久「須賀くんの誕生日よ!」まこ「ほうじゃのう」 (24)


久「とりあえずパーティーしましょうパーティー!」

まこ「あんた騒ぎたいだけじゃろ」

久「その通りよ! ケーキ買ってきて!」

まこ「わしが買ってくるんか」

久「いちごたくさん乗ってるやつね」

まこ「自分で買ってこんかい……それに、あんたの好みよりも京太郎の好みに合わせてやらんと」

久「えー? なによ、須賀くんの好みって。 おっぱい大きい子?」

まこ「異性の好みはそうじゃろうがな」

久「というか、そもそもプレゼントとかなに用意すればいいのよ? 私、同世代の男子の喜ぶものとかわからないんだけど」

まこ「そんなんわしだって詳しくないわ……あんたの方がそういう機会もあったじゃろ? ほれ、副会長とか……」

久「うん、まぁ……でも須賀くんに生徒議会の仕事やらせるわけにはいかないでしょ」

まこ「そりゃあ……うん? ちょっと待てあんた、いろいろおかしいじゃろ」

久「え? なにが?」

まこ「……いや、あんたならやりかねないか……」

久「いやいや! 冗談よ!? さすがに私だってそこまで酷くないわよ! ジュースとか付けるし!」

まこ「結局仕事は押しつけるんかい」



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久「ほら、あいつはそのためにいるんだからいいのよ。 それでずっと生徒議会もやってたんだし」

まこ「副会長も気の毒にのう……」

久「こうして支え合いながらやってたのよ?」

まこ「それ、あんたが一方的に支えられてたんじゃろうが……」

久「……私だってあいつが見落とした書類の不備とか直してたし……」

まこ「あんたがアホみたいに仕事押しつけるせいでミスっとったんじゃ……」

久「その説はわりと有力だけど私は信じてないから。 内木くんドジっ子説提唱してるから」

まこ「あんたのう……」

久「いいのよ! あいつだって私に頼られてうれしいはずよ! もしくはこき使われて喜んでるはずよ!」

まこ「これ以上変な属性盛らんでやりんさい」

久「ロリコンでドジっ子でドMとか属性過多ね……これは逆に人気出るんじゃ」

まこ「そのキャラクターのどこに需要があるんじゃ」

久「なんでもどこかに需要はあるものよ?」

まこ「……需要があったとして、何に活かすんじゃ?」

久「さあ?」

まこ「投げっぱなしかい」


久「まあ、その事はどうでもいいのよ。 今は須賀くんよ須賀くん」

まこ「ふむ……まあ、普通にお祝いしてやればええんじゃないかのう?」

久「普通じゃ面白くないでしょ?」

まこ「奇抜なことやって外すと悲惨じゃろ」

久「……普通でいっか」

まこ「うん」

久「とりあえずさっき売店で買ってきたわ。 クラッカー」

まこ「なんでそれだけ……」

久「いや、パーティーっぼいかなーって」

まこ「うん、まぁ……まあのう……」

久「はい、とりあえずこれ持って」

まこ「ほい」

久「じゃあ、特になにも考えてないけどとりあえず須賀くんが部室に来たらこう、パァン! とやっちゃいましょう」

まこ「ん、とりあえずパーティー気分になりたいってのはわかったわ」

久「ほら、なんもないよりはいいでしょ? 私がこれ買ってこなかったら扉に黒板消し挟んで終わりだったわよ?」

まこ「いや、それはさすがに止めたわ」

久「なにもないよりはいいじゃない」

まこ「黒板消しならない方がマシじゃ」

久「そうかもしれないわね……あ、ほら、階段登ってきてるわよ。 いいから準備して準備」

まこ「はいはい……んじゃ、扉が開いたらな?」

久「そう! ちゃんと誕生日おめでとう! って言うのよ」

まこ「了解じゃ」

久「タイミングはかって…………せーのっ」

パァン! パァン!

