猫「は?見てんじゃねぇよ。あ?」(265)
猫「あ?なに?なんなの?」
人「やだかわいい」
猫「あ?殺すぞ?あ?」
人「かわいい」
猫「おい近づいてんじゃねぇよ!あ!?」
人「かわいい」
猫「来んなっつってんだろ!」
人「びびんなくて良いよー」
猫「はぁ?殺すぞ!」
人「ほーら、笹かまだよー」
猫「!?」
人「ほーらほら、東京の片田舎にはなかなかない笹かまだよー」フリフリ
猫「なっ、なっ」
人「ほーらほらほーら、レアアイテムだよー」フリフリ
猫「う、うっせ!消えろよ!」
人「いらないの?じゃあ良いや」スッ
猫「えっ」
人「じゃあね」
猫「あ、ちょっ、まって」
人「………」
猫「………」
人「ほれ」ポイ
猫「!!」
人「……」
猫「…え、食べて…いいの?」
人「……」
猫「え、平気?いいの?え?」
ハ,,ハ
( ゚ω゚ )
,べヽy〃へ 謹んで
/ :| 'ツ' | ヽ お断り申し上げます
( ゚д゚ ). o |=宗=! o |
,くリ=ッ=[ゝ.__」「「「「L_.」
じ(ノルハ)Jつ」」」」」⊂ソ.,
猫「うめぇうめぇ」
人「君ガリガリだな」
猫「うめぇうめぇ」
人「ノラなの?」
猫「うめぇうめぇ」
人「うちくる?」
猫「うめぇ?」
人「餌あげたからには避妊と注射はしなきゃな」
猫「うめぇうめぇ」
人「ほらもう一枚」
猫「うめぇうめぇうめぇ」
人「なんとちょうど良いところに段ボールが」
猫「うめぇ」
人「ほら、ここのなかは笹かま天国だよ」
猫「マジか」のそのそ
人「確保ー」
猫「うまし」
人「というわけです」
医師「うーぃ」
猫「なになになんなの」
医師「プスッとな」
猫「ちょっまって何、痛っ!な、な…」
猫「zzz…」
医師「うーぃ」
人「さて、移住環境を整えるか」
人「トイレ、餌入れ」
人「つめとぎ、いるかな」
人「買っとくか」
猫「どこここ」
人「ようこそ玉なし野郎」
猫「さむくない」
人「そこがトイレで、そこが餌場な」
猫「どこここ」ショワワ~
人「そこトイレちがう」
猫「どここここここ」ショワワワ~
人「おちつけ」
人「ほら床を見て」
人「あたたかい…」
人「床暖房だからね」
人「床暖房で部屋全体が暖まる!」
人「続きはWEBで!」
猫「zzz…」
犬「誰ですか」
猫「zzz」
犬「誰ですか」スンスン
猫「zzz」
犬「……」
猫「zzz」
犬「zzz」
人「あらら、一緒に寝てら」
猫「うわっ誰」
犬「zzz」
猫「でけぇ」
犬「zzz」
猫「えっ、なに、えっ」
犬「zzz」
猫「………」
猫「zzz」
管理人「ピンポーン」
人「はーい」
管理人「ちゃーん」
人「今月分はもう払いましたぜ」
管理人「遊びにきたんだぜ」
人「まああがれや」
管理人「おう」
管理人「あっ猫がいる」
人「うん」
管理人「二匹以上飼っちゃダメなのに」
人「そう思うだろ?」
管理人「思う思う」
人「一時保護だから」
管理人「かーらーのー?」
人「手放す気はない」
管理人「フゥー!」ハイタッチ パァーン
人「フゥー!」ハイタッチパァーン
数日後
管理人「はぁーい猫ちゅあーん」ガチャッ
猫「またきた!」
人「今月分はもう払いましたよ」
管理人「遊びにきたんだぜ」
人「仕事しろ」
管理人「暇なんだもん」
人「仕事しろ」
管理人「ほーら高級缶詰めだよ」
人「舌こえちゃうじゃん」
管理人「肥えろ肥えろ」
人「やめれ」
管理人「さらに猫じゃらしを買ってきて」スッ
猫「」ピクッ
管理人「一本500円のゴージャスじゃらしだ」
30秒後
