【ミリマスSS】百合子「まるで二人だけの逃避行ですね!」P「大げさだな」 (65)

☆福岡市内/某放送局

スタッフ「いや~、今日は765プロさんのおかげでいい収録になりましたよ!」

P「そんな、恐縮です。本当にお世話になってばかりで……」

スタッフ「いえいえ、若いのにしっかりした女の子たちじゃないですか」

P「そう言っていただけると光栄です、ありがとうございます!」

スタッフ「最上さん、箱崎さん、七尾さんでしたよね。またオファーさせてもらいたいと思っています」

P「ありがとうございますっ! 今後ともよろしくお願いします」

スタッフ「では、彼女たちにもよろしくお伝えください。お疲れさまでした」

P「はいっ、お疲れさまでした」

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P「ふぅ、初めて来る放送局だったけど、みんないい人たちだったなあ……」

星梨花「あっ、プロデューサーさんっ。スタッフさんへのご挨拶は終わったんですか?」

P「おっ、みんな揃ってるな。すごく良かったって褒めてくれてたぞ」

星梨花「本当ですか? 嬉しいですっ!」

百合子「私は初対面の人に囲まれて緊張しちゃいましたー……」

静香「でも、いい経験になったと思うわ」

P「三人でフォローし合って仕事ができていたし、今日は言うことなしだな」

百合子「ありがとうございますっ。それで、この後なんですけど……」

P「この後?」

静香「忘れてないですよね? 自由に観光する時間をくれるって言ったじゃないですか」

P「ああ、もちろん覚えてるよ。せっかく福岡まで来たんだからな」

星梨花「嬉しいですっ。知らない土地を見て回るのってワクワクしますよね!」

静香「もう、星梨花ったらはしゃいじゃって」

P「しばらく自由行動になるけど、夜になる前に集合してホテルに戻るからな」

星梨花「はいっ、わかりました」

静香「星梨花は私と一緒に観光するけど、百合子はどうするの?」

百合子「わ、私は一人で古本屋めぐりをしようかなーって思ってて……」

星梨花「こんな遠くに来ても本屋さんに行くんですか? さすが百合子さんですっ」

静香「本当に本が好きねえ」

P「さて、繰り返しになるけど、人の少ない場所には行かないこと。何かあったらすぐ連絡すること。それと……」

静香「はぁ……さっきから何度同じことを言うんですか?」

P「だって知らない土地だし、不安にもなるよ」

静香「まったく、プロデューサーはすぐに私たちを子ども扱いするんだから……」

星梨花「プロデューサーさんって心配性ですよね。私のパパみたいですっ」

P「三人とも、知らない人にはついていっちゃダメだからな」

静香「中学生なんだからそのくらい分かりますよ」

P「そ、そうか……そうだよな」

百合子「それじゃあ、自由時間ってことでいいですか?」

P「ああ、くれぐれも気をつけて」

百合子「では、私はここで失礼しますっ!」

P「あっ、もう行っちゃった……」

星梨花「何だか焦っているみたいでしたね」

静香「行きたい本屋さんがあるからでしょ? それより、プロデューサー」

P「ん、どうした?」

静香「私と星梨花がいないからって、百合子と二人でデートしようなんて考えちゃダメですからね」

P「……えっ? どうして俺がそんなこと考えるんだよ」

静香「だって、最近のプロデューサーと百合子は仲が良すぎですよ。ねえ、星梨花」

星梨花「はいっ、お二人ともとっても仲良しです」

P「そりゃまあ仲は良いけどさあ……」

静香「信頼関係があるのは良いことですけど、程度はわきまえてくださいよね?」

P「言われなくても分かってるよ」

静香「ならいいです。それじゃ、私たちはここで」

星梨花「あのー、良かったらプロデューサーさんもご一緒しませんか?」

P「……いや、俺は一人でぶらぶらするから」

P(仲の良い二人を邪魔しちゃっても悪いしな)

静香「星梨花、うどん家さんに行く前に少し散歩でもしましょうか」

星梨花「そうですねっ。それじゃあプロデューサーさん、行ってきまーす!」

P「おう、楽しんできてなー」

P「はぁ……。一人で残されちゃったけど、どこへ行こうかな」

P(えーと、ガイド本によると、この辺りの観光スポットは――って、うおっ!?)


