・ビスマルクと提督がデートする話です
・イベント期間に入ってるので、そちらと平行しながら少しずつ投下していきます。なのでいつもの書き溜め全投下はしません
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1439214837
――――――――――
【待ち合わせ】
朝
鎮守府の外
提督「……」ドキドキ
ビスマルク「ごめんなさい、遅くなったわ」
提督「大丈夫、今来たばか……り」ポカーン
提督(デートのために気合を入れたであろうビスマルクの私服姿に俺は見惚れていた)
提督(いつもの戦闘服に身を包んだ姿は軍人らしさを感じて中々好みだ)
提督(でも、今目の前にいる彼女は軍人にはとても見えない。○○みたいと例えるのもおこがましい、とにかく綺麗だ)
ビスマルク「どうしたの?」
提督「あ、いや……あまりにも綺麗だったからつい見惚れてた」
ビスマルク「Danke. 嬉しいわ」
ビスマルク「Admiralも、似合っているわ」
提督「あ、ありがとう」
ビスマルク「待たせたせいで少し時間がおしてるわね、行きましょう」
提督「ああ、行こうか」
――――――――――
【初めての電車】
電車内
ビスマルク「間に合って良かったわね」
提督「そうだな、失礼だと思うが遅延してて助かった」
提督(俺とビスマルクは、四人で向かい合って座る席の片方を景色が見えるようにビスマルクを奥に座らせてから俺も横に座った)
ビスマルク「……これが日本の電車ね」キョロキョロ
提督(今のビスマルクの姿なら、電車を知らないお嬢様って感じがして可愛いな……)
提督「どうだ? 初めて乗った感想は」
ビスマルク「こうして、窓から見る景色が綺麗で、いいわね」
提督「そうだな、ここら辺は湖の上にある橋を通るから、中々いい景色だ」
ビスマルク「ええ、そうね……」
提督(ビスマルクは少しの間、窓の外の景色を楽しんでいた。俺はそんなビスマルクをじーっと眺めて楽しんでいた)
ビスマルク「……」スッ
提督「……」ギュッ
提督(ビスマルクが空いている左手を俺の前に差し出し、俺はビスマルクの気持ちを察して右手でその手を握った)
ビスマルク「……」ギュッ
提督「……」
提督(繋いだ手の温かさを感じながら、お互い無言でこの心地よさを楽しんでいた)
とりあえず今はここまで
ビスマルクの服装は各自で好きにイメージしてください
一応作者の頭の中で考えている服装の最低限の情報は書いておきます
帽子:なし
トップス:夏なので袖短め
ボトムス:スカートで丈少し長い
バッグ:名前知らないけど小さいやつ
靴:ミュール系
褒められてもヘナヘナしないのはイイぞ
落ち着いた大人のアトモスフィアを感じる
乙
ビスマルクってくそかわいいのにメインのSS少なくて悲しかったから期待
期待大
つまらないから依頼出してきて
では、今から少し投下します
イベはE1だけクリアして情報待ちです
――――――――――
【デートまでのなれそれ】
遊園地 入り口
ビスマルク(電車から降りて少し歩くと、大きなテーマパークに到着した)
ビスマルク「ここが、あなたの行ってた遊園地?」
提督「ああ。と言っても俺もここの遊園地に来たのは初めてだけどね」
ビスマルク「あら、そうなの?」
提督「鎮守府に来る前はもっと北の方に住んでたから、ここら辺のことはあまり知らないんだ」
提督「まあそれは置いといて、入場しようか」
ビスマルク「そうしましょう」
提督「じゃあ入場券買ってくるからそこで待っててくれ」ダダッ
ビスマルク「急がなくてもいいわよ?」
ビスマルク(そう言った私を置いてく勢いで売り場まで駆けていく。また足が少し速くなった気がするわね……)
ビスマルク(少し暇になった私は、遊園地に行くきっかけになった日のことを思い返すことにした)
ビスマルク(初めてのデートが遊園地なのは、私の何気ない一言から決まったのよね……)
――――――――――
―――――
回想
数日前 執務室
提督「……」カキカキ
ビスマルク「……ねえ、Admiral」
提督「ん、どうした?」
ビスマルク「この前は色々あって聞きそびれたことなのだけれど…………観覧車って、どんな物かしら?」
ビスマルク(この前の話が絡んでいるので、少し弱々しい声で言う)
提督「ああ、観覧車ってのはな……ちょっと待ってて」ゴソゴソ
ビスマルク(スマホを取り出して、画像検索で出てきたものを私に見せてきた)