管理人「500円が…」
人「ものの5秒で羽とれたな」
猫「飽きた」
管理人「ボッロボロやないかい…」
猫「なーおっぱい」
犬「出ませんて」
人「お、犬猫ども寝たか」
管理人「500円……」
人「俺も仕事するかな」ノビー
管理人「500円……」
人「……」
管理人「……」
人「向かいの野原で摘んでくれば?猫じゃらし」
管理人「ハッ!!!!!!」
人「その手が有ったか!みたいな顔されましても」
トゥルルルル
人「はいチョコラータ」
編集「原稿どんなぐあい?」
人「エヘヘ」
編集「エヘヘ」
人「エヘヘへへ」
編集「ころすぞ」
人「ごめんなさい」
編集「でさ、絵画と人っていう雑誌知ってる?現代アート作家を扱うやつなんだけど」
人「あぁ、はい」
編集「いくつかコラム欄があるんだけど、そのうちの1つ担当してみない?」
人「良いですけど、僕絵画とか全然知らないですよ?」
編集「大丈夫大丈夫、現代アートには文章とか絵画とか枠が無いようなもんだし」
人「はぁ。現代アートちっくなコラム描いたほうが良いですか?」
編集「まあ、ちょっとは」
人「うーん」
生きなよ
人「僕最近猫飼ったんですよ」
編集「へぇ」
人「猫のことで良いですか?」
編集「まぁ、書いてみてよ。先月号送るから参考にして」
人「あい」
管理人「たくさん刈ってきたよー!」ガチャッ
人「あ、いま仕事中なんで静かにお願いします」
犬「zzz」
猫「zzz」
管理人「」
人「というわけで帰れ」
管理人「お茶いれます」
人「そんな暇なの」
管理人「暇なの」
人「君が美人な未亡人だったらなぁ…」
管理人「デュフフ」
人「きめぇ」
管理人「ついでにカラムーチョもあけよう」バリバリ
人「キーボード打つ仕事してるのに!」
管理人「手あらえば良いじゃん」
人「それもそうだ」
猫「眠い…くそが…」
人「あ 起きた」
管理人「よーしお茶の時間だー!」
管理人「ほうら君にもおやつだよー」
猫「な、なにそれ なんなんそれ」
人「犬には?」
犬「私には?」
管理人「あ」
犬「私には?」
人「あーあ犬かわいそ」
管理人「ご、ごめん」
犬「私には…?」
管理人「そんな目で見ないでくれ」
管理人「すまねぇ…すまねぇ…」
人「んじゃ散歩てがらボール遊びしてあげて」
管理人「まかせろ!リードはどこだ!」
人「くつばこの横」
管理人「いこう!」
犬「散歩?散歩ですか?」ふりふり
管理人「フゥー!」
ガチャバタン
人「静かになったな」
猫「寝よ」
人「うーん…」カチャカチャ
人「この子をどう動かすか……」
猫「暇や 構え」ドス
人「うお重い」
猫「構え」
人「邪魔です」
猫「zzz」
人「おーい」
人「おもい…」
猫「zzz」
人「しかし」フニフニ
猫「z、zz…zzz」
人「少しは肉がついたようで」ナデナデ
人「良かった」ナデナデ
管理人「たっだいまー!」
猫「うひぃ!」ビクゥッ
人「あ 起きちゃった」
管理人「ほいほい足拭こうなー。お手!」
犬「はい」
管理人「よーしゃよしゃよーしゃ」フキフキ
猫「うるせぇな殺すぞ…」
人「あーあ すみっこ行っちゃった」
管理人「え?どしたの?」
人「やかましいと」
管理人「ご、ごめす」
犬「ご主人ー!楽しかったよご主人ー!」フリフリ
人「よしよし」ナデナデ
猫「そんな首輪つながれて何が楽しいの」
犬「楽しいですよ?運動気持ち良いし、爽快にうんこできますし」
猫「ふーん」
犬「でもやっぱり、ご主人との散歩が一番ですね」
猫「へぇ、あの餌生産機が」