久まこ「誕生日おめでとう!!」

和「!? え? え? な、なんですか!?」

久「…………ちょっと!」

まこ「いや、わしのせいなんか?」


和「はぁ……須賀くんの」

久「どうするのよ、クラッカーなくなっちゃったわよ」

まこ「そもそもなんでふたつしか買ってきてないんじゃ。 せめて人数分用意しとかんか」

久「言われてみればそれもそうね」

まこ「あんたは……はぁ、まあええ。 にしても、和はひとりなんか? 珍しいのう」

和「ゆーきがタコスを買いに食堂に行くから先に行っててくれと……」

久「咲は?」

和「図書室です」

久「いつも通りねぇ……まあいいわ。 とりあえず須賀くんのバースデーパーティーをすることにさっき決めたから和も何か用意しなさい」

和「え? そ、そんな、急に言われても……」

京太郎「おっはようございまーす!」

久「うわ、もう来た」

京太郎「へ?」

久「作戦会議中なのに……」

まこ「タイミング悪いのう」

京太郎「え? な、なんですか?」

和「すみません、なにも用意してないです」

京太郎「え、え? なに? なんですか?」


久「はぁ……ほんとダメね、須賀くんは」

京太郎「えぇ……なんで部室来ただけでここまで言われるんすかね……」

和「今作戦会議中だったんですよ」

まこ「というか、今から始めるところだったんじゃがな」

京太郎「作戦会議? 春の大会っすか? それなら俺だって聞いても別に……」

久「ちがいますぅー! そんなんじゃないですー! はぁ……ほんとがっかりだわ」

京太郎「え? え?」

久「あー……もういいや……はい、須賀くん誕生日おめでとうございますぅ~」

京太郎「え、えー……そんな嫌そうに言わなくても……」

久「もっとこう! 楽しく! 盛り上げてやりたかったのに!」

まこ「拗ねんでもええじゃろうが……普通に祝ってやりんさい」

和「おめでとうございます」

京太郎「あ、ありがとう和!」

和「ついさっき聞いたところなのでなにも用意してませんが」

京太郎「……う、うん……いや、祝ってくれるだけでうれしいからさ、気にすんな」

久「だいたいね! 急に言われたって対応できないのよ! せめて一週間ぐらい前には言いなさいよ!」

京太郎「す、すみません……つか、誰に聞いたんすか?」

久「朝、咲に会ったときに『そういえば今日は京ちゃんの誕生日ですよね~』って言われて……」

まこ「知らんかったから驚いたわな」

和「早めに言ってくださいよ」

京太郎「す、すみません……」


京太郎「……い、いや! というかですね! 自分から言うのってアレじゃないですか! なんか要求してるみたいで言いづらいじゃないっすか!」

久「ふむ……まあ、それは一理あるわね」

京太郎「つまり! もっと早くに言わなかった咲が悪いんですよ!」

久「咲のせいにするのね……」

和「最低ですね」

京太郎「あ、はい……すみません……」

まこ「まあまあ、そんなことで喧嘩しとっても仕方ないじゃろ。 京太郎、おめでとうな。 よかったらこれ、受け取ってくれんかのう?」

京太郎「え……そ、染谷先輩! ありがとうございます!」

まこ「わしの弁当で悪いがのう。 手ぇつけとらんから気にせず食ってくれ」

久「え、お弁当? まこのお昼ご飯は?」

まこ「抜いた」

久「抜いたの!?」

まこ「なんも用意しとらんかったからのう……急に用意もできんし、一応手作りじゃし。 なんとなくプレゼントの体裁にはなるかと……」

京太郎「て、手作り弁当!? すげぇ! これがあの伝説の……」

和「伝説って?」

久「さあ?」

京太郎「いやいや! 女子の手作り弁当ですよ!? これはもうヤバイっすよ! 人生最大の青春イベントが起きてますよ!?」

和「え、なんですかそのテンションは」

久「軽く引くわね」

京太郎「しかも! 美人の先輩の! 染谷先輩料理も上手いし!」

まこ「な、なんじゃ急に……ほめてもなんもでんぞ?」

京太郎「生きててよかった……」

