※ローカル要素あり
※割と独自設定かも!
※赤城さんをこんなのにする電波を飛ばしてきたのは誰ですか?
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提督「大規模作戦前だぞ」
赤城「承知しています、ですが、どうしてもやりたいことがありまして」
提督「出してやりたいのはやまやまだが、さすがに時期がなぁ。
一日とは言っても示しがつかん」
赤城「そうですね……、私としたことが、立場を考えていませんでした」
提督「すまない」
赤城「いえ、これでも一航戦の赤城です。それでは失礼します」
提督「おう。……にしてもあの赤城がそんな我がままを言うなんて、
一体何がしたかったんだろうな」
加賀「赤城さん、どうされました、そんなに思いつめた顔をして」
赤城「いえ、ちょっとやりたいことがあったのですが、休暇が出なかっただけです」
加賀「ちょっとという顔ではありませんね、よければ相談に乗ります」
赤城「本当大したことはないんですよ。ただ少し実家の方に用事があっただけです」
加賀「赤城さんらしくないですね、艦娘となった今、近親者に会うことは厳禁では?」
赤城「違います、用があるのは実家ではなくその近所なんです」
加賀「というと?」
赤城「お恥ずかしい話なんですが、実家の近くのラーメン屋さんのラーメンが
無性に恋しくなりまして、もう三年以上も食べてませんので」
加賀「確かに、この鎮守府に籠って俗世からは離れてますしね。
気持ちは分かります。ですが実家の近所となるとなおさら厳しいかと」
赤城「そうですよねぇ」
加賀「ここは発想の転換です、行けないならこっちで作ってもらえばいいんです」
赤城「なるほど!」
間宮「ええと、随分こう何といいますか、個性的なラーメンですね」
赤城「そうでしょうか? 以前はよく食べていましたし、繁盛していたお店のラーメンなんですが」
間宮「こんなにモヤシを大盛にして、チャーシューも沢山というのは中々ないですよ」
加賀「私もそんなラーメンは聞いたことないですね」
赤城「そうですか? 実家近くにも職場の近くにもあったんですけど」
間宮「あら、チェーン店のラーメンなんですか?」
赤城「どうなんでしょう? 店によって割と味が違いましたし、
そもそも実家の方は名前も違ってたような……。
店の名前が変わったのは大学生のイタズラとも聞いたことあるんですが……。
とにかく、同じ味でなかったのは間違いないですね」
間宮「んー、となると暖簾分けか何かでしょうか?
でもそれですと同じ味じゃないと不思議なような……?」
加賀「私はラーメンにはあまり興味が無かったわ。お役に立てなくてごめんなさいね」
赤城「いえ、相談に乗ってもらえるだけで嬉しいですから」
加賀「ありがとうございます」
青葉「あれ? 一航戦のお二人と間宮さん、何されてるんですか?
新メニューの開発ですか? チャレンジメニューですか?」
赤城「いえ、ちょっと実家の近所のラーメンが無性に食べたくなりまして、
間宮さんに再現できないか相談してたんですよ」
青葉「ほうほう、赤城さんが懐かしむほどのラーメンですか、どんなのです?」
赤城「店主さんが『ウチは化学調味料山盛りだからスープは飲まないで!』とか言ったり、
うず高くモヤシやチャーシューが盛られているこってりした太麺のラーメンです」
青葉「わお、それは女子にはかなり厳しい二郎系じゃないですか」
赤城「そうです!! 二郎です!! 最後に通ったのが出征前日でしたんで、
すっかり名前まで忘れてしまって……!!
