小梅「熱血vs心霊現象」 (30)
アイドルマスターシンデレラガールズのSSです。
短め、書き溜めありです。
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小梅「…そしてその子は振り向きざまにこう言ったの」
小梅「『それはね……お前だ~~~~!!!』」
輝子「フ…フヒッ!」
まゆ「ぴいっ!」
乃々「あばばばばば…」
幸子「ふ、フフフフーン!な、ななかななななかかかここここ怖かったですね」ガクブル
小梅「ふふふ…このお話は…私のお気に入りなの…」
輝子「フヒ…小梅ちゃん…こういうの本当に楽しそうに話すよね…」
まゆ「こわくないこわくないこわくない…」ブツブツ
乃々「あうう…あやうく漏れくぼになるところだったんですけど…」
幸子「小梅さん!ボク達は流石に少しは慣れましたけど、まゆさん達は耐性無いんですから!手加減して上げてください!」
小梅「あっ…うん、そうだね…」
小梅「じゃあ次はそんなに(私基準で)怖くないお話を…」
まゆ「……何か今変な間がありましたよぉ!」
乃々「もう絶対ダメなんですけど…漏れくぼになってアイドル生命どころか人間として終わってしまうんですけど…」
幸子「まったくしょうがないですねぇ…お二人とも!カワイイボクの姿を見」
(ドゴーン!)
茜「皆さん!!!おはようございます!!!」
輝子「フヒ…おはよう…」
まゆ「茜さん、おはようございます」
乃々「相変わらずドアが開いたのとは思えない音がするんですけど…」
幸子「茜さん!ドアは静かに開けるようにっていつもプロデューサーさんに言われているでしょう!?」
茜「はて?今日はかなり力をセーブして開けたつもりでしたが」
小梅「それであれだけって…すごいね…」
茜「いやあそれほどでも!…おや?あなたはお久しぶりですね!そんな隅っこに居ないで、こちらに来ませんか?」
幸子「え?」
茜「あなたはいつも顔色が悪いですね!もっとご飯を食べましょう!ご飯は力です!」
まゆ「茜さんは誰と話して…?」
小梅「ふふ…『あの子』だよ…」
乃々「まさかの人(?)と話してました!?」
茜「ご飯を食べて適度な運動が一番です!今度一緒に走りましょう!」
茜「…足が無いから走れない?関係ありません!気合いがあればどうにかなります!」
輝子「なんか無茶言ってるぞ…」
茜「おっと、そろそろレッスンですね!それでは皆さん!私はこれで!」
(ヅッドンム!)
乃々「嵐のようだったんですけど…」
幸子「…で、小梅さん」
まゆ「あれはどういうことなんですかぁ…?」
輝子「茜ちゃんも…『見える』人なのか…?」
小梅「うん…見えるみたい…」
幸子「へ、へぇ~…」
小梅「でも…茜さんはそういうのを全部『ちょっと変わった人』って思ってるみたいで…」
まゆ「それでああいった対応になるんですね…」
小梅「この前の事なんだけどね?」
小梅「…私が趣味の心霊スポット巡りをしている時に」
乃々「前提部分がイカレているんですけど…」
まゆ「1人で変な所に行くのは危ないですよぉ…?」
小梅「大丈夫…いざとなったらあの子が守ってくれるから…」
輝子「フヒ…あの子は強いからな…」
乃々「ええぇぇ……」
小梅「それでね…そこに偶然茜さんが通りがかって…」
幸子・まゆ「どんな偶然ですか!」
小梅「走ってると…変な所に着いちゃうのは…よくあるらしいよ…」
輝子「すごいな…色々と…」
小梅「それでね」
茜『肝試しですか!あぁ^~良いですね~!』
小梅『じゃあ…いっしょにいく?』
茜『行きましょう!』
小梅『うん…いこ』
小梅「そういうことになったの」
乃々「おのれせーめぇー…」
まゆ「乃々ちゃん?」
乃々「…はっ!き、気にしないでくださいぃ…」
小梅「それで茜さんと一緒に行ったんだけど…そこってすごく『当たり』だったの…」
幸子「そ…そうだったんですか…?」
輝子「フヒ…ちょっとした心霊現象が起きる程度だと『ハズレ』と評する小梅ちゃんの『当たり』スポット…コイツはヤベエぜぇ…」
まゆ「あっ、まゆはそろそろプロデューサーさんのお出迎えに…」
(ガシッ!)