和「な、泣いてますよ?」

久「ドン引きね」


まこ「き、京太郎のために作ったわけでもないのにそこまで喜ばれると……むしろ申し訳ないのう……」

京太郎「うう……ありがてぇ……ありがてぇ……」

久「…………まあ、須賀くんの誕生日だしね。 喜んでくれてるならそれが一番よ」

和「そうですね」

久「じゃあ須賀くん、とりあえずなにか欲しいものはあるかしら?」

京太郎「彼女!」

和「…………」

久「ほら、やっぱり……」

まこ「予想通りではあったが……」

京太郎「あ、かわいくて胸がでかくて料理の上手い子がいいっす! お願いします!」

まこ「お願いしますと言われても……」

久「自分でなんとかしなさいよ……」

京太郎「はぁ!? 自分でなんとかできたら苦労はしないんですよ! なに言ってんすか!? バカなんですか!?」

久「……ご、ごめんなさい」

まこ「なに気圧されとるんじゃ」

久「……よし! 和、出番よ!」

和「はい?」

久「須賀くんの求める条件を満たすのはうちでは和だけだわ!」

和「遠慮します」

京太郎「即答!? いや、別に遠慮しなくても……」

和「言い方を変えます。 嫌です」

京太郎「そこまではっきり言う!?」

和「はっきり言わないとわからないじゃないですか」


久「和が嫌って言うなら仕方ないわね……」

京太郎「諦めないでくださいよ! 俺のためにも!」

久「こればっかりはねぇ……それならまこ! あなたの出番よ!」

まこ「は?」

久「須賀くんの挙げた条件のうちかわいくて料理が上手いというふたつの条件を満たしている以上、まこが一番理想に近いわ!」

まこ「いや、しかしじゃな……」

京太郎「あー……」

まこ「不満そうじゃぞ?」

久「ちょっと! まこの何が気に入らないのよ!」

京太郎「いやいや! 俺だって染谷先輩に不満なんてないですよ!? 染谷先輩がEカップあったら今すぐにでも結婚したいですよ!?」

まこ「あからさまに不満な点を挙げられとるんじゃが」

久「胸がなによ! まこの魅力はそれを補ってあまりあるでしょ!」

和「そうやって見た目でばかり判断するのはよくないですよ」

京太郎「み、見た目でばかりって! そんなことないって!」

久「全くもって説得力ないわよ?」

京太郎「だいたい女子だって見た目で判断するじゃないっすか! 身長がどうとかイケメンがどうとか! 須賀くんはいやらしい顔でニヤニヤしてて気持ち悪いとか!」

和「最後のは自業自得では?」

久「そういう点では須賀くん身長は高いしお得なんじゃない? 黙ってればモテるかもよ?」

京太郎「え! マジっすか!? ……ん? 喋ったらダメなんすか!? なんで!?」

まこ「……自分の言動を見返してみんさい」


久「もう……わがままでめんどくさいわね」

京太郎「え!? それ竹井先輩が言います!?」

久「は? 今のどういう意味?」

京太郎「え、いやぁ……」

まこ「一番わがままでめんどくさいのがあんた、って話じゃ」

久「ちょっと……そんなことないでしょ! ねぇ、和?」

和「え? えー……は、はい……そうですね……」

久「あれ? ちょっと待って、本気でどういうこと……?」

まこ「気にせんでええよ。 そんなことより、わしじゃ京太郎の希望には沿えんようじゃし……」

久「まだよ! 秘密兵器があるわ!」

まこ「……今度はなんじゃ?」

久「まこ! これを使いなさい!」

まこ「……パン? ああ、ちょうど腹が減っとったんじゃ。 ありがたくいただく……」

久「違うわよ! 入れるのよ! 胸に!」

まこ「……は? 本気で言っとるんか?」

久「名案でしょ?」

和「……迷案ですね」

京太郎「いやいや、さすがにパン詰めてどうにかって話じゃないっすよ~」





久「どう?」

京太郎「結婚してください!」

まこ「アホなんか?」

和「その女性の胸に対する情熱の半分でも麻雀に向けば少しは上達するんじゃないでしょうかね」