管理人「なになにおしゃべりしてんのー?」
猫「チッ来んなよ餌生産機2号」
管理人「あれ、私嫌われてる?」
人「そりゃな」
管理人「えっなんで?えっ」
人「しつこい奴は嫌だよなー」
猫「早く帰らせろよそいつ」
人「ほら見ろよあの顔」
猫「殺すぞ」
管理人「ぐぬぬ」
トゥルルルル
管理人「はいチョコラータ」
隣人「え?あの……水道が…」
管理人「あぁ、その件ですね!いま伺いますんで」ピッ
管理人「というわけだ!あばよ!」
人「おう」
ガチャバタン
ピンポーン
隣人「早っ!!」
人(ラストスパートじゃ)
カチャカチャカチャカチャ
猫「なにこれ」
犬「草ですね。向かいの野原に生えてる」
猫「ふーん」ちょいちょい
猫「へぇ」ガジガジ
犬「汚すと怒られますよ」
猫「へぇ」ガシガシガシガシ
ゴチャア…
人「なにこれ」
猫「え、なに」
人「ねぇなにこれ」
猫「な、なに、知らねぇし」
人「ねぇ」ガッ
猫「」
人「こういうことは」
猫「な、な」
人「しちゃダメだから」
猫「わ、え、え、」
人「わかった?」
猫「え、え、え」
猫「餌生産機めっちゃ怖かったんだけど」
犬「怒られるって言いましたよ」
猫「あいつ弱っちくないの?」
犬「最強ですよ」
猫「マジかよ…」
人「餌の時間やぞー」
猫「……」
人「ほい」
猫「もう怒ってない?」
人「あ、そうだ水もだ」
猫「…」
人「はい」コト
猫(怒ってないみたい)ピチャピチャ
人「シチューでも作るか」
人「あとビールと、笹かま」
猫「笹かま?笹かま?」
人「ん?」
猫「笹かま?」
人「あぁ、これ?」
猫「笹かま」
人「好きね君 ほい」
猫「わーい」ムシャムシャ
人「甘やかしすぎかなあ」
人「ふぅ」ホカホカ
人「風呂入ってからビール飲むんだったな」
人「…まぁ、校了したし、今日くらい」
カコッ プシュア
猫「笹かま?」
人「もう今日はダメー」
猫「笹かま?」
人「ほら、ビールしかないよ」
猫「笹かま…」
人「そんな好きか」
猫「……」シューン
人「プハー」
犬「元気出して」
猫「アホみたいなキャットフードじゃ元気でない」
犬「あなた好きじゃないですか、キャットフード」
猫「べっつに」
人「よーう」ガバァ
猫「なんだいきなり」
犬「酔ったご主人は甘えん坊さんです」
猫「きっしょ」
猫「笹かまも出さずに良いご身分だな」
人「あれ?君ら臭くない?」
犬「ご主人シャンプーつけすぎです 匂いきつい」
人「うーん」スンスン
人「そろそろ洗うかぁ」
犬「まあ良いですけど」
猫「??」
翌日 14:00
人「良い朝だ」
犬「zzz」
猫「……」ジトー
人「………」
人「おはようございます」
猫「…」ジトー
人「ごめんなさい今すぐ用意しますごめんなさい」
猫「…餌生産機のくせに……」
管理人「チョリチョリーッス」
人「チュリーッス」
管理人「あれ、仕事おわったの?」
人「ふふふ、昨日送った」
管理人「お疲れさん!飲むか!」
人「お前飲みたいだけだろ」
管理人「よーし散歩ついでに買い出しだー!行くぞポチ!」
犬「わーい」
人「勝手に名前かえんな」
人「そういえば、まだ君の名前決めてないな」ナデナデ
猫「触んなカス」バシッ
人「いたいでしょ」ガッ
猫「うぐぅ」
人「クロはなーラブラドールでクロだし」
猫「ぐぬぬ」
人「君灰色だしね」
猫「ぐぬぬ」
人「グレー…シルバー…ハイ…ネズミ…」
猫「はなせや」
人「うーん」
猫「おい」
人「ネズミはいや?」
猫「はなせ」
人「嫌そうだな」パッ
猫「プハァ」
人「グレで良いか。やさぐれてるし」
