※擬音は用意していないため耳かきの想像をする、あるいは耳かきの音声・動画を利用してお楽しみ下さい
――さま、団長様!
おーい、聞こえてるー? ねぇ、団長様ってば!
害虫討伐の報告書まとめておいたからね
書類作成は苦手だけど頑張ったんだよ
……ねぇ団長様、何だか浮かない顔してるね
もしかして! どこか痛むの!? それとも病気!?
えっ、大丈夫どこも痛くないし病気でもないって?
そんな事言われても、全然納得できないよー!
私の話もどこか上の空で聞いていたし
ねぇ団長様、疲れているなら休んだ方がいいよ?
疲労回復のお薬いる? すぐに疲れが飛ぶ薬あるよ!
それとも何か悩み事? 私がちゃんと傍にいるからいつでも聞いてあげるからね!
――えっ、耳が痒い?
ちょっとお耳借りるね
団長様、前に耳かきしたのっていつ?
判らない? それじゃあ結構長い間耳かきしてなかったんだ
団長様ちょっと待っててね
うーん、確かこの辺りに……あった!
何があったのかって?
じゃーん! 耳かき棒と綿棒!
もしもの時のために執務室に薬箱置いてるんだけど、その中に用意してたの!
さあ団長様、こっちのソファーに来て!
耳かきは得意なのかって?
人にするのは初めてだけど安心して
こんな時のためにリーネさんに色々教わってきたんだから!
それじゃあ早速耳かきしたい所なんだけどちょっと待ってて
準備してくるからね!
よいしょっと! お待たせ団長様、それじゃあ耳かきするよー
はい、お膝の上に頭を置いて
――ちょっと照れるって、何言ってるのもぉー!
そんな事言われたら私の方も意識しちゃうよ
ほら! 団長様頭を乗せたらじっとしてて
変に動いたらお耳大変な事になるからね
それじゃあまずはこれを耳に当てて、少し時間を置くっと
――何を耳に当ててるって? お湯で濡らしたタオルを耳に当ててるんだよ
どう団長様熱くない? ちゃんと絞って火傷しないように調整したつもりだけどどうかな?
良かったぁ、それじゃあ耳の外側を拭いていくね
ふきふき、ふきふき……ちゃんと耳の溝に沿って丁寧に拭いて、っと
どうかな、気持ちいい?
私もリーネさんにやってもらった時にこうしてタオルで耳を拭いてもらったんだよ
こうやって拭いてから綿棒を使うと耳垢が取れやすいんだって
それに耳を拭かれていると気持ちよくってリラックスできるよね?
えへへっ、団長様お顔が緩んでるよ
それじゃあお待ちかね!
さっき拭いた部分を綿棒で耳かきしてあげるからね
ゴソゴソ、ゴソゴソ……うーん、結構耳垢あるなぁ
でも安心して、ちゃんと溝の部分も丁寧に耳かきして綺麗にしてあげるから!
ふんふんふーんふん♪
あっごめんね鼻歌うるさかった?
――どこか聞いた事がある鼻歌だった?
多分リーネさんの鼻歌だと思うよ
マッサージやお茶を入れてくれる時にたまーにリーネさん鼻歌歌うんだ
だからその鼻歌覚えちゃったのかもね
ふんふんふーんふん♪
よしっと! ひとまず溝の部分は終わったよ
次は耳の中を耳かき棒で掃除するからね!
耳の中を見やすいように団長様ちょっと頭を動かすね
って、あいやぁ!? 予想以上に耳垢がある!
これじゃあ耳が遠くなるのも無理ないよぉ
――たまに痒くなった時に耳穴を指で掻いてた?
もぉ団長様、面倒でもちゃんと綿棒使った方がいいよ
毎日耳かきするのも良くないけど、ずっと放置するのも良くないんだから
じゃあ改めて耳かきするね
まずはそぉーっと入り口辺りをカリカリっと
焦らず少しずつ削るように……大丈夫、痛くない?
うん今からもう少し奥に入れるから、痛かったらちゃんと言ってね?
少し奥の部分に固まってて大変だなぁ
ちょっとずつ、ちょっとずつ、カリカリ……カリカリ……よし!
結構大きい塊が取れたよ! まだ耳垢が残ってるけど大分楽になったかな
あっ、駄目だよ団長様! 見たいのは分かるけど動いたら危ないんだから
耳かき終わってからにしよう、ね?
それじゃあ続きするね
ふんふんふーんふん♪
どうしたの団長様?
