大魔王「魔王が勇者に破れただと!?」 (15)

側近「はっ、大魔王様より授けられた闇の衣を封じられ、勇者一行の波状攻撃に耐え切れず……」

大魔王「信じられぬ。例え我が闇の衣が無くとも、魔王には自慢の形態変化が有ったはず」

大魔王「魔法攻撃主体の通常形態に、物理攻撃主体の第二形態。そして、魔力を解放した最終形態」

大魔王「あれに魔王の地位を与えたのも、その臨機応変な戦闘を高く評価したからだぞ」

側近「大きな魔力の奔流は確認しました。おそらく、魔王様が最終形態に成られたのだと。ですが……」

大魔王「魔力の奔流は、力を制御出来なかった証。彼奴め、己が魔力に溺れおったな……」

大魔王「もう良い! 儂がじきじきに勇者を葬り去ってくれるわ! 案内せい!」

側近「御意」

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超魔王「大魔王が勇者に破れただと!?」

側近「はっ、超魔王様直伝の魔力操作を駆使されましたが、勇者が所持する神器に乱されて……」

超魔王「信じられぬ。大魔王の魔力操作は我が門弟の中でも随一。念のため、闇の衣も託してあったはず」

超魔王「闇の衣は、神器にも対抗しうる魔具だぞ。神器さえ封じれば、たかだか人間風情など……」

側近「闇の衣は魔王様が御使いになっておられました。それも、勇者に封じられたようですが……」

超魔王「なんと、闇の衣をどうやって……にしても彼奴め、儂の闇の衣を形態変化しか取り柄の無い小僧に与えたとは……」

超魔王「もう良い! 儂がじきじきに勇者を葬り去ってくれるわ! 案内せい!」

側近「御意」

大六天魔王「超魔王が勇者に破れた?」

側近「はっ、勇者一行の勢いは烈火の如し。超魔王様も善戦をさr

大六天魔王「黙れ。俺は魔具の精製で忙しいのだ。魔界草の背比べなど興味無いわ」

大六天魔王「だが、超魔王にはデータ採取のために、俺の精製した闇の衣をくれてやっていたはず」

大六天魔王「あれを封じたとすると、忌まわしき竜の女王が持つ光の玉か? いやあるいは……」

側近「闇の衣は魔王様が御使いになっておられました。仰る通り封じらr

大六天魔王「五月蝿いぞ。魔王だと? 誰だそいつは。知らん。とはいえ、闇の衣の行方は確かめておくか……」

大六天魔王「ついでに屑共の後始末もしておいてやる。おい、景気づけだ。髑髏の杯を持て!」

側近「……御意」

深淵の魔王「大六天魔王が勇者に破れたですって?」

側近「はっ、最後には魔具が暴発し自我を失われて。まあ自業自得かと……」

深淵の魔王「ふふ、良い気味ね。あの子、ちょっと傲っている所があったし」

深淵の魔王「大体、唯一の特技が魔具の精製って、仮にも大六天魔王を名乗る者としてどうなのって感じ」

深淵の魔王「その地位を与えた身で言うのも何だけどさ、結局、柄じゃ無かった訳ね」

側近「仰る通りかと……」

深淵の魔王「ま、部下の失態は上司の責任。これ以上、勇者を野放しには出来ないかな」

深淵の魔王「よし、ちゃっちゃと終わらせて、ゆっくり魔茶でも飲みましょう。案内して下さる?」

側近「御意!」

魔界を統べる魔王「深淵の魔王が勇者に破れただと!?」

側近「はっ、秘術である魅了の術も、女神の加護を受けた勇者には効果が薄く……」

魔界を統べる魔王「信じられぬ。儂でさえ堕ちる魅了の術を破るとは……」

魔界を統べる魔王「あれに深淵の魔王の地位を与えたのは、儂の傍らに置きたかったからだぞ」

魔界を統べる魔王「しかし、純粋な戦闘能力は魔王程度。魅了の術が使えぬとなると、勝ち目は無いか……」

側近「本当に惜しい方を失いました。ですが……」

魔界を統べる魔王「うむ、受け入れ難い事ではあるが、悔やんでばかりも居られぬ」

魔界を統べる魔王「仇討ちじゃ! 魔界軍の総力を持って勇者を捻り潰してくれるわ!」

側近「御意!」

二周目隠しダンジョン最奥の魔王「……で、おめおめとお前だけが生きのこったのか」

側近「返す言葉もございません。消耗戦の果て、最後は魔界を統べる魔王様と勇者の一騎討ちとなり……」

二周目隠しダンジョン最奥の魔王「ふん、彼奴に魔界を統べさせたのは、あの慧眼をかってのこと」

二周目隠しダンジョン最奥の魔王「それが一騎討ちだと。つまらぬ選択をしおって」

二周目隠しダンジョン最奥の魔王「総力では勝っておるのだ。例え消耗戦になろうとも、最後に立つは魔族であったはず」

側近「御言葉ですが、魔界を統べる魔王様は魔族の未来を思って自らg

二周目隠しダンジョン最奥の魔王「黙らんか! 敗者が何をほざこうと敗北した事実は覆らぬ!」

二周目隠しダンジョン最奥の魔王「もう良い! 儂がじきじきに勇者を葬り去ってくれるわ! 案内せい!」

側近「……御意」

二周目隠しダンジョン最奥の魔王「ぐわははははは! 勇者よ! その程度か!」

勇者「く、なんだこの化物は!」

戦士「げほっ、ごほっごほ!」

僧侶「せ、戦士さん! 今回復を! キャアッ!」

魔法使い「これは……マズいわね……」



二周目隠しダンジョン最奥の魔王「馬鹿めが! 魔界を統べる魔王など儂の傀儡に過ぎん!」

二周目隠しダンジョン最奥の魔王「一周目で儂に会ったのが不運だったな! これで終わりだッ!」

勇者一行「ぐわあああああッ!!!」



側近「ゴクリ……何という御業。あの勇者を意図も容易く……」

側近「二周目隠しダンジョン最奥の魔王様に敵う者無し!」

……



大勇者「勇者が二周目隠しダンジョン最奥の魔王に破れただと!?」

大戦士「てーことは、戦士の野郎もか……」

大僧侶「僧侶……グスン」

大魔法使い「……泣いてる暇はないわよ」

大勇者「ああ、俺たち力、見せてやろうぜ!」



大勇者一行「おうッ!!!」



fin

実は側近が最強

・・・それは、血を吐きながら続ける・・・悲しいマラソンですよ・・・

最近は【 超勇者「大勇者が魔王に破れただと!?」 】まで書かないと分かって貰えない事案が増えている

後半になるほど適当になっていくのが面白かった

このオチすきだわ

側近「盛りすぎ。」

だんだん雑になってて笑える

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