結衣「あ、本当だ」
京子「もう、そんな癖直したほうがいいってあれだけ言ったのに」
結衣「しょうがないよ、だって綾乃は……」
京子「ちょっと注意してくる」
結衣「おい、京子やめろって」
京子「コラーッ!綾乃ーっ……」
綾乃「ガツガツガツ……ニチャニチャ……」
京子「え……」
綾乃「グチャッグチャッグチャッ…………」
京子「あ……綾乃……?」
綾乃「!?」
綾乃「と……ととと、としのーきょーこ!?」
京子「綾乃……それ、なに食べてるの……うわっ、ひどい臭い……」
綾乃「なななな、なんでもないわよっ!」
京子「綾乃……口のまわり真っ赤……」
綾乃「えっ……!?」
ゴシゴシゴシ……
綾乃「こ……これは、その……」
京子「ねえ、綾乃、もしかしてそれ……」
結衣「おい、京子行くぞ、ごめんね、綾乃……」
京子「綾乃、お化粧すんの下手だなーっアハハ」
綾乃「え……」
京子「私らちゅーがくせーなんだし、別に無理にお化粧とかしなくてもよくね?」
綾乃「こ……これは、お化粧とかじゃな……と、歳納京子には関係ないでしょっ!」
結衣「ほら、京子、綾乃困ってるじゃなイカ、行くぞ」
京子「あーん、待ってよ結衣ぃー」
クルリッ
京子「綾乃」
綾乃「な、なななな、なによっ!」
京子「お化粧なんかしなくても、綾乃はすっげー可愛いよっ!」
綾乃「!」ドキーン
京子「じゃねっ、綾乃!落ちてる物拾って食べる癖、ちゃんと直したほうがいいよっ!」
タッタッタッタッタ……
綾乃「……と……歳納京子……///」
◆次の日◆
結衣「え……あかり今日学校来てないの?」
ちなつ「そうなんですよー、それどころか、昨日からおうちに帰ってないなんて噂まで……」
京子「そっかー、あかりもそんな年頃かー」
結衣「どんな年頃だ……」
ちなつ「私、あかりちゃんのことが心配で……」
京子「だいじょーぶだいじょーぶ!あかりのことだから、また山で遭難としてるだけだってー」
結衣「それは大事件だろーが」
ちなつ「そんな……私、あかりちゃん探してきますっ!」
結衣「ちなつちゃん、探すってどこへ行くのっ!?」
ちなつ「わかりません、でもっ……嫌な予感がするんですっ!」
タッタッタッタッタ……
結衣「待って、ちなつちゃん!」
タッタッタッタッタ……
京子「おーい、2人ともー……」
×また山で遭難としてるだけだってー
○また山で遭難とかしてるだけだってー
お風呂入ってくる
残ってたら書くけど、落ちてても気にしない
京子「まだ行方不明って決まったわけじゃないのにー」
京子「あかりん家に電話して確認すればいーじゃん」
カチャッ
京子「えーっと、あかりのケータイ番号は……っと、知らないや」
京子「まさかあかりに電話かけるとは思わなかったからなぁ……家電もわかんないし」
ガララッ
綾乃「としのーきょーこーっ!」
京子「お、綾乃ーっ!」
綾乃「あれ?あれれ?きょ、今日は一人なの……?」
京子「うん、綾乃の方こそ、今日は千歳はー?」
綾乃「きょ、今日はもう帰ったわ……!じゃ、じゃあ、し、失礼するわねっ!」
京子「あ、待てよ綾乃ーっ」
京子「せっかく来たんだし、お茶でも飲んでけよ」
ズズズ……
綾乃「このお茶、歳納京子が入れてくれたの……?」
京子「ううん、ちなつちゃんが入れてくれたお茶の出がらし」
綾乃「……そ……そーなの……」
京子「綾乃ー、二人っきりだね」
綾乃「!」ドキーン
綾乃「と、とととと、突然何を言い出すのよっ!……のよっ!」
京子「え?別に、二人っきりだなーって思って」
京子「意外に二人っきりってなかったよね」
綾乃「……そ……そーね……」
京子「あ、そーだ、綾乃、お腹だいじょーぶ?」
綾乃「えっ……お、お、お腹……?」
京子「うん、昨日また落ちてる物拾って食べてたでしょ」
綾乃「あ……あれは……」
京子「なに食べてたの?」
綾乃「……えっと……」
京子「美味しかった?」
綾乃「もうっ!次々と質問しないでよねっ!こ、答えられないでしょっ!」
京子「わりぃ、わりぃ」
京子「っていうか、今日は何の用?またプリント出し忘れてたっけ?」
綾乃「あっ、それよっ!」
