モバP「あすちゃん」二宮飛鳥「……」 (34)

・二宮飛鳥のSSです

二宮飛鳥(14)
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ふーん

ヒャッハー

でしてー

フフーン

ガチャ

飛鳥「おはよう」

モバP(以下P)「おはよう、あすちゃん」

飛鳥「……」

飛鳥「最近肌寒くなってきたね」

P「あすちゃんはスカート多いから尚更だな」

飛鳥「……」

P「ん?聞いてるか?あすちゃん」

飛鳥「コーヒーいれるけどキミも飲むだろう?」

P「ああ、貰うよ」

――――――――――――

飛鳥「どうぞ」

P「ありがとう、あすちゃん」

飛鳥「……」

飛鳥「さっきから…その…あすちゃんってのはボクのことなのか?」

P「この早朝の事務所にいるのは?」

飛鳥「質問を質問で返さないでくれ、…今事務所にいるのはキミとボクだけだよ」

P「つまりそういうことだ」

飛鳥「理解ったよ、でも違和感を感じるからいつも通り呼んでくれないかい」

P「あすちゃん」

飛鳥「うん、理解ってないね」
飛鳥「…もしかしてからかってる?」

P「いや?」

飛鳥「じゃあどういう風の吹き回しか説明してくれるかな?」

菜n私はあすちゃんよりアッシーの方がナウくていいと思います!

P「実はな、飛鳥のことを『あすちゃん』と呼ぶ人が増えてるらしい。知ってたか?」

飛鳥「いや、初めて聞いたよ」

P「やっぱりな。…街中でファンに声をかけられることも増えてきたんじゃないか?」

飛鳥「おかげさまでね、でもそれと何の関係が」

P「もし今の話を聞かずに『あすちゃん』とファンに声をかけられてたらどうしたと思う?」

飛鳥「…ボクのことだと気付かずに振り返ることなく立ち去っていただろうね」

P「そうだろうと思った。でも今、身をもって知ることができたからもう安心だろ?」

飛鳥「…キミはそこまで考えていたんだね。すまない、悪ふざけであすちゃんなんて呼んでいるのかと」

P「まぁ本当は飛鳥の反応が見たかっただけなんだが」


飛鳥「おい」

P「半分は冗談だ、それにあすちゃんって呼ばれてるのも本当だぞ」

飛鳥「へぇ…で、もう半分はキミの悪ふざけかい?」

P「……」
P「もしファンの呼びかけに気が付かなかったら怖いんだぞ」

飛鳥「露骨に話を逸したね」

P「……SNSでアイドルに最悪な対応されたなんて悪評が広められたりするかもしれない。それが原因で炎上したり、最悪引退なんて事態もありうる」
P「とまあ大袈裟に話したがそうならないように普段から備えておくのが大事ってことだ」

飛鳥「火のない所に煙は立たないか、一理あるね」

P「だろ?一応聞くけどファンに塩対応なんてしてないだろうな?」

飛鳥「…してないよ」

P「本当か?」

飛鳥「大分前だけど夕美さん達と一緒にしたCD発売記念の握手会ではボクの評判も悪くなかったようだし問題ない…はずだ」

P「心配だな…じゃあ一度やってみるか。俺がファンとして声かけるから」

飛鳥「ボクが然るべき対応をすればいいということだね」
飛鳥「フッ、造作もない。偶像として完璧に演じて見せるさ」

P「なんで急に自信満々なんだ」

はよ

P「じゃあ始めるぞ」
飛鳥「いつでもどうぞ」


P「あーすいません!もしかしてあすちゃんですか?」

飛鳥「あす…そうだよ。ボクはアスカ、二宮飛鳥」

P「やっぱり!いつも応援してます!」

飛鳥「フフッ。ボクの声が、ボクの歌が少しでもキミに届いていたら嬉しいよ」

P(堂々としてるし全然できてるな…次は褒めてみる方向性でいくか)

P「映像で見ても可愛かったけど実物のあすちゃんはさらに可愛いなぁ!」

飛鳥「……」

P「いやぁ惚れ直しちゃいましたよ、これからも頑張ってください!」

飛鳥「…ど、どうも」

P「……」
飛鳥「……」

P「もしかして照れてる?」

飛鳥「照れてない」

P「顔赤いぞあすちゃん」

飛鳥「えっ」

P「嘘だよ」

飛鳥「っ!いつからそんな汚いオトナになったんだキミは」

P「最初から」

飛鳥「…もう一度言うがボクは照れてなんかない。そもそも照れる理由がない。照れるというのは嬉しいまたは恥ずかしいという感情の現れだ」
飛鳥「なぜボクがキミに少し褒められただけで照れないといけないんだい?大体キミはいつもいつも

P「あーわかったわかった、俺が悪かった。」

飛鳥「……本当に理解ったんだろうね?」
P「うんうん」
飛鳥「もういい…それでボクの対応はどうだった?」

P「ああ問題ないと思うぞ。想像してたより全然良かった」

飛鳥「なら良かった。客観的に見てもボクは愛想がある方じゃないからね」

P(自分が愛想ない方だってちゃんと自覚してるんだな)

