冬彦と超高校級の剣道家、辺古山ペコの主従コンビが待ち構えていたのだ。
不二咲「こ、行動が読まれてるよぉ……」
後衛が逆に挟み撃ちにされない為の防衛という事だろう。どうやら、霧切さんの予想は当たっているという事になる。
しかしここで時間を取っていたら前衛が倒されて大幅な戦力ダウンになってしまう。
それに戦死者はオシオキ(という名の普通の補修)が待っている、皆に辛い思いはさせたくない!
霧切「苗木君と不二咲君と江ノ島さんはこのまま真っ直ぐ進んで、私と舞園さんが相手になるわ」
霧切さんが早口でそう提案する。
苗木「気持ちは有り難いけど……二人で大丈夫なの?」
舞園「一対一ならチャンスはありますよ、だからここは任せてください!」
でも、女の子にそんな負担をかけさせて自分だけ先に進むなんて……。
不二咲「苗木君、二人の思いを汲もうよ!」
江ノ島「楽出来るならそれに越した事は無いですね、迷う時間があるならすぐに進んだ方がよろしいでしょう」
二人に言われ、僕は渋々と走り始める。
苗木「……すぐに戻ってきてね!」
それだけ言って、僕達三人は全力で走った。
九頭龍「はっ、そう簡単に突破させるかってんだ! ペコ!」
辺古山「77期生辺古山ペコ、苗木誠、江ノ島盾子、不二咲千尋に――」
横を走り抜けようとした所で、戦闘を挑まれそうになる。
ダメだ、このままでは突破出来ない……!
舞園「78期生舞園さやか、77期生辺古山ペコに現代国語で勝負します!」
霧切「78期生霧切響子、77期生九頭龍冬彦に現代国語で勝負!」
しかし、二人がそれに割り込む形で九頭龍君と辺古山さんに勝負を挑んだ。
モノクマ「うぷぷ、承認するよ!」
モノクマが承認し、辺りに現代国語の召喚フィールドが構築された。
九頭龍「ちっ……先に潰せばいい話だ!」
九頭龍君のその台詞が、戦闘開始の合図となった。
舞園「サモン!」
霧切「サモンよ!」
九頭龍「サモンだ!」
辺古山「……サモン!」
【どちらの視点から見ますか? 下2】
1,苗木
2,舞園 & 霧切
【第十問】
次の空欄を埋めなさい
「光は波であり、( )である」
石丸清多夏の答え
『粒子』
教師のコメント
よく出来ました
狛枝凪斗の答え
『未来を照らす希望の象徴』
教師のコメント
そういう抽象的な事は聞いていません
桑田怜恩の答え
『眩しいの』
教師のコメント
主観的な事も聞いていません
田中眼蛇夢の答え
『我が永遠の宿敵』
教師のコメント
設定も聞いてません。皆さん、テストは大喜利じゃないです
「桑田君! 皆!」
僕と江ノ島さん、不二咲君は現場に到着する。
「やっぱいやがったな77期の筋肉コンビ!」
霧切さんの予想通り、桑田君達前衛を挟み撃ちする形で弐大君と終里さんが動いている。
こちら側は体勢を崩されて多少混乱していたが、不幸中の幸いか被害者は0人のようだ。
「苗木か! 舞園ちゃんは?」
桑田君が、召喚獣の操作をしながら僕に問う。
「下でこれ以上の挟み撃ちを防いでくれてる!」
最低限の言葉で伝えて、自分も召喚獣を呼ぶ。
「うっし、じゃあさっさと潰して助けるぞ! 石丸!」
「分かっているさ!」
石丸君が、現状相手している左右田君やソニアさんを吹き飛ばし、弐大君達を相手している大和田君達の下へ向かう。
「くっ、敵前逃亡だぞ!」
左右田君がそう叫ぶが、残念ながら召喚フィールドからは出ていないのでルール違反ではない。
「それに、勝負なら俺達が変わってやるからよ!」
「でしたら、叩き潰して差し上げます!」
ソニアさんが高らかに宣言する。僕も召喚獣を、ソニアさんの方へ向けた。
【苗木 誠 生物 87点】
【桑田 怜恩 生物 64点】
【ソニア・ネヴァーマインド 生物 310点】
僕以外は消耗している筈だが、ソニアさんの点数が高過ぎる。
「不二咲君!」
咄嗟に僕は不二咲君に応援を要請した。
「う、うん! サモン!」
【不二咲 千尋 生物 291点】
不二咲君の召喚獣がフィールドに現れる。これなら勝負は数の分がある僕達に傾く!
僕は召喚獣の持つリボルバー式拳銃を見る。弾数に問題無し、やれる!
「行くよ、二人とも!」
【第十一問】
被雇用者がこれまでの雇用契約を解消し、別の雇用主と新たな雇用契約を結ぶ事を何と言うでしょう
苗木誠の答え
『転職』
教師のコメント
正解です。よく出来ました
ソニア・ネヴァーマインドの答え
『recruit』
教師のコメント
ちょっと違いますね
田中眼蛇夢の答え
『転生』
教師のコメント
それで変わるのは職業じゃなくて人生です
山田一二三の答え
『ジョブチェンジ』
教師のコメント
ゲームのやり過ぎです
【第十二問】
次の諺を完成させなさい。また、その意味も答えなさい
「二階から( )」
腐川冬子の答え
『目薬 思うようにいかず、じれったい様子』
教師のコメント
正解です。流石は超高校級の文学少女ですね
桑田怜恩の答え
『飛び蹴り 必殺技の一つ』
教師のコメント
一発食らってみますか?
