クリア後前提なのでネタバレがあるかもしれません
ジャッジアイズが某ホスト旅行ゲーに似てるという記事を見つけたので書きます
新人だけど頑張ります
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1549863962
軽ーいネタ程度で読んでください
海藤「ダメだな、こいつが外の厳しさか」
東「仕方ないですよ兄貴、俺ら今までずっと神室町にいましたし」
杉浦「こんなことしてないで、さっさと自動車保険に電話した方がいいんじゃないの?もー疲れた」
八神「話し中だったし保険入ってないわ」
杉浦「はぁ…つーか、車って乗るもんだよね?」
八神「乗るもんだろ」
海藤「ごちゃごちゃ言ってないで押すぞ。せーの!」
八神「なんて幸先の悪い…海藤さん、頼む。1人で押して」
海藤「何言ってんだ」
東「俺やりましょうか?」
海藤「お前1人でやれるわけねーだろ」
杉浦「ここからガソスタまで押すのかぁ…地図だとすごい近いように見えたけど、あれ世界地図だし」
八神「ただの旅行がこうなるとはなぁ。まあ現地で依頼があれば仕事しながらって感じだけど」
海藤「旅する探偵ってか?…おい、お前ら押してるか~?」
組に狙われ京浜同盟に狙われ警察や凄腕のラスボスと戦い追い回された上
コンプの為に最低でも1000人殴り飛ばしたあの事件と比べたら
車押すなんて遥かに天国じゃないですか
海藤「ガソリン入れて出発したはいいけど、これからどうするよ?」
八神「うーんそうだなぁ…日本一周?」
杉浦「男4人で日本一周ねぇ、だいぶむさ苦しいけどいいんじゃないの」
海藤「そうなるとどれくらいかかるんだ?」
八神「金ならVRすごろくとか依頼やらなんやらで荒稼ぎしてきてざっと300万くらいはあるし、それぞれ用意してきた分もあるだろうし心配ない。時間はまあ行き当たりばったりって感じで」
東「そんなんで本当に大丈夫かよ?てか、なんで俺まで…」
八神「お前器用そうだし自炊するなら料理してもらおうかなって」
東「はぁ?人を使用人みたいに思いやがって」
海藤「そら事件終わったし暇そうだったからよ。そういえば組にいた時飯作らせたことあったろ?結構美味かったぜ」
東「兄貴まで!?」
杉浦「はー、とりあえず音楽でもかけとくね。この車あんまりいい曲入ってないな…お、これにしよ」
八神「スタンドバイミーじゃん」
海藤「この曲のボーカル女だったか?」
東「少し原曲と雰囲気違いますね」
杉浦「知ってるのがこれしか無かったんだって。それともこっちにする?えーと…世界に一つだけの花?」
八神「ちょ待てよ」
杉浦「とりあえずパーキング止まってるけど行きたいところは?」
八神「えーとそうだな…ん?電話だ。ツクモから?」
八神「もしもし」
ツクモ「八神氏、この間の事件の記事見ましたぞ。大層ご活躍だったようで」
八神「いやー、この件については色々とお前にも協力してもらったしありがとな」
ツクモ「フヒヒヒ!それはどうもです。ところで八神氏、最近車で旅行に行くと話していましたね?」
八神「うん。今パーキングにいるとこ」
ツクモ「その話を聞いてですね、ちょっと八神氏の車に細工をしておいたのです」
八神「それ犯罪になるよ?」
ツクモ「いえいえ、決して犯罪行為に手を染めるようなものではありません。…といえば嘘になってしまうかもしれませんが」
八神「えぇ…何だよ」
ツクモ「単刀直入に申し上げますとですね。八神氏の車、飛びますぞ」
八神「はあ?」
ツクモ「フヒヒヒ!驚くのも仕方ありません。でも本当なのです。前にちょっと外へ出た時、少しいじらせて貰いましたから」
八神「お前よくそんなこと出来たな…」
ツクモ「一連の事件が解決した記念として改造しときましたんで、使ってみてくだされ。では」
八神「ちょ、おい!」
海藤「ター坊どうしたよ?」
八神「なんか…この車飛ぶらしいよ」
3人「えっ?」
杉浦「もしかしてこの妙なボタンついてたのってそれのせい?」
海藤「いかにも飛びますよって感じのボタンだな、試してみるか?」
八神「こんなところじゃ無理だろ」
東「もっと人目のつかないような所に行くしかねぇな」
杉浦「決まりだね。じゃあ人気がなくて道路だけがある広大な土地、みたいな場所を目指そう。遠そうだけど」
杉浦「やっと着いたね。この辺でいっか」
東「…マジで押すのか?」
八神「ああ。俺らなら多分大丈夫でしょ」
海藤「その自信はどっからくるんだよ、ってまああの事件解決出来たしそれもそうか」
杉浦「じゃあ…押すね」ポチッ
八神「うぉおお!?」
海藤「おいおい変形するとか聞いてねぇぞ!?」
東「これマジで本当に大丈夫なのかよ!?」
杉浦「うわぁこれやば!飛んでるじゃん!?」
海藤「これなら日本一周なんてすぐ終わんじゃねーか!すげえなおい」
八神「ツクモ…こんなこと出来たのかよ。盗聴器作った時点で只者じゃねえとは思ってたけどさ…あ?」ガン!
