加蓮「流れ星キセキ」 (14)
建ったら書いていきます。
特に世界観などの繋がりはないですが前作
加蓮「12月…か」
加蓮「12月…か」 - SSまとめ速報
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ー夜 事務所・正面広場 噴水ー
加蓮「………。」
ひとつ、ふたつ…流れていく星を見て、私はふぅ…と息を吐いた
加蓮「いつかは…落ちていくんだよね…あんなに、輝いてても」
噴水の淵に座って、一人、空を見ていた。
別に天体観測が趣味だとか、冬の空は星が綺麗だからとか。
…そんな感傷的なもんじゃないけど。
ただ、今日は星がよく見える気がして。
加蓮「あ、また流れた…」
流れ星かもしれないけど、でも、ただの人工衛星かもしれない。
加蓮「どっちにしても、お願いとか…ガラじゃないかな」
そういうのが嫌いとか、信じられないとか…そんな話じゃないんだけど。
加蓮「……アレがデネブ、アルタイル、ベガ…なんて、私は詳しくないんだけど」
そもそも今冬だし。
…ふと浮かんだ1フレーズ。親友の奈緒がカバーした曲の一節を口ずさむ。
親友。 何の違和感もなくそう思えた事に少し、ほんの少しだけ自分に驚く。
加蓮「けど…そっか…そうだよね」
奈緒がいて、凛がいて、プロデューサーさんがいて…
加蓮「そっか…ふふ、そっかそっか」
何か、肩の荷が下りたような。 心が少し浮ついているような。
「…またそんな格好で出歩いて…風邪ひくぞ」
背中から声、暖かい感触を感じた。 少しくたびれた上着が背にかかっている。
加蓮「…かっこつかないね、ホント。」
なんて、私の口元もにやけてるから人のこと言えないんだけどさ。
P「格好で仕事するのはお前達に任せるさ。…なあ、加蓮」
加蓮「ん」
P「叶えような、絶対に」
加蓮「……うん。 凛と奈緒と…それから、プロデューサーさんと」
P「……おいおい、そこはお前」
加蓮「二人きりの約束が良かった?…でもそしたら私、流れ星になっちゃうかもね」
P「お前…ああ、わかったよ好きにしろ…その代わり、絶対にトップまで連れて行くからな」
加蓮「ふふっ、了解。 私も…頑張ってみるよ。 あの流れ星みたいにさ」
P「結局流れてるじゃないか…」
加蓮「冗談だよ、私が今流れちゃったりしたら…プロデューサーさんは泣いちゃうもんね?」
P「ば、おま…誰が泣くか誰が…」
加蓮「そう? 目、赤いけど…」
P「うぐっ……ああ、もう知らん、俺は事務所帰るからな」
加蓮「ああ、待ってってばプロデューサーさん、冗談だってば冗談。あと上着」
P「知らん知らん、風邪引かれたら面倒だからお前に貸した上着の事なんて俺は忘れた」
そう言って、プロデューサーさんはさっさと事務所に帰って行った。
加蓮「……もう、子供なんだから…」
まあいっか、気が済んだら事務所に返しに行こう。
あの分だとどうせ今夜も夜勤だろうし。
加蓮「……子供、ね」
まあ、わざとらしく願いを書いたお星様のカードをプロデューサーさんのデスクに置いて、目につくところに自分の上着を置いて、わかりやすく噴水なんかに座ってた私も、子供っぽいかもしれないけどさ。
加蓮「…私には無理だなぁ」
夜空を見上げ、つぶやいた。
例えばいったいどの星がひこ星で、どれが織姫かはわかんないけど。
もし私がその立場なら…一年も待ち続ける事なんて出来ないかもしれない。
加蓮「…戻ろっかな、せっかくだし何か奢って貰おっと」
そうでも言って連れ出さないと、ロクなもの食べそうに無いしね。
加蓮「何にしよっかな……ふふ、やっぱりポテトは外せないよねー」
ったく、私ってホント、つくづく、どうしようもなく。
加蓮「あーあ、やっぱ好きだなぁ、ポテト!」
素直じゃないんだから。ふふっ。
おしまい。
願い事を書いたお星様、とありますがアニメ世界ではないです。
なので、加蓮さんがお星様に何を書いていたのかはご想像にお任せの方向で…
では、依頼出してきます。
乙 加蓮はやっぱり独白が映えるね
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