える「とりっく おあ とり~と」 (26)
える「折木さん、折木さん。とりっくおあとり~と!」
奉太郎「…そのかぼちゃ見覚えあるな、製菓研か?」
える「はい!ハロウィンなのでお借りしました!」
える「とりっく、おあ、とり~と」
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える「ほんとは部室でお待ちしようとも思ったんですが…」
奉太郎「俺たちは基本的に自由参加だからな」
奉太郎(まぁ、部室にカボチャ頭の千反田が待っていると事前に知ってたら確実に帰るだろうな)
奉太郎「だからおまえは俺達がさっさと帰ってしまう前にひきとめようと自分のHR終了と同時に一番近いクラス…つまり、となりの俺のクラスにやってきたんだな」
える「はい!そのとおりです。さすがは折木さんです」
える「とりっく、おあ、とり~と♪」
奉太郎「そうか、それでも教室内をうかがうぐらいして欲しかったな…うちはまだHRの途中なんだぞ」
える「…HR終わりました?」
奉太郎「ああ…」
える「折木さん♪折木さん♪」
える「とりっく」
える「おあ」
える「とり~と♪」
奉太郎「菓子ならないぞ」
える「え~~~」
奉太郎「馬鹿らしい。俺は帰るぞ」
える「あ、待ってください折木さん」
っかぼちゃ
奉太郎「千反田…まさかとは思うがこのかぼちゃはなんだ…」
える「折木さん、知らないんですか?お菓子がないといたずらされるんですよ♪」
奉太郎「ちょっと待て、たしかカバンの中にチョコがあったはず」
奉太郎「ちょっと待ってろよ」
える「うずうず」
奉太郎「そんなにカボチャかぶって欲しいのか?」
える「そうですね…かぶって欲しくないと言えば嘘になります」
奉太郎「まぁ、菓子をやるから里志にでもかぶってもらうんだな…ん?なんだこの紙?」
『trick & treat お菓子はもらった。 供恵』
奉太郎「…」
える「…」かぽっ
かぼちゃ奉太郎「…」
える「かぼちゃ、とってもお似合いですよ♪」
かぼちゃ奉太郎「…うれしくない」
奉太郎「それで、これからどうするんだ?」
奉太郎(誰でもいいからカボチャを押しつけてさっさと帰ろう)
える「摩耶花さんと福部さんのお二人のところに行こうと思っているんですが」
奉太郎「まぁ、そうくるだろうな。ん?ウワサをすれば、今廊下にいるの伊原じゃないか」
える「あ、本当ですね。摩耶花さ~ん、お菓子くださ~い♪」
奉太郎(あいつ…まさか本当は菓子が欲しいだけじゃないだろうな?)
える「摩耶花さん、摩耶花さん♪」
摩耶花「え、誰?何?」
える「とりっくおあとり~と♪」
奉太郎(いちおう合いの手ぐらいはしてやったほうがいいのか?)
摩耶花「あ、ちーちゃんか!そのかぼちゃとっても可愛いよ」
える「ふふ、ありがとうございます」
える「とりっく、おあ、とり~と♪」
奉太郎「いえーい」
摩耶花「…なにやってんのよ、あんた」
奉太郎「それを言うなよ…」
摩耶花「そっか、今日はハロウィンか」
える「はい!とりっくおあとり~と~♪」
摩耶花「あー今ちょっとお菓子はないなあ」
える「あ、かまいませんよ。ところで福部さんは…」
奉太郎「え?」
摩耶花「何よ?」
える「どうしました?折木さん?」
奉太郎「菓子がないとカボチャをかぶせるんじゃないのか?」っかぼちゃ
奉太郎(正直、伊原にカボチャ渡したら帰ろうと思ってるんだが)
摩耶花「なんであんたがかぶってたカボチャなんてかぶらなきゃならないのよ」
奉太郎「」
摩耶花「あ、そーだ!こんなことしてらんない。漫研に行かなきゃならないんだった!」
える「まぁ、そうだったんですか?お引き留めしてもうしわけありませんでした」
摩耶花「いーよ。終わったらお菓子持ってくね」
える「はい、いってらっしゃい」
奉太郎「…残るは里志か」
える「福部さんはD組でしたね。行きましょう」
奉太郎(ま、里志ならこのカボチャも喜んで受け取るだろう)
-D組-