??「プロデューサーさんっ。だーれだ?」


P(後ろから突然、誰かが目隠しをしてきたぞ! 一体誰なんだっ!? …………なんてな)

P「声ですぐに分かるよ。百合子だろ?」

百合子「正解ですっ! さすがはプロデューサーさん、名推理ですねっ」

P「はあ……どうしたんだよ。古本屋めぐりをするんじゃなかったのか?」

百合子「戻ってきちゃいましたっ。えへへー」

P「いや、えへへーじゃなくてさ……どうして戻ってきたんだ?」

百合子「私、本当はプロデューサーさんと二人で観光したいと思っていたんです」

P「うん、それで?」

百合子「プロデューサーさんが一人になるまで隠れて待ってましたっ!」

P「……」

百合子「あ、あれっ? 気が乗らないって顔ですけど、もしかして迷惑でしたか……?」

P「いや、迷惑なわけないだろ」

百合子「ほ、本当ですか……? 私のこと嫌いになったりしてませんよね……?」

P「そんなことないから泣きそうな顔しないでくれ。ちょっと静香から釘を刺されててな」

百合子「静香ちゃんから?」

P「まあ、歩きながら話すよ。ここだと仕事関係の人も通るからさ」

百合子「あっ、そうですね。向こうの方へ行きましょうか」

数分後

百合子「――つまり静香ちゃんは、私たちが親しくなり過ぎているのが良くないと?」

P「そういうことらしいよ」

百合子「うーん……最近の静香ちゃんはプロデューサーさんに好意的だし、もしかして私のライバルってことに――」

P「何をぶつぶつ言ってるんだ?」

百合子「わわっ、な、何でもないですっ!」

P「それにしても、百合子が誘ってくれて嬉しいよ。一人で観光するのも退屈だと思ってたんだ」

百合子「そ、そうですかっ? えへへ……」

P「まあ、静香にバレたら怒られちゃうかもしれないけどな」

百合子「大丈夫ですよ、悪いことをしてるわけじゃないんですからっ」

P「それもそうか」

百合子「と言うわけで、今日は二人だけで福岡を満喫しましょうねっ」

P「よし、そうしよう!」

百合子(ふふっ、プロデューサーさんとデートっ、デートっ♪)

P「なんだか楽しそうだな。百合子ってそんなに旅行が好きなのか?」

百合子「はい、大好きです! まずはどこへ行きましょうか?」

P「ガイド本があるからちょっと待ってくれ。えーと、この先をまっすぐ行くと……」

百合子「あっ、プロデューサーさんっ! 海が見えますよ!」

P「うん。あの辺りが百道浜っていう場所だな」

百合子「綺麗な砂浜ですね。行ってみましょう!」

P「そうだな、散歩でもしようか」

期待

百合子「あー、潮風が気持ちいい……」

P「波の音にも癒されるなあ」

百合子「向こうにある建物は何なんでしょうか? 綺麗なお城みたいですね」

P「えーと、結婚式場があるらしいよ」

百合子「あっ、風船が飛んでいきますっ!」

P「本当だ。ちょうど式の途中なのかもしれないな」

百合子「こんなお洒落な場所で式を挙げるなんて素敵だなあ……」

P「うっとりするのはいいけど、ちゃんと前を見てないと危ないぞー」

百合子「す、すいません。軽度の妄想に入るところでした……」

P(百合子も女の子だし、結婚に憧れがあるのかもな)

百合子「もっと波の近くまで寄ってみましょう!」

P「おいおい、分かったから慌てるなよ。靴が濡れちゃうぞ」

百合子「ふふっ、なんだか波打ち際を歩くのって恋人同士みたいですね……」

P「ドラマとかでよくある場面だな」

百合子「周りの人たちからすると、私たちも恋人に見えるのかもしれませんよ」

P「うーん、どうだろう? 歳の離れた兄妹って感じじゃないか?」

百合子(むぅ……アピールしてるのに軽くスルーされる……)