【第十三問】
世界一土地面積の小さい国の名を答えなさい
日向創の答え
『バチカン市国』
教師のコメント
正解です。日頃勉強の成果が出ていますね
戦刃むくろの答え
『東京ディズニーランド』
教師のコメント
国は国でも夢の国です。
余談ですが、東京ディズニーランドはバチカン市国とほぼ同程度の面積です。
左右田和一の答え
『バカチン市国』
教師のコメント
バカチンは君です
人形だと思ったソニアさんの武器は、簡単に言ってしまえば爆弾だった。
勿論召喚獣の使う爆弾なので、たまに爆煙でお互いの召喚獣が見えなくなる程度にしかリアルの実害は無い。
ーー僕以外にとっては。
苗木「いやぁああああああ熱い熱い熱い熱い!」
不可視の熱風が僕の全身を襲う。
ボクがあまり熱風の影響を受けないよう不二咲君が考慮して、ソニアさんとは離れて戦っている筈なのにだ。
桑田「苗木! ちったぁ慣れろよ!」
苗木「無茶言わないでよ!?」
戦刃さんなら慣れとか言って我慢出来るのだろうけど、生憎僕には実戦経験は無いのだ。
左右田「貰ったぜ!」
無防備になった僕の召喚獣を、左右田君のスパナが襲う。
桑田「くっそぉ!」
それを見た桑田君が、釘バットで僕を庇ってくれる。
苗木「ごめん、桑田君!」
桑田「全くだぜ畜生! 助けに来てんのに足引っ張んな!」
そう言われてしまってはぐうの音も出ない。何の為に挟み撃ちを回避したと言うのだろうか。
桑田「不二咲の方も大分削れてるな……ったく、もうちょいマシな作戦考えろよ偽者御曹司」
苗木「桑田君、向こうが偽者だから。残念だけどこっちの陣営のは本物だから」
スパナで迫る左右田君の攻撃を回避しつつ、不二咲君の様子を見る。そちらの様子もジリ貧だ。
元々蚊も殺せないような彼女――訂正、彼に真似事とはいえ戦いは出来ないのだろう。
桑田「つーか何で左右田はこんなに強いんだよ!」
苗木「それに賛成だ!」
桑田「あいつポジション的には雑魚の部類だろ! 普段は可哀左右田と言われる位いじられキャラの癖によぉ……!」
左右田「うっせうっせ! 誰が可哀左右田だ畜生!」
涙目の左右田君が、同じように泣いている左右田君の召喚獣を突進してきた。
見るのも堪えるような泣き顔に思わず目を背けたくなる衝動に駆られるけど、それをすると僕の攻撃は当たらない。
苗木「くっ、我慢しろ苗木誠! よく見れば少し愛嬌がある顔だ、筈なんだ……!」
左右田「どうしてそこまで言われなきゃなんねーんだよ!?」
彼のブーイングを受け流して、ボクは拳銃を構え、出来る限り狙いを付けて連射する。
左右田「そんな適当で撃ってるのなんて痛くも痒くも無いぜ!」
しかし左右田君は銃弾に構わず、ボクに向かってくる。形相は怒り心頭と言ったところだ。
【苗木 誠 生物 37点】
【左右田 和一 生物 54点】
桑田「あんまり苗木ばっか狙ってんじゃねーぞ!」
【桑田 怜恩 生物 54点】
【左右田 和一 生物 41点】
苗木「何で……何で当たらないんだよ!」
ヘッドショットが出来れば僕の削れた点数でも少しはダメージが入る筈なのに……!
普段ゲームで鍛えてるAIM力は何処に行ったって言うんだ!
桑田「うおっ!? 俺にまで撃つな!」
依然として左右田君と接近戦をしている桑田君に流れ弾が当たりそうになる。
何とか弾いてくれたおかげでダメージは最小限だ。
苗木「不可抗力だよ! 僕は左右田君を狙って――っ!」
そこまで言った所で、不自然な痛みが僕の額を襲う。なんだ、小石でも飛んできたのか?
苗木「……あっ」
これって、僕の召喚獣の銃弾じゃないか?
苗木「……そうか、分かったぞ!」
この方法なら、左右田君もソニアさんも倒せる!
【第十四問】
「赤裸々」を正しく使って短文を作りなさい
腐川冬子の答え
『自分の恋愛経験を赤裸々に語っていますが、それは自慢ですか?』
教師のコメント
正解です。それにしてもこの筆圧の濃さは何なのでしょうか
花村輝々の答え
『彼はお酒を飲んで赤裸々になった』
教師のコメント
本当に裸にならないでください
戦刃むくろの答え
『助けたかった捕虜は赤裸々になっていた』
教師のコメント
そんな血生臭い慣用句ではありません
苗木「桑田君! 一旦下がって!」
桑田「あぁ? 何でだよ!」
苗木「勝てる作戦を思い付いたんだ!」
桑田「!」
僕の言葉を聴いて、桑田君はニヤリと笑みを浮かべて、指示通り一気に距離を離してくれる。
桑田「苗木、作戦内容は?」
苗木「言えないけど、絶対分かる!」
桑田「おいおい何だってんだよそれは……任せろ、相棒!」
何時ものようなニヒルな笑み。彼の軽口が、今はとても頼もしい。
後は僕がこの位置にいれば……いける、いや、やってみせる!
左右田「何を仕掛けるつもりか知らねぇけど、通用すると思うなよ!」
左右田君は僕にターゲットを切り替え、勢い良く迫ってくる。
タイミングは、今だ!