――えっ、何でリーネさんに耳かき教えてもらったのかって?
そのね、最近団長様疲れてるみたいだったから癒してあげたいなって思ったの
最初はお薬で疲れを取ろうと思ったんだけど
でもリーネさんに相談したら、マッサージしてあげた方が身体だけでなく心も癒せるって
マッサージを教えてもらう時にリーネさんが新しいマッサージを考えててね
それが耳のマッサージと耳かきだったんだ
まさかこんな早く耳かきできるなんて思わなかったけど、教えてもらって良かったよ!
話している間に残った耳垢が取れたよ
細かい耳垢はこっちのふわふわ、梵天で取ってあげるからじっとしてて
どう団長様? 気持ちいい?
ちょっとくすぐったいかもしれないけど我慢してね
私はこれしてもらった時くすぐったくって仕方なかったけど、団長様は平気みたいで安心したよ
あっと毛先に垢がついてる、ちょっと取り除いて……と
あと1回やれば綺麗になるかな
じゃあもう1回梵天入れるよー
でも梵天ってすごいよね
これで残った耳垢が取れるって考え付いた人って頭良かったんだろうなー
私だったらずっと耳かき棒で細かい垢を取ろうと頑張るしか思いつかないよ
――まだ耳の中痒い? それじゃあもう少し梵天で耳垢取るよ
ところで団長様梵天が好き?
だって口元緩んでるんだもん、一目見れば判るよ
さっきタオルで拭かれていた時もそうだけど
団長様お耳触られるの好きなんだ?
そんな事ない? ふふっ、そういう事にしておくね
はい、耳垢だいぶ取れたみたいだよ
お耳もう痒くない? 大丈夫?
それなら良かった! 頑張った甲斐があるよ
……あのね、団長様
まだ耳垢が少し残ってるみたいだから
だからね、耳に息吹きかけて耳垢取るけど大丈夫かな?
大丈夫? それじゃあ息吹きかけるからジッとしててね
――ふぅーーーーーーっ
まだもうちょっと残ってるみたい、もう1回するよ?
――ふぅーーーーーーっ……はい終わり!
見違えるぐらい綺麗になったよ!
――息吹きかけるのもリーネさんに教えてもらったのかって?
えーっと、それは……ごめんなさい!
団長様に耳かきして、お耳見てたらもっと何かしてあげなきゃって思っちゃって
だから耳に息吹きかけてあげたいなーって……やっぱり迷惑だった?
――本当? 迷惑じゃなかった? はぁー良かったぁ
えへへっ、それじゃあ反対側もしてあげるからね!
それじゃあ団長様、反対側を向いてー
――スカートの丈は大丈夫かって?
もぉー大丈夫だよ! ちゃんと見えないようにしてるから!
そんな事言うから、意識しちゃってこっちまで恥ずかしくなってきちゃった……
あっ駄目! 目は瞑ってて! 瞑ったまま反対向いてね!
うっ、動かれるとお膝がくすぐったいかも
大丈夫だけど、よく考えたらすごい恥ずかしいことしてる気がしてきた……
ううんちゃんと耳かきするから! でも目はちゃんと瞑ってて!
――もし目を開けたら?
もし目を開けたらその、すごく恥ずかしいし……私怒っちゃうよ!
お、怒ったら……山に帰っちゃうんだからね! だから目は開けちゃ駄目だよ、いい?
――うん約束だよ
それじゃあ耳かき始めるね!
まずはタオルで耳を拭いていくよ
丁寧に溝を拭いていくからあんまり動かないでね
どこか痒いところはない? 何かあったらちゃんと言ってね
――えっ、耳かきしてくれたお礼がしたい? いいよーお礼なんて
私も他の花騎士さん達もみんな団長様に助けてもらってるんだから
だからそのお礼に耳かきしてると思って、ね?
うーん、それでも納得できない? そうだなー
それなら団長様、今度のお休み何か予定ある? もしないならね
一緒にカフェに行きたいかなーって
どう、大丈夫そう?
――本当!? それじゃあ約束だよ、破ったら駄目だからね!
えへへっ、今度のお休み楽しみだなー
あっ、拭き終わったから今度は綿棒で耳垢取っていくから動かないで
――えっ、カフェでちゃんと注文できるようになったのかって?
実はね……全然出来ないの!
だってサイズがどうだとか、トッピングがどうだのって全然判らないよー!