提督「実物はこんなもので、この先端にある丸い部屋の中に入って楽しむ遊園地のアトラクションの一つなんだ」
ビスマルク「遊園地?」
提督「遊園地ってのは、観覧車を含めた色々なアトラクションがある遊びに行く施設……ってところかな。友達や家族、恋人なんかと一緒に行くことが多くて一人で行く人はあまりいないかな」
ビスマルク「へぇー、中々楽しそうね。なら今度一緒に行きましょう?」
提督「突然だなー。まあ今度の日曜に行くか」
ビスマルク「え、本当に?」キョトン
提督「そっちから誘ってきたのに驚くのか」
ビスマルク「まさか即答してくるとは思わなかったわよ」
提督「まあ、お互いの気持ち認め合ってからも鎮守府の中でしか特にないからたまには鎮守府の外でデートってのもいいじゃないかと思ってな」
提督「俺はあまりデートスポットとか詳しくないから、ビスマルクが行きたい場所言ってくれたからそれに乗じたってのもある」
ビスマルク「……Danke.」
提督「どういたしまして。とりあえずどこの遊園地かは俺が決めておくから、当日に着る服とかを考えておいてくれ」
ビスマルク「ええ、分かったわ」
提督「あと、デートってばれると周りうるさそうだから秘密にしておくように」
ビスマルク「そうね……青葉辺りは要注意ね」
提督(後は、島風にだけは教えておかないとな。ついでにデートの約束も取り付けておけばきっと秘密にしてくれるだろう)
ビスマルク(悪いわね、島風。気づいたら先を越してしまったわ)
―――――
――――――――――
ビスマルク(あの時のことを思い出していると、Admiralが戻ってきた)
提督「これが入場券な、ちゃんと持っとけよ」スッ
ビスマルク「Danke.」パシッ
提督「買えたからさっさと入るか」
ビスマルク「ええ、そうしましょう」
――――――――――
―――――
ビスマルク(Admiralの後ろを付いていき、入り口で入場券を手渡して進むと、様々な乗り物が一気に視界に入ってきた)
ビスマルク「凄い広いわね」キョロキョロ
提督「ここは日本でも中々規模の大きい遊園地だから、一日で回るのは難しいって言われてるんだ」
ビスマルク「それだけ広いと……はぐれたら大変よね?」スッ
提督「あ、ああ……まあいいか」ギュッ
ビスマルク(少し緊張しながら私の手を握る。私はその手を少し強く握り返した)
ビスマルク「エスコートよろしくね、Admiral」ニコッ
提督「……頑張る」
ビスマルク(落ち着かない様子で、彼は呟いた)
これから風呂に入ってくるので今はここまでです
書けたらまた後で投下します
誰かと思ったら島風ビス子の人か
期待
ちょっとだけ書けたのでまた投下します
――――――――――
【メリーゴーランド】
提督(俺とビスマルクは手を繋いだまま、色々と見て回る)
提督(キョロキョロと色々見回しては興味を示しているのがまた少し子供っぽくて可愛らしい)
提督(微笑ましい様子を横目で見ていると、突然足を止めて一点をずっと見ていた)
ビスマルク「ねえ、あれは何かしら?」
提督「ああ、あれはメリーゴーランドって言うんだ」
ビスマルク「メリーゴーランド、ね」ジーッ
提督「……乗ってみるか?」
ビスマルク「いいの!?」キラキラ
提督「おう、最初のアトラクションとしては丁度いいし」
ビスマルク「じゃあ早く行きましょ?」グイッ
提督「急がなくても平気だから引っ張るのはやめてくれ……」
提督(短めの列に並ぶまで俺はビスマルクに引っ張られた)
――――――――――
―――――
提督(前の組が終わると、俺とビスマルクは従業員に案内されて隣同士の馬にまたがる)
提督「スカートとか大丈夫か?」
ビスマルク「ええ、この長さなら何とか跨れるわ」
提督「そうか、ちゃんと棒を掴んでおけよ」
ビスマルク「ええ……楽しみね、Admiral」
提督「そうだな」
提督(ざっと見て7~8割は子連れの親子が乗っていて、残りが俺達含めたカップルのようだ)
提督(思ったより乗ってる人がいて少し安心した。ちょっと恥ずかしいから)
アナウンス『動き出しますので、しっかり掴まっていてください』
提督(アナウンスと共に、少しずつメリーゴーランドの馬と台が動き出した)
提督(音楽が流れ出し、他の乗客も楽しそうにしていた)
ビスマルク「Admiralー! これ楽しいわねー!」
提督「よかったなー!」
