カヲル「シンジくんはムーミンに似てるよね」 (63)

シンジ「カヲルくんこそ、スナフキンに似てない?」

カヲル「そうかい?旅人というのはいいね・・・」

シンジ「あと、アスカはちょっとミイに似てる気がする」

アスカ「はあー!?なんでわたしがあんなタマネギなのよ!」

シンジ「そういうとこだよ、あはは」

なんて他愛もない会話をしていたのだが、
彼らはこのあと自分たちの身に何が起こったかを理解するのにかなりの時間を要することとなる。

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ムーミン「うぅーん・・・あれ?知らない天井だなぁ」

ある朝、小さなムーミントロールがなにか気がかりな夢から目を覚ますと、
自分が見知らぬ寝床の中で、細長い手足をもつ奇妙な一匹の生物に変わっているのを発見した。


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ムーミン「・・・!?!?!?わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ドササッ

隣に部屋があるのだろうか?これまた知らない女の声が聞こえた。

ミサト「シンちゃーん?あらあら、珍しく今日は寝坊しちゃったのね」

ムーミン(だ、誰だろう?)

ムーミントロールは不気味な手足を操って恐る恐る扉を開けた。
扉の前には自分と同じような奇妙な生き物がたっていた。

ミサト「おはよう。さ、早くしないと訓練の時間に間に合わないわよ!ふあーあ・・・」

ムーミン「あ、あのー・・・あなたは誰?」

ミサト「ええ?もーシンちゃんったらまだ寝ぼけてるの?」

ムーミン「僕はシンチャンじゃなくてムーミントロ・・・」

そのときだった。
大きな叫び声がムーミンの言葉をさえぎってしまった。

ミイ「ぎゃああああああああああーーーーー!?!?何よこれえ!」

ミサト「アスカー、日曜の朝っぱらから大声ださないの!ご近所迷惑でしょー」

ミイ「!誰ッ誰かそこにいるわけ!?かか・・・かかってきなさいよぉ!」

隣の部屋の扉が盛大に開けられ、中から長く茶色い毛を生やした奇妙な生物が出てきた。


ミイ「ひい!二匹もいるじゃない!なんなのよ、アタシに何をする気!?」

ミサト「シンジくんもアスカも一体どんな夢を見たの?若いっていいわねー。ワタシナンテサイキンゼンゼンユメナンテミナイ・・・」

ムーミントロールは茶色い毛の生物に接近した。

ミイ「いやっ来ないで」

ムーミン「君、もしかしてミイかい?」

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シンジ「うーん・・・あれ?ここどこ」

ある朝、碇シンジがなにか気がかりな夢から目を覚ますと、
自分が見知らぬ寝床の中で、太く短い手足をもつ奇妙な一匹の生物に変わっているのを発見した。

シンジ「・・・!?!?!?わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ドササッ

ムーミンママ「あら、ムーミン起きたのね。朝ごはんができてますよ。」ニコ

シンジ「わああ!化け物」

カバのような生物が、声を発している。

ムーミンママ「ムーミン?どうしたの、怖い夢でも見た?」

不気味な生物はやさしい語調で語りかけたが、シンジは取り乱して話を聞ける常態ではなかった。

シンジ「助けて!助けてよ母さーーーーーーーーん!」


ムーミンパパ「どうしたね?朝から大声をだして・・・」

カバのような生き物がもう一匹、しかもシルクハットを被ったやつが直立二足歩行で近づいてきた。

シンジ「うわあああ!来るな!こっちに来ないで!」

シンジは感情に任せて周りにあるものを生き物めがけて投げた。

ムーミンパパ「わわっどうしたんだ、とにかく落ち着きなさいムーミン!」

シンジ「助けてえ!」ドンッ

ムーミンパパ「うおっ・・・」ドサッ

ムーミンママ「パパ!」

シンジは不気味な生き物を突き飛ばして走り出し、外へ逃げ出した。

外にはのどかな野原が広がっていた。

シンジ(ここは・・・第三新東京市じゃない!ていうか、日本じゃない!)

シンジは混乱して涙を浮かべ、あてもなく走りつづけた。

ドシンッ!

シンジ「うわっ」ドサッ

アスカ「きゃあ!」ドサッ

シンジ「いたた・・・ごめんなさい・・・」

アスカ「きゃあああ!また変なのがでた!怖いよー!」ガクブル

目の前で小さな玉ねぎのような生き物が、ぶるぶる震えていた。
よく見てみると、シンジはその生き物に見覚えがあった。


シンジ「あれ・・・これってもしかしてミイ?ムーミン谷の??」

その言葉を聴いて、玉ねぎのような生き物はシンジをじっと見つめる。

アスカ「え?まさかムーミン・・・ていうか・・・あんた、ばかシンジ?」

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ムーミン「何がなんだかわからないけど、どうやらここはムーミン谷じゃなさそうだね」

ミイ「あたしゃさっさとこんなとこ出て行きたいわねっ気持ち悪い体になっちゃって!」

リツコ「二人とも、私語はそれくらいにしなさい。そろそろハーモニクステストを開始するわ」

ムーミン「あっごめんなさい・・・でも、何をすればいいの?」

リツコ「?いつもやってるでしょう?早くテストプラグに搭乗して」

ミイ「ムーミン、この中に入るみたいよ」

ムーミン「へんてこだなぁ・・・えっふたを閉じちゃうの?」

ゴポゴポゴポ・・・

ミイ「ぎゃあ!水が!ちょいとアンタたち!アタシたちを溺れさせようとしてるんじゃないでしょーね!」

ムーミン「わああああ助けて」

レイ「碇くん、セカンド、落ち着いて」

リツコ「???LCLよ?二人とも、どうしたの」

ミサト「なんか今日はおかしいのよ、二人とも・・・」


マヤ「せ、先輩・・・セカンドチルドレンとサードチルドレンのシンクロ率が共に0.000%です!」

リツコ「なんですって!?」

ムーミン「ごぼごぼ・・・」

ミサト「テストは中止よ!テストプラグからパイロットを出して!」

ウィーン・・・ザヴァ・・・

ムーミン「げほげほ・・・死んじゃうかと思ったよ」

ミイ「もー怒ったわ!めちゃくちゃなことする道理なんてないのよ!」プンプン

ミサト「二人とも本当にどうしちゃったのよ・・・いつもはちゃんとできてたのに」

レイ「碇くん、今日、変」

ムーミン「イカリクン?違うよ、僕はムーミントロールだよ」

レイ「むーみん・・・?わからない・・・碇くんは、人間・・・」

ミイ「わかんないのはこっちよ!まったくもう」

リツコ「今日はもう帰っていいわ・・・ああもう、勝手にしなさい」ツカツカ

ムーミン「怒らせちゃったみたい・・・僕たち悪いことしたのかな」

♪♪♪~

そのとき、ハーモニカの音がムーミントロールの耳に届いた。

ムーミン「・・・!これは、ハーモニカだね?」

レイ「さあ・・・知らない」

♪♪♪~

よくクロスさせようと思ったなwカオスすぎるwww

期待

バカシンジがカバシンジに……
とりあえず期待

音のするほうを見ると、銀色の毛を生やした痩せっぽちの生き物がいた。
ムーミンやミイの姿に同じく奇妙極まりない姿だったが、
不思議と嫌悪感をもよおすものではなかった。
ムーミンは彼を見つけるなり、彼のそばへ駆け寄った。

