伊織「無理だってば、もう入らないわよっ」(272)

何を期待した

P「大丈夫、もう少しいけるって」

伊織「馬鹿……調子に乗らないでよねっ。んんっ!」

P「やっぱり、ちょっとキツいかなぁ」

伊織「くぅ……」

P「あと少しだ、頑張れ伊織!」

伊織「痛い、痛いってばぁ!」

春香「何をやってるんですか、プロデューサーさん!?」ガチャ

P「何って……見れば分かるだろ。伊織の衣装がなかなか入らないから力づくでだな……」

伊織「あー、もう! いちいち解説しないでよ馬鹿っ!」

春香「そうだったんですか……ほっ」

P「どうかしたのか春香?」

春香「いえ、何でもないですよー。おじゃましましたっ」バタン

伊織「一体何だったのかしら」

P「さてな。しかしこれはどうしたもんかな……」

伊織「むっきー! この伊織ちゃんが太ったなんて絶対に認めないんだから!」

P「でも、スカートが穿けないのは事実だろ」

伊織「うぅ……」

P「ちょっとお腹触るぞ」

伊織「はぁ!? ちょっとアンタ、何言って……あんっ!」

P「うん、いいお腹だな」

伊織「勝手に触らないでよねっ!」バキッ

P「いてぇえええっ!」

P(伊織のストレートは強烈だなぁ……)

伊織「まったく、年頃の女の子の身体に気安く触らないでちょうだい」

P「反省してます」

P「次のライブまであとニ週間しかない。サイズを変更して発注するしかないな」

P「間に合うかどうか微妙なラインだけど……頼み込めば何とかなるかな」

伊織「ちょっと待ちなさい」

P「ん?」

伊織「発注し直す必要なんてないわ。二週間で痩せればいいんでしょ」

P「いやいや、さっきかなりキツかっただろ。さすがに二週間じゃ無理だと思う」

伊織「黙りなさい。伊織ちゃんの言葉には、はいかYESで答えるのよ」

P「同じじゃん……」

伊織「何か言ったかしら?」

P「なんでもないです」

伊織「太ったなんていう事実は認めるわよ。でも、衣装発注なんてしたら……完全に負け犬だわ」

伊織「そんなのは絶対に嫌なんだから」

P「伊織……。分かった、俺も出来る限りの手伝いをするよ」

伊織「当然でしょ。アンタは私のプロデューサーなんだから」

イニGのTOP絵か

>>17
ふぅ・・・

P(まずはダイエットについて情報を仕入れなければ……)

美希「ミキの方じーっと見てどうしたの、ハニー?」

P「現場でハニーは禁止だって言っただろ。まったく」

美希「ごめんなさいなの。でもそういうプロデューサーだって、ミキのことじーっくり見てたよね?」

P「いや、美希はスタイルいいよなって思ってさ。ダイエットとかやってるのか?」

美希「やってないかな。アイドルのお仕事ってたくさん動くから、そんな事考えなくても大丈夫だし」

P「なるほどな」

P(じゃあ、なんで伊織のウエストが増えたんだろ?)

真「二人して何の話をしてるんですか?」

美希「聞いてよ真君。プロデューサーってば、いきなりダイエットしてるか? なんて聞いてきたんだよー」

真「えぇっ! プロデューサー、デリカシーないですね」

P「えっ」

真「年頃の女の子にダイエットしてるか、とかありえませんって。ちょっとがっかりですよ」

P「あー、そうだよな……すまん」

P(このままじゃまずいな。何とかしてダイエットについて聞き出さないと)

P「実はさ……俺、ダイエット始めようと思ってるんだ」

美希「ハ……じゃなくて、プロデューサーが?」

真「ダイエットする必要なんてないと思いますけどねぇ。太ってるようには見えませんし」

P「パッと見は分からないかもしれないけれど、最近お腹の周りが気になり始めてさ……」

真「なるほど……でしたらボクに任せてくださいよ! これから毎朝、一緒に運動しませんか?」

P(運動か……。しかし真と一緒にやるっていうのは無理だ)

P(伊織はプライド高いから、自分の弱みなんて他の人に見せたくないだろう)

P「うーん、申し出はありがたいんだけど遠慮しておくよ」

真「えーっ! 何でですかー」

P「朝はギリギリまで寝ているのが、俺の生き方だからな」

真「そんな生活じゃダメですよー。だらしないなぁ」

真「美希のアイデアは参考にするんですね。ちぇ」

P「いや、真のも参考にさせてもらうよ。ありがとうな」

真「ちょっとプロデューサー、頭なでないでくださいよ。恥ずかしいじゃないですか」

美希「あ、真君照れてるの!」

真「て、照れてなんかないって」

――事務所

P「ただいま戻りました」

小鳥「あら、おかえりなさい。プロデューサーさんに真ちゃん、美希ちゃん」

美希「あふぅ。お腹減ったの……」

春香「おかえりー。美希、クッキー作ったんだけど食べる?」

美希「ありがとうなの春香」

春香「はい、真」

真「ありがとう。春香のクッキーおいしいんだよなぁ」

春香「それから……どうぞ、プロデューサーさん」

P「ありがたくいただくよ、春香」

美希「ハニーはダイエット中でしょ。クッキー食べちゃうの?」

P「あ……まぁお菓子は別腹ってことで」

真美「いやぁ、はるるんのお菓子は本当においしいですなぁ。なんでいおりん貰わなかったんだろ?」

亜美「ダイエット中だったりして」

真美「それはないっしょ。ダイエットした方がいいのなんて、ピヨちゃんと あずさお姉ちゃんぐらいだし」

あずさ「あらあら、何か言ったかしらー?」

小鳥「ちょっと聞き捨てならない言葉が聞こえた気がするんですが」

真美「な、なんでもないよー!」

P(二人とも怖っ!。)

P(ま、伊織は本当にダイエット中なんだけど。うーん、俺も我慢しておいたほうがいいかな)

P(いや、今更返すわけにもいかないし、食べ物を粗末にするのもダメだな)

P「なぁ、みんなは何かいいダイエット方法知らないか?」

亜美「ダイエットー? そんな心配したことないから分かんない。ね、真美」

真美「うんうん。ごめんねー、兄ちゃん」

P「そうか。二人にはまだ早いもんな」

あずさ「…………」ニコニコ

小鳥「…………」ニコニコ

P(あの二人がメチャクチャ怖いんですけど。これ以上、火に油を注ぐような発言はやめてくれ……)

P「春香はどうだ?」

春香「ダイエットですか。そうですねぇ、お菓子を少し減らする……とか」

P「へ?」

春香「わ、私変なこと言いました……?」

P「そこはお菓子を食べない、じゃないのか。というか春香は日頃からそんなにお菓子を食べてるのか?」

春香「あっ……や、やだなぁプロデューサーさん。そんなわけないじゃないですかぁ」

P「まぁちゃんと管理できてれば良いんだけれど……不安だな」

P(小鳥さんとあずささんには聞かないでおこう)

あずさ「あらぁ。私には聞かないんですか、プロデューサーさん?」

P「い、今から聞こうと思いまして!」

あずさ「私はダイエットドリンクがいいんじゃないかと思います」

P「ドリンクですか」

あずさ「はい。最近は酵素飲料……っていうのが流行ってるみたいです」

P「なるほど、ありがとうございます」

P(正直うさんくさいなぁ。あずささん、悪徳商法とかに引っかかってなければいいんだけど)

小鳥「じーっ」

P「さて、そろそろ帰るかな……」

小鳥「じーーっ」

P「……小鳥さんは?」

小鳥「はいっ! 私はですね、乗馬マシンがおすすめです!」

P「座ってるだけでダイエットできるとかいうアレですか?」

小鳥「そうなんですよー、最近はまってまして」

小鳥「しかもですね、乗っているとその振動でだんだん変な気持ちに……」

P「回想で顔真っ赤にしないで下さい。もう十分です、ありがとうございました」

小鳥「これからがいい所なんですよ。待って下さいプロデューサーさぁん!」

――Pの家

P(ふぅ、今日もつかれた……ん、伊織から電話?)

P「どうした?」

伊織『いいダイエット方法は見つかったかしら?』

P「そうだな……」

P(とりあえず今日分かったことを全部放しておくか)

伊織『アンタ……やる気あるわけ?』

P「えっ」

伊織『運動なんて当たり前じゃない! 問題はどういった運動をやるかでしょ!』

伊織『バナナダイエットなんて、別にバナナのおかげで痩せるわけじゃないわよ』

伊織『単純に摂取カロリー量を減らしてるだけじゃない! ていうか栄養偏るわよ!』

伊織『それにそのダイエットやめた瞬間にあっさり戻っちゃうわ! 一生バナナ食べろっていうつもり?』

伊織『お菓子食べないなんて言われるまでもないわよ!』

伊織『乗馬マシンなんて、あれ全然運動になってないのよ』

伊織『身体が弱ってる人ならともかく、健康な人間がやるには效率が悪いんじゃないかしら』

P「」グサグサグサグサ

P(いおりんの罵りマジ最高……っていうレベルをちょっと通り越してる。マジできつい)

P「す、すまない伊織……」

伊織『でもダイエットドリンクってのはありかもね』

P「えっ」

伊織『まぁどちらかと言うと栄養ドリンクかしら。運動する際の補助的なものとして使えそう』

P「なるほどな」

P(何だかやけに詳しいな。俺が調べる必要あったのか?)

