関裕美「パエリア、いかが?」 (34)

短いですが、アイドルマスターシンデレラガールズの関裕美がメインのSSです。

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『私も料理覚えようかな……。Pさんの笑顔が素敵で……、美味しそうに食べるなって』

『えっと……、木場さん。あの……、教えて欲しいことが……。……はい、木場さんの得意なことで……』

『ゆ、柚ちゃん!つまみ食いしたらだめ!折角なら、美味しいの食べて欲しいから……ね』

『あのー……。お料理教えて欲しいだけなのになんでメイド服を着ないと……。……のあさんお気に入りですか?』

『できましたっ、愛梨さん!……えっ、最後に美味しくなる魔法ですか……?こう、手をハートに……して?お、おいしくなぁれ!』

『お米を炒めて、味付けをして……。……クラリスさん。もう少しでできますから、お箸を置いて待っててくださいねっ』

『はい、あーん……。どう?美味しいかな?あっ、こずえちゃん、口元におべんとうが……とってあげるね』

『自信作だよっ。本場の味を頑張って再現しようとしたんだけど……。……櫻井家で働かないか?もうっ、桃華ちゃん!』

木場真奈美(25)
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喜多見柚(15)
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高峯のあ(24)
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十時愛梨(18)
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クラリス(20)
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遊佐こずえ(11)
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櫻井桃華(12)
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「お疲れ様、メアリーちゃん。OKのカット、凄かったね!」

メアリー・コクラン「ヒロミもお疲れサマ!うふっ、セクシーなライバル役、とってもやりがいがあるワ!」

関裕美「うん、メアリーちゃん可愛いから、今回の役もお似合いだと思うよっ」

メアリー「主演のコウメには負けられないノ!もっとも、アタシは誰にも負けないワ♪」

裕美「ふふっ、皆、凄い演技で……。何だか、圧倒されちゃうな」

関裕美(14)
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メアリー・コクラン(11)
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メアリー「ハァイ、ヒロミ!そこは、ワタシも負けないワ♪って返すとこデショ!」

裕美「そ、そうなのかな?」

メアリー「当然ヨ!アタシ達は友達でも、ライバルなのがアイドルでしょ!」

裕美「友達で、ライバルで、アイドル……。うん、そうだね、私は……アイドルだよね」

メアリー「当たり前じゃナイ!今日も、しっかりと演技できてたし、何よりも、美味しかったワ!」

裕美「私が作ったお料理?美味しかったなら、よかった……。響子ちゃんと一緒だったから、比べられちゃうから、不安だったけど……」

メアリー「キョーコのオムライスも美味しかったけど、ヒロミも負けてなかったワ!」

白坂小梅(13)
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五十嵐響子(15)
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裕美「ありがとう。ツアーの時に食べた美味しいお店の味に負けないようにって、頑張って作ったの」

メアリー「ツアーの時ってことは……本場の味ネ!ヒロミは料理上手なのネ!」

裕美「ううん。私はまだまだ練習中だよ。色々な人に教えて貰ってやっと形になったくらいだから」

メアリー「料理も、立派なレディになるためには必要なのネ……。こういうのを、ハナヨメ修業っていうんデショ!」

裕美「花嫁って……。うーん……、あってるような、間違ってるような……」

メアリー「素敵なレディになるための勉強のことよネ?アリスに教えて貰ったワ。アタシも、もっと魅力を磨かないとネ♪」

裕美「そうだねっ、もっと自分の魅力を磨いて……」

橘ありす(12)
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メアリー「それで、アタシはアタシの魅力でファンとダーリンをメロメロにするワ!」