猫「かゆ」カシカシ
人「グレ~」
猫「あ?」
人「お、反応した。グレ決定だな」
猫「あ?」
犬「爽快うんこぉ!」
管理人「うし、かたすか」ザクザク
犬「まだですか」
管理人「袋に入れて、と。うぅ、うまくはいらんな」
犬「まだですか」
管理人「もっと袋の口を広げねば」いそいそ
犬「はあ」
ただいまー
管理人「ガチャバタン」
人「おかいりーありがと」
管理人「足拭くかな」
人「あぁ、軽くで良いよ。今から風呂入れるから」
管理人「ほいさ」
人「んー、動くかぁ」ノビー
管理人「動け動け」
猫「zzz」
人「あ、猫ね、名前グレになった」
管理人「グレ?」
人「グレ。」
管理人「グレにゃーん」
猫「なに見てんだよカス」
管理人「ポチわーん」
人「クロな」
人「んじゃクロ、おいでー」
クロ「はーい」
管理人「……」
猫「……」
管理人「ふたりっきり、だね…////」
猫「……」
管理人「猫ちゃん構ってくれへん…」
管理人「みかんくお…」モリモリ
管理人「はぁ」
管理人「はーあぁ」ポケー
猫「おいカス」ボスッ
管理人「ボスッ?」
ゴキにゃん「死ーん」
管理人「」
猫「餌もってきてやったぞ」
管理人「ア゙ッーーーーー!!!!!!」
人「何うるさい」
管理人「ゴッゴゴゴゴウゴ」
人「あー、出たか…マンションだし仕方ないよね」
管理人「ゴゴ」
人「処分しといて。でもゴミ箱はダメだよ。」
管理人「どどどどうすりゃ」
人「ベランダで焼いといて」
管理人「や…く……?」
ゴキにゃん「死ーん」
人「クロ終了~」
犬「ふぅ」
管理人「しにたい」
人「燃やしてくれた?」
炭にゃん「」
人「おぉ、やってくれたのね」
管理人「しにたい」
管理人「なんでゴミ箱じゃだめなの」
人「ゴミ箱に捨てたらそこで卵がかえるから。消し炭にしなきゃいけないの」
管理人「なんと」
人「んじゃグレ、おいでー」
猫「は?」
人「もー。よいしょ」ダッコ
猫「なんや」プラーン
猫「なにここ」
人「猫は逃げるっていうからな」ガッ
猫「なに?な、なに?」
人「シャワーじゃビックリするかな…優しく掛け湯にしよ」
ジャバア
猫「!!?!?」
猫「うっ、うわあああああああああ」ジタバタ
人「はいまってねー。えっと猫用シャンプーは…」
猫「うわあああああああああ」
人「ほら、綺麗になるぞー」ワッシャワッシャ
猫「おぎゃあああああああああああ」
人「綺麗になったね」
猫「」グッタリ
管理人「おぉ、お疲れ。結構かかったね」
人「かなり暴れた」
管理人「あらら」
猫「」グッタリ
人「バンドエードどこしたっけ」
猫「もうやだ……」
犬「大丈夫?」
猫「なんなのあれ?なにしてくれんの?」
犬「なんなんでしょうね」
猫「あんたよく大丈夫だよね」
犬「馴れたし、ご主人を信頼していますから」
猫「意味わかんね…絶対おかしいって…」
犬「そう?」
猫「もうやだこんなとこ出てく」
猫「くそ、くそ……」
人「飯だよー」
犬「わーい」
人「グレー?」
猫「くそ、くそ…」
人「まだ拗ねてる」
人「ごちそーさん」
管理人「ごちそうさまです」
人「さて、お風呂沸かすかな」
管理人「おう」
管理人「ん…?なー、グレちゃんは?」
人「その辺にいない?」
管理人「いないよ?」
人「んじゃソファかベッドの下かな」
管理人「いないよ?」
人「……カーテンレールの上は?」
管理人「いない…あ、窓」
人「……!」
人「ベランダから逃げたか…探し行ってくる」
管理人「ごめん、私窓閉めてなかったから…!」