杉浦「車に何か当たったね」
八神「特に周りに障害物はないけど。見えない壁?いやそんなはずは…っておい!車から火出てるって!」
海藤「はぁ!?落ちるよな!?これ」
東「全然大丈夫じゃねえじゃねえかよ!!」
八神「くっ…マジかよ、衝撃に備えろ!!」
期待
八神「あーあ、死ぬかと思った」
海藤「車ぶっ壊れちまったな」
杉浦「ゲームオーバーになんなくて良かったね、これからどうすんの?」
東「仕切り直しだな」
八神「仕切り直しって…とりあえずここどこだ?ちょっと調べてみるか」
八神「あれ、何このマップ?見たこともねえ地形だな…杉浦、だいたいどの辺まで走ってきたか分かるか?」
杉浦「適当に走らせただけだから正確な位置までは分かんないけど、1時間くらいは走ってきたんじゃない?」
八神「はあ…マジか…あ?また電話?もしもし」
???「あー、ノクト?車の整備終わったからこっちまで来てくれない?」
八神「え、ノクトって誰です?かける番号間違えてません?」
???「間違えてないよ。どうしたの?とにかくハンマーヘッドまで来てね」
八神「えーと…どちら様で?」
シドニー「もー、シドニーだよ!さっきあったばっかでしょ?じゃあね」
八神「切られた」
海藤「誰からだった?」
八神「シドニーって名前の女性。ハンマーヘッド?ってとこまで来いって言ってたけどまあ間違い電話か何かだろ」
杉浦「ねえ八神さん。ハンマーヘッドって書いてある建物、そこにあるけど?」
八神「え?英語でハンマーヘッド…うわ、ほんとだ」
東「とりあえず俺ら居場所が分かんねえし、その建物すぐそこだから行ってみるのもアリかもな」
海藤「ああ、そうだな。ター坊、行こうぜ」
八神「えぇ?…分かったよ」
海藤「よし、着いたな」
シドニー「おーい!こっちこっち!」
東「あの手を振ってるのがシドニーじゃないですか?」
海藤「そうみたいだな。結構可愛いじゃねぇか」
シドニー「待たせたね。キレイになったでしょ?」
八神「なるほど、君がシドニーか。うぉっ…これは…!?」
海藤「ター坊、俺達の車ってこんなに高級そうなオープンカーだったか?」ヒソヒソ
杉浦「いくらなんでもキレイになりすぎでしょ」
八神「けどこんないい車が俺らの物になるならそれはそれでいいね。丁度壊れたし」
海藤「こりゃもう汚せねぇなぁ…」
シドニー「何ヒソヒソ話してるの?大事に乗るんだよ、王子」
4人「王子ぃ!?」
シドニー「はあ。ほんとどうしちゃったのかな。しっかりしてよーノクティス王子!」
八神(さっきシドニーが電話で俺の事をノクトって言ってたな。ノクティスはノクトの別名だと仮定して、実際に顔を合わせた今でも俺はノクティスとして認識されてしまっている。つまり…)
4人(俺/ター坊/八神さん/八神 が王子…!?!?)
