妹「お兄ちゃんはATM」 (45)

姉「男ー、スロット行くからお金貸してー」

男「仕方ないなぁ、ほら」

姉「サンキュ、勝ったらなんか奢るからね」

男「はいはい」



妹「お姉ちゃんはいつもお兄ちゃんにお金を借りる、たまに大きく当たって返すらしい」

妹「大きく当たるのかなぁ?」

弟「兄ちゃーん!」

男「んだよ、なんかあったのか?」

弟「あのさ、お金借りていい?」

男「……お前なぁ、新作が出たからって我慢しろよな、ほら」

弟「そんなこといいながら貸してくれるとこは好きだよ! ありがとう兄ちゃん!」

男「買ったら俺にもやらせろよー?」

弟「うんっ! それじゃあ買ってくるー!」



妹「弟ってばまたお金借りてる、ゲームなんてちょっと我慢したら安くなるのに」

妹「どうして飛びついちゃうのかなぁ、お兄ちゃんも貸しちゃうし……」

妹「お兄ちゃん」

男「んー?」

妹「働いてお金あるのはわかるけどさ、お姉ちゃんも弟もあんなに甘やかしちゃダメだよ」

男「まあまあ、姉貴だってその内結婚するだろうし好きにさせとけ、弟ももう何年かで受験したりで遊びたいだろうし」

妹「でも、都合の良い時にお金をせびるなんて……これじゃあATM扱いだよ」

男「ATMかー……まあそれでもまだ支障は来してないし良いじゃないか」

妹「……良くないもん」

男「ん?」

妹「良くないもん! お兄ちゃんの馬鹿!」

たったったっ

男「あー……なんか怒らせちゃったな……」

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姉「ねぇねぇ男、今日は勝てそうな気がするんだよね、だから」

男「悪い、しばらく金は貸せないんだ」

姉「えー! お姉ちゃんが勝てそうって言ったら毎回勝ってきてたでしょ? 借りてた分返せるんだよ?」

男「それでもダメなんだ、というか前に通帳にちょっと入れてたの使えよ」

姉「あ、そっか、その手があった!」

男「……勝ったら全部通帳に入れとけよ?」

姉「はいはーい」

弟「兄ちゃー」男「ダメだ」

弟「ちょっと! まだなにも言ってないじゃんか!」

男「これからは金は貸さん」

弟「なんで、どうして?」

男「あんまり甘やかすのも良くないからな」

弟「そんなこと言いながら貸してくれるんだよね? ねっ?」

男「金は貸さない」

弟「そんなぁ……」

男「ほら、ほしをみるひと貸してやるからこれで我慢しろ」

男「それでも母さん、そう言ってたんだろ?」

母「うーん、でもねー……」

男「なあ親父、本当に無理なのか?」

父「……」

男「ああもう、なんでだよ!」




妹「最近のお兄ちゃんはお父さん達と話して苛立ってる」

妹「どうしたんだろう」

男「ただいま」

妹「お帰りお兄ちゃん」

男「うわっ、まだ起きてたのか」

妹「こんな時間まで何してたの?」

男「何でも良いだろ?」

妹「答えてよ」

男「はぁ、会社で仕事してたんだよ」

妹「最近、遅いよね」

男「あー、うん、まあ」

妹「お父さん達と喧嘩してることに関係あるの?」

男「喧嘩なんてしてないよ」

妹「してるよ」

男「……」

妹「どうして、お父さん達と喧嘩してるの?」

男「んー……やりたいことのためだな、うん」

妹「やりたいこと?」

男「やりたいこと」

妹「そんなに喧嘩してまで、何がしたいの?」

男「さあ、俺は知らん」

妹「へ?」

男「やりたいことのために話してるだけだからなぁ」

妹「意味わかんないよ」

男「まあ気にすんな、早く寝なさい」

妹「……うん」

気に成る支援

妹「ほら弟、宿題はしたの?」

弟「待って、ジャンプがあと1増えたらやめるからそれまで待って」

妹「ちゃんと宿題しないならゲームもダメ」

弟「わあああああ!!! 消すのは待って!!! せめてレイガン買ってパスワードメモってから!!!!」

妹「もう、それしたら消すからね」

弟「ふたねーちゃんの鬼ー!」

妹「はいはい」

妹が可愛い

妹「お姉ちゃん、音楽聴くならヘッドホンして聞いてよ」

姉「なになに、また勉強すんの?」

妹「うん、だから静かにしてて」

姉「あははっ、妹も私と同じで馬鹿なんだからそんな勉強しなくて良いでしょ!」

妹「うるさいうるさい! 良いから静かにしてて!」

姉「大体大学なんて良いところじゃないよー、大学行ってる友達なんてサボりまくりで留年してるし」

妹「だからうるさいってば!」

姉「へいへーい、わかりましたよーだ」

姉「というわけで妹に追い出された、酷くない?」

弟「流石ひとねーちゃん、自分が悪いとは思わない」

姉「だって私は悪くないもーん」

弟「うわ、かりう投げたい、かりう投げて放置したい」

姉「かりう?」

弟「そんなことよりなんでこんなとこ来たの?」

姉「バイトバイト」

弟「ボクは?」

姉「バイトバイト」

弟「まだ16未満なんだけど……」

姉「友達のとこだしオッケーでしょ」

弟「ひとねーちゃんにかりう投げたい」

見えた、そういうことだったのか…兄はみんなの為に火星に旅立つんだな…人類の希望を背負いながら

妹「え?」

母「ごめんねぇ、妹ちゃん」

妹「あっ、やっ、う、うん、気にしないでよ!」

妹「ほらそもそも私馬鹿だしさ! 大学なんて行ってもどうしようもないし!」

妹「だから、その、全然、全然……」

母「妹ちゃん……」

妹「それじゃあ私、部屋に戻るから!」

たったったっ

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>>34
まだ早い

男「……」

妹「お兄ちゃん、どいてよ」

男「……」

妹「部屋、入れないじゃん」

男「……」

妹「どいてってばお兄ちゃん!」

男「……妹、俺はお兄ちゃんじゃない」

妹「え?」

男「ATMだ」

妹「は?」

妹「私もATMです、ウィーン」

(i)<ご利用ありがとうございました

男「今なら預金と引き下ろしが出来るぞ」

妹「えっと……」

男「あ、預金は金じゃなくてもほっぺにキスとかでも大丈夫」

妹「うぅ、意味がわからないよ……」

男「まあまあ、預金残高とか気になるだろ、気になるよな?」

妹「そもそも預金なんてしてないし」

男「妹の残高は、これだ!」カタカタカタ

妹「電卓って……え?」

男「200万だな、当面は凌げるだろうな」

妹「じ、冗談言わないでよ! もうどいて!」

男「冗談じゃないよ妹、今は200万だ、明日には210万になる」

妹「明日って、お給料日じゃん……」

ATM「触るとほのかに温かい」

姉「というお話だったのさ」

客A「くぅっ、良い話だなぁ!」

姉「はい、良い話だと思ったらお捻り下さいな、諭吉で畳んだ諭吉を包んだおひねりね」

弟「うわぁ、ひとねーちゃんがめつい」

客B「あんなのよりも私の弟になったほうが良いよー」

弟「えー、でもボク、ゲームしたいしなぁ、ひとねーちゃんいっぱい買ってくれるしなぁー」チラッチラッ

客B「もー、おねだりなんて早いよー、しょうがないなー」

弟「……こんな技術をお姉ちゃんから学ぶなんてなぁ」

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