苗木「いくよ、桑田君!」
僕は左右田君の召喚獣めがけて、弾丸を撃ち込む。
左右田「だから当たらねぇって言ってんだよ!」
案の定、左右田君の召喚獣は僕の弾丸を避けてしまう。
だが、それでいい。
桑田「なるほどね、大体分かったぜ……」
避けられた弾丸の向かう先、そこには一本足打法で構えた桑田君の召喚獣。
左右田「なっ……!」
気付いた時には、もう遅い。
苗木「任せたよ……相棒!」
僕がそう言うと、軽いウィンクが返ってくる。『任せろ』と、言われた気がした。
桑田「場外確定、ホームラン殺法!」
桑田君は、僕の撃ったボールを、見事に打ち返してみせた。
――左右田君本人にめがけて。
【第十五問】
台形の面積を求めよ
苗木誠の答え
『(上辺+下辺)×高さ÷2』
教師のコメント
正解です。小学生レベルの問題ですね
葉隠康比呂の答え
『(x+y)×z÷π』
教師のコメント
適当過ぎます
山田一二三の答え
『(攻め+受け)×萌え÷2』
教師のコメント
その2は何ですか
世界がスローになっていくのを、僕は感じていた。
戦争の喧騒の中、周りの様子が嫌と言う程クリアに脳内へ流れ込んでいく。
お腹を押さえ、恨めしそうな顔で僕を見る左右田君。
狙い通りと完全勝利ガッツポーズの桑田君。
そして、消滅した左右田君の召喚獣。
彼も言っていたけれど、戦闘放棄は即オシオキ。
このまま左右田君は試験召喚戦争が終わるまで延々と補習を受けるだろう。
うん、うん……うん。
とりあえず勝負には勝ったんだけれど、一言だけでいいんで言わせてください。
苗木「それは違うよ……!」
何だか、一気に脱力してしまった。
桑田「あ? 何が違うってんだ相棒?」
苗木「何もかもだよ相棒!」
僕は召喚獣を狙ってほしかったんだ……そんな事故に見せかけて本体を攻撃するなんて作戦、誰が立てるって言うんだ……!
まともな検証結果を求めてる文月学園にも失礼だと思うよ、そういうの!
左右田「ほ、本人への攻撃は駄目ってルールじゃ……!」
銃弾をまともに腹に撃ち込まれた左右田君が、せめてもの抵抗とばかりに指摘する。
しまった、そこを言われたら僕か桑田君、或いはどっちもオシオキが……!
モノクマ「事故なんでノーカンでございます!」
助かったけど左右田君がやっぱり可哀左右田ー!?
左右田「おい待てコラ! 明らかに桑田の野郎狙ってやってたろ!?」
モノクマ「ソウダクンガ クロニ キマリマシタ。オシオキヲ カイシシマス」
さらば左右田君……78期生勝利への礎となれ……。
左右田「聞けよモノクマ! おい、俺を補習室まで運ぼうとすんじゃねぇ!」
桑田「拒否権なんか聞いちゃくれないってか?」
左右田「五月蝿いわ! ってあ、ちょ、ギニャァアアアアアア!!」
【第十六問】
7の逆数を求めよ
不二咲千尋の答え
『 1/7 』
教師のコメント
正解です
終里赤音の答え
『 L 』
教師のコメント
せめて数字にしてください
【第十七問】
太宰治の書いた短編小説、「走れメロス」の最初の一文を書き抜きなさい
腐川冬子の答え
『メロスは激怒した』
教師のコメント
正解です。簡単でしたね
不二咲千尋の答え
『メロスは怒った』
教師のコメント
ちょっと弱いですね
ソニア・ネヴァーマインドの答え
『メロスは爆発した』
教師のコメント
そこからどうやって物語を続けるつもりでしょうか?
苗木誠のコメント
『メロスは君に恋をした』
教師のコメント
君に一体何があったと言うのですか……
【第十八問】
1903年に飛行機による有人動力飛行に世界で初めて成功した、アメリカ出身の兄弟の名前は何でしょうか
大和田紋土の答え
『ライト兄弟』
教師のコメント
正解です。余談ですが、彼らは元々自転車屋だったそうですよ
九頭龍冬彦の答え
『フライト兄弟』
教師のコメント
残念ながら「フ」が余計ですね。なんとなくで覚えているとそうなってしまいます
花村輝々の答え
『フライド兄弟』
教師のコメント
揚げないでください
【第十九問】
燃料油や工業材料といった液体を運搬、または貯蔵する為に用いられる、金属製の缶を何と呼ぶでしょう
左右田和一の答え
『ドラム缶』
教師のコメント
正解です。左右田君にとっては身近な存在ですね
七海千秋の答え
『10/10/11/10』
教師のコメント
個人的にはALL10の方が効率良く感じます
舞園さやかの答え
『高森藍子』
教師のコメント
後で職員室へ来るように
【第二十問】
野球における戦術の一つで、三塁に走者がある場合にバンドを行って走者に得点させようとする攻撃側のプレイを何と言うでしょう
日向創の答え
『スクイズ』
教師のコメント
正解です。スクイズプレイとも言いますね
桑田怜恩の答え
『スク水プレイ』
教師のコメント
君は本当に超高校級の野球選手なんですか?
【第二十一問】
次の作品の空欄を埋めなさい
「つまづいたっていいじゃないか( )だもの」
腐川冬子の答え
『人間』
教師のコメント
正解です、有名な詩ですね
弐大猫丸の答え
『段差』
教師のコメント
年寄りですか貴方は
霧切響子の答え
『みつを』
教師のコメント
学園長が泣いています
【第二十二問】
次の英単語を日本語に直しなさい
1.future 2.lucky 3.hope
狛枝凪斗の答え
『1.未来 2.幸運 3.希望』
教師のコメント
正解です。希望だけやけに達筆ですね
江ノ島盾子の答え
『1. 2. 3. 』
教師のコメント
江ノ島さんが無記入とは珍しいですね。分からなくても諦めずに頑張りましょう
戦刃むくろの答え
『1.フューチャー 2.ラッキー 3.ホープ』
教師のコメント
日本語に直せとはそういう意味ではありません
澪田唯吹の答え
『1.ふつれ 2.るきゅー 3.ほっぺ』
教師のコメント
何処の世界の言語ですか?
【第二十三問】
次の空欄を埋めなさい
( ) do you ( )?