まこ「明らかに偽物なのわかっててよくそこまでテンション上げられるのう……」

京太郎「俺! 染谷先輩に足りないのは胸だけだと思ってました!」

まこ「……これはこれでかなり腹立つのう」

京太郎「あ! そうだ! どうせ偽物なんだしちょっとこのまま触らせてくださいよぐへへ」

まこ「……わしは心が広いんじゃ。 次はひっぱたくからそのつもりでな」

久「私だったらもうグーパン入れてるわよ」

和「私だったら警察呼んでますね」

京太郎「……い、いやだなぁ! 冗談に決まってるじゃないですか! あはは……」

和「安心してください。 なにか起きてもいい弁護士を紹介してあげますから」

京太郎「も、問題起こしたりしないから大丈夫だって!」

久「信用できないわよねぇ……」

和「ああ、なんなら検事の方にも心当たりがあるので。 酷い事件を起こしたら容赦なく有罪にしてあげるので安心してくださいね」

京太郎「大丈夫! 大丈夫だから!」


優希「どーんっ! おっはようございまーす! 優希ちゃん参上だじぇ!」

京太郎「優希! 助かった! 何とかしてくれ!」

優希「ん? 何をだ?」

和「ゆーき! その人は危険なので近づかないでください」

京太郎「その人!?」

優希「京太郎! キサマのどちゃんに何をした!」

京太郎「一瞬で敵に!? 何にもしてないから!」

久「ちょっと和やまこに酷いセクハラを繰り返していただけよ」

優希「死ね!」

京太郎「シンプルに傷つく!」

久「優希、須賀くんが誕生日プレゼントに彼女が欲しいんだって」

優希「ん? なんだ? つまり私の出番ってことか? んん?」

京太郎「いらねーよ! だいたい先輩! 優希じゃ条件ひとつしか満たしてないじゃないっすか!」

優希「京太郎のくせに条件まで付けてるのか? 偉そうに」

まこ「胸がでかくてかわいくて料理が上手いのが条件だと」

優希「……つまり私のことか!」

京太郎「だからお前はひとつしか当てはまらないだろうが!」

和「ゆーきはふたつ当てはまってるじゃないですか」

京太郎「は? ふたつ?」

和「かわいいし料理も上手じゃないですか」

京太郎「いや、優希は料理は……」

久「タコスに関してはナンバーワンじゃない」

京太郎「……あ、ああ、はい。 そうですね」

まこ「……ひとつってどっちだったんじゃ?」

京太郎「た、タコスに決まってるじゃないですか! こいつからタコスをとったらなにも残りませんよ!?」

優希「むむ、私のグラマラスボディが気に入らんとは……贅沢なやつだ」


優希「まあいい。 おい、京太郎! 誕生日プレゼントだ! 受け取れ!」

京太郎「ん? おお、わりいな」

優希「気にすんな! ほれ、タコスだじょ!」

京太郎「ってタコスかよ!」

優希「安心しろ。 食堂でスペース借りて作った手作りだじょ? 私みたいな美少女の手料理が食べられてうれしいだろ?」

京太郎「はっ! バーカ! ついさっき手料理イベントは発生済みなんだよ! 染谷先輩の弁当うめー! おいしー!」

優希「なぬ!? おい、玉子焼きをよこせ!」

京太郎「あっ! こら! 俺の弁当!」

久「一気に賑やかになったわねぇ」

まこ「優希がいると雰囲気変わるのう」

和「むぅ……ちょっと仲が良すぎるんじゃないですかね。 ゆーきになにかあったら……」

久「あはは、まあそれはないでしょ」

まこ「京太郎になんかする根性もないじゃろ」

和「それはそうですがそういうことではなく……」

久「大丈夫よ、和の方が優希と仲いいから」

まこ「なんじゃ、やきもちかい」

和「なっ……べ、別にそういうわけじゃ……!」


咲「すみません、遅くなりました」

久「咲! 待ってたわよ! もうあなたしかいないわ!」

咲「え? い、いったいなんですか……?」

久「須賀くんがね、誕生日に彼女が欲しいって言うの」

咲「はぁ……? でもそれいつも言ってますよね」

和「胸がでかくてかわいくて料理の上手い子がいいらしいですよ」

