京子「ちなつちゃんの本命は、実はあかり説!」 (26)

放課後

部室


京子「結衣ー。気になることあるんだけどさ」


結衣「なんだよ、気になることって」


京子「ちなつちゃんってさー」


結衣「うん」ズズ-


京子「結衣のことすきじゃん」


結衣「ブーーーーーッッ!!」


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京子「うわっ、なんだよ汚いなあ」


結衣「お前がいきなり変な事言うからだ!」


京子「変?ちなつちゃんが変だって?」


結衣「いやいや、そういうことじゃなくて…」


結衣「……いきなり、そんな話したらびっくりするだろう」


京子「えーっ!そんなにびっくりすることかなあ。今さらじゃない?」

結衣「今さら?」


京子「ちなつちゃんが結衣のこと好きなんて、10年もやってきてる私たちからしたら常識っしょ」


結衣「ここでメタ発言かよ!…….まあ、私もそうかなーとは薄々思ってるけど…」


京子「まあ、それが本題じゃないんだけどね」

結衣「えっ、じゃあ何なの?」


京子「確かに、ちなつちゃんは結衣センパァァイって甘えてるし、いかにも結衣が好きそうだよね」


結衣「そ、そうかもな…///」(なんか恥ずかしくなってきたな…///)


京子「だけど、私がこの長ーーーーイ付き合いの中で、あれ、実はちなつちゃんの本命は結衣じゃないんじゃね?って思い始めたんすよ」


京子「そこで私が持ってきた説がコチラ!!!!!!」




『ちなつちゃんの本命は、実はあかり説』バ---ン




結衣「な、なんだってー」ボウヨミ


結衣「……ってなんだよこのノリ。水曜かよ!」


京子「いやぁ~、ずっぷりハマっておりまして~」


結衣「それをいうならすっかりだろ」


京子「どっぷりともいう~」


結衣「知ってんじゃねーかよ」


京子「てへっ」

結衣「はぁ……んで、ちなつちゃんの本命があかりって言うのは?」


京子「あかりとちなつちゃんって、いつも一緒にいるじゃん」


結衣「まあ、2人とも仲良いもんね」


京子「しかも、いつも一緒だと楽しそうだし」


結衣「うんうん」


京子「……」


結衣「えっ、もしかして、根拠それだけ?」


京子「……」ダラダラ


結衣「図星かよ!」

結衣「まあ、これだけだと、やっぱりちなつちゃんが好きなのは、自分で言うのもなんだけど、私なんじゃない?ちなつちゃんとあかりは親友で、信頼しあってるとは思うけど、そういうのではない気がするよ、ちなつちゃんも……」


京子「……本当にそうかな?」


結衣「?」


京子「私はなんとなくだけど、ちなつちゃんはあかりを意識してると思うんだよねぇ」


結衣「それって憶測だろ」

京子「憶測じゃないっ……!これは……女の勘だ!」


結衣「女の勘ねぇ……京子が言うと、なんか説得力がない」


京子「まあ、これだけではその説を立証できていないのは確かだ。だから、何らかの形で……」


京子「検証していく必要があるっ……!!」


結衣「……なにするんだよ、検証って?」


京子「検証する方法は……

京子「……ちなつちゃんを妬かせる作戦ー!」


結衣「やかせる……嫉妬させるってことか?」


京子「ご名答!例えば、私たちであかりといちゃついたとする。そしたらちなつちゃんは、本命があかりだったら、絶対にやきもきする!」


結衣「ふむふむ」


京子「つまり、私たち2人ともあかりといちゃついて、ちなつちゃんがどっちでも妬いてたら、説立証ってわけ!」

結衣「それで、いちゃつくって具体的になにするんだ?」


京子「それはね~ゴニョゴニョ……」


結衣「……結構大胆だな///」


京子「それにしても、結衣さん」


結衣「ん?」


京子「しれっと一緒にやることにやっても了承してくれるなんて、意外とノリいいんですね!」キャピッ


結衣「うるさい///」

翌日

部室

放課後


京子「ついに、決行の時!」


結衣「決行ってなんだよ……あと、いちいち日程空ける必要あったか?」


京子「ない!」


結衣「ないのかよ!……あっ、来たみたいだぞ」


京子「よし、ちゃんとやれよ、結衣!」


結衣「ああ」(楽しくなってきてる私がいる……まあ、本当にそうだったら、相談に乗るし、それから考えよう)