何で都会のコーヒーってあんなに面倒なんだろう
他の人は普通に頼んでて、しかも何だか呪文みたいな事言う人もいるし
でも他の花騎士さん達とカフェに行きたいから、都会のコーヒー頼めるようになりたい!
少しでも都会のコーヒーに慣れるために、団長様に手助けして欲しいなって思ったんだ
だから団長様、都会のコーヒーの頼み方教えてね
話してる間に大分耳垢取れたかな
念のためにもう少しシュッシュッっと
うんバッチリだよ! 残るは耳の中だけだね
団長様大丈夫? 何だかさっきより目がとろーんとしてるよ
もし眠りたいなら眠っていいからね
心配しなくて大丈夫だよ、山育ちだから足は鍛えられてるから
だから団長様の頭を乗っけててもへっちゃらだよ!
それにこういう風に団長様と居られるの嬉しいし……ううん、何でもないよ!
それじゃあ耳かき棒使うから、ジッとしててね!
こっちの方も大分垢が溜まってる
そぉーっと耳かき棒入れるから、動いちゃ駄目だよ?
耳かきしてる私にもゴソゴソいってるのが聞こえそうなほど垢が取れてるよ
ちょっと頭を動かすね
大丈夫だよすぐに終わらせるから
でもすぐに落ちちゃう垢があって取りにくいなぁ、どうしよう……
そうだ! 梵天使えばいいんだ
仕上げの時に使うって思い込んでて忘れてたよ
よーし、梵天でコソコソ……っと
うん、ちゃんと取れた! それじゃあ残りの耳垢も取っていくよ!
残った耳垢取っていくからまだじっとしててね団長様
大分耳垢あったけど、もう少しで綺麗になるよ
これからは放っておかないで、時々でいいから耳かきしてね
あっ、でもやり方判らないだろうし下手に耳かきしたら危ないかも
もし耳かきしたくなったら、私を呼んで
私だったらちゃんと耳かきできるし、万が一の時お薬用意できるし
団長様の耳の形もちゃんと覚えたから次はもっと上手に出来るよ!
それに他の花騎士さんは別のことで忙しいだろうから
ねっ、いいでしょ団長様?
うん、大きい耳垢は取れたから梵天に変えるよ
どうかなゴソゴソしてるけど気持ちいいかな?
もう少しで終わるからじっとしててね
でももっとこうしていたいな……ううん、何でもないよ! えへへっ!
今日はもう私や他の花騎士さん達は訓練で終わるけど
団長様は私達の訓練の付き合いの後に書類作成があるんだよね
いつも夜遅くまで頑張ってるみたいだけど無理しないでよ
もし体調が辛くなったらちゃんと教えてね
黙ってて倒れたりなんかしたら、絶対に駄目だからね
あっ、もう梵天で耳垢がほとんど取れなくなっちゃった
それじゃあ仕上げに息掛けるよ
よく考えたら耳元に口近付けるのって恥ずかしい気が……ううん、今は集中集中!
――ふぅーーーーーーっ……
もう耳垢はないけど、念のためにもう1回
――ふぅーーーーーーっ……
うん耳穴も綺麗になったよ!
――団長様?
寝ちゃってる……やっぱり耳が痒いだけじゃなく疲れが溜まっていたんだ
しばらくこうして膝に乗せてあげるから、ゆっくり休んでね
今度のお休みにカフェに行く約束絶対忘れないでね、忘れちゃ駄目だよ?
――お休みなさい団長様
終
読んでくれたなら乙です
・エルダーフラワーちゃんに耳かきしてもらたい人生だった
・花騎士の二次創作で漫画、小説、SSなどあまり数がないのでもっと増えて欲しい
・運営さん、お気に入りの花騎士の耳かきボイスが欲しいなんて我が侭言いません
花騎士全員分の耳かき・添い寝ボイスを出せ(過激派)
・花騎士はイラストやキャラクエ・性格も良いけれど各キャラの声優さんの演技も素晴らしい
・どなたかトリカブトかビワ、チョコレートコスモスの耳かき・添い寝SS、いや小説でも漫画でも良いので書いて下さい
お願いします!
以上そんな思いで書いたので、少しでも知名度上がれば嬉しい限り
エルダーフラワーちゃんはやっぱり癒されるね
乙
山育ちで真っ先に思い浮かぶのはイヌダテだが、よく考えたらアイツはご主人呼びだったか
俺も海老天と添い寝してこよう
乙
花騎士SS流行らせコラ!
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