【咲安価】京太郎奇怪綺譚:XXII巻目【都市伝説】 (1000)
,.ー-‐.、
ヽ、 ヽ __
/,..-ニ‐- '"_,..)
_,.‐-、 ' ´/ , _ 、´
' 、 .ノ ,. ''" ,. -‐/ _  ̄\
r ヽ , ',. -一' ./..'/ .}
! l / ,. '′ ,..,. ,/ ./
. ! ! / / { \ヽ i'
l ! ー'´ `´\ ヽヽ !
└! .i! .!┘ _ _ ,.'⌒ `,. l ! ー"ヽ ヽ
l !l .! .l l //. ! ゝ-‐'´ /l .! `ー-、 }
l .l ! l .| |// __. \ / } .} ヽ/
l .! l .! l 、 ヽ 、-、 ,.-, ,' r‐、ヽ `ヽヽ j ノ
__r' 」 l、゙、__| |ヽ ヽ_ヽ.∨ /__.ゝ ー’ノ___ ゙、`' / ___
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄〉 ./ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ } ./  ̄ ̄ ̄
/ ./. ヽノ
 ̄
・原作とは違う性格付け・設定付けをされたキャラが登場する可能性があります
・現実に実在する人物、団体とは一切関係がありません。ここ重要
・色んな意味で広い目で見てください
・何かおかしい事があればそれはフリーメイソンってやつの仕業なんだ
前スレ
【咲安価】京太郎奇怪綺譚:XXI巻目【都市伝説】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1375367419/)
センスを感じるWIKI
http://www55.atwiki.jp/kikaikitan/
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1377269506
立て乙ー
立て乙です
立て乙
立て乙ですー
乙ですの
全身の筋肉がプチプチと裂ける音がする。
全身の血管が裂け始め、漏れた血液がほんのりとした暖かさを伝えてくる。
全身の骨が軋み始めて、鈍い染み入るような痛みが伝わってくる。
全身の神経が警鐘を鳴らし、時にその警鐘が神経ごと吹き飛んで痛みと共に伝わってくる。
それらの異常を、意図的に無視する。
「―――ッ、―――、―――あ、ガッ」
歯を食いしばり、耐える。
脳の血管が切れた。普段より鮮明で明瞭な神経が過敏でひどく痛む。
骨にヒビが入る。皮膚が裂けて、圧力を増していた血が吹き出した。
関節がゴリゴリと音を鳴らしている。関節に繋がっている部分を引きちぎってしまいたいほどに、痛い。
痛くない場所以外はもれなく痒くて、ナイフで掻き毟りたくなるほどだ。
視界がグルグルと回っていて、腹の中の物を全部先程吐き出したというのに、まだ吐いてしまう。
……吐いた吐瀉物は、内臓の混ざった血の塊だった。
それでも、耐える。
「―――、―――う、―――ギ」
視界がとうとう赤く染まりだした。
眼球の血管が裂けて、瞼の裏に入ってしまったのだろう。前が見えない。
鼻はとっくの昔に吹き出した血が固まって、息もできない程に詰まっている。
歯は食いしばりすぎて何度もパキッと音が鳴っている。
耳は耳鳴りがあまりにひどすぎたが、今まさに何も聞こえなくなった。
ふらつく身体に、握りこぶしを太ももに叩きつけ活を入れる。
まだ耐える。耐えて、その先へ。
立て乙
痛々しい
尽き始める気力を、信念を薪にして再点火する。
何もしていないのに身体がこんなになってしまっているのは、エネルギーを過剰に体内に収めているからだ。
500トンのプールの水を、500mlのペットボトルに収めるが如き暴挙。
しかし、やらなければならない。
自分の限界を超える。超えようとしなければ、その先へは行けない。
その先にあるものは掴めない。
だから、限界を超える。
「―――ぁ、―――、―――ぅ」
最初にあった刺すような痛みも、もうなくなってしまった。
今あるのは締め付けるような鈍痛と、身体から流れて出て行く何かの暖かさと、徐々に冷えていく身体の生ぬるさ。
そして、薄れていく意識と霧散していく思考だけ。
何をやっているのか。何の為にここにいるのかも、分からない。
出来立ての絵に水がかけられて、ぐちゃぐちゃになって、わけが分からなくなって、いつかは薄れて消えてしまう。
ぼうっとした思考で、それに似ているなあと思う。
けれど、今一度歯を食いしばる。
あと少し、あと少し先に、求めた到達地点が存在する。
「―――、―――、―――、……… ………」
あと少し、だというのに。
この土壇場で、分かってしまった。届かない。
ほんの少しだけ、俺の力では届かない。その領域に到達する前に、俺の命は尽きてしまう。
……脳内仮想空間で試したのがアダになった。あの場所では、どうやらこう言った形での自身への負荷は発生しないらしい。
無茶を続けていればいつかはツケが来るなんてこと、分かっていた。
でも、こんな所でツケを取り立てに来るなんて、あんまりじゃないか……神様。
血は流し尽くした。気力も体力も精神力も、血と一緒に流れていった。
もう、この身体の中には何も残っていない。
ゆっくりと、俺は、心の力だけで支えていた身体を重力に逆らわぬままに倒れさせて―――
そこで幻覚を見て、幻聴を聞いた。
割と本気で何をしようとしてるんだ京ちゃん
エミヤ/もう一人の自分
http://www.youtube.com/watch?v=J9a9k2bgd4Y
勝ち確BGMktkr
よっしゃ覚醒や
徹底的に痛めつけよう…
闇の中。
膝をつく俺の横に、『あの男』が立っている。
腕を組み、堂々と立ち、黒く染まった髪を揺らして、真正面から流れ込んでくる闇の濁流の中でビクともせず、前を見据えている。
俺の方を見もしない。俺の事を気遣いもしない。ただ、前だけを見つめている。
闇の向こう側に在る、自身の限界の向こう側にある、明日の向こう側にある、『どこか』を見据えている。
一時もせぬ内に、彼は進んでいくのだろう。その先に。俺が進もうとしていた、その場所に。
……俺を、置いて。道理だ。彼には俺を連れて行く義務も義理もない。
だと、いうのに。
その男が、俺を気にかけるはずがないのに。
幻聴が、聞こえた気がした。
「先に行っちまうぞ、ノロマ」
マスカレイド最大の誤算は黒
>>19
黒以上のイレギュラーなんてそうそういませんわ
ついてこれるか、って言うかと思いました
京太郎がてめえの方こそついて来やがれと叫ぶのか
その瞬間。
脳髄が、大気を焼き尽くす火を吹いたような気がした。
「―――、―――、ざっけんな」
あの日、誓ったのだ。
アイツの分まで背負っていくと。アイツの歩めなかった道を、アイツの歩めなかった分まで歩むと。
だからこそ、俺はアイツよりも『先』に行かなかればならない。
アイツが掴めなかった物を、アイツが諦めてしまった道の先で掴むのが、俺に出来るアイツへの感謝だったはずなのに――!
「―――、黙って、ついて来い!」
心が熱く滾る。
熱された血液がまだまだ多過ぎるぐらいだと、宿主に似て強がりに似た熱を放つ。
心臓が熱すぎて、肉体を巻き込んでメルトダウンを起こしてしまいそうだ。
何よりも、ハートが熱い。
脳でもなく、心臓でもなく、身体でもなく。
それよりなにより、心が熱い。
「これが、お前に見せる、俺達の!」
「俺達の絆(ネクサス)と、青春(ジュネッス)の熱だ!」
エネルギーの流れと向きが、一変する。
「……ああ、それでいい。頑張れよ、『京太郎』」
声と意志に、呼応するように。
「おう!」
心の熱で、世界の熱を塗り潰す。
thermal evolution
負ける気がしない
大晦日より年が変わり、人が変わり、もう一人の自分と向き合い、須賀京太郎が変わった日。
あの夜の戦いから、ずっとずっと彼は研鑽を続けてきた。
この三ヶ月、『強くなるための理論』を彼は積み上げてきたのだ。
警察と争い無実を勝ち取った夜。
あの日、臼沢塞に自身の格納の仕組みを語った。
容量は在る。けれど、処理能力が足りていないと語った。
……ならば、『もう一つCPUとメモリの代わりとなる存在が在れば?』
思い浮かんだのは、京太郎の脳内でひとつの人格として成立している存在。
もう一人の京太郎とも言えるその存在とのデュアルコアが成立すれば、一つ課題は乗り越えられる。
加えて、最後の最後での格納。
魔物である豊音を含めた九人格納を、何の負荷もなく成し遂げられた。何故か?
豊音の存在が、この謎を解く鍵となる。
豊音を除いた四人は力を借りるならともかく、ネクサスで格納できるほどにあの時点で親しくはなかった。
つまり、四人を直接敵に京太郎が格納したのではない。
豊音を中継地点として、四人を間接的に京太郎が格納したのだ。
つまり『魔物』をフィルターとして格納する事で、京太郎は圧倒的に格納不可を軽くする事ができる、というわけである。
今の彼には、その役目を果たす赤い外套の少女が傍に居る。
過去の世界で、学んだ事。
格納した人間と、負荷を分かち合う事が出来る。
ネクサスで格納した五人に負荷を背負ってもらう事に、京太郎は当然のように難色を示す。
しかし結局は五人に押し切られる形で、皆で同じものを背負っていこうという結論に至ったのだ。
今の彼らは、負荷も含めた一心同体。
だからこそ、絶大な力の負荷にさえ耐えられる。
卒業式で、獲得した物。
小蒔との打ち合わせのついでに行われた格納の技術交流。
戦闘時に京太郎が使っていた、あまりにも大きな力の制御法。
流れに沿い、無茶はせず、余ったエネルギーは無理に留めず外部に放出する。
その身をもって、大きな力の制御の経験を積んだ。
何度も行った魔物の格納が、各個人の性質を彼に掴ませた。
魔物達が多くの人達と出会い、触れ合い、その力を変質させていった。
過去の世界での淡と衣の変則使用が、彼に一つの完成図を垣間見せた。
憧の器用かつメリハリの効いた彼女の生き方を反映した戦いが、埋まらぬ細部を詰めさせた。
宥の固定メンバー入りが、彼に新たな未来を描かせた。
一つ一つは小さな事。けれど積み重なって、今は山と成っている。
覚醒でもない。封印の解除でもない。パワーアップアイテムでもない。
そんな突飛な、ぽっと出のインスタントな力ではない。
これは彼らの、『集大成』だ。
第四章の全部乗せか・・・!
京太郎「 う お お お お ッ !! 」
爆風だ。
今までも漏れた力が風のように吹きすさぶ事はあった。
……それでも、ここまで爆撃のように吹きすさぶ風は、その時点で尋常ではない。
マスカレイド「(なんだ……分からない、分からないが……マズいッ!)」
この段階で、早くも『この』脅威の本質に気付く嗤う仮面。
何がなんだか分からぬまま、その発動を阻止せんと幾百のエクスカリバーが飛来する。
……しかし。
京太郎「 あ あ あ あ あ ッ !! 」
一手、遅かった。
一分前の、苦しむだけの京太郎なら容易に仕留められただろう。
数秒前の、内から支え共に痛みを分かち合ってくれる五人に気を遣っていた京太郎なら容易に仕留められただろう。
だがもう遅い。
亜音速の刃達は、ただの一つとして彼に届いてはいなかった。
……いや。
届いてはいたものの、その薄皮一枚ですら傷付けられずに地に落ちていた。
マスカレイド「な、に……?」
京太郎「……どうした? 声が震えてるぜ」
その日、ナイトメア・マスカレイドは己が胸の内に初めて生まれた感情に戦慄した。
生まれてからずっと、彼の中に生まれた事の無かった感情。
優しさ、誠実さと並び、彼自身が不要だとあざけ笑っていた感情。
人が誰しも持っていて、マスカレイドが意図して他者に与え続けた感情。
自分は生涯、得る事がないと信じていた感情。
マスカレイド「(バカな……私が……震え……『怯えて』……?)」
生まれて始めて得た純粋な『恐怖』の感情に、それを生み出した目の前の存在に。
己の存在を脅かしかねない、常に『加害者』で在り続けた自分を『被害者』に零落させかねない存在に。
悪夢(ナイトメア)が、言葉を失っていた。
悪夢の終わりの時間だあああああああ
ざまあみろとしか言いようがない
処 刑 タ イ ム
フ ル ボ ッ コ 待 っ た な し
3 3 - 4
な阪関
京太郎「これが俺達の、青春(ジュネッス)の集大成」
神聖な光と、黒い光。今の彼の上半身には、二つの光が纏われている。
その光に、マスカレイドは見覚えがあった。
マスカレイド「まさか……まさか!!」
京太郎「『アマルコライト』『ブラック』」
呪文を唱えるように、京太郎は自分の内側に呼びかける。
瞬間、消え去る神聖な光。同時に吹き出すように現れたのは、人を狂わす月の光。
京太郎「吹き飛ばなくていいから、自決しろ」
マスカレイド「マズい、散開!」
両の手から大地を薙ぐように照射される、月の光を凝縮した極太の光条。
それらがマスカレイドの半数を巻き込み、強制的に『自害させる』。
マスカレイド「なっ……!?」
京太郎「『ヴァルゴ』『クレアツィオ』」
マスカレイド「間違いない! しかし、あり得ない! こんな、こんな……!」
彼の身体に神聖な光が戻り、同時に無数の武器が寄り添うように彼の周囲に浮かぶ。
入れ替わるように黒い光と月の光は消え去る。
無垢なる退魔の輝きを宿した武具達が射出され、辛うじて生き残っていた仮面を次々に砕いていく。
既に残りは20。戦闘開始から、10秒も経ってはいなかった。
京太郎「『ホシガミ』『ブラック』」
京太郎「初撃で無効化出来るまで、お前の豊音さんを無力化出来たってハッタリずっと信じこんでたぜ」
京太郎「だが、終わりだ。前座にしちゃあでしゃばり過ぎだっつの」
マスカレイド「いつの間に、こんな、ありえな―――」
雷よりもなお早く、地割れよりも絶大で、噴火の如き熱を持つ。
そんな移動速度、威力、連撃速度の攻勢が。群を雪崩のように討ち、やがて最後の敵を討つ。
マスカレイド「力の一端を借りるでもなく、劣化させるでもなく、フルスペックを発揮し続ける魔物達を!!」
マスカレイド「『複数人、同時格納』―――!?」
振り下ろす右手から放たれた星の息吹が、その最後の言葉を飲み込んだ。
京太郎「正解だ。褒美に花丸と破壊光線をやろう」
ネクサスのバリエーションSUGEEEE!!
破壊光線はまずいですよ!!
でもマッスざまああああああああああああ
SUGEEEE!!
青春の輝きが眩し過ぎる
うらやましい…
クレアツィオって無からの創造だっけ
淡『うーん、京太郎の中あったかいなりぃ』
衣『だらけ過ぎだぞ、大星』
淡『えー、いいじゃん少しくらい』
咏『ま、居心地いいのは否定しないけどねぃ』
豊音『あはは、私は慣れないことしてちょっとだけ疲れたかなぁ』
小蒔『姉帯さんは少しお休み下さい。ここからは、私達が頑張ります!』
淡『おおっ、気合充分だねぇ』
衣『衣もおそらく待機だろうな。気を引き締めてかかれ、キョータロー』
京太郎「ああ、勿論だ。こっから本番だしな」
京太郎「そっちは大丈夫か?」
怜『ん。結構楽やね』
穏乃『成功するまでが難所で、そっからは楽になってきたよ!』
一『まーあと二時間くらいなら余裕かな? たぶん』
姫子『よゆーよゆーやけん。心配せんでもよかよ』
宥『……うん。私が大丈夫だから、誰も無理してないはず』
京太郎「……よし。上々」
五人の基点。五人の魔物。
繋ぎ合う手が五本の指で構成されるように、身体を五体と表すように、このバランスは非常に安定している。
今の彼の内部に渦巻く超常の力が非常に安定しているのは、このためだ。
非常に上手く行っている。好調。好調だ。
この流れを手放すほど、彼は愚かではない。
京太郎「このまま、士栗の所まで行って、そこで決着をつける」
京太郎「行くぞっ!!」
幾人の声が応と答え、是とした身体が空を舞う。
この夜の戦いは、これからだ。
勝利の女神が十柱
負ける気がしない
>>35
>京太郎「正解だ。褒美に花丸と破壊光線をやろう」
褒美に睾丸破壊光線に見えた 疲れてるのかな......
なにこのてんこもり
ポジション的にはメテオフュージョンかな
>>44
霞「あらあらうふふ」
超クライマックスだな!
【ネクサス・ジュネッスシフト】
今話よりネクサスシフトのバリエーション、ネクサス・ジュネッスシフトが使用可能となりました!
絆(ネクサス)より青春(ジュネッス)は格段に扱いづらい能力となっていますので、扱いには更にご注意下さい。
ジュネッス使用中は、今まで要所要所で限定的にしか使えなかった『魔物の格納』が、それも『二人同時』に可能となります!
彼女達はそれぞれ固有のシフトを持ち、既存のネクサスの上に重ねがけされる形で凄まじいスペックを発揮可能です。
ジュネッス中彼女らは常に京太郎の中に存在し、要所要所に合わせカートリッジのように装填されるシステムとなっています。
……ただし、当然のように多大なリスクを背負う事となります。
ジュネッスはネクサスと同じ一ターン限定。加えて延長の有無に関わらず、解除後は『HP1』となってしまいます。
更に言えば不倒不屈やリザべとったストック能力のストックもなくなってしまいます。ネクサスのように出し得ではないですねー
ネクサスは使用可能なままなので、状況に合わせ用法用量を守ってお使いくださいませ。
両方合わせて一戦闘に一回しか使えませんので!
【格納時獲得補正・各固有シフト】
・大星淡
『ホシガミシフト』
MAXHP+500
ATK+300
DEF+300
判定値+10
・天江衣
『アマルコライトシフト』
HP+ATK+DEFの合計値が100以下の対象を強制的に戦闘不能にする。
自身の判定値を+20する。
・神代小蒔
『ヴァルゴシフト』
MAXHP、ATK、DEF、それぞれを+100する。自身の判定値を+15する。
戦闘時敵対する【対抗神話】以外の都市伝説一体につき一回、上記の補正を重ねがけする。
・姉帯豊音
『ブラックシフト』
ATK+150
DEF+150
自身の判定値を+20する。
戦闘中発生した能力によるダメージを全て任意で無効化出来る。
一戦闘に一度のみ、その戦闘中に無効化したダメージ総量を指定した対象に与える事が出来る。
・三尋木咏
『クレアツィオシフト』
保有する武器を好きなだけ装備する事が出来る。
なお、その際武器の+補正は全て二倍となる。
強すぎィ!!
ここまで一日ネクサスを節約してきた甲斐があったのかな
なんだこれスゲェ
けど確かによく考えんとあかんな
つよい(確信)
ネクサス・ジュネッスシフト中も怜達は格納している扱いになるのかな?
つえええええ!
あと二回の延長はこのために使うべきだな
一番長いこと絆を育んでいるはずのすこやんとおやっさんがいない
>>52
おやっさんは魔物ってレベルではない
すこやんは青春とかもう30年前に過ぎ去ったから仕方が無い
一方、その頃。
もう一つの戦場にて。
士栗「じゃ、もう行くから」
士栗「貴方のことが嫌いな私の前にわざわざ出てきて、何がしたかったの?」
京太郎の戦場よりも早く、人が息を吸って吐くよりも早く、決着した戦いがあった。
既に風化した屍の数はゆうに400を超える。
人を超えた人外達を何人も複合し格納した須賀京太郎という魔人を更に上回る、絶対的な存在感。
マスカレイド「まさ、か……都市伝説から、確固たる、ヒトに……?」
士栗「……まだ居たんだ」
彼女の名は、青山士栗。
父に与えられた祝福の名は、『口裂け女』。
概念として持つ称号の名は、最強。
その腕の一振りが生んだ衝撃波の余波が、まだ息のある最弱の仮面達をなぎ払い消し飛ばす。
マスカレイド「バカ、な……!」
辛うじて生き残ったマスカレイドが、この情報を伝えるために走る。
予想通り。予想通りだったのだ。
彼の計画に狂いはなかった。全ては順調だったのだ。
彼の計算を狂わせる要素は、何一つとして存在しなかったのだ。
……彼と彼女の、強さを除いて。
マスカレイド「もはやどちらか片方を仕留めれば、という話ではない……!」
マスカレイド「この夜が明ける前にあの二人を、揃って始末しなければ……何も、かもが……!」
マスカレイド「……私の恐れは、何も間違ってはいなかった……!」
三者三様。
己が命と、信念と、かけがえの無いものを賭けた殺し合い。
人を超えた存在同士がぶつかり合い、奏でられる世界の悲鳴のようなレクイエム。
それが、凄惨な夜の始まりを告げる鐘の音だった。
どう転がるのか分からなくなってきたな・・・
【青山士栗/口裂け女】
HP:2500
ATK:1500
DEF:1500
・保有技能
『Sigrid/約束された勝利』
<<高速機動>><<遠隔攻撃>><<立体飛翔>>
天地を砕く剛力。音を置き去りにする神速。刃筋の立たない身体。
ただ純粋に、強く。ただ純粋に、在る。ただ純粋な、力。
自身の判定値を+100する。
「ダメージを無効にする」効果を任意で無効にする事が出来る。
上記三つのカテゴリーの技能を持たない敵との戦闘時、一つにつき判定値+20。
『真・対抗神話耐性』
誰かに与えられたものではない、己の意思で勝ち取った特性。
伝説から人と成った証。噂や風聞に自身の性質を揺らがされない、確固たる生命の証明。
神話より生まれ、人の噂の上に生き、意志在る存在として確立した物語。
【対抗神話】によるありとあらゆる干渉を受け付けない。
……えっ?
強すぎどころの話じゃねぇwwwwwwwwww
ほげっ…
oh…
END.
第二十二話前編:VENGEANCE/冷たい雨に撃て、約束の銃弾を
START.
第二十二話後編:Von Fremden Landern Und Menschen/子供の情景
何だこれは……
せっかくパワーアップしたのに…
おうふ……なんやこれは
あれ、あと何話くらいあるんだっけ
本日の投下はこれにて終了です。お疲れ様でしたー
あとはあるがまま、なすがまま、戦いの結果だけが未来を決める物語です
前編綺麗に終わってよかったよかった
では、レス返し等は明日。ちょい限界です
お付き合い頂き感謝。後編に、続くー
おやすみなさいませー
乙ー
これはジュネッスをどう使うかがすごい重要になってくるか
乙ー
戦闘班勝筋考えてくださいオナシャス
乙ですよ
【急募】戦術に自信のある方
乙です
京太郎は明らかに素の力が足りない気がする…
やっぱり家庭科室に通うべきだったか!?
好感度上げとけば竜華さんから卒業式の時に口づけもあったかもしれなかったし!
しかも寺生まれで封印できないって書いてあるな…
おつー
攻撃翌力だけざっと計算したがジュネッスATK1400とか叩き出してるぞ!
ダメージ計算時は2800、これなら・・・って思うけど判定値厳しい
乙ー
乙
エヴリディ・ヤングライフ!ジュネス!(逃避)
それぞれの強さ表(過去編有りで)を作って欲しい
但し京太郎は シングル・装備有り・寺生まれ・ネクサス・新ネクサスを別々で
乙乙
待て待て、>>1がまた相当分かりづらいけどヒントくれてるって
衣と豊音は実質除外なんだろ?
って事は二人選ぶ特性上、俺らの選択肢は三つしかない
淡と姫様か、姫様と咏ちゃんか、詠ちゃんと淡かのどれかってこった
淡はステータスが、姫様は判定値が強い
咏ちゃんは前回追加された武器やフクツとかの特殊効果も発動できるから後半にめっちゃ強い
淡が居なければロクにダメージ通らないし、姫様居ないとそもそも判定値届かない
そんな感じ
ちょー乙だよー
……もしかしてもう私の出番はない感じかなー?
…ぼっちだよー
ダメージ無効無効さえなけりゃメスメリでダメ無効→姉帯さんでバーン!!が出きたんだけどねぇ…
メスメリェ……一ちゃん不憫枠脱するのはいつだ
戦闘大変そうな雰囲気感じたので、wikiの『テストページ』にステータス早見表置いてみました
必要な人はご活用くださいませー
サンキューウィッキ
ウィキ四天王乙
取り敢えずジュネッスの一番判定値高い組み合わせ(『アマルコライト/衣』と『ブラック/豊音』)でダブル3回使えば判定値95はある
爆砕で行動読んで判定値101と自分ゾロで確定攻撃、情報ピースはそろってると考えていいなら判定値107
この組み合わせだとATKはだいたい800で計算時倍の1600でダメージは与えられ相手ゾロだと相手DFE1/2
ただし士栗の攻撃は不屈のお世話になるので2回しか受けられない
時間制限なければ『ホシガミシフト』 『クレアツィオシフト』 で『真・オモイヤリ』『シュクジュ・ヘキ』『カタキウチ・ツラヌキ』『フクツ・ゼシキ』『ハリコノトラ』装備で防御1348で
攻撃受けるときに『メスメリック・マジシャン』Act.2のダメージ計算時、自身のDEFを二倍にするで2696になり0ダメージを続けて
毎ターン終了時ATK・DEF+10、判定値+6、被ダメージの1/4だけHP回復で毎ターンアップさせ増やしきったとき『ハリコノトラ』外せば時間かかるがいけるはず。
>>84
そうだった
『ハリコノトラ』も倍になっていればノーダメージだったが
最初に304で20ずつ減っていて15回で4ダメになるがもたないな
俺も>>83みたいな作戦考えて、判定値差によるダメ無視して計算してみた
1ターン目:1790-324+81=1547 判定値67
2ターン目:1547-304+76=1319 判定値73
3ターン目:1319-284+71=1106 判定値79
4ターン目:1106-264+66=908 判定値85
5ターン目:908-244+61=725 判定値91
6ターン目:725-224+56=557 判定値97
7ターン目:557-204+51=404 判定値103
8ターン目:404-184+46=266 判定値109
9ターン目:266-164+41=143 判定値115
10ターン目:143-144(不倒不屈発動)→1+36=37 判定値121
11ターン目:1-124(不倒不屈発動)→1+31=32 判定値127
>>1が死ぬなって思った(小並感)
>>86
不倒不屈は使用回数に制限がある保有技能のストックが全て0になるで使えない
そして20じゃなく『メスメリック・マジシャン』Act.2でダメージが40ずつへるから8ターン目からノーダメでいける
宥さんのATK2倍効果ってホシガミのATK+補正にも乗るのかな
そうすればDEF1500以上になってダメージ0にできそうなんだが
あんまり長期戦になりそうだと>>1はマスカレを乱入させてくるぐらいのお茶目かますと思うよ
時間かかるけど何とかいけそうだな
>>88
ネクサス・ジュネッスシフトしたら無くなって解除時はHP1のみと思っていたが
無くなる方も解除時になるのか、後は判定値のダメージと奇跡でのアップや回復、
青山士栗の成長する可能性やマスカレの乱入でどうなるかが心配
戦闘中に進化とかアニメ版ポケモンじゃないんだからやめてください!お願いします!
>>84
判定値だけ見て能力忘れてた
ヴァルゴとブラックとダブル3回で判定値105爆砕行動読みで111情報ありなら117
ATKは計算時2400かな
早ければリザベで2ターンで終わる短期決戦になるけど判定値差11ってコンマ事故しそうだし
防御面は不屈頼りだしで危ないから時間かけて安全な方がいいか
このスレの京太郎って外見はシャカで能力はハイナー(魔改造済)なんだよな
謎のフェイタライザー感
>>86の途中でダブル使ったりホシガミからヴァルゴに切り替えればターン短縮できるんじゃないか?
敵判定コンマ99、味方判定コンマ00、情報補正無し、行動勝利前提
宥のATK2倍はホシガミには乗らない&シュクジュの回復効果は端数切捨てと考えて
【1ターン目】
ホシガミ&クレアツィオシフト、爆砕点穴使用
オモイヤリ・シュクジュ・カタキウチ・フクツ・ハリコノトラ装備
ATK:0・DEF:1353・判定値合計47
HP:1790-(3000-1353*2)-(118-47)+75=1500
【2ターン目】
前ターンとシフト・装備同じ
ATK:0・DEF:1373・判定値合計53
HP:1500-(3000-1373*2)-(118-53)+89=1230
【3ターン目】
前ターンとシフト・装備同じ
ATK:0・DEF:1393・判定値合計59
HP:1230-(3000-1393*2)-(118-59)+68=1025
【4ターン目】
前ターンとシフト・装備同じ
ATK:0・DEF:1413・判定値合計65
HP:1025-(3000-1413*2)-(118-65)+56=854
【5ターン目】
前ターンとシフト・装備同じ
ATK:0・DEF:1433・判定値合計71
HP:854-(3000-1433*2)-(118-71)+45=718
【6ターン目】
ヴァルゴ&クレアツィオシフトに切り替え
オモイヤリ・シュクジュ・カタキウチ・フクツ装備
ダブル2回使用(HP718→73)
ATK:893・DEF:604・判定値合計117
これが一番安全策っぽい?ごちゃごちゃしててすまん
もし情報補正あったらこんなめんどいことせずに>>94でいいと思うが
フクツの効果って穏乃を格納したターン数によるから、フクツ自体は無理に装備しておく必要ないんじゃね?
最初はホシガミ&ヴァルゴにして、6ターン目にヴァルゴ&クレアツィオに切り替えればいいと思う
>マスカレイド「この夜が明ける前にあの二人を、揃って始末しなければ……何も、かもが……!」
逆に、夜明けまで戦闘継続させて粘っちゃいかんのかね?
また出遅れたけどとりあえずマッスざまあああああ
みんな『真・対抗神話耐性』があって、京太郎が何も出来なくなっていることに触れてないけど
それを抜きにしたらホシガミorヴァルゴ・クレアツィオシフトで勝てるんじゃない?ヒトノワ発動で
>>101
そこは今ある情報じゃどうにもできないしね
ストーリー的にあるか分からないけど前回みたいな弱体化とか?
個人的に弱体化無しの方が熱いとは思うけど
弱体化させたのが対抗神話だしなー。今回フルスペックの士栗とやりあうことになりそうだし
淡と咏で良さそう
ここまで激的な変化したら行動パターン変わってそうだな>士栗ちゃん
開幕爆砕先生かな
士栗で戦闘じゃないのにそれで大丈夫か?
>>99
そ れ だ
…なのかな?
今回に限ってはマッス乱入は望むところだな
ブラック+ヴァルゴで完封出来る上一体につきステータスが楽しい事になる
爆砕点穴だけは安定だね
あとは長期戦に持ち込むか短期決戦挑むかのどっちか
のどっちだ!
出かける前にちょっとだけ
・今回情報補正はないです
・あわあわだけじゃなく全員分のステータスアップに宥さんとはじめちゃんの倍加は有効
・はじめちゃんの回復は端数切り上げ
・能力ストックがなくなるのはジュネッス解除時
・真対抗神話は「べっこう飴」みたいなのを無効にする能力です
つまり真対抗神話は戦闘時以外の弱体化無効ってこと?だとするとTTT(光)は使えるの?
>>112
ヒーローシフトは他のと併用できないからステータスが絶望的に足りなくなる
あれ?乱入があるかどうかは言及しなかったってことはつまり……
チンタラやってると街の人[ピーーー]ぞ
とかやりそう俺がマスカレイドならそうする
今日電車のホームで後ろに誰かが立った時咄嗟に振り向いてしまった
マスカレイドのせい
意外に怖いぞこれ
押し屋かな?グラスホッパー思い出した
幸福ゲームだな
マホちゃん空気だけど能力でマスカレイドの本体見つけて決着とかになるのかな
>>1さん質問
烈火の姫君みたいな回復アイテムを同時に使用すれば1ターンでダブル4回発動できたりする?
>>120
【咲安価】京太郎奇怪綺譚:拾玖巻目【都市伝説】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1372674573/390)
じゃあ開幕ダブル×4&烈火&爆砕点穴&ヴァルゴ・ブラックでいくのもありか
水主んばんわ
明日夜後編投下しますー
四章ラスト、正答なんて用意していませんので頑張って下さいませ
結果だけは数多く用意されていますので
>>41
ですね。クリエイトの原語と言われています
>>44
憑かれてるんだよきっと
>>52
力配分の問題で彼らは除外されました
純粋にエネルギー量で片や弱すぎ、片や強すぎでバランスが崩れる可能性を考えまだジュネッス初心者には難しいようです
>>69
ご想像にお任せします
でも確かに仰るとおり卒業式回の竜華サンは探索時に会いに行った回数が少ないバージョンでございます
>>78
サンキューウィッキ
>>86
>>1の負担とかはどうでもいいんですよ!勝てばいいんです勝てば!
ただ戦闘が長引く事がノーリスクなのはRPGとかだけだと思ってます
>>93
ニッコリ
>>95
フェイタライザーで例えられたのは初めてです
>>99
別に構いませんけど、ネクサスの延長継続時間って「一日」であって「24時間」ではないですよー
夜明けとともに時間切れ、なんてことにはならないでしょうけど本人のコンディション次第で短くも長くもなると思いますので過信は禁物です
質問等はあればちょこちょこ時間見つけてお答えします
読者の皆さんの間で解決するに越したことはないと思うんですけどね、安価スレですし
http://nicoviewer.net/sm18331371
>>1が阿知賀で一番好きなキャラがクロチャーと言っても信用されない気がします
>>1が照を一番好きだと断言するなら信じるよ
やっぱり長引くのは怖いか
開幕アイテム・ダブル全放出でヴァルゴブラックで行った方が良さそうやね
あわあわ+姫様+ダブル4回+烈火って手もあるな
あぐりちゃんのパワー次第じゃ一回のダメージの1/4だけでダブル発動圏内まで行っちまいそうだ
今回の戦闘とは関係ないんだけども次回以降の戦闘では1戦闘中にネクサスかジュネッスを一度だけ使えるって考えで良いの?
せやで
おお本当だwikiにもそう書かれてある
しかし京太郎前向きに見えても根本的には過去と親への気持ちに縛られてるってどんどんネギ君と被って見える
確かにね…
呪いをかけたのはだれだったのか、ってか
家族以外の繋がりを重要視するのも代償行為の気持ちが少しあるのかもね
>>1000ならみんなハッピーエンド
はえーよホセ
過去への執着はかっこーの獲物ってわけだな
審議拒否
4章の集大成か…… アコチャーいないのが残念だな、しょうがないけど
メリーさんが舞FAVORITEエピなだけに、京ちゃんがどんな御返しするのか期待しておこう
>>137
アコチャー居るぜよ
細部はアコチャーの器用さを参考にして詰めてる模様
>>138
本当だ、良かった!!
目に見える形じゃないけど、ちゃんと京ちゃんに闘う力を与えてくれてるんだな>アコチャー
>>137
なぜその言い方にしたwww>>舞FAVORITE
前の話での『なんでもする』っていうのがまだ残ってて・・・
最後に(女の)勝利の女神が微笑むのはアコチャーか・・・
アリだな
常に三歩後ろを歩くアコチャーは良妻の鑑
なお逃げてもメリーさんで飛んでくる模様
黒さんの回想で彼に一番必要だった「死んでいった人達の許し」を見極めてた憧さんはいい女の鑑
なお黒は忘れていた模様
負担を一緒に背負ってもらう新フォームか……
「皆の命、俺が預かる!(サイキックザーン)」なのか「俺の体を皆に貸すぞ!(スイカバー)」なのか
>>145
つイデオン
この助け合えば助け合うほど強くなれる寺生まれシステムすき
本日は戦闘開始の時間をざっくり想定して21:00開始しますよー
ふと思ったんですが
http://i.imgur.com/J5RaadD.jpg
http://i.imgur.com/K63uEuP.gif
パンツは置いといてブラ付けてないあの子達無用心過ぎやしませんかね
>>124
するよ!