伊織『ともかく今日はありがと、プロデューサー』

P「!」

伊織『それじゃ、おやすみなさい』

P「あぁ、おやすみ伊織」

P(……ま、いいか)

次の日――

P「ふわぁ……よく寝た」

P「ってこんな時間か! まずい、急がないと遅刻する!」

P「…………」

P「今日、オフじゃん」

P「さて、もう一眠りするか。二度寝なんて贅沢だなぁ……」

ぴんぽーん

P「誰か来たのかな。うぅーん、眠いから居留守使おう」

ぴんぽーんぴんぽーん

P「眠れん……」

ぴんぽーんぴんぽーんぴんぽーん

P「誰だぁっ!」ガチャ

伊織「きゃあああっ!」バシィン

P「いってええええええ!」

伊織「ア、アンタが悪いんだからね。いきなり怒鳴るから……」

P「うん、今のは完全に俺が悪かった」

伊織「顔に思いっきりあとがついてるわね」

P「いやぁ、伊織のビンタは眠気覚ましにちょうどいいさ」

P「それで、今日はどうしたんだ? 家に押しかけてくるなんて驚いたぞ」

伊織「アンタ、今日休みなのよね」

P「あぁ」

伊織「私、午前は開いてるから、その……ダイエットの事で話がしたくて」

P「わざわざ来てくれたのか。呼び出してくれれば飛んでいったんだが」

伊織「居留守使った奴が言っても説得力ないんだけど」

P「ですよね」

伊織「昨日アンタと電話した後に、新堂に話したのよ。そしたらね、いろいろメニュー作ってくれたの」

P「いろいろ?」

伊織「食事や運動……あと栄養ドリンクも作ってくれたわ」

P「新堂さんすごいなぁ。俺は居なくてもいいんじゃないか?」

伊織「何言ってんのよ。アンタは伊織ちゃんのプロデューサーでしょう」

伊織「いじけてる暇があったらもっと頑張りなさい」

P「いじけてなんてないよ」

伊織「拗ねた顔してるくせに」

P「えっ、そんなに顔に出てるか?」

伊織「ばーか、引っかかったわね。にひひっ」

P「これは一本取られたな……」

P「で、俺は何をすればいいんだ?」

伊織「この運動メニューに従って指示を出してくれればいいわ」

P「それだけでいいのか?」

伊織「まぁ今日はあまり時間もないしね」

P「分かった。このメニューはいろいろ器具が必要だな。近くにあるジムにでも行くか」

伊織「分かったわ。それじゃ、案内してちょうだい」

あ、今のミス

P「で、俺は何をすればいいんだ?」

伊織「この運動メニューに従って指示を出してくれればいいわ」

P「それだけでいいのか?」

伊織「まぁ今日はあまり時間もないしね」

P「分かった。このメニューはいろいろ器具が必要だな。近くにあるジムにでも行くか」

伊織「その必要はないわ。私の家にトレーニング施設があるから」

P「本当にすごい家だな……」

――水瀬家、トレーニング施設

P「広っ! そして何だこの器具の数は……」

伊織「驚いてる暇はないわよ。早く指示をだしてちょうだい」

P「あぁ、分かったよ。まずは準備運動しようか」

P「いち、にー、さん、しー、ごー、ろく、しち、はち」

P(レッスンの時も思ったけど、ヨガウェアって露出度高いよな。特に胸元……ごくり)

伊織「ちょっと、どこ見てるのよ! この変態!」

P「伊織があまりにも魅力的でつい……」

伊織「そんな事言ってもごまかされないんだからね。ちゃんと仕事してよ」

P「ご、ごめんな。気をつける」

数時間後――

P「よし、休憩!」

伊織「ふぅ……汗だくだわ」

P「はい、タオル」

伊織「ありがと」

P(汗だくの伊織……何だか見てるだけでドキドキするな。っていかんいかん、また怒られる)

P「ドリンクもしっかり飲んでくれよ」

伊織「えぇ……ごくごく」

P「それ、どんな味なんだ?」

伊織「そうねぇ……正直美味しくはないわ」

P「苦いのか?」

伊織「苦味はあるわね。でもそれだけじゃないっていうか……少し飲んでみる?」

P「いいのか」

伊織「ちょっとだけよ。全部飲んだりしたらお仕置きだからね」

P「それじゃお言葉に甘えて……」

伊織「あ……やっぱりダメッ!」

P「えっ、何で?」

伊織「ダメなものはダメなの!」

P「落ち着いてくれ伊織、ダメなのは分かったからさ。ほら、返すよ」

伊織「う、うん……」

P「何か顔が赤いな」

伊織「えぇっ! そ、そりゃあ運動してるから当たり前でしょっ」

P「そうなんだけどさ、今一気に赤くなったような……」

伊織「気のせい! ほら、そろそろ休憩終わりでしょ。さっさと次の指示を出してよ」

P「はいはい」

伊織「はぁっ、はぁっ……」

P(伊織、かなり苦しそうだな。無理もない、かなりハードなメニューだからな)

P(そろそろ止めるべきか)

P「伊織、今日はここまでにしておこう」

伊織「ダ、ダメよ。まだメニューを……こなしきって、いないわ……」

P「だが無理をして身体を壊したらどうするんだ」

伊織「私が悪いのよ。私が甘えてたから……身体にお肉がついたりしたのよ」

伊織「自分では気づかない内に、精神もたるんでたんでしょうね」

P「伊織……」

伊織「新堂はきっと、ギリギリこなせるかどうかのメニューを作ったんでしょう」

伊織「限られた時間で痩せるには、それぐらいしなきゃダメ」

伊織「だから……絶対に諦めるわけにはいかないわ。どんなに苦しくても、歯を食いしばって耐えてみせる」

P「……分かった。頑張るぞ、伊織!」

伊織「えぇ!」

っていうか俺の名前勝手にスレタイに使わないでくれる?使用料取るわよ?

数時間後――

P「よし、終わりだ!」

伊織「はぁっ、はぁっ……もう、だめ……」バタッ

P「おい! しっかりしろ伊織!」

伊織「悪いけど、事務所まで連れて行ってくれる……?」

P「こんな状態で仕事をするつもりなのか」

伊織「当たり前でしょ……。ダイエットは私が勝手にやってるだけなんだから……仕事をサボるなんて論外よ」

P(こういう時の伊織は、何を言ってもきかないだろう)

P「分かった。でも仕事中にどうしても苦しかったら、ちゃんと言ってくれよ」

伊織「うん……」

――事務所

P「おはようございます」

春香「プロデューサーさん? 今日はオフじゃ……って伊織!?」

伊織「あら、なんでそんなに驚くのよ春香」

春香「だって今日はプロデューサーオフなのに……一緒に来たら驚くよ」

伊織「春香……何か変なこと考えてない?」

春香「へ、変なことなんて考えてないよぉ」

伊織「顔真っ赤よ」

春香「えっ!」

P「確かに……熱でもあるのか?」

春香「そんなに見ないでくださいよぉ、プロデューサーさぁん」

>>1
お前いつも一人で頑張ってんの?

春香「それじゃ、お仕事行こっ」

伊織「あ、ちょっと、引っ張らないでよ……」フラッ

春香「伊織!?」

P「……おっと、大丈夫か」

伊織「ちょっとよろけただけで大げさねぇ」

春香「ごめんね、そんなに力を入れたつもりじゃなかったんだけど……」

伊織「大丈夫だってば。ちょっと寝不足なだけよ」

P「俺もついていった方がいいかな……」

社長「待ちたまえ」

P「社長、おはようございます」

社長「おはよう。ここで君がついていくのはあまりいい判断ではないと思うぞ」

P「なぜです?」

社長「彼女たちももう一人前のアイドルだ」

社長「本来自分たちだけで行く仕事に、プロデューサーがついて来たら……彼女たちのプライドを傷つけてしまうのではないかね」

P「確かに……でも、伊織が心配で」

社長「水瀬君と何があったのかは聞かないが、天海君もついている。ここはひとつ、彼女たちを信じてあげようではないか」

P「…………」

P「アイドルを信じることもプロデューサーの仕事ですね……分かりました」

数時間後――

春香「ただいま戻りましたー」

P「おかえり、二人とも」

伊織「ちょっ……なんでアンタ、まだ事務所に居るのよ!」

P「プロデューサーが事務所に居ちゃいけないのか?」

伊織「そうじゃなくて……」

P「仕事はどうだった?」

伊織「無事に終わったわよ。この伊織ちゃんが失敗するとでも思ったのかしら」

P「まさか……一応聞いただけだよ。春香はどうだった?」

春香「はいっ、バッチリですよプロデューサーさん!」

P「そうか。お疲れ様!」

春香「さて、そろそろ帰ろっか伊織」

P「あ、伊織はちょっと残ってくれないか」

伊織「え?」

P「話しておきたいことがあってな」

伊織「話? 一体何よ……」

春香「それじゃ、お先に失礼しまーす」

P「お疲れ。また明日な」

P「さて、一緒に帰るぞ」

伊織「え、話は?」

P「春香を先に帰らせるための方便だよ。俺と伊織だけで帰ろうとしたら怪しまれるだろ?」

伊織「悪い男ねぇ」

P「事務所の前にタクシー呼ぶから少し待っててくれよ」

――水瀬家

伊織「わざわざありがと」

P「気にするな。俺は伊織のプロデューサーだからな」

伊織「そう、よね。私のプロデューサーならこれぐらい出来なくちゃ困るわ」

P「そうそう。あ、タクシー代払わないと……どうもありがとうございました」

伊織「へ、ちょっと……タクシー行っちゃったわよ? アンタこっから歩いて帰るつもり?」

P「はぁ? 何を言ってるんだ、ここに泊まるに決まってるだろ」

伊織「はぁ? ……はこっちの台詞よ! 一体どういうつもりなのかしらぁ?」

俺「それってマネージャーの仕事なんじゃないの?マネージャー居ないの?」

P「新堂さんが作ってくれたメニューには、朝から晩までいろいろとやることが書いてあってな」

P「もちろん許可はもらったぞ」

伊織「ちょ、ちょっと! そんな話はまったく聞いてないんだけど!」

P「二週間で痩せたいんだろ?」

伊織「それはそうだけど……」

P「別に一緒の部屋で寝るってわけじゃないんだしさ。いいじゃないか」

伊織「あ……そうよね」

P「もしかして一緒の部屋に寝るような想像でもしてたのか?」

伊織「そんなわけないでしょーーーー!!」バシィン

P「いってえええええ!」

伊織「アンタ、ご飯は食べたの?」

P「あぁ。事務所でカップ麺食べてきた」

伊織「カップ麺……もっと身体にいいもの食べなさいよ」

P「そうしたいんだけど、料理苦手なんだよな」

伊織「私がダイエットに成功する前に倒れられても困るし、この家にいる間は栄養のつくもの出してあげるわ」

伊織「伊織ちゃんに感謝しなさいよね」

P「ありがとう伊織。助かるよ」

俺「とか言っちゃって出前頼むんでしょ?」

P「夜の運動メニューはさすがに軽めだな」

伊織「午前中と同レベルのメニューだったりしたら、さすがの伊織ちゃんでも倒れちゃうわよ」

P「はは、そうだな。次の日に支障がでても困るし」

伊織「それじゃ、さっさと始めるわよ」

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一時間後――

P「よし、そこまで」

伊織「ま、これぐらいなら楽勝ね……汗かいちゃった、お風呂入ってくるわね」

P「お風呂!?」

伊織「何驚いてるのよ……。さては、覗くつもりじゃないでしょうね?」

伊織「そんなことしたらおしおきなんだからね!」

P「覗いたりしないって」

P(俺の家とかならともかく、伊織の家でそんなことしたら……お仕置きじゃすまないっての)


