星輝子「もこもこな一番星」 (24)
P「はー……あー」カタカタカタ
輝子「まだ、仕事が終わらないのか、親友……?」
P「もうちょっとだけだ。すぐ終わる」
輝子「が、がんばれー……」
P「応援されたら頑張るしかないなー」
輝子「無理しないように……」
P「やさしい……」
輝子「シイタケ君も、応援してるぞ……ガンバレー!……フヒ」
P「シイタケ君に応援されたら鍋にしたくなっちゃうなー」
輝子「何ィィーーーー!!? と、トモダチのシイタケ君に切れ目を入れ、熱々の出汁で煮るつもりかァァーーー!?」
P「うん」
輝子「いい、チョイス……さすが親友……」
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P「だいぶ寒くなってきたからなあ」
輝子「こ、暦の上ではもう冬、らしいぞ……」
P「冬!こないだまで暑い暑いって文句垂れてた気がするよ」
輝子「そうかな……結構、だんだんと涼しくなってた……はず……」
P「マジで?」
輝子「マジだ」
P「まぁ寒くもなるか。もうカレンダーが二枚しか残ってないし」
輝子「おお……そ、そっちのほうがビックリだ……」
P「今年もあと2か月か……」
輝子「ね、年末……12月……クリスマスが今年も……! ヒャッハァァァーーーー!! リア充どもがァァ!!」
P「声が大きい」
輝子「あ、ああ、ごめん……つい興奮しちゃって……」
P「さすがにクリスマスは早い……いやどうだろ。そろそろ年末特番の話来るかな」
輝子「さ、さすが芸能界……色々と早いね……」
P「俺の仕事もそれくらい早ければな……っと、よし終わり! さ、帰ろうか」
輝子「ああ……ちょっとだけ、待ってくれ……」
P「おう。えっと、パソコン切って、鍵どこだっけなー……あったあった。よし」
輝子「お、おまたせ……」
P「はいはい。おお!」
輝子「あ、あんまり見ないでほしい……かな……」
P(ふわふわしたコートに暖かそうな耳当て、ミトンの手袋……)
P「いいじゃないか。暖かそうでしかもかわいい」
輝子「フヒィッ!? か、かか可愛いとか、そ、そういうのいいから……!」
P「これからの季節にぴったりだ。よく似合ってるぞ」
輝子「い、いや、似合うとか、その……フヒ、フヒヒヒヒヒ!」
P「しっかしこれ暖かそうだなぁ……どこで買ったんだ?」モフモフ
輝子「こ、これか? 前にとっておきの服出したときに……」
P「ああ、冬用に防寒具も備えてあったのか?」
輝子「それもある、けど……ボノノちゃんたちと、買い物に行ったりして……」
P「……ユニットで仲良くやれてるみたいで嬉しいよ……!」モフモフ
輝子「モフモフはやめてくれ、フヒ、ヒイッ!」
P「輝子がなぁー、ちゃんとみんなと楽しくやれてるだけで俺はなぁー」モフモフ
輝子「だ、だからぁ……!」
P「はぁー、かわいいなぁお前ってやつぁ……」モフモフ
輝子「も、モフモフをやめろォォォォーーー!!!」
P「うおっ!?」
輝子「いつまでもモフモフしやがってェェー! 恥ずかしいだろうがァ! 親友にもこの辱めを受けてもらおうかァァ!?」
P「えーっと……もふもふできるもの今ないんだけどそれでもやる?」
輝子「あ、いいです……」
P「そっかぁ」
輝子「うん……」
P「……」
輝子「……」
P「帰るか」
輝子「うん」
ヒュウウウ……
P「うひーっ寒いなぁ……」
輝子「わ、私はへっちゃら、だぞ……!」ドヤッ
P「ぐぬ、俺もそろそろコート用意するか」
輝子「フヒヒ……いいだろー」
P「いいなー、モフモフしおってこいつめー」
輝子「あったかいぞー……」
P「だろうなー。だってもっふもふだもんなー」
輝子「フッヒッヒ……」
P「……えい」首筋ピトー
輝子「フッヒャァ!?」
P「なるほどあったかいな……これはいい……」
輝子「し、親友の手冷たいな……!」
P「寒くなるとどうもなー……イタズラ成功かな」
輝子「び、びっくりしたぞ……」
P「はっはっは、悪かったって」
輝子「悪かったって……それだけ、か?」
P「だってもふもふしててあったかそうだったし……」
輝子「そ、そんな子どもじゃないんだから……」
P「たまにはいいだろ?」
輝子「たまーーになら……」
P「やったぜ」ピトッ
輝子「フッヒャァァ!?」
P「はーあったけぇ」
輝子「いい加減にしろォォォォ!!」
P「あっはっは! ごめんって、ごめんごめん!」
輝子「悪乗りしすぎるところ、なんというか、その……だめなとこだな……」
P「うっ……」
輝子「親友……」
P「確かにちょっと調子に乗り過ぎたな。ごめん」
輝子「フヒヒ……どうしよっかなぁ……」
P「えっ!?」
輝子「モフモフされたり……手ピトッてされたり……」
P「い、いやホントに悪かったって!」
輝子「今日は、いじわる、多かったなぁ……フヒヒ」
P「はぁ……どうしたら許してくれるんだ?」
輝子「そうだね……」
ピッ ガコンッ
P「はい、お望みのココアだ」