乃々「まゆさぁん…ここにもりくぼを置いていくなら…化けて出てやるんですけどぉぉぉ…」
まゆ「ちょ…乃々ちゃぁん…離し…あっ、やだ力強い」
乃々「命を燃やすんですけどおぉぉぉぉ…!」
幸子「…まゆさんまゆさん」チョイチョイ
まゆ「乃々ちゃん本当離して…なんですかぁ?」
幸子「プロデューサーさん、戻るの遅くなるみたいですよ?今連絡が入りました」
まゆ「あらぁ…?」
乃々「じゃあこれで一緒に」
まゆ「ねえ幸子ちゃん?」ゴゴゴゴ…
乃々「ひいっ!?」
まゆ「…なんで幸子ちゃんに連絡が行くの?どうしてまゆには連絡くれないの?ねえ…幸子ちゃん…ねえ…」
幸子「ま、まゆさん!?ふ、深い意味は無いですって!きっとすぐ見える所にあったからとか」
まゆ「まゆより先に幸子ちゃんに目が行くの?どうして?まゆはこんなにプロデューサーさんのことを想っているのにどうして?」
小梅「それでね、茜ちゃんと一緒にしばらく散策したんだけど…」
幸子「小梅さんは何事も無かったように話始めないでくださいぃ!」
小梅「幸子ちゃんなら…大丈夫だから…」
輝子「フヒ、そうだな…」
幸子「変な信頼をしないでください!」
まゆ「じゃあ幸子ちゃん…ちょっとお話…はっ!?」キュピーン!
(prr…バッ!)
幸子(呼び出し音が鳴った瞬間に取った!?)
乃々「すごい反応速度なんですけど…」
まゆ「ふむ…ふむふむ……うふっ、わかりましたぁ」
幸子「…プロデューサーさんからですか?」
まゆ「ええ、お戻りが遅くなるそうです」
幸子(しってます)
まゆ「うふふ…プロデューサーさんったら…」
乃々「なんだか一気に上機嫌になりましたね…」
まゆ「だって…ほら、文面に『あ』と『い』と『し』と『て』と『る』が入っているんですよぉ、これはもうまゆに対しての愛の告白です!」
幸子(そこそこ長い文書けば大体入るでしょう…と突っ込みたいですけど命が惜しいので黙っています)
幸子(このボクのカワイさが失われるだなんて人類の損失ですからね!)ドヤッ!
まゆ「幸子ちゃん?急にドヤ顔してどうしたんですかぁ?」
幸子「ああいえなんでも…で、小梅さんのお話はどうなったんでしたっけ?」
小梅「うん…散策してるとね、どこからともなく女の子の泣き声が聞こえてきたの…」
輝子「おお…なかなかありがちな奴だな…フヒヒ」
小梅「そうしたらね…」
茜『泣いている声が聞こえますね!迷子でしょうか!』
小梅『えへへ…どうだろう…』
茜『お腹が空いて動けないのかもしれません!ちょっと探してみましょう!』
小梅『うん…いいよ…どんな子かなぁ…』
幸子「お二人の認識がズレにズレて噛み合ってるように見えますね」
まゆ「本当に迷子の可能性も確かにありますけどぉ」
乃々「普通探しに行くとか…むーりぃ…」
小梅「ふふ…慣れてるから…へいき…」
小梅「たまに本当に腰を抜かして動けなくなってる人とか…いるしね…」
小梅「…わたしが近づくと…『出たあああ!』って叫んで…逃げてっちゃうけど…」
幸子「それは…まぁわからなくはないですね」
輝子「フヒ…小梅ちゃん、ドンマイ」
小梅「ふふふ…そういう人の怯えきった顔…結構ツボ…」
幸子「小梅さん!?」
小梅「だいじょうぶ…本当に苦手な子には…やらないから……あんまり(ボソッ)」
まゆ「何か最後に言いましたよぉ!?」
乃々「小梅さん…恐ろしい娘…」
輝子「小梅ちゃん人見知りだけど…結構いたずらっ子だよな…」
小梅「ふふ…それでね、しばらく進むと…うずくまって泣いている女の子を見つけたの」
茜『小梅ちゃん!見てください!!女の子がいますよ!!!』
小梅『う、うん…そうだね…』
茜『どうしましたか!?そんなところでうずくまって!どこか痛みますか!!?』
女の子『あのね…わたし…なくしちゃったの…』
小梅「女の子は泣きながらぽつぽつとしゃべりはじめたよ…決してその顔を上げないまま…」
まゆ「いきなり雰囲気出すのやめてくださいよぉ…!」