           ,,x-ー:: ":::::
        ,x '"::::::::::::::::::::
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    ,,x '"::::::,,、- '"     |:::
    `"i`ー'"        ヾ
      !  、 、,,,,,,,,,;;;;;;;;;彡ミ
     |,,,,ノi `ーヾ;; '"----、
     ヾ::ヽ     -┴'~
      ~|:/ ' ' ' `ー ' "'"
      /_
     l    '' )    i

      ヽ,,、'~`      U
       ゙, __ ,-、_,ノ`
 |/      ゙, `'" ,,y
 |/  彡  ゙、`-'"
   /|/     i
   /        !    ,, -'"
    |     `ー '"|::

    |      /|||ヽ

          /|||||/心
          |ヾ/ /`ー

P(しかし落ち着かないな……伊織がいないと尚更だ)

新堂「プロデューサー殿」

P「あ、新堂さん。今回はありがとうございます」

新堂「いえ……伊織お嬢様のお世話をするのが私の役目ですから」

新堂「プロデューサー殿はお風呂に入られましたか?」

P「いえ、まだですが……」

新堂「ご案内いたします。男性と女性で別れておりますので」

P「なんていうか、本当にすごい家ですね……」

新堂「こちらでございます」

P「わざわざすみません」

新堂「いえ……伊織お嬢様のこと、これからもよろしくお願い致します」

P「はい、任せてください」

                  , -――- .._
                 , -‐=ニ′-‐ - 、    `丶
            / /   - 、    \     \
             〃  /  /{        丶    ヽ
         // / /  / 丶   \  ヽ     ヽヽ

          // /   //  u \\ ヽ  '   ヽ  ヽヽ
          // / /  从     ) 丶!||||   l|     l |    _________
       .// ,' { {{{⌒\  ヽ`ニ¬j八|ノ    |     | |  〃´
       .// { :| N ,:示ヽ    ,:示、Y」:|   |     | | | え、なにこれ?
       .//  乂.{乂{ {;しリ  __   {;しリ } |:!    |   l| | | みんなロリコンなんだ・・・
      l |l    |: :{{__〃⌒ヾ.__ァナ   , : : 〃:| ノヘ、
      l ||   l|: : | ̄ ̄ '    ̄ ̄uイ   // . : /リl: |     ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      l |:   从:八   r---‐ ⌒)  /|   〃 ://' j:/
      ‘:. ヽ  { ヽ.)>、 ` ニニ´ /: :|   /:/ / /'
        \\ ‘. ー=彡ノ>r‐   ´{: :.:/ /'´  / /
           丶\―ァァ{ ノ  __ //イー―-、 /
           /   //∧ __ / //  /   ヽ
             / |//   _/  //   /     |
              |  l/{        } }  l    |
            〉 /丶ニニニニニ.ィ〈 、 |    〈

P「ふぅ……いい湯だ」

P「こんな大きなお風呂が男女別にあるなんて……うらやましい」

P「今、伊織も風呂に入ってるんだろうなぁ……」

/   / /::/: :.、 : : : : :  |: : : : : : /_:_:_: : : : : : : : : : : : : : : : //: : : / /: : : : ::
  // /:::/: : : : : : : :、: : : : |: : : ::∠=― 、>: ト-------― / /: : : / /: : : : : ::
 / ̄`フ¨´: : : : /´ ̄`ヽ: : : li: : : :lゞ===彡: :/ \    /:/ /: : : //: : : : : : : ::

´: : : :/: : : : : :/ヘli/´ ̄ノ: ;、: : :li: : : |\ ̄/: l   \. /: / /: : :/´: : : : : : : : :::

― '´: : : : : :イ八: : :\三彡イ/ゝ: :.l! : /  ∠ イ: |\    /: : :/ /: : : : : : : : : : : : : ::
――=ニ´ // \: \>     >キく  、 / |:|: : :\ /: : :/ /: : : : : : : : : : : : : /
  /  .//   /\_\_    ´ ー_, ィ\  |:l__./: : / /: : : : : : : : : : : : :/'//
/  //   /: : ∧:ハ ̄ /ー==ニ-‐'´   //////l: : ://: : : : : : : : : : : : / ////
  // '  /: : :/: ∧:ハ、      .、   /:/l/ // |: :/': : : : : : : : : : : : : ////////
  / /./: : :/: :/ ∧: :\   / li: : ̄: : ://: : /!:/: : : : : : : : : : : : : //////////
イ  /: _∠ -‐'´ // |> 、:  ̄´: : li : : : : //: : / |: : : : : : : : : : : : : :///////////

   / ̄  /   /,//| V///\: : : li: : : ://: : /:/|: : : : : : : : : : : : :////////////
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ノ / / //////////|: : :∨/////∧:.li,': : : /: /: !: : : : : : : : : : : ///////////////

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  // /////////////∧: : :  \//: : : /: /: /: :

  /\  ──┐| | \     ヽ|  |ヽ  ム ヒ | |
  /  \    /      /  | ̄| ̄ 月 ヒ | |
      \ _ノ    _/   / | ノ \ ノ L_い o o

浦安鉄筋家族で主人公が太った時、貧乏な奴と一緒に住んで
同じ貧しい食事を食べて痩せるって話があってだな

つまりやよいと同棲すればいいんじゃあないかな

>>87
虱がうつるぞ

伊織『プ、プロデューサー!? 何で入ってきてんのよ!』

P『いいじゃないか。プロデューサーとアイドル……裸の付き合いも悪くないだろ?』

伊織『近寄らないでよぉ! せめて下を隠しなさーい!』

P『ははは、伊織は恥ずかしがり屋だなぁ』

伊織『きゃっ! ちょっと……どこ触ってるの、よぉ!』

P『伊織の胸は可愛いなぁ』

伊織『も、揉むなばかぁ!』

                           __,,:::========:::,,__
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              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
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「……サー」

P「ははは、可愛いやつめー」

「プロ……サー……」

P「伊織の身体はきれいだなぁ」

伊織「プロデューサー!」

P「うわっ!」

伊織「もう、ようやく気がついたのね」

P「伊織? あれ、ここは一体……」

伊織「ここはアンタが寝泊まりするための部屋よ」

伊織「風呂でのぼせてたアンタを、新堂がここまで運んできたってわけ」

P「そうだったのか……後で新堂さんにお礼を言っておかないとなぁ」

               , -――- 、

              /       ヽ
              | ノ  ー    |   それっておかしくねぇ?
              |(・) (・)   |

              |  (      |
              ヽ O    人

               >ー-― ´   ̄ ̄\
  ⊂ニニ ̄ ̄ ̄ヽ  /              |
     くメ) _ノ  |  |  |        |   |
       (/  |  | /  |        |   |
          |  |/  /|        |   |
          |  ト  / |        |   |
          ヽ__/ |        |   |

伊織「アンタって本当に変態なのね」

P「いきなり何なんだ」

伊織「私で変な妄想なんかして……バカッ! この変態! 変態大人!」

P「げっ、口に出してたのか!」

伊織「私の家でよくもまぁ、そんな真似が出来るじゃない」

P「ごめんなさい!」

伊織「まったく……次に言ったら、新堂に投げ飛ばされるわよ?」

P「肝に銘じておきます、はい」

    |  |

 \      /         ____     , -‐……‐--. . . 、          \ | | /
\           /     /. : : : : : : : :ヽ-‐.: :_;. --- .._: : : : : : : :\       \      /
_  争  も  _   /, -‐==ミ: : : : _,ィニ-‐……ー-: 、`ヽ、: : : : ヽ、      _   争   _
_  え  っ  _     . .:´: : : : : : : ≠:7: : : : : : : : : : : : :ヽ、 ヽ| : i : : :,     _    え   _
_   : . と   _   /.: : : : -‐: :7´: : /:,ハ : : : :ヽ : : : ゝ-- :\ | : :! : : : ,   _    :   _
_  :      _ /, -‐/.: : : : :i : : /ィ:爪: : :\ :\ : : :\: : :`ト : !: : : :′   _   :    _
             〃  /. : : : : : : |.:イ :ハ:| \: .、\: : xィ¬ト、: :| : : ! : : : : :,        
/          \   /.: :/.: : : : /l : |/Гト、       / |_,ノ0:::ヽ : : :i : : : : :′ /        \
 /  |  |  \    | .:/.:/. : : :i: i : | |ノ0:::ト :::::::::::::   |: :∩::::::ト: : : !: : : : : : :,  / | | \
             ∨i: |: : : : |: :ヽ| |::∩::| ::::::::::::::::  !.::∪::::::| |: : :i : : : : : : ′            ,ィ /〉
               |: |: : i : :', : |  |::∪::| ::::::::::::::::  !: : : : : :||: : i : : : : : : : :,          / レ厶イ
                ヽハ: : :、: :ヽ|  l : : : |:::::  ,  ::::└――┘ ! : : i : : : : : : : ′        /   ⊂ニ、
                い、: :\/   ̄ ̄                 ', : : i : : : : : : : : ,     _, -‐'    ⊂ニ,´
    r 、  _          ヽ: :〈        <  ̄ フ         |: : : ! : : : : : : : :′,.-‐T   _,. -‐'´ ̄
    くヾ; U|           | : \                   /| : : :i : : : : :_, -‐'    |  /
   r―'   ヽ、             | : : : \               イ: : :| : : :i_,. -‐       |/
    `つ _   ̄ ̄Τ`ー―-- L: : : : : `: : . . .  __    .:〔: : :|: : :r┬'              |
n ⊂TT⊃◎`ヽ.    |         ̄ ̄ `ーr-、__ノ      ̄フ /              | n
| | ⊂井⊃   n ∩ _   n ∩ _         L_            / /             | | L_ r 、
し  (⊂ト、)  LUイ⌒)) LUイ⌒))  ⊂ニニニニニニニニ イ ∠~'ニニニニニニニニ⊃ .| n } )|
    ̄      ∪〃    ∪ 〃                                 ∪L二ノ

伊織「明日は朝早かったわよね」

P「あぁ……まさかの朝5時起きだ。早く寝よう。伊織は大丈夫か? 一人でちゃんと起きられるか?」

伊織「子ども扱いしないでよ。むしろ私はアンタの方が不安だわ」

P「大丈夫だ。愛用の目覚まし時計を3個持ってきている」

伊織「ま、時間になっても起きてなかったら、私が叩き起こしてあげるわよ」

P(待てよ。女の子に起こしてもらうって、ちょっといい感じじゃないか?)