ムーミン「スナフキン!スナフキンでしょ?」

ハーモニカの音がやみ、銀毛の生物はムーミンを見つめる。

スナフキン「やあ、ムーミン。久しぶりだね」

ムーミン「僕、ずっと君に会いたかったんだよ・・・まさかこんなところで会えるなんて」

スナフキン「人を待つものじゃないよ。君はその間自由でいられなくなる」

ムーミン「君にない日々なんて、僕にはどうしたって自由じゃないんだもの」

ムーミン「僕は毎日だって君と一緒にいたいんだ。だから好きで待ってるんだ」

スナフキン「まいったな・・・僕は君に我慢してほしくない」

ムーミン「わかってるよ、僕は旅する君が好きなんだ。だからさっき言ったことは嘘なんだ」

ムーミン「本当は長い旅をして帰ってきた君に、毎日会いたいんだよ」

ミサト「う~ん、いつものシンちゃんと渚くんに見えるんだけどねぇ・・・な~んか言ってることがおかしいのよ」


ミイ「スナ~フキ~~ン」タタタッ

ミイ「スナフキン、あたし達こんな妙ちきりんな格好になっちゃってさ。
    元に戻る方法ないかしら?可愛いあたしに早く戻りたいわ!」

スナフキン「体なんてたいした問題じゃないさ。手と足さえ使えれば、どこへでも行けるからね」

スナフキン「どんな見た目だって、僕は僕でムーミンはムーミン、ミイはミイさ」

ムーミン「そうだね・・・僕、ひと目でスナフキンだってわかったよ」

ムーミン「毛の色が銀色でも、細長い体でも・・・君は素敵だからすぐわかるよ!」

スナフキン「ありがとう、ムーミン。君も変わらず気持ちの良い友人だ」

レイ(碇くんもセカンドもフィフスも、別の人みたい)

レイ(いつもの碇くんが、いい)

レイ「・・・んっ」ビクッ

レイ(わたしも・・・どこか、変?)

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アスカ「あんたがムーミンで、あたしがミイになっちゃったってこと!?」

アスカ「どーゆーことよ、説明しなさいよバカシンジ!」

シンジ「僕だってわかんないよ・・・」


アスカ「あんたとカヲルが昨日変なこと言ったからじゃないの!?」

シンジ「そうかもしれないけど、こんなことってありえないじゃないか!」

アスカ「あーもう嫌!使徒だけでもやっかいなのに、どうしてこんなめに!」イライラ

♪♪♪~

そのとき森の方から鼻歌が聞こえた。

シンジ「!これは・・・」

シンジは音のするほうへと駆け出した。

シンジは音の主を見つけた。
古い緑の帽子とレインコートを身につけた少年が、森の中で寝そべっていた。

シンジ「カヲルくん!」

少年はゆっくりと起き上がり、シンジのほうを見た。

カヲル「・・・!シンジくん?シンジくんなんだね?」

シンジ「カヲルく~ん!」

シンジはたまらなくなって、涙をこぼしながらカヲルのもとへ走った。

シンジ「ぐす・・・カヲルくんもこの世界に来てたんだっ・・・僕・・・」

カヲル「シンジくん・・・怖い思いをしたんだね」

アスカ「ちょっとぉ!あたしとの再会よりも感動的にしちゃって、ムカツクわねバカシンジ!」

カヲル「セカンド、シンジくんは怯えてるんだ。あまり怒らないでやってほしい」

シンジ「アスカはさっきから怒りっぱなしだよ!僕のせいでこんなことになったってね・・・」ニヤニヤ

アスカ「むむぅ・・・#」

アスカ「まーいいわ!あんた、どうしてこんなことになったか知らない?」

カヲル「残念ながら、僕にも全く見当がつかない・・・」

アスカ「やっぱりね・・・とりあえず、状況を整理しましょ」

アスカ「まず、昨日シンジとカヲルはムーミンの話をしていたわね」

アスカ「シンジはムーミン、カヲルはスナフキン、あたしはミイに似てるって」

カヲル「そして現在、僕達はその通りのキャラクターになってしまっている」

アスカ「そこが最大の謎よ・・・」

アスカ「『あたし達が本物のキャラクターになった』のか『あたし達とムーミン達の人格が入れ替わった』のか!」

シンジ「僕達の元居た世界にムーミン達がいるかもしれないってこと?」

カヲル「その可能性は高いと思うな・・・魂と肉体は分離できるから」

アスカ「はあ?なんでそんなこと断言できるのよ、魂と肉体が分離できるって!」

カヲル「!あっ・・・いや、根拠はない。僕がそう信じてるだけさ」

アスカ「ふーん・・・まぁないとも言い切れないわね。こんな不可思議なことが現に起こってるし」

アスカ「『人格入れ替わり説』を考えると・・・原因はあたし達だけじゃないのかも」

シンジ「どういうこと?」

アスカ「あんたバカァ?さっきあんたが言ったように、あんなことぐらいで異世界に行くなんておかしいでしょ」

エヴァとムーミンの共通点ってなんだ?

アスカ「いくつかある世界のうち一つに、あたし達と入れ替わったムーミン達が実在するとしましょう」

アスカ「その別の世界にあたし達はいて、あるアクションをした・・・たぶんムーミンの話をしたこと」

アスカ「でもそれだけじゃあたし達の一方通行にすぎない。橋渡しが必要なはず」

アスカ「時間軸はわからないけど、ムーミン達もあたし達に近づくようなアクションをしたとすれば」

アスカ「2つの世界がリンクして、相互交換を起こす・・・かも?なんて」

カヲル「でも、そんなささいな行動で2つの世界がリンクするとは思えないな」

アスカ「何よっだったらアンタ考えれば!?」

カヲル「いや、ごめんよ。君の考えには同意するよ」

カヲル「ただ・・・もっと別の、大きな要因があるような気がするんだ」

シンジ「とにかく、入れ替わる前のムーミン達の行動を調べようよ」

シンジ「こっちの世界には魔法とかあるみたいだしさ」

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ムーミン「僕はここに来る前に、確か不思議な帽子を見つけて・・・かぶったんだ」