P「あの子たちも姉妹かなあ、仲が良さそうだな」

百合子「そうですねー……って」

P「あれっ? よく見るとあの二人は――」

星梨花「わわっ、いきなり強い波が来ました~」

静香「あははっ、星梨花ったらすぐ抱きついてくるんだから~」


百合子「よく見たら星梨花ちゃんと静香ちゃん!?」

P「しかもめちゃくちゃ楽しそうに戯れてる!」


星梨花「あっ、プロデューサーさん! それに百合子さんも一緒ですっ」

静香「ええっ!? ぷ、プロデューサー!?」

P「よ、よう静香」

静香「えっ……どうして百合子と一緒にいるんですか?」

P「いや、違うんだ。これは……」

静香「忠告しましたよね? 百合子とデートするのはダメだって」

P「いや、俺たちは別にデートしてるわけじゃないぞ? なあ、百合子」

百合子「そうですよねっ。ただ一緒に観光しているだけですよね!」

静香「それってつまりデートじゃない!」

百合子「えへへ……やっぱりそうかなー?」

P「何でちょっと嬉しそうなんだよ! 否定してくれ!」

静香「……私と星梨花がいなくなった後、百合子を呼び出してデートに誘ったんですね!」

P「ち、違うっ! 百合子が自分から戻ってきて……」

静香「百合子のせいにしないでくださいっ!」

P「す、すまん……」

静香「男女が二人で出歩くなんて不健全ですっ! 二人は別行動すべきです!」

P「約束を破ったのは悪かったよ。ただ、俺たちは……うおっ!?」


百合子「プロデューサーさん、逃げましょうっ!」


P「ゆ、百合子っ!? 急に手を引っ張るなって」

静香「あっ、ちょっと! どこへ行くのよっ」

百合子「ごめんね静香ちゃん、今日の私たちは二人でいる約束だからっ」

静香「そんなのダメに決まってるでしょ! 待ちなさーい……へぶっ!」

星梨花「し、静香さんっ。大丈夫ですかっ?」

静香「……うん。ちょっと砂浜に足を取られて転んだだけよ、何ともないわ」

静香「……はぁ、プロデューサーたちはもうどこかへ行っちゃったわね」

星梨花「あのっ、静香さん……。百合子さんたちのことを怒らないであげてくれませんかっ?」

静香「えっ、どうして?」

星梨花「きっと、知らない場所に一人でいるのは寂しいことだと思うんですっ。私も静香さんがいなかったら心細いですし……」

静香「星梨花……」

星梨花「あの、ごめんなさいっ……怒ってますか?」

静香「ううん、全然。さっきは取り乱しちゃってごめんね」

星梨花「いえ、怒ってないのなら良かったですっ。私、笑顔の静香さんが大好きなので!」

静香「……ありがとう。じゃあ、私たちも一軒目のうどん屋さんへ向かいましょうか」

星梨花「はいっ!」

静香(とは言え、やっぱりアイドルとプロデューサーの仲が良すぎるのは問題よね……。一応メールで注意しておこうかしら)

百合子「はぁ……はぁ……」

P「ゆ、百合子……そろそろ離してくれないか……?」

百合子「ふぅ、ここまで来たら静香ちゃんも追ってこないですかね」

P「結構走ったなあ……なにも逃げることなかったのに」

百合子「ダメですよっ。もし逃げなかったら私たちは離れ離れにされていたはずですっ」

P「うーん、ちゃんと説明すれば静香も分かってくれたと思うけど」

百合子「でも、逃げた方が楽しいですよ。二人だけの逃避行って感じで!」

P「逃避行って、映画じゃないんだから……んっ?」

百合子「あっ、プロデューサーさんの携帯が鳴ってますよ」

P「静香からのメールだ」

百合子「どんな内容ですか?」

P「えーと、『二人で観光するのはいいけど、周りからデートに見えるようなことはしないでくださいね』だってさ」

百合子「あっ、私たちが一緒にいることは認めるんですね」

P「『もしもデートのようなことをしていたら、どうなるか分かってますよね?』だそうだ」

百合子「怖っ! 私たちを監視でもしているんですか!?」

P「いや、言い方がキツいだけだよ。俺に対する静香はいつもこんな感じだから」

百合子「そうなんですか……? それにしても、デートに見える行動はダメって曖昧な基準ですね」

P「まあ、普段通りにしておけば問題ないだろ」

百合子(静香ちゃんは奥手だから基準が厳しそうだけどなあ……)

P「人通りが多くなってきたから、はぐれないようになー」

百合子「みんなどこへ向かって歩いているんでしょうね」

P「えーと、ガイド本によると……この先に野球場があるんだってさ」

百合子「あっ、本当だ。ドームが見えてきましたよ!」

P「これからプロの試合があるみたいだな。近くまで行ってみるか?」

百合子「はいっ」

P「ユニフォームを着たファンの人たちが歩いてるから、あの集団についていこう」

百合子「みんなウキウキしてますねっ」

P「現地で野球観戦って楽しいらしいからなあ」

百合子「さて、ドームに到着しましたけど……色々とすごいですね」

P「ああ、近くで見るとこんなに大きな建物なんだな」

百合子「まるでお祭りですっ。人がたくさんいるし、売店も出ているなんて知りませんでした」

P「試合の度にこんなに賑わうものなんだな……。俺も全然知らなかったよ」

百合子「あれっ? プロデューサーさんって、野球には詳しいんじゃないんですか?」

P「いや、そうでもないよ。有名な選手は知ってるって程度かな」

百合子「でも、よく昴さんと野球の話をしていますよね」

P「ただの雑談だけどな。知識量も昴には全然かなわないよ」

百合子「ふーん、そうなんですか……」

P「どうしたんだ? 難しい顔をしてるけど」

百合子「ええと……プロデューサーさんと昴さんって、いつもすごく親しげだなあと思って」

P「えっ、そうかな?」

百合子「そうですよ。すぐに二人の世界に入っちゃうんですもんっ」

P「ごめん、自覚がなかったよ。もしかして怒ってる?」

百合子「怒ってないです。だけど、ちゃんと私にも構ってくれないと拗ねちゃいますからねっ」

百合子(昴さんみたいに活発な子の方が、プロデューサーさんは好きなのかなあ……)