輝子「さんきゅー……あちち」
P「こんなので良かったのか?」
輝子「ちょ、ちょっとした仕返し、だ……フヒ」
P「ま、いっか」
輝子「いただきます」
P「いただきます」
輝子「ふー、ふー……」クピクピ
P「あちっ……」ズズー
「「ふぅ~……」」
輝子「おいしいな、親友」
P「ああ。うまいなぁ」
輝子「ゆ、ゆるんだ顔になってるぞ」
P「輝子だって。『にへらー』って顔してるぞ」
輝子「おいしいからしょうがないな」
P「寒い日のココアは反則かもしれん」
輝子「うん……」ゴクゴク
P「はー……甘くてほっとする……」
輝子「親友と飲むから、おいしくなるのかな……?」
P「輝子といるんならなんだってうまいさ」
輝子「フヒッ……友情の味だな……」
P「みんなには内緒だぞ?」
輝子「いいね……秘密を共有する仲……悪くない……」
P「ほんのちょっと悪いことしてる気がするけどな」
輝子「それはわかる……なんでだろ」
P「なんでかねえ……」ゴクゴク
輝子「うーん……」ゴクゴク
P「ふう……それにしても……」
P「……星が綺麗だなぁ」
輝子「!?」ブーッ
P「うわっ!? ど、どうした!?」
輝子「し、しししし親友!? そ、そっちこそ、急に……!」
P「えっ!? 空見ただけだぞ!?」
輝子「そ、そら……?」
P「本格的に冬に入ったらこれからもっときれいになるんだろうなーって」
輝子「あ、ああ……その星か……そりゃそうだよな……」
P「輝子?」
輝子「んっ!? あ、ああ……なんでもないぞ……! そう、だな……! 星がキレイ……星がな……」
P「お、おう」
輝子「星なんて、いつでも見れるんじゃないかな……?」
P「夜空を眺めてのんびりするなんて、思ってるほどないもんだぞ?」
輝子「……言われてみればそうかも」
P「そうだろ?」
輝子「あんまり、星って見ないのかもな……」
P「今はこんなにきれいなのに。もったいないよな」
輝子「これは……なかなか……」
P「手を伸ばせば取れそうな気がするよ」
輝子「……で、でもな、親友」
P「ん?」
輝子「夜空の星は、きらきらしてて、いっぱいあって……でも、手が届かないくらい遠くにあるんだ……」
P「眺めるだけじゃダメなのか?」
輝子「悪くは、ない……悪くはないけど……ちょっと遠すぎる……」
P「まぁ……星ってのはそういうもんだな」
輝子「だ、だけど……えっとな……その……」
輝子「わ、私なら、そばにいるぞ? フヒ……」
P「……」
輝子「地上の星……ボッチのホシショーコ……なんちゃって……」
P「星……あ、あー! さっきの動揺はそういうことか!」
輝子「さ、さっきの話はいいだろ……!?」
P「でも自分から言ってきたじゃん」
輝子「……もう開き直って、自分から言っちゃえって……感じ、かな」
P「ンフッ……そ、そうか」
輝子「今笑ったなァ!? 笑ったろォォォーー!?」
P「顔真っ赤になってるぞ」
輝子「うるせェェェーー!!」
P「……まぁ、夜空の星がどれだけあろうがどれだけ輝こうが……」
輝子「ハァハァ……う、うん?」
P「俺にとっての一番星は輝子だよ」
輝子「……」
P「……」
輝子「……」
P「……な、なんか言って」
輝子「フッ、フヒヒヒ……! さ、さすがに臭すぎるんじゃないか……?」
P「やっぱ言わないで! うわなんだこれ恥ずかしっ!」
輝子「わ、私も恥ずかしい思いしたし……これでお相子だ」
P「もうちょっといいセリフにしたかったんだけどなぁ……」
輝子「私は、結構うれしい、ぞ?」
P「最初に言ってくれよ!」モフモフ
輝子「フヒャッ、や、やめてくれー……!」
P「まったくもー……はー、ココアうまい」ゴクゴク
輝子「ほどよく冷めて、さっきより甘い……気がする……」ゴクゴク
P「ちょっとわかる……あっ、中身なくなった」
輝子「こっちもだ……そろそろ帰ろうか」
P「おう」
ヒュウウ……
P「体は温まったけどやっぱり寒いな……」
輝子「……ん」ギュッ
P「ん?」
輝子「い、今の親友の手は、あったかいけど……二人ならもっとあったかいぞ」
P「……ああ、その通りだな。手つないでいこう」
輝子「フヒ……熱いくらいかもしれないぞ……」
P「それくらいがちょうどいいって」
輝子「アツアツの二人……いいね……」
P「リア充爆発しろー! じゃないのか?」
輝子「親友となら、悪くない……親友だって嬉しいだろ……?」
P「嬉しいからこのまま離したくないくらいだよ」
輝子「よ、夜空の星にも、負けないからな……」
P「負けないから心配するなって」
輝子「大丈夫……だって」
輝子「親友が選んだ一番星、だからな……!」
おしまい
最近寒いし、もこもこした輝子が見たくてこうなりました。
ありがとうございました。
ほっこりもっこり
乙
いい
もふもふてるこもふもふしたい
乙
モフ可愛い
てるこ~
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