人「いや、君は閉めてたよ。俺そのあとベランダで洗濯物取り込んだから」
管理人「……」
人「ちょっとお留守番お願いできる?帰ってくるかもだから」
管理人「わ、わかった」
人「クロ、探しいこう」
犬「お散歩!?夜のお散歩やー!」ハフハフ
ガチャバタン
管理人「……」
管理人「……」
管理人「見つかるかな…」
管理人「もっと気にしてれば、気付けたかもしれないのに」
管理人「………」
管理人「…グレちゃん……」
人「おーい、グレー?」
人「野原には、いないのか……?」キョロキョロ
人「……グレを拾った駅前、探してみるか」
犬「夜空の下で爽快うんこぉー!」
人「はやくはやく」
管理人(もしも、もしも………)
管理人(いやいやいや、そんなこと考えても仕方ない)
管理人(マンションの入口に迷い猫ポスターを張ろう。あ、あと住人さんのポストにも入れて)
管理人(商店街の人にも頼んで)
管理人(…………)
管理人(考えろ、考えるんだ…)
駅前
人「どこだー…」
人「あっ、灰色い猫!」
人「……ちがう、大きすぎるし顔も違う。毛並みも悪い」
人「あいつの兄弟かな…」
犬「ご主人、ご主人」グイ
人「ん?」
中年「……」なでなで
ニャー
人「あの、その猫…」
中年「はい?」
人「あ、…すいません、違います」
中年「猫を探しているんですか?」
人「はい、それとよく似た、灰色の…もうすこし小さい猫を」
中年「うーん、今日僕は見てないですね」
人「そうですか…ありがとうございます」
犬「ご主人?元気出して?」
人「いこ」
犬「ご主人…」
トボトボ
中年「…君の家族かもね?」
ニャー
二時間後
人「いない…」
人「寒…」
人「グレ寒がりなのに」
犬「ご主人、大丈夫?」
人「ん?クロも心配だよな」ナデナデ
犬「ご主人が心配なだけですよ」
人「はぁ…」
トゥルルルル
人「!」
人「もしもし!?」
管理人「きたよグレ!帰ってきた!」
人「……えっ」
管理人「ベランダに戻ってきてな、窓カリカリするもんだから、見たらさ、見たらさ、グレが、」
人「おちついて」
管理人「グ、グレ、うん」
人「そっか、良かった…。ありがと、今帰る」
管理人「おう!」
人「はぁ~」ヘニャ
犬「ごっご主人!?」
人「クロォ…良かったー……」
犬「??」
猫「飯よこせよ飯」
人「おぉ…グレだ…」
管理人「おかえり。お疲れさん」
人「うん。電話ありがとね」
管理人「ほんと良かったです」
人「君泣きすぎて何言ってるか最初わかんなかったよ」
管理人「泣きたくもなるわ」
人「いつもやかましいやっちゃなー」
犬「ねー」
猫「飯よこせよ飯」
ザラザラ
人「ほいご飯」
猫「おー!」
人「」ヒョイ
猫「!?なにすんだ早くよこせ!」
人「グレ」
猫「……」
人「もう出ちゃだめだよ」
猫「……」
人「…わかった?」
猫「……」
人「はいごはん」
猫「…」モグモグ
管理人「しかし元野良だからなー…」
人「勝手に拉致監禁してるからね。それで飼う責任どうこう言うのは猫からしてみたらおかしいかも」
管理人「野良に餌やるだけで子供増やして餓死させるよかマシだよ。」
人「まあね」
管理人「うむ」
数日後
ピンポーン
人「はーい」
「宅急便ぇーす」
人「はーい」
「こちぁにサインおなしゃす」
人「はーい」
「ありじゃあー↑したぁーっ」
人「編集が言ってた雑誌か」
人「読んでみるか」
ピンポーン
人「? はーい」
管理人「宅急便でーす」
人「間に合ってまーす」
人「仕事しなさいよ」
管理人「してるしてる」
人「結婚しなさいよ」