京子「えっ、なんのプリントー?」
綾乃「プリントじゃなくって、今日は船見さんに用があったのよ」
京子「結衣にー?」
綾乃「ええ、ちょっと頼まれてたことがあって」
京子「私の名前を叫んで入ってきたじゃん」
綾乃「そ……そそそ、それはつい、癖で……///」
京子「ふーん、結衣に何頼まれてたの?」
綾乃「それは言えないけど……じゃ、じゃあこれで失礼するわね!」
京子「えーっ!もっとゆっくりしてけよー」
綾乃「わ、私も忙しいのよっ!じゃあねっ!」
バタン
京子「ちぇー」
ガチャッ
結衣「ただいま」
ちなつ「ただいま戻りました……」
京子「お帰り、2人ともーっ!」
結衣「ちなつちゃん、元気を出して、まだあかりが行方不明になったって決まったわけじゃないんだし……」
ちなつ「はい……でも……」
京子「ていうか、あかりに電話して確認してみた?」
ちなつ「!」
結衣「ん?……ちなつちゃん、もしかして……?」
ちなつ「す、すぐ電話してみます!」
カチャッ
結衣「……」
京子「あっ、そうだ結衣、さっき綾乃が来てたよー」
結衣「ふーん、京子またなにかやったの?」
京子「結衣に用事だって言ってた」
結衣「ああ……」
京子「結衣に頼まれごとしてたって言ってたけど、何頼んでたの?」
結衣「…………」
ちなつ「そうですかっ!はい、はい、じゃあ、お大事にって伝えておいてくださいっ!」
ちなつ「はいっ、失礼しますっ!」
カチャッ
ちなつ「ふぅ……」
結衣「どうだったの?」
ちなつ「あかりちゃんには繋がりませんでしたけど、お家の方が言うには、ただの風邪らしいです」
京子「やっぱりー、なんであかりが行方不明なんて話になったのー?」
ちなつ「そ……それは……」
京子「櫻子ちゃんと、向日葵ちゃん……って、生徒会のおっぱい大きいコと全然ないコだっけ?」
ちなつ「はい……なんかゆうべあかりちゃんのお家の方から電話があったそうですよ?」
京子「なんて?」
ちなつ「あかりちゃんの帰りが遅いんで、お伺いしてないかーって……」
京子「へーっ……あれ?でもなんでひまっちゃんとちっぱいちゃんのトコに?」
ちなつ「さあ……?家にもそんな電話はありませんでしたし……」
京子「家にもなかった……と思う」
ちなつ「おかしいですよね?電話するなら、まず京子センパイや結衣センパイのトコじゃないですかー?」
結衣「あ、私ん家、実家の方にあったかもしんない。電話してみるね」
なんか2ちゃんつながりにくい
結衣「うん、うん、そう、わかった。じゃあね」
カチャッ
京子「どうだった?」
結衣「やっぱり電話あったみたい。私にも電話くれたけどお風呂入ってたみたいで」
ちなつ「そうなんですかー……」
京子「結局あかりはどこにいたんだろ?」
結衣「さあ……そこまでは……」
京子「そうだ、あかりん家、お見舞いに行かね?」
ちなつ「あっ、行きたいです!行きましょう!」
京子「なっ、行こーぜ、結衣」
結衣「うーん、でももう遅いし、迷惑じゃないかな?」
ちなつ「あっ……そういえばそうですね……」
京子「そだねー、じゃあ、明日はあかりが回復することを祈って、今日は解散!」
◆赤座家前◆
京子「ああは言ったけど、やっぱり気になったんで来てみたけど……」
シーン
京子「部屋の明かりがひとつもついてない……誰もいないんじゃないか……?」
ピンポーン
京子「…………」
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン
ピンポーン
京子「…………」
シーン
京子「いないな……」
なんかめっちゃサーバ重い気が……
>>56
hayabusa以外だいたい落ちてるらしい
>>57
やっぱし……また例のアレですかね
ガチャッ
京子「さすがに鍵はかかってるか……」
京子「あかり、病院かな……いや、でもこんな時間に……?」
グチャッ……グチャッ……
京子「ん……?」
ガツッガツッ……
ゴリッ……バリッ……
京子「なんだこの音……?」
グチャッグチャッ……バリバリバリッ……
ニチャニチャ……
京子「家の中から……?」