ミイ「あっ!あたしもよ!黒くて古そうなシルクハットだったわ!」

ムーミン「そう!僕がかぶったのもそれだ!」

スナフキン「・・・それで署長さんは触らなかったんだな」

ミイ「どういうこと?」


スナフキン「僕がムーミン谷に帰ってくると、その帽子のそばに署長さんが立て札を立てていたんだ」

スナフキン「『この帽子触れるべからず』って」

スナフキン「だから僕はその立て札を壊して、帽子をかぶったんだ」

ミイ「え!なんでそんな馬鹿なことをしたのっ」ガガーン

スナフキン「僕は指図されるのが嫌いなんだ」

スナフキン「僕が帽子をかぶるのもかぶらないのも、僕自身が決めることだ」

ミイ「そういうとこわかんないわね」

ムーミン「スナフキンは看板とか立て札が大嫌いなんだよね・・・署長さんびっくりしただろうな」

ムーミン「とにかく、僕らが同じ帽子をかぶったってことは、そのせいかも」

ミイ「きっとそうよ!あの帽子は魔法の帽子だったんだわ!」

レイ・ミサト「???」

スナフキン「だとしたら、元々のこの体の主はどうなったのだろう?」

ムーミン「僕達の体のほうに行っちゃったのかなあ」

ミイ「面倒なことになったわねぇ、あたし達だけの問題じゃないなんて!」

ムーミン「どうしたらいいんだろう・・・」

スナフキン「・・・君達が戻りたいのなら、この体の持ち主やこの世界について調べる必要があるね」

スナフキン「この世界に魔法使いがいれば、元の世界への行き方を知っているかもしれない」


ミイ「あんたは戻りたくないわけ?」

スナフキン「僕はもうしばらくこの世界に居たいかな・・・でも、君達の手伝いもしたい」

スナフキン「それにいつかは、ムーミン谷の皆に会いたくなるだろうから」ニコ

ムーミン「スナフキン・・・!」

こうして、各自情報集めに励んだ。

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<ムーミン屋敷にて>

フローレン「ええっムーミンがパパを突き飛ばした!?」

ムーミンママ「そうなの・・・まるであの子じゃないみたいで、心配だわ」

スニフ「うっわあ、僕聞いたことあるよ確か・・・家庭内暴力ってやつだ!」

フローレン「ムーミンはそんな子じゃないわ!きっと何か理由があるのよ」

フローレン「わたし、ムーミンを探してきます」

スニフ「じゃあ僕も行こうかな、ちょっと心配になってきたし」

フローレンとスニフはムーミン屋敷を後にして、あちこちを探し回った。

スニフ「あっフローレン、あそこにいるのムーミンじゃないかな?」

フローレン「ミイとスナフキンも一緒にいるわね」

フローレン「ムーミーーン!」

フローレンはシンジたちのもとへ手を振りながら駆け出した。

シンジ「あれは・・・ムーミンのガールフレンドのフローレンかな」

アスカ「ちょうどいいところに!あの子なら協力してくれそうだわ」

シンジ「でも、訳を話して信じてもらえるかどうか・・・」

戦え ムーミン一家かな

フローレン「ムーミン!聞いたわよ、起きるなり大声上げてパパを突き飛ばしたんですって?」

スニフ「どうしちゃったのさ、君らしくない」

シンジ「あ、あの・・・僕はムーミンじゃないんだ」

アスカ「あたしはミイじゃないし」

カヲル「僕もスナフキンじゃない」

フローレンとスニフは顔を見合わせて、クスクス笑いだした。

フローレン「きゃはっ何を行ってるのムーミン!あなたはどこからどう見たってムーミン以外の何者でもないわよ!」

スニフ「ミイとスナフキンまで真面目な顔して冗談行っちゃってさ、フフフ!さすがにそんなの信じられないね」

シンジ「嘘じゃない、本当なんだよ」

フローレン「だーめ!他人のふりしようったって無理よ。わたしがついててあげるから、ちゃんとママとパパに謝りましょ」

アスカ「本当なんだってば!あたし達は別人なの」

スニフ「だったら証拠を見せてよ。君たちがムーミンとミイとスナフキンじゃないって証拠をさ!」

シンジ「えっと・・・じゃあ、僕の手料理を披露するよ!ムーミンは料理しないでしょ?」

フローレン「えー?確かにムーミンが料理するなんて聞いたこともないけど、だからといってそうじゃないとも・・・」

アスカ「あ!あたしは英語とドイツ語が話せるわよ!」

スニフ「エイゴとドイツゴって何?」

フローレン「ここいらじゃ聞いたことないわね・・・ミイってばわざと意味不明なこと言ってるのね」

アスカ「ぐぬぬ・・・」

カヲル「だったら」

カヲルはシンジの肩に両手を置き、顔を寄せた。

シンジ「えっちょ、ちょっとスナ・・・じゃない、カヲルくん?」

アスカ「あっあんた何してんのよ!?//」

カヲル「君達、僕はシンジくんのために死ねるのなら本望なんだ。
     彼のためならば生きたまま身を引き裂かれたって構わない・・・!」

カヲル「スナフキンにそんな覚悟があるのかい?」

シンジ「か・・・カヲルくん・・・っ?#」

カヲルの言葉を聴いた途端、フローレンとスニフの表情はまるで氷姫に見つめられたかのように凍りついた。
フローレンは毛の色を紫に変え、ガタガタと震えだした。

フローレン「あ、あなたたちは・・・ムーミンとスナフキンじゃないわ!」

シンジ「!信じてくれるの?」

フローレン「だってスナフキンはあんな気持ち悪いこと言わないし、それでムーミンも嬉しがるはずないもの・・・!」

スニフ「正直ドンビキだよ、寒気がする・・・君たちどこの誰なの?」

カヲル「」

カヲル「・・・」ジワッ

シンジ「カヲルくん!泣かないで、君の気持ちはちゃんと僕のここ(胸)に伝わったから!」アセアセ

アスカ「そ、そうよ!ちょっとホモくさい上に愛が重かったけど、あんたは100%良いやつだわっ」アセアセ

カヲル「いいんだ・・・シンジくんのためなら、これしきのこと・・・」グスン

何これ面白い


カヲル「スナフキンは気持ち悪い僕と入れ替わってしまったようなんだ、わかってもらえたね?」

スニフ「うん、すっかり信じるよ君達のこと!」

シンジ(ああ、A.T.フィールドでカヲルくんの傷ついた心を守ってあげられたら・・・)

カヲル「何とかして戻りたいのだけど、力を貸してもらえないかな?」

フローレン「そういわれても、わたし達だけじゃ何も・・・」

フローレン「とりあえず、お兄さんとムーミンパパに相談してみましょ」

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ムーミン「あのう、僕達はいったい誰に見えてるんですか?」

ミサト「・・・はぁ」

ミサト「いい加減にしなさい。リツコ相当怒ってたでしょ?ここは遊ぶところじゃないのよ」

ミイ「あたし達だって薄々そうだろうなってわかってるのよ!でも何もわからないんだか仕方ないでしょ!?」

スナフキン「ミイ、落ち着いて」

スナフキン「お願いです、騙されたと思って僕達の質問に答えてください。そうすれば納得しますよ」

ミサト「まったく何なのよもう・・・わかったわ、何でも聞きなさい」

ムーミン「僕達は誰だと思われてるんですか?」

ミサト「あなたが碇シンジくん、あなたが龍丞・アスカ・ラングレー、あなたが渚カヲル・・・そう思ってるわ」

スナフキン「僕達はここで何をしているんですか?」

ミサト「あなたたちはエバーのパイロットで、使徒と戦うために日々ここで訓練を積んでるの。実戦経験もあるわ」

ムーミン「エバー?シト?何なんですかそれは・・・」

ミサト「えっと、エバーは」

レイ「汎用人型決戦兵器、人造人間エヴァンゲリオン。わたし達はこれに搭乗して操作し、使徒を撃退します」

>龍丞・アスカ・ラングレー

すんません、惣流か式波か決められなかった
テレビとも映画とも違う世界だし、いっそ苗字変えちゃおうかなって・・・

了解。続けて

ミサト「そ、そう!そして使徒ってのはこの第3新東京市に襲来する謎の巨大生命体のこと!」

ミサト「エバーでないと使徒は倒せないし、エバーを操縦できるのはあなた達だけなのよ」

ムーミン「えっ、どうしてもシトと戦わなくちゃ駄目なんですか?!」

ミイ「なんとかして説得できないの?」

ミサト「そんなこと言われたって使徒は話せやしないし、人類が滅ぼされてしまうわ!」

ムーミン「大変な世界に来ちゃったみたいだ・・・」

ミイ「どうするのよ、あたし達さっきみたいなこと絶対に無理よっ」

スナフキン「いざと言うときは彼らの代わりをしなくちゃいけないかもしれないな・・・」

ミサト「だからねぇ、皆・・・気持ちはわかるけど、現実逃避なんてしてる間はないのよ!」

ムーミン(そんなこと言われても・・・何がなんだかさっぱりなんだもの)