海藤「やったなター坊。お前王子だってよww」
杉浦「八神さんが王子…プークスクス」
八神「ちょっと2人ともやめろって」
シドニー「もう!グラディオとプロンプトまで…みんな自覚が足りないんじゃないの?これから婚約式という名の調印式に行くんでしょ」
4人「こ、婚約ぅ!?」
シドニー「そーだよ。国を平和にするための大事な儀式なんだから、みんなしっかりしないとダメだよ!」
八神「は、はあ」
シドニー「ほんとに大丈夫かな…まあいいや、行ってらっしゃい」
海藤「おう…じゃあな」
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八神「情報量多すぎて何が何だか訳わかんねえよ。整理すると…」
八神「俺はどこかの国の王子で、ノクティスまたはノクトという名前で呼ばれてる。後はこれから結婚式に行く予定。平和がどうとか言ってたから多分政略婚だよな」
海藤「さっきグラディオって言った時に俺の方を見てたから…俺は多分グラディオとかいう奴だと認識されてんだな」
杉浦「じゃあそれでいくと俺はプロンプトって人だね。八神さんが王子なら、俺達は婚約式に行くまでのSPって感じかな」
東(俺だけ名前が分かってねえの、何か不本意だな…)
杉浦「あ、電波通じるなら誰かに電話してみたら?何か助けになるかも」
八神「そうだな。じゃあまずは…星野君あたりからかけてみるか」
~10分後~
八神「片っ端から知人にかけてみたけど全員話し中だったな」
海藤「全員話し中?有り得ねえだろ」
東「兄貴、このマップ見てください」
海藤「あ?」
東「ここ明らかに日本じゃないですよね?国名書いてありましたよ。ええと…ルシス、ニフルハイム、テネブラエ?そんな国ありましたっけ?」
杉浦「聞いたことないね、そんな国」
八神「とすると、ここは俺らが住んでるような世界じゃないってことか。けどそんなことってあるのかよ」
海藤「周りの奴らも何か外国人みたいな顔してたしよ…どうやら俺達異世界転生しちまったみたいだぜ」
東「まさに、ですね。日本語通じるのが不幸中の幸いでしたけど」
杉浦「そんなナチュラルに受け入れちゃっていいの!?」
八神「今まで色んな事があったからな。変な依頼もあったし、こないだのモグラの一連の事件もそう。…しかしいきなり異世界に飛ばされて顔も知らない女と婚約させられるのは理不尽だな」
海藤「まあな。でも案外タイプだったりするんじゃねえか?あ、真冬ちゃんがいたか」
八神「うるさいよ」
杉浦「帰る方法もさっぱりだし、とりあえずここより人が多いところで聞きこみとかした方がいいかも」
東「婚約式が開かれる場所なら人が集まってんじゃねえか?」
八神「でもどこでやるんだ?」
海藤「お、この世界にも検索機能はあるみたいだな。王子 婚約式 場所 っと」
八神「慣れるの早すぎだろ」
海藤「オルティシエっていう洒落たところでやるみたいだぜ。けど、海の向こうだし行くなら船だな」
東「ここから渡船場は近いみたいですし、さっきの車で行きましょう」
海藤「おうよ」
八神「じゃあひとまず渡船場までだな」
杉浦「俺これ運転するのすげえ緊張するなあ」
ター坊4人彼女作って真冬さんという本命も居るという訳の
分からない状況なのにまたタラすのか(困惑)
杉浦「よし、着いたかな」
八神「割とリゾート地って感じだな」
???「残念なお知らせです」
八神「ん?」
???「船乗りに来たんでしょ。今日はもう出てないってさ」
海藤「なんだお前?」
???「待つの嫌なんだよねぇ。帰ろうかって思ってさ。停戦の影響かな」
八神「…なんだよ」
???「はいこれ。お小遣い。困った時に使って」
東「あぁ?お前何なんだよ」
???「見ての通りの一般人。じゃ」
八神「何だったんだろう」
杉浦「お金くれたね。それも結構な額じゃない?これ」
海藤「一般人が見ず知らずの男4人にこんな大金くれるかよ」