ソーッと窓から中を覗いてみる
京子「誰か……いるのか……?」
京子「あ……この窓開きそうだ」
ガララッ
京子「こんばんわー、誰かいますかー?」
! ! ! ザワワ……
ザワワワ…… !! ! ! ! ザワ……
京子「!」ゾクッ……
京子「な……なんだこの気配……なんかいるの、わかるっ……」
ザワワ…… ザワワワワ……
京子「や……やばい気がするよっ……!」
「早く逃げてっ!」
京子「えっ……」
何者かに手を引っ張られて走る京子
タッタッタッタッタッタ……
京子「ちょ……ちょっと、誰だよ……?」
「いいからっ!逃げることだけに集中して!」
◆七森中・ごらく部室◆
「ここまでくればもう安全だよっ、京子ちゃん」
京子「えっ……あ、あかり……?」
京子「あかり……風邪はいいのか……?」
あかり「風邪?ああ、あかり風邪ってことになってるんだね」
京子「はあ……?」
あかり「ごめんね……なんか心配かけちゃってたみたいだね……」
京子「どういうことなんだ?それに、さっきの……」
あかり「うーん、どっから話せばいいのかな……?」
京子「あかりの家……どうなってたんだ?」
あかり「うーん、そうだね、もう隠しててもしょうがないか」
京子「はぁ?」
あかり「あかりは、正義のヒーローなんだ」
京子「いや、冗談はいいから……」
あかり「ええぇぇっ」ガーン
あかり「……そ、そうだね……自分で自分のことを正義のヒーローなんて言うもんじゃないよね……」
京子「ていうか……なに?あかりの家になんかいたろ?あれなんだ?」
あかり「蟲」
京子「むし?……え……?……虫?」
あかり「うん……あれ、あかりの家で飼ってたんだけど……」
京子「飼ってた!?あんなのをっ!?」
あかり「うん……エヘヘ……」
京子「あれ、虫っていうか、なんかこう……暗くてよく見えなかったけど……」
京子「なんかこう、すっごく、そう!虫!虫って感じだったぞ!」
あかり「うん」
京子「あっ、やっぱ虫か……あんなのを飼ってるって!?」
あかり「うん、あかりの家ね、代々ヴァンパイアハンターなの」
京子「厨二病!?」
あかりごめんなさい、ヴァンパイアハンターはかっこつけた言い方でした……」
京子「なんだよ……もうわけがわからないよ」
あかり「えっとね……蠱毒っていうのがあってね……」
京子「ああ、なんか知ってる!大きな器の中に虫をたくさん入れて、共食いさせるやつだろ?」
あかり「うん、そうやって生き残った強い蟲ってね、本当に化け物みたいになっちゃってね」
京子「なんでそんなの飼ってたんだよ!きもっ!」
あかり「エーン、だから秘密にしてたんだよーっ」
京子「で、なんのためにそんな化け物を……?」
あかり「あかりん家は、その蟲を使って、もっと怖い化け物を退治するお仕事をしてるの」
京子「もっと怖い化け物……?」
あかり「うん、それがヴァンパイアだよ……」
最後まで考えてたあらすじを、あまりに陰惨かなーと思って書き変えたら
書いてて収集つかなくなった
京子「で、あかりの家で、何が起きてたんだ?」
あかり「完成した蟲が126匹いて、それぞれ別の籠に入れて飼ってたんだけど……」
あかり「なぜか籠から逃げ出して、さらに共食いを始めちゃったの……」
京子「うげぇ……」
あかり「まぁいい機会だから、最終的に最強の蟲を完成させちゃうのもいいかなーってことになって……」
京子「いいのかよっ……」ゾゾゾゾゾゾ
あかり「あかりの家全体を使っての蠱毒をやってたんだ……エヘヘ」
京子「エヘヘじゃないだろ、きもいよ!きもすぎるよ!」
あかり「うん……ごめんね……それでね、何匹か町に逃げ出しちゃったみたいで……」
京子「まじでっ!?大丈夫なのかそれっ!?」
あかり「ううん、かなりやばい……」
あかり「だから今。お父さん、お母さん、お姉ちゃん、家族みんなで探してるんだ……」
京子「虫は……人を襲うとか?」
あかり「ううん、それはないんだけど……」
京子「だけど……?」
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