ソニア・ネヴァーマインドの答え
『(What) do you (mean)?』
教師のコメント
正解です
澪田唯吹の答え
『(Sore) do you (imi)?』
教師のコメント
こっちが聞きたいです
ドーモ=ミナサン、>>1デス
本来ならバカテスト書いて生存報告したい所ですが、割と本気なスランプなので悩んでいます
とは言うものの、別名義でやってるスレの方にやる気が傾いているだけなのですが……
このままではそのスレが終わるまで更新出来そうに無いので、せめてこの後の視点だけでも安価して
少しでもこのスレの続きを書きやすくしようと思っています。勝手な話ではありますが、ご協力お願いします
【この後、どう展開する?】
1,このまま苗木視点に固定
2,少し時間を戻して舞園と霧切に視点を映す
3,敵側の描写も必要だと思うんですよ
下10以内で多数決
安価ありがとうございます
結果は下の通りになりました
1.5票
2.2票
3.4票
合計が11じゃないかって? 下10だけだと4:2:4で分かれたので独断で一つ枠を増やしました
そういう訳でこのまま苗木視点進行します。少なくとも77vs78編はね
これでも更新は遅くなりますが、楽しみに待ってもらえるとこちらの方も書き甲斐があります
それではまた、更新出来る日まで
あ、別名義のスレはどれか分かってもここに貼らないでくださいね(念押し)
【第二十四問】
ロボット三原則を答えなさい
不二咲千尋の答え
『1.ロボットは人間に危害を加えてはならない
2.ロボットは人間の命令に従わなくてはならない
3.ロボットは自らの存在を護らなくてはならない』
教師のコメント
正解です。ただし、規則2は規則1の範疇を越えた命令は無視しても良く、規則3も人間が危機に瀕した時はその限りでは無いそうです
どちらにせよ、七海さんを見ていると身勝手な人間の作ったルールだと思えてなりませんね
終里赤音の答え
『1.やすい!
2.はやい!
3.うまい!』
教師のコメント
油でベトベトになりそうです
【第二十五問】
1590年代中頃にウィリアム・シェイクスピアによって書かれた喜劇形式の戯曲を何と言うでしょう
ソニア・ネヴァーマインドの答え
『夏の夜の夢』
教師のコメント
正解です。引っ掛け問題だったのですが、惑わされる事無く答えられましたね
舞園さやかの答え
『真夏の夜の夢』
教師のコメント
正解にしてあげたいですが、残念ながら不正解です
その訳題は昔から用いられてきましたが、厳密に言えば間違いなので気を付けましょう
花村輝々の答え
『真夏の夜の淫夢』
教師のコメント
君はそう書くと思っていました
山田一二三の答え
『真夏の夜の淫夢』
教師のコメント
君もそう書くと思っていました
苗木誠の答え
『真夏の夜の淫夢』
教師のコメント
だから君に一体何があったと言うのですか……
左右田君を撃退した事で、戦況は若干ながら僕達78期生に有利な方へと向かっていった。
恐らく、左右田君を倒した事実は電子生徒手帳を通して十神君の方にも伝わっているだろう。
いや、それは今考える事じゃない。今は何よりも……!
「不二咲さん!」
苦戦を強いられていた不二咲さんを助けに、僕と桑田君はソニアさんに向けて攻撃をする。
「当たって!」
「当たれや!」
僕の銃弾と桑田君のボールがソニアさんを襲う。
「そんな攻撃そうめんみたいなものですわぜ!」
残念ながらぬいぐるみ爆弾を盾にされたのでダメージにはならなかったが、不二咲さんを助け出す時間だけは出来た。
僕は急いで、双方の点数を確認する。
【ソニア・ネヴァーマインド 生物 203点】
【不二咲 千尋 生物 168点】
……このまま引き継いで二対一で戦ったとしても厳しい点数だが、不二咲君にはやってもらいたい事がある。
「……お疲れ不二咲さん。ここからは僕達がやるよ」
「で、でも……」
不二咲君は戸惑うような表情をしながら、僕の目を見つめた。
その瞳から、戦うのは苦手だとしても、皆の役に立ちたいという意思が伝わってくる。
「分かってる、だから不二咲さんは退路の確保をして」
きっとまだ、二人は戦っているから。
「舞園さんと霧切さんを、お願い」
「……! うん、わかった!」
僕の意を汲んでくれた不二咲さんは、急いで下の階へ続く階段を降りていく。
不二咲君……任せたよ!
「さぁて! おめーの相手は俺と苗木が引き継ぐぜ!」
「やるよ! 桑田君!」
それぞれの武器を構え、ソニアさんの召喚獣の方に向く。
勝つんだ! この人に!
「二人のアポが揃って楯突きますか! ノヴォセリック王国の王女であるこの私に!」
「待って! 僕までアポの括りなのは認められない! 撤回して!」
「俺だってアポじゃねーわこのアンテナ!」
左右田君を撃退した事で、戦況は若干ながら僕達78期生に有利な方へと向かっていった。
恐らく、左右田君を倒した事実は電子生徒手帳を通して十神君の方にも伝わっているだろう。
いや、それは今考える事じゃない。今は何よりも……!
苗木「不二咲さん!」
苦戦を強いられていた不二咲さんを助けに、僕と桑田君はソニアさんに向けて攻撃をする。
苗木「当たって!」
桑田「当たれや!」
僕の銃弾と桑田君のボールがソニアさんを襲う。
ソニア「そんな攻撃そうめんみたいなものですわぜ!」
残念ながらぬいぐるみ爆弾を盾にされたのでダメージにはならなかったが、不二咲さんを助け出す時間だけは出来た。
僕は急いで、双方の点数を確認する。
【ソニア・ネヴァーマインド 生物 203点】
【不二咲 千尋 生物 168点】
……このまま引き継いで二対一で戦ったとしても厳しい点数だが、不二咲君にはやってもらいたい事がある。
苗木「……お疲れ不二咲さん。ここからは僕達がやるよ」
苗木「で、でも……」
不二咲君は戸惑うような表情をしながら、僕の目を見つめた。
その瞳から、戦うのは苦手だとしても、皆の役に立ちたいという意思が伝わってくる。
苗木「分かってる、だから不二咲さんは退路の確保をして」
きっとまだ、二人は戦っているから。
苗木「舞園さんと霧切さんを、お願い」
不二咲「……! うん、わかった!」
僕の意を汲んでくれた不二咲さんは、急いで下の階へ続く階段を降りていく。
不二咲君……任せたよ!