茜『ほう、そうなんですか!それをここで探しているんですか?』
女の子『うん…』
茜『ではお手伝いしますよ!困った時はお互い様ですからね!!!』
女の子『本当…?』
茜『はい!それで、何を探しているんですか?』
女の子『それはね…』
小梅「女の子はゆっくりと顔を上げながらこう言ったの…」
女の子『私の…顔おおおおおおお!』
さちまゆぼのの「ひいいいいいいいい!!!」
小梅「そうしたら茜さんがね…」
茜『ツルッツルですね!!!』
女の子『…は?』
さちまゆぼのの「ひいい………は?」
茜『見事にツルッツルですね!私のプロデューサーよりも綺麗かもしれません!』
女の子『え…その…』
茜『というか先ほど泣いていましたよね?目も無いのにどうやって泣けるんですか?』
女の子『そういうものというか…』
茜『気になってきました!ちょっと触らせてもらって良いですか!?』
女の子『ちょ…』
小梅「そう言って茜さんはその子に掴みかかって…」
小梅「その子はビックリしたのか消えちゃった…」
さちまゆぼのの「」
輝子「フヒ…強い…な」
小梅「色々お話したかったのに…」
幸子「なんと…まぁ…」
まゆ「そんなこともあるんですねぇ…」
乃々「ちょっと幽霊さんに同情しちゃうんですけど…」
小梅「茜さんにかかると全部がそんな感じで…」
赤マント『赤いマント…いるか…?』
茜『いりません!』
茜『この燃え滾るパァッションのお陰で寒くなんてありません!』
茜『他の必要としている人の所に行ってあげてください!』
赤マント『お、おう…』
花子さん『開かないよぉ…』ドンドン
茜『ボンバー!!!』
(チュドォォォォォォォン!)
茜『開きましたよ!!!』
茜『…あれ?声の主はどちらに?』
人体模型(ガシャンガシャン)
茜『おお、良いフォームの走りですね!私も走りたくなってきました!』
ターボババア『ちょ…待っ…おおおおおおお!!!』ダダダダダ
茜『まだまだいけますよ~!ボンバー!!!』ドドドドド
ターボババア『おがっ…こ、腰が…ゼハッ…コヒューッ…』パタリ
幸子「うわぁ…」
まゆ「まゆ、ちょっと幽霊さんを見る目が変わりそうです」
乃々「筋肉最強理論…」
輝子「さすがすぎるな…フヒ」
小梅「あの子達も予想外な事が起きるとビックリしちゃうから…」
小梅「あんまり予想と違うリアクションをされると困っちゃうんだ…」
乃々「衝撃の事実なんですけど…」
まゆ「うふふ、これを聞いた後だと、小梅ちゃんの怪談も少し余裕を持って聞いていられそうです」
幸子「フフーン!アドリブがきかないだなんてダメダメですね!もう幽霊なんてボクの敵ではありません!」
小梅「ふ~ん、そっか~…」
輝子(あっ、ちょっと怒ってる)
小梅「じゃあ…とっておきのお話を一つ…やってもいい?」
幸子「ええどうぞ!幽霊を克服したボクは一つ上のステージに進みましたのでドンと来いです!」
まゆ「あらあら、幸子ちゃんったら調子が良いですね」
乃々「なんか嫌な予感がするので逃げたいんですけど…」
輝子(いつでもメタルモードに入れるようにしておこう…)
小梅「じゃあ…はじめるね?」ニタリ
(ガチャッ)
プロデューサー(以下P)「ただいま戻りました~」
輝子「ヒャッハー!お帰り親友!なかなか遅かったじゃねえかぁ!」
P「おぉ…輝子、テンション高いな」
小梅「P…おかえり…」
P「おう、ただいま…二人だけか?」
小梅「向こうにまゆさん達が居るよ…」
P「まゆがすぐ出てこないとか珍しいな…何かしてるの?」
小梅「ふふ…見れば…わかるよ」
P「どれどれ…………なあ小梅?」
小梅「なあに?」
P「何で皆白目むいて倒れてるの?」
小梅「ふふふ…幽霊を甘く見るのが一番危険だからね…♪」
輝子「終わりだァ!」
おわりです、お付き合いありがとうございました。
美玲「ウチがハブられてる気がするぞッ!」
乙ー
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