管理人「うっせ」
人「安マンション管理の干物女の行く末とは」
管理人「グレにゃんグレにゃーん」
人「これが現代アートか」
管理人「ほーらほらほら、猫じゃらしだよー」
猫「フッ!フッ!」
管理人「その程度のスピードで追い付けると思ったのかね!」
猫「フシャー!」
管理人「痛い痛い引っ掻くのやめて!」
人「おおう…ストローでこんな美しい球体が…」
人「しかしよくわからんな」
猫「構って構ってー」
管理人「グレにゃーん遊ぼうよー」
猫「お前はくんなカス」
人「コラムのタイトルどうしよっかな」
猫「なー構って構って」
人「どうしようか」
猫「あ?」
人「笹かまでいっか」
猫「笹かま!?笹かま!?」
人「無いけどね」
猫「笹かま!?」
半年後
トゥルルルル
人「はいチョコラータ」
編集「はぁいドッピオ。」
人「チョコラータはそういう口調と違う」
編集「知るかハゲ」
人「で、なんでしょう」
編集「コラム人気ですよー、「絵画と人」の。やっぱコンテンツとして猫は愛されますねー」
人「あー」
編集「で、前にも言いましたけど次号が創刊10周年大感謝祭りなんですね。そこで全体的にページが増えるので笹かまの特設コーナーをと」
人「特設コーナー?」
編集「グレちゃんの写真と、対談と、あとコラムを200字ほど追加で」
人「対談?誰とです?」
編集「最近サブカル詩で話題のぷるぷるにゃんこさんと」
人「はい?」
編集「ぷるぷるにゃんこさん」
人「プルシェンコ?」
編集「おしい」
人「調べてみっか」
人「ぷるぷるにゃんこさん、と」
人「…モデル兼デザイナー兼歌手?」
人「だって」
猫「zzz」
対談当日
ぷる「はじめましてェー!わー!笹かまさんですねェー!」
人「(それ名前と違うけど)はじめまして」
ぷる「わー!なんかぁー!笹かまさんってぇ、アーティストっぽい雰囲気ですねー!」
人「えっ?あ、はぁ」
ぷる「やっぱあー、私もデザイナーしてるじゃないですかぁー、」
人(あれこの人面倒くさい)
ぷる「えっとぉー、笹かまさんわぁ、グレちゃんどう思ってるんですかぁ?やっぱ家族とか?」
人「はい、まぁ」
ぷる「やっぱあー、私も猫飼ってるんですけど、猫って人の気持ちわかるじゃないですか」
人「そう、…ですね」
ぷる「だったら、私たちも猫の気持ちを考えてあげなきゃだと思うんですよねー!」
人「う、うん」
人「ただいま」
犬「ご主人ー!」フリフリ
人「よーしよしよし」
犬「ご主人ご主人ご主人ー!」
人「よしよし」
猫「ねぇ餌」
人「コミュ障に対談とか無茶だわ」
犬「ご主人~ご主人~」
人「よしよし」
猫「なぁ飯」
人「ん?」
猫「カスが」
人「ん?なに?遊びたいの?」
猫「飯っつってんじゃん」カリカリ
人「こーら棚引っ掻くなってば。ごはんね」
猫「はやく」
人「猫の気持ちなー」ザラザラ
猫「早く!はやく!」
人「…確かに犬よりわかりにくいかも」
猫「はやくー!」
人「はい」
猫「うましうまし」ガブガブ
人「ねぇグレ」
猫「ゲフー」
人「かわいいかわいい」
猫「さわんないで」プイッ
人「あ、ごめん」
10分後
猫「構ってー」スリスリ
人「なんだおまえ」
管理人「猫は気まぐれさんだからね」
人「とうとうチャイムも鳴らさず来たか」
管理人「つまり女心と一緒なの」
人「どの面下げて言ってんだよ」
管理人「かわいい?」
人「かわいい(裏声)」
管理人「猫かわいいかわいい」うりうり
猫「うざっ」
管理人「しかし暇だな」
人「仕事しろて」
管理人「構ってー」