P「悪かったよ百合子。俺、今まで百合子の気持ちに気付けなくて……」

百合子「えっ、私の気持ちですか!? それって――――」

P「俺と昴の会話に混ざりたかったんだな? よーし、それなら野球の基礎知識から教えてやるぞ!」

百合子(どんな勘違い!? ううっ、プロデューサーさんの鈍感はいつものことだけど……)

数分後

P「と言うわけで、投手と捕手は信頼関係が大事なんだ」

百合子「なるほど……あさのあつこさんの『バッテリー』への理解が深まった気がします!」

P「野球の知識があるとより楽しめそうだろ?」

百合子「そうですね、一巻から読み直したくなってきちゃいましたっ」

P「本好きの百合子なら読んでるかなーと思ってたんだ」

百合子「えへへ、プロデューサーさんと同じ本のお話ができて幸せです!」

百合子(私に話題を合わせてくれたのかも……。プロデューサーさんって、やっぱり気遣いの出来る大人なんだなあ)

P「どうしたんだ? ぼーっとして」

百合子「ふふっ、何でもないですっ! 次はどこへ向かいましょうか?」

P「ガイド本の中で行きたい場所があったら言ってくれ。ひとまずバス停へ向かって歩くからな」

百合子「はーいっ。どこにしようかなー♪」

☆大濠公園

P「おおー、いい場所を選んだじゃないか。緑も多いし癒されるよ」

百合子「公園の中央には池があって、ボートにも乗れるらしいですよ」

P「東京で言うと井の頭公園みたいなところだな」

百合子「井の頭公園ですか! 『ヴィヨンの妻』にも出てきた場所ですねっ」

P「……? それって誰かの小説だっけ?」

百合子「太宰治ですよ。三鷹と言えば太宰ゆかりの地なんです!」

P「ああ、百合子は太宰作品も好きなんだったな」

百合子「はいっ。東京に戻ったら一緒に三鷹へ行ってみませんか?」

P「面白そうだな、時間があったら行こうか」

百合子「あっ、あそこがボート乗り場ですね」

P「時間もあるし乗っていくか? 結構楽しいと思うよ」

百合子「はい、乗りたいですっ!」

P「いくつか種類かあるみたいだな。手こぎボートとか、白鳥の形のボートとか」

百合子「手こぎのほうがいいですよ。白鳥よりも大人っぽいですし!」

P「うん、じゃあそっちにしよう」

百合子「私、初めてなんでドキドキしますっ」

P「それなら最初は俺がやってみせるよ。ボートをこぐのって案外難しいからさ」

百合子「そうなんですか? じゃあ、お願いします」

P「水の上を漂うのって気持ちいいなあ」

百合子「そうですね。私、ボートが気に入っちゃいました」

P「東京でもボートに乗れる場所はあるし、気に入ったならまた行くといいよ」

百合子「じゃあ、井の頭公園に行った時にまた乗りましょう!」

P「構わないけど、ただ……」

百合子「どうかしましたか?」

P「井の頭公園のボートって、カップルで乗ると別れるって話が有名だよなーと思って」

百合子「ええっ!? それは困りますっ! 別れたくないです!」

P「俺たちはカップルじゃないけどね……。でも、仲が悪くなっちゃったら嫌だなあ」

百合子「そうですよ、やめましょう!」

P「まあ、ただの都市伝説だろうけどな」

百合子「それでも気になっちゃいますよ。……ちなみに、ここのボートは大丈夫ですよね?」

P「変な噂はないはずだよ」

百合子「……はぁ、安心しました」

P「安心してるところ悪いけど、リラックスしすぎないでもらえると助かるんだが……」

百合子「えっ、どうしてですか?」

P「言いにくいんだけど、そんなに足を崩すと……その、見えそうだから」

P(向き合って座る百合子のスカートの奥に、ちらりと白いものが――)

