許嫁「私は幼馴染の上位互換という事に?」(42)

男「ん…?」

許嫁「考えてみて」

許嫁「幼馴染っていうのは、許嫁と似てるでしょう?」

男「どの辺が?」

許嫁「幼馴染は、昔結婚する約束をしたとか」

許嫁「仲が良くて、いつくっついてもおかしくない関係でしょう」

男「うん」

許嫁「許嫁の方は言うまでもないわね」

許嫁「違いこそあれ、どちらも一種の絆で結ばれているでしょう?」

男「一理ある」

許嫁「この2つに共通するのは」

許嫁「突如現れる邪魔者」

許嫁「突然の新しい出会い」

許嫁「こういった変化球によって、
固いと思われていた関係がどうなるか」

許嫁「そういう部分」

許嫁「分かる?」

男「何となく(分からない)」


許嫁「正直に言いなさい♪」グリグリ

男「いたいいたい何故バレた」

許嫁「長い付き合いだもの、当然よ」グリグリ

男「さすが幼馴染さんいたいってば」

男「確かに通ずる物があるけど……
一緒に居る時間的に、むしろ下位互換なんじゃ」

許嫁「甘い」

許嫁「甘過ぎる」

男「しょっぱい評価」

許嫁「例えば、可愛い幼馴染の居る男が転校生のコとくっついたとするわ」

男「う…おぇっ…」

許嫁「ちょっと、話を切らないで」

男「ごめ…うぇっ…」

許嫁「どれだけ切ない話が苦手なの、頼りない人」

男「っく…トラウマが…」


許嫁「全く…」

男「ひっ膝枕!?」

許嫁「本題に戻るわ」

許嫁「幼馴染は、その男が好きだった」

男「ベタ」

許嫁「ぽっと出のヒロインにいきなりあの人を取られたという訳よ」

許嫁「理不尽ね」

男「理不尽だな」スリスリ

許嫁「ちょっと、くすぐったい……」

許嫁「でも」

許嫁「幼馴染には文句を言う権利はないわ」

男「何故」

許嫁「幼馴染は、その男の彼女でも何でもないんだから」

男「幼馴染って、案外脆いな…」スリスリ

許嫁「んっ……でも、それを許嫁に置き換えてみなさい……あふ…」

男「一筋縄ではイかなくなる…」スリスリ

許嫁「そう…その通り…ひあっ……ちょっと…やめなさいよ」

男「はい」

許嫁「この場合は、婚約解消とか、そんなレベルの難題が立ちはだかるわ」

男「なるほど……幼馴染とは絆の固さが違うのか…」

許嫁「長年の想いよりも大人の都合が勝る、悲しい話ね」

男「でも、すぐに出会った人と仲良くなるもんか?普通」

男「さっきの話だと、二人とも喜んで婚約破棄に立ち向かうと思うけど」

許嫁「黙りなさい」

男「でも」

許嫁「黙りなさい」

許嫁「黙りなさい」


男「……大人の都合か」

許嫁「大人の都合よ」

男「…幼馴染は、俺の事嫌い?」

許嫁「……」

許嫁「男なんて嫌いよ」

男「………」


男「そろそろ起きて良い?」

許嫁「起きたら大っ嫌いになるわよ」

男「……」


男「……」スリスリ

許嫁「ゃっ…」

男「好きです」

許嫁「あぅ…っ!?」

許嫁「っはあ……はぁ…」トロン

男「……」ムラッ


ガバッ

男「ぐっ!?」

許嫁「……っーー」

男「ッーーーー」



男「ぷはっ…幼馴染、何を」

許嫁「……責任、取りなさいよ…っ」

男「あっ、ちょっ」




おわり^^

許嫁のほうが固い絆ってか
それこそ固い束縛があるだけなんじゃ…

>>14
絆よりも繋がりの方が適切だった
脳内修正頼む

  ~事後~


許嫁「ん…もうこんな時間」

男「…家まで送ろうか?」

許嫁「それよりも、一刻も早く体を洗いたいわ」

男「ああ、確かに…お風呂、お先にどうぞ」

許嫁「ありがとう、と言いたい所だけど」


許嫁「一緒に来て」グイッ

男「えっ」

許嫁「拒否権はないんだから♪」

男「なっ待」

ーーーーー



許嫁「痒い所は?」シャコシャコ

男「な、ないです…」

許嫁「…一緒にお風呂なんていつ以来かしら」

男「…小学生が最後だったかな」

許嫁「何固まってるのよ」ツン

男「ひゃあっ!?」

許嫁「あんたって敏感よね」クスッ

男「うぅ…」

許嫁「……」シャコシャコ

男「……」

許嫁「…中学生の頃かしら、お互いにそっけなくなったのは」

男「うん…」

許嫁「私、あの時からあんたを意識してたわ」

男「えっ!?てっきり嫌われてたのかと…」

許嫁「酷いじゃない。バレンタインだってチョコレートを渡したのに」

男「そ、そういえば…」

許嫁「全く、こういうのは鈍感なのね」ツンツン

男「わっ!や、やめてよ!」

許嫁「ふふ」

男「…高校、同じだって分かった時はびっくりした」

許嫁「……」

男「だって、幼馴染は確かあそこは第三志望だったし」

許嫁「最初から第一志望だったわよ」

男「? どういう事?」

許嫁「あんたと同じ所が良かったって事」ギュッ

男「っ!?」

男(タオル越しとはいえ…!)

男「(いや、駄目だ、踏み止まれ…理性を保て…!)」

許嫁「……」ムスッ

許嫁「前も洗ってあげるわ」シャコシャコ

男「えっ!?あっ、そこは駄目えぇ」

許嫁「そろそろ湯船に入りましょう」

男「いつの間にお湯張って」

許嫁「黙りなさい」

男「……」チャプ

許嫁「ふうん…向かい合わせにはならないのね」チャポ

男「……」

許嫁「あんな事したのに?」

男「それは…!」

許嫁「言って置くけど、ここまでしておいて逃げるなんて許さないわよ?」

男「あ、当たり前だ!一生支えるよ!」

鋸嫁「……」

男「分かったよ、ちゃんと向き合うから…」モゾ

許嫁「だめ」

男「え?」

許嫁「今は振り向いちゃだめ…」

男「ちょ、のぼせた?」

許嫁「そうよ。それで良いからあっち向いて」フイ

ーーーー



男「温まった…」

許嫁「どうして湯上がりの一杯は格別なのかしらね」

男「さあ?」

男「でも」

男「やっぱり牛乳が一番」グイッ

許嫁「同意するわ」クイッ

男「……もうこんな時間だけど」

男「早く帰った方が」

許嫁「…や」

男「でも」

許嫁「今夜くらい、甘えたいの…」

男「…!………布団敷いておくよ」

許嫁「ありがと…家に電話してくる」

ーーーー



許嫁「…」モゾモゾ

男「……」

許嫁「…」

許嫁「…」ピタッ

男「……」ギュ

許嫁「えへっ……」

許嫁「……頭、撫でて」

男「……」サラサラ

許嫁「……」

男「……」サラサラ

許嫁「私…今、しあわせ」

男「……それ、こっちの台詞…」サラサラ

許嫁「もう、絶対に離さないんだから…♪」ギュム

男「好き」

許嫁「大好き」

ダレるのが怖いお

今気づいた
>>22の誤字には目を瞑って欲しい

翌日


男「おはよ…」ボ-ッ

許嫁「おはよう、ご飯出来てるわよ」

男「なんか母ちゃんみたいだ…」

許嫁「」ピキッ

男「あ、あれ?」

許嫁「私、先行ってるわ」スタスタ

男「あっ、ま、待って!」アタフタ


パタンッ


男「怒らせちゃったかなぁ…」

翌日


男「おはよ…」ボ-ッ

許嫁「おはよう、ご飯出来てるわよ」

男「なんか母ちゃんみたいだ…」

許嫁「」ピキッ

男「あ、あれ?」

許嫁「私、先行ってるわ」スタスタ

男「あっ、ま、待って!」アタフタ


パタンッ


男「怒らせちゃったかなぁ…」

許嫁「……」スタスタ

許嫁「……あ、リボン…」

許嫁「…はぁ……戻らなきゃ」


男「幼馴染~っ」タッタッ

許嫁「!おとk………何、そんなに慌てて」

男「はぁ…はぁ…さ、さっきは変な事言ってごめん」

許嫁「急いで来た所生憎だけど、私忘れ物があるから戻らなきゃ…」

男「そうそう、ほら、リボン」スッ

許嫁「!………つ、つけて」

男「え?」

許嫁「さっきの分。…つけて」

男「わ、分かった…」ドキドキ

許嫁「……んっ」ピクン

男「ご、ごめん…くすぐったかった?」

許嫁「っ……」

許嫁「続けて」

男「(や、柔らかい感触が…)」

男「(無心、無心…!)」スッ

許嫁「んぅっ……」ピク

男「……っ、よし」

男「終わった」

許嫁「…」

許嫁「56点。結び目が綺麗じゃない」

男「……ごめん、後は自分で直して…」

許嫁「良い」

男「…え?」

許嫁「男がつけてくれたから良いの」

許嫁「行きましょ」

男「あっ…う、腕を絡めなくても」

男「も、もう教室の前だし」

男「そろそろ手を離しても」

許嫁「嫌なの?」ジト

男「い、いや」

男「むしろ嬉しいけど…恥ずかしい」

許嫁「♪」ガラッ


知人「おおっ!今日はいつにも増してアツいな」

男「あ…」カア

知人「なんだ、もう一生の誓いでも立てたのか?」

男「そ、そんなんj」

許嫁「ええ」

男「」

知人「」


許嫁「だって」




許嫁「幼馴染で許嫁だもの」フフン



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