桑田「さぁて! おめーの相手は俺と苗木が引き継ぐぜ!」
苗木「やるよ! 桑田君!」
それぞれの武器を構え、ソニアさんの召喚獣の方に向く。
勝つんだ! この人に!
ソニア「二人のアポが揃って楯突きますか! ノヴォセリック王国の王女であるこの私に!」
苗木「待って! 僕までアポの括りなのは認められない! 撤回して!」
桑田「俺だってアポじゃねーわこのアンテナ!」
ソニア「まぁいいでしょう……二人とも生存戦略してあげます!」
ソニアさんはそう告げると、ぬいぐるみを僕達に向かって投げ付けてきた。
威力は明らかに高いけれど、召喚獣の操作に慣れていない様子のソニアさんの攻撃が直撃する事は無い。
爆風の熱に耐えられれば、僕でも何とか……!
苗木「いや無理無理無理無理無理無理無理! 焼け死ぬ! 焼け死んじゃうから!」
桑田「だからって俺を盾にしてんじゃねーよ! 俺が補習になったらどうすんだ!」
苗木「どうもしないっ!」
桑田「てめぇ!」
ソニア「動くと当たらないでしょう! 動くと当たらないでしょう!!」
絨毯爆撃のように飛んでくるぬいぐるみを避けたり受け流したりしながら、ソニアさんの召喚獣へ肉薄する。
ソニアさんは自分の召喚獣の目の前に人形を置き、それが爆発する反動で僕から距離を取った。
苗木「どうでもいいけどソニアさん、最近誰と会話してるのさ! 台詞が全部聞き覚えがある感じなんだけど!?」
ソニア「人呼んでαでありΩである者……彼方からの使者から教わりました! 極東の文化は偉大であります!」
桑田「田中語やめーや! 頼むから日本語で喋ってくれ!」
苗木「山田君から教わった事を日本の文化の全てだと思わないでよ! もっとこう、西園寺さん辺りにも聞いてよ!」
桑田「苗木は苗木で何で普通に意思疎通が出来てんだよ!?」
ソニア「まぁ、多少は致し方ありませんわね?」
苗木「山田ぁああああああ!」
同級生への怒りを力に変えて、ソニアさんの召喚獣に向けて拳銃を乱射する。
どれも、爆弾に当たるだけで本体へのダメージにはならなかった。
【第二十六問】
水泳の個人メドレーの種目を答えなさい
大神さくらの答え
『1,バタフライ 2,背泳ぎ 3,平泳ぎ 4,自由系』
教師のコメント
正解です。大神さんは格闘技だけでなくスポーツ全般にも詳しいのですね
朝日奈葵の答え
『1,バタフライ 2,背泳ぎ 3,平泳ぎ 4,クロール』
教師のコメント
残念ですが最後が違っていますね。いつもクロールを最後に泳いでいるので間違って覚えていたのでしょうか?
山田一二三の答え
『俺はフリーしか泳がない』
教師のコメント
先生はその体型で泳ぐ事が出来るのか気になります
桑田「くっそ! キリが無いぜ……!」
ソニアさんのばら撒く爆弾によって、僕も桑田君も疲弊しきっている。
点数差が僕達より無かったとはいえ、不二咲君は一人でよく持たせたものだ。
彼の武器が盾である事も要因の一つだろう。
ソニア「怯えなさい! 竦みなさい! 召喚獣の性能を生かせぬまま……死んでゆけ!」
苗木「途中まで上品だったんだからそれで通してよ!」
けれど防御手段を持たない僕達二人にとって、ばら撒かれる爆弾は脅威だ。
他の皆にダメージが入ってないのが幸いだが、このままではジリ貧だ。
苗木「そうだ、江ノ島さんは!? 江ノ島さーん!」
一緒に来たメンバーに江ノ島さんが居たじゃないか。彼女の様子はどうだ? オシオキはされてない筈だけど……。
ソニア「余所見なんてしてたら試合終了ですよ!」
その声に振り向くと、ソニアさんの投げた爆弾が僕の召喚獣の目前まで迫っていた。
ヤバい、これは流石に避け――きれない!
苗木「う、うわぁああああああ!」
【第二十七問】
「少年探偵団」や「怪人二十面相」を世に送り出した日本の小説家の名前を答えなさい
日向創の答え
『江戸川乱歩』
教師のコメント
正解です。江戸河乱歩は大正から昭和にかけて活躍した推理小説を得意とした小説家で
アメリカの文豪、エドガー・アラン・ポーの名にちなんだペンネームです
日本推理作家協会初代理事長である事も有名ですね
桑田怜恩の答え
『江戸川コナン』
教師のコメント
確かに推理物ではありますが、不正解です
戦刃むくろの答え
『江戸川乱暴』
教師のコメント
乱暴なのは貴女の方です
【第二十八問】
「機動戦士ガンダム」に登場する、ツィマッド社が開発した地表の滑走を可能にした陸戦用MSの形式番号と名前を答えなさい
山田一二三の答え
『MS-09 ドム』
教師のコメント
正解です。形式番号も間違えずに答えられていますね、流石です
十神白夜の答え
『何だこの問題は説明しろ苗木』
教師のコメント
上層部から日本の文化知識として設問しろとの要望がありましたので作成しました
それと苗木君に聞くのではなく、まず先生に聞いてください
苗木誠の答え
『僕に聞かないで先生に聞いて』
教師のコメント
君はテスト中に一体何を感じたのですか?