伊織「ちょっと……また変なこと考えてるんじゃないの」

P「い、いやー、そんなことはないぞ」

伊織「まったく、アンタ顔に出やすいんだから気をつけなさいよ」

伊織「それじゃ……おやすみなさい」

P「おやすみ伊織」


                  _,,..,,,,_

                 ./ ,' 3  `ヽーっ
                 l   ⊃ ⌒_つ
                  `'ー---‐'''''






                 ―/―,
                  /  /   ``/


                 _,,..  -―――-  、、
               ,. ‐'"´             `丶 、
               /                    `丶、
             /     (○)   '⌒i               丶  _     __,,...._
          /      ゛      ‐く               \   ̄ ̄     ゙i
         j           、__,ノ                         _,,.. -''′
           l      , 
            |     (○)                   ,r''"´ ̄``丶 、  __,. -- .、
            |                ̄ ̄`ヽ                          i
           |                 ___,ノ                       ノ
         !                                        ,/
           ゙ 、                                   ,. - '
            \                             ,..  -‐'"
             丶、                   _,,,. -‐ '"

                `` ''''ー‐-------―‐ ''''""´

ごはん

   /.──┬  /⌒ヽ ┌─┴─┐ .  |  ヽヽヽ       ―┼―
 /| ┌─┐|    ノ     ̄フ   .  ̄| ̄ヽ |    , |      |   |   \
   | └─┘|    |    ─┼─    ,ノ  │   ノ . | \ |  ゝ   |     |
   |     J   ○      J  .   ノ  ヽノ  .   J   \_   レ

                 _____
  .|  ヽ  | \     ____ー┼ー     |   /   _/_
  ̄| ̄ヽ   |         --  二二_   / | ̄/ヽ    /   ヽ  |   \
  ノ  │   |/ ̄ヽ     ̄ ヽ | | ノ  |  ∨   |  /  _|   |     |
 ノ  ヽノ     _ノ    | ̄|  ノ l_  ,  \ノ   ノ    (_ノヽ  レ


次の日――

ジリリリリリリリリリ! ジリリリリリリリリリ! ジリリリリリリリリリ!

P「ふわぁ……よく寝た」

P「大きくてふかふかのベッドって最高だなぁ。一生ここに住みたいかも」

P「さて、身支度を整えるとしよう」

P「ふぅ、部屋の中に洗面所や小さな風呂があるってどういうことだよ……まるでホテルじゃないか」

P「そろそろ伊織が来るはずなんだが……遅いな」

コンコン

P「伊織かな? どうぞ」

新堂「おはようございますプロデューサー殿」

P「新堂さん。おはようございます」

新堂「昨夜はよくお眠りになられましたか?」

P「えぇ、おかげさまで」

新堂「それはよかった。プロデューサー殿にひとつお願いしたいことがあるのですが」

P「なんでしょう?」

新堂「実は伊織お嬢様がまだ起きておられないようでして。プロデューサー殿に起こしに行っていただきたいのです」

P「お、俺がですか?」

新堂「はい」

P「しかし伊織は年頃の女の子なわけでして……寝起きを男に見られるってのはちょっとまずいんじゃ」

P「家政婦さんとかに起こしてもらったほうがいいのでは?」

新堂「昨日、お嬢様のことをお任せする……と言いましたよね」

P「それはそうですけど……」

新堂「時間もそうありません。すぐに行ってさしあげて下さい」

P「わ、分かりました……」

新堂「ここがお嬢様のお部屋です。それでは、よろしくお願い致します」

P「伊織、起きてるか!」コンコン

P「反応がないな……」

P「伊織、伊織! 早く起きてくれ!」コンコン

P「…………」

P(部屋の中に入るしかないのか?)

P(いやいや、年頃の女の子の部屋に勝手に入るわけには……)

P(しかしこのままでは朝のプランがこなせない)

P(そうだ。これは伊織のためなんだ。決してやましい気持ちはない)

P「伊織、入るぞ……」ガチャ

P(なんというか、ファンシーで女の子らしい部屋だなぁ)

P「伊織、伊織!」ユサユサ

伊織「んんっ……Zzz」

P「起きてくれ! 伊織、いーおーりっ!」ユサユサ

P(あ、パジャマがずれておへそがちらりと見えてしまった……ごくり)

P(ってそんなこと考えてる場合じゃない!)

P「起きないとキスするぞ!」

P「…………」

P(まったく反応がない。顔をギリギリまで近づけてみるか……)

P(伊織の肌、本当にきれいだな)

P(髪の毛もさらさら。全然クセがない)

P(小さな口も可愛い)

P(でも一番の魅力は……このおでこかな)

P(…………)

P(ギリギリまで顔を近づけたが、何の反応もない)

P(こうなったら最終手段だ!)

P「でこぴん!」ペシッ

伊織「あいたっ!」

伊織「何すんのよーーっ!」バキッ

P「ごはぁっ!」

P(くっ、朝の腹パンはきつい……)

伊織「はぁ、はぁ……」

伊織「ていうかアンタ、何勝手に人の部屋に入って来てんのよ!」

P「これには事情があってだな……」

伊織「言い訳なんて見苦しいわよ! この変態! de変態! der変態!」ボコッボコッ

P「痛い、痛いって! 枕で叩くな!」

伊織「乙女の部屋に無断で入って……しかもあんなに顔を近づけるなんてっ!」

伊織「どうせキスでもしようとしたんでしょ!」ボコッボコッ

P「キスしたいと思ったけど、何とか踏みとどまったんだぞ!」

伊織「え……」

P「あ……」

伊織「人の気も知らないで……何言ってんのよばかぁっ!」

P「伊織、今の言葉って……」

伊織「な、何でもないわ」

P「…………」

伊織「何でもないって言ってるでしょ」

P「分かった。で、少しは落ち着いたか?」

伊織「まぁね……で、何で私の部屋に居るか、説明してもらえるのかしら」

P「時計、見てみろ」

伊織「時計? ……あぁっ!」

P「それじゃ、早く身支度整えてくれよ。俺はトレーニング施設の方で待ってるから」

2時間後――

伊織「ふぅ……朝っぱらから疲れたわ」

P「お疲れ。はい、栄養ドリンク」

伊織「ん。ごくごく……っぷはぁ!」

P「なんかこと……じゃなくて親父臭いぞ、今の」

伊織「うるさいわねぇ、疲れてんのよ」

P「そろそろ朝ごはんにするか」

伊織「ご飯!」

P「そんなに目を輝かせるなよ……」

伊織「だってお腹減ったんだもん」

伊織「らーらららご飯♪ らーららら食べよ♪ 和食に洋食、何が出るかな♪」

伊織「ご飯に納豆、味噌汁のり卵♪」

P「トーストサラダにオムレツミルク♪」

伊織「さぁいっぱい、食べ……られなじゃなぁいっ!」

伊織「何なのよこれぇ……」

P「見て分かるだろう、朝食だ」

伊織「私の目の前には雑炊しかおいてないんだけど」

P「野菜もたっぷり取れるし、手早く食べられるから朝にはもってこいじゃないか」

伊織「それはそうだけど……これだけって」

P「新堂さんがせっかく作ってくれたんだ。冷めない内に食べよう」

P「あ、野菜ジュースもあるぞ」

伊織「これは……長い二週間になりそうだわ」

伊織「ていうか何でアンタまで食べてんのよ」

P「え?」

伊織「別にアンタはダイエット中じゃないんだし……何か作らせましょうか?」

P「いや、遠慮しておく」

伊織「何でよ」

P「伊織と一緒に頑張るって決めたからな。この二週間は伊織と一緒のもの食べるよ」

伊織「変な所で律儀なのね、アンタ……ありがと」ボソッ

P「何か言ったか?」

伊織「ひみつ」

P「? まぁいいけど……それにこの雑炊、結構おいしいぞ」

伊織「さっきからガッツイて食べてるもんね。お行儀悪いわね」

俺「俺もこの2週間伊織と一緒に戦いきってやるぜ(キリッ」

伊織「カーッ…/// 大好き(ボソッ」

P「さて、そろそろ事務所に行くか」

伊織「えぇ」

P「一緒に行くと怪しまれるし、途中から別の道で行くよ」

伊織「分かったわ。それじゃ、行きましょ」

P「ここら辺で別れよう。また後でな」

伊織「寄り道するんじゃないわよー」

P「分かってるよ」

P(時間もあるし、ゆっくり行くとしよう)

P(ん? あれは……千早?)

P「おーい!」

千早「プロデューサー?」

>>131「俺もこの2週間北斗と一緒に戦いきってやるぜ(キリッ」

北斗「カーッ…/// 大好き(チャオ☆」

P「おはよう。随分と早いんだな、千早は」

千早「別に普通ですよ」

P「これを普通って言えるのがすごい」

千早「あの、プロデューサー」

P「なんだ?」

千早「春香から聞いたんですが、ダイエットを始めたそうですね」

P「まぁな」

千早「私にはプロデューサーが太っているようには見えないのですが……」

P「内臓脂肪ってやつさ。あまり目に見えないんだよ」

千早「そうでしたか……でも、あまり無理なダイエットはなさらないでくださいね」

千早「プロデューサーに何かっては困りますから」

P「ありがとう、千早」

千早「あ、頭をなでないで下さい! 子どもじゃないんですから……」

伊織(ちゃんと事務所に向かってるか確かめようとしたら……何なのよあれ。むっきー!)