提督(無邪気なビスマルクの反応に俺も微笑む。そしてこのひと時に懐かしさを感じていた)
提督(俺も昔、母と一緒に乗って無邪気にはしゃいでたっけな……)
提督(昔のことを思い出しながら、はしゃいでるビスマルクを見て終わりまで過ごした)
――――――――――
―――――
ビスマルク「アトラクションは単純だったけど、以外と早くて爽快感があったわ」
提督「そうかそうか、楽しめてよかったな」
ビスマルク「次は何に乗る?」ソワソワ
提督「のんびり歩きながら決めよう、時間はたっぷりあるからな」
ビスマルク「そうね。じゃあまた、頼むわね」スッ
提督「はぐれないように、ね」ギュッ
ビスマルク「ええ」ニコッ
提督(上機嫌のビスマルクの相手をしながら、次のアトラクションを探して歩き始めた)
今日はここまでです
メリーゴーランドの乗り方でスカートの丈が長い人ってどうするのかなと思って調べたらこうして乗る場合があるんですね
http://i.imgur.com/Rezac8N.jpg
http://i.imgur.com/xQBIuC6.jpg
画像は画像検索で出てきたやつ
乙。
というか、スカートをはいた女性が馬に乗るときにする、一般的な乗り方やで>横乗り
古い恋愛マンガやドラマなんかでも、自転車二人乗りするときにこういう風に乗るシーンがあるし。
昨日言い忘れてましたが今日明日は親戚のところに行くので更新できません
隙見て書き溜め出来たらしときます
ちなみに自転車二人乗りの方は知ってたけど馬乗る時のことは知らなかったです
一応少し書けてたので投下します
イベントはE4ラスダンまでは来ました
――――――――――
【コーヒーカップ】
提督「お、コーヒーカップがあるじゃないか」
ビスマルク「……あの名前通りコーヒーカップの形をしたアトラクションのこと?」
提督「ああ、変わってるだろ?」
ビスマルク「ええ……何だかよく分からないけど、コーヒーカップによって回転速度が違う気がするわね」
提督「そこがこのアトラクションの醍醐味だったりするわけだが、乗ってみるか?」
ビスマルク「そうね……気になるし、乗ってみようかしら」
提督「OK、そうと決まればさっさと乗ろう」
ビスマルク「え、ええ」
ビスマルク(Admiralが何か楽しそう……というより、少し企んでいるようにも見えるわ)
――――――――――
―――――
ビスマルク(私達がコーヒーカップに乗り込んでしばらくすると、下の台の部分が動き始める)
ビスマルク「わりと動きはゆったりしているのね。少しのんびりしたい時に良さそうね」
提督「ここのは確かにゆっくりだな。でも、これだけだとアトラクションとしてはちょっと物足りない」
提督「そこでこの真ん中のハンドルがある」
ビスマルク「……もしかしてこれが、このカップ自体を回転させるためのもの?」
提督「正解。じゃあ試しに軽く回してみよう」グルリ
ビスマルク(Admiralがゆっくりハンドルを回すと、ゆっくりとコーヒーカップも回転を始めた)
ビスマルク「へー、これは中々面白いわね」
ビスマルク「これは回せば回すほど速くなるのよね?」
提督「おう、予想以上に速くなるから気をつけないと後で泣きを見る」
ビスマルク「つまり大規模な作戦で選択する甲乙丙のような感じね。怖いもの知らずで甲を選んで痛い目を見る……そんな感じかしら」
提督「何か違う気もするが……まあ、そんな感じだな」
ビスマルク「なら、ここは甲クラスの速さを体感するしかないわよね!?」
提督(まずい、何かビスマルクが凄いやる気になってる)
提督「ちょっと待って、どうしてそこで甲を選ぶんだ!?」
ビスマルク「決まってるじゃない、どれくらいの速さか分からないからこそここで挑むべきだと思うわ」
ビスマルク「大丈夫、本当にまずいと思ったらすぐに止めるから、ね?」
提督(そう言ってウインクをするビスマルク。この行動が俺にOKと言わせるための打算的な行動か素で行ったのかはわからない)
提督(けど、可愛かったので考えることをやめた)
提督「……やりすぎないようにな」
ビスマルク「ええ、気をつけるわ。じゃあ、行くわよ」グルングルン
提督(ビスマルクが回し始めると、どんどんカップの回転が速くなっていく)
提督「おーどんどん速くなるな」
ビスマルク「まだまだ、こんなものじゃないでしょう?」グルングルングルン
提督「ちょ、ちょっと? ビスマルクは大丈夫なのか?」