>>130
強いて例えるなら「魔法拳士ではなく魔法使い」を選んだネギくんですかね
http://i.imgur.com/wDMZYVF.png
この姫子だけで阿知ポ買い決定ものの破壊力
下着とはどんな効果だ?いつ発動する?
パンツとブラをオーバーレイ!二種類の下着でオーバーレイネットワークを構築!
エロシーズノ召喚!
No.40 アラフォースコヤン!
【強制脱出装置】
おまえら……
怜ちゃんにリザべにザオウゴンゲンとあわあわまで乗っけてる今の京太郎が一人準決勝大将戦やってる件について
くっ
やはり家庭科室で太ももにフラグを建てておくべきだった
熱いフィールを感じる
__,.ィ ̄ ̄`ヽ/ヽ__
> ´ ̄ / ` `、 、
、 - ´ / ' } ヽ ヽ\ \
`  ̄ >' / ,: | ∧/! | } ヽ ヽ
/,ィ / ' / /| _/,.ム斗}-/ ハ :.
{/.' ,| ,.|-}/-{ | / ,ィチ斧ミ }/ } | .
/ イ/{ : ! ィ斧从}/ Vzソ ノ /イ ,:
<__ ´// 从{ Vソ / / イ- 、 |
{'{ { , ' /' ⌒ } |
从Ⅵ /.: ノ |
叭 v_ ̄ヽ ,rー' 从
、 イj / /
:. < |' /}/
、__ ´ } イ从/
| |/
「 ̄| 「 ̄ ̄ ̄ ̄}
|//l| |//////// 、
,. <// ∧ |//////////> 、
投下はっじめーるよー
114514
きたな
友人とは、貴方について全てのことを知っていて、 それにもかかわらず貴方を好んでいる人のことである
―――エルバート・ハバード
人々は悲しみを分かち合ってくれる友達さえいれば、 悲しみを和らげられる
―――ウィリアム・シェイクスピア
友情は人生の酒である
―――エドワード・ヤング
真の友をもてないのはまったく惨めな孤独である。 友人が無ければ世界は荒野に過ぎない
―――フランシス・ベーコン
恋愛は人を強くすると同時に弱くする。 友情は人を強くするばかりである
―――アベル・ボナール
友情とは、二つの肉体に宿れる一つの魂である
―――アリストテレス
結局短期決戦狙いでいいのかな?
それでいいと思うよ
長引くとまずいからな
戦闘中も安価下使いつつ作戦は練り続けよう
夢を見た。
子供の頃から、ずっと私と共に在った日常。
私の両親は、私よりもずっと強い人だった。
良い人だったし、尊敬できる人だし、社会的な立場もある人達だった。
だからずっと、弱い自分が恥ずかしかった。
両親はずっと家に帰ってこない。
二人は一人でも生きていける強さがあったし、離れ離れでも愛を薄れさせずに保てる誠実な人達だった。
だから私にも、一人で生きていける強さがあると信じてくれた。疑いもしなかった。
私は応えた。一人でだって大丈夫だと、笑顔で二人に応え続けた。
お父さんとお母さんがおそらく子供の時にそうしていたように、一人でもやっていける私を見せ続けた。
だから、二人が居ない事に『寂しい』と感じる自分が恥ずかしかった。
中学に上る前から、私はずっと一人暮らし。
家は一人で暮らすには広すぎるくらいで、もう少し狭い方が寂しさを感じないのにと何度思ったことか。
それが不自由はさせないようにしようとする二人の愛だと、分かっていたのに。
この地域はこの街でも特に治安の良い高級住宅街なのも、愛があるからだと分かっていたはずなのに。
二人合わせて一年を通しても二週間も会えていないほどに、たまにしか逢えないのも。
生まれてこの方『寂しい』と口にしてこなかった、自分のせいだって分かっているのに。
誰も居ない家。
テレビを消して、自分が黙れば訪れる静寂。
一つのテーブルと、いくつもの椅子と、一人で座る自分。
声のない食卓。
幾度も越えた、一人ぼっちで過ごす夜。
悪い夢を見た後に、ずっとずっと怖くて震えて泣き続けて、果てに一人で迎う朝。
最後に泣いてしまったのが、いつだったのかも思い出せない。
ネグレクト系魔物?誰だ?
テルーかな…
マホじゃね
誰にも話した事はない。
……だって、恥ずかしかったから。
こんななんでもないどこにでもあるような話、自業自得でしか無い三文悲劇にもならないような話。
不幸な自分に酔って、こんなものを俯いて悲痛な声色で誰かに語って、同情してもらって満足する。
それがただの不幸自慢にしか見えなくて、私は口を噤んで来た。
幼なじみのムロちゃんにすら、一度も話した事はない。
ましてや、私には憧れの人が居た。
風の噂に聞く話も、友人の口から聞く話も、直接会って知ったその人柄も、全てに好意を抱く事が出来た人。
その人に無理を言って、少しだけ誰かの不幸とそれを乗り越えた人の物語を聞かせてもらった事がある。
個人名や細部をぼかして、その人がどれだけ苦悩したか、どれだけ頑張ったかに重点を置いて、伝説のように語られる話。
その人も頑張ったはずなのに、その人がまるで脇役でしかなかったかのように語られる話。
私はその話が好きで、何度も何度も色んな話を聞いて、そして思う。
―――やっぱり、私のなんて不幸の内にも入らないんだよね。
それらの話と比べても、私はあまりに凡庸だった。
誰かの不幸を耳にする度に、自分の不幸が不幸でないように感じられていた。
それは「私は不幸じゃない」と生きる力を後押ししてくれると同時に、「私は不幸じゃない」と口を噤ませてゆく。
吐き出して楽になりたいっていう気持ち、恥ずかしいから誰にも言いたくないっていう気持ち。
どちらを選んでも苦しいから、悩んでる。
……それでも。
それでも私は幸せだって、胸を張って口に出来る。
寂しさを忘れさせてくれる、そんな二人と出会えたから。
広かった家に、同居人が増えた。
何も知らなくて、危なっかしくて、見ていて気持ちのいいくらい真っ直ぐな女の子。
ずっとずっと『いい子』で居続けた私が初めてやってしまった、イケナイこと。
それが彼女を隠し通して匿って、一緒に日々を過ごした事だった。
「士栗ちゃんは、なんだか最近毎日楽しそうだよね」
「んー? だってさ」
『青山士栗』は、純粋な女の子だった。
彼女の言葉、行動、思考、みんなみんな余す事無く見ている私に初心を思い返させた。
子供はいつも笑っている。
それはきっと世界に見える物全てが新鮮で、そんな世界に生きている事が楽しくて仕方が無いからなんだと思う。
……士栗ちゃんはいつだって楽しそうに生きていて、それを見守っているだけでこっちまで楽しい気持ちになってしまう。
「昔でも今でもない、その場所に。まだ誰も行ったことのないその場所に」
「何が在るか、誰も知らないその場所に」
「行ってみたいと思うようになったから、だから毎日が楽しくてしょうがないの」
彼女の視線は、ずっと私が見ていなかったものを捉えていた。
「その場所は、いつだってそこに在ってくれるから」
「……それは、『明日』だね。士栗ちゃん」
「うん!」
私と違って、ずっと『未来』を見つめていた。
何があるか分からないし、何が起こるか分からないから楽しみなんだ、って。
そんな前向きな彼女につられて、ついつい私も前を向いてしまう。
ある日。未来に目を向けている間は、昔の事を思い返さない私に気が付いた。
四章はこの二人の話でもあるなー
照魔鏡を扱えるようになって、あの人の内心を覗いた日。
その日、あの人がつき続けていた『嘘』に気が付いた。
「どした? マホ」
「いえ、ちょっとお聞きしたいなーって思っていた事が」
何度も何度も、お仕事でもなく同じ学校でもなく、この人と会うようになっていた。
その度にこの人は理由をでっち上げていて、その理由がとても自然だったから疑問にすら思っていなかった。
友人として、先輩として、年上として、男として、人として。
会いに来てくれた本当の理由にすら、私は気付けていなかった。
……この人は、私の無自覚のSOSを聞き届けてくれていたのだ。
「先輩って、後悔したりしないんですか?」
誰かの悲鳴を聞き届けるだけでなく、私の声に出していない悲鳴までも聞き届けてくれていた。
私が抱えていた後悔を「なんとなく」で感じ取り、打ち明けてくれる日を待っていてくれたんだ。
……それが、例えようもなく嬉しかった。
「いや、後悔も反省も未練もたっぷりだよ。俺結構一人だとダメダメだしな」
「そうなんですか? 意外です」
「本当の意味で前向きになって来れたのは、本当に最近だしな」
私の前に誰かでそういった失敗をやらかしたらしくて、その反省が彼の血肉となっている。そう、『視えた』。
そんな彼に尊敬を感じ、その先まで踏み込もうとした所で……自己嫌悪で、足踏みした。
彼の今日までの気遣いも、失敗も、そこからの反省も全てを無遠慮にズカズカと踏み荒らしている自分に、気が付いた。
この人の気遣いから生まれた優しい嘘を、私はいつの間にか土足で踏みにじっていた。
『この力』の抱える負の一面を、その時私はようやく自覚したのだ。
……少しだけ、横柄な自分が恥ずかしい。
「大事な昔は心の中に、大事な今は俺の隣に」
「人に足が付いているのは、昔でも今でもないどこかに歩いて行く為なんだ、って」
「そう思えるようになってきた。……誰のおかげなんだかな」
抑えきれない気持ちが溢れているかのように、先輩はクックックと笑う。
私に内心を覗かれて、嫌な顔一つせず此方を慮ってくれる。
そして私に必要な言葉を考えて選んでくれている、そんなこの人と向き合って。
羞恥と罪悪感と感謝と尊敬がごちゃまぜになって、胸と頬が熱くなる私が居た。
これは惚れる
これがここの京太郎だしな
本当に一人だとだめだめで
宥姉に携帯捨てられたの俺は忘れんぞ
前向きな友達が出来た。
前を向かせる人に出会えた。
二人に会うより前からずっと、日々を過ごした友達が居た。
大切な人が出来て、私は一人じゃなくなってゆく。
だから私の寂しさは、どこまで言っても凡庸なのだ。
特別なんてどこにもない。私自身に、特別な何かは何もない。
私が過ごす日常はどこまで言っても凡庸で、その中に凡庸でない人が二人屯しているだけ。
そんな特別な人もそうでない人も交えた日常。
なんでもない日々を過ごす内に、昔がどうでも良くなって。
楽しかった昨日を思い返して、楽しい今日を噛み締めて、楽しい明日を待つ自分がそこに居た。
一人の時間が減って、二人以上の時間が増えた。
一人ぼっちの時間を思い返す時間が減って、皆と過ごす明日を夢想する時間が増えた。
昔が薄れて、今が充実して、明日が良くなった。
変わってゆく日々が、本当に幸せだった。
世界の色が、日々明るくなっていくような気がしていた。
それは闇の中で存在する意義を失っていた鏡が、光の中で磨き抜かれ輝きを増していくように。
……ああ、でも。
幸せな夢は、もうおしまい。
私はそろそろ、私だけの現実に、帰らないと。
心の中の夜が明けて、意識が浮上する。
「おはようございます」
視界に映る刳り抜かれた眼窩と裂けた三日月を描いた仮面。
自分が今どこに居るのか、何故ここに居るのか、何が起きたのか。
それを思考する前に、本能に任せ能力を励起する。
背筋に走る寒気と生理的な嫌悪感と絶対的な悪性を感じ取った本能に身を任せ、彼女は照魔鏡を発動した。
マホ「―――――」
マスカレイド「……一瞬の迷いも躊躇いも無く。その判断、貴方も十二分に恐ろしい」
能力。性格。本質。弱点。長所。武器。潜在能力。行動論理。
それら全てを一瞬の内に、一目見るに等しいモーションで見抜く。
その中にはマスカレイドがひた隠しにし続け、京太郎が探し続けるも見つける事の出来なかった最重要機密。
『マスカレイドの本体である屋敷』の場所も、含まれていた。
マホ「……何が目的?」
マスカレイド「ふむ、私が何か言わずとも全て『視た』貴女様には全て理解出来ているのでは?」
マホ「……」
マスカレイド「おやおや、怖い目だ」
それはマスカレイドにとってはあまりに致命的な情報の漏れ。
だというのに声色に焦り一つ混ぜぬまま、表情を仮面で隠し愉快そうに笑う。
分かりきった返答に、真摯な口調とありったけの悪意を込めて、彼は予定調和の科白を紡ぐ。
マスカレイド「ええ、お察しの通り。貴方は人質です」
ファッキューマッス
やはり照魔鏡はこのためにあったのか
「悪役の王道とは、何でしょうか」
「それは正義の味方が嫌がる事で、されたくない行動の事ではないでしょうか」
「つまり、実に効果的という事で」
「本当に大切なその時まで、大切に温存しておくべき手段だということです」
「例えば……『人質』、等ですね」
「実に効果的です。非常に効率的です」
「そうは思いませんか? 夢乃マホ様」
マホ「……絶対ロクな死に方しませんよ、あなた」
マスカレイド「さあ? しかし、それを決めるのは貴女ではないでしょう」
悪役の王道その1、『人質』。
人質は実質の王手である。苦し紛れのものでない限り、人質は取られた時点で詰んでしまうのが当然だ。
人質取られた方は、何らかの形でダメージを喰らう事を強要される。
物語のように上手くは行かない。人質を見捨てられない相手であれば、人質は必勝かつ必殺の策なのだ。
……むしろ、今日まで使われなかった事が不自然なほどに。
その点に違和感を抱けというのは流石に酷だろうが、それでも思考を回す余地はあった。
王道とは効果的かつ陳腐化していないからこそ、現代まで使われ続けるのだから。
マホ「……それに、それだけじゃないでしょう」
マスカレイド「ええ、それだけではありません」
そして、悪役の行動のお約束(テンプレート)は一つではない。
マスカレイド「貴女は一段落した後に、その頭蓋の下を綺麗にした後我々の下で働いて頂きますよ」
悪役の王道その2、『洗脳』。
他者の意思、特に善人のそれを踏み躙り支配する悪行。
「意思」を操るという事は、人類最大の罪科にして禁忌の一つである。
ファッキューマッス
ファッキューマッス
ファッキューマッス
ファッキューマッス
ファッキューマッス
マホ「……ナチュラルに私を無事に返す気が無い辺り、本当にクズだよね」
マホ「メリット無いのに私が苦しむ顔見たいからってここでバラすのも、本当に」
マスカレイド「趣味なもので」
もしもの場合を考えるなら、何の情報も与えずに幽閉するのが最善策だ。
ならばこれは油断なのか?余裕なのか?慢心なのか? 否、『趣味』である。
京太郎が街を守るという最大の目的のために、子供や女性を見捨てたりするだろうか?
否、否である。確固たる意志を持つ存在には、至高の目的と等価である己自身の在り方というものが存在する。
それは自身に定義した、後悔をしない生き方そのものだ。
マホ「私の、都市伝説?」
マスカレイド「おや、自覚がお有りでしたか」
マホ「この力を自覚して私がまず最初にやった事は、『自分自身に照魔鏡を使う事』だもの」
マスカレイドの本質、自身の都市伝説。
それら全てを『識』っているマホが数瞬思索にふけたなら、その目的はおのずと見えてくる。
安全策である『殺害』ではなく、『洗脳』という危険かつ面倒な手順をわざわざ踏む理由。
それはマホを手中に収める事に、リスク以上のメリットが存在するからだ。
マスカレイド「多種多様な物を『巫女』と一纏めにしたり、雑多な物を『マーフィーの法則』と総称したり」
マスカレイド「【カテゴリーそのもの】である都市伝説は確かに存在します」
マスカレイド「しかし、貴女は別だ。貴女ほどの希少種はそうそう居ない」
それは彼女が持つ天恵、都市伝説の力に他ならない。
マスカレイド「未分化の都市伝説、それもカテゴリー『鏡』。実に素晴らしい」
だがマホは・・・レアだぜ
ミルクでも貰おうか
【鏡】
都市伝説最大カテゴリーの一つ。
ムラサキカガミ、合わせ鏡の悪魔、水鏡の向こう、リアル、お前は誰だ、鏡の向こうの世界etc…
数多くの都市伝説を内包する、人の歴史と共に在る文明の利器のカテゴリー。
『ネオテニー』という現象が存在する。
生物が幼体の形態と特性を維持したまま、各器官を分化させず成熟してゆく現象である。
ヤゴがトンボにならないまま大きくなり、水中で強大な力を得る姿を想像してもらうと分かりやすいだろう。
人は猿のネオテニーである、とする説もあるほどだ。
ネオテニーによって発生した個体は、そうでなかった個体よりも多くの『可能性』を内包する。
成長の過程で分化し、特化し、固有の存在になるのではなく、無限の可能性を内包したまま成長するのである。
何にもならなかったが故に、何にでもなれる。
もっと砕けた言い方をするのなら、どんな美女にでもなれる可能性を秘めた美少女合法ロリの事である。
無論可能性自体は普通のロリの方がはるかに大きい。しかし、同年代の中で見れば可能性は非常に高いのだ。
美女に成長できない可能性も、成長できる可能性も、どんな美女になるのかも、考えられるだけの可能性が内包されている。
夢乃マホに発現したこの『鏡』は、そういうものだ。
まだ何にもなっていないが故に、何にでも成れる。
鏡を包括するが故に照魔鏡も使え、今は何の力も持たない最弱でしかなくとも、ただ望み・真似・映し出すだけで最強に成れる。
まさしく鏡。
覗きこむ者が誰か、それを手にした者が誰か、それが何を映し出すかで全てが変わる千変万化。
そこに聖邪は関係ない。そういうものだ。
今は何も映っていない、そんな鏡。
つまりロリは偉大だと
ロリは偉大だな
つまり合法ロリか
やっぱりロリは最高だぜ
夢乃マホはコピー&ペーストのごとく、他者の力を一度のみそっくりそのまま獲得する事が出来る。
つまり誰かしらの力をコピーさせた後、脳内をくちゅくちゅと弄くるつもりなのだろう。
だから機密であるマスカレイドの本体の場所を知られるという愚を犯してまで、ここにマスカレイドが来る事が出来たのだ。
正常な頭のまま、返すつもりはまったく無いという事である。
マホ「で、先輩でもコピーさせるつもりですか?」
マスカレイド「アレは能力だけ見てもカスです、要りません。福神漬があってカレーが無いようなものです」
格納能力は人脈の具現化そのものである。
そこにコピーの余地はない。
かといってTTTが役に立つかと言えばそうでもない。その性質が厄介だ。
マホを洗脳してしまえば、即座にTTTは能力として闇堕ちして空っぽになってしまうだろう。
しかも悪サイドに居続ければ時間経過で自壊しかねない。
結論から言えば、寺生まれはこんな所でまで悪の企みの天敵となっていた。
マホ「じゃあ、士栗ちゃん?」
マスカレイド「それはそれで魅力的ですが、違いますよ」
マホ「この二人よりも更に上が居るって事は無いと思いますけど」
『最強』の一角、口裂け女。
その有り余るハイスペックは、誕生してからまだそう経っていないという事実をまるで感じさせない。
今のマホなら、余す事無くその力を写し取れるだろう。
……それでも、そうはしないと仮面は語る。
そこから続く彼の言葉は、かつて無いほどに複雑な。炸裂寸前の感情が込められた言葉の羅列であった。
マスカレイド「居ます」
マスカレイド「貴女が知らないだけで、貴女が会った事が無いだけで」
マスカレイド「この世界には、正義も悪も理不尽に凌駕する人牴牾(ひともどき)が存在する」
思わず生理的嫌悪感も忘れるほどに圧倒され、夢乃マホが息を呑んでしまうほどに。
マスカレイド「『宮永照』という名を、聞いた覚えはありますか?」
ポケモンでいうスケッチか
というかテルーはどんだけ化け物なんだ
てるてるが未登場なのに登場したらみんな終わってしまうオーラがすごい
照ってやっぱ強かったんだな
強くても出番は貰えそうに無いな
戦いたくなんて、なかった。
争いたくなんて、なかった。
少年には、この少女に幸せになって欲しいという願いがあった。
少年には、この少女と肩を並べて人の幸せを守っていくという、昨日生まれた未来像があった。
少年には、この世界を去った男から託された想いがあった。
少年の中の黒い彼は、問いかけても何も答えてくれやしない。
少女には、言葉に出来ない感謝があった。この少年に貰った名前が、彼女は大好きだった。
少女には、悩んで悩んで見つけた答え、幼稚であっても価値のある、人を守らんとする夢があった。
少女には、この世界を去った男へ向けた娘としての想いがあった。
彼女の問いにいつも答えてくれた親友/夢乃マホは、今は彼女の隣に居ない。
京太郎「決着を付けよう、士栗」
士栗「私か。おにーさんか。どっちも生き残れるなんて、思ってないよね?」
近くに居ても答えてもらえない。
近くに居ないから答えてもらえない。
そんな二人は心の奥に迷いを押しこんで、確と視線を強めて据える。
逃げ出したかった。投げ出したかった。
それでも、無責任にはなれなかった。だから二人は、こんな地獄に立っている。
二人を中心に、台風のような大気の流れが発生し始める。
これ以上の言葉は要らない。対峙する互いの心境は、何よりも鮮烈にこの闘志が伝えてくれる。
剥き出しの戦意が風となり、鍔迫り合いの様にぶつかり合い拮抗する。
そんな二人を、遠方から見つめ嗤う仮面が居た。
都市伝説の未分化の鏡より上とかどんだけだよ……
ファッキュー以下略!
仮面が嘲笑う。
「彼はまるで、ごんぎつねだ」
「人に尽くし、人に好意を向け、人に幸せを与え」
「最後の最後に、人に撃たれる運命にある」
仮面が哂う。
「彼女はまるで、人魚姫だ」
「人に寄り添い、人に突き放され、人と関わりあうためにどうすればいいのか苦悩する」
「根本的な間違いが、『自分が普通の人間でない』という点にあるという事実にも気付けずに」
「人に抱かれることもなく、泡と消える運命にある」
仮面が嗤う。
「ああ、なんとおぞましい」
「……だからこそ、この夜を越えて生かしはしない」
仮面が、もう笑わない。
「『ピグマリオン効果』」
「本当に、恐ろしい」
「定義の問題ではなく、あれを人間と呼んでよいものか」
悪役の王道その3、『策謀』。
誰かの努力を、「それも自分の手のひらの上だ」と否定する行為。
誰かの真摯な懸命さをあざけ笑い、価値あるものを無価値に変えようとする害悪。
頭脳と悪意と悪辣が、善意と努力を飲み込み塗り潰すという最悪。
>>ピグマリオン効果
「人は期待される事で能力を引き上げる事ができる」だっけ
それでも寺生まれとネオ口裂け女なら…! 寺生まれとネオ口裂け女ならきっとやってくれる…!
ネオ口裂け女だと長いからネオンナにしよう
マホ「てりゃっ!」
少女の可愛らしくも弱々しいキックが、鍵のかかった扉を蹴破らんと放たれる。
が、ダメ。
マホ「はぶっ!」
逆に反動で吹っ飛ばされてしまう。
マスカレイドは特にマホを縛る事もせず、鍵だけをかけて部屋を出て行った。
なので先程から諦める様子を微塵も見せず、夢乃マホは悪意ある現実に抗っている。
しかしこの扉が内向きに開く構造なのもあって、行動が解決に何一つとして結びついていない。
次第に、焦りも生まれ始める。
マホ「もう絶対、戦いは始まっちゃってる。あの仮面が居なくなったのがその証拠」
マホ「最大人数で観戦してるに決まってる……! さいっあくっ!」
マホ「早く逃げ出さないと、全部どうにか出来るのは、今私しか居ないんだから……!」
これ以上時間をかけてられないと、少女は覚悟を決める。
手頃な小物はない。この部屋には小細工できる物が、何一つとして置いてない。
だから彼女は決死の覚悟で上着を脱ぎ、右手に巻く。
扉にはやや厚めのガラス窓。格子が嵌っていて頑丈に見えるが、ガラスが手に刺さる覚悟で全力で叩けば割れるはず。
そうすれば少なくとも現状は変化する。何もしないよりマシなはず。
そんな覚悟を決め、女の子らしくガラスの刺さる痛みに脅え、二人を想い恐怖をねじ伏せ実行に移―――
「あ、見つけた」
すこともなく、気の抜けた声とあっさり開いたドアにずっこけた。
マホ「え? え? どちら様ですか?」
「不意打ちでぶん殴れば私でも一撃とは貧弱ですねー、見張りのマスカレイド。何人居ても受けに回ると弱い弱い」
「加害者である内は怖くとも、被害者になると途端に塵芥と化す典型です」
マホ「……あのー?」
「おっとと。助けに来ましたよ、夢乃マホさん」
扉の向こうから現れたのは、綺麗な金髪に純白の傘が似合う謎の美少女。
その笑みは穏やかで、どこか彼女の尊敬する先輩を思わせて。それが罠であるようには、到底見えなかった。
マホ「あの、お名前は?」
「名乗るほどの者ではありませんよ。ただ、須賀京太郎の……友人です」
マホ「ああ、やっぱり!」
謎の女さん!
本当に誰なんだろうな…
謎華さん!
謎の美少女…一体何者なんだ…?
そうかアンタがいたか
「では、行きましょう」
「チェスや将棋で見えない駒がどれほど恐ろしいのか」
「見えないジョーカーたった一枚でも盤面をひっくり返せるのかどうか」
「今夜。フリーメイソンの偉そうにふんぞり返ってる悪魔どもに、思い知らせてやるために」
見てるか、黒太郎。
お前の娘は二人とも、たくましく育ってるぞ?
ヒャア!いい女の登場だ!
傘くるくるが来てくれたぞ
【では、戦闘を開始します】
【戦闘開始時、ジュネッス展開済み】
【ジュネッス対象者を二人選択してください】
クレアツィオの場合は武器もお願いします
・淡:ホシガミ
・衣:アマルコライト
・小蒔:ヴァルゴ
・豊音:ブラック
・咏:クレアツィオ
>>220
ヴァルゴ・ブラックシフト
ホシガミ&クレアツィオ
オモイヤリ シュクジュ カタキウチ フクツ ハリコノトラ
ホシガミ&クレアツィオシフト
オモイヤリ・シュクジュ・カタキウチ・フクツ・ハリコノトラ
ホシガミヴァルゴ
烈火と開幕ダブル四連でゴリ押しよ
ホシガミヴァルゴ行くで
ホシガミヴァルゴで最大判定値111・ATK約1500、ブラックヴァルゴが最大判定値121でATK約1200だから
どっちも2ターン目でリザベ使えば終了だし判定値高い方がいいと思うんだが…
それともリザベ温存するのん?
まだ分かんねーな
士栗が戦闘中に成長とか・・・ないよね?
行動パターン忘れたけど覚えてる人いる?
Wikiに最初は攻撃って書いてあるね
それ以降はわからん
最初は攻撃……だったはず
>>225-6
さんくす
>>1が行動パターン変わることもあるって匂わせてるけど攻撃以外によみようがねえ
爆砕使うの忘れずに
【私的戦闘用メモ】
ホシガミ&ヴァルゴ
HP:2010
ダメージ計算時ATK:1528
ダメージ計算時DEF:1488
初期判定値補正+65
計算ややこしいので間違ったら指摘しつつ笑って許してね
Mighty Wind/吹きすさぶ力の風
http://www.youtube.com/watch?v=b9bJqACvtAc
まあ初撃はどうにもならんでしょ
てか結局ホシガミヴァルゴでいくん?
いい選曲だ
ホシガミヴァルゴで超短期決戦で行くなら爆砕+烈火+ダブル4回重ね
それ以外ならシフト即座に交換してもまだ間に合うと思うけど
初撃で様子見て変えていけばいいんじゃね?
判定値差11ってのが地味に怖いわ
>>231
初撃はこれだろう
あとは戦況を見ておいおい
鳴動する天地。
京太郎「(おそらく、単一の戦闘者として最強の部類に位置する存在)」
震撼する世界。
士栗「(おそらく、単一の戦闘者として最弱の部類に位置する存在)」
崩落する摂理。
(( 全力を尽くした上で、勝っても負けても、不思議じゃない ))
息を吸い、吐いて、一拍のち。
示し合わせたように二人の姿が同時に消失する。
数秒後。何かがぶつかり合う轟音と共に、空高く雲に穴が空く。
「「どっちが負けても、文句は言わないッ!!」」
人の理に収まらない者同士の死闘が、空高く天蓋の向こう側で始まった。
京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・アイテム使用
・ジュネッスカラーシフト
・能力使用
>>239
士栗判定
>>241
防御
ホシガミ・ヴァルゴシフト
爆砕点穴・烈火の姫君使用
ダブル4回発動
ミスってないよね?
必殺 ダブル×4 烈火 爆砕
ターン経過でマホと謎の女が来る展開はないのかな…
防御
ホシガミヴァルゴ
爆砕烈火
ダブル4回
おまかせあれですのだ!
低く
コッキネウス・カペラ発動したぞwwwwww
今日のコンマは荒ぶってるな
コンマパねえ
>>229の京太郎のATKって腕輪の分まで2倍されてない?
いやたった15だからホント細かいけど
【#攻撃シグリッド】
クアドラダブル発動!
判定値補正+40!
烈火の姫君発動!
京太郎ジュネッス残りHP:250
爆砕点穴発動!
士栗の行動パターンは、モデルとなった和の知性を反映した読みづらい不規則反映型です
直前のダメージ計算を行っているレスのコンマ一桁が1~3なら攻撃、4~6なら防御、7~0なら必殺です
つまり二ターン目の行動は、このレスのコンマに左右されています
防御VS攻撃
0+9+65+40+6=120
7+7+100=114
コッキネウス・カペラ発動!
京太郎ジュネッスの攻撃サイド確定!
1528×2-750+(120-114)=2310ダメージ!
青山士栗 残りHP:190
>>246
あっ・・・・
士栗残りHP:220に修正です
ほげっ・・・
つまり次は防御でくるから
こっちは必殺か
強すぎワロタ
次は防御か
なんて凶悪な青春なんだ
安価下
雲海の中を二つの影が飛び回る。
片や色とりどりの光を纏い飛翔する、赤き翼。
片や光も翼も仲間も無くとも、それに追随し凌駕する新人類。
闇夜を切り裂き、星光に煌めき、遠い空に溶けながら。
天と地の境界線で、輪舞曲を奏でる男女が舞う。
士栗「……あ、見失った」
やがて彼女の刹那に満たぬ隙をつき、京太郎は雲海へとダイブする。
陽光の下であるならともかく、今は月明かりのみが彼女の視界の頼みの綱だ。
夜の世界の雲の深部は、見通せないという意味で深海のそれに近い。
海上から深海の様子を眼で見て窺い知ることは出来るのか? 否。否である。
どんなに性能の良い望遠鏡を使った所で不可能だ。
『雲隠れ』と呼ぶに相応しい、彼らしさが垣間見える戦術。
士栗「一体どこに――」
その言葉を言い切る前に。
星の加護でステルス性能を跳ね上げた少年の拳が、少女の胸に突き刺さった。
士栗「あ、ぐっ……!!」
一度だけ。戦闘経験の差から来る開始直後の油断を突いた、一度しか成功しないであろう奇襲。
もう二度とは通じない。
しかし決定打にはなったはずだと、街のはずれ、港の方向へ飛んで行く少女を見据える。
京太郎「よっしゃ、これでほぼ決まっ……」
そんな飛んでいく少女に何かビンのような何かから液体をいくつもぶっかける人影。
幸か不幸か、強化された視力は、ぶっかけたマスカレイドとぶっかけられた液体が何かをよく見切ってしまっていた。
京太郎「あ、あのクソ仮面……!」
咏『私の留守中に空き巣に入って烈火ありったけかっぱらってぶっかけやがった!信じらんねー!』
京太郎「コソドロかよアイツは!」
烈火の姫君、ありったけ。
致命的な一撃を食らった士栗が、まだ動きこそぎこちないがピンピンとしている。
「こんなにあっさりと終わってしまっては楽しくないでしょう?」といった声が聞こえてきそうだ。
士栗「……大丈夫、これ一回きりだよ」
士栗「次またやろうとしたら、今度はきっちり薬も避けるから」
京太郎「そりゃ助かるな。勝ち目が無くなってたところだったし」
青山士栗、特殊イベントにてHP全快
戦場は空の上、雲の上から無人の港へ。
再度、多色の閃光が激突した。
京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・アイテム使用
・ジュネッスカラーシフト
・能力使用
>>259
士栗判定
>>261
必殺
ホシガミヴァルゴ
ヒッサーツ
は!?全快!?
ホシガミヴァルゴ
必殺
リザべ発動
必殺
ホシガミ&ヴァルゴ
ホシガミヴァルゴ必殺リザベ、でいいのかな?
ファッキューマッス
いくぞ
はい
ファッキューマッス
勝った!第四章完!
ファッ!?
コンマ神きてるな
拳を握る。ただそれだけの動作。
それだけの一挙動が、戦術として成り立つ規格外。
握りつぶした大気が、あまりの密度に拳の中でプラズマ化しかける。
しかしその直前に腕を振るい、加速度を上乗せして解き放つ。
砲弾の如く突撃する圧縮大気が暴風となり、少年を遙か後方へと吹き飛ばした!
士栗「あ、あはははははっ!」
士栗「なんでだろう、笑ってる場合じゃないのに、笑える状況じゃないのに!」
士栗「笑ってるなんて不謹慎で不真面目だと思うのに!」
士栗「――なんか、楽しいっ!」
それはスポーツで全力を尽くし合う心境に近い。
千の言葉を重ねるよりもずっと濃密に、淫らに、溺れるように、深く、深く互いを理解しあっていく。
逢引を超えて、それは既に性交のようなものだ。
それも十数人を巻き込んだ盛大な規模の乱交だ。
この場にはやりきれぬ後悔と、拭えぬ後ろめたさと、不快な嫌悪と、蕩けるような快楽と、何よりも真に迫る理解が融け合っている。
京太郎「……ああ、くそっ」
京太郎「そういう時は『楽しいなんて口が裂けても言えません』とか言えよっ!」
京太郎「同意したくなっちまうだろうが!」
生と死の狭間の凌ぎ合い。
互いが互いの首筋にナイフを突き付けたまま踊る華麗なダンス。
それこそまるで、逢引のように。
1/16秒の世界の刹那、須臾の間の攻防。
攻め、受け、返す刀、流し、蹴り、殴り、避ける。
少年の右拳と少女の左拳が激突し、互いに衝撃で後方に吹き飛ばされる。
ここまで約一秒。一秒にも満たないという意味で、約一秒である。
一秒以下の世界の中の、血なまぐさい青春のデート。
これがコンマの神の加護を受けた連続クリティカルか
大乱交スマッシュブラザーズ!
まさにデートアライブだな
殴る度に肉が裂ける。
受ける度に骨が折れる。
有り余るエネルギーにあかせ、それら微細なダメージを修復していく。
士栗の攻撃を直接受けずとも、些細な攻防を繰り返すだけで自壊する肉体。
それが覆しようのない、彼と彼女の地力の差であった。
京太郎「ゴフっ……ぎっ、クソっ」
京太郎「まだだ、まだ行ける!」
右掌で隠した吐血を、赤い布で拭って隠す。
今の彼の負担は一部仲間達にも伝わっている。それでも、一部だ。
その一部ですら耐え難いほどの苦痛であるからこそ、彼の中の仲間達は今の彼にかかっている負担をしかと理解している。
それでも、止めない。
京太郎「……ありがとな。制止もせずに黙って力を貸してくれてる事、感謝してる」
何を今更、と声を揃えた無言の返答。
止めても無駄だと思っている者も居れば、怜のように後悔しないように好きなようにさせている者も居る。
だが一様に京太郎の身を案じながら、呆れた顔で黙って彼に力を貸している。
今この時は、それが友情の示し方だと信じている。
士栗「次ぃ、行くよっ!」
戦場は既に海上へ。空を飛べる彼と彼女にとっては、戦いやすさは地上と左程変わらない。
彼女はそこでただ右手に力を込めて、海面を叩いた。それだけ。
京太郎「うっへぇ、洒落になんねえな、こりゃ……!!」
水面が撓み、凹凸が生まれ、空間ごと飲み込む海練(うねり)となる。
有史以前より数えきれないほどの人の命を飲み込み奪ってきた、自然災害における指折りの脅威。
人はそれを、『津波』と呼んだ。
こいつらサイヤ人か!