裕美「そうそう、めろめ……えっ?」

メアリー「スットンキョーな声出して、アタシ何かヘンなこと言った?」

裕美「言ってないよ。……ちょっと驚いただけ」

メアリー「ビックリするようなことを言ったつもりはないわヨ?ヒロミのポイントよく分からないワ」

裕美「アタシはアタシの魅力……って、メアリーちゃんが言って、何だか私と似てるなって思ったの。……あっ、私と一緒何て言い方、嫌じゃなかった?」

メアリー「イヤも何も、ヒロミとアタシが似てるって……。どっちもステキなレディーってこと位しか思いつかないワ」

裕美「あはは……。その、……私、可愛くなんかないから、アイドルできるのかって不安に思ってたの」

裕美「事務所の皆はすっごく可愛くて、笑顔も素敵で……。私がアイドルなんて……ってずっと思ってたから……。……今は違うけどねっ」

裕美「色々な人とお仕事して、私は私の魅力で勝負したいって思ったの。だから、ちょっと似てるなって」

メアリー「ヒロミの魅力っていえば、とびっきりのスマイルネ!でも、アタシのスマイルに勝てるかしら?」

裕美「私なんか……じゃなくて、こういう時はこう言うんだよね。……私も負けないからね、メアリーちゃん」

メアリー「アタシも当然負けないワ!」

裕美「ふふ……じゃあ、勝負だね。一緒に撮影頑張ろうね、メアリーちゃん」

メアリー「モチロンよ!ヒロミの出番もまだあるし、ラストまで駆け抜けるワ!」

裕美「うん、私の出番は少ないけど、皆のサポートだって頑張るねっ」

メアリー「そういえば……、撮影の時の料理だけど、ヒロミの得意なのを選んだの?」

裕美「そうだよ。私が練習して、美味しく作れるようになったから……、撮影でも、折角なら皆には美味しいの食べてもらいたかったから」

メアリー「美味しかったわヨ!今度ディナーに振る舞ってほしい位ネ!でも、フツーなら得意料理ってもっと身近なモノじゃないの?」

裕美「普通ならそうだよね、でも私が料理を覚えようとした、思い出の品だから……かな」

裕美「思い出と、大事な人の為に頑張ったの。笑顔が嬉しかったからっ」



「裕美!お疲れ様!最後のLIVEも凄くよかったぞ!」

裕美「Pさん!あのっ!私!LIVEでねっ、ファンの皆が笑顔でねっ、それでね、私も笑顔で……!」

モバP「おいおい、嬉しいのは分かるけど、ちょっと落ち着いて……はい、タオルと、水分もちゃんと摂れよ」

裕美「ありがとうっ……んくっ。……っはぁ……。あの、Pさん。私のLIVE、どうだった?」

P「最高。赤い衣装が情熱的なダンスに合ってたし、裕美がずっと笑顔だったのが凄くよかった」

裕美「調子に乗って音を外したりもしちゃったけど、最後まで笑顔でLIVE出来たから……。とっても気持ちよかったよ!」

P「よかった。裕美にとっては、初めての大きな仕事だったからな、不安もあっただろうけど……、よく最後まで頑張った!」

裕美「最初は不安だったよ。でも、ここにいると悩んでた自分がバカみたいっ。明るく歌っていいんだよねっ。楽しく! 笑って!」

P「ああ!楽しく!笑って!それでもっと裕美の魅力をファンに伝えるんだ!」

裕美「ふふっ、私、熱くなることなんて今までなかったのに……情熱の国の熱気にやられちゃった。それとも……」

裕美「Pさんの情熱に……かな?」

P「俺の情熱で裕美が楽しくやってくれるなら、俺も仕事頑張らないとな!」

裕美「もうっ、無理して倒れたらダメだよ!皆Pさんを頼りにしてるんだから、自分の体は大事にしないと!」

P「そ、そうか?……まぁ、そうなら、帰りの飛行機は明日出発だから、皆で打ち上げに行くか!」

裕美「打ち上げ?いいねっ、何だか学校の文化祭の後みたい」

P「この後裕子とむつみのユニットのLIVEで、最後のトリに由愛がいるから、全部が終われば、皆の希望を聞いて、この国を楽しんで来よう!」

裕美「うんっ!Pさんは、どこに行きたい?」

P「俺か?そうだな……裕美と食べたお店にもう一回行きたいな」

裕美「昼食に食べたところ?美味しかったよねっ」

P「あの時はスケジュール上俺と裕美だけだったからさ、他のアイドルにも食べてもらいたくてな、凄く美味かったからな!」

P「日本じゃ中々食べることの無い本場の味だからなー……。裕美にもよそってもらえたし、俺としては凄い満足だった」

裕美「そうなんだっ、食べてる時のPさん、笑顔だったからね。……あ、ずっと見てたわけじゃないから!」

P「やっぱり、美味しいもの食べると顔が綻ぶよな。本場は違うな……日本でももう一回食べてみたいな……」

裕美「日本で、もう一回……」

P「……っと、裕美、裕子とむつみのLIVEが終わりそうだ。俺は2人の所に行くから、汗の処理と水分補給しっかりな!」

裕美「分かったよ。……ねぇ、Pさん」

P「なんだ?」

裕美「私、この国に来て少し変われたかも。……自分に自信の無かった私だけど、今は胸を張ってプロデューサーさんのアイドルって言えるんだ!」

裕美「だから……ありがとう、Pさん!」

P「ああ、俺からもありがとう。俺なんかを信じて、ここまでついてきてくれて」

P「日本に帰っても、このスペインで学んだことを活かしてもっと一緒に頑張ろうな!」

堀裕子(16)
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氏家むつみ(13)
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成宮由愛(13)
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裕美「うんっ!」