咲「……え? なんでそれで私なの? 和ちゃんのことじゃない」

和「私は嫌なので断りました」

咲「あはは、だよねー」

久「私たちの中で胸が大きいって要件を満たしているのは和だけだからね……残りのふたつを満たしている咲が次の候補よ!」

咲「えぇ……でもほら、私よりも染谷先輩とか……」

まこ「胸がないのが気に入らんみたいでな」

咲「あれ、染谷先輩その胸……」

久「パンまで詰めたのに気に入らないんだって! まこ、こんなにかわいいのに!」

まこ「近い近い……離れんか、アホ」

咲「……優希ちゃんもいるじゃないですか」

和「須賀くんなんかにゆーきは渡せません!」

咲「でもほら、あのふたり仲いいし……」

和「私の方が仲いいですから!」

咲「…………え?」

和「……え? あ、違います! ゆーきの方ですよ!!」

咲「あぁ……びっくりしたぁ……天変地異でも起きるのかと思ったよ」

まこ「……咲も意外と辛辣じゃな」

久「須賀くんとは付き合い長い分気安いんでしょ」



咲「というわけで……? なんか私に白羽の矢がたったんだけど……」

京太郎「は? 咲? いやいや、ないでしょ。 優希の方がまだあるレベル。 どっちもないことに変わりないけど」

咲「むっ」

優希「その言い方は私もちょっとイラッとするじょ?」

咲「なんかさ、別に京ちゃんのこと恋愛的な意味では全くもって好きじゃないけどここまで言われるとさすがにカチンと来るよね」

優希「お前は選り好みできるような立場にはないじょ」

京太郎「いいんだよ! 今日は特別だから! 誕生日だから!」

咲「……はぁ。 じゃあこれあげるね。 誕生日プレゼントね」

京太郎「……さんきゅ」

咲「なんでちょっと嫌そうな顔するの? ……はい、これ」

京太郎「だってお前毎年毎年難しそうな本たくさん持ってくるんだもん! 何冊あんだよこれ!? 分厚っ!」

咲「たったの五冊だよ? 大丈夫大丈夫。 ちゃんと私も読んでるし、面白いやつだから。 そんなに難しい本選んでないし」

京太郎「読書家のお前と俺とでは本に対するハードルの高さが違うんだよ! たしかにどれも面白いんどけどさ!」

優希「ごちそうさまでした! おいしかったじょ、染谷先輩!」

まこ「そいつはよかったわ」

京太郎「っておぃぃぃ!? 何やってんだよ! 俺の弁当!」

優希「残ってたからもったいなくてな! かわりに食べてやったぞ!」

京太郎「残しておいたんだよ! 染谷先輩の玉子焼きが……!」

まこ「……そんなに食べたいんなら今度また作ってきてやるけえ」

京太郎「マジすか!? やったぁ!」

久「私も食べたい!」

優希「なに!? それなら私も!」

和「……あ、あの、私も……」

咲「え、みんなばっかりずるいよ! 私も食べたいです!」

まこ「はいはい、全員分作ってきちゃるわ」


優希「ふぅ……まあ悪かったと多少は思ってるじょ。 気を取り直して私のタコスを食べるといいじょ!」

京太郎「くっ……悔しいがお前のタコスすっげーうまいわ……なんでお前毎度毎度俺にタコス作らせんだよ……」

優希「む? お前が勝手に作ってくるんじゃないか。 私としてはありがたいし喜んでいただいてるがな」

京太郎「え? あれ? 俺が自分で作ってきてるんだっけ?」

咲「もともとは大会中に力になりたいからって京ちゃんが作ってきたんじゃない」

京太郎「……あれ!? じゃあなんで俺普段から優希にタコス作って来てんだ!?」

まこ「もう日常と化しとるのう」

優希「あ、さては私のこと好きなんだろ?」

和「なんですって!?」

京太郎「ちげーよバーカ! なんでそうなんだよ!? つーか自分でタコス作れよ! その方がおいしいんだし!」

優希「ふっ、バカめ。 料理は愛情という言葉を知らんのか?」

京太郎「は?」

優希「たしかに私の方がタコスを作る技術は上だがな……自分のために作る料理よりも人のために作る料理の方がおいしくなるんだじょ? 相手のためを思って作るものだからな!」