舞園さやかの答え
『東條希』
教師のコメント
一体どんな闇を抱えればこういう答えになるのでしょうか
それと学園長が呼び出しをしていますのでテストが返却されたらすぐに学園長室に向かってください
確かに僕は、爆弾が爆発するのを見た。
けれど少し違和感を感じる。あれだけ至近距離で爆発したというのに、肌に感じる熱が少な過ぎる……しかも、召喚獣が倒されてない?
苗木「い、一体何が……?」
江ノ島「一体何がって、貴様が私様を呼んだのではないか」
僕の後ろから、楽しそうで仕方ないといった声が聞こえてくる。
桑田「え、江ノ島……! 助けてくれたのか!」
江ノ島「苗木が情けない声で呼ぶからさー、体育会系褐色巨乳馬鹿を倒して駆けつけたぜ」
苗木「お、終里さんを倒したの!?」
要注意人物の一人をあっさりと……! っていうか、前半はともかく馬鹿って酷過ぎやしないだろうか。
江ノ島「あんな点数一桁を倒せない男達が情けないっての」
苗木「一桁だったの!?」
桑田「おいおい、要注意でも何でも無いじゃねーか!」
いや、でも一桁の点数で今まで立ち回ってた事を考えるとやっぱり要注意人物だったのか……?
ソニア「終里さんがやられてしまっていたのですね……」
江ノ島さんの言葉を受けて、ソニアさんが電子生徒手帳を確認する。
ディスプレイの光が薄く照らしたその表情が、更に険しくなった。
ソニア「あら、辺古山さんまで……それに比べて78期生に戦死者はいないですね」
苗木「辺古山さんも……?」
辺古山さんも戦死していて、僕達に戦死者がいないって事は……。
桑田「舞園ちゃん達は無事か!」
これは僕達に勝ちの流れが来てるんじゃないだろうか!? いや来ている、確実に!
江ノ島「苗木、アンタと桑田は補充テスト受けな」
苗木「えっ!? でも流石に江ノ島さんだけじゃ……」
江ノ島「大丈夫だっての。つーか足手纏いだからさっさと霧切達回収して戻れ」
言われてみて自分の点数を確認する。確かにこのままじゃ補習だな……。
少し前にかっこ良く啖呵を切ったのが急に恥ずかしくなってきた。
でもまぁ仕方ない、ゲームとはいえ戦争だ。自分の意地より優先するべき事が今の僕達にはある。
苗木「……無理しないで、戻ってくるまで負けないでね!」
僕は桑田君と一緒に、戦線を離脱する。
背中から、楽しそうな声が響いた。
江ノ島「はぁ~ん、苗木なんかに頼られるとか絶望的ぃ……ヤベ、しっとりと濡れてきた」
ソニア「えんがちょですよ、江ノ島さん」
江ノ島「どーでもいいね! っかよぉ、もう少し危機感持ったらどうなんだぁ? てめぇら負けてんだぞ?」
ソニア「あら、気付いてないのですね。メイドへの土産に教えてあげましょう」
江ノ島「私達は陽動、本命の狛枝凪斗は別ルートで敵本拠地に単身向かっている――でしょう?」
ソニア「私達は陽動、本命は狛枝凪斗――ハッ!?」
江ノ島「あんたらつーか、あいつの事なんてお見通しだっての。まぁそれ以前に動き方が陽動ってハッキリ言ってるってのもあるけど」
ソニア「な、何故知って……いえ、何故知ってて仲間に教えないんですか!?」
江ノ島「そっちのが苗木が絶望する表情見れるからかなー。目の前で仲間が補習行きになる所見るなんて程好く絶望じゃん?」
ソニア「なんて外道な……」
江ノ島「さて、無意味なお喋りはここまでにしようか……お嬢様、遊んでやるよ」
【第二十九問】
次の文は日本国憲法第76条の一文です。空欄を埋めなさい
「すべての裁判官は、その( )に従ひ( )してその( )を行ひ、この( )及び( )にのみ拘束される」
石丸清多夏の答え
『すべて裁判官は、その(良心)に従ひ(独立)してその(職権)を行ひ、この(憲法)及び(法律)にのみ拘束される』
教師のコメント
正解です。流石は石丸君ですね
九頭龍冬彦の答え
『すべて裁判官は、その(金銭)に従ひ(堂々と)してその(職権乱用)を行ひ、この(時警察の手が)及び(手錠)にのみ拘束される』
教師のコメント
どれだけ国家権力を信用してないのでしょうか。それと君が書くと洒落になりません
左右田和一の答え
『すべての裁判官は、その(Sっ気)に従ひ( )してその(調教)を行ひ、この( )及び( )にのみ拘束される』
教師のコメント
途中でやめる位なら全部消してください
花村輝々の答え
『すべての裁判官は、その(Sっ気)に従ひ(スパンキング)してその(調教)を行ひ、この(快感が全身に)及び(絶頂)にのみ拘束される』
教師のコメント
完成させろとも言ってません
苗木「霧切さん! 舞園さん! 不二咲さん!」
三人を回収しに桑田クンと階段を降りた先、そこには九頭龍クンと辺古山さんを圧倒している不二咲君の召喚獣の姿があった。
苗木「……あれ?」
ちょっと待て。もう一度状況を文章にしてみよう。
三人を回収しに桑田クンと階段を降りた先、そこには九頭龍クンと辺古山さんを圧倒している不二咲君の召喚獣の姿があった。
桑田「……なんか変じゃね?」
何だろう、この強烈な違和感。何かが間違っているのに何が間違ってるか分からない。
苗木「……あ、これか!」
三人を回収しに桑田クンと階段を降りた先、そこには九頭龍クンと辺古山さんを圧倒し終わった不二咲さんの召喚獣の姿があった。
苗木「なるほど、過去形じゃなかったのか」
桑田「いや、それは違うだろ!? あの不二咲が敵を圧倒してるのが違和感の正体だろうが!」
あ、そっちか! 僕とした事が気付かなかったなんて……!