伊織「あら? そこにいるのはプロデューサーと千早じゃない」

千早「水瀬さん」

P「い、伊織!? 何でここに……」

伊織「何でって……事務所に行っちゃいけないのかしら」

P「そうじゃなくてだな……痛っ!」

伊織「あら、ごめんなさい。足踏んじゃったわ」

P(絶対わざとだろ……)

                     , -‐ 、  _,,.. ..,,_       ______)
                    〃: : o%´. : : : :-、=:`丶、   `ヽ..  で  泣  も
                   / : : :/. : : ; -―‐- -‐-、\    ', す  い  う
                    { : : /: : : /: : :/⌒:j: : : : : :ヽ',    i. よ  て  や
                    | : /: : :〃: : : : : : :/:八:、: : : : : ヽ   !.!  る  め
                        ∨: : :/: : : /: ://   ヽ\: : : :ハ   |.    子  て
                         i: : : ; : : /: ://    /ヽ: : l:|.  |     も  下
                  ー= |: :l: |: : :l: /‐/-- ノ ーィ斤ミ y : l:|.  |     い  さ
              _,,..  -―- .._: !:.|: : :l/ィf斤ミ    {-':::} |:. :l:|.   |    る  い
         ,  '": : : ; ニ: :, -‐- 、ヽ:',: : {〃{ー':::}     ゞ‐' ノ:ノリ   ,'.    ん  ! !
         /. : :/.:/: : ; : : : : : : \:\:ヽ ゞ-'   〈  /イ:八 ∠,_    ________
       /: : : :/: : /: :/: :j: : |: : : : : : 丶: ヽニ=-   _,、  /:. ; ∧  `Y´ ̄
      ,: : : : :/: : /: :/: :/‘ : |:、{: : : :\:丶: ',\   〈_,ノ /: :/: : ∧__
      //: : : ;': : ;: : ;': :/  ヽ:', \、: : : :',: !: :| :.:i≧¬=ーイ/.: :/ 厂  ナ'┐
      //: : : l:|: : {: : {:./    `\ ',:l:|: :|.:|: l| :.:|、_┘ //.: :/〃ノ 厂 _,ノ},ノ}
      |:| : : : l:|: : N从{ --‐'ノ ヽー-j从:ノ:ノ: || :.ハ `  /l: : / l| 厂 厂 |く_:ノ
      |:|:!: l: :N: : :」y'' 宍ミ`   'ィ宍 Yイ.:.:.|| :|∧二二ノ!: ;' l|」 _ノ  ハ:.l
      N:|:.:|: { |: :ー|{ ヒ;;;;}      ヒ;;;;}/}:|:.: :|| :|  l|i    |:l:| ヽ|厂/   /:l: |
      |l‘乂: )ハ : 卜c゚ー'' ┏━┓ー゚ぅイ.|:.: :||从  |    从| 」 /  {: |: |
     ', /⌒ハ : '┗━━┛ 〉 ━┛:l/: :〃          |/   |:.:|: |
     V    ‘:、 ',    ^ ニ ^ イ V//  |        |     |:/}/
     「 |

伊織「こんな人ごみの中で頭をなでなでするなんて、随分と仲がいいのね」

P「見てたのか……」

千早「あれはプロデューサーが勝手に……」

伊織「勝手に? その割には嬉しそうにしてたわね」

千早「そ、そんなことありません! 私、先に事務所に行ってますから!」

P「おい、待て千早! 伊織、あんな言い方しちゃダメじゃないか」

伊織「アンタが……アンタが悪いんじゃない!」

じゃあお前らあと頼むわ

伊織「伊織と一緒に頑張る……とか言った翌日に、なに他の女とデレデレしてんのよ!」

P「別にデレデレなんか……」

伊織「してたじゃない! 頭なんてなでちゃって……」

P「あれは千早が身体の心配してくれたから、そのお礼にだな」

伊織「……次のライブまで」

P「?」

伊織「次のライブまででいいわ。私だけを見てなさい、私だけに構いなさい!」

P「ちょ、ちょっと待ってくれ。俺は伊織だけをプロデュースしてるわけじゃないんだぞ」

伊織「仕事中は別にいいわよ。でも、プライベートではダメ!」

伊織「頭を撫でるなんて論外よ、返事は?」

P「……はいかYESで答えろって言うんだろ」

伊織「覚えてたの」

P「当たり前だろ……返事はYESだ」

伊織「ふん、殊勝な心がけね」

\            /: : : : : :ハl\; : ト、: : : : : : : : : :.:\  /    /

  \          /: : : : : :>   \l \ト、: : : : : : : : \     /
           /^ヽ: : : :/         \ト、: : : : : : :\  /
\ \       / ヘ |: : :/              \: : : : : : /、         _  -‐ ´
    \.    / /ノ: :/    ヘ      |        `\:\ーヽ    -‐'"´
       ___j  |/: ノ    __\.   |   ./       /:;\i
       |: : :.| . /:.:/     ´ tテ‐≧__ノ   /       //´
       /: : : し': :/         ̄_>,  r≦___、  /
       \: .ソ厶/              /<tj ヽ. ′ノ         -‐‐‐‐ "´
      _/^7 .//           / \ ` ´ /    強いられているんだ!

     //レ′{ /        、   /      /    
____/  |.  ヽ/  ._ -‐ _  - ´     ノ

   /  八 l  \   |^l  ヽ ` -、_     ./          `゙ ー- 、_
    {    \    '、 \\__ 〉/   /       \          `゙ ー- _
    |      ヽ    ヽ\`‐---‐'´ ,. ィ´}           \
    |        \   \  ̄   / / .|\     \  \

事務所――

P「おはようございます」

小鳥「今日はちょっと早いんですねプロデューサーさん。あら、伊織ちゃんも一緒なの」

P「事務所に来る途中で会いまして」

千早「プロデューサー……」

P「千早、さっきはすまなかった。ほら、伊織も謝って」

P(ギスギスしてたら仕事に支障が出てしまう。伊織だってそれぐらいは分かってるはず)

伊織「さっきは悪かったわ。ごめんなさい」

千早「いえ……もう気にしてませんから」

小鳥「???」


           / ̄\
           |    |
           \_/
             | __
            ┴´   ``ヽ   
          /::::::::::|::::::    `ヽ       ん?キレた?キレた?殴ってもいいよ?早く?早く?
         /:::\::::::::<● >   `ヽ  
    ((   / <●>::::::::::⌒      )   
        |  ⌒(_人__)       ノ | |  
        ヽ    )vvノ:      / ノノ
          ヽ (__ン       人
         人           \

        /

P「今日は別々の仕事だけど……頑張ろうな、伊織」

伊織「当然よ。アンタこそヘマしないでよ?」

P「伊織は手厳しいなぁ」

伊織「飴と鞭は上手に使い分けないとね、にひひっ」

         _z| ::::::::ヽヽ;;;;;;;;;|   ' ^ l:::  |''7;;;:::;::::: |ム,,
      ,,_z'''  |ヽ、;;;;;;-'''''''             '''''~~L,,<_,,
      >'''   从'''                     ><,
   ,,,-彡                           ''>\,,

   >'''                              ''\<_,,
  彡'''                               ''\,,<

 彡::                     , ,           ミ \
>:::     彡               ;; ;;     ,,,;      \ ミ
::::::..:    从::          ` 、   '' `  ,,/´ ,,     ト <_,,
:::::::::: .  从::::::     ,,ヽヽヽ、  ヽ、 ( ) ノ  ノ''/^|   ヾ  <

::::::::::彡  /::::::::::::   ''、\((n\   ), )/ ( /、n))/    ミ;;,, ミ
::::::::彡 ..::и/:::::::::::....::::::::::::::...ミ三\'''' ':;;ノ;;;;ゞ `´//彡⌒   ヾ  ミ

:::::::/イ::::::::^从:::::::::::/⌒ヽ:::::::_ ̄\ ヾヽ,,(//ン;;;;、     ミ 、从
::::::::7;:::::::::::::::::'''w::::::::::::(⌒::::::::::::: ̄>   V ' //,-ー;;  '´):. 从  ヽ ,|
:::::::7::::::::::::::::::::::::::'''z::::::::::::::,i,::::::::::⌒   \   / -^   lll.:::从   | |
::::彡::::::::::::::::::::::::::::::''''z;;;;;;、:'lii:::::::::  ,   )::、(  ,..、  lll::w^::|   N |
:::从::::::::::::::::::::/::::::::::::::::::::''\:|::::;:::::::... '';;--------;;、  〈/::::::::::ミ   ミ ,|
:::|:|:::::::::::::::::::::|/::::::::::::::::::::/:::〈:|:::;:::::::::::(llll;;;:::::;i:::::::;;,,/  ; |:::::::::::::ミ   '| |
::从:/::::::::::::::/::::::::::::::::::::':i:i:::::\::::::::::::::`''';;llllll|llllll;;''   '/::::::::::::ミ   '|| ヽ
::::从:::::::::::::::::从/::::::::::::::::::':':l::;;;;;\;;:::::::::::::::::;;;;;;;;;,   _/:::|:::::::::ト    .∧、∧、∧、∧、∧、∧、
::::::从::::::::::::::::::И/|::::::::::::::::::::::;;;;;l;;||lll|--,'''''''''、 '''''''''-'''|::::i|l::::::::从 . : :┌´

::::/::::/::::::::::::::::::://::i::::::::::::::::::::;;;;;;|,,||ll|. λ || λ |lノ'| |/:i从:::::::从...::::<
::(:::イ::|::::::::::::::::::i:/从:::::::::::::::::::;;;;;;;;;l||l|λ^',::V;;|/::;λ/|ノ'':::::::::::从::::::::< 黙れ小僧!!!!!!
:::::::::::从::::::::::::::从:|l:|N:::::;:::;;:;:;;;;;;;;;;;;;|lll||.ヾ;;::::::|:::::;;ノ ||l|:::::::::::::::|:|:::::::::::<
:::::::、wv\|ヽ:::::::|;;;|;;从;i;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|ll|> | V^V^l/ト'//:::::::::::|::从::::::::/|:ム
        ~~''''::;;|;;;;从从|;;;;;;;;;;;;;;;;ヾミミ^-^-^ 彡'/::::::i:::/|/::::::::从::::::::∨^∨^∨^∨^∨^∨^
             '''--;;;l;l;;;;;;;;;;;;;;;;;^w,,≡≡;w^::::::::ノノ:::::::::::从ゝ--;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::
                  ̄'''---;;;;;;ii;;;''^'''^:;:::/::从:::::::::::::::|:::'''    ヾ::::::::

