【モバマス】荒木比奈「人気小説のコミカライズ?」 (19)


関裕美(以下裕美)「うん、作家の先生が比奈さんの大ファンで是非お願いしたいって言ってるみたい」

荒木比奈(以下比奈)「それはいいんですけどなんで裕美ちゃんがそんな話を持ってくるんっスか?」



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裕美「どうしよう?コロナの影響でアイドルの仕事も減ってるし担当編集としては受けてもいいと思うんだけど」

比奈「いやいやいや、いつ裕美ちゃんが私の編集になったんっスか?」

裕美「それは比奈さんが締め切りとか考えないから仕方なく……」

比奈「いい年こいて年下に迷惑かけて申し訳ないっス」ドゲザー


裕美「気にしないで、私が好きでやってることだし」

裕美「それじゃあこの仕事受けるように返事をしておくね」

比奈「待つっス。まだ引き受けるとは言ってないっス」

裕美「だめ、原稿料も悪くないし時間もあるから引き受けて」

比奈「そうしたいのは山々っスけど……まずは相手の小説を読んでから判断したいっス」

比奈「やっぱり世界観とかが絵柄に合わなかったら小説の作家さんやファンの方に悪いですし……」

裕美「それなら問題ないよ。私も小説のファンだけど比奈さんの漫画のタッチに合ってると思う!」

裕美「だから引き受ける方向で話を進めるね」スタスタ

比奈「いやいや、なら部屋を出る前に小説のタイトルぐらい教えるっス」ガシ


裕美「ど、どうしても言わなきゃだめ?」アセアセ

比奈「そもそも元ネタの小説を読まなきゃコミカライズなんてできないし」

比奈「ほら、教えるっス」

裕美「……一回しかいわないからね」

比奈「十分っス」

裕美「…………」スゥ






裕美「目つきの悪い私が異世界に転生したらトップアイドルになった件」





比奈「…………ん?」

裕美「それじゃあ私、先方と話を詰めてくるから」

比奈「ちょっと待つっス!……え?目の悪い私が?異世界で??え???」

裕美「違うよ!」キッ!

裕美「目つきの悪い私が異世界転生したらチートじみた魅了の魔眼を手に入れてトップアイドルになった件」

裕美「だよ!作品名を間違えるなんて相手に失礼だから気をつけてね!」

比奈「いや、間違えるも何もさっきとタイトル変わってるじゃないっスか!!」


比奈「もしかしてその小説ってもしかして某webサイトに投稿されてる……」

裕美「うん、タイトルを検索すれば無料で読めるから」

比奈「タイトルって確か……ええっと」

比奈「目が悪い私が眼鏡をかけたら世界がパッと広がってトップアイドルになった件?」

裕美「違うよ!」キッ!