飛鳥「今何か失礼なこと考えてるよね?」

P「い、いや?」

飛鳥「あのさ、ボクの記憶が正しければ『二宮飛鳥』を呼ぶ時は『飛鳥くん』と呼ぶ人が多いと聞いていたんだけれど」

P「ああ、なぜ急にちゃん付けなんてってことか?」

飛鳥「イグザクトリィ、察しがいいね」

P「悪いがそれは俺にもわからない」

飛鳥「ちゃん付けでさらに名前を略す呼称…何か理由があるはずだ。キミの見解を聞きたい」

P「うーん…最近の仕事が関係してる…とか?そこで少女らしい飛鳥の一面がファンに露見したのかもしれない」

飛鳥「少女らしい、ね。最近の大きい仕事というと」

・碧落のリベレイター
飛鳥『封印されし左腕の雷帝よ…その力をボクに示せっ!!エンドレスライジングクラッシャー!!』

P「…」

・リトルリドル
飛鳥『理解りあえなくても、Hey Yo Came on!』

飛鳥「…」

・双翼の独奏歌
飛鳥『これがボクたちダークイルミネイト、見せてあげよう!』
飛鳥『白銀の片翼よ!目覚めの時はきた…さぁ始めよう、ボクたちの音樂を!』


P「……」
飛鳥「……」

P「思い返してみたが全くわからない」
飛鳥「気が合うね、ボクにもさっぱりさ」

飛鳥「ボクたちの知らないところでファンの心境に変化があったということにしておこうか」

P「そうだな、『あすちゃん』て愛称は可愛らしい響きだし気にすることじゃないだろ」

飛鳥「そういえば前から疑問だったんだけどなぜボクは『くん』付けされてるんだい?」

P「今更だな…もしかして気にしてたのか?」

飛鳥「いいや理由が知りたいだけさ、でキミはどうしてだと思う?」

生えてるから

P「うーん……安直だと笑われるかもしれないが」

飛鳥「事象の理由なんてのは案外単純なものさ、キミの意見を聞かせてくれ」

P「俺が思い付くのは一人称が『ボク』で」

飛鳥「うん」

P「中性的な口調と」

飛鳥「…うん」

P「胸がt」

飛鳥「…」ジトー

P「だ、男装が似合うから…こんなとこかな」

飛鳥「大体理解ったよ…キミ、後で覚悟しておくんだね」

P「」

飛鳥「ちなみにだけれど…キミの瞳にボクはどう映っている?」
P「どう映ってるってあすちゃんはあすちゃんだろ」

飛鳥「そういうことではなく……つまりキミもボクのことを中性的というか男の子のように思っているのかい?」

P「そんなわけないだろ、飛鳥は可愛い女の子だ」
飛鳥「…ほんとう?」
P「ああ、かわいいよ」

飛鳥「あ、ありがとう」

P「今少し照れてるだろ?」

飛鳥「…照れてない」

P「耳真っ赤だぞ」

飛鳥「う、うそっ!」

P「耳隠さなくていいぞ、嘘だから」

飛鳥「…二度も同じ手に引っかかるなんて。…ボクは真剣に聞いたんだけどキミはボクを欺いたんだね。もういいよ、ふんっ」

P「拗ねるな拗ねるな、からかったのは謝るがさっきのは嘘じゃないって」

飛鳥「…」

P「趣味がヘアアレンジで毎日エクステ付けて色も変えるおしゃれさんだし私服もスカートばかりだろ?」
P「でいくら中性的な話し方と言っても結局少女の部分は隠しきれてないからな」

飛鳥「…うん」

P「何よりアイドルにスカウトしたのは俺だぞ。そんな心配する必要ない、これで伝わったか?」

飛鳥「うん…キミはちゃんとボクを見てくれていたんだね、悪くないボク好みの答えだ。…さっきの失言は忘れてあげるよ、ボクは寛大だからねフフッ」

P(ちょろいなぁ)

P「お気に召したようでよかったよ、ってやっぱりくん付けで呼ばれるの気にしてたんじゃないか?」

飛鳥「いや、大衆やファンがボクをどう呼ぼうと構わないよ。それは『二宮飛鳥』という偶像が見せる一つの形だからね」
飛鳥「でもキミや事務所の皆には偶像であるボク以外に一人の少女としての『二宮飛鳥』を見せているつもりだ」
飛鳥「だからその…ええと…」

P「…」

飛鳥「いつものようにキミの、その声で、『飛鳥』と呼んでくれないか?」

P「わかったよ飛鳥」

飛鳥「うん、心地いいね」
飛鳥「やはり普段通りの呼ばれ方が一番だ、…一応言っておくけどあすちゃんって呼び方事務所の皆には話さないでくれよ」

P「なんでだ?」

飛鳥「一部の人達は面白がってネタにしそうだから」

P「あー、なるほど。…先に謝っとくよ、すまんな」

ガチャ
蘭子「煩わしい太陽ね、我が友!そしてあすちゃん!」

飛鳥「ら、蘭子!どこでそれを」

P「すまん、可愛らしい愛称だから皆に教えてしまった」

飛鳥「キミって奴は全く…」

蘭子「我は甘美なる二つ名だと思うが?(私はかわいいと思うけどなぁ)」

飛鳥「…蘭子、その呼称は他言無用ってことでお願いするよ」

蘭子「えっ、でも」

フレデリカ「あすちゃん、ボンジュール♪」
志希「にゃははー♪おはよ~。フンフン、んーあすちゃんの匂い~♪」
奏「ちょっと二人共あんまりからかっちゃ可哀想よ、ンフフッ」

飛鳥「…」

P「皆にと言っただろ?」

飛鳥「本当にもうキミって奴は!!」

終わりです。

月末にべりーきゅーとな飛鳥が来てネタ潰しされたので供養。
そんなことどうでもいいですね。
黄昏あすちゃんかわいいよおおおおおおおおおお!!!!!
あれはあすちゃん呼びしちゃうよねうん

過去作です。よろしければどうぞ。

モバP「好いとーよがもう一度聞きたい」二宮飛鳥「嫌だ」
二宮飛鳥「総選挙の結果発表?」
モバP「花見と甘酒とほろ酔い飛鳥」

おつおつ
あすちゃんすき


名前で呼ばれたい飛鳥くん可愛い

あすあす派閥VSあすちゃん派閥の争いが始まりそう

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