小鳥「何だかプロデューサーさんと伊織ちゃん、仲いいですねぇ」

律子「事務所内での恋愛はいろいろと起きそうだから勘弁して欲しいんですけどねぇ」

亜美「えー! 兄ちゃんといおりん、付き合ってるの?」

真美「兄ちゃん……」

亜美「どしたの真美?」

真美「な、何でもないよ」

美希「え、ハニーがデコちゃんと付き合ってるの!?」

真「しーっ、声が大きいよ美希!」


      /: : : : : __: :/: : ::/: : ://: : :/l::|: : :i: :l: : :ヽ: : :丶: : 丶ヾ    ___
     /;,, : : : //::/: : 7l,;:≠-::/: : / .l::|: : :l: :|;,,;!: : :!l: : :i: : : :|: : ::、  /     ヽ
    /ヽヽ: ://: :!:,X~::|: /;,,;,/: :/  リ!: ::/ノ  l`ヽl !: : |: : : :l: :l: リ / そ そ お \
   /: : ヽヾ/: : l/::l |/|||llllヾ,、  / |: :/ , -==、 l\:::|: : : :|i: | /   う う  前  |
.   /: : : //ヾ ; :|!: イ、||ll|||||::||    ノノ  イ|||||||ヾ、 |: ::|!: : イ: ::|/   な 思 が
   /: : ://: : :ヽソ::ヽl |{ i||ll"ン    ´   i| l|||l"l `|: /|: : /'!/l     ん う
 ∠: : : ~: : : : : : : :丶ゝ-―-      ,  ー=z_ソ   |/ ハメ;, :: ::|.   だ ん
   i|::ハ: : : : : : : : : : : 、ヘヘヘヘ     、  ヘヘヘヘヘ /: : : : : \,|.   ろ な
   |!l |: : : : : : : : :、: ::\    、-―-,      / : : :丶;,,;,:ミヽ   う  ら
     丶: :ハ、lヽ: :ヽ: : ::\__  `~ "      /: : ト; lヽ)   ゝ
       レ `| `、l`、>=ニ´        ,  _´ : :} `   /
         ,,、r"^~´"''''"t-`r、 _  -、 ´ヽノ \ノ   /    お ・
       ,;'~  _r-- 、__     ~f、_>'、_         |  で  前 ・
      f~  ,;"     ~"t___    ミ、 ^'t         |  は  ん ・
      ,"  ,~         ヾ~'-、__ ミ_ξ丶     |  な  中 ・
     ;'  ,イ ..          ヽ_   ヾ、0ヽ丶    l         /
     ( ;":: |: :: ..          .`,   ヾ 丶 !    \____/
     ;;;; :: 入:: :: ::      l`ー-、   )l   ヾ 丶
     "~、ソ:: :い:: :     \_  ノ ,    ヾ 丶

伊織「なーにコソコソと話してるの?」

美希「ハニーはデコちゃんに渡さな……もごもご」

真「あはは、何でもないから気にしないでね伊織!」

小鳥「そうそう。あ、みんなそろそろ仕事に行かないと……」

律子「そ、そうね。じゃ、行きましょう」

伊織「……怪しい」

数時間後――

P(仕事も終わったし、伊織の家に行くとするか)

P(7kmぐらいあるから徒歩じゃキツイな。途中で電車使うか)

P(小鳥さんに聞いたら、伊織は既に仕事を終えて帰宅してるという)

P(急いで帰らないと怒られそうだなぁ)

亜美「兄ちゃん、いつもとは違う方向へ行きましたなぁ。どう思う、真美?」

真美「いおりんの家の方に向かったよね。もしかして兄ちゃんといおりんは本当に……」

律子「こら、子どもは帰る時間でしょ。私が送ってくから、車に乗りなさい」

亜美「えぇ、これからが楽しい所なのにー。律っちゃんの鬼軍曹!」

律子「誰が鬼軍曹ですって!?」

美希「よーし、今の内に……」

律子「待ちなさい、美希」

美希「ど、どうしたの律子……さん?」

律子「あんたも乗ってくのよ。今日は少し遅くなっちゃったし」

美希「えぇ、でもミキ……子どもじゃないの」

律子「中学生でしょーが。ほら、乗った乗った」

            ⊂ ⊂ヽ、   /)/)
      ハ,,ハ〇    (   っ〇(  ヽ
     (・ω・∩  (   v)  (   `っ〇

    __ノ   ノ   V''V    (   v)  / ̄`⊃
    レレ―´            V''V   |  ⊃〇
④                       (   v) 
 ヾ  ハ,,ハ                   V''V⊂⊂^ヽ          ハ,,ハ〇

   (・ω・ )                     |  |     ∩_∩ (・ω・.∩
   ⊂⊂ ヽ                    (   v)   ハ,,ハ  )  ヽ  ノ
    >   )                    UV''VU  (・ω・ )ノ  ..ノ  .)
   (/(/                       〇    (〇ノノ    (/^ヽ\
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

響「本当に後をつけるのかー? こういうのってあんまりよくないと思うぞ」

千早「でも我那覇さんも気になるでしょう、プロデューサーと水瀬さんの関係」

響「それはそうだけど……」

貴音「珍しいですね、千早がこのようなことに興味を示すとは」

千早「朝にちょっとありまして」

春香「ま、まぁ本当に付き合ってるならおめでとうって言ってあげたいし、もし違ったらそれでいいし」

貴音「そうですね、では参りましょうか」

千早「あそこ、水瀬さんの家よね」

響「やっぱり伊織とプロデューサーは付き合ってたのか!」

貴音「最初は気が進まなかったのに、随分と興奮していますね響」

響「こ、興奮なんてしてないぞ!」

春香「響ちゃん、声が大きいよ」

響「ごめんごめん、つい」

春香「私もショックで大声上げそうになったけどね……」

千早「春香、プロデューサーのことが好きだったの?」

春香「ち、違うよ。もう、やだなぁ千早ちゃんったら!」

響「それで、これからどうする? 伊織の家に忍び込むのか?」

千早「それは犯罪よ我那覇さん」

貴音「二人には内緒でお祝いをするというのはどうでしょう」

春香「あっ、それ名案ですね!」

響「パーティーか。どうせなら今度のライブが終わった後にやらない?」

千早「そうね、ライブの後ならみんな集まってるし」

ライブ前日、水瀬家――

P「いよいよ明日だな、ライブ」

伊織「そ、そうね」

P「事務所から衣装も借りてきたし……準備はいいか?」

伊織「……えぇ」

P「何だか不安そうだな」

伊織「当たり前じゃない……。あんなに頑張ってきたのに、もしダメだったらって考えるだけで怖くなるのよ」

伊織「ライブにも参加できなくなっちゃうし」

P「大丈夫だ、伊織は本当に頑張った。一番近くで見てきた俺が保証する」

伊織「プロデューサー……」

P「だから、絶対に着れる」

伊織「うん……それじゃ、着替えてくるわね。絶対に覗くんじゃないわよ!」

P「その意気だ」

伊織「やったぁ!」

P「着れたか!」ガチャ

P「あ……まだ上を着てなかったのか」

伊織「覗くなって言ったでしょ、ばかっ! この変態! ド変態! EL変態!」

P「お邪魔しました!」


P「………………」

P「…………」

P「……」

伊織「やったぁ!」

P「着れたか!」ガチャ

P「あ……まだ上を着てなかったのか」

伊織「覗くなって言ったでしょ、ばかっ! この変態! ド変態! EL変態!」

P「お邪魔しました!」

P「よく頑張ったな伊織」

伊織「ふふ、さすがは伊織ちゃんね。何でも出来ちゃうわ」

伊織「でもアンタにも感謝してるわよ」

伊織「その、ありがと!」

P「どういたしまして。さて衣装を事務所に返してくるよ」

P「伊織は今日オフだし、ゆっくり過ごしてくれ」

伊織「プロデューサー」

P「ん?」

伊織「約束……今日までよね」

P「他の女の子に構うなっていう約束だな」

伊織「そう。だから、最後にひとつ……お願い聞いてくれないかしら」

P「何だか伊織らしくないな」

伊織「そう?」

P「伊織のお願いなんて聞くに決まってるじゃないか」

P「返事ははいかYES、だろ」

伊織「ふふっ、そうね。ちょっと弱気だったかも」

伊織「それじゃプロデューサー、今夜は私とデートしなさい!」

P「えぇっ! 俺仕事あるんだけど!」

伊織「速攻で終わらせて来なさい。それに、そんなに時間かかる仕事じゃなかったわよね?」

P「予定まで把握してるとは……恐るべし伊織、だな」

伊織「返事は?」

P「はい」

俺「Yes」

――事務所

P「おはようございますっ!」

小鳥「おはようございますプロデューサーさん。あら、随分と機嫌がよさそうですね。何かいいことありました?」

P「いやー、まぁいろいろとありまして! ははっ」

美希「……ふーんだ」

P「どうしたんだ美希?」

美希「ハニー、何でデコちゃんと付き合……もごもご!」

真「美希、今日ちょっと機嫌悪いんですよ。気にしないでくださいねプロデューサー」

P「あ、あぁ……」

P(衣装を元の場所に戻して現場に向かうとしよう)

数時間後――

P(ようやく仕事が終わった……しかし今からデートって言われてもどうすればいいんだ)

P(とりあえず伊織に電話しよう)

伊織『プロデューサー? 仕事は終わったの?』

P「あぁ。今伊織の家に向かってるよ」

伊織『今どこ?』

P「まだ事務所の近くだが」

伊織『そう。それじゃ、今から言う場所に向かってちょうだい』

P「? ……分かった」

P(ここって、人気の高級レストランじゃないか……)

伊織「あら、意外と早くついたのね」

P「伊織……」

伊織「さ、行きましょ」

P「あ、あぁ」

ウェイター「水瀬様、お待ちしておりました。ただいまお席にご案内いたします」

P(何、顔パスなの? さすがだな……)