裕美「目つきの悪い私が異世界転生したらチートじみた魅了魔眼を手に入れたのでハーレムを築きつつトップアイドルを目指す」

裕美「……だよ!!」

比奈「またタイトルが変わってる!?」


裕美「それじゃあ話はもう終わりでいい?」

比奈「まだあるっス。せっかくなのでその小説作家の先生と直接話をしたいっス」

裕美「そ、それは無理だと思うな!相手は……副業!そう小説家は副業で本業はアイドルをしてるから!」

裕美「だから同じアイドルの比奈先生とは忙しくて時間が合わないんじゃないかな!?」アセアセ

比奈「いや、いまコロナの影響で仕事が減ってるし時間はいつでも合わせることができるっス」

裕美「」ダラダラダラ

比奈「裕美ちゃん、正直に言った方が楽っスよ」

比奈「ほら、自分もオタクなんでバカになんてしないっスから」

裕美「………わ」








裕美「私が小説を書きました」





裕美「最初は風香ちゃんやありすちゃんに面白い小説があるって教えてもらって読むだけだったんです」

裕美「読んでいるうちに私にも書ける気がしてきて、自粛期間中にずっと書いていたんだけど思うようにランキングが上がらなくて……」

比奈「それで思い切って漫画にしてしまえばみてもらえると思ったんっスね?」

裕美「うん、比奈さんと私のアイドルとしての名前を使いつつ出版社に売り込めば簡単にコミックになってお金も手に入るだろうし」

裕美「小説のランキングも上がって私も満足できるんじゃいかなって」

比奈「やりかたがちょっとゲスくないっスか?」


比奈「小説を書くこと自体はいいっスけどそれを売る為に自分自身を安売りしちゃダメっスよ」

裕美「ごめんなさい」

比奈「それで……どんな話なんっスか?」

裕美「え?」

比奈「ほら内容がわからなかったらコミカライズなんてできないし……」

比奈「名前を出さないなら漫画にしてあげるっス」

裕美「いいの?」

比奈「まあ自粛期間って暇ですし」

裕美「ありがとう!比奈さんだいすき!」


裕美「それじゃあどう話せばいいかな?」

比奈「とりあえず登場人物の設定を説明しつつあらすじを話して欲しいっス」

裕美「わかった、やってみるね……えっと」

裕美「主人公の名前は戦姫(センキ)ヒロミ、Dランクアイドルだけど歌もダンスもかつての伝説的アイドル月高舞に匹敵する実力があるすごい子なんだ」

比奈(関裕美→戦姫ヒロミ、自分がモデルっスね。あと月高舞って日高舞さんのことっスよね?)

比奈(っていうか舞さんレベルの歌とダンスでDランクってありえないっスよ)

裕美「だけどヒロミは唯一の欠点である目つきの悪さと担当Pの無能さが災いしてDランクからなかなか上がれないでいるの」

比奈「どんだけ目つき悪いんっスか!?あとPさんが無能ってところはナシ!Pさん泣くっスよ!!?」

裕美「え、でもPさんいつもちひろさんとかトレーナーさんに怒られてるし……」

比奈「特定の誰か傷つける描写はダメっス!ほら続きを話して!」

裕美「う、うん」


裕美「そんなヒロミちゃんはいつもイジメてくる爆乳特攻隊長アイドル、無界タクミの運転するバイクに撥ねられて死んじゃうの」

比奈「おおう、転生モノのありがちな超展開っスね」

裕美「だけどずっと天界からヒロミちゃんのことを応援していた黄緑色の服を纏った女神、千海チヒロ様が助けてくれて」

裕美「ヒロミちゃんに睨みつけた相手を魅了してしまう魔眼を授けてアイドル力が物をいう異世界、ミシーロに転生させてくれるっていう導入なんだけどどうかな?」

比奈「う~ん……話の流れとしては王道?だからいいと思うけど登場人物の名前は変えた方がいいかもっスね」

比奈「誰をモデルにしてるかわかりやすいからバレたら怒られるかもしれないっス」

裕美「そっか、なるほど……じゃあ最初にこの作品はフィクションです実在の人物どうこうって書いとくね」

比奈「名前を変える気はないんっスね」


比奈「それで、ヒロミちゃんは異世界でどんな活躍をするんっスか?」

裕美「ミシーロに降り立ったヒロミちゃんはまず住む家と仕事を確保するために冒険者ギルドに冒険者登録をしにいくの」

裕美「最初はだれもヒロミちゃんに見向きもしなかったんだけど登録の時にステータスの高さが発覚して周りが騒ぐんだ」

比奈(俗に言うステータスオープンってやつっスね。これもありがちといえばありがち)

裕美「あの歌唱力とダンス力は伝説のアイドル、月高舞と同じ……いや、それ以上だ!って」

比奈「舞さんも転生してた!!?しかもシレッと歌とダンスが舞さんより上だって言ってる!?」


裕美「その後は暴漢に襲われそうになってる不幸少女、白薔薇のホタルと露天で買った机の下に住んでいた妖精ノーノーちゃんと知り合って3人でアイドルユニットを結成。」

裕美「引き逃げの罪で死刑になって転生してきた無界タクミとライブバトルをしてシスタークラリスが勤める潰れかけの教会を救って次の街へ公演に向かって第1章が終わり。」

裕美「第2章は…「もういいっス!」

比奈「ん~っと……もうお腹いっぱいっス」ゲッソリ

裕美「そう?ここから先が面白いんだよ?軍直属のアイドル、アインフェリアとライブバトルしたり暗躍するグラッシー帝国から執拗に狙われたり」

裕美「第1章でヒロミちゃんから魅了の魔眼を受けたタクミが求婚してきたり……」

比奈「なんていうかその……あとは実際に小説を読みながら描いていくんで勘弁してください」

裕美「ならお願いするね。タイトルで検索すれば出てくるはずだから」

比奈「えっとタイトルは確か……」

裕美「もう!いい加減おぼえてよ!タイトルは……」


裕美「目のつきの悪い私が異世界に転生したら最強チートな魅了魔眼を手に入れてしまったせいでトップアイドルを目指すことに!?」

裕美「~200人を超えるアイドルグループのリーダーですが毎日苦労が絶えません~」

裕美「だよ!」

比奈「明らかに最初より長くなってるっス!!」


終わりです。

皆さんも知り合いから小説を書いたから感想を聞かせてくれと言われても安請け合いしないようにしましょう。



>>1に何があったやら

サクッと読めて面白かった、乙!

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