百合子「きゃあっ! み、見ちゃダメですっ!」

P「ご、ごめん……」

百合子「プロデューサーさんのえっち……」

P「そんなにスカートを押さえなくても、もう見えてないって」

百合子「うぅ……本当に恥ずかしかったんですからね……」

P「悪かったよ。そろそろボートを返す時間だから岸に戻るぞ」

百合子「はい……ちょっと失敗しちゃったけど、楽しかったです。二人でボートなんて、なかなか経験できませんし」

P「ははは、こんなところを静香に見られたら怒られちゃうかも――」


??「そこの二人、止まりなさーい!!」


P「えっ!? この声はっ!」

百合子「ものすごく聞き覚えがありますけど、まさか……」

静香「一体何をやってるんですかーっ!!」

P「あっ、やっぱり静香だ」

星梨花「私もいますよーっ」

百合子「あっ、星梨花ちゃん。白鳥のボートを選んだんだ?」

星梨花「はいっ、係員さんがこっちの方が初心者向けだって言ってたんです」

P「そうか、楽しんでいるようで何よりだよ」

百合子「じゃあ、また後でね! ばいばーい!」

星梨花「はいっ。百合子さん、また後で~♪ ばいば~いっ」

静香「ばいば~い……じゃないわよっ!! ボートに二人乗りなんてどう見てもカップルじゃないっ!」

百合子「うーん、上手くごまかせると思ったのに……」

静香「デートに見えることはダメって言ったじゃないですかーっ!」

百合子「プロデューサーさん、逃げましょう! 逃避行の続きですっ」

P「いや、さすがにそれは……」

百合子「逃げないなら私のパンツ見たことをみんなに言いふらします」

P「よーしっ、全力で逃げるぞ~!」

静香「あっ、逃げても無駄なんですからね! ……って、速いっ!?」

星梨花「うわー、プロデューサーさんってボートがすごくお上手なんですね」

静香「意外な才能ね……初心者の動きには見えないわ」

星梨花「私たちはのんびり楽しみましょうっ」

静香「はぁ……そうね。せっかく星梨花と一緒なんだし」

静香(だけど、次にプロデューサーたちに会ったらしっかり注意しておかなくちゃ……)

P「あー、腕が疲れた……。またバスに乗るぞー」

百合子「はいっ。高速で進むボート、スリルがあって楽しかったです!」

P「だって百合子が脅すから……。その、パンツ見ちゃったことを言いふらすって……」

百合子「あうぅ……。思い出すと顔が熱い……」

P「自分で思い出させておいて恥ずかしがらないでくれよ」

百合子「だって、まだプロデューサーさんと二人でいたかったから……」

P「え? どうした?」

百合子「な、何でもないです! ところで、プロデューサーさんってやけにボートに慣れていましたね」

P「ああ、前にも昴と乗ったことがあるからな」

百合子「………………えっ?」

P「どうかしたか、百合子?」

百合子「昴さんと、二人で?」

P「ああ、そうだよ。あれはテーマパークに行った時だったかな」

百合子「……」

P「どうしたんだ? そんな考え込むような顔をして」

百合子「あっ、ごめんなさい。私ったら、暗い顔をしちゃってましたか?」

P「いや、謝らなくていいんだぞ? ただ、心配で……」

百合子「何でもないんですっ、心配かけちゃってすいません!」

百合子(今はヤキモチを焼くよりも、二人の時間を楽しまなくちゃね……)