ビスマルク「まだまだ余裕よ。Admiralも余裕があるみたいね」
提督「こ、これくらいは……まあ、うん」
ビスマルク「じゃあ、もっともっと速くするしかないわね!」
提督(どうしよう、もうこれは止まる気がしない)
ビスマルク「行くわよー!」グルングルングルングルン
提督「うおおおっ!? もう景色とか速すぎてよく見えねえ!」
ビスマルク「もっと、もっとよ!」グルングルングルングルングルン
提督(楽しくなってきたのか、ハイテンションなビスマルクはとにかくハンドルを回し続けた)
提督「ちょっ、これ以上はキツイ! そろそろ止めて……」
ビスマルク「あら、私はまだまだ平気よ!」グルングルン……
提督(ああ、もうこれは終わるまで止まらない……)
提督(俺は止めるのを諦め、止まるまでこの高速回転を耐え続けるのだった)
――――――――――
―――――
近くのベンチ
提督(案の定、終わったころにはかなり気持ち悪くなっていた俺はビスマルクに肩を貸してもらいながら何とかベンチに座って、休憩をした)
提督「……す、少し落ち着いてきた」グッタリ
ビスマルク「ご、ごめんなさい……」
提督(あれだけ高速回転していたコーヒーカップに乗って気分が悪くならないって相当凄いなあと関心した)
提督「いいよいいよ……ああでも、背中さすってくれれば後は何とでもなりそうかも」
ビスマルク「そうなのね? じゃあ良くなるまでやってあげるわ……」
提督(俺のことを心配して気持ち悪さが引いていくまで優しく何度も背中をさすってくれた)
今はここまで
また後で投下します
ビス子可愛いなぁ
――――――――――
【お化け屋敷】
提督(気持ち悪いのがおさまった後、俺はビスマルクに提案してお化け屋敷に連れてきた)
提督(乗り物系ではないので気持ち悪くならないし、なにより脅かされた時のビスマルクの反応が見てみたいからだ)
ビスマルク「……暗いわね」キョロキョロ
提督「暗くないとお化けは驚かせられないからな」
提督(ビスマルクは今は落ち着いているようだ。それどころか左右を良く見て警戒をしているようだ)
提督「……別にそこまで警戒しなくてもいいんだぞ?」
ビスマルク「べ、別にそんなことはしてないわよ。あくまでこのアトラクションの中身が気になるだけよ」プイッ
提督「そうか、ならいいんだg――」
ドォン!
ビスマルク「ひっ……」ギュッ
提督(大きな音が聞こえた瞬間、ビスマルクが俺の腕に抱きついてきた)
提督「怖いのか?」
ビスマルク「そ、そんなわけないでしょ! 突然だったからびっくりしただけよ!」
提督「まあ確かに、びっくりはしたかな」ハハハ
提督(実は少し怖かったけど、腕にいい感触を感じて嬉しい気持ちの方が勝っていた)
――――――――――
―――――
提督(少し進むと、ビスマルクが足を止めて前方に指を差した)
ビスマルク「……あそこ、何かが出てくる気がしない?」
提督「古井戸か、確かに何かが飛び出してきてもおかしくは無いかな」
ビスマルク「……ねえ、一気に駆け抜けるのは駄目かしら?」
提督「ん、どうしてだ?」
ビスマルク「……その……怖い……から」ボソッ
提督「そうかそうか、確かに走って進めば怖いものを見るのも一瞬で済むし安心できるもんな」
提督「でもさ、ここでそれをしちゃうと多分克服する機会はしばらく訪れなくなっちゃうと思うんだ」
ビスマルク「……」プルプル
提督「ビスマルクは戦艦の中でも夜戦での活躍が凄まじくて、とても助かっている」
提督「だけど今までの夜戦は相手に追撃して、こちらは絶対有利の状況下だからそんな怖がらなくて済んでいる」
提督「けど、もしかしたらこの先夜戦による奇襲があって、その状況で何とかしなきゃならないときもあるかもしれない。そうなった時にどこから狙われるか分からなくて怖がっていたら大変だろう?」
提督(正直なところ、このおいしい状況をもう少しキープしていたいからと適当に言ってるので俺も自分で何言ってるのか分かっていない。こういうところは汚いなと常々思う)
提督(それに、実際そんな状況が起こったら即座に撤退するように言うと思うだろうし、戦いの中でビスマルクがそんな怖がるとは思えないけど)
ビスマルク「……そ、そうね」
提督「だからさ、克服のためだと思ってゆっくり歩きながら慣れていこう?」
提督「ほら、どうしても怖いなら俺にくっついててもいいからさ」