優希「だから私はお前の持ってくるタコスは好きだじょ? 毎度工夫を凝らしているのもわかるしな! ま、おまえにはまだまだ精進が必要なのは事実だがな!」

京太郎「……お、おう」

優希「今日のタコスはお前のために私自ら腕を振るったんだじょ? 絶対おいしいから心して味わえ!」

京太郎「……うん…………いや、マジでうまいわ。 うん……」

和「むぅ……わ、私だって須賀くんよりおいしいタコスが作れます!」

久「張り合うわねぇ」

まこ「ま、料理が愛情ってのは同意じゃがのう」

咲「うーん……私も最近は忙しくてしっかりしたお料理作ってなかったしなあ……今日はお父さんにしっかりした晩御飯作ってあげよっかな」

和「……というか、ゆーきの理論でいくとご自分のお弁当だったのにあれだけおいしい染谷先輩のお弁当は……」

久「私のために愛を込めて作ったらもっとおいしくなるってこと!?」

まこ「それは知らんが……まあ、努力するわ」


咲「それにしても、京ちゃんよく食べるね……お昼にレディースランチ、染谷先輩のお弁当に優希ちゃんのタコスに……」

京太郎「育ち盛りだから! それに、やっぱりおいしいものはいくらでも入るし!」

優希「お前まだ身長伸びるのか?」

京太郎「お前らの胸よりはでかくなる可能性あるかもなー」

咲「ちょっと! 今のは許せないよ!」

優希「くっ……こうなったらのどちゃんのおっぱいを吸って成長力を高めるしか……!」

和「させませんよっ!?」

久「須賀くんもいい加減セクハラだからやめときなさいよ」

和「呼びますか!? 警察呼びますか!?」

京太郎「なんでそんなに俺を犯罪者に仕立てあげたいの!?」

和「私がゆーきと咲さんを守ります!」

久「須賀くんの嗜好的に危ないのは和なんだけどねぇ」

和「誕生日プレゼントは手錠にしますか?」

京太郎「逮捕前提!?」

まこ「はは、冗談にしてもちょっと物騒じゃぞ?」

和「冗談……?」

京太郎「それも冗談なんだよな!?」



久「むぅ……それにしても困ったわね。 まこは手作りのお弁当。 優希はタコス。 咲は本。 和は手錠……私だけなにも用意できてないわ」

京太郎「待ってくださいよ! 手錠!? 決定なんですか!? 捕まるんですか!?」

和「お望みなら今すぐ警察に……」

京太郎「望んでないよ!?」

咲「いや、とはいっても彼女は無理がありますよ。 京ちゃん無駄に条件付けてハードル上げてますし……」

優希「他人にどうこうしてもらうものでもないだろ」

京太郎「自分でどうにもならないから言ってみたんだろうが!」

まこ「胸張って言うことでもないじゃろ……」

久「仕方ないわね……こうなったら最後の手段よ! 胸も料理も条件満たしてないけどとびきりかわいいこの私が今日一日だけ……」

京太郎「あ、いいっす。 遠慮します」

久「なんでよ!?」

京太郎「いや、竹井先輩は……はは。 ねぇ?」

久「須賀くんのことは好きでもなんでもないけどこれ滅茶苦茶腹立つわね!?」

咲「腹立ちますよね」

久「しかも! 私がもしEカップあったら……」

京太郎「付き合いましょう!」

久「こっちからお断りよ!」

まこ「結局胸かい……」


カン!



きょうたんイェイ~
清澄ssというか咲ss増えてくださいお願いします

乙です

おつん


胸さえ妥協すればすぐ彼女出来そうなのになんという高望み


毎年貰った本ちゃんと読んでるんだな

同じようなss書いて楽しいか?読んで楽しいか?

乙です
素晴らしい清澄麻雀部だった

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