P「ならいいんだけど……。じゃあ、次は天神で降りるからな」

百合子「福岡で一番の繁華街ですよね、すごく楽しみですっ」

百合子「うわー、地下街もこんなに広くてお洒落なんですねっ。何だか外国に来たみたいです!」

P「そうだな……。なあ、今さらだけど静香たちに連絡しておいてもいいか?」

百合子「もしかして、逃げてきちゃったことが心配なんですか?」

P「うん、静香たちを避けるようなことをしちゃったんだし……きっと怒ってるよな……」

百合子「それなら大丈夫ですよ、あの二人はあの二人で楽しんでいるみたいですから」

P「えっ? そう言えば、さっきから携帯をいじってたけど……」

百合子「星梨花ちゃんと連絡を取っていたんですよ。ほら、白鳥ボートに乗ったツーショット写真が送られてきました」

P「……静香、満面の笑みだな」

百合子「二人はとっても仲良しですし、しっかりしてますからね。何も心配いりませんよ」

P「悪いな。フォローしてもらっちゃったみたいで」

百合子「とんでもないですっ。私のわがままに付き合ってもらってるんですから……」

P「わがままなんかじゃないよ。俺だって楽しいんだからな」

百合子「えへへ、じゃあ街を見て回りましょうか。ガイド本を見せてもらいますねっ」

P「ああ、このお店なんて面白そうだと思ってたんだけど、どうかな?」

百合子「スタッフが独自に選んだ本を販売する書店……? すごいですっ、好奇心が掻き立てられます!」

P「あのデパートの中みたいだよ。ついでにお土産も買えるし、ちょうどいいな」

百合子「あっ、私も家族に福岡銘菓を買って帰りたいです!」

P「きっと喜ぶよ。定番だけど『通りもん』とか美味しいからなあ」

数十分後

百合子「すいません、一人で本に夢中になっちゃて……」

P「大丈夫だよ、雑貨も置いてある店だったから俺も退屈しなかったし。楽しめたか?」

百合子「はいっ、夢中で本を選んでました! 店内を歩きすぎてちょっと足が痛いくらいです……」

P「仕事の後だから余計に疲れただろ? 少しどこかで休憩しようか」

百合子「休憩って……ど、どこでですか?」

P「行ってみたいカフェがあるんだ。きっと百合子も気に入ると思うから」

百合子「あっ、そ、そうですよねっ……! 私、ちょうど甘いものが食べたい気分だったんです!」

P「なら良かったよ。じゃあ、地下街を通っていくからな」

百合子「はーいっ」

P「あっ、あった。ここだよ」

百合子「うわーっ、すごいです! カフェなのに本に囲まれてますよっ!?」

P「本屋が併設されているお店があるって聞いてな。また本関係だけど、良かったか?」

百合子「もちろんですっ! でも、いいんでしょうか……私の好みに合わせてもらってるみたいで……」

P「いいに決まってるだろ。百合子が楽しんでくれると俺も嬉しいんだよ」

百合子「落ち着いていて大人っぽい空間ですね。それでいて、どこか慣れ親しんだような場所で……」

P「ちょっと図書館の雰囲気に近いのかも」

百合子「あっ、そうかもしれないです!」

P「気に入ってくれたみたいだな。じゃあ、何か注文しよう」

百合子「パンケーキがどれも美味しそう……うーん、迷います……」

P「ふふっ、ゆっくり選んでいいよ」

数十分後

百合子「素敵なお店でしたね。後にするのが名残惜しかったです……」

P「ははは、気持ちはわかるよ。コーヒーも美味しかったしな」

百合子「楽しい時間はあっという間ですね」

P「そうだなあ。ほら、地下街から地上に出るぞ」

百合子「はーい……あっ、もう日が暮れてきてるんですね。全く気が付きませんでした」

P「この先の交差点を渡ろう。人が多いから気をつけてな」

百合子「……二人でいられる時間もあと少し、なのかなあ」

P「おーい、聞いてるか? 心ここにあらずって感じだぞ?」

百合子「あっ、すいません。ぼーっとしていて…………んっ?」

百合子「あの、プロデューサーさん……」

P「どうした、そんな小声で。内緒話か?」

百合子「……前を歩いている人たちの会話、不自然じゃないですか?」

P「あの中学生ぐらいの子たちか?」


??「三軒目のうどん屋さんだったけど、どの店も違った良さがあったわね」

??「そうですねっ、福岡のうどんは最高です!」


百合子「おかしいですよ、普通の人間が一日で三軒もうどん屋をはしごするでしょうか?」

P「さあ……? うどんがよっぽど好きなんじゃないかな」

百合子「怪しいです、きっと何かの謎を秘めた二人組なんですよ!」

P「いや、待てよ。あの後ろ姿ってよく見ると……」

百合子「あっ……。プロデューサーさん、少し立ち止まって距離を取りましょう!」

静香「博多では、柔らかい麺のうどんが一般的なのね」

星梨花「もちもちした独特の食感ですよね。もちもち~♪」


P「やっぱり静香と星梨花じゃないか!」


星梨花「あっ、プロデューサーさんと百合子さんですっ!」

静香「何ですって!? すぐに捕まえなくちゃ……」

星梨花「静香さん、危ないです! 信号機が赤になりますよっ」

P(短い横断歩道を挟んで、タイミングよく信号が変わったな)

静香「くっ……二人とも、そこを動いちゃダメですからねーっ!」

P(これは、百合子がまた逃げようと言い出すパターンだろうな……)

百合子「…………」

P「あれっ? どうしたんだ百合子、黙り込んじゃって」

百合子「いえ……逃避行もここまでかな、と考えていたんです」

P「意外だな。また逃げたいって言いだすのかと思ったんだけど」

百合子「…………あのっ、プロデューサーさんはシアターのみんなから慕われていますよね」

P「えっ? どうしたんだよ唐突に」

百合子「いつも誰かがプロデューサーさんの傍にいて、すごく仲が良さそうで……」

P「……うん、そうだな。俺は本当に、人間関係に恵まれていると思う」

百合子「だけど……たまには、私だけがプロデューサーさんを独り占めしたいなって、思っちゃったんです」

P(そんなことを考えていたのか……今まで寂しい思いをさせちゃってたのかな)