伊織「♪」

P「素敵な店だな」

伊織「そうでしょ……あら、なんだか身体が震えてるんじゃない?」

P「こんな店は滅多に入らないからな……緊張してるんだよ」

伊織「まったく……しっかりしてよね。緊張するあまり、グラスを落としたりしないでよ?」

P「ははは、さすがにそんなことはしないよ。伊織が恥じかいちゃうからな」

伊織「そうよ、伊織ちゃんに恥かかせたりしたら承知しないんだからね」

伊織「きれいな景色ね」

P「そうだな……」

伊織「ちょっと……そこは、君はもっと綺麗だけどね、とか言う所じゃないの」

伊織「まったく、気が利かない男ねぇ」

P「この景色とは比べ物にならないぐらい、伊織は綺麗だからな。比べるのは伊織に失礼かと思ってさ」

伊織「なっ! ふ、ふん。まぁまぁね……」

P「飲み物も来たし、乾杯するか」

伊織「何に対して?」

P「伊織の目標達成記念」

伊織「あんまりロマンチックじゃないわね……」

P「ダイエット成功記念よりはいいかと思って」

伊織「それは口に出さないでよ……本当に分かってないわね」

P「ごめんごめん。それじゃ、明日のライブの成功を祈って……乾杯」

伊織「乾杯♪」

P「明日のライブ、自信はどうだ?」

伊織「誰に向かって聞いてるのよ。伊織ちゃんなら完璧に決まってるじゃない」

P「それを聞いて安心したよ。最近は本当に慌ただしかったからな」

伊織「そうね……正直、いつ倒れてもおかしくなかったと思う」

P「というか、何度か倒れかけたしな……」

伊織「アンタが助けてくれたけどね」

P「それがプロデューサーの仕事だからな」

一時間後――

伊織「短い時間だったけど、楽しかったわ」

P「俺もだよ。ありがとう、伊織」

伊織「名残惜しいけど、明日はライブ……ここでお別れね」

P「あぁ……少し寂しいけどな」

伊織「それじゃ、また明日」

P「あぁ、おやすみなさい」

P「いよいよ明日、ライブか……伊織のダイエット、間に合ってよかった」

『春は花をいっぱい咲かせよう。夏は光いっぱい輝こう』

『奇跡じゃなくて、運じゃなくて、自分をもっと信じるの』

P「この着信音は……小鳥さんか」ピッ

小鳥『プロデューサーさん、遅くにすみません』

小鳥『以前発注した衣装、伊織ちゃんのだけサイズが間違ってまして……』

P「えっ!」

小鳥『あ、安心して下さいね』

小鳥『今日、業者の方から正しいサイズの衣装が来たので、最初に来た衣装は送り返して起きましたよ』

P「えぇっ!」

小鳥『ど、どうしましたプロデューサーさん?』

P(伊織が太ったわけでもなんでもなかったんだな)

P(まったく、人騒がせな業者だ……ってそんなことを考えている場合じゃない)

P(伊織が衣装を来たのは今日。そして正しいサイズの衣装が来たのも今日)

P(一見何の問題もないように見える……)

P(だが、これにはひとつ大きな落とし穴がある)

P(伊織が衣装を着たのは正確に言うと今日の午前だ)

P(もしも、正しい衣装が来たのがそれ以降だとすると……まずい)

P「小鳥さん、正しいサイズの衣装が来たのは今日の何時頃ですか?」

小鳥『夕方ちょっと前ですね……かなりギリギリですよね。困ったものです』

P「くそっ!」

P(正しい衣装の方が大きいのだから、もし間違った衣装が伊織にぴったりだとすると……正しい衣装は大きすぎる)

P(二週間前に間違った衣装を無理やり着せようとした時、本当にきつかったんだ。サイズ差はかなりあるぞ……)

P(ライブで激しいダンスなんてしたら、間違いなくポロリだ!)

P(ゴムだから伸縮性があるとはいえおそらく限界がある。むしろベルトを使うタイプじゃないというのが裏目に出た!)

小鳥『どうしたんですか、プロデューサーさん!』

P「最初に来た方の衣装、何とか回収できませんか」

小鳥『え? そ、それは……私が郵便局に行ったのが夕方ですから、早くても明日の夕方にならないと』

P「それじゃ遅すぎるんだ……」

小鳥『プロデューサーさん、事情を話していただけませんか』

P「実は……」

小鳥『そんな……! ごめんなさい、私がプロデューサーさんに確認をしていれば……』

P「みんなには内緒にするって決めてたんですよ。俺の責任だ……」

小鳥『諦めちゃダメですよ。まだ何か手はあるはずです!』

小鳥『こうなったら、事務所のみんなに話して見ませんか? 何かいい考えが見つかるかもしれません』

P「確かに……でも、それは俺一人じゃ決められません。伊織に聞かないと」

小鳥『分かりました。伊織ちゃんの返事がなんであれ、後で連絡してくださいね?』

P「はい」ピッ

P「伊織、まだ起きていてくれよ……」

伊織『どうしたのよ、こんな夜遅くに。寂しくなって、伊織ちゃんの声が聞きたくなったのかしら?』

P「すまん、大事な用なんだ」

伊織『……何かあったの?』

P「実は……」

伊織『嘘、でしょ』

P「ごめん、完全に俺の不手際だ」

伊織『違うわよ。私が誰にも知られたくなかったから……』

伊織『って泣き言を言ってる暇はないわね。みんなに連絡してみましょう』

P「分かった」

保守時間目安表 (休日用)

00:00-02:00 40分以内                   __
02:00-04:00 90分以内            _□.--‐<´ヽ`、
04:00-09:00 180分以内         ,.-"`: :.|___\  ヽ、_ノ
09:00-16:00 80分以内         /: : : :,ヽ、\/l`ヽ、  \
16:00-19:00 60分以内         /::/: :〆、 ,×l/:l : l : ̄ヘ<
19:00-00:00 30分以内       |/|: :/●  ●|_!_l_l=:-:‐i´

                  .,-、  |: :|@   @|::|=|: : : : l   なんのAAだろ?
保守時間の目安 (平日用)  ;|!:::::::`ヽ、|!_ ⌒  _/:/ : : : : : l
00:00-02:00 60分以内    |!:::::::::::::::::∥r:‐t-t//::ヽ, : : : : : l

02:00-04:00 120分以内     ヾー──'‐(::|×|:::ト==l: : : : : : l
04:00-09:00 210分以内       ./: : : : :ノ:|×|:::|:::::::|: : : :l : : l
09:00-16:00 120分以内      /: :/: : :._}=ェ==|:::::::::ゝ、: :l : : :l

16:00-19:00 60分以内      /: :/|:.__/:::/:/:/ヘ|:::::::::::ノ: : l: : : l
19:00-00:00 30分以内.     /: :/,|/_/_/_/_/∧_l_lエ´ヘ、:l l: : : l
                  /: :/ゝ、/_/_/_/_/_l_l_ヘ_ヘ_ヘ,.ゝl : : :|
                   ̄      .|:×|:×|      ̄ ̄
                         .ヽ_人_ノ

P「よし、全員にメールを送り終えたぞ……小鳥さんに電話しよう」ピッポッパ

小鳥『どうでしたか?』

P「伊織がみんなに話していいって言ったのでメールを送っておきました」

P「しかしもう夜も遅いし明日はライブだ……果たして何人起きてることか」

P「あ、メールが来た……貴音か」


FROM 貴音
SUBJECT Re:緊急事態
――――――――――――――
痩せてしまって衣装が着られない
というのならば、太らせればよい
のではないでしょうか。
伊織の家なら食料は豊富にある
でしょうし。

P「確かに……たくさん食べさせて太らせれば!」

小鳥『ちょっと待ってください。落ちついて考えてくださいよプロデューサーさん』

小鳥『痩せるよりは太る方が簡単だとはいえ、ものすごい量食べさせることになるんですよ』

小鳥『とてもじゃないですが数時間で食べられる量じゃありません』

小鳥『万が一食べられたとしても、そんなに食べたらライブの時に体調崩しちゃいます!』

P「ですよね。あ……今度はやよいか」

FROM やよい
SUBJECT Re:緊急事態
――――――――――――――
伊織ちゃん、新しい衣装が着れ
なくなっちゃったんですか!!
ど、どうしましょう……あ、そう
だ!いいこと思いつきました!
みんな別の衣装にすればいいんじ
ゃないでしょうか!!

          _,..........__
      ,..::::::::::::::::::::::::、::‐、_

     r'::::::::::::::::::ミミヾミ' "、::ヽ
    /::::;:- '´ ̄  ゛      ヾヽ
    i:::r'             .l::l
   .l::::l.,          ,,;iiiii;;, l::l
.   l::::::l  jlliiiiiiiz:.、   ;r''',二_;l!.l::!
   r-、::! "_,.rヽニ'    ::.´.`ニ:'` jli
   ヽ l!   ` ´      :..`  .:::ll
    l .l       ;'  -、_,.ノ 、 ::::::l!
    ヽ i    /   ___ .i ::::::!
     ` i     ‐ヽ--‐,. '、 .:::::ヽ、
     _ヽ        ̄   ,::'.:::/  ヽ
       'ヽ  ヽ、    _,..:::::/    lヽ
         l ヽ、    ̄ ,.-‐'´     i
       / ,r'  ̄! ̄/   ,、    l
.      / /  ,r'.-'´     / `  ̄

    ホシュ・アッゲー[Hochu Agger]
     (1905~1970 ボリビア)

P「現実的にはこれですよね」

小鳥『えぇ。でも今度のライブは新衣装っていうのを、かなり前面に押し出してるんですよね……』

P「そこが問題だ……しかし、最後の手段としてはこれしかない」

P「一人だけ別衣装になんて出来ません」

小鳥『はい……』

P「メール……雪歩か」

FROM 雪歩
SUBJECT Re:緊急事態
――――――――――――――
サイズが大きいのなら、スカートの
腰のところを何度も折り曲げれば、
何とかなる気がしますぅ……。

P「なるほど」

小鳥『うーん、悪くは無いですけど……激しい動きしたら危ないです』

P「絶対に脱げるとは限りませんが、絶対に脱げないとも言えませんね……」

P「何かいい案はないのか……さっきから考えてるのに何も出てこない」

P「メール? 響か……こんな時間まで起きてるとは」

FROM 響
SUBJECT Re:緊急事態
――――――――――――――
今プロデューサーの家に向かって
るからね!