える「福部さ~ん。いらっしゃいませんか~」
奉太郎「…いないみたいだな」
「あれ?そのカボチャ頭もしかして千反田さんとホータロー?」
える「あ、ふくべさ…ん?」
ゾンビ「トリック・オア・トリート!!」
える「ひぅ」
奉太郎「おい、大丈夫か千反田?あれは里志だぞ」
える「え、あ、はい…大丈夫です…ふくべさん…なんですよね?」
里志「ちょっと千反田さんには刺激が強かったかな?ごめんね」タラタラ
える「えぇ…大丈夫です…ああ!福部さん!右手から血が垂れてます!」
里志「あれ、ほんとだ?着替える時にひっかいたか
ボトッ
右手
える「」
里志「はは、びっくりした?実は2年F組の映画の小道具なんだけどね。いらないみたいだからもらってたんだ」
奉太郎「里志…やりすぎだ」
える「」
里志「あ~そうみたいだね…。埋め合わせにこの衣装でいっぱいお菓子もらってくるからまかせといて」
里志「じゃ~ね~」
奉太郎「逃げたな…。千反田、大丈夫か?」
える「ええ…はい…まだ胸がどきどきしてますが…大丈夫です…」
奉太郎「…これからどうする部室行くか?」
十文字かほ「あら?もしかしてそのカボチャ、える?」
える「はい…ハロウィンなのでかぼちゃをかぶってます…」
奉太郎(テンション低いな)
かほ「そう…うちは神社だから詳しく知らないんだけど……」ごそごそ
かほ「はい、ゴマ煎餅しかないけどこれでいい?」
える「はい!ありがとうございます!」
える「折木さん、折れ木さん♪見てください!お菓子いただきました♪」
奉太郎「満足したなら帰っていいか?」
える「摩耶花さんと福部さんも後から来るそうですし。せっかくなんですから部室でお煎餅いただきましょうよ♪」
奉太郎「これからか…部室までけっこう歩くぞ」
える「行かないんですか?」
奉太郎「……いや、行くよ。何だかこれだけ苦労してなにも食わないのもバカらしくなってきた」
える「かほさんもご一緒にどうです?」
かほ「じゃあ、いただこうかしら」
える「折木さん、折木さん♪ハロウィンって楽しいですね♪」
終われ
すまん…後半ぐだった
首洗って出直してくる
-天文部-
里志「天文部…沢木口先輩ならノリでいっぱいくれそうだな」がらっ
里志「トリック・オア・トリート♪」
沢木口「お!はっはーよくできてるねー」
沢木口「ちょうどよかった。いまお菓子を自作してたんだけど味見役が欲しかったんだ」
里志「え?」
沢木口「ほら、あたしらお料理コンテストでさんざんだったじゃん」
里志「ははは…あれ、わざとじゃなかったんだ…」
沢木口「でもね!あたしも見くびられたら女がすたる!って『いちねんほっき』したんさ」
里志「このパステルピンクの塊はなんですか?」
沢木口「お菓子?」
里志「失礼します」
沢木口「逃がさないよ!」ガシッ
里志「いや~誰か助けて~」
沢木口「まぁまぁ、トリックとトリートを同時に味わうなんてなかなかない機会よ?」
沢木口「ほら、あーーん」
沢木口「あーーーーーーん」
里志「ぎゃぁぁぁぁ!!!」
―――――――
える「折木さん…ご近所がなんだか楽しそうなんですが」
奉太郎「そうか…ところでカバンの中をよく探したらチョコが出てきたんだが食べるか?」
える「わぁ、いただきます♪」
-2年F組-
入須「……ハロウィン関連の商品もだいぶあるな」
入須「まぁ、これだけあれば千反田も満足だろう」
入須「いや、ここはあえてイタズラされると言うのはどうだろう!」
―――――
千反田「入須さん、入須さん♪とりっくおあとり~と~♪」
かぼちゃ入須「いっえ~い~♪」
―――――
入須「…無いな」
入須「さて、どうやら下校時間の5時になったようだ…」
入須「いいさ、文化祭2日目に頼みに来た千反田だ遅れることもあるだろう…明日も待とう、明後日も待とう…」
入須(´;ω;`)ぶわっ
入須「えるたそ~!」
終わりたそ~
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