東「目的がさっぱりわかりませんね」
八神「この世界のお金持ってなかったし都合が良いと言えば良いけどね。良すぎるな。船出てないって言ってたけど…あ、マジみたいだな。時刻表全部書いてないわ」
杉浦「じゃあ船で行くのは明日にして一旦ここで泊まろっか。宿泊施設もあるみたいだしさっきの金なら泊まれそうだよ」
八神「そうするか。色々引っかかることはあるけどな」
翌朝
八神「うーん…おはよう」
海藤「ター坊、この新聞見てみろ」
八神「え?なになに…王都陥落?」
杉浦「停戦協定を結んでたはずのニフルハイム帝国が裏切り、ルシス王国のインソムニアを襲撃してそこの王様を殺した。で、公にされてた情報とは違ったみたいで、調印式は王国で昨日行われてたみたい。その影響でオルティシエの婚約式は中止」
東「八神…じゃなくてノクティスが婚約してたのは、帝国の支配下になってるテネブラエってとこの巫女だった。ということは」
八神「ノクティスの父親が殺された?」
海藤「そういうことになるな。ここで1つ問題が生じる。王子様御一行と勘違いされてる俺らがどう動くかだ。ター坊、あまり蒸し返すのもアレだが…親父が殺された時もし犯人が生きてたらどうしてた?」
八神「…間違いなく復讐してたな」
海藤「だよなぁ」
八神「とりあえず帝国に偵察にいくのはどうかな?この世界がどうなってるのかも知りたいし、何よりここに長居したくないからな。でかい都市に行けば何か手がかりがあるかもしれない」
杉浦「次の目的地は帝国だね。警戒体制に入ってるだろうから用心してかないと」
東「まだ金は残ってたよな?薬類の買い出しは忘れるなよ」
八神「ああ。分かってるって」
八神「帝国の目の前まで来たな。車で堂々と入る訳にはいかないし、裏から入ろう」
海藤「どこ目指すんだ?」
八神「やっぱ中央の城だろ。あそこに忍びこめば資料とか参考になりそうな物が一通り見れそうだ」
東「RPG感覚で楽しんでんじゃねえよ」
杉浦「城の周りは兵士がいるだろうし慎重に行こう」
城付近
八神「よし、城のすぐ近くまで来れた。兵士4人くらい倒して鎧着ればバレないと思うんだけど…お、いたな」
海藤「丁度後ろ向いてるな。今がチャンスだ」
八神「ちょっと行ってくるから、3人はここで待っててくれ」
杉浦「さすが八神さんだね。1人の兵士くらい造作もないよ」
八神「よっと。まずは1人目だな。あれ?これ人間じゃない!?」
東「おい、八神にしては服剥ぐの時間かかってねえか?」
八神「3人ともちょっと来て。こいつら機械…あ」
3人「あ」
八神「一瞬にして囲まれた…」
海藤「ター坊!どうした?」
八神「こいつら機械で出来てるよ。個体としての戦闘力は人より強くないけど銃弾がキツそう」
杉浦「そんなのどうでもいいよ。こいつらさっさと倒さなきゃね」
海藤「よし、いっちょやったるか」
東「あの事件以来ですね、兄貴」
八神「やるか!」
~5分後~
海藤「クソ雑魚だったな」
八神「今まで戦ってきた奴らとは悪い意味で格が違ったね、全然弱い」
杉浦「機械だし通信機能はあるだろうから多分増援が来るよ。まあこの程度じゃ何体集まっても無駄だろうけどね。このまま行こう」
~数十分後~
八神「城ってかここ要塞だったな」
海藤「しかし狭いし暗いな…」
八神「生野のラボを思い出すね」
東「おい八神、もうちょっと小さい声で喋れよ…ひっ!?」
海藤「どうした東?」
東「倒れてた機械の兵士がいきなり足掴んで来たもんで…つい。すみません」
八神「ここだけホラーみたいだな」
東「うっせえ」
八神「ん?…なんか上の階うるさくない?」
海藤「ドンドンいってるな。部屋があればそこに入って資料とか確認しようぜ」
杉浦「この部屋は…監視カメラの映像が映ってるね」
東「おい八神。この映像変なバケモンが何匹か映ってんだけど幻覚じゃないよな?」
八神「うん。俺も見えてる」
ガシャーン!!