ビスマルク「……分かったわ……でも、足がすくんで動けなくなったら……その」
提督「?」
ビスマルク「……頭を撫でて。きっと少しは動けるように……なるかも」
提督「うん、分かった。約束する」
ビスマルク「……Danke schÖn」
提督「ところで、今撫でる必要はあるか?」
ビスマルク「……お願い」
提督「おう、任せとけ」ナデナデ
ビスマルク「んっ……」
提督(目を閉じてるけど、気持ち良さそうにしてるみたいだ。こっちはサラサラで綺麗な髪に触れてご満悦だな)
提督「そろそろ、進めそうか?」ナデナデ
ビスマルク「……もう少し」
提督「仕方が無いなー」ナデナデ
提督(こんな調子で、先に進む度に怖がるビスマルクを撫でて落ち着かせていた。外に出るまでは終始腕に抱きついたままで少し動きにくかったが、十分過ぎるほどいい思いが出来たので良しとした)
――――――――――
―――――
お化け屋敷の外
提督「ふー、これで終わりだな」
ビスマルク「や、やっと暗いところから出られて良かったわ」
提督「お疲れ、克服は出来そうか?」
ビスマルク「……まだ、もう少しくらい演習が必要みたい」
提督「そうか、まあ少しずつ克服していけばいいから、頑張れよ」
ビスマルク「ええ……なるべくならもう二度と来たくないけど」メソラシ
提督「ハハハ、そういうと思ったよ」
提督(……また今度、お化け屋敷に来てみるかなーと思う俺だった)
提督(ふと時計を確認すると、時間が正午を過ぎていた)
提督「そろそろ昼食にしようか」
ビスマルク「そうね……ほっとしたらお腹が空いたわ」
提督「じゃ、園内のレストランへ行くぞー」
ビスマルク「ええ、そうしましょう」
ビスマルク(……怖かったけど、Admiralと長い時間外でくっつけたから結果的に良かったかもしれないわね)
ビスマルク(どうせなら、最初の方の言い分がなければ良かったと思うけど……まだそこまで期待するのは難しそうね)クスッ
とりあえずここまで
また書けたら投下します
おつ
また少し投下します
――――――――――
【ジェットコースター】
提督(少し遅めの昼食を食べ、ビスマルクが次にジェットコースターに乗りたいと言っていたのでジェットコースターに乗ることになったのだが……)
ビスマルク「三時間待ちって……人気のアトラクションって凄いわね」
提督「ああ、まったくだ……」
提督「これに乗ろうとすると、多分帰る時間考慮すると乗れて一つだけだぞ。それでもいいのか?」
ビスマルク「それでも構わないわ」
提督「おう、そうか……」
提督(三時間……会話が持つか不安だな)
――――――――――
―――――
三時間後
提督(会話だけじゃ無理そうだと判断した俺はその後、適当なパズルゲームを見つけて二人で解きながら待つと気づいたら順番が回ってきた)
提督(俺が先に奥に座って、安全バーを下げるとビスマルクも俺の真似をしてちゃんと安全バーを下げて乗り込んだ)
ビスマルク「こんなもので、本当に飛ばなくて済むのかしら……」
提督「大丈夫だと思うぞ。ここのジェットコースターはまだ事故を起こしたことがないとか聞いたし」
ビスマルク「へー……安全設計がしっかりしてるのね」
提督「みたいだな」
ガタン
提督「お、動き出すみたいだな」
ビスマルク「少しびっくりしちゃったわ」
提督(ゆっくりと前方へ進むジェットコースター、急な坂を上って行く毎に少しずつ緊張してきた)
提督「この傾斜の部分って、少しずつやばいところに向かってる感じがしてちょっと怖く感じるんだが、平気か?」
ビスマルク「あら、私はワクワクしてきたわ」
提督「やっぱお前はこういうの好きなんだな……」
ビスマルク「ええ、楽しいわ」ニコッ
提督(その笑顔を見たタイミングで、ジェットコースターは頂点に達しようとしていた)
提督「そうか……羨ましい、かな」
提督(その時、ジェットコースターは一気に傾斜を降り始めた)
ゴオオオオオオオオオオ
ビスマルク「キャアアアア」
提督(うおおおおおお)
提督(ビスマルクは他の女性の声に混じって楽しそうな悲鳴を上げ、俺は無言でこのスピードとGに耐えていた)
提督(やべええええめっちゃ早くてこええええええ)
提督(傾斜を下った先は少しの間隔をあけて緩やかな傾斜が並んでいる、そこの上を通るたびにがくんがくんと揺れ、身体が持ち上げられる感覚がした)
ビスマルク(これは凄いわ! 並んで乗りたくなる気持ちが分かるわ!)