スナフキン「僕らの名前に心当たりはありませんか?僕はスナフキン、彼はムーミントロール、彼女はミイ」

ミサト「本当にいい加減にして!ムーミンは外国の小説でしょ?架空の人物よ!」

ミサト「もう知らない!気が済むまでふざけてればいいわ!」プイッ

ミサトは怒って去ってしまった。

レイ「3人共、何か企んでるの?」

ムーミン「とんでもない!僕達は嘘なんかついてないんだよ、信じてお願い!」


ミイ「あの人、ムーミンが小説の登場人物だって言ってたわね」

スナフキン「それが手がかりかもしれないな・・・君、この世界に図書館はあるかな?」

レイ「え・・・ええ、市民図書館があるわ」

ムーミン「よし、じゃあそこに行ってみよう!君、名前は?」

レイ「わたしは・・・レイ。綾波、レイ・・・」

ムーミン「レイちゃんか、図書館まで案内してもらえないかな?」

レイ「・・・ええ」

レイ(碇くんじゃ・・・ない?)

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ムーミンパパ「何だって!?それは本当なのか?君が・・・ムーミンじゃない?」

シンジ「そうなんです。たぶんムーミンとミイとスナフキンは、僕らと入れ替わっちゃったんだと思うんです」

ムーミンママ「まあ・・・おかしいと思ったわ。あなた、びっくりしたでしょう」

シンジはムーミンパパとママに頭を下げた。

シンジ「さっきはごめんなさい・・・何がなんだかわからなくて、混乱したんです」

ムーミンママ「いいのよ、ある日突然別の世界に来たりしたら驚いて当然だもの。ねぇ」

シンジ(良い人だなぁ・・・##)

アスカ(お母さんみたい・・・##)

カヲル(これが母性というものなのか・・・僕にはないものだ・・・)

スノーク「何だって・・・こ、これはすごい発見だぞ!どの本にもこんな事例は書いてない!研究しなくちゃ・・・」

フローレン「もう、お兄さんったら!深刻な問題なのよ!」

スノーク「わかってるよ・・・とっとにかく君達の元の世界について教えてくれないか?何でも良いから!」

シンジ「えっと・・・なんていうか、あなた方は僕達の世界では小説の登場人物なんです」

スノーク「僕らが登場人物だって?!主人公は誰?」

シンジ「む、ムーミンです。たぶん・・・」

ムーミンパパ「私たちの世界が本の中ということか?
        この世界の外にはまた別の世界がある・・・?私の中の何かが騒ぎ始めたぞ・・・!」ゾクゾク

ムーミンママ「まあまあ、冒険ならわたしも連れてってくださいな」

アスカはスノークに尋ねる。

アスカ「ねぇ、さっきどの本にも~とか何とか言ってたわね。本があるの?」

スノーク「ああ、みんな本を読んでるし、この屋敷にもたくさんあるよ」

カヲル「本の世界の中の本か・・・見せていただいてもいいですか?」

ムーミンパパ「どうぞどうぞ、屋根裏部屋にたくさんあるだろう。案内しよう」

シンジたちは屋根裏部屋へ上った。
そこは誇りまみれで、大きな本も小さな本も山積みになっていた。

続き気になるなあ

ここでの打ち切りはスゲー気になるわ


シンジ「わあ、すごい量だ・・・これ全部読んだんですか?!」

ムーミンパパ「はは、いや残念ながらとても読みきれないよ」

ムーミンパパ「私は本が好きでね、本とあらば何でも欲しくなるんだ」

スノーク「ここは本当にいろんな本があるからね、僕もずいぶんお世話になってる」

アスカ「!・・・ちょっとシンジ、カヲル、これ見なさい!」

シンジ「・・・?何だよぅ、全然わからない」

カヲル「英語の本かい?一体何の本だろう・・・」

アスカ「もーっあんた達鈍いわねッ」イライラ

アスカはいくつかの本を指差してゆく。

アスカ「ほら・・・こっちはトマス・ハーディでしょ、こっちはキップリング」

アスカ「こっちのはビクトル・ユーゴー・・・有名な人の本がちらほらあるのよ!」

シンジ「え?有名なの、その人たち・・・」

カヲル(リリンにも有名無名があるんだな・・・)

アスカ「あんた達、モノ知らなさすぎ」

アスカ「ここの本ってどうやって手に入れたの?」

ムーミンパパ「私が書いたもの意外はみな人に譲ってもらったものだよ」

アスカ「そう・・・ここのいくつかはあたしたちの世界にもあるんだけど・・・」


ムーミンパパはエドガー・アラン・ポー著の『黄金虫』という表題の本を手に取り、
パラパラとページをめくった。

ムーミンパパ「ふむ・・・この言葉の本はまだ一冊も読めてないな」

アスカ「出版は1918年のニューヨークって書いてあるわ・・・ニューヨークって地名はご存知?」

ムーミンパパは帽子をいじりながら、寂しそうな顔をした。

ムーミンパパ「いいや・・・これでも若い頃は遠くを旅してたんだがなぁ、そんな場所は聞いたこともない」

シンジ「アスカぁ!これ見てよ、奥のほうに世界地図があった!」

シンジ「よっと・・・うーん・・・」

シンジはカヲルに手伝ってもらいながら、巨大な巻物を広げた。
あたり一面に埃が舞った。

シンジ「けほっけほっ・・・ほらこれ、社会で習った・・・モルワイデ図法ってやつでしょ?」

ムーミンパパ「ああっ!懐かしい・・・これはいつだったか、旅の途中でフレドリクソンが高熱をだして・・・」

ムーミンパパ「急遽泊めてもらった民家の主人がくれたものだ・・・先祖代々伝わる宝の地図だと言っていた」

ムーミンパパ「私も仲間達も喜んだんだが、結局どこの土地の地図なのか見当もつかなかったんだ」

アスカ「この地図はあたし達が元いた世界のものだわ・・・」

スノーク「すごいぞ・・・古い本を読んでいると、ときどきよくわからない地名や物の名前がでてくるんだよ」

スノーク「それが全部・・・異世界のものかもしれない!」

フローレン「まあ、それじゃわたしの好きなラジオの番組もそうなのかしら?」

アスカ「ラジオ?一体どんなのよ」

フローレン「いつもやってるわけじゃないんだけど、ときどき不思議な言葉で楽しい音楽が流れるの」

フローレン「決まって言うのがテキサスチャンネルゥって言葉」

シンジ「わあ、テキサスってアメリカの地名だよ」


アスカ「とにかく、間違いなくあたし達の世界とこの世界はリンクしてるってことよね・・・!」

カヲル「そうらしいね・・・だけど、まだ謎だらけだ」

カヲル(僕はムーミン童話を読んで、それをリリンの創り上げた文化の結晶・・・その傑作の一つだと思った)

カヲル(だけど今、リリンの社会とリリンの創り者たちの社会が対等で、一部で混ざり合った境界のないものだと判明した)

カヲル(僕が予想だにしなかったことだ・・・もはやリリンが何者で、如何なる能力を持つのかさえわからない)

カヲル(いや、あるいは僕やシンジくんもまた、別の世界のリリンによって創られた存在なのかもしれない・・・)

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ムーミン「ほ、本当に僕達のことが本に書かれてる!」

第三新東京市立図書館に来てからというもの、ムーミン達は驚き三昧であった。
まず、ムーミン谷では見たことないくらいたくさん本があること。
その本の全てにラベルが貼られ、規則正しく配架されていること。
綾波レイが不可思議な機械をいとも簡単に操って、すぐに目的の本を探し出したこと。
そして何より、彼女が持ってきた数冊の本の全てに、自分達の生活―――会話の内容に至るまで載っていること!

ミイ「何なのよこれ!プライバシーも何もあったもんじゃないっ」

スナフキン「驚いたな・・・これじゃあさっきの人たちも怒るわけだ」

スナフキン「物語の中の人が、現実の人と入れ替わるだなんて信じられないからね・・・」

ムーミン「作者は・・・トーベ・ヤンソンって書いてあるけど、こんな人知らないなあ」

ミイ「あたし達が知らなくっても、この人はあたし達を知ってるなんて気味が悪いわ」

ムーミン「この人に会ったら何かわかるかな?」

スナフキン「それは無理みたいだな・・・彼女は既に死んだと書いてある」

ミイ「唯一の手がかりが・・・はぁ」


レイ「・・・本当に、碇くんではないの?」

ムーミン「本当だよ、信じてくれる?」

レイ「ええ・・・だって、あなたは優しいけれど・・・ポカポカしないもの」

ムーミン「ぽかぽか?」

レイ「・・・」

レイ「・・・うっ」

レイはその場にしゃがみこみ、頭や体を手で押さえた。

ムーミン「レイちゃん!どうしたの・・・っ」

レイ「・・・はあ、はあ・・・ううう」

レイ(体中が痛む・・・どうして?!)

ミイ「ちょっと・・・大丈夫なの?どこか苦しいの?」

もともと肌の白いレイだったが、みるみるうちに顔や手足が骨のように白くなった。

ムーミン「レイちゃん!しっかりしてよ、ねぇ!」

ムーミンがレイの肩に触れた瞬間、猛烈な痛みがムーミンの手を襲った。

ムーミン「痛ッ!・・・何だ・・・?」

ムーミンの細い奇妙な手のひらは、火傷を負ったようにただれていた。

ムーミン「・・・これって」

綾波レイは痛みに耐えつつ、自分の手を見た。
すると・・・

レイ「!・・・いやっ」

綾波レイはムーミン達を置いて、図書館の外へ駆け去った。


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シンジ達が屋根裏部屋で現状についてあれこれ考察していると、
下の階からスニフの悲鳴が飛び込んできた。

スニフ「ぎゃああああっ助けてぇ!みんなぁ、早くこっちに来てぇぇぇ」

フローレン「スニフの声だわ」

シンジ達は階段を下りて、スニフのもとへと向かう。

下の階ではスニフが腰を抜かして、ズルズルと部屋の奥へ体を引きずっていた。

ムーミンパパ「一体どうしたんだ、スニフ!」

スニフ「かっかっ囲まれてるんだあ!この屋敷の外がっあいつらにぃぃぃ」ガクガクブルブル

ムーミンパパ「囲まれてる?」

ムーミンパパは外を除き見た。
そして、屋敷の外は白い生き物の大群に囲まれているのがわかった。

ムーミンパパ「ニョロニョロじゃないかっ!なぜこんなところに・・・っ」

シンジ「ニョロニョロですって?」

シンジ・カヲル・アスカはムーミンパパの背後から外をうかがった。
ニョロニョロは絵で見た通りの――――だが、絵で見るよりもいっそう不気味で恐ろしく威圧感のある生き物だった。

ムーミンパパ「君達、あれに近づいてはいけない。あれに触れると感電して火傷をするよ」

アスカ「気持ち悪い・・・もっと可愛いもんだと思ってたのに」

スノーク「でもムーミンパパ、なんだか奴らの様子・・・変じゃないですか?」

スノーク「よくわからないけど、何か不安がっているような・・・そんな感じがしません?」

ムーミンパパ「ああ・・・確かにおかしい」

ムーミンパパ「いつもの彼らはもっと・・・表情には出さないが、目的をもって行動しているように思える」

ムーミンパパ「しかし今日は・・・目的を見失っているように不安定な動きをしている」

カヲル「いつもとは違うんですか・・・」


カヲル「・・・」スッ

ムーミンパパ「!あっスナフ・・・じゃない、君!危ないぞ!帰ってきなさい!」

シンジ「カヲルくん!何してるんだよ、危ないってば!カヲルくん!」

みんなが止めるのも聞かず、カヲルはニョロニョロのもとへ歩き出した。
一体のニョロニョロの前で立ち止まり、右手を伸ばす。

カヲル「・・・!違う、これは・・・っ」

カヲル「そうか、そういうことだったのか・・・!」

---------------------------------

ブゥゥーーーーーーーン・・・ブロロロロロロロ・・・

綾波レイは図書館から数百メートル離れた車道沿いの歩道を走っていた。

レイ「はぁ、はぁ・・・」パタパタ

レイは息を切らして立ち止まった。

レイ「はぁ、はぁ、はぁ・・・どうして」

レイは自分の手のひらを見直した。

骨のように白くなった彼女の手には、複数の小さな手が生えていた。

レイ(私の身に起こったの?)

レイ(助けてください・・・碇司令・・・)

レイ(助けて・・・碇くん・・・)

レイ「・・・あっ?あっ・・・」

やがてレイはさっきまで聞こえていた車の音が聞こえなくなったことに気づいた。
あたりを見回しても、磨りガラスを介して見たように視界は曇っていた。

ニョロニョロかよ!?

面白い


ムーミン「レイちゃーーーん!」パタパタ

ムーミン「やっと追いついた・・・どうしたんだよ、レイちゃん」

レイは震えて涙を浮かべる。
ぼんやりと自分の目の前に三人の人物が見えるばかり。

レイ「ごめんなさい・・・何も聞こえないの」

レイ「自分の声も聞こえないし、あなた達の顔もよく見えないの・・・」

ムーミン「これは一体どうしたことだろう・・・」

スナフキン「ちょっと待って」

レイの顔はもはや白いだけにとどまらず、人間離れした目の大きい不気味な顔立ちになっていた。

スナフキン「彼女はもしかすると・・ニョロニョロと入れ替わったのかもしれないよ」

ミイ「ニョロニョロですって?」

スナフキン「ニョロニョロは目が悪くて、耳も聞こえない・・・彼女の症状はそれに近い」

ムーミン「レイちゃん、泣かないで。僕達と一緒に元に戻る方法を考えよう、ね?」

レイ「・・・っ・・・!」

レイ(喋れない!)

スナフキン「もうじき彼女は完全にニョロニョロになってしまう」

ミイ「でも、どうしてレイちゃんだけあたしたちよりも遅かったのかしら?」

スナフキン「わからない・・・ただ、ニョロニョロは個体数がたくさんあるだろう?そのせいかもしれない」


スナフキン「それよりも気になるのが・・・どうして彼女の心がこの世界にいて、体だけニョロニョロになってしまったのかだ」

ムーミン「確かに・・・僕達と同じなら、レイちゃんの体の中にニョロニョロがいるはずだよね・・・」

レイ(どうしよう・・・助けて、助けて・・・)

そのとき、ムーミンの衣服のポケットから大きな音が鳴り響いた。

プルルルルル!プルルルルルル!プルルルルル!

ムーミン「わあっなんだあ!?」

ミイ「そこのポケットから鳴ってるみたいよ!」

ポケットから取り出していると、小さな板のような機械が小刻みに震えながら大声を上げていた。

ムーミン「こっこっこっこれ、どうなってるの???」

ミイ「ムーミン、なんか怒らせたんじゃないの!?」

そのときスナフキンが機械を手に取り、適当に板の面を押した。

ムーミン「スナフキン、それの使い方がわかるの?」

スナフキン「全然、なんとなくさ」

スナフキンはなんとなく、その機械を耳に押し当てた。

ミサト『もしもし!?もしもし!?』

スナフキン「はい、どうかしましたか?」

ミサト『あら!?あなた、渚カヲルくん?シンジくんの携帯にかけたつもりだったのに』

スナフキン「ええ、そうです。一緒にシンジくんもアスカさんもレイさんもいますよ」

ミサト『まあ、よかった。手間が省けたわ!』

このスナフキンの頼りになる感w


ミサト『4人共、至急NERV本部に来て!緊急事態よっ』

スナフキン「さっきの所へ戻ればいいんですか?」

ミサト『・・・まだ変な遊びをしてるの?いいから帰ってきなさい!』ブツッ

スナフキン「さっきの所へ戻れってさ」

ミイ「でもレイちゃんはどうするの?」

レイ「・・・ッ」

ムーミン「レイちゃん、聞こえてないだろうけど、僕達について来てね」

ムーミン「僕達、君から離れないようにゆっくり歩くから」

ムーミン達はレイを見守りながらゆっくり歩いた。
レイのぼんやりした視界から3人の影が離れてゆく。

レイ(あっ・・・待って)

レイ(置いていかないで・・・っ)

もはや脚もなくなったレイはぎこちなく体を這わせて、ムーミン達についていった。

ムーミン「その調子だよ、その調子・・・」

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<NERV本部>

日向「ターミナルドグマにA.T.フィールドの発生を確認!」

ミサト「何ですって!?」

マヤ「パターン・・・オレンジです!」

ミサト「オレンジ?・・・使徒ではないの?!」

冬月「セントラルドグマの全核兵器を緊急閉鎖!・・・少しでもいい、時間を稼げ」


冬月「一体これはどういうことだ?ゼーレが何かを直接送り込んできたのか」

ゲンドウ「いや・・・どうやらそういうわけではない」

冬月「・・・何か隠しているのか?」

ゲンドウ「・・・いいや、私にもわからんのだよ」フッ

青葉「最終安全装置、解除!」

日向「ヘブンズドアが、開いてゆきます・・・」

マヤ「目標はセントラルドグマに接近!」

ミサト(もう、わけがわからない!今何が起こっているの?自爆するべきなの?)

-------------------------------

シンジ「カヲルくん、何をしてるんだよ・・・」

カヲル「・・・」

シンジ「黙ってちゃわからないよ・・・こっちに来てよ、ねぇ」

カヲル「・・・シンジくんに内緒にしていたことがあるんだ」

シンジ「誰だって秘密の一つや二つはあるもんだよ、人に言う必要なんてないじゃないかっ」

カヲル「僕は君に言わねばならない」

シンジ「聞きたくない!お願いだから、こっちに帰ってきてよ・・・」

カヲル「言わなければ、何の解決にもならない」


カヲルは不気味な生き物に微笑んだ。

カヲル「これはニョロニョロじゃない・・・第二の使徒、リリスなんだよ」

アスカ「な、なんでそんなことがわかるのよ?」

カヲル「僕も同じだからだ」

カヲル「僕は第一の使徒アダム・・・サルベージされたアダムの魂に人型の肉体を与えられたのが僕だ」

アスカ「使徒・・・ですって?!」

シンジ「・・・」タタタッ

アスカ「あ!ちょっとシンジ!」

シンジはカヲルのもとへ駆け出した。
肩を震わせ、カヲルに怒鳴った。

シンジ「嘘だ嘘だ嘘だ!・・・カヲルくんが使徒だなんて、そんなの嘘だ!」

カヲル「本当なんだよ、シンジくん・・・」

シンジ「裏切ったな・・・僕の気持ちを裏切ったな!父さんと同じに裏切ったんだ・・・っ」

カヲル「ごめんよ、シンジくん。でもね、僕は本当に君を愛しているんだよ」

カヲル(アダム・・・我らの母たる存在。アダムに生まれし者は、アダムに還らねばならないのか)

カヲル(人を滅ぼしてまで・・・!)

カヲル「だからとりあえず、今は僕を信じてほしい」

カヲル「僕は生きつづける運命なんだ、たとえ人が滅びてもね」

カヲル「だが、僕は死ぬこともできる。生と死は等価値なんだ、僕にとってはね」

  スニフ「ねえ、あの人たち何の話をしてるんだろ?」

  フローレン「しっ!真剣な話をしてるみたい・・・邪魔しちゃ駄目」


カヲル「僕達が元に戻るためには、リリスの思惑を知らねばならない」

カヲル「だけど僕にもそれがわからないし、今彼女は声を発することもできない・・・」

シンジ「カヲルくん、君が何を言ってるのかわからないよっ」

カヲル「今はわからなくてもしかたない・・・僕だって全部わかってるわけじゃないからね」

カヲル(リリス・・・君は何を考えているのか)

そのとき、リリスの群れの奥のほうから悲鳴が聞こえた。

署長「ひゃああああああああ!?なんだこれは!」

その声に驚いたのか、耳が聞こえるはずもないのにリリスたちは四方八方に去ってしまった。

カヲル「ああっ待ってくれ!」

逃げるリリスの群れに巻き込まれ、シンジは数体のリリスにぶつかって転んだ。

シンジ「わあっ痛い!痛いよ!」

カヲル「シンジくん!」

カヲル「っ・・・」

カヲルはシンジをかばい、リリスの群れが去るまで待った。

シンジ「カヲルくん・・・!」

カヲルの背中は(といっても実際はスナフキンの背中である)いくつも火傷を負った。

先ほどの悲鳴の主が、ムーミン屋敷のほうへ歩いてきた。

署長「ふぅ・・・今のは何だったんだ全く」


皆は二人に駆け寄り、家の中まで運んだ。

ムーミンパパ「これはこれは、ヘムル署長。何か御用ですか?」

署長「いやね、こちらにスナフキンが来ていませんか」

署長「立て札を壊して帽子を被ったと思ったら気絶してしまいましてね」

署長「人を呼びに行ってる間にいなくなったみたいで、心配してるんですよ」

ムーミンパパ「え?あー・・ええと、ええ、スナフキンならいますよ」

署長「本当ですか!ならとりあえず安心だ。彼に注意してやらないと、危険なものの立て札は壊すなってね」

ムーミンパパ「あー・・・署長さん、家の中で詳しく話してもらえませんかね」

署長「?いいですよ」

    
    
カヲルとシンジは、ムーミンママの調合した薬を火傷にぬってもらった。


シンジ「ごめんね、カヲルくん・・・」

カヲル「いいんだ、それよりもスナフキンに悪いことをしたなぁ」

ムーミンママ「スナフキンはそんなことで怒らないと思いますよ」

アスカ「でも、まさかあんたが使徒だっただなんてね」

シンジ「カヲルくん・・・僕、正直言って君が少し・・・怖いんだ」

シンジ「でも、君が嫌いなんてことは絶対にない。君は・・・僕の大切な、友達だよ」

シンジ「だから・・・さっきみたいに、簡単に死ぬなんていわないでくれよ」

カヲル「シンジくん・・・」ジーン

アスカ(・・・ちょっと嫉妬しちゃうわね)


署長「スナフキン!君の看板嫌いは知ってるけどね、世の中必要な看板もあるんだぞ!」

カヲル「え?あ、はい」

署長「あれはな、飛行おにの落とした魔法の帽子なんだ!」

署長「だから飛行おにが引き取りにくるまで触ってはいけないのに、君ときたら・・・」

カヲル「え?あの・・・スナフキンが何をしたんですか?」

署長「何をって・・・とぼけんでくれたまえ!私の立てた立て札を壊して帽子をかぶっただろう!」

カヲル「スナフキンがかぶったんですか?その、魔法の帽子を」

ムーミンパパ「あーー、署長さん。じつはかくかくしかじかで・・・」

署長「へっ?!まさかそんな・・・!いやでも・・・魔法の帽子だし、ありえるか・・・」

フローレン「この子達は異世界の人で、ムーミンとスナフキンとミイと入れ替わってしまったの」

アスカ「もしかしたら、ムーミンとミイもその帽子をかぶったのかもしれないわね・・・!」

シンジ「その帽子はいまどこに?」

署長「新しく立て札をたてて、まだ同じところにあるはずだよ」

------------------------------------

「この帽子触れるべからず」と書かれた立て札のそばに、古ぼけたシルクハットが置いてあった。

それを何者かが手に取り、頭にかぶる。

飛行おに「・・・第一段階はうまくいったようだ」

飛行おに「あとは・・・私は見守るだけだ」

飛行おに「自分の願いは叶わんのだから、せめて他人の願いはかなえてやりたいものだ・・・」

--------------------------------------

面白い


パターンオレンジの主はセントラルドグマに侵入した。

よりよい「体」を手に入れるために。

ターミナルドグマにいたリリスの体を支配した彼は(彼らというべきか)、ロンギヌスの槍を自ら引き抜いた。

彼は一個の巨体に満足できず、小回りのきく無数の体を欲した。

なぜなら彼は一人ではなく、大勢の群れによって一つの自我を構成する

いわば「レギオン」とでも呼ぶべき存在だったからだ。

彼らは本能的に、自分達の望みを叶える体の存在に気づいた。

目的はセントラルドグマの地下プラント・・・そこにある、綾波レイのクローン体であった。

魂のないこの容れ物は、彼らを歓迎し、融合を果たした。

人の遺伝子が流入したことにより、彼らは鮮明な視力と鋭い聴力、自在に動かせる手足を手に入れた。

彼らはみるみるうちに――――綾波レイがニョロニョロになったのと対になって――――綾波レイの姿になった。

ニョロニョロ「ウフフフフフ」

ニョロニョロ「アハハハハハハ」

ニョロニョロ「セカイガ、ヨクミエル」

ニョロニョロ「モット・・・サキニ、イキタイ」
    
ゾロゾロゾロゾロ・・・ゾロゾロゾロゾロ・・・

    
    
青葉「目標、第二コキュートスを突破しました!」


ミサト「碇司令!指示を!」

ゲンドウ「・・・」

ミサト「碇司令!」

はよ

言い忘れてたけど、テレビ版と旧劇・新劇とは違う設定ではあるんだけど
基本テレビ版を元に考えてる
カヲル君は最後の使徒


ゲンドウ「・・・」スッ

ミサト「!司令どこへ・・・っ」

ゲンドウ「客を待たせてある。指揮は任せたぞ葛城三佐」

スタスタスタ・・・

ミサト「・・・」

ミサト「・・・何よアレ」

ミサト「何ッなのよあれぇぇぇぇぇ!無責任!給料ドロボー!」ジタバタ

リツコ「ミサト、落ち着きなさい。今はそれどころではないわ」

ムーミン「あの~、ただいま戻りましたぁ・・・」

ミサト「ああっシンジくん達、やっと帰ってきたの・・・ねって」

その場にいた者は皆、正体不明のパターン・オレンジの主のことなど忘れて、
ムーミンたちの足元にいる白い不気味な生き物に注目した。
その生き物はゆらゆらと不安定な動きをしていた。

ミサト「そっそっそ・・・それは何?シンジくん・・・」

ムーミン「あの・・・レイちゃんなんです。ほら、まだちょっとだけ髪の毛が残ってるでしょ?」

ミイ「レイちゃんはニョロニョロになっちゃったのよ」

リツコはレイの傍に近寄り、ジロジロと観察する。

リツコ「・・・たしかに、あのニョロニョロみたいな生き物だわ・・・」

ミイ「みたいじゃなくてニョロニョロなんだってば」

ミサト「じ・・・じゃあ、あなた達は本当に・・・ムーミンなの?」

ムーミン「はい、僕がムーミントロールで」

ミイ「あたしはミイよ!」

スナフキン「僕はスナフキンなんです」


ミサト「ああもう!わかんない!一体何が起こったのよう」

ムーミン「僕たち魔法の帽子をかぶっちゃったみたいで、そのせいでシンジ君たちと入れ替わったんです」

リツコ「だからシンクロ率が0%だったのね・・・はあ、謎が解けたのか謎が増えたのか」

ミサト「そ、そんなことより・・・どうすんのよ!レイもこんなんで・・・エバーに誰も乗れないじゃないッ」

ムーミン「わぁん、ごめんなさい」

ミイ「そうみたいね。でも乗れなくてよかったわ、さっきみたいに溺れるのはごめんだもの」

レイ(・・・ここはどこ?わたしはどうなるの・・・)

スナフキン「エヴァンゲリオンに乗らなければならない事態に?」

リツコ「わからないわ・・・今、ここの地下を正体不明の生き物が地上に向かおうとしているの」

ムーミン「使徒じゃないの?」

リツコ「判断がつかないのよ・・・ただ、かなり大勢いる上にA.T.フィールドを持っている」

リツコ「マギシステムは使徒と同等の力を持った使徒ではない生き物・・・と分析しているけど」

スナフキン「・・・もしかしたら、ニョロニョロじゃないでしょうか」

ムーミン「ニョロニョロだって?でもニョロニョロはレイちゃんと入れ替わったんだよ?」

レイ「・・・」

リツコ「いいえ・・・ありうるわ・・・だってレイは・・・」

ミサト「レイがどうしたのよ?」

リツコ「!いいえ、なんでもない。仮にニョロニョロだとしたらどうすればいいの?」


スナフキン「ニョロニョロなら、無害なはずですが・・・大人しい性質なので」

ミサト「でも、いくつもの防御壁を突破しているわよ。逆からとはいえ・・・」

リツコ「とにかく、正体がわかるまで様子をみましょう。適切な対処を考えないと」

リツコ(・・・もしかして、あの人が仕組んだことなのかしら?)

リツコ(あの人は一体リリスをどうするつもり?)

-------------------------------------------

碇ゲンドウは居室で冬月と二人、まだ来ぬ客を待っていた。

ゲンドウ(まだ来ていなかったか・・・しかしじきに来るはずだ)

冬月「碇、私の知らない客とは一体誰だ」

ゲンドウ「私もつい今朝方出会ったばかりの相手だ。老人どもには内密にしたくてな」

冬月「こんなところで待っていていいのか?相手はどうやってここに来るんだ」

ゲンドウ「見ていればわかるさ」

冬月が疑い深くゲンドウの表情を窺っていると、コップの中の水面が震えだした。

ゲンドウ「来るぞ」

何もない空間に、闇が広がったと思った刹那。

黒豹にまたがりシルクハットをかぶった老紳士が現れた。

冬月「うわああ!」

飛行おに「遅れてすまない。ニョロニョロはうまく仕事をしたか?」

ゲンドウ「ああ。予想以上の出来ばえだ」

飛行おに「ふむ、そちらはどなたで?」

ゲンドウ「冬月だ。私の恩師であり、補佐役だ」


飛行おに「なるほど。では、我々の計画を話しても良いわけですか」

冬月「計画とは?」

飛行おに「実は私はこの世界の者ではないのです。ですから本来あなた方とは無関係であるべきなのだが」

飛行おには胸ポケットから長方形の紙切れを取り出し、冬月に手渡す。

飛行おに「わたしはこの人の望みを叶えてやりたいと思ったのです」

冬月「これは・・・!」

飛行おに「ところが、もはやその人は口の利けない身になっていた」

飛行おに「そこで、彼に事情をすっかり聞いて・・・彼に協力することにしました」

飛行おに「ゼーレなる組織とは異なる形の―――人類補完計画についてです」

冬月「碇・・・いよいよなのか」

ゲンドウ「いや、そうでもない」

ゲンドウ「今までのゼーレの機嫌をうかがってできた案は白紙に戻す」

ゲンドウ「本来のあるべき希望・・・それをユイは望んでいるのだ」

----------------------------------------

署長「ああっ!帽子がない!なくなっている!」

シンジ達は飛行おにの帽子を探しにきたのだが、立て札が残されているばかりだった。

ムーミンパパ「誰かが取っていったのか、それとも飛行おに本人が持って帰ったのか」

シンジ「どうしよう・・・帽子があれば戻れるかもって思ったのに」

アスカ「ふりだしに戻ったってわけ・・・はぁ」

カヲル「残念だ・・・」

署長「面目ない!もっと厳重に見張るべきでしたっ」

シンジ「いえ、署長さんのせいじゃありませんよ・・・なんせ魔法の帽子なんですから」


カヲル(・・・僕は本当に残念なのか?)

カヲル(僕はもしかしたら、戻れなくてもいいんじゃないか?)

カヲル(僕は使徒で――――生きつづけるのが当然で、僕は生きても死んでもどちらでもよかったはずなんだ)

カヲル(でも、シンジくんは僕に「死ぬな」と言ってくれた)

カヲル(僕が生きることに、シンジくんは意味を与えてくれた)

カヲル(そして今、僕にはスナフキンとして生きる選択肢もある)

カヲル(このままシンジくんもムーミンのままだったなら・・・それはそれで幸せなんじゃないか?)

カヲル(僕はもはや使徒じゃないのだから、人類を―――シンジくんを滅ぼさずに済むんだ)

カヲル(僕とシンジくんはずっと平和に、友達でいられる)

カヲル(今まで選択肢がなかっただけで、これこそ僕の理想に近いんじゃないか?)

シンジ(・・・おかしいな、僕、そこまで帰りたくないかもしれない)

シンジ(ずっとムーミンのままだったら、エヴァに乗らなくて済むじゃないか)

シンジ(僕は使徒と戦って怖い思いしなくていいし・・・そうだ、カヲルくんとも戦わなくて済む!)

シンジ(僕は母さんを亡くしているし、父さんは僕を必要としていない)

シンジ(ここの人たちはいい人ばかりだし、僕は以前みたいに臆病に生きなくても良くなるよね?)

シンジ(元の世界が心配だけど、案外ムーミンたちのほうが上手くやっていけるかもしれない)

シンジ(僕はここにいたほうが幸せなんじゃないかな・・・)


アスカ(あたし、何を馬鹿なこと考えてるのかしら)

アスカ(元の世界に戻れなくてもいいかもなんて・・・ええい、あっちいけ!)

アスカ(でも・・・あたしって元の世界に帰ってもいいことないのよね)

アスカ(ママは死んだしパパも・・・あたしは帰っても独りじゃないの)

アスカ(あたしはもう・・・特別でありつづけるのに疲れたんじゃない?)

アスカ(別にエヴァが好きなわけじゃないし・・・むしろ乗りたくない)

アスカ(一緒にシンジもいるわけだし、ここにいても寂しくなんかないわ)

アスカ(そうよ、玉ねぎ頭だっていいじゃない!)

アスカ(ここにはいろんな容姿の人がいるんだから、人間の美意識なんて持つ意味ないわよ)

カヲル・シンジ・アスカ(元に戻らなくったっていい!)

三人は残酷な結論に至った・・・しかし彼らに罪はない。

--------------------------------------

<ゼーレ>

キール「ネルフのターミナルドグマで使徒によらない異常事態発生だと・・・例の少年は何をしているのか」

SOUNDONLY2「まさかとは思うが、例の少年は碇に寝返ったのではないのか」

SOUNDONLY3「しかしそれならなぜわざわざ騒動を起こす必要がある?」

SOUNDONLY4「例の少年をリリスのもとへ導き、初号機パイロットに殺させるはずではなかったか」

SOUNDONLY5「なんにせよ、我々の意図せぬ方に向かっているのは確かだ」

キール「・・・手はなるべく早く打たねばならない」

キール「碇の手に渡るのを防ぐために、例の少年を消そう」

SOUNDONLY3「そうする他ないでしょうな・・・碇のいいようにさせてはならない」

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更新来たと思った?
残念でした!

>60
>61
ありがとうございます

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年06月18日 (木) 17:46:51   ID: ErwBeMbE

謎のクロスオーバーだけど面白いじゃない

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