苗木「さては桑田君、頭が良いね?」
桑田「お前が混乱し過ぎなんだよ!」
頭に一発キツめのを貰いました。よし、目が覚めた。
苗木「不二咲さんが二対一だったのにえげつない勝ち方してる……!?」
不二咲君の性格的に十神君に命令されたってあんな戦い方するとは思えないのに、一体どういう事なんだ!?
不二咲「あ、苗木君……どうしよぉ……」
見れば不二咲君は半分泣いている。ま、まさか舞園さんが包丁を突きつけて無理矢理!?
舞園「……苗木君が私の事どう思ってるのかよく分かりました」
馬鹿な、いくらエスパーとはいえ何故バレる。
霧切「不二咲君の腕輪の能力よ。アルターエゴ……別人格って言った方が伝わるかしら?」
桑田「別人格? アルターエゴ?」
苗木「腕輪の能力って十神君の武器変化とか、そうじゃなくても資料では加速とかだったよね? そんなオートモードみたいなのがあるの?」
霧切「事実不二咲君が使ってたじゃない」
それはそうだが……不二咲君の性格からあんなのが出来上がるとは到底思えない。
苗木「不二咲さん、あれって制御出来てるの?」
不二咲「ううん……どう命令してもあんな感じになっちゃうんだぁ……」
苗木「それって要は暴走してるだけだよね!?」
不二咲君が敵じゃなくて本当に良かった。召喚獣とはいえ首を刎ねられたら僕が生きてる保障が無い。
【第三十問】
PKOとは何か、説明しなさい
日向創の答え
『Peace Keeping Operations(平和維持活動)の略。国連の勧告の元に、加盟国によって行われる平和維持活動の事』
教師のコメント
その通りです。豆知識ですが、United Nations Peacekeeping Operationsとも呼ばれたりします。余裕があれば覚えておきましょう
花村輝々の答え
『卵かけご飯の略』
教師のコメント
それを言うならTKGです。食料関係のミスをするとは珍しいですね
山田一二三の答え
『松竹芸能所属のお笑いコンビの芸名』
教師のコメント
それを言うならTKOです。しかし、君と花村君なら『Pantu Kosituki Oppai』とでも答えると思っていたのですが……
苗木誠の答え
『先生……それ、自分で考えたんですが?』
教師のコメント
いろいろと突っ込みたい所ですが、とりあえず誤解を生む前に説明します
これは文月学園で実際に出た回答です。決して私が考えた訳ではありません
江ノ島盾子の答え
『気になる人はバカとテストと召喚獣を読もう! 持ってない奴は買ってな』
教師のコメント
第四の壁を壊すような真似はしないでください
苗木こまるの答え
『絶対絶望少女も発売中! 皆買ってね!』
教師のコメント
君に関しては何で回答があるのか不思議でしょうがないです
苗木「ところでさ、三人は点数は大丈夫なの?」
僕がそう問いかけると、三人は首を振った。うーん、やっぱり消耗してるか。
桑田「となると全員補充テストか……戦力足りっか?」
霧切「大丈夫よ、いざとなったら私だけでも戦うわ」
苗木「無理しないでよ霧切さん。確かにこの中じゃ一番点数高いけど……」
桑田「女一人置いて自分達だけ逃げられっかよ。いざとなったら俺に任せとけって!」
桑田君がカッコイイ事言っているけど、顔にでかでかと『これで舞園ちゃんからの好感度UPだぜ』って書いてあるんだよなぁ。
そして僕に分かるという事は、エスパー舞園にはシースルーの如くまる分かりという訳で。
舞園「エスパー舞園ってなんですか、キャリーバックに詰められませんよ私」
苗木「何で僕の時だけリアクションするのさ!」
いじめかよ! 僕と桑田君に対するいじめかよ! もっと桑田君にも反応してやれよ!
不二咲「あ、あの……ここで話してるより動いた方がいいと思うんだぁ……」
おっと不二咲君からの冷静な指摘。そうだ、さっさと動かないと後ろから追っ手が来ないとも限らない。
いくら本気出した江ノ島さんでも、一緒に戦ってる皆の援護を全部出来る訳じゃないからね。
苗木「よし、皆で十神君の所に戻ろう。そんでもって、前線を押し上げるんだ!」
皆が拳をあげて応えてくれる。待っている皆の為にも頑張らねば……。
【第三十一問】
トランプカードの数字を全て足すと、いくつになるでしょう
村雨早春の答え
『364枚』
教師のコメント
正解です。流石は生徒会長ですね
松田夜助の答え
『(364+2J)枚』
教師のコメント
枚数を指定されてないからジョーカーを入れましたか、捻くれてますね
斑井一式の答え
『1+2+3+4+5+6+7+8+9+……』
教師のコメント
頑張ってください
二式~八式の答え
『1+2+3+4+5+6+7+8+9+……』
教師のコメント
兄弟揃って脳筋過ぎやしませんか?