百合子「今日はたくさんわがままを言っちゃってごめんなさいっ。もう満足です!」

P「だけどさ、百合子……」

百合子「私たちの逃避行は、もうおしまいです。本当に、楽しかった……」

P「……」

百合子「信号が変わりますよ。私、しっかり静香ちゃんに謝りますからっ」


静香「はぁ、やっと追いついたわ。まったく本当に二人とも……って、ちょっと!?」


P「すまない、静香っ! 後でうどんをおごってやるから!」

百合子「えっ、ぷ、プロデューサーさんっ!? どうして私の手を掴んでっ……」

P「走るぞ、百合子っ」

百合子「えっ!? で、でもっ、ええ~?」

P「――もう少しだけ、逃避行を続けよう!!」

P「はぁ、はぁ……悪いな、急に走り出しちゃって」

百合子「び、びっくりしましたよっ! それで、あの……手が……」

P「ああ、ごめん! 握ったままだったな」

百合子「い、いえ……」

P「四人で集合する予定時刻はまだ先だし、今日は百合子と過ごす約束だっただろ?」

百合子「プロデューサーさんから私を連れ出してくれるなんて……全く思ってませんでした」

P「もしかして、困らせちゃったかな?」

百合子「そんなわけないですっ! すごく嬉しくて、ドキドキしてます……」

P「なら安心したよ。あっ、この建物に入るからな」

百合子「静香ちゃんたちとの待ち合わせ場所ですよね。確か、『キャナルシティ博多』でしたっけ?」

P「そうだよ。ショッピングモールや映画館が入っている複合施設だな」

百合子「うわあ、すごいですっ! 施設を横切るように水が流れていますよっ」

P「運河があるとは聞いていたけど、想像より綺麗だなあ」

百合子「プロデューサーさん、上の階から見てみましょうっ!」

P「ああ、そこの階段を上ろう」

百合子「待ち合わせまではあと三十分……。もうちょっとだけ二人でいられますね」

P「そうだな。……おっ? 何だか人だかりが出来てるぞ」

百合子「一階の広場が見下ろせる場所みたいですけど、今から何か始まるんでしょうか?」

P「うーん、見物したいけどスペースが空いてないな……」

百合子「あっ、あの端っこの方なら空いてますよ! 早く早くっ」

P「かなり狭いけど……まあいいか」

百合子「えへへ、プロデューサーさんにくっついちゃいます」

P「狭いから仕方ないな、狭いから」

百合子「――あっ、音楽が流れ始めましたよっ。それに、広場の噴水が……」

P「うわー、あんなに高く水が噴き出してる!」

百合子「ライトアップされた空間も相まって、すごく綺麗ですっ」

P「噴水のショーか。みんなこれを見るために待っていたんだな」

百合子「こんなロマンチックな景色を二人で見られるなんて、奇跡みたいです……」

P「ちょうどショーが始まるタイミングだったとは、運が良かったな」

百合子「本当に、今日は素敵な日でした……。驚きの連続で、まるで物語の中にいるみたい……」

P「俺も楽しかったよ。それも全部、百合子のおかげだ」

百合子「えっ? 私ですか……?」

P「ああ、百合子が俺を誘ってくれたから、物語が始まったんだよ」

百合子「プロデューサーさん……」

P「楽しかったぞ、逃避行」

百合子「私もですっ! 忘れられない日になりましたっ」

P「えーと、そういう感謝も込めてなんだけど……。これ、受け取ってくれないか?」

百合子「えっ?」

P「プレゼントだよ。百合子が本に夢中になっている間に選んでおいたんだ」

百合子「ええっ!? ぷ、プレゼント!?」

P「うん、開けてみてくれ」

百合子「これは……万年筆ですか? うわあ、綺麗な色……!」

P「気に入ってくれたかな? 百合子の年齢で使う文房具じゃないかなーとも思ったんだけど」

百合子「すごく嬉しいですっ、ありがとうございます!」

P「ははは、そこまで喜んでもらえるとは思わなかったな」

百合子「えへへ……だけど、本当に貰っちゃっていいんでしょうか……」

P「もちろんだよ。万年筆にしては高価なものじゃないし、ほんの気持ちだけどな」

百合子(デザインもすごく可愛いなあ、大切にしよう……)

百合子「プロデューサーさん、知っていますか? 太宰治はあまり物に執着のない人だったんですよ」

P「えっ? いや、知らないな」

百合子「だけど、彼の数少ない愛用品のひとつが万年筆だったんです」

P「へぇー、そうなんだ」

百合子「私はこの万年筆を愛用品にしますねっ」

P「それは嬉しいな。気に入らなかったらペン回しにでも使ってもらえればいいと思ってたから」

百合子「つ、使いませんよっ! ……ずっとずっと大事にします」

P「うん、ありがとう」

百合子「ショーもクライマックスですね……。プロデューサーさんに、ちょっとだけ抱きついちゃおうかな……」

P「お、おいおいっ……それはさすがに密着しすぎ……」

百合子「くっつきたい気分なんですよ……ダメですか……?」

P「そんなことないよ。むしろ嬉しいくらいだけど……」

??「へぇー、そんなに嬉しいんですか」

P「ああ、そりゃあ百合子みたいに可愛い子に抱きつかれるんだから……んっ?」

百合子「えっ? 私、返事していませんけど――」


静香「  見  つ  け  た  わ  よ  」


P「あっ、静香……」

百合子「えーと、静香ちゃん……と、とりあえず……」

P、百合子「――すいませんでしたあああああっ!!」

数分後

静香「まったく、今回のプロデューサーの行動はひどいですよ!」

P「本当にごめん。百合子を連れ回したのも俺の責任だ」

静香「はぁ……さっきから謝ってくれていますし、もういいです。今後は気をつけてくださいね」

P(あ、あれっ? 思ったより簡単に許してくれたな)