人「うざっ」
管理人「犬は飼い主と似るっていうよね」
人「言うねぇ」
管理人「ポチは君と似てるか?」
人「クロな」
管理人「似てなくね?」
人「さあ」
管理人「むしろ君はあれだな、グレに似てるわー。なをかアレ、猫っぽいわー」
人「投げやりだな」
管理人「いや真面目に真面目に」キリッ
人「ねっころがりながらそんな顔されても」
管理人「よし、ゲームでもするか」キリッ
人「君ってなんかカスだよね」
犬「暇ですね」
猫「暇だな」
人「あ、こらコードかむな」チョップ
猫「いて!……チッ」
人「…うん、俺こいつほど目付き悪くないし」
管理人「え?」
人「へ?」
管理人「あ?」
管理人「私初対面のときビビりまくったけど」
人「嘘ぉ」
管理人「あ、スターゲット」
人「あぁ!」
管理人「君目付き悪いし目あわせないし、声小さいし」
人「そうでしたっけ」
管理人「仲良くなれて良かった」
人「本気でそう思ってんのか」
管理人「じゃあランプの魔神つかいまーす」
人「待って!待って!!」
人「俺も暖かい家庭で育ったらもすこし可愛くなってたかもね」
管理人「え?」
人「はいルーレットでスターの数交換」
管理人「えっえっ」
人「また0個から頑張りたまえ」
猫「構えよー」のしっ
管理人「ぐおっ」
人「おぉ、やっと懐いたか」
管理人「グレにゃん重ぇ」
人「でかくなったなーこいつも」
猫「暇や」スンスン
管理人「最初ガリガリだったかんね」
人「そのうち豚に進化するだろ」
猫「暇や」
管理人「コインばかりが貯まっていく…」
人「やぁね成金って」
管理人「ぐぬぬ…スターまでたどり着けば」
犬「ご主人ー」ハッハッ
人「ん?あぁ、水もうないか。ちょっと入れてくるね」
管理人「おいすー」
猫「zzz」
人「ほい」
犬「ありがとう!ありがとうございます!」グビクビ
管理人「グレ寝ちゃった」
人「あら」
管理人「信頼されている」ジーン
人「クッションとして認められたか」
管理人「それでもよし」
人「じゃあグレも懐いたし、そろそろ結婚しようか」
管理人「あー良いね。え?」
人「え?」
管理人「え?」
人「収入もそこそこになってきたし、そろそろ良いかと」
管理人「……」
人「もしもし」
管理人「え、あ…あ?」
人「おう?」
管理人「ほわ?」
人「ほら君の番、サイコロまわして」
管理人「結婚ですか」
人「えぇ」
管理人「私たち付き合ってましたっけ」
人「どうでしょう」
管理人「どうなんでしょう」
人「付き合ってても今と変わんないんじゃないですか」
管理人「たしかに」
猫「はらへった」
人「まあ、嫌なら嫌と」
管理人「嫌じゃないです」
人「というと」
管理人「是非に」
人「干物夫婦の誕生である」
管理人「将来性感じないな」
人「皮肉にも金はある」
管理人「そっか。なら平気か」
人「うん」
猫「飯…」カリカリ
人「あぁ、ほいさ」
犬「ごはん?ごはん?」
人「そうだ」
管理人「?」
人「犬や猫が嫉妬する、っていう話を知ってるか」
管理人「というと」
人「ふふふ」
管理人「??」
人「これが4の字がため」
管理人「ギャー!」
人「これが筋肉バスター」
管理人「ギャー!」
人「これがヘッドバット」
管理人「」
人「いかがだろうか」
猫「zzz」
犬「zzz」
人「この実験は失敗だな」
管理人「」
管理人「こんなの絶対おかしいよ」
人「そうですか」
猫「うるせぇ」
人「あ、起きた」
管理人「んじゃ明日私の両親に挨拶いくか」
人「あいよ」
翌日
人「娘さんをください」