両断ブラボーチョップ思い出した
一手手違える。
ただそれだけで、紙吹雪のように生命が散りゆく薄命の戦い。
その戦いの天秤が揺れつつも釣り合い崩壊せずに居られるのは、ひとえにこの二人の間に。
『信頼』が、あるからだ。
士栗「(この津波も、凌がれる)」
この攻撃を避けると信じている。
この一手も通じないと信じている。
自分が押していてもまだ相手には逆転の一手がいくつもあると信じている。
決定打を放っても、まだ相手がそれを超えてくると信じている。
そして相手が、その期待に十二分に応えてくれる。
京太郎「(この一撃も、届かない)」
相手を信頼し、相手がそれに応える。
相手に信頼され、それに全霊をもって応えようとする。
戦いの場において交わされるには、あまりに美しい心の交流。
(( 相手の強さと思考を、読み切る!! ))
相手を信じていなければ、とうの昔に敗北を喫しているだろう。
過信でもなく、過大評価でもなく、信じた敵の強さに賭け続ける。
互いが互いに、命を懸けるだけの価値を相手に見出し続ける戦い。
果てしない尊さと途方も無い虚しさが、拮抗する潰し合い。
やがてそんな悲しい戦いも、叩きの場所を再び上空へと戻す。
ジグザグの機動の軌跡。
それらが格子のように組み合い絡み合い、立体の芸術作品を組み上げる。
超音速の世界の交錯。
空を舞う、ただそれだけで衝撃波が周囲に撒き散らされる。
地上付近で互いが互いに全力をぶつけあってしまえば街が吹き飛びかねないエネルギー。
それらを巧みに制御して、二人合わせて空の上に絵画を描く。
効率を極めた結果の二人の機動が、空に何より美しいシルシを刻む。
それは、神話の一幕だった。
この熱すぎる戦い
敵意が全く無い戦い、殺意も全くない戦い
少女は空中で静止した姿勢から、ゼロコンマで最大速度へ移行。
技術による滑らかな緩急が馬鹿らしく見えるストップ&マックスのスピードシフト。
その速度のエネルギーを乗せたまま、万物を砕く右拳が放たれる!
少年は回転しながらやや身をかがめ、その場でかすめるように右拳を回避する。
ただの回避ではない。回避の後の互いの位置関係が重要なのだ。
士栗「いっ!?」
京太郎「こういうの、授業で習ったりするのが『学校』なんだぜ」
京太郎は既に士栗に背中を向け、その右手はかわされ流れるままに彼の右肩の上に在る。
その右腕を、逃さぬように彼の両手がガッチリと極めていた。
士栗「ちょ――」
京太郎「どりゃあああああああああああッ!!」
そして、綺麗に決まる一本背負い。
彼女の突撃力の方向を変えつつ、自身の全身の力を込めて海面に向かって叩きつける!
士栗「うえええええええええっ!?」
人が両手を叩きつけるパァンッという音を何十倍にもしたような轟音。
ぶつかる速度とエネルギーが圧倒的であるならば、水は張力に従い鋼よりも硬い壁となる。
そこに異次元の域に在る二人の力を合わせた加速度で叩きつけられれば、果たしてどうなるのか?
京太郎「……これで気でも失ってくれるような相手なら、楽だったんだけどな」
……しかし、相手が相手だ。
おそらく、彼女はまもなく浮上してくるだろう。
そこで全ての決着がつく。
勝つにしろ、負けるにしろ。
だからこそこの数瞬を、限りなく先を読む思考に費やす。
勝つための手段を一つ思いついた、では足りない。それでは到底届かない。
勝ちたいのなら、全て思い付け――!
一本背負いって背中におっぱおの感触が…
ある種無心だから分かんねんじゃね?
んで後日、ふと思い出して後悔すると
>>278
淡「私の時は無いだろとか散々言ったくせに・・・!」
少年の緩急を付けた機動。
パワー、タフネス、スピード、センス。
それら全てにおいて少女は少年を上回り、何一つとして届く要素はない。
ただ、一つだけ。
――彼はその力とそれを用いる技術を、研鑽し続けてきたという事だ。
破壊の嵐をくぐり抜ける、身のこなしと格闘技の妙。
常に先を読み、動きを覚え、攻撃パターンを推察しつつ組み立てる思考。
各個人から借り受けた能力の練度とそのコンビネーション。
滑らかな飛行に流れるような戦闘技巧、それら全てがほんの少しだけ力の差を埋めている。
一つ一つはチリのような積み重ねが、山のような力の差を埋め立てている。
そこに勝機があった。そこにしか勝機はなかった。そこに勝機があると、彼らは信じた。
海中から士栗が飛び出し、音速を超過して京太郎へと迫る。
反撃も回避も防御も不可能。そういうスピードだ。
上半身を晒した彼の身体に、幾多の鎖が巻き付いていなければ。
士栗「……は?」
京太郎「リザベーション・バースト」
一瞬呆けた隙に、迫る士栗を鎖の爆散が吹き飛ばす。
自爆? 違う、本人はピンピンしているどころかあり得ない量のエネルギーを体内に込めている。
身体を鎖で縛ってから爆発させて純エネルギーとして還元する技術を、この土壇場で編み出したようだ。
吹き飛ぶ士栗に、更に追撃。
士栗「……っ、まだ、私はっ!!」
迫る京太郎に、姿勢を崩しながらもハイキック。
しかし純白の装甲まとった右腕に防がれる。
最後の最後に、諦めを見せずに手刀突き。
しかし、『その未来は視えていた』。
攻撃の合間を縫うように、京太郎の回し蹴りが突き刺さる。
一秒。
ほんの一秒の、誰もが僅かと称するであろう僅かな差。
その一秒の『未来』が、勝敗を分けた。
【#防御しぐしぐ】
必殺VS防御
0+6+65+40+6=117
0+3+100=103
京太郎ジュネッスの攻撃サイド確定!
1513×2-750+(117-103)=2290ダメージ!
リザベーション・バースト! 2280ダメージ!
青山士栗 残りHP:0
Sigrid(勝利しか知らぬ者)が、生まれて初めての敗北を知りました
皆さんの勝利です!
トェェェェイ
ヒャッハー!
しゃあっ!
しかしリザべが原作にどんどんよってってるのが心配なんですが!
っしゃあああああ!!
もう何もないよね?マッス出てくんなよマジで
よし……
大丈夫かな?
しゃあっ
あとはマッスブチ殺さなきゃ
たかが数百年の歴史でなんの不敗を誇る口避け女
人間はその10倍戦うことを研鑽してきたんだぞ
士栗「(ああ、やっぱ、この人、凄い――)」
その一撃は、決着に足る一撃だった。
ただ少女の有り余る存在感と生命力が、まだ決着がついていないのだと誤認させる。
『倒すために後一撃食らわせなければ倒れない』と、誤認させる。
士栗「(もしここで死んでしまったとしても、この人になら――)」
悪くない、とくだらない思考が回ってしまう。
死に際の彼女の加速する思考。人はそれを、走馬灯と呼ぶ。
終わりの一撃。
戦闘不能か、生死不明かも定かではない加減の効かない一撃。
もはや加減の聞く領域の戦闘ではない。
人の理の向こう側に飛び出した者達の光、支えてくれる仲間の光、自分の内側から絞り出した光。
それらを収束し、彼は最大最高の一撃を叩き込―――
「はいはいバスが通りますよ」
京太郎「がふっ」
マホ「せ、先輩ッー!?」
もうとして、突如現れたバスに跳ね飛ばされた。
謎華さん!謎華さんじゃないか!
一体謎華なんだ……?
なんてことをなんてことを
>>突如現れたバスに跳ね飛ばされた。
なんか知らんがツボった
あれ?ここって海の上……あれ?
きょ、京太郎ダイーン!
>>295
港そばだったはず
突然のバスに草不可避
何してるんすか謎華さん
謎の美少女、いったい何者なんだ…?
さっきまでの盛り上がりからのバスって・・・
>>1ってすごい、改めてそう思った
バスガデルデー
唐突すぎる展開だな…
「車には気をつけないと事故りますよって、小学生でも教わってますよ?」
京太郎「ああ、車で人を跳ねないようにって教習所で学ぶのはその後だしな……!!」
マホ「だ、大丈夫ですか!?」
京太郎「なんとか無傷だ。……ホント、なんで無傷なんだろうな」
ダメージは意外過ぎるほど意外だが、限り無く微小であった。
爆上がりしていた身体強度。一応減速していたバス。反応のタイミングが幸いした受け身。
それらが作用したにしろ、自分の最後のトドメを止めようとしたにしろ、少し派手すぎではないだろうか?
……なんて何度思った事か、何度言ったのかも分からない。
言っても無駄だと、京太郎はこの謎の女の事をよく知っている。
京太郎「……だが、こっちは……流石に限界だな」
ジュネッスを解除。同時に、下地になっていたネクサスも解除する。
吐血と失神と絶叫を同時にしたい所なのだろうが、男の意地で耐えているようだ。
ヒーローシフトは無理をすれば可能かもしれないが、格納はもう本日打ち止めだ。
既に彼の格納能力は、使い過ぎと疲弊と過負荷でオーバーロードを起こしかけている。
士栗「……マホ、ちゃん?」
マホ「士栗ちゃん! もう二人が争う理由なんてどこにもないんだよ!」
京太郎「待て、俺の方は実質人質の開放条件にマスカレイドの本体の破壊が……」
マホ「バッチリ分かってます!」
京太郎「マジで!?」
マホ「マジですよ!」
それでも、もう懸念事項は殆ど無い。
後は勝利に繋がる要因しか無く、ここまで場をコントロールしてきた謎の女も肩の荷を下ろしていた。
残るすべき事はマスカレイドの本体を破壊し、あとはゆっくりと寝て体を休めるだけだろう。
「(よし、これで……)」
その思考は、傘の少女の思考。
((チェックメイト))
この思考は、傘の少女と仮面の思考。
――二人の思考は、この瞬間のみシンクロした。
おいばかやめろ
ファッキューマッス
なん…だと…
やっぱりか…
ファッキューマッス
ファッキューマッス
一体、何が悪かったのか。
大きな戦いを終わらせて、緩んでいた警戒か。
彼の現実におけるジュネッス初起動が、予想以上に彼の生命とスタミナを削っていたからか。
マホの救出で、旧知の謎の女の登場で、誰も死なずに終わると思っていたこの戦いの顛末で。
何もかもが上手く行くとでも、錯覚したからか。
マスカレイドに二人が事前に圧勝していたからか。
分かっていたはずのマスカレイドの危険度が、彼らの中でほんの少しだけ下がっていたからか。
理由なんて、上げれば上げるほどキリがない。
しかし、事実が二つある。
マスカレイドがエクスカリバーを手にして増大した能力が、彼の偏在できる最大人数をとてつもなく増強していた事。
そして、それをマスカレイドがこのタイミングまで隠し通していた事。
切り札を互いに伏せていたのなら、切り札を最後に切った者が勝つのは道理。
暗躍する傘の裏をかく巧妙な一手の、マスカレイドはその更に上を行く。
悪役の王道その4、『漁夫の利』。
苦労せず、戦わず、鎬を削らず。誰かの努力の成果のみを、最後の最後に横から掻っ攫う。
マスカレイドはどこまで行っても悪役であり、最低最悪の唾棄すべき邪悪である。
彼の計画の全ては、この『疲弊しきった強者』と『身を守るすべの無い弱者』が一箇所に揃う、この一瞬にあった。
―――残存マスカレイド、総数約8000。
それら全ての手にエクスカリバーが存在し、その手と共に振り上げられる。
尽きた生命力を振り絞り、疲弊に震える身体に鞭打つ士栗。
命を賭した、京太郎の決死のヒーローシフト。
マホを抱きしめ、伏せるようにかばう傘の少女。
どれもこれもが、ひどく虚しい抵抗だった。
ファッキューマッス
照さん来てくれー!
うわあああああああ
タコス来い!
ファッキューマッス
ファッキューマッス
しかしここが港だと考えるとマスカレイドがビームで蒸発しそう
数多過ぎいいいいいい
>>総数約8000
ファッ!?
ファッキューマッスファッキューマッスアンドファッキューマッス
どうしようもない?
どうしたらよかったのか?
もしかしたらどこかの世界に、この展開を防ぐ事が出来た世界があったかもしれない。
けれど、そんな『もしも』はここにはない。
マスカレイドは、この「どう足掻いても乗り越えられない絶望」を組み立てるために、全てを賭けたのだ。
京太郎「(せめて、第一波だけでも……!!)」
血を吐く少年。
吐いた血でオモイヤリが濡れて、黒い柄先が真紅に染まる。
限界を超えるのが前提のシフトを、限界だと言って解除した直後だ。
瀕死の壁なんてとうの昔に超えていて、既に死の世界に片足を突っ込んでいる。
援軍なんて期待できない。そもそも、誰かが来るまでもなく。
迫る刃と避け得ぬ死は、そんなに待ってくれやしないだろう。
第一陣。
最前列のナイフの中から、当たりそうな軌道のものだけを一閃し弾く。
第二陣。
一秒以上二秒以下の間を開けて突撃してきた強靭なナイフの威力に、オモイヤリを弾かれる。
第三陣。
ギリギリの所で、非戦闘員二人を抱えて刃の雨の隙間に潜り込む。
第四陣。
かわせない。どうにかしなければ二人に直撃コースが三本。
一本は右手で捉え、一本が左手に刺さり、一本が左目に刺さる。
背後でマホが、俺の代わりに悲鳴を上げてくれたような声がした。。
第五陣。
……回避の手段、防御の手段はもう存在しない。
この五手目にしてチェックメイト。
本当の本当に、これで終わりだ。
だから、せめて、この身体を盾にして―――そう思ったのが、俺だけだと、何の保証もなく思いこんでいた。
まだメインヒロインが登場してないから…(震え声)
待てよ、考え得る限り最短のターンでケリつけたやん…
…まさか時間をかけてれば援軍が間に合ったとかそういうやつ…?(疑心暗鬼)
ゆ、遊戯王なら残りライフ100以下からが本番だし……(震え声)
京太郎「――え?」
マホ「……あ……」
「そんな……!」
無数のナイフは、それぞれが鉄板を貫通して余りある威力。
一本一本が、人外にすら致命の一撃。
全て防ぐには、尋常な手段では防げない。
士栗「大丈夫」
体を張って、命を捨てて、三人を庇うような、そんな無茶をしなければ。
士栗「皆の幸せも、笑顔も、私が守るって、決めたんだ」
ハリネズミのように、彼女の全身余す事無く刃が突き刺さっている。
赤い血と共に、彼女の命が流れ出る。
士栗「だから、大丈夫」
士栗「私が……守るから」
その笑顔は儚げで、散る寸前の桜を思わせて。
風が吹けば飛ぶような、そんな風前の灯の命だった。
もう、助からない。
そんな確信が、この場の全ての人間の脳裏に走る。
京太郎「ふざけんなああああああああああああああああああああッ!!!」
【ヒーローシフト、能力発動可能!】
【負傷者への能力行使、マスカレイドからのナイフによる能力攻撃などへ発動可能!】
【どの能力を使用しますか?】
ヒーローシフト中、MAXHPを100減少させる事で以下の能力を使用可能。
・戦闘中、指定した技能を【封印】する。
・都市伝説による効果を指定。指定した効果を無効化する。
・自分のMAXHPの数値分、指定した人物のHPを回復する。
>>330
マスカレの仮面舞踏会のダメージ無効で一つ
士栗の回復で一つ
これしかねえだろ!
封印と無効化は数が多いから論外、士栗の回復一択…か?
安価なら士栗を回復!!
これは回復
士栗の回復
なんか抜け道がありそうな気もするけど…
士栗回復
一つなら士栗回復に賭ける
士栗回復
アグリちゃんを助けて
士栗回復かなぁ
しっぐ回復
エクスカリバーを無効化すればマッス分裂の許容限界超えて勝手に消滅しないかな……
HPはどれだけ回復したらいいかわからないから『マスカレイド・フォルマツヴァイ』無効かな
…待って
>都市伝説による効果を指定。指定した効果を無効化する。
まさかこれって数指定されてないから同じ効果を持ってるマッスは全員無効化できたりした…?
>【対抗神話】によるありとあらゆる干渉を受け付けない。
……やばい忘れてたあああああああああああ
>>339
あっ
やってもた
士栗逝ったか
あぁ
直接近接で仕留めようと接近してきたマスカレイドが、今まさに無人のバスに轢殺されている。
ほんの少しの時間、マスカレイドが遊びと余興で生み出したであろう間隙。
その時間で行った、尽きかけの彼の命の、残る全てを使い切るつもりで発生させた一つの恩恵。
しかし。
京太郎「なんで……なんでだ……!」
京太郎「早く、早く治ってくれ……!!」
傷が、塞がらない。
ほんの少しだけ顔色は良くなったが、それだけだ。
先程生まれた認めたくない『確信』が、揺らいでくれない。
【『真・対抗神話耐性』が発動。対抗神話を無効化します】
士栗「……いいよ、もう」
京太郎「待て! 良いとか悪いとか、そんなあっさり諦めてんじゃねえ!」
士栗「おにーさんの命削ってまで、無駄撃ちしないでって言ってるの。私の事は、私が一番分かるから」
京太郎「諦めんなって言ってんだろ!?」
士栗「……もー、ホントに、もー。おにーさん、素敵だよ……ホントに」
マホ「士栗ちゃん! 待って、待って、まだ私……!」
士栗「マホちゃん……ちょっといい?」
マホ「え……?」
声が掠れている。
認めたくなくても、認めたくなくても、『それ』が身近に迫ってきている事が分かる。
それなのに、横になっている士栗の顔は安らかで。
士栗「怖い顔してるよー、うりうりー」
マホ「や、やめてよ士栗ちゃん……」
士栗「私に何かあったら、復讐鬼にでもなりそうな顔してるよ」
マホ「……」
士栗「本当に、いい友達だよ、マホちゃんは……」
それでもその顔色は、死体と間違えてしまいそうなほどの土気色。
せめともうちょっと考える時間欲しかったよ…
(´;ω;`)
これは正しい選択肢なら生存√あったのか…?
これ選択肢的に士栗ちゃん生存するか否かだったのか……
うわああああ……うわああああああ
この敗北感
ファッキューマッス…
ごめんなさいドヤ顔で回復一択かなんて言っといてなんだけどもうちょっとシンキングタイムが欲しかった
この選択肢を選ぶことを予測してやがったなこの>>1は
ごめん士栗ちゃん、助ける方法見つけられんかった
クイックロード欲しいれす^p^
俺達は大馬鹿者だよ
二つ使えるなら、指定技能封印からの回復かね?
つーか己の意思で勝ち取った特性だってんなら味方の回復ぐらい受け付けてくれても良かろうに融通の効かんネオ口裂け女め…(´;ω;`)
戦闘頑張ったのに…こんなのってないよ…
お前ら落ち着け
マジ遊戯王だよな
裁定云々は置いておいて、強制発動ってのがまた
ダメージ無効もすでに食らってる分まで無効にできなかったんじゃないかな・・・
どちらにしろ嘘だと言ってほしい展開
マスカレイド「いつもは地の文まで気にしているのにちょっと誰かが死にかけたら冷静さを失うとは……愉快ですねぇ」
烈火を戦闘で使わなければ救えたという
士栗「ね、笑ってよ。マホちゃんの笑顔、好きだからさ」
マホ「笑えないよ……こんなの、笑えないよ……!」
マホ「力があったら、みんなみんな壊してしまいたいくらいに、私の無力が悔しい……!」
士栗「あはは……こんなに大切に思ってくれる友達が出来ただけで……恵まれてるよねぇ、私」
彼女の力は、未だ成熟の域にはない。
自覚している事と制御出来ている事は別。未だ彼女は、力を手にする手段を知らない。
悔しさで涙がこぼれ、声は震え、握り締めた手は爪が食い込んで血を流している。
何も出来ず、その『終わり』を見つめる事しかできない自分に、夢乃マホは絶望していた。
そんなマホの耳に、大切な親友の言葉が届く。
「気にしないで……とか。言えないからさ、だってそれじゃ寂しいから」
「……私、寂しがり屋だから」
「忘れちゃって……とか。言えないからさ、だってそれじゃ悲しいから」
「悲しいのは……嫌なんだ」
「だから、お願いしておくね」
「『私の事、忘れないで』」
「『私の仇、取っちゃって』」
「それで……貴女の中のその感情は、そこでおしまい。ね?」
「怒るのはまだいいけど、誰かを憎んだり、恨んだり、そんな理由で傷つけあったり」
「マホちゃんには、そういうのちょっと似合わないよ」
「だから、全部終わったら、そこからは。私の大好きな友達の、貴女のままで……」
終わりゆく生命には、美しさがある。
だから士栗のその時の笑みは、途方もなく美しかった。
夢乃マホは、その笑顔と言葉を決して忘れる事は出来ないだろう。
マホ「……うん。約束、する――」
その笑顔が胸にある限り、彼女が黒い感情に飲み込まれる事は未来永劫無くなった。
士栗が生まれて初めての親友に送った、一つ目の贈り物。
呪いを弾く、友誼の祝福だ。
>>362
あああ、そういうことか!結果が跳ね返ってくるって!
これで黒が言ってた条件が果たせなくなるのかな
マズイな
いくらなんでもそこまで予測できないよ(マスカレドならしかねないけど)…
烈火の在庫も全部マスカレイドに盗まれてるっていうね
ファッキューマッス
次のループに期待しよう!
この世界はあきらめよう
この京ちゃんも黒化させて次の京ちゃんに託そう(錯乱)
跳べよおおおおおお
そして、二つ目の贈り物。
士栗「手、出して」
マホ「……手?」
士栗「ずっとずっと、色んな物をマホちゃんに貰って来た」
士栗「……何か、返せないかって、ずっと、思ってて……」
士栗「ようやく、返せそう」
マホ「士栗、ちゃ――」
握った手から、伝わる想い。伝わる力。伝わる温度。
鏡の中に、焼け付く鏡像。
何でもなかった彼女の力が、指向性をもって一つの形に染まる。
マスカレイドですら予想していなかった。
現状ではマホのコピー能力が励起する可能性は、0%以下の確立でしか無いはずだった。
だからこそその可能性を捨て置いて、京太郎が絶対にマホを庇うという確信の元に、この戦術を組立てたのだ。
0%の事象の発生。
だからこれを、人は『奇跡』と呼ぶのだろう。
友情が生んだ奇跡とでも称賛するのだろう。
……冗談ではない。奇跡の一言で片付けるのはあまりに失礼だ。
奇跡ではない。
絆が生んだ必然だったと、彼女の想いが生んだ必然だったのだと。
これより『彼女達』が、証明する。
マホ「……ちょっとだけ、待っててね。士栗ちゃん」
士栗「……うん、行ってらっしゃい。マホちゃん」
マホ「行ってきます。先輩は、二人を」
京太郎「……分かった、こっちは任せとけ。気を付けてな」
この際マッスに対する有効打になる能力じゃなくていいからこの場の全員が生き残れる能力であってほしい…
やれマホやっちまえ
マスカレイド根こそぎ潰してくれ
場所知ってるんだし、一撃で屋敷が壊されるんじゃない?
マスカレイドの本体ぶっ壊すのかな
死んでいく友から友へのバトンか・・・
マホ、マスカレイドをこの世から消し去れ
徹底的にやったれ!!
唐突に士栗どついてくれないかなマホ
「おや、少しぶりですね」
「どうしましたか?」
「自分が捕まる代わりにあの人達の助命嘆願ですか?」
「押している此方にメリットがないので却下ですね」
「では、さらわせていただきましょうか」
「ご安心を。あの中でも、貴方だけは殺さない予定でしたので」
「元々貴方に死なれては困りますからね」
「しかし未だに一人しか致死に至らないとは、ゴキブリのようにしぶとい」
「真っ先に死に至ったのがフリーメイソンの裏切り者の口裂け女とは……これも因果応報ということでしょうか」
「妥当な結末でしょうね」
「人は誰しも幸せに終われるわけではない。都市伝説なら尚更」
「本当に人魚姫のようですね……ふふっ、失敬。思わず笑ってしまいました」
何がおかしいんだろう。
何がおかしくて、こいつらは笑ってるんだろう。
何がおかしいと、こいつらはあざけ笑ってるんだろう。
マホ「あの子は、いい子だった」
「はい?」
マホ「幸せになるべきだと、そう思ってた」
「それが、何か?」
マホ「大切な、友達だと思ってる。これまでも、これからも」
「はぁ、そうですか」
マホ「今私は、すごく泣きたい。膝をついて、思いっきり泣きたい」
「それがどうかしましたか?」
マホ「でもその前に……しなくちゃならない、事がある。士栗ちゃんが、行ってしまう前に」
マホ「あの子が大好きな私のままで、最後に別れを告げたいから」
マホ「今ここで、この気持ちに決着をつける。ほんの少しの間だけの、私の復讐心に」
『許せない』。
正しい怒りなんて無い。
あるのは憎しみと、あの子の痛みを何倍にもして返してやりたいって気持ちだけ。
……だから、その気持ちは全部ここで吐き出していく。
大丈夫。 あの子の想いは、ちゃんとこの胸の中に在る。
「……まさか」
「いや、そんな、バカな。そんなご都合主義が」
「友情で奇跡が起きたとでも!? そんな、そんなことが現実に」
マホ「あればいいよね、奇跡。本当に欲しい奇跡は、望んでも降りてきてくれないってさっき知ったけど」
こうして見ると青いバラって本当にあってはならない反則レベルの奇跡だったんだね
8000を超えるマスカレイド。
「それでも私は、これを『奇跡』だなんて陳腐な言葉にしたくない」
対峙するのは、小さな小さな一人の少女。
「―――口が裂けても、言いたくないよ」
……いや。今は、一人じゃない。
>>381
一度きりの超弩級の反則技はそうそうないんだよな・・・悔しいが
真・ルーベライズを士栗に装備出来ないのかそれも都市伝説無効で無効か?
マホが咲から青いバラをコピッて来れば出来るんじゃね?
>>384
すでに砕けた後とか?
京太郎も結構ナイフ食らったっぽいし
>>384
ルベは身代わり人形みたいな感じだから、もう既に致命傷負ってる場合は無理なのかも
士栗「おにーさん」
京太郎「……なんだよ、無理すんな」
士栗「ちょっとちょっと、こっち来てよ」
沈痛な面持ちの京太郎。
罪悪感に濡れたまま、彼は士栗のそばに寄って行く。
彼女の顔が見れない。何も出来なかった自分を恥じている。
そんな、目線を合わせない彼の頬に。
……何故か柔らかい、感触がした。
京太郎「……!?!??! おま、死にかけてるくせに、何を」
士栗「んふふ、ちゅー。死にかけてるから、やり残した事は全部やっておきたいじゃない?」
京太郎「だからって、おま……!」
士栗「貴方は悪くない、貴方が貴方を許せないなら、私が貴方を許すよ」
京太郎「……!」
士栗「貴方がくれた治療の、ほんの少しの体力で、私は今も生きていられる」
士栗「10分にも見たない延命だろうけど、それでも……二人に、お別れが言えた」
士栗「だから、ありがとう。あなたはちゃんと、私を助けてくれたんだよ」
もう視認のそれと変わらぬ顔色。
眼の焦点はあってないし、時折咽るその姿がひどく苦しく見える。
……それでも、それでも。彼女は救われたと、ありがとうとこちらに告げる。
それが、ひどく心に痛い。
士栗「第一、左目が潰れるまで頑張ってるおにーさんを、誰が責められるの?」
士栗「ホラ、しゃんとして。私にあげられるものは、これしか無いけど」
以前、どこかで見た仕草。右目と左目の違いこそあるが、とてもよく似た仕草。
京太郎の左目に片手が添えられ、士栗が左目を閉じる。
やがて左目から手がどけられた時、そこにはいつもと変わらない……いや、少しだけ色の違う、そんな目が収まっていた。
黒太郎も潰れたの?
父親と同じことしておる
やっぱり親子だったんだなぁ……
>>389
黒は右眼
あとあぐりちゃんは地の文読む限りHPが0になってから攻撃を食らってるので、ルーベライズは意味が無いと思われる
憩でも駄目なんかな
>>392
この場にいればいけるかもしれんし京ちゃんに余力が残ってれば格納で呼び寄せることも出来たかもね
二次創作のオリキャラにここまで感情移入したのいつぶりだろうね、あーもうマッス絶滅させてえ
とりあえずゲーム的には10万以上のダメージ受けてるからな
士栗「私の目、大事に使ってね?」
京太郎「士栗、お前……」
気付けば、身体の負荷も軽い。
元々今日は負荷を軽減し長時間展開する一日ネクサスを起動済みだ。
……これなら、あと一度なら。
ジュネッスだって、使えるはず。
士栗「私が居なくなっても、おにーさんとマホちゃんが幸せで居てくれるなら、そこそこ心残りはないよ」
存在感が、加速度的に希薄になっていく。
今にも事切れそうな士栗に「すぐ戻る」と一言告げて、旧知のバス女に彼女を任せネクサスを起動する。
京太郎「……お前、生まれ変わったらまたここに来い。一回だけなんでも言う事聞いてやる」
士栗「ぷっ……あはは、なにそれ」
そしてジュネッスを上乗せし、戦場へとかけ出した。
士栗「……ん。じゃ、約束ね? ……忘れてなんてやらないし」
憧と士栗が同じお願いをして修羅場に・・・
これで京太郎の娘に・・・とかなったら号泣するわ
ってかたぶんこの言い回しそういうことだよね
とりあえず住人の怒りとか後悔とか諸々全部マスカレイドに叩き込むとしよう
なんか可能性とかないかな、悲しすぎる
携帯電話とかで憩さんよべないかな
もう一度戦闘?マッスぶん殴る機会くれるのか
これで終わると思っている住人サイド
そんな訳なかろう
姫様呼んで円環之理を呼び出したら?
一応少女を救うというシステムなんだし
彼が辿り着いたその戦場は。
ただ一人の荒れ狂う怒りによって、美しさすら感じる凄まじさを顕現させていた。
http://www.youtube.com/watch?v=P4TMyHTLsoQ
【夢乃マホ/口裂け女】
HP:2500
ATK:1500
DEF:1500
・保有技能
『Sigrid/分かち合う勝利』
<<高速機動>><<遠隔攻撃>><<立体飛翔>>
思い出の中の最強。在りし日の思い出、彼女の中の最強のイメージ。
自分の勝利は彼女の勝利。彼女の勝利は自分の勝利。二人で掴んだ勝利の証。
自身の判定値を+100する。
「ダメージを無効にする」効果を任意で無効にする事が出来る。
上記三つのカテゴリーの技能を持たない敵との戦闘時、一つにつき判定値+20。
『永久の友情』
誰かに与えられたものではない、己の意思で勝ち取った友情。
友情から絆を成した証。他者に決して揺らがされない、確固たる友誼の証明。
ある日に出会い、共に楽しい日々を過ごし、かけがえの無い存在として認めた物語。
この能力を獲得してから一度のみ、このキャラクターの【死亡】を無効化し、HPを全回復させる。
ダメージにより敵HPを0にした時発動。
ダメージの超過分の数値を、戦闘に参加している好きな対象に好きな配分でダメージとして振り分ける事が出来る。
今ヴァルゴ使ったら
HP、ATK、DEFが+800000
判定値+120000
になるのか…
憩さんが叩いて直すのは都市伝説だから無理
黒から娘へは今、言葉ないのか
能力説明文が・・・
マホとマスカレイドが戦ったらマスカレイドの判定値8000を超えられず負けてしまう
マホ「士栗ちゃんの痛み、無念、悲しみ、奪われた未来」
マホ「ぜんぶ、ぜんぶ、ぜんぶっ!」
マホ「数倍にして、思い知れぇえええええええっ!!」
戦闘に、参加できていない。
マスカレイドが戦闘に参加する。
そのマスカレイドが行動する前にマホが腕を振り、全てをなぎ払う。
何も出来ずに、仮面達が散っていく。それは正当な感情の爆発を下地にした、無力なる者の叫びだった。
そしてまた、彼女の腕が振るわれる。
【攻撃判定】
【行動判定するまでもなし。ダメージ判定のみ】
>>413
コンマ99こい
ほい
薙ぎ払え!
それっ
ん
ぶっぱなせ
悪くないコンマ
>>405
士栗が無効化するのは対抗神話であって都市伝説じゃないから可能性はゼロではなかったんじゃね
もうすべてが遅いけれどもさ
1500×2-1+(74)=3073ダメージ!
マスカレイド1、撃破!
『永久の友情』発動!
マスカレイド2撃破!マスカレイド3撃破!マスカレイド4撃破!………マスカレイド3072、撃破!
一撃総撃破数、3073体!
※マホも士栗も対抗神話ではないので、対抗神話耐性が発動しません
何このバ火力すげえ!
>>416
そうだったな
だれかの時間の都市伝説で戻れないのか
既に何千体のマスカレイドが散っただろうか。
死にゆくそばから死体が霧散していくため景観は損なわないものの、キリがない。
何より、時間がない。
彼女の目的は、士栗の生命の灯火が消える前に、この戦いに決着を着けることなのだから。
京太郎「マホっ! 何やってんだ!」
マホ「あ、せんぱ――」
京太郎「マスカレイドの『本体』はどこだッ!」
マホ「―――っ!」
京太郎に声をかけられるまで冷静さを失っていた自分に驚愕するも、マホも即座に返答を投げつける。
マホ「宇宙です!」
京太郎「――は?」
マホ「フリーメイソンの個人所有宇宙ステーションです! アイツ、屋敷を宇宙に浮かべてるんですよ!」
京太郎「なん……だと……?」
宇宙キター
思わず吹いてしまった
そら見つからんわ
そんなアホなことやると思わねえわ
地上を焼き払う憂いもないすこやんに頑張ってもらう?
それとも核クラスの力で京太郎が破壊する?
宇宙とはたまげた
そら見つかりませんわ
彗星ぶつければいいんじゃね(適当)
ついにアラフォーシフトの出番か
彗星さん出番ですよ!
>>427
代償は婚期
コメットシフトだと
それだと安価神によって一瞬で退場になった彗星を思い出す
6人の若者で老人を支える年金シフト来るか
流石にすこやんもそこまで年を取ってはいないと思う…
常人であれば、ここで手出しを諦める。
マスカレイドの安全策は、常人の思考の範囲内では間違いなく完璧だ。
……常人の思考の、範囲内では。
マホ「どうしますか先輩!」
京太郎「決まってんだろマホ! 両手組んでジャンプ台になれ!」
マホ「……えっ」
京太郎「早く!」
マホ「ああもう知りませんよマホは!」
夢乃マホが両手を組み、そこに助走をつけた須賀京太郎が片足を乗せ。
マホの両手と、京太郎の片足。
二つの力が相乗し合い、京太郎を空高くへと打ち出した!
京太郎「とどっ………けぇぇぇぇぇッ!!!」
赤マントを流線型に。
飛行するよりも、加速を続け勢いを殺さぬように。
ホシガミの力を使って宇宙空間に適応し、マホが照魔鏡で位置を探り、そこへまっすぐに京太郎を打ち出した先に進んでいく。
その先には、奇妙な形の衛星もどきが浮かんでいた。
……躊躇いもなく、ぶん殴って破壊する。
再度の地球突入も赤マントと重力制御であっという間に軟着陸。
地上に戻ったその時には、数分間の地球離脱であったにも関わらず、マスカレイドは残り一体しか生存を許されては居なかった。
京太郎「こいつ、だけか」
マホ「ですね。肉体の再生産が出来ない以上、こいつを仕留めれば本当の本当にマスカレイドは消滅します」
仕事早っ!
1レスで終了したwwwwwwww
えっ
マッスすごいあっさり全滅してしまいそうなんですが
単騎宇宙特攻して単独大気圏突入
もう人間じゃねーわ
なにをいまさら
その時不思議な事が(ry
コイツらどこまでいくんや!
マスカレイド「……正直、驚いています」
マスカレイド「ふざけてるとしか思えないような出来事の連続があったとはいえ、貴方達が……」
マスカレイド「貴方達が、私の死であったとは……」
京太郎「言い残す事はあるか? 命乞い以外なら聞いてやるぞ」
マスカレイド「……では最期に。毒と負け惜しみを吐けるだけ吐いて逝きましょう」
「あなた方が今私に向けている、その目」
「その目はなんですかね? 正義感? 怒り? 嫌悪?」
「いいえ。それは『優越感』と言うんですよ、倫理とかいう神様を信じている教信者殿」
「正義を免罪符にして悪を見下ろすあなた方が、その為に他人を悪と断定するあなた方が」
「反吐が出るほど大嫌いです。なので今日まで、あなた方が苦しむ姿で割と楽しませていただきました」
「私達は、善悪で他人を見下したりはしない」
「私達の悪意に、区別も差別も選別もありません。我等の悪意は平等です」
「善人も悪人も若人も老人も男性も女性も大人も子供も問わず、等しく害します」
「あなた方の善意のように、不平等が当たり前ではないんですよ」
「いつまでもそうやって、正しさの御旗を掲げて悪を見下し悦に浸っているがいい」
「最後に勝つのは、悪(わたしたち)だ」
京太郎「……言いたい事は、それだけか?」
マスカレイド「ええ、語るべき負け惜しみは全て語り終えました。後は誰かが私の後に続くでしょう」
京太郎「続いてきても、何度だってぶっ飛ばしてやるさ。マホ」
マホ「……もう、誰も死なせない。誰があなたの後に続いても」
マスカレイド「おやおや、それは怖い」
マスカレイド「ああ、悔いも未練もない。悪の勝利を信じて終わる事が出来る、これ以上の贅沢など―――」
こうして。
長きに渡り多くの人々を苦しめた悪が、また一つ正しき人の手によって滅びたのだった。
なるほど感動的だな
だが無意味だ
苦しんで死んで欲しいと思うけどコイツ絶対なにやっても笑いながら死んでくよなー
まだ何かあるようで怖い…
こいつだけは苦しみ抜かせて生まれてきたことを後悔させながら絶滅させたかったけど無理だったか
http://www.youtube.com/watch?v=RDMXVvHSnJ0
京太郎「士栗、見えるか? ここがお前が通う予定の、中央高校だ」
士栗「……ん、ごめん、もう見えなくなってきた……」
京太郎「……そっ、か……」
マホ「……」
空から降り立った少年の腕の中には、お姫様抱っこされた少女が一人。
そして二人の後についていくように、小さな少女が一人。
校舎には誰も残っていない。……それが何故か、救いであるように思えた。
士栗「あ、でも体育館と教室には行ってみたいな……見えなくても」
京太郎「へえ、なんでだ?」
士栗「入学式と、授業だけが楽しみだったから……だから、ちょっとね……」
京太郎「そうか。んじゃ、まずは体育館だな」
マホ「……っ……」
声はか細い。何十年も病院で寝たきりの、老人のように。
二人の聴力で初めて聞き取れる、そんな声。
……もう、声を出す力も残っていないのだ。
京太郎「……スマン、士栗。あの時、皆をかばって死んでたのが俺だったら、お前は……」
士栗「……やめなよ」
京太郎「……士栗?」
士栗「自分がどうでもいいやつだとか、そういうのやめなよ」
士栗「それが、本音だったとしても」
士栗「誰かが信じた貴方の価値を、貴方が否定しないで」
士栗「私が信じる貴方の価値を、否定しないで」
京太郎「っ」
―――『貴方が貴方をどうでもいい存在だと思っていても』
―――『周りの皆は、そうは思っていない』
――― これだけ、覚えておきなさい
京太郎「(なんで、こんな時に……俺は)」
京太郎「(それも、こんな、手遅れになってから……!)」
ヒッサのセリフが
京太郎「体育館についたぞ。まあ、まだ入学式の準備は途中なんだけどな」
士栗「……ここが、そうなんだ」
入学式の準備が十全なら、ここで入学式もどきをして彼女の未練を晴らせたかもしれない。
……けれど、そうはならなかった。
未だに体育館は常の姿で、ここには彼女の望むものはない。
ただ、虚しいだけだ。
ただ、悲しいだけだ。
マホが先程から俯いて、ただの一つも言葉を紡げないのも、きっとそう。
溢れそうなくらいに、ただただ悲しい。
士栗「ねえ、おにーさん」
京太郎「なんだ?」
士栗「私はもう終わってしまうから、始められないけど……ここから、あなたを始めさせてみたいと思う」
京太郎「は?」
士栗「それを、私が、この世界に生きた、最後の証にする」
京太郎に首肯して、彼女は壇上の席に座る。
それは京太郎と向き合う形であり、彼の視線をまっすぐに捉える位置。
死に体な彼女の瞳に力はない。
それでも、何故か圧倒される必死さが込められていた。
士栗「ね、おにーさん」
士栗「借り物の理想と、憧れの人の姿を柱に立ってる自覚はある?」
虚を突かれたように、少しだけ京太郎が狼狽する。
だが、少しだけだ。
すぐに持ち直し、少しだけ苦い顔で誠実に答える。
京太郎「……ある」
士栗「あるんだ? ちょっと意外」
京太郎「最近、ちょっとトリックスターな人に色々言われてさ……考えては、いたんだ」
士栗「ふーん」
この話題は、彼にとっての急所に近い。
だが、急所自体を突いた者は居なかった。
急所に気付く者がまず片手で数えるほどしか存在せず、それらの全てがその急所に触れる事をしなかった。
触れてしまえば、どうなるか分からなかったから。
士栗「だったらもう、借り物の理想の柱をその人の姿を支えにして立つのは辞めるべきだよ」
士栗「それに憧れてるのも分かる。それに焦がれてるのも分かる。それはもう貴方の本心になってるんだって事も分かる」
士栗「それが正しくて、尊くて、価値のあるものだってのも分かる」
士栗「でもね、それは駄目だよ」
京太郎「待て士栗。お前、何を――」
それでも彼女は、彼の急所に触れ続ける。
誰も触れ得なかった、彼の急所に触れ続ける。
そして彼が耐え切れなくなり、言葉を遮ろうとしたその瞬間。
士栗「だってその理想で誰かを助けた時、おにーさんは……『あの人が間接的に助けたんだ』って、心のどっかで思ってるでしょう?」
京太郎「―――――」
急所よりも更に深く。彼の深奥の、彼の心奥まで踏み込んだ。
そこにある、いつか誰かに打ち込まれた、唯一無二の美しく歪んだ楔まで。
「それじゃダメ。ちゃんと、真っ直ぐな気持ちで、混じり気のない気持ちで、『ありがとう』って言葉を受け取らなきゃ」
「『それ』を支えにしなくても、もう貴方は今のままの貴方で在れる」
「貴方は貴方の意志で、沢山の人に手を差し伸べてきた」
「でもその根幹に、偽りがあっちゃダメ」
「誰かに憧れたとかじゃなくて、誰かに優しくして欲しいとかじゃなくて、しなくちゃならないとかじゃなくて」
「もっと、素直に、単純に」
「あなたは、あなたの思うまま、望むままに、手を差し伸べていいんだよ?」
「じゃないと、きっと」
「『その時』が来た時に、おにーさんは取り返しの付かない失敗するよ」
「取り返しの付かない事、なんてさ」
「私で終わりにして欲しいかな、なんて……」
真摯な瞳。
いつからか、彼は言葉を発せなくなっていた。
彼女の穏やかであっても飲み込まれそうな深い雰囲気に、呑まれていた。
生死の境界を越えかけている今の彼女は、普段の彼女よりも多くのものが見えている。
それらの超越的な技能と、もはや灰の粒程にしか残っていない生命の残りを、彼の為に使っているのだ。
だからその言葉は限りなく真実に近いし、その言葉は耳を塞げない不可思議な力を持っている。
文字通りの『命懸け』は、彼の心に変革の種を植え付ける。
京太郎「だったら、どうしろってんだ」
京太郎「『これ』以外の理由で生きる方法を、俺は知らない……!」
それが良き変化か、悪しき変化かは分からない。
「出来れば、だけど」
「『自分の夢の為に戦う』とか、カッコイイんじゃないかな……」
それでも、彼が変わらないという事だけはありえない。
本当に、最後の最後の時。彼女は須賀京太郎の心の中に、自分が生きた証を刻みつけた。
士栗の願い叶えないと
―――その結果を受け入れる覚悟だけしとき
士栗「……ああ、そうだ、マホちゃん。ソファーの下に隠してたチョコ、食べていいよ……」
マホ「うん、うん……!」
京太郎「(結果を……受け入れる……?)」
ここは、京太郎の教室だ。
士栗の要望で、京太郎の席の前にマホ。右隣に士栗が座っている。
……これも、夢だったのだと。
こうして友達とただ無為に話す事が夢だったのだと、士栗は語る。
ささやかな夢。普通の人なら、誰だって日常の一巻でこなしてしまう夢。
そんな夢すら、叶える権利を彼女は手に入れる事が出来なかった。
京太郎「(俺の……せいで……こうなったって、そう思って……)」
京太郎「(それを、受け入れる……?)」
ここで、一つの命が失われる。
そして、一つの涙が流される。
何をやっても、止められない。
京太郎「(何が、寺生まれだ……!)」
京太郎「(女の子が泣いてて、それをどうにも出来ないくせに、何が……!)」
士栗の笑顔は安らかだった。
マホの泣き顔は、明日へと引きづらないための別れを惜しむ決別だった。
……それでも。
青山士栗に、『終わって欲しくなかったのだ』。
そんな彼らの意思を無碍にするように、時は待たない。彼女は別れの言葉を告げる。
「ああ、がっこう、行ってみたくて、それで」
「おにーさんとか、マホちゃんとか、みんな、みんな」
「あたらしいともだち、とか、しらないこと、たく、さん、おぼえて」
「でも……それをぬきにしても、わたし、しあわせで」
「がっこう……は、こころのこりじゃないけど、それでも、心残りはあって」
「さいごに、もういちど、あのひとに……」
―――おつかれ。よく頑張った―――
―――お前は俺の、自慢の娘だ―――
「……あ……れ……?」
「ここに、いない……はずなのに……」
「どこに……いった……のか、わからなかった……のに」
「ああ、でも、そらみみでも、うれしい」
「もう、こころのこりがないもん」
「わたし、しあわせだった」
「ありがとう、まほちゃん、おにーさん」
「それと……おとーさん」
ああ…
うあぁ・・・
京太郎「……おい、何とか言えよ」
黒「……」
京太郎「お前に託されたものも守れねーで、お前の大切なもの、最後の希望も失わせて」
京太郎「……でかい口叩いておきながら、何も出来なかった俺によ!」
黒「……すこし、静かにしてろ」
京太郎「お前が途中から俺に何も言わなくなったのも、俺に失望したからなんだろ!?」
黒「少し、黙れ」
京太郎「新技開発して得意気になって、勝ったつもりで、最悪のタイミングでかばわれて……笑えよ!道化じゃねえかっ!」
黒「黙れっつってんだろうがこのクソガキがァッ!!!」
精神空間で、地盤を叩き砕くパワー。
彼が今まで保有していなかった、単体の力で絶大な力を発揮する能力。
……そう。
『彼の目の前で死んだから』、彼はまた一つ力を獲得した。
彼の中には、新たに口裂け女の力が宿っている。
京太郎「……あ」
黒「……お前に途中から語りかけなかったのは、怖かったからだ」
黒「自分で何かをしてそれが余計に作用して、また大切な人が死んじまうのが怖かったからだ!」
黒「ずっと上手くやってきてたお前なら、丸投げしても最高の結末に持ってってくれると盲信してたからだ!」
黒「『自分のせいで』誰かが死んで、その罪悪感に呑まれるのが嫌だったからだ!」
黒「そして今は、何もしなかった自分に後悔してんだよ! だから黙ってろつったんだ!」
黒「また……また、死んじまった……クソッ、クソッ、チクショウ……」
黒「……悪いが、今の俺はお前の望んでる『罰』を与えてやれねえ」
黒「しばらく、一人にしてくれ……」
「……なんだよ……」
「どうすりゃ、いいってんだよ……」
「……士栗……」
「ダメだ、あの世のアイツに情けない姿だけは見せられない!」
「踏ん張らねえと……だけど」
「本当に、どうすりゃいいんだ」
「………」
「……照ちゃん……」
第二十二話・完
【次回予告】
「お、お姉ちゃんが……帰ってきた……!?」
「久しぶり。背、伸びたね。京くん」
第二十三話前編:Wind from the sun/太陽からの風
パワポケの彼女攻略バッドエンドばりの理不尽でしたね
マスカレイドはこんな楽な消え方させたくなかったわ
本日の投下はこれにて終了。マジでお疲れ様でしたー
おかしいな・・・今日は五時に家を出る予定だったのに・・・
平日前に長引かせて申し訳ないですー
さて本日の話ですが。実は鏡ルートを選択した時点で、士栗は九割がた死ぬ運命にあります
ルート仕様です。ただし生存ルートもあるっちゃありますが、失着のせいでああなったというわけではないのでご安心を
回復も失着ではないです。アレがないと続くマホ参戦イベントがなくなるので
士栗は戦闘終了時点で実質HP0。マスカレの攻撃を受けた時点で死亡が回避不可になります
その時点でグレンラガンのニア状態です
戦いは短くても長引いいてもイベント発生。ただ長引いたほうがマズい展開になります
あと細かいレス返しは今夜。お付き合い頂いた方には感謝感激です
では、また
朝まで乙
今回は大分心がへし折れた…
乙
士栗は心残りなくいけたんだね
ただマスカレが居なくなってもまだ何か残してそう
乙でした
ゴメンよ士栗ちゃん・・・
乙ー
鏡選択のとこでほとんど決まってたのか…
てか5時ってもうすぐじゃないですかー
乙
鏡は実質マホ参戦ルートってところか
まあ士栗は正直諦めてた
乙
その1割を掴みたかった
いつかは生存ルートについて詳しく聞かせてくれよ
乙
なんだろうな、この・・・欝とは違う、でもなんか悲しい感じ
乙
仲間の死なないご都合展開より個人的にはこういうのの方が好みだな
そしてこのスレ内でも1、2を争う位には好きだったマスカレイドが消えちゃって残念だ
乙でー
士栗はアレだ、黒が死んだ時にたどり着いたっていう場所で「おとーさん」発言してみんなをなん、だと……させてるよきっと
そして和と黒太郎が吊るし上げをくらうと
忘れられてるがあぐりちゃんは四天王の三人目、マスカレイドは四天王補佐
そろそろ本気で大詰めだ
>>太陽からの風
照の能力は腕竜巻→バタフライエフェクトかと予想してたけど、まさか太陽風……?
乙です
乙・・・泣いた
というか要所要所のBGMが反則すぎると思う
しかし>>1の言い方を見ると他のルートでも生存率1割のキャラがいたのかね
次回予告がこれまでになく短いのが気になるところ
マスカレイド、きみが死んだらへやががらんとしちゃったよ
でも……すぐになれると思う
だから………
心配するなよマスカレイド
>>479
おいやめろ
原作よろしくどこかからマスカレイドの置き土産が出てきたらどうすんだ
23/26話、残り四話、最終章突入
もうこのスレもそろそろ完結か
何を書き込めばいいのかわからない
>>479
マスカレイド「ウソ800、これを飲めば幸せを望めば不幸になり心温まる喜劇を語れば陰惨な悲劇が起こり希望に溢れた未来を話すものはどうしようもない絶望を味わうよ」
・首領
・魔神
・京太郎の両親とトシさん
・回収された剣
・将門公の首塚
・四天王最後の一人
・二年前の戦い
・てるてる
あとなんか伏線あったっけ
>>484
永水や宮守組と一緒に来た謎の転校生片岡さん
>>485
あいつはもう消した!
>>486
だからお前は誰なんだよ…
>>487
タコス一派も一枚岩ではないからな
完全に一枚岩じゃねーか!
ここテン
四天王最後の一人はドヤ顔で出てきて照にプチッと潰されそう
もう尺もあんまりないし
マッスルドリンコんばんわ
ここからは閑話増えていくと思います
やっとあの子が出せる・・・長かった・・・
>>158
ホモは帰って、どうぞ
>>295
何かと思ったら最後の回し蹴りで港まで吹っ飛んだと描写するシーンを書き忘れていた件
申し訳ない
>>338
できましたー。キャラ指定はなかったので
そしたら謎の女さんフリーになってたんじゃないですかね
>>384
一言で言うなら、この時点で『手遅れ』でした
>>385
もう咲ちゃんパンピーです
>>392
何度か作中で言われている通り、憩ちゃんも万能ではありません
失われた血や体力も戻せない、治すのではなく直すだけの能力です
>>399
>>402
京太郎が格納できないのであれば単なるいい的が増えてしまうので・・・
実際、庇う相手が居なかったら京太郎と士栗は何が何でも逃げと回避に徹せたでしょうし
それが実を結ぶかは別として
>>484-490
この流れよ
士栗ちゃんの生存条件に深く関わるのは
・怜回のルート選択
・対抗神話以外の回復手段
・ここまでの話の安価(出会っていた仲間etc…)
・かけたターン数
・戦闘の勝敗
この辺りです。例えば、回復技能を持つ仲間とか
探索場所や各安価は意外な所で意外な人が出たり回数や登場した人物がその後の展開に関わってきたりなどもするのです
ですが今回は特に失着無かったと思います。これ以上があったとしても、これ以上を求めるのは酷でしょうしね
ちなみに戦闘に敗北していれば士栗ちゃん自体は確実に生き残りました。余力残るので
ただし他のキャラに死亡フラグの乱立と実行、五章の難易度爆上がりというおまけが付いて来ますです
彼女のこの結末が最善か最悪かどうかは、このスレが終わってみるまで分からないかとー
マッスって現象型のはずだけど、もともとああいう性格だったんだろうか?
本体(屋敷)でさぞドロドロな愛憎劇やら策謀が繰り広げられてたんかね?
首領めっちゃリスペクトしてたしアイツのせいじゃね?
京太郎が黒から聞いた話だけでマスカレイド以上の悪とか言ってたよーな
>>494
なるほど確かに、元々は無害っぽい都市伝説なんだよなぁ
よっぽど黒く染められたのか、はたまた素質があったのか……
憩ちゃんブッチ切れた腕も繋げるチートだけど繋ぎ直したら短くなっちゃったりすんだよね
すっかり忘れてたけどWikiのテストページ元に戻しました。ちょこちょこわかりにくい表記あったみたいで申し訳ない
今後は戦闘時に要望があった時だけ早見表置くようにしたいと思いますー
>>497
サンキューウィッキ
>>495
染める……だと……?
まさか首領ってワカm(ry
>>499
キミに指摘されるまでワカメの存在をすっかり忘れていた
とりあえず、泣いた。
ワカメは色々なものを消すが得意だからね…
自身の存在すらキンクリするワカメは帝王の鑑やな
ワカメが首領だとしたら能力は腹一杯乾燥ワカメを食わせるだな
>>479は結構マジな気持ちで作中どのキャラよりも気に入ってたから喪失感が半端ない
絶対こいつは助からねえだろうなってゲスな悪役が頑張っているのは胸を打たれるものがあって元気が湧いてくる
もっと京太郎達を苦しめる姿を見ていたかったぜ……
クソ仮面、ここ最近狂ったように死亡フラグ立ててたししゃーない
因縁深いの敵役キャラほど終盤近くであっさり決着が付くものだからね
これも悪役の王道なのかもしれない
まぁこの手の悪役は死亡なり退場が登場と共に確定してるみたいなもんだからどれだけ生きてる間に動いてそしてどんな最後を迎えるかだよな
マスカレさんはちょっとオーバーワークだと思います仕事分担しないと労働基準局がフリーメイソンに来ちゃいますよ
>>>338
>できましたー。キャラ指定はなかったので
>そしたら謎の女さんフリーになってたんじゃないですかね
完全に戦犯俺だった。死にたい。
すぐに気付けなかった住民の責任だし気にしたらアカン
選択肢出た時点で士栗の死亡は確定してたらしいし、むしろ回復で延命できたんだからファインプレーだと思うよ
ネクサスシフトで2・アイテムの効果倍加。アイテムの精製。十数種のアイテムリスト入手。 か
6・問答無用の奇跡行使。制限は凄まじく大きいが、「そのレスに書かれた出来事が実現する能力」が追加されるだったら生きれた可能性が出てきたのか。
>>>338
>できましたー。キャラ指定はなかったので
>そしたら謎の女さんフリーになってたんじゃないですかね
これってつまり怪人アンサーにTTT使えば首領についてるアンサーさんも消えるってことじゃ…
格納できなかった時点でたかみーが仲間にいようとネクサス効果で回復できようとどうしようもなかったな
だな。>>320の通りそんな「もしも」は無かったんだ
黒の心中はどんなもんかね
過去のせいで自分が士栗に深く関わる事に臆病になって、その結果何もしなかったらしなかったで後悔が出て来て
TTTの存在でそこから目を逸らすのも無理だっていう
>>512
問題は電話越しに食らわせられるかどうか
そもそも俺らアンサーの能力名知らんからなー
知るんなら聞かなくちゃいけないけどそうなったら絶対勝負仕掛けてくるだろうし
照魔鏡もたぶん当たらんし
のどっちー!はやく来てくれー!
私アコチャー、今アンサーさんの後ろにいるの
という具合に電話の都市伝説の巨頭、アコ鴉の出番ですな
アコチャーを単身敵陣に突っ込ませるとか凌辱フラグにしか思えないんですがそれは
格納して飛べばええやん
>>515
京ちゃんに黒とは反対側の目をあげてるから、親子揃って残留思念残してて京ちゃんの中で再会する可能性が微レ存
ってか両目が貰い物(?)になったし、目がそれぞれの色に変わってフェイタライザーシフトとかしないかなー
厨二病全開だけど
戦闘中の描写といいぼちぼち京太郎が才能レベル肉体レベルで戦いに付いて行けなくなってるよね
ただ今帰宅
こんな時間ですが閑話やります
ちょい忙しくなりそうなので
>>493
その内やるかもですね
>>497
サンキューウィッキ
>>1もちょっと利用してたとか言えない
>>512
指定する時は正式な能力名を宣言してくださいねー
http://i.imgur.com/JorAmY6.jpg
http://i.imgur.com/VHGkRL4.jpg
http://i.imgur.com/D1ZfKMI.jpg
http://i.imgur.com/qrI7xlu.jpg
京ちゃんメモリアル
http://www.youtube.com/watch?v=9Xe2Es6yCDA
二人のどちらかというわけでもなく、二人の関係イメージしてる曲聴きつつぼちぼちまったり書いてきます
【閑話その18 ワンズ・ファースト・ラブ】
初恋……か
初恋だな
ふと、宮永咲はかつての日々に思いを馳せる。
彼女には、誰よりの大切で親しく、幼い頃より共に過ごした二人が居た。
咲は姉を、『勝つ為に生まれてきた』のだと思っていた。
咲は彼を、『照の為に生まれてきた』のだと思っていた。
何があっても、二人が離れる事は無いと思っていた。
彼女の歳がまだ、一桁であった頃の無垢で純粋な思い込みである。
そういや、2chの規制が一時的に解かれてるから、扉を投下するならチャンスやで
昔々。
この街を守る者が、いまだ須賀京太郎ではなかった頃。
その時代に、とある新人ニュースキャスターが「貴方は宮永照をどう思いますか?」と様々な人に聞きまわった事がある。
彼女は小鍛治健夜の窮地の知人兼、親友であった。
街の一般人に問う。
「小さい子ですけど頑張ってますよね。頼りになります」
「あの子が居れば世界が滅びてもこの街だけは大丈夫そうだよねー」
「もうあいつ一人でいいんじゃね? 警察とか要らんでしょ」
彼女が高校で肩を並べているクラスメイトに問う。
「よく笑ういい子ですよー」
「勉強とか凄くよく出来る子で! いっつも皆の中心に居ますよー!」
「運動だけは苦手っぽいな。先生とかも頼りにしてるぜ」
彼女の同僚の、傘を差した少女に問う。
「ピエロですね」
「英雄とかそういうタイプの、その内すり潰されるタイプです」
「……どうにか、すべきだとは思うのですが」
彼女の前任にして導き手である、アラフォーに問う。
「アラサーだよ! これ何度目!?」
「こーこちゃん真面目にやろうよ!」
「……えっ、録音してるの!?これ!?ってもう時間切れ!? まだ何にも話してな――」
彼女の肉親、たった一人の妹に問う。
「……すごい人ですよ。ずっと、私の誇りの姉です」
「何でも知ってるし何でも出来るけど、でも何でも頼ろうとは思わないですね」
「凄いお姉ちゃんだけど、姉妹だからもっと仲良くしたいし助けあいたいな……なんて」
「あ、それと友達あんまり居ないですね。お姉ちゃんが友達と思ってないので」
彼女の『相棒』である、一人の少年に問う。
「あー、大切な人ではありますね」
「何か特徴? えーと、そういえば親しくなればなるほど笑わなくなるんですよね、あの人」
「愛想笑いは凄く上手いんですけど、親しい奴には面倒臭がって笑いかけないんで」
「クラスだと本当に親しいのが2~3人位。それ以外にはたぶんずっと笑顔でしょうか、見た感じですけど」
「……ああ、それと」
ちなみに彼女/福与恒子の、宮永照に対する印象を述べるなら。
「時々すっげー可愛い人ですよ。いえ、その時時以外でも可愛いですけど」
出来れば関わりたくない、そういうカテゴリーの人物である。
京太郎べた惚れですな
京照回か
すこやんェ
福与恒子に限った話ではなく。
この街、いやひょっとしたらそれ以上の範囲で……『彼女』は、英雄だった。
人々は、思い思いの感情を込めて、彼女を見る。
恐怖。
安心。
驚愕。
期待。
憎悪。
憤怒。
感謝。
尊敬。
嫉妬。
憧憬。
無念。
悔恨。
委任。
好奇。
畏怖。
憐憫。
嫌悪。
恋慕。
劣等。
優越。
害意。
悪意。
好意。
善意。
ただし、その中にほぼ『親しみ』はない。
一部の人間を除けば、彼女に必要以上に踏み込んで関わる事が出来る者が居ないからだ。
彼女に近づくという事は、彼女の敵として真正面から相対するという事を意味する。
……そして、それは彼女に近づき触れた者の死を意味する。
だから彼女の人物関係の境界線を越えられるものは、ほとんど居ないのだ。
故にこそ、彼女の内心を知る者は居ない。
そんな彼女が「相棒を選びそばに置く」という『異常』の重さを、知る者はほとんど居ない。
他人の心の中を安易に覗く方法など、本来は存在しないし存在してはならないのだから。
神の視点から、読者の視点から覗くような反則技が存在しなければ。
本来は、誰にも知られず晒されぬ心中である。
これはそんな、語られぬ二人の心中を交えた過去の物語。
何一つとして変えられない、変わらない、変えるべきではない物語。
一枚目の画像ちょっと盛ってませんかねぇ
「どんなときでも、ひとりじゃない」か
意味深な曲だ
――もしも明日、この世界が終わるとしたら。
私は、何をするんだろうか。
足掻くのか、諦めるのか。
何とか出来るのか、出来ないのか。
するのか、しないのか。
その日になってみないと、きっとこの気持は分からない。
「照ちゃん、そろそろ……何やってんの?」
「ん、ちょっと考え事」
「どんなの?」
「明日、世界が終わるとしたら。京くんは何がしたい?」
「そりゃまた、難儀な問題だな……」
雪が降ると、途端にこの街は寒くなる。
白い息を吹きかけてもかじかむ手が、ひどく煩わしい。
なので隣を歩いてくれる人の手を取って、私のポケットに一緒に入れる。
……ああ、ほら。あったかい。
「……え? 何やってんの? いや、別にいいけどさ」
「ん」
「……あ、一つ思いついた」
雪の降る薄暗い街の一角を、私こと『宮永照』は歩き出す。
ポケットの中に、ほのかなぬくもりを感じながら。
「大切な人が一人そばに居てくれれば、世界が終わっても寂しくないんじゃないかな」
「……ん」
メーソン首領戦はVSロードブレイザーを流しても違和感無い熱い展開になるだろうな
この世界は、不公平だ。
なんとなく、ずっとそう思っていた。
生まれた時から、ずっと思っていた。
何故かも分からず、確信のように思っていた。
わけもなく、自分でも違和感を感じるくらいに。
『山月記』を読んで、震えるくらいに共感する自分が不思議だった。
「……ビックリした。まさか、『こんなの』……生まれてたんだ」
「……いや、十年くらいは私みたいなの出てこないだろうって当たりつけてたのは私か。それにしても……」
「やっぱりあの時の、あの邪神電波が? うーん……それにしたって……」
「この街、どうなってんだろ? ま、それはそれとして」
「……私の視点から見ても、『これ』かぁ……」
「……」
「洒落になんないな」
「おねえさん、誰?」
「宮永照ちゃん、だよね?」
「私は小鍛治健夜。貴方のお父さんとお母さんに知らされて、貴方に会いに来たんだ」
「ねえ」
「『自分が人とどこか違うように感じる理由』、知りたくない?」
その理由を知ったのは、健夜さんに師事してからすぐに。
自分が普通の人達と比べて、どういう存在が理解してから。
健夜さんが最初に私を見て少しだけ後ずさった意味を知るのは、もう少しだけ後。
健夜さんが単体の生物として人類最強とまで呼ばれていた事を知って、それから。
自分が人間社会に混じって生きていくという事がどういう事なのか、気付いたのはすぐだった。
今まで抱えていた疑問に、答えと納得が生まれたのはすぐだった。
……そして。
彼にまた出会えたのも、すぐだった。
冬の日に手を握りあって一つのポケットとか爆発すればいいのに
少しだけ、彼と私の認識は食い違っている。
彼は最初に私と出会ったのは咲に連れられた自宅での顔合わせだと思っているけど、それは違う。
彼と私が出会ったのは、もう少しだけ前だ。
……毎日一緒にいるようになったのは、事務所で顔合わせをしてからだけど。
「ねえ、君」
「はい? なんでしょう?」
咲がイジメられていたと知ったのは、全てが終わった後だった。
私は咲を、態度に出せているかは別として、大切に思っている。
だから咲がイジメられていたと聞いて、助けてもらったと聞いて、咲がその人を褒めるのを聞いて。
少しだけ、ほんの少しだけ。
私にしては珍しく、その人物に興味が湧いた。
「イジメの話を、少し聞いたんだ」
「げっ、広まってんのかな? 参ったな……」
「聞いていい?」
「?」
「宮永咲って女の子と、特に親しいわけもなく、出会って一ヶ月も経ってなかったんだよね?」
「ああ」
「そんな付き合いの薄い、何も知らないような人間のために、必死になれるものなの?」
そこが、気になった。
実を言えば、この時の私はその理由を下種な下心だと踏んでいた。
嘘を言えばすぐに分かるから、それはそれで後ろめたい理由があるのだと踏んでいた。
……なのに。
「いや、もう知らん人間じゃないし」
「……宮永咲って子が、好きな本は知ってる?」
「知らん」
「誕生日は?」
「知らん」
「好きな食べ物は?」
「知らん」
「家族構成は?」
「知らん」
「……何も、知らないじゃない」
「でも、アイツがどういう時に笑うのか。アイツの笑顔が、どんなに素敵か」
「それだけは知ってる。それだけで、十分だろ?」
嘘をついていたら、すぐに分かる。
むしろその言葉は、出会ったその日に咲がいじめられていたとしても、止めに入るんだろうと、初見の私に思わせた。
思わぬ心の揺れ方に、自分自身でも戸惑ってしまう。
少しの興味、薄かった関心。
その時それらが少しだけ、大きくなった気がした。
ぐうイケメン
この回で照が照魔鏡持ちでもあるのに京太郎が探偵だった謎も明かされるのか?