八神「え?」
海藤「うおっ!?なんだコイツ!?上の階から落ちてきたのか?」
???「グォオオ…」
杉浦「どうする、八神さん!」
八神「どうするって…やるしかないだろ」
東「どう見ても並の攻撃じゃ効かねえぞ?」
八神「うーん…あ、これ飲んで。課金した仙薬。ビーム撃てるから」
海藤「マジかよもう何でもアリだな」
杉浦「とにかく倒さないと!」
海藤「ふー、余裕で倒せたな」
杉浦「まさかマジでビーム撃てるとはね」
八神「はは、すげえだろ?これが課金の力ってやつだよ」
???『よくここまでこんなに早くたどり着いたね、流石だよ。俺の思った通りだ』
東「お前は…渡船場で会った奴か?」
アーデン『アタリ。自己紹介が遅れたね、俺の名前はアーデン。この帝国の宰相』
八神「思った通りって…お前の狙いは何なんだ?」
アーデン『それは最上階に来てくれればすぐに分かるよ。あと、君たちを元いた所に帰してあげられる』
4人「何だと?」
アーデン『あぁ、俺の頼みを1つ聞いてくれればの話だけどね。八神さん』
八神「!!…お前俺の名前を知ってるのか」
アーデン『うん。だって君たちをここに連れてきたの、俺だから』
海藤「お前が元凶か!ったく、訳わかんねぇことに巻き込みやがって」
杉浦「この人俺らのこと知ってるみたいだし最上階まで行くしかないかもね」
八神「そうだな。行こう」
最上階
八神「やっと着いたな」
海藤「あのアーデンとかいう野郎はどこだ?」
???「うぅ…うがあぁあ!!」
東「あ?今度は何…うわ」
海藤「げっ、何か気味わりぃな」
???「頼む…お、俺を…殺せ!!」
八神「どうする?人間としての意識はまだありそうだけど、身体を何か別の物に乗っ取られてる」
杉浦「この世界と現実世界がリンクしてないならいいんじゃない?殺してくれって頼んでるんだし」
海藤「ほっといたらやばそうな雰囲気だしな」
八神「じゃあやるか…あんま気は乗らないけど」
~5分後~
???「グァアアア!!」
八神「倒したのか?」
東「消えた…?」
海藤「楽勝だったな」
アーデン「大したもんだよ、光の力を持たずにそいつまで倒しちゃうなんてさ」
杉浦「お前は…」
八神「アーデン!」
アーデン「いやあ、すごいよ。あいつらが本当に君たちなら良かったのにね」
八神「あいつらって誰だよ?」
アーデン「王子とその仲間の4人さ。ノクティス、グラディオ、プロンプト、そしてイグニス…こいつらが本来ここまで来るはずだった」
東(俺イグニスって名前だったのか)
アーデン「けどね、あいつらは何の役にもたたなかったんだよ。そこで別世界から代わりになりそうな4人を呼んだのさ。それが八神さん達ってこと。八神さん達は俺の読み通り素早くここまで来てくれた」
海藤「何の役にもたたなかった…?王子ともあろうものが?」
アーデン「そ。だってあいつらさ…」
アーデン「あいつらめちゃくちゃグズなんだもん」
八神「は?」
アーデン「王子としての自覚も無ければ、戦闘が終わると『はあ面倒くせえ』とか抜かすわ、父親が死んでもチョコボ乗って遊んでるし、おまけに恋人が殺されても何も出来ないんだよ」
アーデン「だから全部巻き戻してもっと仕事早そうな4人に任せたってこと」
海藤「ふうん…そっちにも色々事情はあるんだな。で、頼みって何だよ?それが終わったら俺達帰れるんだろ」
アーデン「そうだね。頼みっていうのは簡単に言えば、俺を倒して欲しいんだ」
八神「要するにお前ラスボスなんだな?」
アーデン「そう。でもね、あんな奴らにもう倒されたくないって思っちゃったし何より俺早く死にたいんだよ」
4人「…」
アーデン「シガイって分かる?要塞の中で君達が相手したやつと、今さっきの半人間の怪物の事ね。ほんとはもっとたくさんいるけど、そいつらがこの世界を脅かす存在なわけで、人間はウイルスみたいなのに感染すると最終的にはああなっちゃうのさ」