提督(うわああああ一回転する部分で上下逆転してて下に落ちそうな気がして怖いいいいい)
ビスマルク(こういうのもあるのね! 普段体験しない落下しそうな感覚が病みつきになりそうだわ!)
提督(とまあ、ビスマルクは十分に楽しんで、俺は終始怖い思いをしながら乗っていた)
――――――――――
―――――
提督「やっぱ慣れないな、ジェットコースターは」
ビスマルク「Admiralは苦手だったのね……」
提督「ああ、実はそうだったんだ」
提督「でも嫌いってわけじゃないし、乗ってればそのうち慣れるだろうって思って数年前は遊びに行くと必ず乗っていたが未だにな」
ビスマルク「……それなら、別に乗らなくてもいいんじゃないかしら?」
提督「何を言う、メイン中のメインに乗らないって何かもったいないじゃないか」
ビスマルク「……さすがによく分からないわね」
提督「まあそれはそれとして、もうそろそろ時間が時間だ。急いで本当のメインに乗ろう」ギュッ
ビスマルク「あっ……そ、そうね」ギュッ
提督(俺から手を握ると、ビスマルクは少し頬を赤らめた)
提督「自分からじゃないと、可愛い反応するんだな」ニヤニヤ
ビスマルク「べ、別にいいでしょう……」プイッ
提督(そっぽを向いてしまったが、俺が先導するとちゃんと付いてきてくれた)
提督(最後に乗るアトラクションは……混んでない事を祈ろう)
一旦ここまでにします
次のアトラクションとあと少し書いたら終わると思いますのでのんびりイベントでもしながら待っててください
――――――――――
【観覧車】
ビスマルク「へー、中々いい眺めね」
提督「そうだな、さすが大きな観覧車ってだけはある」
提督(俺とビスマルクは外をじーっと眺めて景色を楽しんでいた)
提督(奇跡的にあまり乗る人がいなかったので、すぐに乗ることが出来たのは幸いだった)
ビスマルク「……」
提督(電車の車窓から見ていたのと同じくらい、不思議とその様子は絵になっていた)
提督(俺はまた少しの間、見惚れていた)
ビスマルク「そろそろ、この楽しい時間も終わりなのね」
提督「……そうだな」
提督(ビスマルクは、もう少しこうして楽しんでいたいと思っているのかもしれない。それは俺も同じだ)
提督(だけど、楽しい時間はすぐに終わってしまう。このままじっとしていてもすぐに終わってしまうのだろう)
提督(……初デートなんだ、最後くらいきっちり決めるって決めたんだから、やるぞ)
提督「なあ、ビスマルク」
ビスマルク「何かしら?」クルッ
提督「……こっちを向いたまま、目を閉じていてくれないか?」
ビスマルク「……分かったわ」
提督(ビスマルクは察して、目を閉じる)
提督「……」ガシッ
提督(俺はとても緊張していた。肩を優しく掴むところまではいいが、中々恥ずかしくて先に進めない)
提督「い、行くぞ……」
提督(俺はあえてここで宣言をし、しないといけないと自分に思い込ませる。こうでもしないとちゃんと出来そうに無いと思ったからだ)
提督「……」グイッ
提督(顔をゆっくりと近づけ……どんどん距離をつめる。そして――)
提督(――ビスマルクへキスをした)
――――――――――
―――――
提督「……」
ビスマルク「……」
提督(どれくらいの時間が経過したか分からない。ただただやめるのが勿体無くて、ずっと唇を重ね合わせ続けていた)
ビスマルク「んっ…………な、長すぎ、よ」
提督(ビルマルクが先に離れて、顔を赤らめながら言う)
ビスマルク「でも……ちゃんとしてくれて、嬉しいわ」ギュッ
提督「……どういたしまして」ナデナデ
ビスマルク「でも、まだまだ時間はたっぷりあるわよね?」
提督「観覧車はまだまだ半分も行ってないな」
ビスマルク「じゃあ今度は……私からよ」ガバッ
提督「うおっ!?」
提督(ビスマルクは俺の膝の上に前から座り、逃げ場を無くす)
ビスマルク「他のことが思い出せなくなるくらい、いっぱいしましょう。Admiral」ニコッ
提督「……ああ、そうしよう」
――――――――――