裕美「……」

裕美「Pさん、スペインの料理、もう一度食べたいって言ってたよね……」

裕美「私が作ったら、喜んでくれるかな?」

裕美「2人で食べた、パエリアを」



メアリー「大事な人って……何があったノ?ヒロミのパパとママかしら?」

裕美「ふふっ、違うよっ。……でも、内緒っ♪」

メアリー「教えたくないことなのネ。でもいいワ!魅惑のレディーには秘密の一つや二つはあるものネ!」

裕美「じゃあ、メアリーちゃんはどんな秘密があるのかな?」

メアリー「クランクイン前に、コウメ達とホラートークをしてたんだけど、その時……って、何言わせるノ!?」

裕美「そういえば小梅ちゃんが言ってたね。メアリーちゃんドキドキさせるの楽しかったって」

メアリー「コーウーメー!べ、別にアタシは怖かったんじゃないんだから!ちょっとコウメに言ってくるワ!」

裕美「行ってらっしゃい。廊下で走って転ばないようにね」

メアリー「コドモ扱いはしないで!でも、気を付けるワ!」

裕美「行っちゃった……。小梅ちゃん、どこ行ったのか知ってるのかな、メアリーちゃん?」

P「おう、お疲れ。裕美。今さっきメアリーとすれ違ったけど、何かあったのか?」

裕美「小梅ちゃん探しに行くって。Pさんもお疲れ様。Pさんも大変だね、撮影の補助だけじゃなくて、噂も探したり……」

P「ん、まぁ仕事だしな。裕美も今日の撮影お疲れ様。響子との料理の撮影シーン、よかったぞ!」

裕美「響子さんは料理得意だからね、手際が良くて撮影が楽だったってスタッフさん言ってたよ」

P「それは俺も聞いたな。ただ、意外だったのが裕美が料理をしっかりできたってことだな、スタッフも驚いてたよ」

裕美「練習したからねっ。木場さんやのあさん、愛梨さんに教えて貰って……」

P「メアリーも絶賛してたよ、そんなに美味しいなら、俺も食ってみたいな。丁度腹減ったし……」

裕美「それなら、作ろうか?家庭科室なら今使ってないし、材料もあるよ」

P「いや、無理しなくていいぞ。俺の飯はどこかで済ませるから、裕美はゆっくり休んで……」

裕美「そのどこかって、コンビニでしょ?最近コンビニ弁当ばっかり食べてるって聞いたよ」

P「うっ、確かにそうだけど……。何かと自炊をするのが手間で……」

裕美「だから、日頃のお礼で私がご飯を作ってあげるねっ。……美味しくなかったたごめんなさいだけど」

P「そんなに言うなら……。最初はアルコールランプでカップラーメン作る予定だったからな……」

裕美「あれ?この学校の理科室にアルコールランプあったかな?」

P「一度やってみたかっただけだから、気にしないでくれ。小梅には通じなかったし……!」

裕美「そう?それじゃあ、家庭科室に行こうっ。私がPさんのご飯作ってあげるね」

P「楽しみだな……。撮影で作った料理って、パエリアだろ?前にスペインで食べた……」

裕美「うん。Pさん、スペインで食べたパエリア美味しかったって言ってたから。同じ味を作れるように頑張ったんだ」

P「あれは美味しかった!LIVEが終わった後に皆で食べに行ったのも、裕美と2人で食べたのも、どっちもよかったからなー!」

裕美「美味しかったよね、でも、美味しかったのはやっぱり1人じゃなくて、皆で食べたからってのもあると思うの」

P「そうだな、やっぱり皆でわいわい食べるのが美味しいからなぁ」

裕美「日頃からPさんにはお世話になってるから、私もちゃんと返せるように頑張るからね」

裕美「こうやって私が映画にも出演できることも、全部Pさんのおかげだから……」

P「いいや、全部裕美が頑張ったからだ。俺はちょっと背中を押しただけだ」

裕美「でもね、私が変わりたいって思えたのは、Pさんが手を差し伸べてくれたから……だから、これからもプロデュースしてね!ふふ♪」

P「当たり前だ!一緒にアイドル頑張ろうな!」

裕美「一緒に……うん、頑張ろうっ!」

P「俺の方こそ、これからもよろしくな!」

裕美「だから、体には気を付けてね。Pさんが倒れると、皆も私も悲しいから……」

P「うぐっ、た、倒れないように仕事の量は調整してるから……」

裕美「本当?無理だけはしないでね。……家庭科室についたし、お料理始めるねっ」

裕美「エプロンして……それじゃあ、Pさんちょっと椅子に座って待っててねっ♪」

P「何か手伝えることあるか?裕美1人に任せるのも悪いし……」

裕美「いいよ、私がやりたくてやってるから。それに、これは私1人でしないとダメなのっ」

P「そうなのか?」

裕美「だって、私が料理を覚えようと思ったのは、Pさんの笑顔が素敵だったからで……」

裕美「私の今まで頑張ってきた料理の味を、Pさんに味わってもらいたいの」

裕美「だから、私1人でしないとダメなんだ。でも、次は2人で並んで料理するのもいいかもね、ふふっ」

P「分かった。それじゃあ、お腹を空かせて待ってるよ」

裕美「うん、待ってて。Pさんに美味しいパエリアご馳走してあげるから……ねっ」

裕美「私の料理で、Pさんを笑顔にしてあげるから!」

おわり

以上で終わりです。短いですがお付き合いいただきありがとうございました。後でHTML化依頼を出します。

アイドルプロデュース聖靴学園の七不思議11日目にメアリーのコミュにて言及があり、最後のポスターにキャストとして名前が載ると大変満足な結果となりました。

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