リヴァイ「人類は負けない」エレン「俺たちがいるから!」 (26)



※二作目なのでまだキャラ掴みきれてないです
※ネタバレが少々あります、アニメ組は注意



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期待

エレン「うおおおおおおお!」ザンッ

リヴァイ「……」ザシュザシュザシュ

ジャン「アルミン班は迂回しろ! よっしライナー出番だ、あの二人に続け!」

ライナー「おう!」

ベルトルト「行こうみんな!」


ワアアアアアアア


アルミン(……調査兵団に入ってどれくらい経っただろうか)

アルミン(幼馴染のエレンは、兵団でも不動の二番手の座を射止めて見せた)

アルミン(もちろんそれは、兵長の補佐ということなんだけど)

リヴァイ「……やはり俺についてこれるのはお前ぐらいか。まだ削ぎ足りねえだろ?」

エレン「もちろんですよ……目の前に数ばかりごちゃごちゃといるんだから。ジャン!」

ジャン「今は左翼を援護してくれ!」

リヴァイ「了解した。行くぞ、『相棒』」ニヤリ

エレン「行きましょうか」ニッ


ワアアアアア

兵長とイェーガーだ!
助かった!
勝てる、人類は勝てるぞ!
おいしっかりしろ、人類最強と人類の希望が来てくれたんだよ! 助かるんだ、お前!

ワアアアアアア


アルミン「……すごい、なぁ」

アルミン(人類は急速に尊厳を取り戻しつつある)

アルミン(英雄二人による快進撃、ウォール・マリア奪還への光明)

アルミン(幼馴染は、人々が崇める『人類の希望』になった)


リヴァイ「今日の討伐数は14か、微妙だな」

エレン「よっしゃ、18」

リヴァイ「チッ……」


アルミン(二人の強さの秘訣? そんなこと、いつだって本人たちが口にしてる)


リヴァイ「帰ってペトラの飯が食いてぇな」

エレン「今日もアニと会ってから飯に行きますね、先食べといてください」

リヴァイ「おう」


アルミン(曰く、『愛の力』だ)

アルミン(人類はきっと負けない、二人の英雄がいるから)

アルミン(二人は強い、誰よりも強い)


ライナー「すげえなエレンのやつ、同期の中でも一番の出世株だ」

ベルトルト「あそこまで強いと、巨人の方がかわいそうだよね……ははは……」

サシャ「この間お給金で私にお肉買ってくれたんですよ! お金持ちです!」

コニー「町中、兵長かエレンのファンで溢れかえってるからな」

クリスタ「本当にすごい、強いよエレンは。死にたがりなんかじゃない」

ユミル「……ケッ」

ミカサ「…………」

ジャン「……クソッ」


アルミン(誰もが彼に憧れる)

アルミン(誰よりも彼は、希望という言葉を体現している)

アルミン(兵長だってえげつない強さだ。巨人の群れを単機突破したと思ったら全滅させていたりしてる)

アルミン(最近ではエレンと兵長専用の、換えの刃とガスを運ぶ係りの兵士までいるほどだ)


リヴァイ「少し血がついちまったな」

エレン「まあまあ、洗えばいいじゃないですか」


ハンジ「やあアルミン」

アルミン「あ、ハンジさん……」

ハンジ「ちょっと死亡確認者と行方不明者の照合をやっててね。死んだかどうか分からないけど消えちゃう人が、最近多いんだよね」

アルミン「……」


リヴァイ「しかしペトラのやつ、今日もやはり美しかったな」

エレン「ブフォォ」

リヴァイ「おい……何を笑っている」

エレン「や、まさか兵長の口からそんなセリフが聞けるとは」プルプル

リヴァイ「……壁内に戻るまで鬼ごっこでもするか。俺鬼、お前逃げる」

エレン「やべえガチだ! クソ、まだアニと添い遂げてないのに死ねるかよー!」

リヴァイ「……!」


ハンジ「……はあ、あの色ボケ二人組みは放っておこう」

アルミン「そうですね」

アルミン(エレンの生活は規範的だ)

アルミン(朝早く起きるし、夜更かしもしない)

アルミン(時々フラッと消えてみんなが探したりするけど、それ以外はまともだ)


エレン「アニ今日は髪下ろしてるのか? はは、そっちも似合ってるぞ」


アルミン(ただご飯は、絶対に部屋で食べる)

アルミン(貴重なアニ分補給らしい。アニ分ってなんだよ)


エレン「今日も疲れたけど、アニの笑顔を守ってるって思ったらいくらでも力が出てくるんだ」

エレン「だから俺は大丈夫、そんな不安そうな顔すんなって」

エレン「……あ、悪い! 頭なでるのイヤだったか?」

エレン「…………! ちょ、お前……や、そんな顔真っ赤にしておねだりとかされたら、ヤバッ……」


アルミン(いつからか、僕はエレンがアニと付き合っているという話を聞いた時に、もうエレンはこうなっていた)

アルミン(末期にもほどがある、手遅れなレベルでいちゃいちゃしていた)