―――――
ビスマルク「…………………ふぅ」
提督(先ほどから俺とビスマルクは)
ビスマルク「……」チュッ
提督(ビスマルクが呼吸をしたいときに離れて)
ビスマルク「…………………ふぅ」
提督(少し経つとまたビスマルクの方からキスをしてくる)
ビスマルク「……」チュッ
提督(何度繰り返したか分からないが……)
ビスマルク「…………………ふぅ」
提督(二人ともそんなことを考えなくなるくらいにキスに夢中になっていた)
ビスマルク「……そろそろ飽きた?」
提督「飽きるわけ、ないじゃないか」
ビスマルク「そうよね、後少ししかないけど……もう少しだけ」
提督「ああ、もう少しだけ……」
提督(この後、かなりギリギリのところでやっと気づいて、慌ててやめたのは言うまでもなかった)
――――――――――
【帰り】
電車内
ビスマルク「……」スースー
提督「疲れて寝ちゃったか」
提督(……俺も疲れたけど、このまま寝たら乗り過ごしそうだな)
提督(後はもし最寄り駅着いて起きなかったらどうしようか……まあその時はその時だな)
提督(俺は起こさないようにそっとビスマルクの頭を撫でながら、最寄り駅に着くのを待っていた)
終わり
本編はここまで
おまけをちょっとだけ書くのでお待ちください
乙っす
乙
おまけ書きます
おまけ
――――――――――
【その後・写真騒動】
夜
鎮守府 執務室
提督「よし、これで終わりだな」
ビスマルク「お疲れ様、Admiral」
提督「ビスマルクもお疲れ」
ビスマルク「ええ」
ビスマルク「ところで、肩がこってたりしない?」
提督「実は結構こってる」
ビスマルク「なら、私がマッサージしてあげるわ」
提督「おお! 是非頼むよ」
――――――――――
―――――
提督(応接用のソファに座って、ビスマルクがその後ろから肩を揉んでくれる)
提督「あー疲れが取れるー」
ビスマルク「気持ちよいのね、それなら良かったわ」モミモミ
ビスマルク「でも、こんなになるまで放置しちゃ駄目よ」
提督「分かった、その時はまたお願いするよ」
ビスマルク「ええ、その時は遠慮なく言ってね」モミモミ
ビスマルク「……こんなものかしら」
提督「だいぶこりがほぐれた気がする。ありがとう」
ビスマルク「お礼はいらないわ。ただ……」
提督(ビスマルクが俺の横に座り、顔を近づけてくる)
ビスマルク「また、キス……しましょう?」
提督「……いいぞ」
提督(俺とビスマルクは腕を回して、顔を近づけ、軽いキスをする)
ビスマルク「んっ……ふぅ」
提督「……ふぅ」
ビスマルク「もう一度……」
提督「ああ……」
コンコンコン
提督(顔を近づけ、する直前というタイミングでドアが叩かれる)
???「提督、今入っても大丈夫でしょうか?」
提督「ちょ、ちょっとまってくれ!」
提督(慌ててビスマルクは席に戻る。俺は閉めた鍵を開けると少しして加賀が入室してきた)
加賀「失礼します」
提督「あ、ああ……何の用かな?」アタフタ
加賀「実は……今日こんな写真が艦娘達の間で流出されているのを見つけました」ピラッ
提督「どれどれ……え」
ビスマルク「……ええっ!?」
提督(加賀から渡された写真は、俺とビスマルクが執務室でキスをしている時の写真だった)
加賀「この写真は二航戦の蒼龍が隠し持っていたのを見つけたので没収しましたが……出所はきっと彼女かと」
提督「……加賀、とりあえず青葉を捕まえて連れてこい」
加賀「分かりました。任せてちょうだい」
加賀「索敵機……発艦」ヒュン
彩雲妖精「マカセロ!」ビューン
加賀「では、行って参ります」
提督「ああ、頼む」
ガチャ バタン
ビスマルク「……昨日、戸締りちゃんとしたわよね?」
提督「ああ、ちゃんとしたはずだが……まさか隠しカメラ?」
ビスマルク「……徹底的に、探しましょう」
――――――――――
―――――
提督(俺とビスマルクが隠しカメラを見つけたのとほぼ同時に、加賀が青葉を捕まえ連行してきてくれた)
提督「青葉……このカメラを仕込んだのはお前か?」
青葉「あ……はいそうです」ガタガタ
提督「いつから仕込んでいたんだ?」
青葉「えっと……お二人がいない間にこっそりと」
提督「おかしいな……鍵はしっかりかけておいたはずだが」
青葉「……」
加賀「黙っていると、きっともっと厳しい処分を下されるとおもうわよ?」
青葉「えっと、実は……スペアキーをこっそり作ってありまして」ゴソゴソ ジャラ
ビスマルク「い、いつの間に?」
提督「……とりあえず、それは没収だ」
加賀「そういうことだから、諦めなさい」パシッ
青葉「あーせっかくのスペアキーが!」
ビスマルク「これは、鍵をなくしたときの代理品として有効活用させてもらうわ」
提督「そうしよう……で、お前への処分だが……」
青葉「そ、その前に一つ言わせてください!」
提督「……言ってみろ」
青葉「青葉は確かにカメラを仕込んで盗撮はしましたが、これを企画したのはプリンツさんなんです!」
加賀「!?」
ビスマルク「!?」
提督「プリンツが?」
青葉「は、はい……ビスマルクさんが司令官とどれくらい親密なのか興味を持っていたけど本人から直接は聞きにくい……それで青葉に協力して欲しいと頼んできたのですよ!」
提督「……後でそこのところはプリンツから聞くとして、何故この写真が他の艦娘の間で出回ってるんだ」
青葉「えっと……それはですね……」メソラシ
ビスマルク「言わなかったら明日の訓練で標的艦にするわよ」
青葉「ひいい!?」
提督(俺よりも気が立ってるな……)
加賀(相当あの写真の流出が嫌だったようね)
青葉「えっと……これをプリンツさんにプレゼントした後、気づいたら数人ほどこの写真を欲しいと言ってきたので……プリントアウトして渡しちゃいました」
提督「……よし、その艦娘も全員こっちに連れてこい。あとそのデータはちゃんと消しておくように」
提督「一時間以内に終わらなかったら、罰が酷くなると思ってくれ」
青葉「は、はい! 青葉、迅速に解決します!」
加賀「私も同行します」
提督「ああ、頼んだぞ」
――――――――――
―――――
提督の部屋
提督「あー疲れた。まったく、そっとしておいて欲しい」
ビスマルク「そうね……まさか盗撮されるなんて思わなかったわ」
提督(あの後、プリンツと写真を欲しがっていた連中を全員呼び出して説教をした。盗撮は良くないことだし、盗撮した写真を面白がって広めることも良くないことだから、詳しくそのことについて話し、その後罰を与えた)
提督(プリンツに対しては、それくらい本人から聞けばいい。わざわざ青葉にこっそりこういうことをさせるなと言って同じく罰を与えた)
提督「まあ、後は本人達が反省してそれを活かして繰り返さなければいいだけだから、見守っていこうか」
ビスマルク「そうね……ふああ」
提督「遅いし、もう寝るか……」
ビスマルク「そうね、Gute Nacht.」
提督「おやすみ……ビスマルク」
提督(疲れていた俺とビスマルクは身を寄せ合いながら、眠りについた)
おまけ 終わり
以上、ビス子とのデート回でした
キスシーンとか全く書いたこと無かったのでそういうところも書いてみました
また思いついたら別な艦娘で書いていくので、その時もよろしくお願いします
読んでくださり、ありがとうございました
HTML依頼してきます
リベッチオ「マエストラーレ級駆逐艦リベッチオ、着任しました!」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1439624702/)
こちらは昨日途中で思いついて書いたものです。よかったらどうぞ
おつおつ
いちゃらぶいいぞ
艦これ次スレ
瑞鳳「鳳翔さんが寝てる」鳳翔「……」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1439817586/)
よかったらどうぞ
乙
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません