モバP「飛鳥さんは思春期」 (18)
1レス完結の超小ネタ集です
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≪朝≫
飛鳥さんの朝。
飛鳥「んぅ……ん……う」
目覚ましを止めて、上半身を起こすのに10秒かかります。
飛鳥「………」ワキワキ
起きて最初にすることは、自分の手足と五感が今日も自由に働いていることの確認。
飛鳥「……今日は曇りか」
続いてカーテンを開け、空模様を確認。
飛鳥「フッ……灰色の空も、嫌いじゃない」
そして意味もなく笑います。
なお、どんな天気でも大抵は嫌いではない模様。
ちなみに、前日夜更かししたせいで寝坊した場合、一連の動作は省略されます。
≪朝ご飯≫
飛鳥さんは朝食をゆっくりとるのが好みです。
楽しく会話しながら食事をとっている寮のアイドル達も多いですが、我関せずといった様子です。
飛鳥「………」モグモグ
テレビのニュースを見ながら、おしゃべりすることなく静かに口と手を動かします。
キャスター「それでは、今日の運勢を占うコーナーです!」
飛鳥「………」ピク
占いコーナーが始まると、ほんの少しだけ食べるペースが遅くなります。
表面上気にしていないふりをしながらも、占いの結果が気になる様子。
キャスター「1位はみずがめ座のあなた! 今日はなんでもうまくいく素晴らしい1日になるでしょう」
飛鳥「……うん」
結果がよかったので、心の中で喜んでいるようです。外にリアクションは出しません。
蘭子「我が友飛鳥よ、今日は魔力の巡りが良いようね!(飛鳥ちゃん機嫌良さそうだね!)」
でも友人にはバレバレです。
≪部屋への入り方≫
準備を終えて、事務所に出社する飛鳥さん。
P「おはよう、飛鳥」
飛鳥「やぁ、P。おはよう」
ドアを開けると、すでに来ていたプロデューサーが笑顔であいさつをしてくれます。
飛鳥さんもあいさつを返し、ソファーに向かう……と見せかけて、なぜか壁際に移動します。
飛鳥「ところでP。朝から難しい質問をするようで申し訳ないけれど――」
座ればいいのに、壁にもたれかかって腕をくんだ状態で雑談を始めます。飛鳥さんお気に入りのポーズです。
P「それは結局人それぞれじゃないか? 自分の心に念入りに聞いてみるしかないだろうなあ」
飛鳥「やはりそうか。うん、少しすっきりした」
そして、話が終わるとようやくソファーに腰を下ろします。真っ直ぐそこに行かないのが彼女の習性です。一見無駄な動作に見えますが、世界は無駄なことで溢れているから面白いのです。
≪触っちゃダメ≫
トレーナー「レッスンお疲れ!」
肩を叩かれます。
飛鳥「ありがとうございます」
平気です。
蘭子「手、つないでいい?」
手をつかまれます。
飛鳥「いいよ」
ちょっと喜びます。
P「今日もよく頑張ったな」
頭を撫でられます。
飛鳥「……子ども扱いしていないかい」
P「してないしてない」
飛鳥「まあ、かまわないが」
まんざらでもないようです。
梨沙「あーすかっ」
エクステを触られます。
飛鳥「そこはダメ」ペシッ
梨沙「えー」
≪漫画≫
飛鳥さんは漫画を描くのが趣味です。
あくまで趣味の域を出ないので、腕の方はまだまだ精進中です。
飛鳥「困ったな」
晴「どうかしたのか?」
飛鳥「ここに置いてあったはずの描きかけの漫画が2ページ分なくなっている。どこかに落としたのかもしれない」
晴「じゃあ探さないといけないな。暇だし手伝うぜ」
飛鳥「ありがたい。助かるよ」
晴「ちなみに、どんな話の漫画なんだ? バトル? スポーツ?」
飛鳥「恋愛漫画だ」
晴「へー」
飛鳥さんもお年頃なので、恋とか愛とかに関心があるようです。
晴「やっぱりよくある学園ものか?」
飛鳥「そうだね。ありす子ちゃんと晴夫君の恋模様を」
晴「おいなんだその名前」
≪好き嫌い≫
飛鳥さんはそこそこ好き嫌いがあります。
飛鳥「緑茶は苦手なんだ」
P「たまには飲んでみたらどうだ? ほら、茶柱立ってるし」
飛鳥「………」
でも、たまに苦手克服のために頑張ります。
飛鳥「………」ゴクッ
P「どうだ?」
飛鳥「………」
飛鳥「にがぁ……」
やはり駄目なものは駄目なようです。
≪たまにはCuteな路線で≫
ちひろ「飛鳥ちゃん、猫耳とか似合いそうですね」
飛鳥「そうかな」
P「言われてみると、結構猫っぽいイメージあるかもな。気難しいところとか」
ちひろ「というわけで、ここに猫耳があるのでちょっと猫キャラになってみましょう♪」
飛鳥「唐突だね……」
ちひろ「これも新しい挑戦の一環ですよ」
飛鳥「……仕方ない」
なぜかちひろさんに押されると勝てない気がして、結局言われた通りにしてしまいます。
飛鳥「きゃぴるーん。あすにゃんだにゃん」
P「果てしなく棒読みだが似合ってはいるな」
飛鳥さんが渋々招き猫のポーズをとった瞬間、扉が勢いよく開かれます。
みく「ぜんっぜんダメにゃ!」
飛鳥「えっ」
みく「何もかもなってないにゃ! みくが鍛え直してあげるからこっちに来る!」
飛鳥「いやボクは別に猫キャラがやりたいわけでは」ズルズル
その後、前川さんにこってり絞られました。
≪コンビニ万歳≫
飛鳥さんはコンビニがマイブームです。
ありす「飛鳥さんはコンビニの品ぞろえに詳しいですね」
飛鳥「よく利用しているからね」
ポテチとかコーラとかを事務所に持ちこんで飲み食いしています。
飛鳥「コンビニヤー……いや、コンビニストのほうが語呂がいいかな」
ありす「そんなに好きなんですか」
飛鳥「人類の叡智の結晶と言ってもいいんじゃないかな」
ありす「はぁ……でも、あまりそういうものばかり食べていると太ってしまいますよ」
飛鳥「最近はレッスンとかで身体をよく動かしているから大丈夫さ」
ありす「だといいんですけど」
その日の夜、体重計に乗ってみた飛鳥さんは、ジャンクフードをしばらく控えることを決意したのでした。
≪飛鳥お姉ちゃん≫
こずえ「あすかー。このほん、よんでー?」
飛鳥「うん? どれ……えらく難しい本を読むんだね。人類の歴史、か」
飛鳥「いいよ。ボクも少し興味を惹かれる」
こずえ「ありがとー……」
千佳「魔法少女ごっこ、一緒にしよー!」
飛鳥「ふむ。たまには童心に返るのも悪くないか」
蘭子「我が友よ! ともに術式の解読に挑もうぞ!(一緒に宿題やろー)」
飛鳥「いいよ。キミとなら、助け合いも悪くない」
なんだかんだ面倒見がいい方なので、ちびっ子たちからの人気がある飛鳥さんです。
≪考え事≫
飛鳥さんは時折空を眺めることがあります。
飛鳥「夕焼け空……今日もまた、陽は沈んでいく。ボクが何をしようとも、セカイは変わらず一定のリズムを刻み続ける」
飛鳥「そんな中で、ボクにできることとはなんだろう」
眺めながら、スケールの大きなことを考え始めます。
とりとめのない思考が続いていくうち、何分か時は過ぎていき。
飛鳥「………」
ぐー。
やがて、お腹の虫が小さく音を鳴らします。
飛鳥「………」
飛鳥「今日の夕飯、何にしようか」
最終的に、俗世にまみれた思考に回帰するのです。腹が減っては戦はできないのです。
≪結構影響されやすい≫
飛鳥さんは偏屈な部分もありますが、流されやすい部分も持ち合わせています。
P「次のライブで踊るダンス、今までより難易度は高いけど、頑張れるか?」
飛鳥「やれるだけはやってみるさ。壁は高ければ高い方が、登った時に気持ちがいいからね」
P「……飛鳥。昨日ミスチル聞いただろ」
飛鳥「!?」←図星
≪ひねくれ者だけど≫
ライブの前日。飛鳥さんはいつも緊張してしまいます。
飛鳥「うまく、いくだろうか」
そんな時、飛鳥さんはプロデューサーにだけこっそり弱音を吐きます。
P「大丈夫だよ、これまで頑張ってきたんだから。絶対うまくいくさ」
飛鳥「ボクは絶対なんて絶対ないと考えるクチなんだが」
P「だからこそ、俺が代わりに絶対と言ってあげるんだ」
飛鳥「……ふふ、なるほどね」
やはり彼とは気が合うと、飛鳥さんは再認識します。
P「飛鳥には才能がある。努力もした。だから、ステージで最高に輝くことができるさ」
飛鳥「……ありがとう」
飛鳥さんは思春期の女の子です。
普段難しいことを言っていても、やっぱりキラキラ輝く舞台には純粋に憧れてしまうのです。
だからきっと、彼女はこれからもアイドルを続けていくことでしょう。
おしまい
飛鳥くんイケメンすぎ濡れた
終わりです。お付き合いいただきありがとうございました
ドリフで相葉ちゃんと組んでいたのは再登場フラグですかね
とにもかくにも飛鳥はかわいいなと思いました
おまけ
≪アニメを見る飛鳥さん≫
飛鳥さんはアニメをよく見ます。
飛鳥「今期も面白そうなものがいくつかあるね」
P「けど飛鳥ってクソアニメ好むよな」
飛鳥「B級アニメと言ってほしいね。確かに足りない部分は数あれど、それぞれ面白い部分はあるんだから」
P「B級か……じゃあ飛鳥の中ではA級とかC級とかランク分けされてるのか」
飛鳥「そうだね。A級、B級、C級、そしててー級だ」
P「てーきゅうは別枠なのか……」
今度こそおしまい
別にてーきゅうが最低ランクと言っているわけではないです
飛鳥君の中では異質なのでランク付けできる存在ではないということです
てーきゅうは……まあてーきゅうだしな……
おつ
このSSまとめへのコメント
てー級ワロタ