管理人母「イイネ!」
管理人父「イイネ!」
管理人「やったぁ!」
人「結婚決定した」
管理人「さて、残る敵は妹だな」
人「妹?」
管理人「いま同居してるんだけど、猫嫌いで」
人「なんと」
管理人「好きにさせるしかねぇな」
人「なんと」
管理人「ねぇなんで猫嫌いなの?」
妹「臭いし噛むから」
人「洗ったばっかだから臭くないよ。抱いてみ」
ズシッ
妹「ぐわっ」
猫「抱き方がなってねーな」
10分後
妹「以外と可愛かった」
管理人「そうだろ?」
人「ところで妹さん」
妹「なにかね」
人「お姉さんを僕にください」
妹「イイネ!」
管理人「やったぁ!」
妹「じゃあ私出てくわ!」
管理人「バイバイ!」
人「すまねぇな!」
妹「週2で猫じゃらしもってくるから覚悟しろよ!」
人「ありがてぇ!」
管理人「ふぅ、やっと新居に移動できたな」
人「ゆうて俺が最上階に移り住んだだけだけどね」
管理人「さて、さっそく腕に寄りをかけて手作りキャットフードを」
人「あ、ドア空いてる」
管理人「ん?」
人「グレは?」
管理人「んん?」
管理人「また1人でお留守番パターンである」
管理人「さみしい」
管理人「はぁ……」
管理人「良いことばっか起こると思ったら…もう」
二時間後
人「どこだー」
犬「夜のお散歩です!夜のお散歩ですよ!」フリフリ
人「…もう一回、駅行ってみようか?」
犬「満点の星空の下でうんこぉ!」
人「はやくー」
駅前
人「いないかなぁ…」
犬「ご主人!」グイグイ
人「ん?……あ、あの人」
中年「よーしよしよし」
ニャーン
人「あの、すいません」
中年「あれ、君どこかで」
人「はい。どうも」
中年「あ、猫みつかった?」
人「見つかったんですけど、また今日逃げちゃって」
中年「灰色の猫だっけ」
人「そうそう、それで目付き悪いデブなんですけど」
猫「おう」
人「そう、ちょうどこんな…ん?」
猫「よう」
人「ん?」
人「すいません…本当にありがとうございます…」
中年「いえいえ、たまたまですよ。野良猫とは思えないくらい毅然悠々としてたからね」
人「ほんとありがとうございます」
中年「ふふふ、じゃあねグレ君」
猫「はらへった」
人「おい」
猫「はらへった」
人「もう心配かけさせんなよ」
猫「はらへった」
人「グレ」
猫「……」
人「ダメって言ったでしょ」
猫「…」
猫「……」
人「はぁ。早く帰るよ」
ニャーン
人「……あ」
猫「……」
人「…この前もいた猫」
ニャーン
人「お前の兄弟?」
猫「おなかすいた…」
人「ただいま」
管理人「あぁ、良かっ…」
猫「めし」
猫2「どこやここ」
人「ガリガリだったから、つい…」
管理人「なんと」
人「玉なし野郎2号の完成である」
管理人「拉致監禁のうえに身体改造とか非道極まりないな」
人「こいつの名前も決めなきゃね。その前にビールと笹かま」
猫2「……」
人「くう?」
猫「俺の!俺の笹かま!」
人「君のはもうあるから」
人「ほら、たべてみ」
猫2「……」スンスン
パクッモグモグ
管理人「うまいか」
猫「笹かま!笹かま!」
人「もう食ったでしょ君は」
3年後
人「さて、ビールでも飲むか」
猫「笹かま!笹かま!」
猫2「笹かま!!」
娘「さしゃかま!!!」
おわり
VIPがわちゃわちゃしてたけど、猫が飼いたくて書きました
読んでくれたり保守してくれたりで嬉しかったです。
ありがとうございました。
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