ガラッ


ちなつ「遅くなりましたー」


あかり「今日2人で日直だったんだぁ」


京子「よし……!」


京子「あかりぃぃ!!」ダキッ


あかり「きょ、京子ちゃん!?」ビクッ


京子「ずっと待ってたんだぞ~」スリスリ


あかり「く、くすぐったいよぉ」


京子「本当、ほっぺすべすべだなあ」スリスリ


あかり「そ、そうかな?」


結衣(とりあえず、作戦は進んでいるの……か?)

京子「あかりの唇も、ぷにぷにしてて柔らかそう」


あかり「えぇっ!?///」


京子「キスしちゃっおうかな~?」


ちなつ「もう、京子先輩ったら、またあかりちゃんをいじって……」


結衣(ちなつちゃんの反応は……よくわかんないな)

京子「ん~」


あかり「わ、わかったよ!じゃああかりも、ん~」


京子「……!!」



結衣「あかりも唇を差し出すとは、予想外だ…!?」


京子「……」


あかり「……」


京子「……」


あかり「……京子ちゃん?」


京子「……///」


京子(や、やっぱりできない……///)

あかり「京子ちゃんっ!」


京子「ひゃい!」


あかり「どうしたの、顔赤いよ?」


京子「い、いやぁ、それは、そのー…」


あかり「もしかして、お熱あるの?」コツン


京子(あかりのおでこと私のおでこが……)カ-ッ


京子「私ちょっとトイレー!」ピュ-


あかり「あっ、京子ちゃーん!」


ちなつ「いっちゃいましたね……」


結衣(京子、もしかして……












結衣(あかりと適当に理由つけてキスしたかっただけなんじゃ……)

結衣(にしても、ヘタレだな京子は。素直に気持ちを伝えたらいいのに)


ちなつ「京子先輩、どうしたんでしょうね。急にあかりちゃんにくっついたり、顔赤くしたり……」


あかり「うん……もしかして、疲れてるのかな……」


結衣「そ、そうかもね……」(2人とも、結構鈍感だな)


ちなつ「あと、あかりちゃんにキスしようともしてましたね」


あかり「う、うん。びっくりしたよぉ///」

ちなつ「私もびっくりした……」チュッ


あかり「えぇっ!?ちなつちゃん!?///」


ちなつ「あかりちゃんにキスするなら、いきなりするのが一番いいのに……」


あかり「もぅ!反則だよ!!///」プンプン


ちなつ「ほらほら、この反応!ほんと可愛い」


結衣(……………えっ?)

あかり「あかり知らない!」プク-


ちなつ「うふふっ、ほっぺたフグみたいだよ」プシュ-


あかり「ううっ」ジワッ


ちなつ「あっ……ちょっとからかいすぎちゃったかな」ダキッ


あかり「えっ…///」


ちなつ「ごめんね、あかりちゃん。今夜も私受けに回るから、許して……?」


あかり「わ、わかった。今回だけだよ///」


結衣「あ、あのー、お二人さん、お熱いところ悪いんだけど……」

あかり、ちなつ「はっ…….///」


ちなつ「すみません、お恥ずかしいところを……」


あかり「えへへ……」


結衣「もしかして、2人って……」


ちなつ「あ、そういえば、言ってませんでしたね!」


あかり「そうだね!すっかり忘れてたよぉ」


ちなつ「実は私たち」


ちなつ、あかり「付き合ってます!」


結衣(やっぱりぃぃ……)

ちなつ「あとは、京子先輩にも伝えないとね!」


あかり「うん!」


結衣「あ、あのぉ、それはちょっと…」


あかり「京子ちゃん、祝福してくれるかな?」


ちなつ「きっと祝福してくれるよ!京子先輩だもん!」


結衣(ど、どうすればいいの、これ……)


検証結果
『ちなつは、受けだった』

これで終わりです。
お待たせいたしました。

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