杉浦「じゃあ俺らが殺した2体は元人間ってことか」
アーデン「ちなみにあの帝国兵達もね。ここはそういう技術が進んでてヒトと機械を融合させてより強い兵士を生み出してるんだ」
八神「ふーん…そこまで強くなかったけどな」
アーデン「八神さん達が強すぎるんだって。それと妙に冷静だね?本来の4人なら結構精神的に来てそうだけど」
東「だって俺ら違う世界の人間だし」
海藤「なあ?」
アーデン「ははは。それでね、人間ってみんなあんな風にはなりたくないでしょ?だからウイルスを取り込んだ人達を治す存在が必要なんだよ。その力を持ってるのが神凪という巫女。つまり、ノクティスの婚約者だね。けど、もう1人その力を持った奴がいたのさ」
杉浦「それは誰だったの?」
アーデン「俺だよ」
アーデン「俺、元は何十年…いや、何百年も前の人間でさ、ノクティスと同じ王家の人間だったんだよ。アーデン・ルシス・チェラム。これ正式名ね。けどシガイのウイルスを人から取り除くためにウイルスを自分に取り込んでいくうちに、俺の身体はどんどん汚れて行った」
アーデン「そのせいで王としては認められずに、存在しないことにされてた。しかもシガイを取り込みすぎた俺はいつしか不老不死になってたんだよ。だから生きすぎたしいい加減死にたい。王家への復讐も兼ねて八神さん達にその役割を頼みたい。もうあいつらに殺されるのはごめんだ」
八神「不老不死なら俺らお前のこと殺せないじゃん」
アーデン「と、思うじゃん?八神さんには今王の力が一時的に備わってる。ほんとはクリスタルの中に10年くらい篭もって力を強化しなきゃいけないけど時間ないでしょ。俺も正直待てない。八神さんなら元々超人的な戦闘能力を持ってるしね、倒せるよ」
東「これが終われば帰れるんだな?」
アーデン「もちろん。この世界では多分正式な歴史としては語り継がれずにあいつらがやりましたってことになるだろうけど」
海藤「よしター坊、一発やってみろ」
八神「分かった。アーデンさん、チャージ攻撃でいい?そうすれば一瞬で済むよ」
アーデン「え?もうやる?…攻撃方法は任せるよ」
八神「了解。…せいっ!」
アーデン「ぐはあ」
アーデン「はぁ…いきなり強いなぁ…ほんと、さすがだよ…あはは…はぁ」
八神「まだ死なない?」
アーデン「もうちょっとかな」
八神「じゃあもう1発。おらぁ!」
アーデン「へへ…やるね」
海藤「なあ、俺も一発殴っていいか?別世界のお偉いさん殴れるなんてそうそう無いぜ」
アーデン「へ?…い、いいけど」
八神「ちょ、海藤さん…w」
杉浦「あ、じゃあ俺もやってみたいな」
東「兄貴がそう言うなら俺も」
アーデン「はぁ…マジで…?」
海藤「ッシャア!」
杉浦「えい!」
東「オラよっ!」
アーデン「うぐぅ…」
八神「どうだ?」
アーデン「はぁ…やっと[ピーーー]そうだよ。最後まで俺の我儘に付き合ってくれてありがとね」
海藤「全くだ」
アーデン「じゃあね。4人の勇者くん」
八神「…戻ってきたのか?」
杉浦「ああ。いつものワゴン車の中だね」
海藤「場所は…パーキングだな」
東「何だったんだ、ったく」
八神「なんかこれから日本一周とかやる気失せたわ」
海藤「ああ、俺もだ。腹減ったし飯行こうぜ」
杉浦「どこで食べんの?」
八神「うーん…神室町?」
東「結局戻るのかよ」
八神「いやあ、早く飯食って寝たくてさ。すげえ疲れたし」
杉浦「だね。じゃ、行くよ」
アーデン「俺としたことが重要なことを忘れてた」
アーデン「魂まで滅ぼして貰わないと眠れないな、完全に。真の王のあいつにしか出来ないんだな…」
アーデン「結局ダメだったな。またやり直さなきゃいけないんだね。やっぱ…つれぇわ」
完
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