ただ実家の方は名前がちょっと違ってたような気もします。
でも屋根ですか、あの店名書いてた黄色いのは朽ち果ててましたが」
青葉「まさか赤城さんがジロリアンだったとは……、男子がよく話題にしてましたけど、
女性で愛好してる方は初めて見ましたよ」
赤城「青葉さんも関東……、あ、すみません。ここに来る前の話はしちゃいけないんでしたよね」
青葉「赤城さんはその辺り全然気にしてませんよねぇ。
実家が関東だとか、金融系のOLさんだったとか普通に話してくれましたし」
加賀「珍しいですよね」
赤城「そうですか? 私は単に銀行の仕事にも飽きたので、
艦娘になっただけですし、知られて恥ずかしいことも無いですから」
青葉「まぁ過去は探らないというのが不文律ですしねぇ。
色々ある人も居るでしょうし、プライベートに踏み込むのはお勧めしません」
加賀「あなたからそんな言葉を聞くとはね」
青葉「何言ってるんですか、青葉だってしちゃいけないことは理解してます!」
間宮「ええとところで、これ本当に作るんですか?」
赤城「お願いします!!」
加賀「折角だし私もいただこうかしら」
青葉「赤城さんの思い出の味、気になります!!」
赤城「ズルズル……」
加賀「ズルズル……」
青葉「ズルズル……」
加賀「濃いわね。体を動かすからこれでも苦にはならないけれど」
青葉「そうですねぇ。艦娘になる前だったら多分半分も食べられませんね」
赤城「ズルズル…………、上品すぎる……」
加賀「これで、ですか?」
青葉「こんなにジャンキーで濃いのは初めて食べましたけど」
赤城「本当の二郎はこんな温い食べ物じゃないです。実家の方はもっと個性的でしたけど」
加賀「流石に気分が低迷します」
青葉「となると、間宮さんより、二郎インスパイアのお店を探した方がいいかもしれませんね」
赤城「あのような店が鎮守府の近くにもあったりするんですか?
インスパイアというのが気になりますが」
青葉「ラーメンの一ジャンルを築きましたからね二郎って、
なので全国にも二郎を模したラーメンの店があったりしますよ」
加賀「間宮さんでダメでしたら、そちらに行ってみた方がいいと思いますね」
赤城「となると外出許可を取りましょうか。加賀さんもいかがです?」
加賀「ごめんなさい、さすがにこれ以上ジャンキーなものは食べられません」
青葉「同行してもいいですか? 少なくとも記事にはなりますし」
赤城「そうですか、じゃあ青葉さん一緒に行きましょうか」
赤城「ここがそうですか」
青葉「そうですよー。戦艦の方の間ですとちょっと話題になってたんですけどね。
ただ武蔵さんですら豚ダブルはダメでした」
赤城「そうですか、久々に豚ダブルで行きましょうか」
青葉「さっき間宮さんの食べたばかりじゃ……?」
赤城「胃が強烈に求めてるんです、ここは豚ダブルで行くしか……!?」
青葉「私は小さいのでお付き合いします」
赤城「あら、ここは食券ですか、実家の方は無かったんですが」
青葉「普通は食券だと聞いたことありますよ」
赤城「そうですか、あら、トッピングも食券ですか」
青葉「あー二郎ですとヤサイだとかニンニクは口頭なんでしたっけ?」
赤城「まぁいいです。注文よりも味です」
青葉「そうですね」
店員「お待たせしましたー」
赤城「んー、このひたすら濃い味は確かに似てますね」
青葉「小でも辛いです……」
赤城「似ていますが、やはり違いますね。ただ代替品にはなれそうな感じです」
青葉「さいですか。でも武蔵さんでさえ残した麺大豚ダブルをペロリですか」
赤城「そりゃあ、昔から食べてましたしね」
青葉「よく健康を崩されなかったですね」
赤城「食べた分だけ動けばいいんです。学生時代もそうでした。
ただ付き合ってくれる友達は居なかったんですけどね」
青葉「女子にこれは無理ですって!」
赤城「そうですか。ごちそうさまでした」
青葉「ごちそうさまでした。次からは申し訳ないんですが、同行はできませんよ」
赤城「構いませんよ。ラーメン位一人で食べられます」
青葉「そうですか」
提督「なぁ大淀、赤城の戦果が随分上がってないか?」
大淀「確かに、たまにする一発大破なども見られず、
圧倒的な戦果を挙げていますね」
提督「何があったか知らないか? 最近だと休暇一日欲しいと言われて、
断った位なんだが」
大淀「艦隊新聞で山盛りのラーメンを食べてたのを見た位ですね。
なんでも、無性に食べたくなった実家近くのラーメンに似ているとか」
提督「そうなのか。ちょっとその新聞見せてくれないか?」
大淀「どうぞ」
提督「なるほど……、休暇は実家近くのラーメン屋に行きたいからで、
それと似たラーメンを食ったら戦果が上がるようになったとも考えられる……」
大淀「あーなるほど、似たラーメンで戦果が上がるなら、
そのものだともっと上がるという魂胆ですね」
提督「だが次の大規模作戦には必要だろう」
大淀「概ね同意します。確か赤城さんの実家というと……」
提督「吉祥寺だな。ここからだと二日ほど休暇を与えれば大丈夫か」
大淀「ですがそれですと示しがつかないのでは?」
提督「今の赤城の戦果、あるいはそれ以上を挙げる可能性があるし、
その戦果を見れば皆も納得するだろう」
大淀「ただ実家近くですと、家族に衝動的に会いたくなる危険性もありますね」
提督「あー、すまないが大淀、監視として同行してもらえないか?」
大淀「艦隊運営に差し障りますよ。青葉さんでどうです?」
提督「青葉かぁ、まぁそれなら何とかなるかな」
大淀「では早速二人に伝えてきますね」
提督「よろしく頼む」
青葉「まさかあんな理由で休暇が通るとか。大規模作戦前なのに」
赤城「流石に気分が高翌揚します」
青葉「何加賀さんみたいなこと言ってるんですか。
休暇は嬉しいですけど、わざわざ東京まで行ってラーメン食べるだけなんて」
赤城「二日ですと余裕がありますし、いっそ二郎全店舗制覇もありですね」
青葉「申し訳ありませんがそれはお一人でどうぞ。青葉はもう結構です」
赤城「残念ですね」
青葉「いえ青葉はもっと女子力の高いお店に行きたいですし」
赤城「ええと確か、実家近くに行くと衝動的に家族に会いたくなるかもしれないから、
止めろと言われてたんですよね。それでしたら吉祥寺だけでいいですから」
青葉「そこはきちんとやります。失敗したら解体不可避ですし」
赤城「映画みたいに記憶を消されたりするのは嫌ですしね。
一応赤城という姿には愛着もありますから」
青葉「青葉もです。吉祥寺に着きましたし、早速お店に行きましょうか」
赤城「三年ですし、変わりませんねこの景色。でも家に行きたい気持ちよりも、
はるかにラーメンを食べたい気持ちが強いです」
青葉「助かりますけどそれはどうかと思いますよ」
青葉「ここ、ですか?」
赤城「…………」
青葉「どうかしましたか赤城さん?」
赤城「…………店の名前が、変わってる……!!」
青葉「え!? まさか潰れた!? 戦意高翌揚もナシ!?」
赤城「そんな……!!」(膝を崩す)
青葉「あぁそんなハザマってる場合じゃないですって、完全に不審者じゃないですか!!」
※ハザマる……真・女神転生if...のパッケージ参照。
赤城「この国を守るために戦ってきたのに……、ラーメン屋一つ守れないなんて……!!」
青葉「話が大きくなりすぎですって!!」
赤城(赤疲労)
青葉「あぁこれはいけません……、赤城さん、失礼します!!」
青葉「まさかお店が潰れているとは、儚いものです」
赤城「生郎……、二度と食べられないなんて……」
※生郎……元ラーメン二郎吉祥寺店、後に独立
青葉「何ですかそれ?」
赤城「ここまで来てようやく思い出したんです、お店の名前を。
艦娘として充実していたので、今の今まで忘れてたんですが」
青葉「艦の記憶の侵食ですか?」
赤城「そうかもしれません。ただそれよりも今はもうあのラーメンが食べられないことが……」
青葉「お気の毒に、としか言えません」
赤城「こうなったら……、この悲しみを絶つために、二郎全店制覇です!!
考えてみましたら、生郎と池袋の二郎しか行ったことないですし!!」
青葉「池袋が職場だったんですか」
赤城「さぁ行きますよ青葉さん、二郎が待っています!!」
青葉「青葉は食べたくないですって!! もっとお洒落なパスタとか!!」
赤城「お洒落で腹が膨れますか!!」
青葉「正論ですけど!! ですけど!!」
提督「おお、赤城に青葉おかえり。どうだった、久々の味は?」
赤城「残念でしたが潰れていました。しかし、二郎全店を青葉さんと一緒に制覇してきました」
青葉「おかしい……、こんなことは許されない……」(腹サスリー)
提督「おうそれは残念だな。だが無くなってしまったのはどうしようもない。
次の大規模作戦、頑張ってくれ」
赤城「そうですね、あ、提督、一つお願いがあるんですが……」
提督「何だ?」
赤城「次の食料購入の時に、追加で購入して欲しいものがあるんですが」
提督「あぁ、分かった。間宮さんに伝えておくよ。その分作戦で頑張ってくれよ」
赤城「了解しました!!」
青葉「もう、もう二度と二郎なんて食べません!!」
提督「青葉、とりあえずお疲れ」
大規模作戦後
赤城「~~♪」
青葉「青葉を呼び出して、何作ってるんですか赤城さん」
赤城「私決めたんです、生郎が潰れたなら、私が生郎を再現しようと」
青葉「そうですか、で、それが再現品ですか?」
赤城「そうです、青葉さんの分もありますよ」
青葉「いや青葉は別に……」
青葉(!?)
赤城「あ、そうだと思っていましたがやっぱりそうですか」
青葉「赤城さん……、何なんですかこの衝動は……!!
こんな不健康な食事なんて二度と摂りたくないと思ってたんですが……」
赤城「あれだけ短期間に二郎を沢山食べたんです、もう体が二郎を覚えてしまったんですよ」
青葉「何ですって!?」
赤城「二郎を覚えてしまった青葉さんは、分かっていても胃が二郎を求めてしまう。
そんな体質に変化してしまったんですよ。もう逃れられません!!」
青葉「でも赤城さんは三年耐えたじゃないですか!!」
赤城「それでも三年で禁断症状が出たんですよ。艦娘になって、
艦の記憶も共有して、人格に少し変化が表れているにも関わらずです」
赤城「艦娘の状態で、自我が変わっていない時に沢山食べてしまった
青葉さんでしたら、耐えられる衝動ではないですね」
青葉「止めて下さいっ!! 私の女子力がっ!!」
赤城「でも口ではそう言っていても、体はどうでしょうね」
青葉「ああっ!! こんなもの、食べたくもないはずなのに、なぜか求めてしまいます!!」
赤城「ハッピーバースディ!! 新しいジロリアンの誕生です!!」
青葉「秋雲さんの見てた特撮じゃないんですから!!」
赤城「さぁ、一緒に食べましょう、同志が増えて私もうれしいです」
青葉「嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
どっとはらい
本当ね、誰ですか赤城が艦娘になる前に生郎に通ってたなんで電波飛ばしてきた人は!!
html化依頼だしてきますね。
過去作
過去作です。
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アーオレ、ジロリアンニナッチャッタヨ…
乙
このくらいの流さだったら投稿スレでやった方がよくね?
乙
二郎なんて食えたもんじゃねぇ
2度と行きたくないわ
乙です
これ無性に食いたくなるから困る
乙乙
このSSまとめへのコメント
電波という奴は発信元があっても受信元が同じチャンネルでないと受け取れないんやで。
つまり(略
やっぱり生郎だった、もやしとかをモリモリに持ったラーメンで大学生のイタズラで名前の変わったラーメン屋のあたりで あ、ってなった。まあ二郎系は用心棒と用心棒二階しか食べた事無いけど。