私には、他者の本質を覗く力がある。
物心ついた時からずっと、私はこの力を用いてきた。
人のいい部分も悪い部分も、私は誰よりもよく知っている。
大抵の人間が、いい人に見えるその顔の裏で気持ちの悪い部分を内包しているのも知っている。
人というものが、本当は信用も信頼も出来ないひどい存在であるという事を知っている。
どこまで行っても醜悪で、近寄って欲しくすら無いものだと知っている。
……彼に使った理由は、どっちだったんだろう。
信じたかったからか。信じられなかったからか。
……いや、たぶん前者。
だってその結果を考えれば当然だろう。
彼はきっと、『私の期待に応えた』んだから。
「―――――」
その日、照魔鏡で彼の本質を見抜いたから。
私は今日まで、人というものに希望を持てている。
「ん? 今何かやった?」
「……え? あ、うん」
ただ、その時何かに気付いていたら。
もしかしたら、もしもの未来もあったかもしれない。
それこそ、もしもの話でしかないけれど。
照「これは、照魔鏡って言って……」
思えば、無自覚に少しだけ誇らしげに語っていた気がする。
私の出来る事を自慢したかったのかもしれない。
私の出来る事の凄さに、驚いて欲しかったのかもしれない。
……いや。
きっと無自覚だっただけで、褒めて欲しかったんだ。
だから。
「こらっ!」
「!?」
軽くゲンコツで小突かれて、叱られた時。
少しだけ、混乱した。
(照魔鏡をポンポン使っちゃ)いかんでしょ
照魔鏡ってメンタル強ないと使えんよな
後になってから思う。
私は、その時期最低だったと、そう思う。
友達にこの能力の事を話して、使って、「気持ち悪いバケモノ」と呼ばれた経験もあった。
なのにその心中を察せていなかったから、根本的に失敗を反省し活かす事が出来ていなかったのだ。
「ダメだ、それは。自覚してないってのが、更に最悪だ」
「それは本来人に向けちゃならんものだよ、照ちゃん」
「人に向けるなら、せめてそれがどんなに人に嫌われる事なのか自覚してなくちゃならない」
「そして、やるんならこっそりと、必要な時と相手以外には絶対に使わない事」
「分かるか?」
彼は、自分の中身が覗かれていた事に怒ってはいなかった。
ただこの力で、誰かを傷付けてしまいかねない私に、怒っていた。
私が無自覚にそうした結果、誰かに嫌われるかもしれない事を、憂いていた。
私の事を思って、叱ってくれた。
それらを全て、『識る事が出来た』。
それが無性に、嬉しかった。
「……うん」
「……そか。痛かったか?」
頭を撫でてくれる手が、嬉しかった。
此方を想ってくれる事が、伝わってきた。
……暖かかった。
「人がやってはいけないって言う事には、やっちゃならん理由とやってしまった罰ってもんがあるんだ」
「今日まで無自覚にやらかした分は、これでおしまい。明日からまた頑張ろう、な?」
「うん」
昔、本で読んだ事がある。
『人が二人いるのなら、共存にはどちらかが受け入れるしかない。抱きしめてあげるしかない』
それには『愛』が必要なのだと、書いてあった。
抱きしめてくれたのは、頭を撫でてくれたのは、受け入れてくれたのは、京くんだった。
私の抱いた初めての気持ちが、いつまでも胸の中に在り続けてくれた。
これは惚れる
テッルのヒロイン株が上昇中
叱ってくれたのかー、流石寺生まれ
子供の頃から、ずっと不満だった。寂しかった。
妹が生まれた時は嬉しかった。今でも、咲は嫌いじゃないし妹として大切に思ってる。
だけど……だけど、それはもう純粋なものじゃない。
ある日、テストで百点をとった。
お父さんとお母さんが褒めてくれたのが嬉しくて、私はまた勉強を頑張った。
また褒めてくれたのが嬉しくて、私は頑張った。
私は頑張って、一番になり続けた。
……なのに。
私はいつからか、褒めてもらえなくなった。
私は一番。
咲は一番じゃない。
なのに皆が、咲を褒める。
よく頑張ったねと、咲を褒める。
私を褒めないわけじゃない。
でも、私はずっとずっと頑張っているのに。
運動は苦手だけど、それでも手は抜かず。出来る事を積み重ねて、頑張ってるのに。
咲は特に頑張らなくて、毎日友だちと遊んだり本を読んだり、好きな事をしてるのに。
なのに私より、咲が多く褒められる。
良くて同じくらいしか、私は褒められない。
子供の頃には、もっとずっと褒められていたはずなのに。
……理由なんて、分かってる。
私は、『良い子過ぎた』んだ。
親というのは、適度に手のかかるくらいの子の方が可愛く感じるらしい。
年相応でなく大人びた子というのは、可愛げがない。
私はあんまりにも早熟で、あまりにも……手がかからな過ぎた。
放っておいても大丈夫な娘より、目が離せない娘の方が可愛い。
それは本にも書いてあった、至極当然の事。
リレーで、事前にコツコツ朝走る努力をして、最後の最後に死力を尽くしてビリッケツからビリから二番目に這い上がる私は可愛くない。
最後の最後で、普段から運動していない身体で何度も転んで、ビリッケツでゴールする咲は賞賛される。
……それは、不公平じゃないんだろうか。
私が泣き出したいと思っても変じゃない、そんな不公平じゃないだろうか。
つまんね
なんか不穏な空気が
リレーはそういうのあるな
一位かビリしか拍手されないみたいなの
いつも思うけどこういう読心系能力者には相手の汚さ醜さにある程度向き合う受け入れる勇気や度量が必要だよね
それと、もう一つ。
私は頑張り過ぎた。
私は、一番になりすぎた。
皆々、私が一番で当然だと思うようになった。
私が勝ち続ける事に、慣れてしまっていた。
一度だけ体調の問題で私の成績が学年三位に落ちた時、両親に少しだけ慢心を諌められたほどに。
……それも、当然。
私は、私が頑張って一番を取り続けた理由を、彼以外の誰にも話した事はないのだから。
何もしなければ無表情な私は、咲よりも感情や本心を他人に伝えていない。
それがまた可愛げや親しみを抱かせず、悪循環を加速させる。
咲と私を比べるような事を言えば、窘められる。
「お姉さんだからしっかりしなさい」と、「良い子だから」と、そう言われる。
そんな気持ち、視線、期待を私はずっと感じている。
……違う。
違う、それは違う。そうじゃない。
私は、良い子だから頑張ってるんじゃない。
そんな風に理由もなく、私は頑張れない。頑張るための綺麗な理由も、私には無い。
褒めて欲しいから、頭を撫でて欲しいから、抱き締めて欲しいから頑張ってるのに。
……それだけしか、無いのに。
私の望みも、頑張る理由も。
なのに、誰も私にそうしてくれなくなった。
私が見るのは、人の良い部分も汚い部分も分け隔てなく。
人の浅ましい部分を見る度に、私に向けられる嫌な視線を感じる度に、望みの叶わない世界に触れる度に。
私の心の中心が、腐っていく気持ちの悪い感触がする。
胸の中心に、昏い空虚な穴が空いている感じがした。
出来る姉の苦悩
しかし実質「妹ばっかりずるい!」な姉である
……でも、それもいつからか無くなった。
その時の私は、一言で言えば自分が不幸だと思っていた。
今思うとそれだけで、頬が熱くなる。
だけど、今は胸を張って言える。
私は、幸せだ。
彼が私の隣に来てくれたのその日から、私の世界は一変した。
欲しかったものも、求めていたものも、私を許容してくれる世界も。
厳密には、全て彼が頑張ったわけじゃない。
でも私からすれば、全て彼がくれたも同然だ。
誰も見つけてくれなかった『私』を、見つけてくれた。
彼は初めて、私を分かってくれた。私を分かった上で、叱って、褒めて、肯定してくれた。
……そして、彼が最後。
それでいい。それはきっと奇跡のような出来事だったのだろうし、他の誰かが可能だとしても、私は彼だけでいい。
他の誰も、この感情を向ける先には要らないから。
もしも明日、世界が滅びるのだとしても。
その先の世界で彼が生き延びてくれるのなら、私がそこに居なくてもいい。
彼が幸せになるのに他の人が必要なのならば、それだけでその人達の無事を心から願える。
たとえその結果を引き寄せるのに私の命が尽きるのだと言われても、喜んでこの命を捧げられる。
その死に、終わりに、どれだけの苦痛と悲哀が付随するのだとしても、私はそれを受け入れられる。
大切に思える物が残ってくれるのならば、それだけで……私の終わりにも、価値があるのだと思えるから。
これは兄弟、姉妹持ちのあるあるだよな
本編登場前に死亡フラグ建てまくるてるてる
愛は求める心、恋は夢見る心だと。
本に書いてあった。
なんとなく、悩んだ。
「ねえ、京くん」
「なんですか」
「呼んでみただけ」
「そっすか」
ふと、突然突飛な妄想をする。
京くんに殺される私。仕方無く、それ以外にどうしようもなく、京くんは涙ながらに私を殺す。
……そして、ちょっとだけ驚いた。
殺される想像をしてみて、そうしてみた自分に驚くより。
京くんに殺される事が、嫌じゃない自分に驚いた。
……私も結構、どっぷりと魅せられているらしい。
「照ちゃん」
「何?」
「いや、呼んでみただけ」
「そう」
背中合わせに畳に座って、思い思いに二人で過ごす心地のいい時間。
彼は仕事の資料を読んでいて、私は本を読んでいる。
彼は事務所での仕事においても頼りになる、私の出来ない事をだいたいこなせる唯一無二の相棒だ。
私と違い人と心で向き合い、力で解決できない問題を解決する人。
照魔鏡は目の前の人にしか向けられないから、彼の方が『調べる』のなら私よりもはるかに優秀だ。
本当にかけがえの無い、私の半身と言ってもいい大切な人。
そんな彼が風邪でも引いたらマズい。
私は久々に、心配した彼の体調だけを見るために、微弱な照魔鏡を発動させようとして―――
照魔鏡を、『弾かれた』。
刺される気も依存してる気もしないが、ゾッとするぐらいの愛がある
照「―――」
京太郎「……ん? 今なんかした?」
照「……私は、何も」
京太郎「ふーん」
彼は何事も無く作業に戻るが、私はもう気が気じゃない。
……生まれて、初めて。
加減したとはいえ、この力を弾かれた。
照「(……何故?)」
この力は、都市伝説であると同時に生来の力。
数年前に後付けされた力と違い、生まれた時から私と共に在る。
相手の本質を知る力は、生命あるものには誰にだって等しく有効だ。
照「(……もう一度)」
今度は手加減無し。
彼の中の、彼に危険を成す可能性のある『何か』を特定する。
繊細に、細かに、彼の内面深くを鏡で映し出してゆく。
彼には気付かれないように。
照「―――」
やがて、その元凶と原因にたどり着く。
そして私は知ってしまう。
彼の中に存在した、『対抗神話の種』。
自分の選んだ選択肢の、結果としての皺寄せ。
私の与えた、与えてしまった、彼の未来を歪めた一つの運命を。
人間には、極性というものが存在する。
都市伝説を-とするのなら、対抗神話にも+の極性が存在するのである。
当然、極普通の人間は0となる。
対抗神話は都市伝説より生まれ出づるも、都市伝説そのものが突然対抗神話になる事はない。
が、姦姦蛇螺の例のようにその逆はある。だからこその+と-なのだ。
それは寺生まれが、深い絶望により黒く染まる事と無関係ではない。
金属に強力な磁石を近づければ、その金属は二つの面の変性を見せる。
磁石に近く触れ合う部分は、『その極性と反発する極性』を獲得し。
磁石に近く触れ合わない部分は、『その極性と同系統の極性』を獲得するのだ。
改めて、確かめるように宮永照は照魔鏡を何度も用いる。
まるで、認めたくない事実を否定したがっているように。
しかし、現実は何も変わってくれはしなかった。
前者は須賀京太郎。
彼女と反発する『対抗神話』、『寺生まれのTさん』を。
後者は宮永咲。
彼女と同形質の『都市伝説』、『青い薔薇』を。
二人は奇しくも、照の近くに長い間居過ぎた事で、いずれ彼女と並び立つ可能性の力の種を内包する事となる。
それは種。育てなければ、芽吹きはしない。
それでも、『宮永照を殺せる力』が、この世界でたった二人にのみ与えられた事実がある。
彼には生まれを元にした素質、彼女には姉と同じ血が流れているという素質。
そして、照魔鏡を持つが故に照にだけ理解出来ている事実がある。
二人は照が居なければ、紛うこと無く未来永劫ただの人間で。
照のせいで、二人は近い未来に人でなくなるか、そうでなくとも危険な騒動に巻き込まれる事になる。
『力がある』という事が生んでしまう余計なものを、彼女は誰よりもよく知っている。
彼女だけが知る、彼女だけが責める、彼女だけが背負う。
そんな、彼女の罪だった。
京ちゃん照のクビアみたいなもんなのかな
ふと、宮永咲はかつての日々に思いを馳せる。
彼女には、誰よりも大切で親しく、幼い頃より共に過ごした二人が居た。
咲は姉を、『彼に出会う為に生まれてきた』のだと思っていた。
咲は彼を、『色んな人を笑顔にする為に生まれてきた』のだと思っていた。
何があっても、二人が離れる事は無いと思っていた。
彼女がまだ、中学生になって少ししか経っていなかった頃の話である。
>>564
京ちゃん照のグラビアみたいのかな、に見えた
>>566
まな板のグラビアって誰得なんだ…?
ここから咲ちゃんの回想か
>>567
咲ポスターでも屈指のまともな水着だっただろ!いい加減にしろ!
第一印象は、綺麗な人。
少し経って、綺麗だけど可愛い所もある人。
やがて、頼れる素敵な人。
それからちょっと後に、支えたい大切な人。
そんでもって、目が離せない人。
最後に、今現在。かけがえの無い相棒。
それが俺の中での、宮永照っていう人への印象の変遷だ。
「……なんでピーマン口に加えてんの、照ちゃん?」
「ふぃーふぁんひゅひぃひひゅふぁふぇふぇっふぇふぁぃふぇふぁっふぁふぁふぁ」
「……ピーマン口に加えてって書いてあったから? え、このレシピに?」
「ひゅ」
「……『そこに刻んだピーマンをくわえます』ってそういう意味じゃねーから!」
……こんな人だから、ほっとけない。
戦うとか瞬間かつ局地的な調査とかなら優秀なのだが、それ以外がからっきし。
例えば、俺達の事務所は猫探しなんかもするのである。そこに力が何の役に立つ?
適材適所。
助け合い精神を当然のようにこなし俺が居なくても安心して何もかも任せられる人になってくれれば、俺も嬉しいのだが。
「……カルピスって、牛乳で割っても美味しい」
「ですねぇ」
……それでも、少しだけ。
この人が変わらず、俺を頼ってくれる、こんな時間が長く続いてくれれば、と。
そう思ってしまう自分を自分勝手でやましく感じるも、時々思ってしまうのをやめられない。
いつまでたっても、俺は半人前だった。
てるてる可愛い
これは惚れますわ
問えば、答えてくれた。
それが望むものであるかどうかに関わらず、彼女の答えはすんなりと心に染みていく。
「ゲームが上手く行かなかったからって、すぐにリセットボタンを押すっていうのは」
「なんか、違うと思うんだ」
俺のつまらない、なんでもない疑問。
彼女はそれに真摯に答え、俺に一つの教訓を与え、そんな他愛無い会話ですら俺の糧としてくれた。
「なんでだろうな。ゲームの中でさ、死んじゃったキャラを復活させようと懸命に走ってるのを見るのと」
「リセットボタン押して、全部無かったことにして、キャラが死ぬ前に戻るのと」
「なんでこんなに、この二つが違うって思えるんだろう」
そのやりとりが本当に、嬉しかった。
無表情な彼女が会話の合間に時々、本当に時々見せてくれる笑顔が、たまらなく好きだった。
それが見たくて、彼女を喜ばせられる話題を探して、いつも話を振っている。
「見てる物が、違うから」
「未来か、過去か」
「その死が何の為にあったのか、何を思って死んだのか、何故死ななければならなかったのか」
「それを蔑ろにするのは、いけないこと」
「……あ、そういう事だったのか」
ただ俺が、照ちゃんの言葉に感心していると。
感心しているその一瞬に、本当に一瞬彼女は微笑んでいる。
まるで俺が成長したり、何かを学ぶ事を喜んでくれているようで。
それがむずがゆくて、いつもなんとなく目を逸らしてしまうのだ。
ある日、ギャグ漫画の世界の住人のような敵が出て来た事がある。
力押しはまず通じず、未熟だったとはいえ照ちゃんでも仕留めることが出来ないでいた。
八方塞がり。
その時の俺はそう断定し、自分達だけで解決する事を諦めていたのだが……
「行って、京くん」
「何故に!?」
当然、この頃の俺に戦闘力なんてものはない。
武器もなく、能力もなく、ただの一人のガキンチョだ。
そんな俺に、彼女は自分でも勝てなかった敵に挑めという。
「私は勝てなかったから貴方に任せる。勝ってきて」
「は? 無理だろ! 照ちゃんに出来なかった事を俺が出来るわけ……」
「勝てる理由がある。今は、理由があって言えない」
「……」
「大丈夫。私は貴方を理由があって信じてる。そんな私を信じてみて」
「……分かりました」
騙されたつもりで、その時は半ばやけくそで突貫した。
信じるなんて普通できない。その時の俺が他の奴にこんな事を言われたら、絶対に信じる事はなかっただろう。
……だが、言ったのは照ちゃんだった。
彼女が「信じて」と言って、俺が信じないのは……なんとなく、ひどい裏切りであるように思えたのだ。
ざっくり言ってしまえば、俺は彼女の「お願い」や「信じて」に弱い。
実質絶対服従である。
「勝ったぁ! マジかよ!」
「ん」
そして、何故か勝ってしまった。
いや、トンチ勝負とか色々あったのだが……ビビるくらいにあっさりだった。
「え、理由? 無い」
「……え゛っ」
だからこそ、その彼女のあっさり暴露には心臓が止まる勢いだった。
「貴方には自信が無かっただけ」
「な、なんじゃそりゃあ! ちょ、それはねーよ流石に!」
何か俺の及びもつかない深謀遠慮があると思えばこれである。
流石にキレた俺は、大声出して文句行ってやろうと気構えて――
「私が勝てなかった相手に貴方は勝った。それだけが今、この時だけの真実」
「ありがとう、私の期待に応えてくれて」
「素敵だったよ、京くん」
そして、笑顔一つ。
「……まあ、俺にかかればチョチョイのチョイだって」
それで許すこの時代の俺は、恥ずかしくなるぐらいチョロかった。
なんてことだ
主人公が一番のチョロインだったのか
年上のお姉さんだししゃーないしゃーない
「どこで何してても大丈夫そうな奴ってのは、実際大人の仲間入りしてるようなもんだけどな」
「子供は見てて安心できん。無論お前もな? 宮永は別格だ」
「……それでいいのかよ、おやっさん。警察として」
彼女は、大人にも信頼されていた。
歳に見合わぬ落ち着き、能力、精神性。
彼女は公的な場で被った猫を維持し続けるくらいなら難なくこなし、普段の彼女を微塵も思わせない。
彼女は誰よりも早く、大人の仲間入りを果たしていた。
……俺よりも、早く。
俺を、置き去りにして。 いや、実際は置き去りとかなんでもなくて当時の俺が寂しかっただけだろうが。
「なあ、おやっさん」
「なんだ」
「子供が責任を背負わないといけない社会って、どこかはわからんがどこか間違ってないのかね」
「……」
「子供は責任を背負うんじゃなくて責任を大人から学ぶべきなんだって、この前おやっさんも言ってたじゃん」
「……まあな」
意地悪な質問をしている自覚はあった。
今の警察に、彼女を書いて治安を維持する武力はない。それこそ命を賭してもだ。
だから彼らはあえて汚名を被り、手段を選ばず、市民の命を守る為に汗を流している。
子供達に、心の中で頭を下げながら。
「……俺達には、どうしようもねえよ。あの嬢ちゃんの負担は。俺達には、な」
「ん?」
「ここまで言っても分からんとはキンタマついてんのかお前」
「んだと!?」
「一番あの子の支えになれんのは、お前だろ。相棒じゃなかったのか?」
「んぐっ」
……痛い所を。
「二兎を追う者は一兎をも得ず、なんて言うがな」
「お前にはあの娘がいるし、事務所にはもう一人いるんだろ? 色々力合わせてみりゃいいだろ」
「二兎を追ってんのが二人とか三人とかいるんなら、十兔ぐらいいても余裕で捕まえられるさ」
「欲張ってみろ、少年。煮詰まった時は、相談ぐらい乗ってやる」
「おやっさん……」
「恋愛相談もな」
「おやっさんにはしねえよ!」
……ヒーローに、憧れていた。
けれど本物のヒーローは、圧倒的で、魅力的で、魂の底から魅せられて。
一目で「こうはなれない」と、本能のそこから自覚させられた。
……いや、本当は。
彼女のような力を持った、一人でも強いヒーローになりたかった。
彼女のような女の子を守る、たった一人だけの味方でもいい、そんなヒーローになりたかった。
でも、なれなかった。
彼女はヒーローもヒロインもラスボスも、何にでもなれる人だったから。
……だから、挫折した。
その挫折が、きっと。
俺の人生の中で負けてはならない戦いにおける、正真正銘最初の敗北。
心の臓が張り裂けそうなくらいに、悔しかった。
それでも、憧れは消えなかった。
……今でも俺は、彼女に焦がれるように憧れている。
彼女の世界が広がって、俺の世界も広がって行く。
大人の世界、友人の世界、仲間の世界、戦いの世界。
そうやって繋がりが増え、仲間が増え、絆が増えていく。
……ある日、咲に言われた。
「お姉ちゃんのあの笑顔、京ちゃんの前でしかしないんだよね」
それがうれしく感じると共に、少しだけ寂しく感じる。
彼女の笑顔の価値を、他の誰もが知らないことに。
だからそれも、変えたかっか。
あの人がたとえ俺が居なくなったとしても、笑顔を誰かに振りまいて欲しかった。
例えば、世界が終わったりして。俺が命懸けでそれを阻止したりとかして。
俺の居ない世界でも、あの人には笑顔で居て欲しかった。
「自分に自信がないなら、京くん」
「私が、照魔鏡で見て証明してあげる」
「貴方には、『価値』があるって」
「ほら、何よりも確かな証明になるでしょう?」
誰よりも強い力を持つ彼女は、いつか世界に敵と認定されてしまうかもしれない。
人は強い力を持つ者、心を覗いてくる者を許容出来るやつらばかりじゃない。
けど、もしも、あの人が世界の敵と成り果てたなら――世界を敵に回して味方する価値があると、そう思った。
しかし。もしそうなれば、あの人は「味方になってくれ」とは言ってくれないと、そう思う。
「貴方の手で終わらせて欲しい」と、そう言う人だって知ってたから。
バケモノのように恐れられて、バケモノのように殺されるのを忌避する、そんな女の子だって知ってたから。
自身の終わりに付随する言葉が「怖い」じゃなくて、「愛してる」の方が良いと思う人だったから。
死の理由が、『愛』であって欲しいと思うロマンチストだったから。
だから俺は、強くなろうと思ったんだ。
夢が、終わる。
救って貰ったのが嬉しかった。
だからその気持ちを他の人にも伝えようと、そう思える。
優しくしたい、優しくされたい気持ちと等価に思える、そんな気持ち。
あの日、生まれて初めて誓いを立てた。
照ちゃんが居なくなってしまったあの日に、誓いを立てた。
あの人が帰ってくるその日まで、この街を守り抜くと。
士栗が死んだ。
死なせてしまった。
夢の中でも、誰かが俺を責める声が聞こえてくる。
進むべき未知/道が定まらなかった。
会いたかった。
会いたくなかった。
彼女に、俺は――
夢が、終わる。
ふと、宮永咲はかつての日々に思いを馳せる。
彼女には、誰よりも大切で親しく、幼い頃より共に過ごした二人が居た。
何があっても、二人が離れる事は無いと思っていた。
ただ、それは勘違いであったと彼女は知った。
園城寺怜。
彼女と京太郎の出会いは、咲に人生を変えかねない衝撃を与えていた。
京太郎と照が未来に伴侶となるかどうかなんて、神様にだって分からない。
そんな事が当たり前の事なのだと、その時ようやく気付いたのだ。
彼女が先日、高校二年生となった現代(いま)の話である。
ここで怜か……
宮永照が、目を覚ます。
「んっ……」
いい夢を見たと、掛け値無しにそう思う。
彼女の気力は、懐かしい夢に後押しされて十分過ぎる力を発している。
もう、三年は会ってない。
どんな風に成長してるのかな、と彼女は遠い街の旧知の少年に思いを馳せる。
思うだけで、微笑んでしまう。
頬が熱を持つ。気を引き締めなければならないというのに、彼女の気分は高揚していた。
「うん、がんばろう」
声を出し、改めて気を引き締める。
その人を思えば、それだけで力が湧いてくる。
これが『絆』でなければ、一体なんだというのだろうか。
「待ってて」
彼女が歩く先には、一つの墓標が立っている。
人々は霊障霊験あらたかなその場所を、畏怖と敬意をもってこう呼んでいる。
『将門公の首塚』、と。
「全部終わったら、会いに行くから」
最後の物語の、幕が上がる。
やっぱメインヒロインは照だった(ガッツポ
メインヒロインで何度テノヒラクルーするつもりや!
「……くそっ」
「俺は……!」
何もかもを自分のせいにして、考えるのをやめるのは楽だ。
裁かれた気になれるから。その果てに自殺でもすれば、罪からも逃げられてさぞかし楽だろう。
何一つとして、解決しないにも関わらず。人を悲しませるだけの行動は、本人からすれば楽に違いない。
――― それが、本音だったとしても
――― 誰かが信じた貴方の価値を、貴方が否定しないで
――― 私が信じる貴方の価値を、否定しないで
―――『貴方が貴方をどうでもいい存在だと思っていても』
―――『周りの皆は、そうは思っていない』
――― これだけ、覚えておきなさい
……だが。
彼の方の荷を下ろす安易な自罰と逃避は、二人分の言葉によって抑えられる。
黒い彼のように、ただ堕ちる事も出来ず。
かといって、安易に這い上がり光の道に戻る事も出来ず。
ただ、少年は苦しんでいた。
――― その結果を受け入れる覚悟だけしとき
「そう、すべきなんだろうけどさ……ああ、何やってんだ俺は!」
黒い彼の記憶を追体験した事で、耐性が出来ていると思っていた。
しかしそれはこの士栗の死という限定した条件下において、死の重みを倍増させる。
かの世界の幾多の死の果てにあった一つ命だからこそ、彼にとっては重いのだ。
「苦しいですか、京さん」
「お前……」
そんな彼が苦悩する部屋に、いつの間にか居た少女。
傘の似合う、彼の数年来の友人だ。
……いつもの笑顔に、ほんの少しの慈愛と、後悔が見える。
ヒロインの数だけひっくり返す手のひらがある
「苦しいのなら、やめてしまってもいいんですよ」
「……は?」
その言葉に、少年は思わず耳を疑う。
今、彼女はなんと言った?
「ビンゴゲームの時の話、覚えていますか?」
「あ、ああ」
「『照さんは元気だ』『要件が終われば帰ってくる』と」
「覚えてるさ。咲に真っ先に伝えたからな」
その言葉。
こんな単純な言葉からですら、先の言葉が読める。
会話の流れから、彼は自分の望んでいた、望んでいなかった言葉の到来を予見した。
「照さんが、帰ってきます。四月中には必ず」
「ん、な―――」
その言葉は。
全ての終わりを、告げていた。
「だから貴方の『彼女が帰って来るまで街を守る』という誓いは、ここで終わりです」
「貴方の戦う理由は、これでなくなった」
戦う理由と、戦う意義の消失を、告げていた。
「だ、だけど、俺は……!」
「今回。脇でしかなかったはずの私ですら、悔しかったです」
「悔しくて、無力を痛感して、悲しくて……死んでしまったあの子とも、関わりは殆ど無かったのに」
「私ですらそうなんですから、京さんの心中はもう察する事も出来ないほどでしょう」
「私はもう、こんな形で傷付く貴方を見たくない」
「ぐっ……!」
「もう、貴方は戦うべきではないと思います」
傘を翻して、彼女は部屋を去っていく。
無灯の部屋に、心の折れかけた戦士を置いて。
「貴方に付いて来た人達は、誰一人として貴方の戦う力に付いて来たわけじゃない」
「その意味をよく考えて……進むべき道を、定めてください」
本日の閑話はこれにて終了。以上!寝る!
本編でやる隙間ないけど五章前にやりたかった残りカスみたいな照エピソード詰め合わせ!
乙ー
なんなんだろうこの照が色々と掻っ攫っていくもやっと感
おつ
実際のとこ、ここの京ちゃんの本質は戦闘じゃなくて仲間づくりだもんな
照が消えてなければ普通に探偵の真似事を続けてたんだろうし
おつー
てるてるはマスカレにも京士の二人より警戒されてたからな
京太郎はダイじゃなくてポップだけど、ダイに全部任せてると地上から居なくなっちゃうよね
乙ー
この流れで恋い焦がれた憧れの人と対面か
乙です
乙
いろいろあってもう最終章か
京ちゃんが精神的にものっそくギリギリ
「俺なんか」って自虐を別れ際の二人の言葉でなんとか耐えて持ちこたえてる感じ
そういや黒は黒との決戦回で「俺なんか」とか言ってたなぁ
京太郎との出会いはテルにとって吉にも凶にもなった感じだね
特別な誰かについてこの人がいればってのはその他大勢に歩み寄る努力を放棄したようなもんだし
乙ー
>>529
誤字なのに誤字っぽくない>>窮地の知人
>>598
京太郎にとってもね
理想のヒーローと理想のヒロインを兼ねた人が傍に居るって相当複雑だと思うぜ
乙っす
心が折れそうな京太郎をヒロイン達の前でかっさらうテルーか……
将門公はやばいマジでやばい
大丈夫、ここの京太郎は365日コンビニ感覚で将門公に守護されているから…
帰ってきた照ちゃんが、京太郎の記憶にある照ちゃんのままだという保証はあるんですか?謎の女さん
しかし照がここまで戦闘面で信用されてるってことは照魔鏡以外にも戦闘用能力があるか照魔鏡自体が何かしらの能力の一部ってことだよな、得た情報を元に武器や身体で戦うにはポンコツだし
仮にアラフォー並の火力を持つとして更に絶対の情報収集能力とかそら最強やわ
ここまで煽っていても照に出番が有るのか不安が有るのは何でだろね
かけがえの無い相棒と魂レベルで引かれ合った相棒
最終的にどっちが勝つんだろうね
他人の中身や未来ばっか見て絶望してたけどそこにいい物や価値を見出させてもらったって点は共通点なんだよなぁ>>照と怜
咲も加えたかつての事務所メンバーの呼称が
照→京くん
謎→京さん
咲→京ちゃん
と綺麗に揃ってて過去編が見たくなる
後は京たんと京たそが居れば完璧
京、京やん、京ポン、京っち
この辺も追加で
照「京くんは置いてきた。ここから先の戦いには付いて来れそうになかったから」
あ、今更だけど悪役の王道その5『死して尚消えない傷を残す』のくだり書き忘れた・・・まあいっか
次回投下は土曜予定です
http://www.youtube.com/watch?v=7CpLlG73F9Q
うひょー
これだけで照・菫・淡それぞれ一本ずつ短編書きたくなるレベル
>>528
マジですか!
でもこっちも山場で加えて私生活が・・・うぬぬ・・・
次は松実姉妹編かもんぷち編なんですけどねぇ
>>600
Oh……
他人ラインを超えられない人達と話す時の照
http://i.imgur.com/RnfxxAV.jpg
友達ラインを超えた相手に素の自分を隠さない照
http://i.imgur.com/dcVC5t8.jpg
咲視点で極めて稀に見るとある人と話している時の照
http://i.imgur.com/x7PI5rh.jpg
京照の二人の内心に感づきつつ見守ってた女の子は事務所の二人を除くと咲と憧のみ
照たそ~
これは熟成されたメインヒロインの魅力ですね
この照の回想って何年前なんだっけ?
この時点でアラサーっていってるアラフォーの現在は・・・
>>1直々の猛烈なプッシュ
だからこそ最終章の展開がこええ
>>616
咲のいじめ終了が小学一年生時代?だった気がするからたぶん九年~十年前
で、おそらく失踪寸前までだから一番後の時系列で三年前くらい
ちな一年経過してる為このスレのすこやんはすでに28
『芽殖孤虫』ってこいつでは?
http://blog.esuteru.com/archives/7227740.html
サラッと流されてるけど本来京太郎の逃げを封じる餌程度に使われる虫じゃないよね
京ちゃんが阿知ポに出た事でこのスレのキャラ達の本来の力関係を理解した
トイウォーズで「寺生まれの京太郎」ってやつ見つけて吹いたwwww
やっぱりこのスレすげぇ。改めてそう思った
そういうの見るとちょっと楽しくなるよな
照の都市伝説がわかっかんねー、鏡で戦闘タイプってなんなのだ
鏡で戦える能力って言うとゲシュタルト崩壊くらいしか思いつかんけど
照ちゃんがダブルもちだったりはしないかな?
ダブル持ちで風関係だと思うんだけどな>>都市伝説
風関係の都市伝説だとなんだろうな
カマイタイとか?
カマイタイってなんやねん、カマイタチだ
前に言ったけどタイトル的には太陽風、もしくはスケールなら(竜巻的な意味で)バタフライエフェクトとか
すこやんと出会った後の後付けの都市伝説も気になる
>>627
太陽には不死鳥の怪人が燃やされてるという都市伝説
・ベルトから光の風が
・太陽の子
あっ(察し)
やっぱり漫画でも小説でもまだ謎に隠された部分をみんなで言い合いっこするのは楽しいな
>>630
どんなにピンチの状況でも
「その時不思議な事が起こった」
で逆転してしまうチートスキルだって?
「太陽からの風」とかよくもまーこんな照にピッタリのタイトルがあったもんだ
>>630
おいばかやめろ
どうせ明日昼まで家に帰れなさそうなのでアナウンス
23話前編明日夜投下します。阿知ポやりたい切実に
パシフィック・リムも見に行きたい。でも時間無し
http://i.imgur.com/yAEQNTr.jpg
http://i.imgur.com/v78ynuL.jpg
http://i.imgur.com/KpewSLg.jpg
どうでもいい余談ですが阿知ポの関係で扉の向こう側が一話お蔵入りに
カン使いの玄vs淡で互いに最低ドラ12の殴り合いドラ麻雀決戦とかやるつもりだったのですが
カンでドラ乗せまくるクロチャーとその裏ドラを全て横取りする淡の決戦がゲームで先に半分やられちゃったんですよ!
互いのカンが加速度的に違いの手牌を危険にしていく的な!ドラも二人の性格も裏表!的な!
二人を止められるのはスーカン流れしかない!ツモると横二人のモブが飛ぶから互いに迂闊にツモれない!直撃取るしかない!みたいな
オーラスで淡が『誰かの得意技』の嶺上開花ツモを扉の向こう側から引っ張ってきて和了って勝って照と京太郎が反応して終了、みたいな!
>>616
この取材時点でアラフォーは25を脳内想定
>>618
あらやだこわい
>>621
なん・・・だと・・・
>>628
後付でない方が一つ。そうでない方が照魔鏡ですーわかりづらくて申し訳ない
照の能力は一つです。でもって>>1が最強だと信じてる都市伝説でもあります
更に言えばこれ以上ないくらい「京太郎の相方」としての設定が原典時点で存在する都市伝説でございます
http://japanese.engadget.com/2013/08/28/2ds-3d-3ds/
……えっ
えっ
俺はポケモンやってるからサブの3DSに2DSはありだと思ってる
最強の都市伝説というとアレかな、ミッキーマウs
>>カン対決
なにそれ見たい
阿知ポは前作のころたん宜しく照が哀しみを背負ってるみたいだね
お蔵入りせず、ぜひとも読みたいです!!!
阿知ポやらないんで、ぜひ御願い致します。
ていうか前から思ってたんだが冷静に3DSて名前おかしいよね
元々DSがdouble screenなのに3つけたらthree double screenて最早意味不明やん
しかも2DSに至ってはtwo double screenてどんだけ2強調したいんだよwww
3DとDSをかけたんだと思…
>>641
流石にわかってるけど突っ込まずにはいられなかった
>>641
シーッ!
世の中には触れちゃいけない事があるんだよ、色々と…
DS(ダブル須賀京太郎)
黒&京太郎で今夜はダブルライダーだな
DS(大魔王咲さん)
DS(でかあああああい!説明不要!)
http://hobbylog.livedoor.biz/archives/1294775.html
でかい(小並感)
乳袋というか…乳球?
DS(ダブルババア穏乃)
金絲猴んばんわ
今夜21:00から最終章スタートですー
http://i.imgur.com/enbZIiZ.jpg
アツサニモマケズカゼニモマケズ
>>636
おいばかやめろ
>>639
その内また何かしら考えますよー
>>647
でけえ(驚愕)
http://i.imgur.com/wFwSxBW.jpg
集合写真で当日休んだやつみたいな扱いはいかがなものかと思います!
左下にいる悪墜ちうま味紳士が気になってそれどころじゃない罠
アチャー今回のラスボスはクウガかー
敵の名前とクウガのベルトの霊石との関係は…
このフォーゼの要らない子臭
賢者の石だって今女の子になってるんだから、アマダムだって美少女にしないとダメだろ!
キングストーンも女の子にしてください!
なんだかんだでディケイドが出ると嬉しくなってしまう、中の人本人だし
ってかウィザードの映画に出てないと思ったらこれでお披露目なのか鎧武
キングストーンが女の子だったらてつをと~して~したりして
(敵にとっての)絶望が深まるから止めた方がいい…
右手が恋人とは言いますが、京太郎の右手にも付き合いの長い恋人みたいな霊石があるよね
初見でもんや つかさと呼んでしまい申し訳ありませんでした
モヤシがどうしたって?
>>653
偶然・・・?
>>655
>>659
じゃあ京太郎の腕輪も擬人化ですね!
>>656
>>658
キングなのに女の子とは・・・
>>657
本人は嬉しいですよねぇ
ディケイドの剣崎とか
-──-. . .
: : : : : : : : : `: . .、
: : : : : : : : : : : : : :\
: : : : : : : : : : :
: : : . . . . . . . . . . : : : : ‘,
: : : : : : : : : ハ: : : : : : : ‘,
: : : : ハ: : / : : : : :} : : ‘,
: : :-|‐r}/..┬ ‘,: :∧: :}: ‘,
: : : :||::::::::::| }: :/ : : リ: : ‘,
: : : :||::::::::::| {:/: : ∨ ̄ ̄
: : : :||::::::::::| : : : : |
: : : :| 乂:::::::ノ \: :| も
: : : :| 〉:! も し
∧: :| /⌒ヽ:| し ゃ
: ∧:.!__.... -‐: :{ ‘, ゃ
: : ∧{ `ヽ: :∧ x‐、 }
http://www.youtube.com/watch?v=9Xe2Es6yCDA
音楽を聞きつつ本日もまったりと
投下はっじめーるよー
あらやだかわいい
テルー!
小走「呼ばれた気がした」
希釈された意識の中、おぼろげな意識に不快な声が染み渡る。
「劇的に、格好良く散る悪役というのがどうにも私には理解できない」
散った筈の敵の声。
もう二度と、聞きたくなんてなかったはずなのに。
「往生際悪く、最後の最後まで粘り、その結末への過程は鮮やかではなくぐちゃぐちゃに」
「それでいて、死する時はあっさりと」
「その方が人は心に傷を残すというのに……信条と自己満足、後者を取ってどうなるというのか」
ああ、そうだよ。
なんか、今まで俺が乗り越えてきた戦いと違って……お前に勝っても、スッキリしなかった。
ゲームで何度も失敗したけどクリアしてしまって、やな記録が残って、やり直しも出来ない……そんな、嫌な感じだ。
出来れば全ての行動で最善を掴み取った世界の姿で、上書きしてしまいたいくらいに。
「『あれ? これで終わり?』という科白は、満足できていない者。納得していない者しか口にしません」
「悪が迎える劇的な終わりは、それだけで『区切り』と『終わり』を意識させる」
「あなた方がいつだって、どこでだって望んでいる事でしょう」
ああ、そうだよ。
「悪が死ぬ。悪が終わる」
「『悪役が死んで世界はめでたしめでたしに終わる』」
「……冗談ではない」
望んでたんだよ、俺は……それを。
「綺麗な終わりなど、私は望まない」
「最初から最後まで、私の全てはあなた方を苦しめるために」
「その言葉に出来ない胸の中のわだかまりを、一生抱えて生きて行きなさい」
けど、そうはならなかったんだ。
「貴方達が苦しんでいるというだけで、私は嬉しい」
だから今、俺は『こう』なっている。
ファッキューマッス
確かにこのモヤモヤ感は読者に対しても効果的だったよ
もう出てこないでください…
善人だろうが悪人だろうが、死んだなら未練がましいことするもんじゃねぇ
視界が転換する。
「危ない事は、だいたい私に任せておけばいい」
懐かしい顔を見て、声を聞いた。
「適材適所って言葉もある」
ただすぐに、何故かここ数日よくこの人の夢を見ていた事を思い出す。
「……私が心配? 無用」
ずっと一人で無理をして、動かない表情の下に優しさを湛えていた人の夢。
「大丈夫、慣れてるから」
『苦しくない』とは言わない、そんな嘘をつかない誠実さ。
「慣れている」という言葉が、途方もなく痛々しくて。
「君は、優しいよね」
違う。優しくなんて無い。
俺は、俺は……
「君はたぶん、私の代わりだけはできない」
代わりになってあげたかったのに。
せめて半分でも、代わってあげたかったのに。
「『みんなの為に』頑張れる君だから、できない事もある」
そうだ、俺は、俺一人の力じゃ……彼女のように、なれなかった。
「『みんな』のためじゃなく。自分のためにこなせる人じゃないと無理」
「誰かの笑顔を糧に出来る人じゃないと。それは『誰かの為に』って理由と同義じゃない」
「……私は、糧に出来る笑顔を見つけたから」
ただ俺が傷付く日々が続くだけだと、彼女は言った。
そのしっぺ返しは俺自身に返って来ると、彼女は言った。
俺は、何て答えたんだろうか。
「じゃないと、あなたはあなたの理想と現実の『みんな』のギャップに」
「あなたの中の『みんな』に、裏切られる」
意識がまた揺らめき、世界が変化する。
「ねえ」
血塗れた顔。苦しそうな声。恨みがましい視線。
「なんで、救ってくれなかったの?」
死んでしまった、彼女が、そこに――――
ああ、これが本当の悪夢ってやつか
ファッ!?
「ああああああああああああああああああッ!!!」
そして、自分自身の絶叫で目が覚めた。
京太郎「……また、夢か」
……マスカレイドは死んだ。士栗も死んだ。
宮永照は、ずっと前から隣に居てくれない。
……そうだ、死んだ。
彼女は、士栗は、俺達を庇って死んだ。
そしてこの重みは、誰にも背負わせられない。
俺が抱えるべきでない重みを、俺が勝手に背負っているだけだからだ。
誰かに支えてもらって分け合うべき重みじゃない。
……その重さは、人一人の重さでしか無いというのに。
あまりにも重くて、今まで通してきた俺の芯の部分がポッキリと折れてしまいそうで。
それでも、折れる事は許されない。
折れる自分だけは、許容できない。
折れれば楽になれるのだとしても、それだけはしちゃならない。
ここで折れたら、もうこの街に居ないあの人達が信じてくれた俺の価値は、どこに―――
京太郎「まだ、朝四時か……」
信じてくれたあの人達を愚か者にしないために、あの人達が信じてくれた価値を嘘にしない為に。
ここで膝を折ってしまえば、全部全部台無しだ。
そうだ、別の世界の希望も俺は繋いでる。
あの世界で終わってしまったものを、この世界で終わらせない為にも、折れる事は許されない。
別の世界から希望を繋ぐために渡ってきた、アイツから受け取ったバトンを取り落とさないために
……ああ、そうだ。
あの世界から繋がれた、アイツが希望を見い出した、たった一つの生命を。
あの世界の散って行った全ての人達から継がれたもの/生命を、俺が、潰した。
京太郎「う」
京太郎「う、ヴぉ、おげえええええええええ」
……洗面所に間に合って、良かった。一人暮らしで、良かった。
京太郎「はぁっ、はぁっ……あああああああっ!!」
……俺は、バカだ。俺は、弱い。
叫ばずにはいられない自分。
叫んだって、何も変わりはしないのに。
京ちゃん……
【三尋木萬物店】
早朝の店内は、静かなものだ。
朝の澄んだ空気に静けさとほんの少しの黴臭さが重なって、老人達の好む空気が形成されている。
単にこの時間帯は客が居ないせいでもあるが。
ただ、今朝の静寂はそのせいではない。
咏「……」
京太郎「……」
そこに在る者達の、開かれない口元のせいだ。
張り詰めてこそ居ないが居心地の悪い空気。
初めて会ったその時から、この二人の間に険悪な空気が流れた事はない。
驚くべき事に、ただの一度もだ。
咏「……」
そして、今日も居心地の悪い空気でこそあるが険悪な空気ではない。
互いが互いに、明るくない同義の感情を向けているがため。
京太郎「……」
その感情は、一言で表すとしたら。
「申し訳ない」という、謝意の混ざった感情だった。
咏「……なんか、買う?」
【所持金】
¥38000
【現在保有アイテム】
なし
【商品】
・秘薬『クレイジーダイヤモンド』
効果:HPを50回復
¥8000
・秘薬『烈火の姫君』
効果:HPを150回復
¥20000
・カプセル『DCS』
効果:使用した戦闘中ATK+10、DEF+10
¥8000
・注射『ただのビタミン剤』
効果:任意のステータスを50上昇させる。
¥22000
・投網『スパイディ』
効果:使用した次のターン、相手の出す手が分かる
¥18000
・視鏡『爆砕点穴』
効果:現在戦闘中の相手の行動パターンを知る事が出来る
¥30000
爆砕かな
爆砕だな
爆砕だろう
買えるけど買う気分じゃないな
安価は?
【何を買うか、買わないか】
選んでください
>>687
爆砕点穴
爆砕点穴ください
爆砕
爆砕点穴
爆砕点穴
【爆砕点穴を購入しました】
咏「私には今、後悔が一つに苛立ちが一つ」
咏「そんでもって、そんな感情を抱いてる事への申し訳なさが一つ」
京太郎「……」
咏「センパイの望むように成し遂げさせてあげられなかった後悔」
咏「私の力不足を感じてる」
京太郎「待った、咏ちゃんは何も悪くな――」
咏「それと、苛立ってるのは!」
咏「そこで咏ちゃん『は』とか言うセンパイに!」
咏「重荷を分け合うとか言っておきながら、今誰にも寄りかかってないセンパイに!」
咏「泣き出しそうなくせに泣いちゃいけないって言いかせてるやせ我慢しぃのセンパイに!」
咏「めっちゃ! 苛立ってんだけど!」
京太郎「……すまん」
咏「……謝らないでよ、求めてるのはそういうのじゃないっての……」
京太郎「分かってるよ。ただ……少しだけ、時間をくれ」
咏「意気地なし」
京太郎「自覚はあるよ……あるから、もっと自分が情けねえんだ」
咏「……ばっかじゃないの」
咏ちゃんが可哀想だけども京ちゃん責められねえ
京ちゃんがこんな悩んでるところにてるー現れたらもっとドロドロする気がするんだが…
四月も上旬。
大人も子供も忙しさのピークを過ぎるが、それでも落ち着ききっていない時期。
中央高校2-Aと銘打たれた教室にて、二年生の仕様に一部制服を改めた女子高生達が居た。
和「最近、須賀君に避けられてる気がします」
制服は女子がスカーフ、男子が学ランの襟章を改められている。
制服自体は余り変わらないが、同校の生徒が顔を突き合わせれば初対面でも先輩後輩が理解できる仕組みである。
……まあ、制服を改めた所で何かが大きく変わるわけでもない。
強いて言うなら、一年生が後輩から先輩の面構えに変わったといった所だろうか。
そして変わるものもあれば、変わらないものもある。
宮永咲と原村和。この二人の掛け合いだとか、友情だとか。
咲「んー、確かにそんな気はするね」
和「……何か、私が気に障る事でもしでかしてしまったのでしょうか」
咲「そうは見えない、かな? 嫌われてはいないと思うよ」
咲「(どっちかというと、何かやらかしたような顔してるのは京ちゃんだしね)」
和「そうですか……咲さんがそう言うのなら」
咲「( 『後ろめたい事を思い出す』って顔してたもんなぁ )」
理性と理屈から彼の内心を推測する和と、長い付き合いと経験から彼の内心を推測する咲。
二人は対照的だ。静と動。理性と感情。陰と陽。巨と貧。
似ていないからこそ仲がいい。
二人に特に優劣を付けるものはない。
だが、今この時『とある人物』に対しての理解において、咲と和には天と地ほどの差があった。
二人共、「なにかあったのかもしれない」という見解だけは一致していたのだが。
咲「それに、和ちゃんだけじゃない気がする」
和「え?」
咲「今の京ちゃんが距離置いてない人って、一人も居ないと思うよ」
宮永咲は、十年来の幼馴染を憂う。
この学校の大半の人間が違和を感じているほどに、今の彼はおかしさを振りまいていた。
咲「……せっかく、二年生になれたのにね」
士栗ちゃんの死から逃げてるんだなぁ…
向き合っても受け入れられない、正しい選択肢が分かってんのに優しすぎて死を重く受け止めすぎな感じ
四月には様々な学校にて、入学・進級・クラス替えが行われる。
多くの学生にとって生活環境、もっと大げさな言い方をするなら生きる世界が変わって行く時期だ。
スタートダッシュや友達作り、知り合いを見つけてのコミュニティ形成。
一週間でほぼ全てのコミュニティ形成は終わり、一ヶ月もすればそれぞれの集まりへの認識も完成する。
人間関係の形成、特に最初の最初は時が命よりも重いのだ。
須賀京太郎が所属する事となったのは2-B。
クラス替えで一緒になったクラスメートの中から特に仲のいい人物を挙げると、
園城寺怜・高鴨穏乃・新子憧・東横桃子の四人が挙げられる。
ちなみに隣のクラスは2-A。その中から彼と特に仲のいい人物を挙げると、
宮永咲・原村和・大星淡・二条泉の四人が挙げられる。
新規入学生も何人か入学し、卒業生が巣立ち寂しくなっていた校舎もにわかに活気付いている。
龍門渕一家が全員三年生になったり、鹿児島の巫女が三人減って二人加わって、霊的に調整された街を調整したり。
卒業し、それぞれの道を歩み始めた元三年生。
多くの人が、その表情に未来への期待を載せていた。
両親と決着を付け、初美や巴と共に鹿児島と連絡を取りつつこの街に駐留している霞。
年始の事件の責任の一つの形として丸坊主にした髪がまた伸びたと、娘に髪をざっくり整えてもらっている姉帯刑事。
大人も子供も、れぞれの道を進みつつあった
……ただ、一人を除いて。
今更語るべくもない。
多くの人間に前へと進む光を分け与えたこの街の守り手は、皮肉にも。
ただ一人だけ、前に進めず立ち止まっていた。
京太郎「……」
騒がしげなクラスの、またしても窓際一番後ろの席。
HRが終わって、一人で窓の外をボーっと物憂げに眺めている少年。
話しかければいつもの彼。しかし、少し目を離せばああなっている。
心配をかけないように無理をしている事を隠しきれないほどに、彼はギリギリの場所に居た。
穏乃「……あーもう! ああやって何日何日も! 私が」
憧「やめなさい」
穏乃「へぶっ」
そんな彼を見かねて、突撃しようとするポニテの少女。
ラリアット気味に止める、ツインテールの落ち着きある少女。
二人は彼にとって、かけがえの無い大切な友人達だ。
そしてそれは、彼女達にとっての彼も同じ。
穏乃「何すんのさ!」
憧「アンタが行ってどうすんの? 何を言うの?」
穏乃「え、えーと……何か言う!」
憧「何かって何?」
穏乃「……えぅぅ……」
憧「今はやめときなさい。特にアンタは」
じっとしてられない、とばかりに善意を全身から滾らせる動の少女。
呆れたように、しかし微笑ましく。それでいて寂しそうに諭そうとする、静の少女。
この二人もまた、互いに互いを諌め合える親友同士だ。
憧「アイツだって、切り替えて前を向いていかなくちゃならないって事ぐらい分かってるわよ」
憧「……分かってて、ああなの。その弱さを分かってあげて」
憧「しずは本当に強くて、前向きで、ひたむきで、アイツはそんなあんただから今日まで頼ってきたんだろうけど」
ちらっと彼に視線を向けて、新子憧はため息一つ。
憧「今のアイツに、しずの強さは毒よ」
憧「前を向かないと、でも向けない。そんな矛盾を強く自覚するだけだから」
憧「だから、そっとしておいてあげなさい。時間だって必要よ」
いい女筆頭
流石アコチャー
憧の言葉は正論だ。
正しい大人の判断だ。そこに幼稚さや私情はない。
だからこそその言葉は説得力を持ち、穏乃の足を止める。
穏乃「けど!」
それでも。
高鴨穏乃という少女は、正論を理由に誰かの苦しみを「仕方ない」と許容しない。
穏乃「何か、してあげたいじゃん」
穏乃「落ち込んでるなら、励ましてあげたいじゃん」
穏乃「元気にしてあげたいじゃん」
彼女は健気に、一途に、誠実に、誰かの笑顔を願う。
それは子供じみた単なる感情論だ。そこに理屈は存在しない。
……だから、こそ。
彼女の真っ直ぐな熱さは、胸を打つ。
穏乃「なんもできないなんて、なんか悔しいよ……」
真摯に誰かを想う彼女が間違っているなどと、誰にも言えやしない。
憧「……よしよし、その考え自体は悪いもんじゃないから落ち込むんじゃないの」
穏乃「……頭撫でんなよー」
もしもこの場に居たのが新子憧でなかったら、穏乃を行かせてしまったかもしれない。
しかし、彼女は今の京太郎の状態をよく理解している上に彼にとっての最善を考えるだけの理性があるのだ。
当然。穏乃の主人公のような彼女の言葉が、彼のトドメになりかねないと理解している。
折れかけの棒に過負荷をかければ、立ち上がるどころか折れてしまうだけだ。
なら、現状をそのままでいいと受け入れているのだろうか?
否。
新子憧には、予感があった。
期待に似た、良い気持ちも嫌な気持ちもごちゃまぜになった、根底に敗北感が在る予感。
憧「(……何考えてんだか、私は)」
憧の脳裏に浮かぶのは、二人の少女の姿。
穏乃はいい子だなー
いつだって、そうだった。
新子憧は須賀京太郎の中で、何があろうと何が起ころうと自分が『一番』になれない事を知っている。
憧「いいから、私を信じて少し待ってみなさい」
穏乃「……わかったよ」
一度目は、かつての日々で無意識に自覚した。
早熟だった彼女はそれを知りつつも、本当の意味で受け止められていなかった。
二度目は、少しだけ前に彼の口から直接告げられた。
分かりきっていた事でも、彼女の心が成熟していても、少しだけ胸は傷んだ。
それでも「しょうがない」と割り切って、呆れた顔で『後ろ』を付いて行くと決めたのだ。
知っている。
新子憧は、知っている。
本気でどうしようもないくらい、あの少年が追い詰められた時。
ヒーローのように颯爽と現れる、そんな少女の存在を知っている。
憧「(……アイツは、ほんっとうに悔しいけど。あの二人と私を天秤にかければ、あの二人を選ぶ)」
憧「(じゃあ、あの二人を天秤にかけたら)」
憧「(……どうなるのかしら。予想できないわね)」
須賀京太郎のように、この街の全てを対象としていない。
彼のピンチにしかいいタイミングで到着しない。正真正銘、彼だけのためのヒーロー/ヒロイン。
憧「……雨も降りそうにないのに、この分厚い雲。太陽が見えやしないわ」
……嫌な天気だと、憧は思った。
こんないい女を二番にしておくのは勿体無いぞ京太郎
マッスの所業が後を引いてくれた嬉しい俺ガイル
モモ「よっ……っす!」
広々とした体育館に、キュッキュッとバッシュの小気味いい音が広がって行く。
昼休みも関わらず、珍しくも体育館には一人の少女の姿しか見えていなかった。
彼女の名は東横桃子。バスケ部員らしく彼女の手から放たれたボールが、弧を描いて円環に釣られたネットへと向かう。
ザッ、と。輪に触れずに綺麗に入った理想のシュートを、音が何より鮮明に証明する。
モモ「っし、入ったぁ!」
京太郎「おーすげー、この距離から入るのか」
モモ「ふみょっ!?」
京太郎「うおっ!? そんな驚くなよ……ほれ、差し入れ」
モモ「あ、サンキュっす」
オールコートの中間地点からロングシュートを決めた事に驚愕しつつ、モモの後ろから声をかける少年。
片手に冷えた自販機のアクエリアス。須賀京太郎、その人であった。
汗に濡れた色っぽい身体を首にかけたタオルで拭い、彼女は一口飲んでから口を開いた。
モモ「今日はどうしたんすか?」
京太郎「ん? いや、別に用があったわけじゃねえよ」
京太郎「ただ昼休みに暇だったからブラブラしてたらここに来てただけだ」
モモ「ふーん……」
半分嘘だな、とモモは思う。
聞くべきか、少しだけ悩む。
踏み込んで聞くのが友情か、踏み込まず聞かないのが友情か。
こんな時、あのなんでも出来そうな先輩ならどうするか、と思案している。
脳内の加治木ゆみは、「私の真似をしても仕方ないだろう。お前はお前だ」と彼女に囁いているようだ。
想像の中ですら厳しい彼女に、思わずモモはそりゃないっすよ先輩!と脳内で叫んでいる様子。
京太郎「モモはさ、なんか楽しそうだよな。部活やってる時」
モモ「……ん、そっすね。楽しいっすよ」
京太郎「それはやっぱ、部活でやってる事が楽しいからか?」
とりあえず。
私じゃ誠実に応える友情くらいしか思いつかないな、と。彼女は心の中だけで苦笑した
あ、京ちゃんの感情の向きが複雑な子が来た
汗だくのモモとか即ハボだろ・・・
マッス好きなのは別に構わんが
悪役の仕業で主人公側が苦しむの見て喜ぶのはなんか違うと思うぞ
>>706
マゾなんでしょ
モモ「んー、好きっちゃ好きっすけどね」
モモ「それでも練習きっつい時があるっす。キツい時は、それが好きってだけじゃ続かないっすよ」
京太郎「そう、なのか?」
モモ「そーなんす。仲間が一緒に頑張ってるとか、仲間も今同じくらい苦しいんだ、とか」
モモ「そんな仲間と一緒に肩を並べて試合に勝ちたい、とか」
モモ「自分一人でやってる気になると、苦しいのも頑張ろうって気持ちになるのも無理っすから」
休憩を兼ねて、二人は肩を並べて即席ベンチに座る。
以前から、部活に打ち込む生徒達に京太郎が向ける視線。
その正体に、桃子は感付き始めていた。
モモ「ま、結局は自分の為っすよ」
京太郎「自分の? チームのためとかじゃなくってか?」
モモ「自分の為っす。チームの為に頑張るってのはレギュラーとして当然の義務っすよ」
モモ「第一、『仲間の為』って理由を根幹に置いてるスポーツチームはなんか歪んでないっすかね?」
モモ「そんなの練習のチームプレーで満足しちまいそうなもんですけど」
京太郎「……まあ、言われてみりゃそうだな」
モモ「ま、自分の為だけにやっててもチームは集まりすらしないっす。だからもうちょっと、その理由は限定的に」
京太郎「じゃあ、何のためだ」
きっと、それは。
モモ「そりゃ、『夢のため』でしょう」
京太郎「―――――」
『憧れ』なんじゃないかと、桃子の女の勘は囁いていた。
モモ「自分の夢。仲間の夢。チームの夢」
モモ「その後に勝つ為、仲間の為、力を合わせる為と理由が続く」
モモ「みんなみんな叶えるために、チームで一丸になって力を合わせる」
モモ「そーゆーもんっすよ、部活って」
京太郎「……夢、か」
……重い頷きだと、桃子は肌で感じとった。
主役側にあんまり感情移入できないから京太郎が苦しんで嬉しいってのはちょっと違うと思う
好きなキャラがらしく活躍してたことが強調されてるのが嬉しいって感じ
まあ好きなキャラが活躍して嬉しい気持ちはわかる
ただ今士栗ちゃん死んだ直後でマスカレイドへのヘイト最高潮だから…
京太郎「お前にも、夢とかあるのか?」
モモ「そりゃ勿論!」
待ってましたとばかりに、キラキラと瞳を輝かせる。
練習の疲れが吹っ飛んだかのように、桃子の言葉の節々に熱がこもり始めた。
その目の輝きも、言葉の熱も、漏れだす強い意志も。
全て、一つの源泉から湧きい出たもの。
モモ「先輩の最後の大会、結局全国制覇できなかったすからね!」
モモ「あの時は泣いちゃって、京太郎君にもカッコ悪い所見せちゃったけど、こっからは私の独壇場っすよ!」
モモ「決勝まで行って、そこで君と先輩呼んで優勝して全国制覇!」
モモ「その時には世界一かっこいい嬉し涙と泣き顔見せてやるっすよ!」
モモ「そこに、部活で一緒に頑張った皆と辿り着く!」
モモ「それが私の夢っす!」
人はそれを、『夢』と呼ぶ。
京太郎「……素敵だな。なんか輝いてるぜ、モモ」
モモ「えへへ、なんか照れるっすね」
折れてもめげない。困難へ挑む。己の意思で、分の悪い賭けに挑戦し続ける。
それが不可能だとか、優勝出来るかどうかもわからないとか、強大な敵が居るだとか。
そんな事は考えない。指摘されても、「知ったことか」と胸を張る。
「失敗したらどうしよう」なんて気にしない、そんな強さ。
それが夢を追う強さ。
若さ、愚かさ、ひたむきさとも称される。
……一度は誰かが抱き、形は違えど糧としなければならないものだ。
部活。仲間を集め練習を重ね、汗と涙を流して大会へ。
勉学。どこかの高校大学へ、努力を積んで合格へ至る。
青春。恋愛だの友情だの恋人だの文化祭だの性交だの。
掛ける夢や目的は、人それぞれだろう。
たとえその果てに折れたとしても、どこかへ至ったとしても。
それは決して無駄にはならない。その者自身の財産になる。
それが目に見えたとしても、見えなかったとしても。
夢を追いかければ全てが変わるってコスモスが言ってた
誰でも一度は抱えるものだ。
人間はそう出来ていて、自覚の有無には関わらない。
ゲームのハイスコアでもいい。文化祭の結束と成功でもいい。彼女を作るとかでもいい。
人は誰しも、大小あれど夢を乗り越えて生きるのだ。
それは『若さゆえの熱意』とも言い換えられる。
『大人は夢を失ってしまっている』というのは、そういう事なのだ。
そして夢も守ってきた彼だから、近くでそれらの夢に触れてきた彼だからこそ、肌で感じている実感が在る。
モモ「京太郎くんにも夢とか、あるんじゃないっすか?」
京太郎「……ねえよ」
京太郎「俺には無いんだ、そういうの」
須賀京太郎には、『夢』がない。
熱くなる事もある。必死になる事もある。頑張る事もある。
それでも、それらの努力や熱に『夢』の存在を感じ取れないのだ。
部活に汗を流す彼ら彼女らの中に感じた『夢』の存在を、感じ取れない。
その目に宿る色の付いた光も、魅せられるような熱も。
自分自身の中に、見出だせない。
それが彼の自覚した、彼の中のくすんだ一点。
『まるでどこかに置き忘れてきてしまったように』。
彼の中には、在って当然の『夢』というものがなかった。
最近の若者たちも夢が無いと聞くな
夢ってのは呪いと同じなんだ
叶えるしかないんだよなぁ
モモ「意外っすね」
しかしそれに、異を唱える少女が居た。
京太郎「……何がだ?」
モモ「いえ、京太郎くんも何かしら夢とか持ってるものだと」
京太郎「はっ? なんでだ?」
実の所、東横桃子は半ば確信していた。
モモ「勘っすよー。女の勘っす」
この少年は、誰かの夢が好きだ。
誰かの夢の為に命を懸けられるこの少年に、夢が無い筈がない。
彼の熱さも輝きも、かつては原点に『夢』が存在したからそこに在る筈。
ならば、いつかの日に失われたのだ。
それを思い出させるのは、私には無理。東横桃子は、そう割り切る。
モモ「忘れてるって事もあるかもっすねー」
京太郎「忘れてるって、おま……」
モモ「夢は絶対でも永遠でもないっすよ、京太郎くん」
そうだ。東横桃子は知っている。須賀京太郎も知っている。
『それ』は、二人の間にある絆と傷を象徴する『夢』だ。
モモ「……先輩だって、全国制覇は高一からの夢だったって聞いたっす」
少年が、息を呑む。
『先輩』だ誰を指すかなんて、言うまでもない。
少女が語ったそれは、夢が知らない内に失われてしまう事も、それを拾い上げる事が出来るという事も示していた。
その夢を拾い上げてくれたのが誰か、東横桃子が忘れる事は決してない。
モモ「案外、ひょっこり出てくるかもしれないっすよ?」
出てくるかもしれない、ではなく。『出て来て欲しい』と思う桃子の素敵な笑顔は、彼の心に何かを落とした。
モモ「夢の守り人に夢が無いとは、また皮肉っすね」
京太郎が去った後の体育館で、彼女は再び練習を重ね始める。コートの端から反対側のゴールへのシュートが、綺麗に決まっていた。
モモ「……頑張れ、京太郎くん」
>コートの端から反対側のゴールへのシュート
緑マシン太郎さんか何か?
夢の守り人・・・やっぱそうなるか
ラスボス倒した後に皆で川辺で寝そべって目を閉じるENDか
衣「腑抜けた顔になったな」
京太郎「……かも、な」
一「ちょっ、衣!?」
姫子「元気づけるとかそういう話ばどこ行ったん!?」
衣「ああ、そう考えていた。しかし、一目見て考えを改めた」
体育館を出た京太郎の前に現れたのは、最上級生に学年を進めた三人。
特に衣は、日々の可愛らしい姿が幻覚であったように感じるほどの覇気が噴き出している。
こういった時の衣には、一切の悪ふざけや誤魔化しが通じない。
衣「これは、傷の舐め合いではどうにもならん」
衣「生半可な言葉でも変わることはない。自分一人でも変われはしない」
衣「自罰と自虐と矛盾と悔恨が渦巻いて、悪循環から自力で抜け出せなくなっている」
天江衣の目は、とても綺麗だ。
深海のような群青を秘めた、藍と黒が溶け合ったラピスラズリを思わせる瞳。
心の奥底まで見透かされそうなその視線に、思わず彼もたじろいでしまう。
衣「なら、衣が一つ布石を打ってやろう」
一「……衣?」
姫子「……ひどい事ば言ったら、承知しなかから」
衣「何、劇薬ではあるが毒になるか薬になるかはキョータロー次第だ」
京太郎「俺次第?」
天江衣は一拍置き、目を瞑る。
それは覚悟を決めるようで、何かと決別しようとする姿勢。
心の力を絞りだす、心の傷を乗り越える作業。
やがて、彼女は口を開いた。
衣「『 いつまで帰って来ない死人にこだわっているつもりだ、須賀京太郎 』」
夢を叶えてしまった人間にも負うべき責任はあると思う
衣に、この台詞をこの状態の京太郎に言わせるか・・・!
言わせたのは京太郎だ
ああ、やっぱり言っちゃうんだねころたん
今の京太郎ってアーチャーになる前の英霊エミヤ状態だよね
1000
まあ言うべき人物を挙げるなら衣しかいないわな
その言葉は。
『天江衣』が『須賀京太郎』に告げるからこそ絶大な重みを持つ、そんな言葉だった。
彼女の成長の証。
彼女が過去を乗り越え成長した、その証明だった。
彼女から彼に贈る、これ以上ない最大限の感謝の言葉。
そして互いの立場が入れ替わっていた事に、今更京太郎は気付かされる。
強い言葉だ。
彼の心中に活を入れる、彼の停滞し淀みきった精神をかき混ぜる言葉。
まさしく、劇薬であった。
衣「……さて、そろそろ五限だ。我等も教室に戻るとしよう」
一「あ、ちょっとまってよ衣! ……京太郎、抱え込みすぎないでね!」
姫子「(あ、話せなかった……) ま、またねー!」
天江衣の言葉は、確かに彼の心の中にさざなみを立てていた。
それ自体は、解決に向かわずとも。
変わらないでいるよりは、何か変わって行く方がずっと希望があるというものだろう。
京太郎「……」
種火が、少しだけ燻った。
姫子が可愛い
衣は両親の件から言葉の重みが違うな
放課後。
生徒達は思い思いに帰路につく。
新入生が部活に体験入部したり、二・三年生が勧誘に走る。
残って勉強し、受験の対策を始めている者も居る。
しかし。
「……なんだか、しばらく見ない内にひどい顔になってますね」
京太郎「! お前、そういやうちに進学予定だったか……」
「忘れてたんですか? いや、なんか思い出す余裕も無かったといった感じの方が適切ですね」
やや毒のある切れ味ある弁舌。
原村和と並ぶと際立つ低身長。
京太郎とは互いに生命の恩人という奇妙な関係の少女。
かつて『てけてけ』に取り憑かれた、原村和の後輩がそこに居た。
煌「あ、やっぱりお知り合いでしたか」
京太郎「会長!?」
煌「いえいえ、京太郎くんを探しているようだったので。早めに見つかりすばらっ!」
煌「知り合いも居なくて彼女も心細いでしょうし、しっかり面倒見てあげるんですよっ」
生徒一人の個人的な頼み、見方を変えればパシリ一歩手前の要求。
それに嫌な顔の気配一つ見せず、むしろ喜んでこなす生徒会長。
生徒全員の頼みを一人づつ聞いて行ったとしても喜んでこなすであろう彼女は、まさしく聖人だ。
しかし、彼女は今回ばかりは頼みを聞くべきではなかったかもしれない。
今の彼に、彼女を会わせるべきではなかったかもしれない。
「ちょっとだけ、期待してたんですよね」
京太郎「……何をだ?」
「私はこの学校に進学したら、真っ先に会いたかった人が二人居ます」
「原村先輩と、言いたくないけど貴方です」
京太郎「俺……?」
「ええ。ですが、今少しだけ後悔してます」
煌「?」
あ、久々のニノマエ
「先輩に、ちょっとだけ期待してた私がお馬鹿だったってだけですけど」
「……まあ、あれです」
「私が何か言う前に、『おめでとう』とか喜んでくれるんじゃないか、とか」
「まあそんな事期待してた私がバカなんですが」
「……それでも、普段の先輩なら一も二も無く言ってくれたんじゃないですか」
「だから、ちょっとの残念とちょっとの失望です」
「ここに来る途中で会った園城寺先輩は、こっちが何か言う前に言ってくれましたよ」
京太郎「……あ」
「……先輩がいつもの先輩に戻るまで、会いに来ません」
「先輩謝りたそうな顔してますけど、今の貴方に謝られても全く嬉しくないです」
「いつものように、さっさと気合い入れ直してください」
「じゃ、私は本命の原村先輩に会いに行くので」
そう言って、彼女は去って行った。
京太郎「……」
煌「……」
今回は、完全に京太郎が悪い。
いつもなら息を吐くようにしていた事を、今日に限って。
しかも彼女の新生活のスタートラインにケチを付ける形で、彼女を裏切った。
ここで女の子に怒られるのは、理不尽でも何でもない。
妻との結婚記念日忘れるようなもんである。
……しかし。
煌「……ツンデレさんだぁ」
京太郎「……そういうもんですかねこれ」
何故か話す前より京太郎が精神的に回復していたのは、偶然ではない。
出来た後輩だ。
と、言うより。
煌「(私に頼んでこっちに先に来てる時点で、本命も何も……)」
回復したら色んなところに謝罪して回らなきゃな
モブ可愛い
放課後に、生徒会会長煌と副会長京太郎は少しだけ職務をこなす。
日々コツコツと進め、無理に多くの事に手は出さない。
だからこそ少しで事足りるのだ。二人の間には、本来会話の花を咲かせてもなお余裕がある。
京太郎「……」
それでも会話が広がらないのは、彼が彼女から目を逸らしているからだ。
花田煌は、誰よりも心強く折れない少女。
思えば、今日一日の教室でもそうだった。
須賀京太郎は、高鴨穏乃を直視できていなかった。
折れない煌。何度でも立ち上がる穏乃。
……二人と目を合わせる事が、今の京太郎には辛くすら感じた。
煌「京太郎君」
京太郎「は、はいっ!?」
無論、そんな様子を煌が気付かぬ筈もなく。
苦笑しつつも、彼女もまた一つの石を彼の内へと投じる。
煌「今の貴方は、すばらくない」
京太郎「……」
煌「しかし、それもよくある事です」
煌「私とてすばらくない姿を晒した身。しかし、それを恥じてはいません」
京太郎「それは……」
自分自身の壁を乗り越えた者の言葉が、また一つ。
煌「それを周囲に案じられるという事は、案じてくれる素敵な誰かが近くに居るという事です」
煌「それはきっと、すばらなこと!」
余裕が無くとも、辛くとも、苦しくとも。
案じてくれる人達と、案じてもらえる幸せを忘れるなと、彼女は言う。
煌「情けは人の為ならず」
煌「貴方がそれを蔑ろにしなければ、きっと貴方の『これまで』が応えてくれるはずです」
京太郎「……はい!」
……種火が、少しだけ、熱を増した。
咲「ただいまー……あれ?」
咲「……」
咲「あれ、この靴、まさか……」
咲「お、おかーさーん!? いるー!? ちょっと聞きたいことがあるんだけど!!」
咲「……うそ」
咲「え、じゃあ今は靴履き替えて外に?」
咲「……」
咲「お、お姉ちゃんが……帰ってきた……!?」
来てしまった……
とうとうか
ついに来たか…
ついにこの時がきました
お か え り
テルータイムはっじまーるよー
ハイパーヒロインタイムはっじまっるよー
淡「……ん」
壁によりかかり、何も無い筈の道の途中に立つ少女。
大星淡は、『その気配』を感じて目を開き、道を塞ぐように立ちふさがった。
淡「一目見て分かった、アンタがサキの姉ってやつね」
「……誰?」
淡「大星淡。『誰』かは分からなくても『何』かは分かるんじゃないの? 宮永照」
気配でその位置が分かるのも、その存在がどういうものか互いに一目で理解し合えるのも。
どうしようもないくらい、この二人の少女が『同類』だからだ。
違うのは外見と、表面上の性格だけ。
淡「しっかし、まー……なんかここまでシンパシー感じるとは思わなかった」
照「……それには同意」
無制限に湧いてくる、親近感と嫌悪感。
最初に出会ったのが京太郎でなくてこの少女だったなら、自身の運命は全く違ったものとなっていただろう。
そう二人に確信させるほどの、近似値たる存在。
だが、そうはならなかった。
だから二人は今ここで、敵意を以って相対する。
淡「鏡見てるみたい。共感と、同族嫌悪でゾクゾクしてきた」
淡「ひょっとしたら、すがっちに対する感情とかも似てるのかもね」
その言葉に、照が少しだけ眉をひそめる。
ニヤリと笑う、挑発的な笑み。
淡の方が、この件に関しては自覚が深く正確であったようだ。
頂 上 決 戦
照「ちょっとだけ不愉快」
淡「そう? びっくりするくらい同類だと思うけどね私達」
くすりと笑う。
表情豊かな淡と無表情を貫く照は、並べるとひどく対照的だ。
その内面が、どうであるかは別として。
淡「『ずっと愛してくれる人の所有物になりたい』」
淡「そこまで一緒だったら、流石にぶん殴りたくなるぐらいそっくりで気持ち悪いけど」
愛を前提としたとして、それはどちらが強くしていると言えるのか。
主従か? 男女か? 年齢か? 強弱か? 賢愚か?
いや、違う。男女の関係に限定するのなら、『より強く愛している方が支配している』のだ。
そこに互いの立場は関係ない。
むしろ物理的な支配と精神的な支配で釣り合いが出来るのであれば、それは並大抵の男女の関係とは比較にもならない繋がりとなるだろう。
ドロドロとした、融け合うような重い愛。
そして、そんな淡の性癖暴露に対する照の答えは。
照「……」
無言の敵意と右手の周囲の回転する空間が、何よりも雄弁に語っていた。
照「何が目的?」
淡「力くらべ。それと、ついでにもう一つ」
伝わり感じとれる力だけで、理解できる。
この二人の手加減抜きの戦いは、数日前のジュネッスと口裂け女の戦いに比肩するクラスのそれだ。
淡「サキから色々聞いてただけだけど、アンタが色々気に入らない」
照「……そう」
ホシガミの全力が、右拳から炸裂した。
照だけに対照的
>>749
審議中
>>749
審議拒否
京太郎は果報者やな
こんなに愛されて(白目)
「宮永照は、ヒトじゃない」
最初に言われたのは、いつだっただろうか。
悪気は無くても、私の強さは人を傷つけて。
ただ私は強いというだけで、周りの人に対する害悪だった。
「お前なんかが、居るから!」
「ありがとう、貴女が居てくれたおかげで……!」
敵意と感謝。
害意と礼賛。
けれど、それら全ては私本人を見ていない。
彼らは彼らの都合を以って、思い思いの言葉をぶつけて来る。
……私はその言葉を、全て彼ら自身に映し返す鏡でしかないというのに。
「お前なんか、生まれてこなければ――」
そうだ、そんな日々の中で――
「女の子に大の大人が何言ってやがる!」
「文句言いうならテメエがやれ! 出来なきゃこの人より多く頑張ってみろ!」
「それが出来るまでテメエらの言葉は薄っぺらいし安っぽいんだよ!」
あの人だけが、私のために泣いてくれた。
あの人だけが、私のために怒ってくれた。
私をずっと、一人の女の子として見てくれた。
話したい。
触れたい。
見て欲しい。
気付いて欲しい。
ずっと、寂しかった。
なのに『強過ぎる』というだけで、孤独を強いられる。
何も考えずに他人に触れればどうなるか、知っていたから。
愛したいし、愛されたい。
一人でいい。それ以上は求めない。
その人が永遠にそばに居てくれるのなら、私はその人のものになってもいい。
だから……
何て重い愛なんだ…(困惑
胸は軽いくせに愛は重い
怜「はじめまして、前の人」
照「……はじめまして、後の人。連れてきたのは、咲?」
咲「あ、やっぱり隠れててもバレちゃう?」
照「姉妹だし……何用?」
怜「ま、大した用でもないんやけどな。『一目見ておきたい』って思うとったのはどっちもやろ?」
照「……かもね」
事務所前。
咲に連絡を貰い、そこから『何か』を視たのか咲に頼みこんでここまで連れて来て貰った怜。
淡との戦闘をほぼ周囲への被害なし・服に焦げ目が一つのみという脅威の勝利を収めた照。
異常に以上を重ねたこの邂逅。
しかし、必然の出会いであった。
照「――――」
怜「――――」
言葉は要らない。
目を合わせるだけで、全て互いに余す事無く伝わった。
相対して初めて分かる、『相容れない』という感覚。
照は京太郎を育てる。京太郎は照を進化させる。
二人は互いが互いを進化させ続ける関係だ。
互いが互いの方向へ正反対に矢印が向いているのが、この二人の関係。
怜と京太郎は互いに同じ方向を見続け、共に肩を並べて進み続ける。
二人は互いが互いを支えあい、正し合う関係だ。
二人の矢印が寸分違わず並行に並び立っているのが、この二人の関係。
京太郎と照は互いの存在が欠けてはならない関係。
京太郎と怜は互いに必要とし合う関係。
だからこそ、この二人はどうなろうと相容れない。
京太郎と同一の向きの矢印と、向き合う矢印。
ならば二つの矢印は、ぶつかり合う運命にあるのだ。
『そこは、私の場所だ』
二人の心中にこの想いと対抗心がある限り、絶対に相容れる事はない。
怜「うん、分かった」
怜「たぶんうちら、並行世界があったとしても相容れなさそうやな」
怜「どんな世界でも、戦ってる気がする」
照「うん」
照「たぶんそう。きっと、私達は同じものをかけて戦う」
照「それが何かは、きっと違うだろうけど」
そして、それを抜きにしてもこの二人は相性が悪い。
(アカン)
まあそうなるわな
正妻戦争待ったなし!
自転車をこぎながら、俺は何故か最近良く見るあの人の夢を思い出す。
夢はおぼろげでも、記憶は色褪せない。
ある日、寝不足と過労で彼女が倒れた日があった。
彼女は人並み以下の体力しか無く、能力とポーカーフェイスで誤魔化す日々を続けていただけ。
それに調子に乗った人々が負担を押し付け続けて、そうなったのだ。
倒れた彼女を、俺は抱きしめるように受け止めた。
そうだ。
抱きしめたあの肩が、あまりに華奢で。
手のひらに触れた二の腕が、あまりに細くて。
よりかかるその体の重みが、あまりにも軽くて。
彼女がこんなにも弱々しい『女の子』であるという事を、その時初めて自覚したんだ。
髪がサラサラしてて、寝息は可愛らしく。
伝わる体温が暖かくて、顔が近くて。
戦いよりも本を読んでる方が似合うような、そんな女の子で。
その人が一人で戦いの場に立つ事に。
何も出来ない俺自身に、ひどく腹が立った。
だから、この人が戦わなくて済むようになれば。
俺が、その代わりになれれば。
そうやって、この人が戦わなくても良い世界になれば。
そうだ、それが、俺の、最初の―――
「久しぶり。背、伸びたね。京くん」
再会は、突然に。
「照……ちゃん……?」
出会ってはいけない二人が以下略
再会
京太郎「……今まで、どこで何してたんだ?」
照「話すと長くなる」
「まあまあ、時間もありますし重要な案件から話していきましょう」
京太郎「なんでお前さらっと居るんだよ! それもビックリだよ!」
事務所内には、今人影が四人。
京太郎と、照と、怜と、そんでもって事務所内で出待ちしていた傘少女だ。
何故かこうなると予想して待ち構えていたらしい。
京太郎はなにもんだお前、と言いたくなっているがグッとこらえている。
京太郎「……少しだけ、心配した」
照「うん、ごめんね」
京太郎「元気そうで、良かった」
照「……うん」
咲は「心配してないし結果見えてるから帰るね」と帰宅。
怜は先程からずっと黙っていて、実質会話は三人で回っている。
……かつて、この事務所で。
日常そのものであった三人揃った光景が、そこには在った。
京太郎「で、重要な案件ってなんだよ」
「そんなの決まってるでしょう? 分かりきってるじゃないですか」
照「ん」
「『前に戻しましょう』、って事ですよ」
京太郎「……」
怜「……待った。そらどういうことや?」
ここに来て、怜の切り込み。
聞き捨てならない彼女の発言の真意を確かめる。
……本当は、確かめたくなんてなかったのだが。
「照さんは戦闘。京さんは探偵。あと全部私」
「事務所の形態を前のそれに戻して、京さんはもう戦わない」
「そういう事です」
怜「そらちょっと、勝手すぎるんちゃうんか?」
怜「そら力不足な面もあるかもしれんけど、相棒はちゃんと頑張って今日までやり遂げてきたんやで!?」
怜「毎日鍛錬して、力借りて、頭使って……それこそ星の数ほど積み上げてきたんや!」
怜「それを『もう用無しだ』とばかりに捨てさせるなんて、あんまりやないんか……?」
ずっと、誰よりもそばで見てきた。
京太郎の戦いは、怜の戦いでもある。
彼の懊悩、苦痛、努力、勝利、敗北、喜び、悲しみ、絆、日々。
それら全てを分かち合い、共有してきた。
だからこそ、怜はあふれだす膨大な感情を叩きつける。
照「でも、強くはない」
怜「っ」
照「守りきれない事もある。怪我をしてしまう事もある。……死んでしまう、事もある」
照「京くんは、それを『あり得ない』って断じれる絶対的な強さを持ってない」
怜「それ、は……」
照「死んでしまったら、全て終わり」
照「だから、京くんは戦うべきじゃない」
照「私がやる」
いつだって、京太郎の戦いはギリギリだ。
怜はすっとそばに居たがゆえに、それもよく知ってしまっている。
『いつ死んでもおかしくない』。
そこで彼の代わりになるか、彼を死なせないように隣に立つか。
二人のスタンスは、こんな所でも食い違う。
……そして、京太郎の無事を願うというスタンスだけが食い違わない以上。
園城寺怜には、もう反論する材料がない。
怜が言うべきセリフだな
「では、それでいいですよね? 京さん」
照「そうしてくれると、私も安心する」
一番強い奴が戦う。
戦い以外に向いている才能を持つ者を危険だからと戦いの場から外す。
当然の理屈だ。
親しい誰もが、彼の身を案じていた。
戦いの果てに人を守れなかった自分を責めた彼。
戦わなければ傷付くこともなかったのにと、嘆く者達。
もう戦わせるべきじゃないだろうと、向けられる優しさ。
そして何より、照がそう願った。
京太郎は、その要求に「おう」と応えようとして……
京太郎「いや、待ってくれ……まだ、決められねえ」
答えを濁した自分に、天地がひっくり返るほどに驚いた。
いや、京太郎自身より。
「――――!」
照「……」
この二人の方が、驚いていたかもしれない。
怜「……ふんっ」
ただ、園城寺怜だけが。
誰にも見えないように、彼に微笑んでいた。
うわ、なんだこれ 熱っ マグマ マグマだ!
なんで、俺は今「YES」と答えなかった?
辛かった。辞めたかった。辞める理由を、察してくれた奴らが用意してくれた。
誰も責めないだろう。
夢ではああ言われたが、きっと士栗だって許してくれる。
もう、疲れた。
もう、嫌だ。
昔の、楽しかった頃に戻りたかった。
ここで「はい」と答えていれば、戻れるはずだった。
照ちゃんは俺と違って有能で、ソツがなくて、誰も死なせないはずだ。
だから俺が何かをするよりもその方がずっといいはずなんだ。
友達や町の人の無事を願うなら、照ちゃんに任せるべきなんだ。
俺は支えてもらう者であって、強い者じゃない。
借り物の力を纏って、それでようやく戦える。
パチモンだ。本来、こんな事を望める立場じゃない。
本来の立ち位置の人が帰ってきたなら、素直にどくべきだ。
なにより、照ちゃんがそうして欲しいと願っていた。
なのに、なんで。
こんなにも俺は、『今のままがいい』って、思って――?
「納得が、行きませんか? 京さん」
京太郎「あ、いや、別に……」
「でしょうね。これは、貴方のためであると同時に貴方の苦痛にもなる」
「貴方の積み重ねを、ほぼ無にしろという要求なのですから」
京太郎「……」
「なら、提案があります」
京太郎「提案?」
「ええ。理性が納得できていても、残りが納得出来ないのなら」
「肌で感じて納得してください。現実(リアル)というものを」
【須賀京太郎】
HP:780
ATK:35
DEF:35
・保有技能
『比翼の鳥』
人一人にして人に非ず。翼片翼にて翼に非ず。
人物を指定し、己の中に格納する能力。
格納した人物に応じた能力と補正を得る。
『TTT(光)』
The Templehero T。
寺生まれのTさん。この世のありとあらゆる理不尽の天敵。
絶望を絶つ者。どこかの誰かの希望の具現。
心を照らし、絆を紡ぎ、希望を繋ぐ者。
ヒーローシフト中、MAXHPを100減少させる事で以下の能力を使用可能。
・戦闘中、指定した技能を【封印】する。
・都市伝説による効果を指定。指定した効果を無効化する。
・自分のMAXHPの数値分、指定した人物のHPを回復する。
〈装備〉
E:『腕輪:Next』【防具】
ATK補正+15
DEF補正+15
E:『真・ルーベライズ』
効果:死亡・ゲームオーバーを無効にし、所有者をHP1で復活させる。
E:『ジャイアントキリング』
効果:巨大な存在に対する戦闘論理。特定の都市伝説との戦闘時に判定値+10。
・『真・オモイヤリ』【聖遺物】
ATK補正+30
DEF補正+30
ヒーローシフト中、行動判定で勝利する事で何かしらの「奇跡」を行使する。
・『フクツ・ゼシキ』【靴】
自身のATK、DEFを+5、判定値を+3する。
【高鴨穏乃】を格納して経過したターン数、この補正は重ねがけされる。
・『シュクジュ・ヘキ』【盾】
ATK補正+5
DEF補正+20
【国広一】を格納中、ターン終了時にそのターンに受けたダメージの1/4を回復する。
・『カタキウチ・ツラヌキ』【遠隔武装】
ATK補正+25
【鶴田姫子】を格納中、判定コンマが75以上の時『リザベーション・バースト』を発動する。
・『ハリコノトラ』【針】
自身のATKを0に減少させ、その減少させた分の数値をDEFに加える。
・『ヒトノワ』【遠隔武装】
効果発動宣言ターン、自身のHPを1まで減少させ減少させた分の数値をATKに加える。
〈アイテム〉
・視鏡『爆砕点穴』
効果:現在戦闘中の相手の行動パターンを知る事が出来る
【フォームシフト対象者】
【園城寺怜】
ATK補正+30
DEF補正+30
・保有技能
『未来余地』Ver.2
少し先の未来、時々遠い未来を認識する能力。
どんな未来でも、変えられる。
自身の判定値に+10する。
判定コンマで相手を上回った次のターン、相手の選ぶ選択肢を知る事が出来る。
奇襲・罠・不意打ちに類するものを無効化する。
『D&T』
「未来余地」の派生技巧。
命を削り、未来を識るくだんの本懐。
能力の使用を宣言する事で、それぞれの効果が適用される。
ダブル:MAXHPの1/4を消費して発動。戦闘終了・フォームシフト実行まで、自身の判定値を+10する。
トリプル:MAXHPの1/2を消費して発動。戦闘中、相手の選択した行動が常に表示される。
・適正武器
全て
【高鴨穏乃】
HP補正+200
ATK補正+10
DEF補正+10
・保有技能
『B2A(いともたやすく走り去るえげつないババア)』Spec.2<<高速機動>>
凡百の存在には至れない高速の世界。
何よりも速く、誰よりも疾く。
自身の判定値に+10する。
<<高速機動>>に属する技能を持たない者との戦闘時、自身の判定値に+10する。
『不倒不屈』Spec.2
決して諦めない姿勢が奇跡を起こす、彼女の精神性。
HPが0になった時、HP1で耐える事が出来る。
一戦闘につき二回まで。
・適性武器
【長物】【靴】
【国広一】
ATK補正+40
DEF補正+80
・保有技能
『メスメリック・マジシャン』Act.2
魔法も科学も技術も奇術も奇跡も、全て突き詰めれば同一の物となる。
技術の先の笑顔の魔法。奇術の先に紡ぐ魔法。
戦闘ダメージ以外で自身のステータスが変化した時、それを任意で無効化できる。
50以下のダメージを無効化する。
1000以上のダメージを無効化する。
ダメージ計算時、自身のDEFを二倍にする。
・適正武器
【盾】【針】
【鶴田姫子】
ATK補正+60
・保有技能
『発砲美人』Type.2<<遠隔攻撃>>
矢射(やさ)す優しさ、撃つ美しさ。
千発千中、一撃確殺。的確的射的中の業。
自身の判定値を+5する。
<<遠隔攻撃>>を持たない敵の判定値を-15する。
自身の判定値がゾロ目であった場合、自身の攻撃サイドを確定させる。
『リザベーション・バースト』
「発砲美人」の派生技能。
仲間の意思を継ぐ力。先行ダメージの余剰エネルギーを鎖状の拘束具として具現させ、炸裂させる。
能力発動ターン、攻撃サイド確定時のダメージにその戦闘中に与えた全てのダメージを加算する。
一戦闘一回のみ。
・適性武器
【遠隔武装】
【松実宥】
・保有技能
『コッキネウス・カペラ』<<立体飛翔>>
翼となった真紅の外套。勇気と決意、二対の両翼。
たとえ己の血を流すとしても、明日へと進む覚悟の証。
生き方だけは、自分で決めた。
敵判定コンマがゾロ目だった場合、ダメージ計算時に敵DEFを1/2にする。
<<立体飛翔>>に属する技能を持たない者との戦闘時、与えたダメージをもう一度与える事が出来る。
『カーディナル・クリムゾン』
蒼と対になる、鮮やかな真紅。
曇りなど無き柘榴石(ガーネット)、紅玉(ルビー)の如き映える意志。
守るべき、大切な人の為に流す赤。
武器補正を除いた自身のATKを二倍にする。
【松実宥】を格納中、武器を二つ装備できる。
・適性武器
全て
【須賀京太郎/Nexus】
HP:1350
ATK:264
DEF:244
・保有技能
『比翼の鳥』
人一人にして人に非ず。翼片翼にて翼に非ず。
人物を指定し、己の中に格納する能力。
格納した人物に応じた能力と補正を得る。
『未来余地』Ver.2
少し先の未来、時々遠い未来を認識する能力。
どんな未来でも、変えられる。
自身の判定値に+10する。
判定コンマで相手を上回った次のターン、相手の選ぶ選択肢を知る事が出来る。
奇襲・罠・不意打ちに類するものを無効化する。
『ダブル&トリプル』
「未来余地」の派生技巧。
命を削り、未来を識るくだんの本懐。
能力の使用を宣言する事で、それぞれの効果が適用される。
ダブル:MAXHPの1/4を消費して発動。戦闘終了・フォームシフト実行まで、自身の判定値を+10する。
トリプル:MAXHPの1/2を消費して発動。戦闘中、相手の選択した行動が常に表示される。
『B2A(いともたやすく走り去るえげつないババア)』Spec.2<<高速機動>>
凡百の存在には至れない高速の世界。
何よりも速く、誰よりも疾く。
自身の判定値に+10する。
<<高速機動>>に属する技能を持たない者との戦闘時、自身の判定値に+10する。
『不倒不屈』Spec.2
決して諦めない姿勢が奇跡を起こす、彼女の精神性。
HPが0になった時、HP1で耐える事が出来る。
一戦闘につき二回まで。
『メスメリック・マジシャン』Act.2
魔法も科学も技術も奇術も奇跡も、全て突き詰めれば同一の物となる。
技術の先の笑顔の魔法。奇術の先に紡ぐ魔法。
戦闘ダメージ以外で自身のステータスが変化した時、それを任意で無効化できる。
50以下のダメージを無効化する。
1000以上のダメージを無効化する。
ダメージ計算時、自身のDEFを二倍にする。
『発砲美人』Type.2<<遠隔攻撃>>
矢射(やさ)す優しさ、撃つ美しさ。
千発千中、一撃確殺。的確的射的中の業。
自身の判定値を+5する。
<<遠隔攻撃>>を持たない敵の判定値を-15する。
自身の判定値がゾロ目であった場合、自身の攻撃サイドを確定させる。
『リザベーション・バースト』
「発砲美人」の派生技能。
仲間の意思を継ぐ力。先行ダメージの余剰エネルギーを鎖状の拘束具として具現させ、炸裂させる。
能力発動ターン、攻撃サイド確定時のダメージにその戦闘中に与えた全てのダメージを加算する。
一戦闘一回のみ。
『コッキネウス・カペラ』<<立体飛翔>>
翼となった真紅の外套。勇気と決意、二対の両翼。
たとえ己の血を流すとしても、明日へと進む覚悟の証。
生き方だけは、自分で決めた。
敵判定コンマがゾロ目だった場合、ダメージ計算時に敵DEFを1/2にする。
<<立体飛翔>>に属する技能を持たない者との戦闘時、与えたダメージをもう一度与える事が出来る。
『カーディナル・クリムゾン』
蒼と対になる、鮮やかな真紅。
曇りなど無き柘榴石(ガーネット)、紅玉(ルビー)の如き映える意志。
守るべき、大切な人の為に流す赤。
武器補正を除いた自身のATKを二倍にする。
【松実宥】を格納中、武器を二つ装備できる。
<装備>
E:『腕輪:Next』【防具】
ATK補正+15 DEF補正+15
E:『真・ルーベライズ』
効果:死亡・ゲームオーバーを無効にし、所有者をHP1で復活させる。
E:『ジャイアントキリング』
効果:巨大な存在に対する戦闘論理。特定の都市伝説との戦闘時に判定値+10。
〈アイテム〉
・視鏡『爆砕点穴』
効果:現在戦闘中の相手の行動パターンを知る事が出来る
【ジュネッス各シフト】
・大星淡
『ホシガミシフト』
MAXHP+500
ATK+300
DEF+300
判定値+10
・天江衣
『アマルコライトシフト』
HP+ATK+DEFの合計値が100以下の対象を強制的に戦闘不能にする。
自身の判定値を+20する。
・神代小蒔
『ヴァルゴシフト』
MAXHP、ATK、DEF、それぞれを+100する。自身の判定値を+15する。
戦闘時敵対する【対抗神話】以外の都市伝説一体につき一回、上記の補正を重ねがけする。
・姉帯豊音
『ブラックシフト』
ATK+150
DEF+150
自身の判定値を+20する。
戦闘中発生した能力によるダメージを全て任意で無効化出来る。
一戦闘に一度のみ、その戦闘中に無効化したダメージ総量を指定した対象に与える事が出来る。
・三尋木咏
『クレアツィオシフト』
保有する武器を好きなだけ装備する事が出来る。
なお、その際武器の+補正は全て二倍となる。
・・・どうしよっか
テンプレが長い(小並感)
ジュネッス
ホシガミ&ヴァルゴとか?
ネクサスで行くか
京太郎「……一手間違えれば、初手で死にかねねえな」
京太郎「加減して勝てる相手じゃない」
【フォームシフト指定】
【対象者】
【園城寺怜】【高鴨穏乃】【国広一】【鶴田姫子】
【ヒーローシフト】【ネクサス】【ジュネッス】
【戦闘開始時、格納する人物・展開するシフトを選択して下さい】
>>783
ジュネッス
ホシガミ
ヴァルゴ
今日は人少ない?
>>781で
>>783
時計見ろ時計!
人が少ないというよりどうしたらいいのか分からない人が多いんだと思う…
クレアツィオでハリコノトラでも良かったかもしれん
てか2ターン目以降詰むけどいいのかこれ
相手のステ出てないしイベントじゃないか?
とりあえず開始時だからまた代えられるし大丈夫かと
>>784
もうこんな時間だったのか
イベント戦……だよね?
1ターン耐えろとか指定されてないけど大丈夫かな…
まあ相手てるてるだし殺されはしないだろうけど
戦って、理解しろ。
それが彼女が、彼に提じた案であった。
今現在、照vs京太郎&怜の相対する図式が広場にて形成されている。
無論、京太郎もいくつかの反論をぶつけた。
しかし、
「そうでもなきゃ、きっと貴方は納得しませんよ」
「どちらの結論を出すにしろ、今のままでは貴方は永久にどちらも選べないかもしれない」
「だから、ここできっぱり色々と決着付けるべきです」
「人は近寄らないようにしておきます」
「全力出してもオッケーです。どうせ、周辺被害は照さんが出しません」
「今一度、薄れてる貴方の中の『宮永照の強さ』を濃くしておくべきです」
「私としては、これが貴方の最後の戦いになる事を祈ってます」
といった風に、口八丁手八丁で丸め込まれてしまった。
かくして、京太郎は照と戦う事となる。
最初の相棒。
最初の憧れ。
最強の人類。
怯える身体を奮い立たせ、普段のコンディションへと持っていく。
適度な緊張がほどよく作用して、むしろ彼の肉体は普段より良好だ。
いくら手を伸ばしても届かなかった存在が、手の届きそうな場所にいる。
それが彼の気力を底上げし、高揚させる。
怜「あの人、どんぐらい強いん?」
京太郎「最強無敵」
怜「……は?」
京太郎「少なくとも俺は、そう思ってる」
上着を脱ぎ、怜を格納。
ジュネッス展開。彼の手札の中で、最も基礎スペックを底上げできる仕様に。
京太郎「……淡、何か調子悪いのか? なんとなくだが」
淡『ちょっとふらつくけど、綺麗に手加減されたみたいだから大丈夫』
小蒔『?』
淡『ちょっと卑怯みたいだけど、これで……!』
照がようやく、こちらへ視線を向ける。
照「……終わった?」
京太郎「ああ、すまん。待たせた」
照「手加減は、ちゃんとする」
京太郎「……言ったな、コンニャロウ」 【戦闘を開始します】
大地を灼く日輪の焔/ロードブレイザー
http://www.youtube.com/watch?v=rMmFZJBUDUw
絶☆望
ロードブレイザーはアカン
そして。
宮永照が、戦意を向けた。
ただそれだけで、心折れそうになる威圧感。
それはまるで、喉元に突き付けられた白刃。
ただ彼女の気まぐれ、彼女の手首の一捻りで……呆気無く、命が終わる。
いや、問題はそこではない。
京太郎も、外付けの魔物五人も気づいていない。
彼と心の距離も格納上の距離も近い、基点の彼女五人達だけが気付いていた。
『(ああ、駄目だ。勝てない)』
この、最悪の状況に。
宮永照の右手が、周囲の空間を巻き込んで歪ませる。
彼女の視線から、稲妻と見間違うほどの太陽の如き膨大な灼熱が感じ取れる。
それは彼女の能力ではない。
水面をかき混ぜると水が巻き込まれそこに渦ができるように、圧倒的な力が世界を巻き込んでいるだけだ。
世界をねじ曲げて余りある存在。
単体でその力を振るうなど、在ってはならない生物。
そして、何よりも。
対峙している人物に、問題が在った。
怜『(相棒)』
穏乃『(コイツ)』
一『(彼は)』
姫子『(この人は)』
宥『(京太郎くんは)』
『(この期に及んで、この状況で)』
『宮永照の勝利』を、信じてる―――!!
京太郎の行動を選択して下さい
・攻撃、必殺、防御
・アイテム使用
・ジュネッスカラーシフト
・能力使用
>>797
照判定
>>799
必殺
必殺
必殺
もうどうしてええかわからん・・・
必殺
必殺
仲間と一緒に戦ってるのに相手の勝利を信じるとか割と最低やな
呆れられて解除にしたかった
それだけ照に陶酔しているということだろうね…
でも逆に言えばそれだけ照の勝利を信じられるからこそ、命かけて照が守ってた街を守るんだってモチベーションが産まれ得たわけで
結局のところ戦士としての寺生まれの京ちゃんは最初から破綻していたんじゃないかね
これは所謂負けイベじゃないんですかねぇ…
右手にマフラーとマントの巨大拳を形成。
その周りを白銀の装甲でコーティング。
星の力を近くから吸い上げ、地球そのもののエネルギーを上乗せする。
神聖にして無垢なる光を研ぎ澄まし、覆うように力を拳の中に押し固める。
爆発的な力を余す事無く前方に向けるため、強靭な脚力で大地をしっかりと踏みしめる。
身体に巻きつけた鎖のエネルギーを破砕して、その還元エネルギーを起爆剤とする。
そして、未来の道筋を見切って確実に当てる。
彼らが振るう事を許された、星すら砕く最強の一撃。
そして、照にとっては片手で他愛なく砕ける攻撃だった。
「……は……?」
それは、果たして誰の声だったのか。
未来の道筋は全て隙間なく埋められ砕かれた。
鎖の絆は容易く砕かれ、足をつける大地は余波のみで粉砕される。
星の力はチリのように吹き散らされ、神の力も無いが如く消し飛ばされる。
強固であったはずのワニの装甲は折り紙のように引きちぎられ。
マフラーもマントも、ただの赤い布切れと化していた。
……そして。
彼の右手の腕輪までもが、砕かれる。
京太郎「―――、あ……?」
京太郎「……え?」
強制的に全ての格納が解除され、格納されていた者達が格納前に居た場所へと飛ばされる。
……京太郎は、死んでは居ない。
ただ、かつて無いほどに圧倒的に、絶対的に、絶望的に。
あまりにもあっさりと。抵抗すら、足掻く事すら出来ずに。
完膚なきまでに敗北を、刻まれた。
京太郎「嘘……だろ……?」
彼女に悪意はない。
照「良かった……うん、あんまり怪我はないね」
ただ、絆も、協力も、格納も、彼の積み重ねも、全部全部。
他人が努力で積み上げたもの、他人が頑張った事象をありったけ全て。
自分の土俵の上では、ありとあらゆるものを無価値にするだけだ。
彼女は、強過ぎる。
彼女は、己の意思に関わらずこうやって、誰かの積み重ねを踏み躙る。
価値あるものを無価値へと変えてしまう。
だからこその、『最強という諱』なのだ。
強すぎるという事は。
こうやって、ただ優しいだけの少女に『誰かの心を傷つける』という罪科を犯させる。
あかん
勝負にならん
おい腕輪
てるてるなにしてくれちゃってんの
【#防御アマテラス】
必殺VS防御
2+6+65+6=79
8+7+65=80
宮永照の攻撃サイド確定!
1613×2-1473+(80-79)+2050=3804ダメージ!
『???』発動!
フクツ、リザべ、ブラックシフト、能力ストック0に!
『メスメリック・マジシャン』発動!
『???』発動!無効化!
京太郎ジュネッス 残りHP:0
真・ルーベライズ発動!
京太郎ジュネッス 残りHP:1
『???』発動!
腕輪:Nexus破壊!
ネクサス、ジュネッス強制解除!
>3804ダメージ!
ファ!?
判定値補正+65って思ったより少ないな
敵の判定値補正コピーする能力だったりして
なんという原作再現・・・もうちょつとゆるめにしてもよかったんですよ!
【宮永照】
HP:100
ATK:20
DEF:20
・保有技能
『???』
?????
身体能力自体は普通の女の子なわけなのね(白目)
あぁもうこのマッスのステータスを始めて見た時のような嫌な感覚
なんやこれ貧弱
ヒーローシフトで技能封じようとしても効かないんだろうなぁ
例えば、の話だ。
母親が死に、母が残してくれた言葉を健気に守っていた人物が居たとしよう。
その人物はその言葉を守り続け、それによって力を手に入れた。
一度死にかけ、無力な自分という絶望から這い上がった人物が居たとしよう。
その人物は友の為、命を削って戦う事も厭わなかった。
捨て駒であっても、それでも仲間の為になるのならと笑顔で在れる人物が居たとしよう。
仲間に繋ぐためならば、敵の捨て駒になる事も躊躇いはしなかった。
それら全てを、ゴミのように蹴散らし圧倒する力。
圧倒的な力は、本人が望む望まざるとに関わらず、多くのものを踏み潰して行く。
例えば、絆。
強く結ばれた絆ですら、個人としての馬鹿げた力でねじ伏せていく。
須賀京太郎は知っている。
宮永照は、努力家の天才だ。
何か一つが飛び抜けているから、『こうなった』わけではないのだ。
世界中で見れば、彼女より努力している人間は居る。
世界中で見れば、彼女より才能のある人間は居る。
世界中で見れば、彼女より意思の強い人間は居る。
しかし三つを総合すると、彼女は誰も追いつけないほどの高みに存在する。
そして彼女が積み上げているのは、この三つにとどまらない。
少しの異常を積み重ね、人類至上クラスの規格外へと成った少女。
その力が、彼に向けられたことはなかった。
彼女はそうならないように、ずっと気を使っていた。
だから今日、京太郎は照を恐れた人達の気持ちを、ほんの少しだけ理解した。
京太郎「(ああ……)」
京太郎「(太陽に近づきすぎて落ちていくイカロスって、こんな気分だったんだろうな……)」
やっぱりあれか
相手の能力値と補正依存
攻略法はあれだ
神への魔法効果は1ターンのみ受け付けるとか生贄にするとかだ(錯乱)
こえーよてるてる
人格的には天使なのに、強過ぎるってだけで、なんかこう・・・
・相手の判定値補正コピー
・相手のATKコピー
・相手のHPだけ固定ダメージ
・ストック消滅
・ダメージ無効を無効化
わかるだけでこの能力群
化け物ですわ
こえーけど可愛いよてるてる
ルーベライズが能力で破壊されないで良かった…
踏み潰された。
踏み躙られた。
踏み荒らされた。
それでも。
照「……これで、わかったと思う」
照「あとは私に危ない事は任せて、昔みたいに……」
京太郎「……まだだ」
照「……」
京太郎「まだ、終わってない」
照「昔よりもずっと諦めが悪くなったね、京くん」
照「昔もそうだったけど」
京太郎「もう一つ、俺は貴方に見せてないものがある……!」
それでも、彼は折れなかった。
照の力を知ってから折れるのは、照への裏切り。
そして、ここで折れるのは……
……
……なんなんだ、ろうか。
その思考を打ち切って、彼は最後の希望に賭ける。
何もしない事。足掻かない事。全力で、挑み続ける事。
それをやめるのは、少なくとも自分の過去への裏切りだと知っていたから。
京太郎「(無茶かもしれんが、ジュネッスの経験と強制解除っていうこの状況を考えれば……出来る!)」
京太郎「『ヒーローシフト』ッ!」
照「……!」
宮永照の、眼の色が変わる。
この戦いが始まってから、初めての警戒。
それも当然。
彼の手の内にある浅葱色の光は、この世最強の希望の光。
ありとあらゆる都市伝説を打ち砕く、最強の寺生まれの一撃だ。
京太郎「しゃあっ、こっからだっ!」
【ヒーローシフト、能力発動可能!】
【どの能力を使用しますか?】
ヒーローシフト中、MAXHPを100減少させる事で以下の能力を使用可能。
・戦闘中、指定した技能を【封印】する。
・都市伝説による効果を指定。指定した効果を無効化する。
・自分のMAXHPの数値分、指定した人物のHPを回復する。
>>826
照の能力封印!
???を封印
名前わかってないけどできるのかな
これ以上体力を減らしていいのかな、安価下
勝てない相手にMAXHP減らしたくないし
仮に技能封印出来たとして封印しちゃった所にフリーメーソン来ました☆とか言われたら洒落にならんし
京太郎の覚悟を見てなければ「何も使わない」って言いたいところだよ…安価なら下で
名前指定出来ないと無理的なこと前回言ってなかったか?
指定すれば誰のとかじゃなく能力そのものを封印するけど
前回と同じ失敗してる感
照の能力封印
もう後半だしバカ正直に行ってミスする事が続きそうだな
安価近過ぎだって
TTT使う時はMAXHP犠牲にするんだしもうちょっと考える時間欲しい
せめて自分が受けた効果くらいは封じれる…
と思いたい
確かに安価近過ぎる感
時間指定とかにして相談できる時間くださいオナシャス!
すまぬ・・・すまぬ・・・!