P「はぁ? 俺の家に向かってる、だって……? 響は一体何をするつもりなんだ」

小鳥『えぇええっ!』

P「大声出さないで下さい小鳥さん」

ぴんぽーん ぴんぽーん

P「早っ!」ガチャ

響「はぁ、はぁ……」

響「これ、使って!」

P「これは……衣装か? 初めて見る衣装だが……なかなかいいな」

響「明日のライブが終わった後に、伊織にプレゼントしようと思って作ってたんだ」

P「作った……? 響の趣味が裁縫なのは知ってたが……これ、趣味とかのレベルじゃないぞ」

響「自分、完璧だからね!」

響「明日のライブで本来着る衣装とは全然違うけど、何かの役に立たないかって思って持ってきたんだ」

P「響……ありがとう、これならいけそうだ」

小鳥『響ちゃん、何しに来たんですか?』

P「衣装、持ってきてくれたんですよ」

小鳥『衣装?』

P「えぇ……明日のライブ後に伊織にプレゼントするつもりだったらしいです。理由は分かりませんがね」

P「とにかく、この衣装すごく出来がいいと思うんです」

P「しかし伊織だけ違う衣装になってしまいますから、明日のライブの構成を急遽変更したいんです」

小鳥『伊織ちゃんがメインを張る、という感じですか?』

P「えぇ……」

小鳥『分かりました。プロデューサーさんはアイドルのみんなにメールしてくれますか?』

P「はい」

小鳥『みんなからメールの返信が来たら……私と律子さん、それとプロデューサーさんで構成を考え直しましょう』

P「分かりました」

翌日、ライブ会場――

雪歩「急にプログラム変更だなんて……うぅ、不安ですぅ」

真「雪歩、ボクたちなら大丈夫だって! 今までも色々なことがあったけど、みんなで力をあわせて乗り越えてきたじゃないか」

雪歩「真ちゃん……。そうだよね、私、頑張りますぅ!」

亜美「その意気だよゆきぴょん!」

美希「デコちゃんがメインか……いいなぁ」

春香「まぁまぁ。前のライブでは美希、結構出番あったでしょ?」

真美「いおりんの衣装、ひびきんが作ったんだっけ?」

響「そうさ! 自分完璧だから、もちろん衣装も完璧だぞ!」

伊織「ちょっと響、ここはどうすればいいのよ?」

響「あぁ、ここ? ここは、こっちじゃなくて……そう、そっち側から腕を通して……うん、そうそう。そんな感じさー」

伊織「えらく複雑な衣装なのね……」

千早「脱ぐのが大変そうね……」

貴音「それだけ気合も入っているというものです」

春香「いいなぁ、後であの衣装借りちゃおうかなー」

響「春香が? うーん、ちょっときついと思うぞ……」

春香「えぇ、ひどいよぉ響ちゃん」

千早「ねぇ、我那覇さんが本来の衣装を仕立て直せばよかったんじゃ……」

春香「あ……」

律子「確かに……」

響「あのさ……自分がプロデューサーの家についたの、夜中の0時過ぎだったんだぞ」

響「しかも自分、プロデューサーのメールが来るまではぐっすり眠っててさ」

響「それに、仕立て直すのにだって結構時間かかるし……眠りかけた状態で作業したら失敗しちゃうかもしれないし」

千早「ご、ごめんなさい……別に我那覇さんを責めるつもりじゃなかったのよ」

伊織「私はこの衣装気に入ったから、むしろラッキーね」

伊織「これでいいのかしら、響」

響「おぉっ、バッチリ似合ってるぞ! さすが自分だな!」

律子「いや、そこは伊織を褒める所でしょ……」

やよい「伊織ちゃん素敵ですー!」

美希「いいなーデコちゃん。美希もその衣装、着てみたいの」

亜美「亜美も亜美もー」

律子「こら、ていうかこんな着るのに時間がかかる衣装……脱いで着せるなんて時間ありません」

亜美「ちぇー」

律子「さて、そろそろ行くわよ」

貴音「ふふ……やはりライブの前というのは、胸が高鳴りますね」

春香「何度やっても慣れないです。心臓がドキドキしちゃってます」

亜美「千早お姉ちゃんはドキドキするほど胸がなさそうですなぁ」

千早「亜美だって私とそんなに変わらないでしょう」

亜美「ちょっとだけ亜美の方が大きいもんねー」

千早「くっ……」

律子「ほーら、そろそろお喋りは慎みなさいよー?」

P「お……似合ってるぞ、伊織」

伊織「当然でしょ、この伊織ちゃんに似合わない衣装なんてないんだからっ!」

P「ははっ、そうだな」

美希「むー、デコちゃんだけずるいのー!」

P「ごめんごめん。美希も、みんなも……新しい衣装、似合ってるよ」

美希「今はそれで許してあげる。後でいっぱいいっぱい褒めてね、ハニー」

P「はは……分かったよ」

春香「よーし、いつものあれ、やるよっ!」

『765プロ、ファイトー、オーーッ!!』

ライブ後、事務所前――

美希「ハニーとデコちゃんは、ここでちょっと待っててね」

P「え、事務所に入っちゃダメなのか?」

真「まぁまぁ、少しの間だけですから」

伊織「うーん、怪しい……」

雪歩「あの、準備できましたぁ……」

伊織「準備?」

真「入れば分かるよ」

美希「そうそう。入った入ったなのー」ガチャ

『プロデューサー、伊織……おめでとう!!』

P「へ?」

伊織「はぁ?」

春香「まさかプロデューサーさんと伊織が付き合ってるだなんて……おめでとうございます!」

貴音「よくお似合いのかっぷるですね」

やよい「うっうー! プロデューサー、ずっとずっと、伊織ちゃんと仲良くしてくださいねー!」

響「伊織に変なことしちゃダメだぞ、プロデューサー!」

亜美「いやいや、変なことしちゃうでしょー。んっふっふー」

千早「ふ、不潔よ……。と、とにかく……おめでとうございます」

真「いやぁ、伊織に先をこされちゃいましたよ」

あずさ「そうねぇ真ちゃん。結婚式にも呼んでくださいね、プロデューサーさん、伊織ちゃん」

雪歩「プロデューサー、伊織ちゃん……あのっ、おめでとうございますぅ」

美希「ハニーはミキのものなのに……でも、ハニーがデコちゃんを選んだなら、仕方ないよね」

美希「でもデコちゃんに飽きたら、いつでもミキの胸に飛び込んできていいよ?」

律子「こら、そういうこと言わないの。二人とも、おめでとうございます」

真美「兄ちゃん……おめでと!」

小鳥「うぅ……おめでとうございます。やっぱり若い子の方がいいですよね」

社長「プロデューサーとアイドルの恋愛はご法度だが……ま、君なら軽率な行動はしないだろうと信じているよ。おめでとう」

P「ちょ、ちょっと待ってくださいよ! 俺と伊織は付き合っていませんし、ましてや結婚なんてしません!」

伊織「そ、そこまで言い切られると腹に来るけど……プロデューサーの言うとおりよ」

春香「隠さなくてもいいよ伊織」

響「そうだぞ。プロデューサーが伊織の家に通ってるのは調査済みだ」

P「な、なんでそれを!」

伊織「ばか! なに白状してんのよ!」

P「あっちゃー」

小鳥「きっと伊織ちゃんのお父さんに、伊織さんを僕にください! って言ったんだろうなぁ……」ピヨピヨ

真「それでオッケーがでたから、毎日のように足を運んでるってわけですね!」

亜美「通い妻ならぬ通い夫ですなぁ」

真美「甲斐甲斐しい夫ですなぁ」

P「はぁ……伊織、全部話すか」

伊織「そうね……」

社長「なんと……すべてはダイエットの為だったのだね」

やよい「じゃあ伊織ちゃんとプロデューサーさんは結婚しないんですかー?」

小鳥「ということはまだ私にもチャンスが……」

あずさ「そうですねぇ、うふふ」

律子「あずささんはともかく、小鳥さんはちょっと無理じゃ……」

真「ダメだよ律子。そういう時はオブラートに包んで言わないと」

響「オブラート?」

貴音「遠まわしな言い方をしろ、ということですよ響」

亜美「お姫ちんは物知りだねー」

春香「小鳥さんが膝ついちゃいましたよ!」

小鳥「雪歩ちゃん、私が埋まるぐらいの穴を掘ってくれるかしら……」

雪歩「わ、分かりましたぁ!」

社長「いやいや、事務所では勘弁してもらいたい」

千早「でも二週間前、私がプロデューサーに頭を撫でられてるのを見て、すごく怒ってたわよね水瀬さん」

美希「千早、ハニーに頭なでてもらったの? ずるいの、美希もなでなでして欲しいの!」

千早「ほしいの、星井の……ぷっ」

真美「千早お姉ちゃん、今のはちょっと寒いよ……」

亜美「座布団没収だね!」

P「事実確認もせずに、よくもまぁこんなパーティーの準備をしましたねぇ」

伊織「ねぇ響。今日の衣装って、このパーティーで渡すつもりだったわけ?」

響「そうだぞ!」

P「……ということは、みんなの勘違いがなければ、あの衣装は手に入らなかったわけか」

伊織「そうね。それならこの馬鹿騒ぎにも、ちょっとは感謝してあげないとね」

律子「千早を撫でた時の伊織の反応からして、かなりの好意を持ってるのは間違いないんじゃないかしら」

美希「さすが律子……さんなの!」

伊織「ってちょっと! 何勝手に分析してるのよ、そこ!」

亜美「んっふっふー、いおりん、兄ちゃんのこと好きなんじゃないの?」

亜美「今が告白のチャンスだよ! パーティーは男も女も浮かれちゃうんだよー!」

伊織「変なこと言ってんじゃないわよ……まったく」

小鳥「こーくはく! こーくはく!」

真「うわっ、小鳥さんお酒臭いですよ!」

雪歩「完全に酔っ払ってますぅ……」

亜美「こーくはく! こーくはく!」

社長「こーくはく! こーくはく!」

伊織「社長まで……ちょっと、どうするのよこれぇ!」

P「決まってる……逃げるぞ!」

伊織「え、ちょっと! きゃあああっ!」

春香「あ、お姫様抱っこ!」

真「ずるいぞ伊織! 待てー!」

真美「逃さないよいおりん!」

美希「ミキはハニーのものなの!」



小鳥「若いっていいですねぇ……ぐびぐび」

社長「まったくだな……って君もまだ十分若いじゃないか」

小鳥「社長ったら……私、もう2X歳ですよ」


                                おわり

あ、お手上げ侍使うの忘れた・・・最後のPの台詞に入れるつもりだったのに

ゲェっ

ハニーとミキ逆だ・・・

もう書くことねーよwww というわけでsage


衣装が入らない理由を妊娠に変更しようか迷った。妊娠いおりんとかエロい

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