リヴァイ「チッ……ペトラ、今日のスープは塩味足りねえな」


アルミン(ご飯を自室で食べるという点では兵長も同じだ)

アルミン(英雄二名にはよく分からないところで共通点がある)


リヴァイ「ほら、食べてみろ」

リヴァイ「……おい、口を開けてスプーンをしゃぶれ」

リヴァイ「恥ずかしいだと? このスープを俺の前に出したことのほうが恥ずかしいと思え」

リヴァイ「まあ……うまかった」


アルミン(こちらはペトラニウム摂取だったっけ。兵長の頭ヤバイマジでヤバイ)

アルミン(ハンジさんもそれとなくいい加減にしるよう言ってはいるが、ぬかに釘うち、暖簾に手押しだ)

ミカサ「……」

アルミン「ミカサ」

ミカサ「アルミン。エレンは、がんばってる?」

アルミン「それはミカサだってよく知ってるだろ? 本当に、エレンが巨人を駆逐する日も近いよ」

ミカサ「私はそういうことを言ってるわけじゃない」

アルミン「……いつもどおりさ、エレンなら。いつもどおりなんだ」

ミカサ「そう」

アルミン「世界は残酷なんだよ」

ミカサ「……この世界は、美しくない」

ミカサ「私の世界は色を失ってしまった」フラフラ

アルミン「……君が色を失ったのなら、エレンと兵長が失ったのは光だ」

もしかして…






アルミン「アニもペトラさんも死んじゃったんだから」




おぅふ・・・

これは…

あぁ...

エレン「アニよせよ、くすぐったい」

…………

エレン「え、昨日あんまり会えなかったから?」

…………

エレン「何言ってんだよ、昨日はあんなに……あれ、昨日……? 昨日はどうだったっけ……?」

…………

エレン「ああそうだ、昨日だって会ったじゃないか。嘘つくなよアニ。なんでお前嘘を」

…………

エレン「違う……昨日のことをアニが忘れるはずがない……誰だよお前、なんでアニの顔してここにいるんだ……!」

…………

エレン「アニはそんなこと言わない! お前は偽者だ!! 死ねよ偽者!!!」

ガシャァン!!

…………
…………
…………

エレン「ははは、大きな音にびっくりして、アニは可愛いなあ」

リヴァイ「俺は何をしているんだろうな、ペトラ」

…………

リヴァイ「そうか、よくやれているのか、俺は」

…………

リヴァイ「自分でも分からないんだ、お前が愛しいこの気持ちが、本当にあっていいものなのか」

…………

リヴァイ「すまない……何を言っているんだろうな、俺は。今日は寝るとするか」

…………

リヴァイ「ああ……また明日……」

…………

…………

…………


リヴァイ「…………寒いな」

アルミン(女型の巨人との戦闘でペトラさんは踏み潰された)

アルミン(ペトラさんだった何かを抱えて、無言で立ち尽くす兵長の姿が、いまだに忘れられない)


アルミン(そして計画を立て、僕やエレン、ミカサで女型の巨人を倒すことに成功した)

アルミン(ただうまく行き過ぎて、巨人に変身していたアニは衰弱した状態で姿を現すことになった)

アルミン(仲間を殺された兵士たちが、アニを嬲り、穢し、殺すのを、僕たちは見ていることしかできなかった)

アルミン(リヴァイ兵長は、黙認した)


アルミン(そこから、二人の英雄が誕生した)

キツイな

アルミン(エレンと兵長の関係はとても歪だと思う)

アルミン(本来なら二人は殺しあってもおかしくないほど憎みあって当然だ)

アルミン(けれど、二人が決して手放そうとしない死者への妄念が、二人を戦友にした)

アルミン(事実を受け入れたとき、二人はどうなるのだろうか)

アルミン(僕の知っている『愛』は、こんなものじゃなかった)

ミカサ「世界は残酷で、歪で、ほの暗い」

ミカサ「光がないまま、エレンたちはきっと彷徨い歩いているだけ」

アルミン(僕らにできることはたった一つなんだ)



リヴァイ「待っていろペトラ。じきにすべて終わる、終わらせる」

エレン「大丈夫だよアニ、俺たち人類は勝つ」


リヴァイ「人類は負けない」

エレン「俺たちがいるから! 絶対に負けない!」


アルミン(今にも崩れ落ちそうな二人の英雄を、誰よりも近くで見守ることが……)

ミカサ「…………」



エレン「さあ……人類の反撃はここからだ!!」




終わり

くぅ疲

なお>>1の過去作は
エレン「英霊達の鎮魂歌」
ってやつだから(ステマ)


前作で超ハードシリアスに挑戦したから明るい話が書きたかった
ポッポな雰囲気と人類の希望を感じてくれたらうれしい


前作は思ったより暗かったから仕方ないね
短かったけど元気もらえる明るいSSだった(白目)

おつ

前作がシリアス・・・?

乙ー

明るい…?

重い!ww

突っ込み待ちとしか思えないww

俺の頭に一瞬虚淵がよぎった

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