神代優兎の答え
『トランプのクイーンとヤりたい』
教師のコメント
もう何処から突っ込めばいいのか先生は分かりません
【第三十二問】
オレンジが3つあります。4人に平等に分けるにはどうすればいいでしょうか
新月渚の答え
『2つを半分に、残り1つを4つに分ける』
教師のコメント
正解です、簡単な算数問題ですね
空木言子の答え
『剥いてあるクリじゃ駄目なのでしょうか?』
教師のコメント
駄目です、オレンジでお願いします
塔和モナカの答え
『ジュースにしちゃえば、平等に分けられるとモナカは思うな~』
教師のコメント
実際にやれば正解でしょうが、ここは算数のテストなので新月君を見習うように
大門大の答え
『こっそり全部食べる』
教師のコメント
何の解決にもなっていません
煙蛇太郎の答え
『ボクチンが居なくなればいい』
教師のコメント
勝手に人数を減らさないでください
近況報告。そろそろ進路だ卒業だと問題を抱え始めたので全スレ更新遅れます。生存報告ついでの更新だけは確約しますのでよろしくお願いします
【第三十三問】
下の文章の空欄を埋め、ある画家の名言を完成させなさい
『昔、母は私にこう言った。お前が軍人になれば、将軍となるでしょう。
修道士になれば、法王となるでしょう。そして私は( )となり、( )となった。』
霧切響子の答え
『画家、ピカソ』
教師のコメント
正解です。パブロ・ピカソの名言ですね
澪田唯吹の答え
『君の、隣人』
教師のコメント
ご近所さんですか?
山田一二三の答え
『ガンダム、金属生命体』
教師のコメント
先生はGレコ派です
【第三十四問】
故事成語『背水の陣』の意味と由来となった人物を答えなさい
腐川冬子の答え
『意味:決死の覚悟で敵に立ち向かうこと 人物:韓信』
教師のコメント
正解です。韓信が趙の国と戦った時、川を背にして陣を作る事で
兵士が必死になって戦うようし向け、見事に勝利を収めたという事からこの語が出来ました
石丸清多夏の答え
『意味:全力を尽くして仕事などにあたること 人物:韓信』
教師のコメント
こちらも正解です。こうしてみると石丸君を表す言葉のようにも見えますね
戦刃むくろの答え
『意味:浜辺で火器類を装着すること 人物:ジョン・メイトリックス』
教師のコメント
彼一人で「陣」なのでしょうか?
【第三十五問】
次の英文を和訳しなさい
『Vieles wunscht sich der Mensch, und doch bedarf er nur wenig』
ソニア・ネヴァーマインドの答え
『人間は多くを欲しがるが、必要とするのはごくわずかです』(英語じゃなくてドイツ語になってます)
日向創の答え
『出題が英語でなくドイツ語なので回答不可』
教師のコメント
申し訳ありません。今回はこちらのミスなので無回答含め全員正解にしたいと――
桑田怜恩の答え
『←炙り出し』
葉隠康比呂の答え
『←バカには見えない答え』
左右田和一の答え
『←フロッタージュ』
澪田唯吹の答え
『←考えるな、感じるッス』
教師のコメント
――思っていたのですが君達は例外として、減点させていただきます
【第三十六問】
次の文章を読んで後の問いに答えなさい
「定吉はどこに行ったんだ」
次平が尋ねると、太郎は肩を竦めて答えた。
「お菊のところだよ。十年来の恋心を得意の和歌にして伝えてくるんだとさ」
それを聞いて次平が眉を顰める。
「恋の和歌ときたか。それなら[結果]は知れたようなものだな」
「違いない。あいつの歌は下手の( )だからな」
① ( )に正しい語句を入れて下手の部分の慣用句を完成させ、その意味を答えなさい
② [ ]の結果とはとのような結果なのか。次平と太郎が予想している結果を答えなさい
日向創の答え
『① 下手の(横好き) 意味:下手であるにも関わらず、その物事にやたらと熱中していること
② 下手な和歌で失敗してしまって、定吉の想いは成熟しないという結果』
教師のコメント
正解です。他に当てはまる例としては、真似好きというものもあります
どちらであろうとも低い技量を示し、次平と太郎の二人が予測する結果は失敗である事がわかります
苗木誠の答え
『① 下手の(一念) 意味:下手だとしても希望を捨てずに頑張ること
② 下手でも自分の為に一生懸命歌う定吉の姿に、お菊はきっと心を動かされるに違いないという予想』
教師のコメント
決して正解とは言えませんが、先生はこの解答を好ましく思います
【第三十七問】
雷の種類を5つ挙げよ
十神白夜の答え
『熱雷、界雷、熱界雷、渦雷、渦雷』
教師のコメント
正解です。他にも幕電や超高層雷放電などがあります
苗木誠の答え
『ピカチュウ、エネル、音石明、ガッシュ、御坂美琴』
教師のコメント
雷キャラの種類を挙げろとは一言も書いていません
山田一二三の答え
『サンダー、サンダラ、サンダガ、サンガー……バースト?』
教師のコメント
他の四つは合っているだろうと自信満々なのが腹立たしいです
ミス指摘ありがとうございます。こちらが本来の正解です
『熱雷、界雷、熱界雷、渦雷、幕電』
【第三十八問】
貴方は今、車を運転しています。直進すると子供を轢き、右に迂回すると老人を轢く状況に置かれました
この状況でするべき最も正しい行動を答えよ
日向創の答え
『慌てずに一時停止をする』
教師のコメント
正解です、流石にこれを間違える生徒は居ないと信じたいですね
桑田怜恩の答え
『左に曲がれば何も無いんじゃね?』
教師のコメント
先生はそういう揚げ足を取るような解答を好みません
西園寺日寄子の答え
『未来に対する期待値が低い老人を轢く』
教師のコメント
君は絶対に免許証を取ろうとしないでください
苗木誠の答え
『慌てずに自動車保険に入っているかを思い出す』
教師のコメント
冷静なようでだいぶ混乱してますね
皆様お久しぶりです。>>1です
大変申し訳ありませんが、リアルが多忙になったのとこの話に対して全く筆が進まなくなってしまったので
勝手ではありますが一度スレを落とさせていただきます
もう少し早くお伝え出来れば良かったのですが、ギリギリまで書けるか粘ってしまい、このような結果となってしまいました
重ね重ね、大変申し訳有りません。また調子を取り戻した時は、今度こそ完結させたいと思います
このSSまとめへのコメント
どちらの作品も好きなので期待
幕間のバカテストまで再現しているのが素晴らしい
左右田って元ガリ勉なんだからもっと点数高いんじゃね