百合子「ねえ星梨花ちゃん、静香ちゃんが優しくなってない?」

星梨花「ついさっき入ったうどん屋さんが大当たりだったんです。それで機嫌がいいみたいですよ」

百合子「ああ、なるほどね」

P「さてと……みんな合流できて落ち着いたことだし、夕食へ向かおうか」

静香「そうですね。ちなみに、何うどんですか!?」

P「いや、うどん以外にも福岡名物はあるんだよ。きっと気に入るからついて来てくれよ」

☆中洲/ラーメン屋台

百合子「やっぱり博多と言ったら屋台ですよねっ」

P「うどんじゃないけど、ラーメンも捨てがたいだろ?」

静香「確かにそうですね。すごくいい匂い……」

星梨花「私、屋台って初めてです。目の前でシェフの方が調理してくださるんですね」

P「ははは……ところで、うどんの食べ過ぎでお腹いっぱいにはなってないか?」

星梨花「はいっ、大丈夫です」

静香「私たちは成長期だものね」

百合子「あっ、ラーメンができたみたいですよ!」

P「じゃあみんな、冷めないうちに食べちゃおう。ではではー……」

全員「いただきまーす!」

P「うん、美味しいな! 豚骨なのに意外とあっさりしてる感じだ」

百合子「私、すごく好きな味です。細麺なのは博多ラーメンの特徴なんでしょうか?」

静香「うどんと同じで、かなり地域の色が出ているのね」

星梨花「外の空気を感じながら食べるのって新鮮ですー」

P「好評みたいで良かったよ。食べ終わったらホテルに戻るからな」

星梨花「あっ、そうですよね。あまり遅くまで出歩いていると怒られちゃうかも……」

P「三人が成人してたら一緒にお酒も飲めるんだけどな」

百合子「そういうの憧れますっ! 私たちがが大人になったらまた来ましょうね!」

静香「どれだけ先の話なのよ……」

P「だけど、また来たいよな」

数分後

星梨花「お腹がいっぱいになったら眠くなっちゃいましたー……」

静香「もう、星梨花ったら。ふらふら歩いていると危ないわよ?」

星梨花「す、すいません静香さんっ」

静香「ほら、ちゃんと私の手を握って。離しちゃダメよ」

星梨花「ありがとうございます……ふわぁ……」

静香「もう少しでホテルに着くからね」

P「……ふふっ、あの二人は仲良しだなあ」

百合子「今日は色々ありましたし、星梨花ちゃんも疲れたんでしょうね」

P「本当に色々あったな、俺にとっても忘れられない日になったよ」

百合子「私もです! 私、アイドルになって良かったなあ……」

P「えっ、そこまで遡るのか?」

百合子「だって、全てがそこから始まったんですもん」

P「確かに、アイドルの仕事がなければ福岡に来ることもなかったか」

百合子「それもありますけど、私、プロデューサーさんに出会ってから見える世界が変わったんですよ?」

P「大げさだなあ。だけど、百合子が楽しそうに過ごしているのは俺にもよく分かるよ」

百合子「えへへ、出来ることなら一冊の本にして、何度だって読み返したくなるような毎日なんです……!」

P「きっとそんな日々が、これからも続いていくよ」

百合子「……はいっ。これからも私の物語に付き合ってくださいね、プロデューサーさんっ!」

おわり

以上で完結です、ありがとうございました。

☆過去作

【ミリマスSS】百合子「耳をすませば」
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百合子と逃避行したい、乙です

>>2
七尾百合子(15)Vi
http://i.imgur.com/mHJWIel.jpg
http://i.imgur.com/MaIDoUK.jpg

箱崎星梨花(13)Vo
http://i.imgur.com/eGjqKgM.jpg
http://i.imgur.com/YtGuOAc.jpg

最上静香(14)Vo
http://i.imgur.com/BE1XQSj.jpg
http://i.imgur.com/5SWvO8g.jpg

>>31楽しそうだったね
http://i.imgur.com/9Y9LY1w.jpg

乙乙

このみさんの人だったか
良い雰囲気でした

キャナル近くといえば……か×のうろんな気がする
個人的には和助が好き

おつおつ
百合子と逃避行したい

百合子はホークスファンになるのか

天使が天使すぎる

良かった。

福岡市民ミリPなオレ得なスレであった

食い物と買い物とドームしか無いけど住むにはええとこやで

同じく福岡市民なんで良かった
百合子かわいい、星梨花は完全に(o・∇・o)

うどん食うもがみんともちょのシーンは?

乙乙
こうキュンキュンする物語が書けるってすごい

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