この時間だから人なんて居ないもんだと
その閃光は、天地無双の光の一閃。
この世のどこかで誰かが望んだ、悪夢を祓う最強のヒーローの代名詞。
世界を滅ぼす悪魔ですら、消し去るであろう奏光の必殺。
京太郎「破ァッ!!」
……だが、その一撃ですら。
ばちり、と。
彼女に光が飛んで行って、彼女がその光を掴んで、握り潰して。
それで、終わり。
京太郎「……ははっ、マジかよ」
……ただ、茫然とする意識の中で。
何かが折れる、音がした。
照「今のは、ちょっとびっくりした」
照「すごかった」
京太郎「……はは、そうか」
思えば、彼女の都市伝説を知っていたのに。
俺は何考えて、彼女と戦う気なんて起こしたのか。
昔の俺なら、核ミサイルが手にあったとしても絶対に了承なんかしなかったのに。
彼女に勝てる気でも、してたんだろうか。
だとしたら、とんだ思い上がりだ。
愚か過ぎて、乾いた笑いしか出てこない。
京太郎「現実(リアル)に、夢見がちな俺が、勝てるわけねーよなぁ……」
つまり1的には人が少ない内にやっても問題ないような戦闘
回復したところで1戦目の再現だし負けイベっぽいから別にいいような気もしてきた
本番で安直な考えが多いと困るけど
といってもこれに安直とかどうとかいえんよ
考える時間ないんだもん
TTTは相談タイム欲しい
20分ほど
【リアル】
自身を見つけてくれた、優しそうな男性。
それを永遠に己が物とし続ける都市伝説。
ある日、とある男性が友人から聞いたおまじないを試した。
それが全ての始まりであり、終わりであった。
『鏡』を用いたおまじないをこなした男性の視界に映る、自分の部屋に突然現れた女性の姿。
女性は身長160cmほど、ぼさぼさの髪が顔を不気味に覆い、そして何よりその顔はお札に覆われていた。
白無垢にも死に装束にも見えるその服が、その時彼に避けようのない死を連想させた。
その日から、彼の地獄は始まる。
始まりは首。彼の首にある日突然赤い跡が出来、奇妙な感覚を覚え始める。
それは首に紐が巻きつけられて、その紐が常に誰かに動かされているように。
自身の首に視えない紐を付けた誰かが、『これはわたしのものだ』と主張しているかのように。
やがてその傷跡から膿が湧き始め、彼はそのおぞましい現象へのストレスから精神に変調をきたし始める。
ただ、死にはしなかった。それだけ。
多くの人が彼を救おうとした。
現代風の除霊師が現れた。
……その除霊師は、心を殺された。
徳を積んだ、寺で多くの人達の尊敬を集める高名な尼が居た。
彼女の元で彼は修行を重ね、五ヶ月の修練。そして、その後もしばらく通い続ける日々を送る。
そして、怪異と出会ってから二年が経ち。日常が戻ってきたと、そう確信した時……
その高名な比丘尼が、この都市伝説に祟り殺された。
彼を救おうとした者達は皆殺された。
寺で生まれた信仰と仏の力すら、その悪夢を退ける事は叶わなかった。
彼は一人。
彼はかの女性のカタチをした悪夢のものとなり……そして……
二年から三年の時間をかけて、全てを終わらせた悪夢の物語。
首に愛の印を刻む、最凶無敵の都市伝説。
誰にも倒せない。誰にも傷付けられない。特に、『対抗神話』には。
何故ならこの都市伝説は、他の都市伝説であれば事件を解決に導くであろう者達ですら……皆殺しにしているのだ。
寺に属する者に対しては、更に天敵と言えるだけの相性を発揮する。
だからこその『無敵』。
そして狙った者を永遠に手中に収めたまま、それを邪魔した者を確実に死に至らしめる特性を持つ。
不可避の呪い。
原典においても二年かけて一時的に遠ざける事が精一杯で、根本的に救う事は不可能だった。
その上、その為に尽力した者達が全滅するという始末。
この都市伝説から身を守るには、目を付けられないか部外者で在り続けるしか無い。
だからこその『必殺』。
鏡の都市伝説であり、鏡とは太陽を象徴する王権そのもの。
だからこそ頂点のシンボルであり、最強の代名詞と成り得るのである。
最強とは何か?
負けない事だ。どんな敵でも倒せる事だ。誰もが納得する、圧倒的かつ不動の存在だ。
この都市伝説は、それらの条件全てを満たしている。
原典ではおぞましいほど恐れられ、それでいてこうも称される。
「恐れてはいけない」「彼女は寂しいだけだ」
「悪意は無いのに、強過ぎるからこうなってしまった」
「『話したい、触れたい、見て欲しい、気付いて』、そう言っているだけ」
「貴方が暖かくて、優しそうに見えたから」
「気付いてくれたのが、嬉しかったんだろう」
「問題なのは、貴方が弱すぎること」
……ここまで、言われていながら。
ただ強過ぎるが故に、ただ一途過ぎるが故に、彼女は最上最悪の悪夢となった。
そして、最後に一つ。
この都市伝説に憑かれた男性の名は、原典において『T』と呼ばれている。
リアルか
実際に試してみたけど何もなかったなあ
>>839
結果的にはどっちも問題ないけど前の話の回復だってとりあえず回復だ!って対抗を忘れてたでしょ?
今回もネーム指定忘れてる人もいるだろうしこのままだと1ボスを倒すノリでラスボスに挑みそう
>>T
え、やだ、なにこれ運命・・・?
>>844
前のも大概短時間安価だった気がするが
相談タイム必要
今回でも思ったけど不確定要素ある敵にTTT使わない方がいいっていうか使えないよね、話最後の全情報開示状態ならともかく????的なのがある状態だとHP削り損で終わる感じ
前回の回復は動転してのただのミスだけど
>>844
士栗の攻撃パターンからしてクッソ頭使ってたのにそれがひと段落していきなり起きた即死イベントで最適解なんか出せるかっつーの(血涙)
パワポケの時限選択肢じゃねーんだぞ…
まあ相談時間は欲しいよね てるかわ
まあそもそも章末戦闘と並ぶくらい重要な安価を短時間最適解でって無理
人も多いからコントローラー奪い合うし
【宮永照】
HP:100
ATK:20
DEF:20
・保有技能
『Sun Say Love』
滅びと繁栄の象徴、万物を照らす日輪を映し出す鏡。
どんな幻想も、夢想も、理想も、現実(リアル)にだけは敵わない。
自身のHP・ATK・DEF・判定値補正に自身を除いた全てのキャラクターの-でない実数値を加算する。
攻撃サイド確定時、与えるダメージに相手のMAXHPと同数値を加算する。
判定値計算開始時、自身以外の全てのキャラクターの能力ストックを0にする事が出来る。
自身の判定値がゾロ目だった時、次ターンの攻撃サイドを確定させる。
ダメージを与えたターン終了時、防具→アイテム→武器の優先順位で一つ相手の道具を破壊する。
【宮永照】は、ダメージや能力を含むあらゆる干渉を任意で無効化する事が出来る。
意識の糸が、撓んでいく。
ただ、完全に折れてしまった心と、何故かぼやけて前が見えない視界。
何を言っているのかも分からない、俺の肩を揺さぶる怜の声。
もう疲れて、何もかも忘れて眠りたいという、情けない欲求に負けて。
それら全てを断ち切って、俺は静かに瞳を閉じた。
END.
第二十三話前編:Wind from the sun/太陽からの風
START.
第二十三話後編:Warm Worlds and Otherwise/愛はさだめ、さだめは死
>【宮永照】は、ダメージや能力を含むあらゆる干渉を任意で無効化する事が出来る。
……ん?
これが無敵か
まぎれもなく最強
本日の投下はこれにて終了。お疲れ様でしたー
いやマジですみません。深夜は相談タイムとかの気が回らないで申し訳ない
考えてみると前回のTTTも今回反映してなくて・・・あばばば
・・・許してちょんまげ?
あ、はいすみません
もうちょっと早めに始めて安価早めに出して相談タイムとか設けるようにします。企業努力の範囲で
レス返し等は明日。深夜までお付き合いいただき感謝感激でございます
では、おやすみなさいませー
知ってるかァ!?無敵ッつぅのはヤられちまうヤツしか持ってねェんだゼェ!!
乙ー
乙
これどうやって突破するんだ……
乙ー
乙です まあ、ここからやられぱなっしということもないだろうし…
乙です~!
てるてるを格納したら京太郎どうなってしまうんか…
とりあえず乙です
『指定した技能の封印』は技能全部に対して封印で、
『都市伝説による効果の無効化』は技能の中の一部の効果を無効化(あるいはテキスト上での既に怒ってる現象に対しても現象?)するんだよね?
んで『技能の封印』は技能の名前、今回の場合は『Sun Say Love』が分かってないと無理ってことでいいのかな
>>862
そらもう幸せなキスをして終了よ
てか黒の平行世界ではこのてるてる死んだんだよな
逆説的に何か突破法はあるってことか
乙ー
戦闘結果はまあ置いといて
京太郎完膚なきまでに折れたが大丈夫か
でも、あれだよね
黒はこれに勝ったんだよな?
おつー
二年から三年っていう都市伝説に合わせて照が帰ってくる時期を調整
男の名前がT、都市伝説の身長が照と同じ、強過ぎて周囲の人間を傷付ける都市伝説
これ相当照と相性いいんじゃない?
乙
乙
…これってヒトノワと姫子の攻撃翌力ガン上げでその他+無しの状態で判定値勝負に勝てば初撃で落ちる?
つうか爆砕とかの見破りは干渉に含まれるのだろうか?それなら姫子じゃなくて怜でトリプル使えばもっと楽?戦闘今まで関わらなかったからわかんね
Wikiの京太郎のページに『TTT(光)』使用時の注意の項目加えておきました
あとこれも注意すべき!みたいなのあったら言ってくださいー
サンキューWikiの人
照のT京太郎のT
これメインヒロイン待った無し!
>>870
よく見ろ
照はダメージも完全無効だ
黒の世界はこれ倒されてるんだから、抜け穴は能力者は完全無欠でも能力そのものには防御がないから相手の能力を書き換えるとかいう屁理屈くらいしかないんじゃ・・
任意無効のあたりが味噌じゃないかね
京太郎を人質にとってみたりしたら無力化できそう
>【宮永照】は、ダメージや能力を含むあらゆる干渉を任意で無効化する事が出来る。
宮永照じゃなくてSun Say Loveに対する干渉だからおkみたいな超理屈とか…?
後はアレか 京太郎が魔物と仲良くなると能力が劣化する法則を使うか
でもこれ使うと敵では強かったのに味方になると急激に弱体化するRPGあるあるみたいになるだけか
>>873
ああこれリザべみたいな効果ダメージだけかと思ったけど戦闘もか
個人的な趣味嗜好ではマッスみたいなストレートな下種野郎よりも、善意のつもりで大切なはずの人間の心を踏み荒らす照みたいなタイプの方がアレだな
早く見返す展開までいったところでざまあしたい
乙
くねくねの効果も任意効果で防げるのか?
確実なのは【宮永照】はと書かれているから結婚して名前が変われば任意無効はなくなる!!
おつんおつん
>>880
天才現る
まさか黒が倒した方法とは・・・
>>880
結婚して心の隙間が埋まって大人になればもう少し大人しくなるでしょうし
組織はあれだ
照やすこやんの婚活手伝えばいいと思うよ
照が死んだ理由て、普通に考えて…
正攻法じゃ倒せないから、マッスが頑張って毒殺なり不意打ちなり寝込み襲うなりしたんじゃないか?
能力(ちから)では誰も照には勝てないだろうし。
>>883
打倒困難な障害に屈せず頑張って攻略して仲間に尽くす働き者なわた……マスカレイドさんは素敵な人ですよね!
干渉無効が鬼門だなぁ
遠隔攻撃無いから姫子の判定値-が効けば判定値勝ち簡単だろうけど
現状のまま打開するにはコンマで運勝ちするか攻撃サイド確定してsigridみたいなダメージ無効無効化でも使わなければ無理かな
なんかで似た能力あったなと思ったがアニメ版5D'sの自戒神が近いのか
乙
焦土作戦
照の周囲から一切の食料を無くす
>>886
どちらかというと原作の邪神アバターだろ
もうエクゾディア揃えるしかねぇな
乙っす
冗談抜きでなにそれ怖いってなったよ……
ヒロインなのにこのラスボス感はなんなのか
>>888 お菓子だけ断てば倒れそう
この照は京太郎にとって最悪の敵だな
マッスですら全力で裏を書いて潰そうとした絆パワーを照は価値無しと踏みにじった訳だ
都市伝説の相性が良いと言っても一人だけ居ればいい照とみんなが居ないとダメな今の京太郎では致命的に相入れねぇ
>>893
照が価値無しって断じたんじゃなくて照があまりにも圧倒的過ぎて京太郎が無価値に感じてしまうようになった
照が京太郎のためにめっちゃ美味いフルコース料理作って食べさせて、そのせいで仲間の手料理が物足りなくなってしまったみたいな感じ
照としては京太郎に傷ついて欲しくないだけなんだろうけど今まで戦ってきた積み重ねもあるし簡単には受け入れられんわな
…青春してんなあこいつら
良かれと思って一年の累積をぶち壊されたら堪らんぜ…
その点マッスは外道だけど正々堂々敵意を向けて来たからまだ好感持てる
都市伝説通り京ちゃんは一人にされた訳だがこれからどう乗り越えるのか楽しみだ
そんなもんどこまで行っても京太郎が雑魚なのがいけないんだろ
弱者の理屈で強者を責められても困る
まあ今回は色々と思うことあるだろうが
キャラsageになるような発言だけは控えような
忘れがちだけど黒太郎の世界にもてるてるいたけど滅んでるんだよな?
どっちにしろこの世界詰んでる
京太郎の根底に照があるからな
この問題はまず京太郎の心が打ち勝たんと
>>894
むしろ味が濃すぎる料理を食わせて、仲間の料理の旨さを見失わされた感じだった(中華一番を読みつつ)
せやな(豚レバーの強火炒めを食べつつ)
竜華の料理が恋しくなるな
もっと通っておけば良かった
人の弱さ・醜さから目を背けて綺麗な特別である京太郎に縋った照も純然たる強者というには脆く見えるんだよな
照編はそこらへんの克服になるのかなあと過去編を見て妄想してた
確かに結構戦ってきてるはずなのに肉体的には全く成長していないからね…
もう相手が効果を発動した時オーバーレイユニットを一つ取り除いてその効果を無効にするような効果を覚えるしかないな
淡の時みたいに肉弾戦に持ち込めば勝てるかな
今更だけど照の能力の正体って伏線あったんだよね、黒の獲得ステータスの欄で
照魔鏡の能力にしては変だと思ったら
もう、こうなったら紡いだ絆の数だけランクアップするしかねぇ!
カオスなんていらなかったんや!!
復活した?
あ、復活してる
よし、閑話投下じゃ
【閑話その19 ワンズ・トラジック・ラブ】
きたー
錆付いたマシンガンで今を撃ち抜こう
来たか…
なんだと!?
世界が燃え落ちている。
そんな錯覚すらあった。
「あああああああああああああああッ!!!」
「……」
俺が吠える。
あの人は無言。
それだけが、俺達二人の間に交わされるコミュニケーションだった。
もう、俺に格納できる仲間は居ない。
おやっさんや力を貸してくれる人達が数人。
それで打ち止めだ。
「なんで、貴女がそっちに居るんだ!」
「……」
「いい加減、黙ってねえで……答えてくれよっ!!」
そして、もう唯一と言っていい此方側の戦力である俺は。
黒く染まった対抗神話の力に、散っていった仲間達の力を上乗せして。
……俺達を裏切り、フリーメイソン側についた少女。
宮永照と、命を奪い合っていた。
!?
確かにそうでなきゃ何で負けたのかってなるよな…
一瞬ワンズがワシズに見えたじゃないか…
「……」
何故かは分からない。
あの人は黙ったまま、何も答えてくれない。
ただ、殺す事への躊躇いはなかった。
あまりにも、死にすぎた。
今日までの日々で、あまりにも多くのものが失われすぎていた。
あまりもたくさんの大切なものが、奪われた。
奪った奴らが、殺してやりたいほど憎かった。
彼女は、どんな理由があろうとそれを奪った奴らに加担した。
……たとえ、彼女が裏切ったのが、全て手遅れになってしまった後だとしても。
理性と感情の中で憎しみが膨れ上がり、それ以外の全てを塗り潰す。
俺はその時、確かに彼女を心底憎悪していた。
「ちっく、しょう……!」
能力のストックはまだ切れない。
これは最後の最後、トドメを刺し切るために使うべきだ。
追い込むためだけにストックを使ってしまっては、最後に王手を詰め切れない。
「(やるしか、ないか……!?)」
「……」
『シチョウ』。
まだ仮名でしか無く、完全に完成には至っていない俺だけの業。
ここで切ったとしても、不発に終わる可能性の方が高いジョーカー。
だが、それ以外にどうしようもない。
いまだ俺は彼女の懐に潜り込む事すら出来ておらず、彼女は俺よりも圧倒的に格上だ。
そう、仲間達の意思を幾つも受け継いだ俺ですら、圧倒的に格下。
そして格上に格下が勝ちたいのであれば、博打を打つしか無い。
「……! はあッ!」
「……」
ならば、命を賭してでも成功させる。
命を懸けて、その差を埋める!
悲恋(トラジックラブ)ねえ
―― 抜いた。
迎撃を突破した。
この土壇場で、『シチョウ』は完成を迎えてくれたのだ。
それが俺のこの身を、彼女の懐に潜り込ませてくれる。
「喰ら、え……!」
「……」
彼女の心の臓に向けて、オモイヤリを振るう。
これは当然のように無力化されるだろう。
彼女は最強であると同時に、何者の干渉をも受け付けない無敵の存在だ。
全力の一撃、憎悪を込めたこの渾身の必殺もなんでもないように無に帰してしまう。
「(だが、それでもいい)」
これは布石で終わってもいい。
次に繋げる一撃になればいい。
この一撃からストックを切り始めて、やがて突破口を見つければ……
「(そこから、殺せる……!)」
……そう。
俺はこの一撃が効くなんて、思っていなかった。
彼女は受け入れたもの以外の全てを拒絶する力を持っていて、だからこそ俺の牙は届かないはずだった。
壁を殴るようなものだと、思っていた。
だからオモイヤリが彼女の胸に深々と突き刺さった時。
誰よりも動揺していたのは、俺自身だった。
「――― は、あ……え?」
「……ふふっ」
「……うん、これで、大丈夫」
……彼女との戦いが終わってから、気付いた事がある。
いや、違う。
それは自己弁護が過ぎる。
俺は彼女との戦いが終わるまで、何一つとして気付けていなかっただけだ。
俺はあの時期、憎しみで何も見えなくなっていた。
戦いをやめようだなんて、考える余裕すらなかったんだ。
ただ戦う以外の選択肢が頭に浮かんでこないほどに追い詰められていた。
だから、その果てに。
力が足りなくなってしまえば、そこで死ぬ運命だった。
照ちゃんは、照魔鏡で全てを知っていた。
俺の力量。敵の力量。そして、そこから推測できる俺の末路。
そして、何をしようが俺が絶対に止まれなくなってしまっていた事に。
俺は、あまりにも弱すぎた。
一人で生き残れないぐらいに、弱すぎた。
なのに戦い続ける選択肢を選んでしまった時点で、俺の末路は決まりきっていた。
彼女は、あまりにも強すぎた。
一人で大抵の運命を覆せてしまうほどに、強すぎた。
俺を救う方法を見つけ出し、実行できてしまうほどに……強すぎた。
フリーメイソンは彼女を最大限に警戒していた。俺は弱すぎた。彼女は強すぎた。
俺は止まれなかった。彼女は俺を守りたかった。誰もが手段を選ばなかった。
フリーメイソンは照が本気で裏切ったわけではないと知りながら、宮永照という戦力の確保というメリットを取った。
仲間達がほぼ全て死に絶えてからの照の裏切りは、京太郎を更に狂奔させた。
その果てに、その結末が在った。
・・・あー、照魔鏡をあげたのか
…つまり黒も実力で倒したわけではないらしいから、照を倒す方法はまだ誰にもわからないわけだ。
よし!アンサーさんに照の対処法を聞きに行こう!(提案)
アンサー「諦めも大事だよ?」
…だよなぁ
やっぱそういうことなんだよなぁ
燃える世界。
その中心で、胸に穴の開いた少女と、片手に血濡れた箒を持つ少年が居る。
「……カッ、あっ……カフッ……」
「……」
ここまで来ても、何も喋ろうとしない少女。
その胸には穴が空き、咽る口元からは時折血が噴き出している。
無言で冷たい目を向け、見下ろす少年。
彼は箒を捨て、懐からなんでもないようなナイフを取り出した。
それがトドメであったのか、苦しむ彼女へ贈る介錯であったのか。
……少年自身にも分かっていないのだから、他の誰にも分かるはずがない。
「……」
「……」
そして、刃の切っ先を喉元に定め、振り上げる。
腕に力を込めていくだけで、彼の胸中に数えきれないほどの思い出が流れていく。
夏祭り。雪の日。海。ハイキング。買い物。仕事。教えてもらった勉強。
笑いあった日々。運動音痴な彼女との特訓。楽しかった過去。
約束。誓い。憧れ。友情。親愛。無二の存在。相棒。
助けたいと思った事。守りたいと思った事。一緒に居たいと思った事。
「さよなら」
彼はその気持ちを、全部切り捨てて。
切り捨てた気持ちを、使い捨ての刃にし。
彼女の首/命に、深々と突き刺した。
その初恋ごと、彼女を殺した。
吹き上がる血が彼の顔にかかり、その表情を染める。
それと同時に、彼の中へと流れ込む『宮永照の力』。
その時ようやく、彼は彼女の真意を理解した。
彼を大切に思っていなければ発動しないはずのTTTが、彼に無情な真実を突きつける。
世界「黒い方には容赦しない」
「あ、あ、ああああああああああああああ」
照の徹底した無言。
あれは、ボロを出さない為だったんじゃないか?
最後の最後でうっかりをやらかす所は彼女らしいが、彼女は最後まで悪役で居続けるつもりだったんじゃないか?
自分を殺した罪悪感を、俺の中に残さないつもりだったんじゃないか?
悪役になって、憎まれ役を演じて、自分の未来も生命も捨てて、全てはこの一瞬のために。
何も悪い事なんてしていなかったはずなのに。
俺に憎悪を直接叩きつけられ、その憎悪に殺され、死後も永遠に憎まれ続ける道を選んだんじゃないのか?
……ただ、俺を守るためだけに。
そんな真実に至った思考が、彼の脳裏を駆け巡る。
「ああああああああああああああああああッ!!!」
近い未来の最後の戦い、最後の最後で照の加護は京太郎の命を守る。
フリーメイソン首領の刃は照の加護に阻まれ、京太郎の牙は計算を超えて首領へと届く。
彼女の想いは、相打ちという運命から彼の未来を救い出した。
照魔鏡で全て見えていた。
彼の命を守るに足る強大な力があった。
強すぎたから、彼女にはこの手段を『選ぶ事ができてしまった』。
「う、あ、あ、あ……う、ぇぇぇ、ぇ……」
だから、彼は気づかない。
その咆哮の真の理由も、かつて終わってしまった想いも、自覚し振り切らなければならなかったはずの気持ちも。
彼自身が自覚せぬ内に生まれ、そして刃へと変えられた想いは、彼自身に受け止められぬままに儚く散った。
何が悪かったのか?
決まりきっている。
『須賀京太郎が弱すぎた』『宮永照が強すぎた』
この二つだ。いや、もっとわかりやすく言おう。
『宮永照は一度も負けた事がない』。
彼女は真摯に、全力を尽くして挑んだ戦闘において、生涯一度も負けた事がない。
傷一つすら付けられた事もない彼女に、土をつけられる人間など居やしないのだ。
だから彼女は、根本的な部分で誰にも背中を預けない。
大切な人は安全な場所に、戦いの場所に仲間を連れず、たった一人で立ち向かう。
戦闘における『強さ』に関して、彼女は他人を全くと言っていいほど信用していないのだ。
それも当然。
彼女からすれば、一度戦闘に入るだけであらゆる命は蟻と等価である。
脅威になるわけがない。むしろ、巻き込んで壊さないために細心の注意が必要になる。
十把一絡げの塵芥でしか無いものに、どうやって信を置けというのだろうか。
だからこそ、彼女は必ず死を迎える運命にある。
須賀京太郎の復讐心に関わらず、彼女は必然の事象として、死ぬ。
須賀京太郎が宮永照より弱い存在である限り、彼女は一人で彼の悲劇を変えようとし、死を選ぶ。
そして宮永照の『死を超えて』、『シチョウ』は完成する。
彼が彼女という壁を超えるだけの成長を遂げられない限り。
彼が戦い続けた果てには、非業の結末しか待っていない。
その結果、彼を想う彼女は死の運命を受け入れる。
彼女の強さと無敗の過去に裏打ちされた行動論理が揺らがない限り、それは絶対だ。
……既にその前兆は、見え始めている。
故に。
『須賀京太郎が宮永照に勝利する事が出来なければ、宮永照は死ぬ』
この一文は運命ではなく、彼らが生きる世界において絶対の法則として君臨する。
それがこの世界を去る前に黒い彼が京太郎に告げた警告の、本当の意味。
いや、無理だろ!!!!!!!1111
姉帯のおっさんも言ってたけど世界さん京ちゃんに対して厳しすぎだろ!!!!!!!!!1111
これは世界×京ちゃんの真性ヤンデレカップリングが公式ってことですかね(錯乱)
辛いです……
え、京ちゃんが世界と合体するって?
閑話終了。次スレはタイミング見て場合によっては携帯で立てます
>>863
最低限『一度でもステータスの開示が必要』ですね。「宮永照の『???』」みたいな
なので照には使えてもアンサーには使えません。勿論名前が隠れてれば効果薄れたりするかもですが
前者が目の前でマントで正体隠してる敵、後者がそもそも視界の中に居ない敵と考えていただければ
>>867
勝ってません。閑話の通り、結局黒は一度も照には勝てませんでした
>>868
いえす
>>871
サンキューウィッキ
>>874 >>876 >>885
「攻撃サイドの入れ替え」「ダメージ数値の変化」「ダメージ無効」「判定値低下」なんかも無効対象です
照自身が関わっていれば、なんにでも
>>878
ですね
>>880
勿論ですとも
では、今夜はこれにて
え、京太郎がクラウザーさんと化して世界をレ●プするって?
乙ー
須賀照にしてしまえば任意効果は封印できるのか
乙です
え、結婚したらマジで干渉無効化なくなるの?(すっとぼけ)
乙っす
現状>>880を実現するしか照倒す手段ねーぞ
それはそれで各方面から京太郎の方が倒されそうだけど
乙っす
現状>>880を実現するしか照倒す手段ねーぞ
それはそれで各方面から京太郎の方が倒されそうだけど
今西園寺世界さんの話してる?
乙です
魂を結んで結魂式とかやりそう
宮永夫妻の離婚で宮永姓じゃない方が照を引き取るという手もありか?
乙
お前らの心が京太郎以上に折れてる件
乙です
何も照と結婚しなくても、照咲の両親を離婚させ、宮永母と結婚すれば照の名前は変えられますよ
まぁここの京ちゃんはそんなゲスいこと、天地がひっくりかえって照が巨乳になろうがしないと思うけど
むしろ照が巨乳になったらそれこそ結婚に踏み切るのではなかろうか
実は照にもちょんだらーみたいな真名的なものがあってそれを暴くと加護が消えるとか…
ないな
あれだ。淡の時みたいに巫女さんたちに結界貼ってもらえばええんとちゃう?
魔物相手は基本、正面からは勝てないから、いかに相手の力を落とさせるかが鍵になると思うんや。
そういえばあらゆる干渉を無効だっけ。
………無理やん!!!!
任意で無効だから照自身が敵の干渉を受け入れるような状況を作るしか今んとこ方法無いんだよな
以前怜が黒太郎にやったみたいに自分の命を盾に相手の行動制限する感じで
というかジュネッスで照格納もアリなら黒の時と同じような方法を照がとる必要もないんじゃないか?
>>952
閑話を読むんだ
照は自分より弱い奴を頼らないんだよ
>>953
それはわかってるんだけど、照の意識を変えれば勝つ必要もないんじゃないかなーと思っただけ
ぶっちゃけ士栗と同じようにほぼ死確なんじゃ…
つまり鏡ルートって…
そういえばこの照やすこやんを知っている京太郎や1が対人最強と言ったあの人なら
不敗キャラを変えるなら敗北を叩き込む以上の劇薬は無いな
>>957
てるてるは今人の域に居るんだろうか・・・?
>>956
照魔鏡持ちの照ルートってことか
鏡ルート=マホシナリオっていうくらいだからまたマホが関わってくるんじゃないかな?
マホが照コピーとかでいけるか?
照がこれも干渉とみなして無効する可能性大だけど
マホの能力はポケモンでいうスケッチだからもうコピーは出来ないはず
活躍はするだろうけど能力的に一度は死ぬ予定があるかもしれんからあまりマホに無茶させたくないな
あぐりちゃんの残した能力が本当マスカレイド殺しだわ
あの状況から確実にマホを生き残らせて京太郎を生き残らせる構成になってる
あぐりワロタ。そりゃ作画担当の能力ならほぼ無敵だわ
かしこんばんわ
次の投下は水曜か木曜予定
基本的に990過ぎたらレスストップお願いしますねー
>>948
特定のキャラの乳の大きさ次第でこの世界の行く末が変わっていた可能性
アコチャーが幼少期にのどっちクラスであった場合の世界線の行方は神のみぞ知る
http://i.imgur.com/3FBb5k2.jpg
>>952
>>954
誰かの言葉の揺さぶりも一定以上になれば「ダメージ」「干渉」扱いですよね?
「心を傷付けられた」とはよくいったものです
精神フェイズで倒せるのなら無敵ではないのです
根本的にこの能力をどうにかするには、超えるしか方法はナッシング
>>957
人の規格内に居れば良かったのですが
>>960
マホシナリオは基本的に四章の事ですー
http://i.imgur.com/Teyu9Mt.jpg
最近>>1が衝撃を受けた事
えっ!?あれちぎんの!?
嘘だろ承太郎!
導火線的なサムシングじゃなかったのか……
ちぎるって知らんかったぞ
導火線にしては物足りないと常々思ってたけど、まさかちぎるとは
千切るならなんのためについてんのアレ
つまり、照と契るべしと...φ(・_・
最初に言っておく!先端のヒラヒラは飾りだぁ!
なるほど、てことは照の問題を何とかして成長なりなんなりするのは超えてからじゃないと無理かー
さすがに照の内面がずっと今のままってのはアレだし
遊戯王で考えると照ってヴェノミナーガにアバター、和睦の使者、ハ・デス、旋風剣の能力付与されてるようなもんだよな
対処法が召喚させない位しかないんだけど…生贄にしてヴォルカニッククイーンでも出すか
遊戯王で例えるなら相手が発動した神の宣告をカウンタートラップを使わず無効にしなさいって言ってるくらいの絶望感が分かりやすい
あらかじめお触れ張っとくぐらいしか思いつかないわ
マディラ効果か超融合だ
>>964
他人が照を変えるというより照が手段を模索した結果としてはどうなるんだろうなと思ったんで
さすがに他に手があるかもしれないのにわざわざ京太郎を傷つける畜生じゃないよねと願って
そもそもてるてる本人が「変わりたい」とか思ってないし
「死にたくない」とすら思ってないんじゃないの
そうすると京太郎が深く傷つこうが変わろうとも思わない酷い奴になっちゃうような
そういえば各話の戦闘終了テキストのまとめってないかな?
あれ結構好きなんだけど
てるてる単独でフリメ壊滅させてから合流してくれてりゃなあ…
てるてる単独でフリメ壊滅させてから合流してくれてりゃなあ…
>>924で最大限に警戒されてるってのが痛い
理由は分からんが首領も京太郎達相手に舐めプしてるから戦えてるらしいし
とりあえず明後日夜まで帰れなさそうなので明後日夜投下とだけ宣言しておきます
それと次スレ
【咲安価】京太郎奇怪綺譚:XXIII巻目【都市伝説】
【咲安価】京太郎奇怪綺譚:XXIII巻目【都市伝説】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1378205285/)
このスレは雑談するなり埋めるなりご自由に
>>978-980
極力他人を引き合いに出さず二人の関係のみ、かついくらか重要な部分を伏せて二人の気持ちの絡み合いを簡単に示すとこんな感じでした
照は一人で戦っている
京太郎は彼女が一人なのが嫌で、彼女が自分以外の前でも心から笑顔でいられるように変えたい
その為に並び立つために強くならねばならず、強くなるためには戦わねばならず、戦ってればその内死ぬ
照は変わるつもりがなく、かつ京太郎に傷付いて欲しくない
なので京太郎を引っ込めようとしている
京太郎は照に認めて欲しいし、憧れてるし、出来れば戦って欲しくないとすら思っている
出来れば戦って欲しくないけど、力を貸してもらえるなら正直嬉しいと思っているのは照だけじゃなく他の女の子に対しても同じ
なので京太郎はあっさりと引き下がれないし、照は普通の女の子扱いが嬉しい
だから京太郎は決定的な何かがないと引き下がらないし、危険な方向に直進していく
ゆえに放置してればほぼ確実に死ぬ
フリーメイソンを先に殲滅するのは照じゃ短期間には無理で、その短期間の内に今のペースだと京太郎が死ぬ可能性大だと示す照魔鏡
なのでそれを止めるなら京太郎が戦うのをやめるか、確実な方法を取るならその命の使い道を選んだ上で照が死ぬかの二択
照は他人の手を借りる気持ちも死にたくないという気持ちも薄いので割と軽い気持ちで命をBETする
そして人の話はそれ単体で彼女に影響を与えない。京太郎の言葉が人に与える影響と反比例
彼女の中に変われる可能性があるとすれば最初の親からの歪みがそのまんま残っている強さを粉砕する事だけで、それに京太郎もなんとなく気付いている
で、照に勝てないと彼女が死ぬんじゃないかっていう法則への気付きは黒の言葉の時から漠然とした無意識の不安として京太郎の中に在る
なので京太郎は中途半端な選択を選んだ先の結末の存在をうすうす感じ取っている
戦いをやめるにしろ、照に勝てないまま戦いを続けるにしろ
そして照への絶対的な強さへの信頼と彼女の勝利を信じ続けた過去が自分の勝てるビジョンを消し飛ばしている
だから選べる選択肢は戦いをやめる、という選択肢しかないのだが・・・って所で本編
ものっそい省いていじって例えると、仲のいい姉弟の喧嘩を想像してくだされば
姉「危ないことしてんじゃないわよ!」
弟「うるせーガキいつまでも扱いすんな!俺だって手伝える!一人で危ないことしてんじゃねえよ!」
で、心配症な姉と認めてもらいたい弟的な。この二人はもっと複雑な上に家族愛のような感情でもないですが
>>984
自分、ゲームとかで敵が最初は弱く徐々に強くなっていくことに理由があると嬉しいタイプです
敵が最初から全力で潰しに来るのも理にかなってますよね。DQ4とか
このスレでは【禁則事項】
http://blog.livedoor.jp/dqnplus/archives/1773671.html
ぐう畜
どうしようもねー>>京照
トラウマになるだろうから教育的には有効かもしれない
でもぐう畜
ほのぼのっぽく例えてもぐう畜じゃないですかーやだー!
どうしたらいいんだろうねこの人…
こないだの●流出騒動からヒントを得たのだろうか
別にああしろこうしろって訳じゃなくてどう思ったかを書いてるんだけど不快にさせたのならすまんかった
他の方法といっても>>1風に言えば「そんなもしもはなかった」だからなー
法則にまでなっちゃってるから可能性0%なんじゃないかしら
>>10000なら一夫多妻制度が日本に導入!?
>>1000なら京太郎が童貞を捨てる事で守る物を減らし捨て身のパワーアップ
>>1000ならてるてるとの新婚生活
>>1000ならてるとエクシーズ
>>1000なら照との和解ルート
>>1000なら993
>>1000なら照といちゃラブ
>>1000なら姫子宥憧のストーキング談義
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません