川沿い
兄 「あぢー……」
セミ 「ミ゙ーン゙ミ゙ン゙ミ゙ィィィィィィィン゙!!!」
兄 (今年も夏がやってきた)
セミ 「ミ゙ーン゙ミ゙ン゙ミ゙ィィィィィィィン゙」
兄 (兄として迎える夏は初めてであるのわけだが……)
セミ 「ミ゙ーン゙ミ゙ン゙ミ゙ィィィィィィィン゙」
兄 「うるせぇっ!!」
セミ 「ジーッ、ジッ」バタバタ
携帯端末の貼るな
兄 (余りの暑さと五月蝿さに若干情緒不安定気味である)
妹 『スイカバーをしょもーする!』
天使 『私はあずきバーを』
兄 「自分で買いにいけってんだよな……」
兄 「てめぇらにゃガリガリ君で十分だ」
ヅャスコ
兄 「結局スイカバー買うんですけどねー」ガサゴソ
兄 「ガリガリ君いっぱい買っとくか」ガサガサ
兄 (さーて、帰るかー)
女 「らっしゃーせー、袋お付けしますかー」
兄 「いりまーす」
女 「わっかりましたー」
兄 「」
女 「」
兄 「なにやってんだお前?」
女 「バイトよバイト!」ピッ
女 「夏休みの小遣い稼ぎ!」ピッ
兄 「バイト禁止だろ、うち」
女 「…………」
兄 「なぁ」
女 「…………」
兄 「禁止だろ」
女 「ワッタシニッホンゴワッカリーマセーン」
兄 「担任にチクるぞ」
女 「ごめんなさいやめてくださいみのがしてください」
川沿い
兄 (なんとバッタリ出会った女さんにハイチュウを奢って貰った)
兄 (女さんは優しい人だなぁ!!)
セミ 「兄、恐ろしい子……」
兄 「なんとでも言え」
兄 (さーて、帰って涼しい部屋でガリガリ君を食べつつゲームでもするか)
兄 「その前にハイチュウたべよ……」ペリペリ
少女 「…………」ジー
兄 「あーん……」
少女 「じー」
兄 (め、めっちゃ見てる……)
少女 「じー」グゥー
兄 (は、腹減ってるのか?)
兄 (い、いやしかし最近は声をかけただけでお縄と聞くし……)
兄 (それに俺のように優しいお兄さんだけならばともかく)
兄 (リアル警察沙汰になるようなことだって……)
兄 (ここは心を鬼にして……!)パクッ
少女 「あ……」
兄 (さぁ、急いで帰ろう。アイスが溶けちま)
少女 「…………」ウルウル
兄 「う……」
少女 「うぅっ……」ウルウル
奥様 「あらあの人」ヒソヒソ
マダム 「あんな小さな子を苛めて……」ヒソヒソ
オカン 「酷いわねー」ヒソヒソ
兄 (ま、マジかよ……)
少女 「うぅぅ……」ウルウル
兄 「た、食べるか……?」
少女 「え?」
兄 「ほら、やるよ」
少女 「いいの?」
兄 「あぁ、いいぞ」
少女 「ありがとう!」パァァ
兄 「ふぅ……」
少女 「お兄ちゃん、ありがとう」ニコニコ
兄 「気にすんな、それじゃあな」テクテク
少女 「うんっ」トコトコ
兄 (さぁガリガリ君ガリガリ君)テクテク
少女 「わー」テクテクガシッ
兄 「わたっ」
少女 「わーい」ギュゥ
兄 「あ、足にしがみつくな」
少女 「わーいわーい」
兄 「なんなんだ一体……」
奥様 「あらー、仲のいい兄妹ねー」ウフフ
マダム 「お兄ちゃんに遊んでもらっていいねー」
少女 「うんっ!」
兄 「あ、あはははは……」
兄 「じゃあ僕らはこの辺で」
オカン 「気をつけるのよー」
少女 「ばいばーい」
兄 「いや、お前ついてくんなよ」
少女 「なんで?」
兄 「なんでってお前……」
少女 「お兄ちゃーん」ガシッ
兄 「だから足に……」
少女 「えへへー」
兄 (一体どうすんだよ……)
自宅前
兄 (無理矢理歩いてけばいつか飽きてくれると思ったわけだが……)
少女 「えへへー」ニコニコ
兄 (諦めるどころか喜んでやがる)
少女 「早く入ろうよー」
兄 (待て待て、こいつを家にあげたが最後)
兄 (飴ちゃんいるか? の流れからの様式美が出来上がってしまうじゃねぇか!)
兄 「そうだっ!」
少女 「なにー?」
兄 「食べちゃうぞ! バターをたっぷり塗りつけて!」
少女 「わーすごーい」
兄 (が、ガチャピン先生の食べちゃうぞが通じないだと!?)
兄 (よしなら趣向を変えて……)
兄 「ぐへへへへ! お前を蝋人形にしてやろう」
天使 「なにやら騒がしいですが、帰ってきたのです」
兄・天 「「か」」
少女 「わー!」キャッキャ
天使 「110を……」
兄 「違う待て! 俺はやってない!!」
天使 「性犯罪者の多くはそういうのですよ」ケータイトリダシ
兄 「マジで違うから! 頼むからやめてくれ!!」
少女 「せーはんばいってなぁに?」
天使 「穢れた大人が純情な子羊に……ん?」
少女 「おにーちゃんはけがれたおとななの?」
兄 「あのババァは嘘つきだから信じちゃいけないぞ」
天使 「ふんっ」スパーン
兄 「ぐはっ」
天使 「弁明なら部屋で聞きましょう」
自室
天使 「あれはどうしたのですか?」
少女 「おいひー」ペロペロ
兄 「ひ、拾った……」
天使 「おまわりさんこいつです」
兄 「違うんだ、勝手について来たんだ!」
兄 「ハイチュウあげたら……」ボソッ
天使 「どうみても誘拐犯ですどうもありがとうございました」
兄 「あぁぁどうしよう捜索願いを出された警察があの公園で奥様に事情聴取をしていたら……」
兄 「せっかく生き返ったのに社会的に死亡じゃねーか!!」
天使 「本来なら警察に突き出すところですけど、まぁ今回はラッキーでしたね」
兄 「ラッキー?」
少女 「おにーちゃんラッキー」
天使 「その子、ヒトではありませんよ」
少女 「せんよー」
兄 「なーんだそうかそうかヒトじゃないのかよかったよかっ……」
兄 「うん?」
天使 「その子に直接聞いたらどうです?」
兄 「えっと、お前なんてーの?」
少女 「うん? 少女だよ?」
兄 「あぁいやそうじゃなくて……犬とか猫とかヒトとかみたいな感じの種類分けしたとき」
少女 「んーっとねぇ」
少女 「さたなきあっていうの」
兄 「さたなきあ……?」
天使 「サタナキア、地獄の大将とされる上級精霊です」
兄 「あー、なるほどなるほど」
少女 「なるほどなー」
兄 「ちょっと待て」
天使 「なんでしょう」
少女 「なんでしょー」
兄 「え、なに? 地獄の大将つった?」
天使 「言いましたけど?」
兄 「言いましたけど? じゃねーよ俺は悪魔に殺されかけてんだぞ!?」
天使 「そうですね」
兄 「第一悪魔ってとり憑くもんじゃなかったのか?」
天使 「上級なので、本人として存在できます」
少女 「できまーす」
兄 「いやしかしだなおい……」
少女 「おにーちゃん、はい」
兄 「ん、手紙……?」
少女 「おとーさんがおにーちゃんに見せなさいって」
兄 「おとーさん?」
少女 「現、サタナキアからでしょうね」
兄 「どれ」ペラ
サタナキア 『先日はわたくしの部下がご迷惑をおかけしましたこと、お詫び申し上げます』
サタナキア 『厳しく戒めておきましたので、この件に関してはどうか水にお流になって下さい』
兄 「偉く丁寧だな……」
サタナキア 『代わりと言ってはなんですが、わたくしの娘をそちらにお送りいたしました』
サタナキア 『人質と思っていただいて結構です』
サタナキア 『次に部下が何か無礼を働いた際にはお好きになさって下さい』
サタナキア 『それと差し支えなければ、娘に人間界のことを教えてやって下さい』
サタナキア 『どうぞ、娘をお願いいたします』
兄 「つまり……」
天使 「外交の為、ですかね」
兄 「よかった~……」ホッ
天使 「危うく御用されるところでしたね」
兄 「気づいてたなら先に言ってくれ……」
少女 「よかったねおにーちゃん」
兄 「よかったよー」ナデナデ
天使 「いえ、流石にこんな上級の悪魔だとは思いませんでした」
天使 「私は少し神様に連絡をとってみます」
兄 「あぁ、頼む」
少女 「わかったー」
兄 「そういや神様とはどうやって連絡とってんだ?」
少女 「てんしちゃんぱわー?」
天使 「いえ、willcomです」
兄 「神様現代っ子だな」
寝ます
お休み
( ^ω^)っ④"
兄 「おまえ悪魔だったのか」
少女 「だったのよー」
天使 「あ、もしもし神様?」
天使 「はい、そうですはい」
天使 「はい、はい……」
天使 「わかりました。え、彼にですか?」
天使 「はい、では少しお待ち下さい」
天使 「兄、主からお告げがあるそうです」
兄 「お告げ軽いな……代わりました」
神様 『もっしー兄ちゃん、元気してる?』
兄 「…………」
神様 『いやぁマジごめんね鬼メンドイことに巻き込みっぱなしでさー』
兄 「…………」
神様 『天使ちゃんにも言ってあるけどナキアちゃんは結構上の方にも好意的な奴だからさ、娘ちゃんのこと頼んだよー』
神様 『あ、天使ちゃんからアドもらってメール送っといたから、いつでもtelってね』
神様 『ばいばーい』ブチッ
天使 「どうでした?」
兄 「なるほど世界は平和だなって思った」
兄 「あと世界終わってるなって思った」
天使 「まぁ、否定はできませんけど……」
兄 「今のあれだろ、俺からかう為にバイト先の店長的な人にちょっと頼んだんだろ?」
天使 「いえ、正真正銘神様です」
兄 (冗談だろ……)
天使 「ほら、人が見かけによらないように神も見かけによらないのですよ」
天使 「ガチになったらほら、世界洗い流すレベルの洪水とか起こせる方ですから」
兄 「マジかよ……」
兄 (洪水伝説の神様ってことは……)
兄 「あ、メール来てる」
神様 『神、参上!』
兄 「…………」
兄 (耐えろ俺……)
兄 『兄です、よろしくお願いします』ソウシン
携帯 「ヨゾラヲーカケルーラブハート!!」
兄 (早い……)
神様 『アニィャナザーン!』
神様 『オンドゥルルラギッタンディスカー!!』
兄 (耐えろ……)イライラ
兄 『ルラギッテませんよ』ソウシン
携帯 「ヨゾラヲーカケルーラブハート!!」
兄 「」イラッ
神様 『ウソダドンドコドーン!!』
兄 「」ブッチィ
兄 「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
天使 「ま、まだ堕天には早いですよ兄!」
兄 「んだよこの神ただのネラーじゃねえかド畜生めがぁぁぁぁ!!」
天使 「落ち着け!」
少女 「おちつけー!」
続きまだー?
数分後
天使 「落ち着きましたか?」
少女 「ましたかー?」
兄 「あぁ、すまん……」
兄 (今現在、俺の中には三人分の記憶がある)
兄 (兄と、俺と、記憶を無くしてからの俺と)
兄 (そのせいか、どうにも情緒が安定しない)
兄 (主に記憶無し俺のせいだとは思うが)
天使 「能力も安定していないのですから、あまり無理はしないでください」
少女 「さい!」
兄 「はいはい……」
兄 (偽神としての能力も、まだ戻ってはいない)
兄 (まったく、偽俺の野郎はろくでもないことをやってくれる)
兄 (書き換えも天罰も使えず、今辛うじてあるのは願望実現の力だけだ)
兄 (お嬢様曰く、都合良く悪魔に詳しい彼女に出会えたことも)
兄 (全ては俺の無意識が幸運を引き寄せる願望実現の力のお陰だそうだ)
兄 (限度はあるが、現実的な内容であれば必ず願望が叶う)
少女 「ガリガリ君あたったー!」
天使 「あれ、私もです」
兄 (こんな感じで)
兄 「換えてこいよ、俺はゲームするから」
少女 「わたしもゲームするー」ダキッ
兄 「一時間だけなー」
妹 「お兄ちゃんスイカバーはー?」ガチャ
少女 「わーい!」ギュウ
兄 「」
妹 「」
妹 「え、ちょっとなにその子」
兄 「」ダラダラ
少女 「おにーちゃーん」ギュウ
妹 「警察……」スッ
兄 「待て落ち着けお前は一つ勘違いをしているだからおもむろに携帯を取り出すんじゃない早まるな」
兄 「かくかくしかじか」
妹 「うまうま」
兄 「といった次第で」
妹 「なぁんだ、知り合いの知り合いの姪っ子を預かってるの」
兄 「そうなの」
妹 「でもお兄ちゃんとか言われながら抱きつかれてることには変わりないよね?」ニコ
兄 「あ、あははははは……」
妹 「うふふふふふ」
少女 「わははー」
兄 (こんなにも命の危険を感じたことがかつてあっただろうか)
兄 (いや、ない)
妹 「ねー、少女ちゃんおねぇちゃんと遊ぼ?」
少女 「や!」
少女 「おにーちゃんと遊ぶ!」ギュウ
妹 「あらー」ニコォ
兄 「ま、参ったなー」ヒキツリ
兄 (やめて! もう俺のライフは0よ!)
兄 「そ、そうだ! 俺ガリガリ君買ってくるから!!」
兄 「手伝え天使!」
天使 「え、私?」ピコピコ
兄 「なにゲームしてんの!?」
天使 「いや、ジュネスの練習したかったので」
兄 「もういいから! ほら二人とも仲良くするんだぞー」
少女 「はーい」
妹 「当たり前でしょ」ニコォ
兄 (じゃあその笑顔やめて)
河川敷
兄 「」ゲッソリ
天使 「どうしてこうなった」
兄 「代弁ども……」
兄 「俺はこの夏を越えられないかもしれない……」
天使 「大丈夫ですよ、曲がりなりにも神様なのでnice boatされたくらいでは死にませんから」
兄 「あれ、でも死んでないけどnice boatになるの?」
天使 「ループじゃね?」
兄 「発狂したらごめん」
天使 「知らんがな」
天使 「大丈夫ですよ、多分」
兄 「他人事かよ」
天使 「他人事ですもの」
兄 「仮にも俺は神だぞ、助けてくれよ」
天使 「契約内容は悪魔の類いから守ることなので」
天使 「家庭内のいざこざから守って欲しいなら契約の更新時に……」
兄 「どこの悪徳業者だよ」
天使 「まぁ詰まるところ腹を決めろと」
兄 「やぁだー」ジタバタ
天使 「子供ですか」ハァ
兄 「しっかし暑いなー」
天使 「ジタバタするからでしょう」
兄 「神って熱中症対策できてるのか?」
天使 「まぁ、その程度であれば」
公園
天使 「!!」ハッ
天使 「あに、あに」グイグイ
兄 「なんだよ」
天使 「ブランコ乗りましょうよブランコ」
兄 「嫌だよ」
天使 「特別に二人乗りしてあげますから」
兄 「嫌だって」
兄 「なんだって今更そんなガキくせえこと……」
天使 「いいじゃないブランコ楽しいじゃない!!」
兄 「何キャラだよ」
天使 「靴飛ばしとか自分飛ばしとかしましょうよ!」
兄 「あーもーわかった靴飛ばしな、一回だけだぞ」
天使 「ヒャッホゥ!!」
天使 「天使ちゃんシュート!」ビュン
靴 「んほぉぉぉぉ!!」キラン
兄 「飛ばしすぎだろ……」
天使 「兄の番ですよっ」
兄 「靴どうするつもりだよ」
靴 「私のことかね?」
天使 「天使の靴はロケットシューズなのです」
兄 「天使すげー」
兄 「まぁ適当に……」
兄 「ちょいさーっ!!」
天使 「出たーっ! 兄のカミソリシューズだーっ!!」
「ごふっ!」スコーン
天使 「」
兄 「」
天使 「うわー……」シラー
兄 「どどどどうしよう……」
天使 「ダッシュ」
兄 「大丈夫ですかーっ!?」
?? 「」キュー
兄 (あ、やばい)
兄 「大丈夫ですか?」ダキオコシ
?? 「」キュー
兄 「だ、誰か、誰か助けて下さい!!」
天使 「落ち着けよ」ゲシッ
兄 「あ、あなたは天使さん!!」
天使 「テンパり過ぎですって。寧ろ気絶してんだから熱中症で倒れてたことにしたらいいじゃないのですか?」
兄 「それだ」
天使 (こいつ本気にしやがった)
?? 「んぅ……」
兄 「あ、大丈夫ですか?」
?? 「…………」ポケー
天使 「様子がおかしいですね……」コソコソ
兄 「失語症とかだったらどうしよう……」コソコソ
?? 「あの……」
兄 (良かった……)
天使 (まったくですね)
兄 「なんですか?」
?? 「結婚してください//」
天使 「」
兄 「……うん?」
兄宅
妹 「うわっ、ちくしょっ!」ピコピコ
少女 「ぺるそなー」ピコピコ
妹 「あー負けた!」
少女 「かったかったー!」ピョンピョン
妹 「少女ちゃん強いねー」
少女 「しょーりゅーこまんどはすとつーでなれてるの」
妹 「すごいねー」
ネラーとゲーマーしか居ないのか
妹 「少女ちゃんはどうして一人で来たの?」
少女 「わたしねー、おねーちゃんと来たの」
妹 「おねーちゃん?」
少女 「うん、でもおねーちゃんまいごになっちゃったの」
妹 「そうなんだー」
妹 (逆じゃね?)
公園
兄 (端的かつ簡潔に現状を報告しよう)
姉 「一目惚れです、結婚してください//」
兄 (女の子の後頭部に靴ぶつけたら求婚された)
兄 「えーと、姉さんだっけ?」
姉 「はい姉です」
兄 (どどどどうしよう)
天使 (また面倒なことになってきたなー)
姉 「…………//」ドキドキ
兄 (そんな目でみないでくれ!)
天使 (というかこの人悪魔ですけど言ったら兄の情緒が沸点を突破するでしょうし……)
天使 (まぁでも流石にこの程度でテンパったりは……)
兄 「お、お友達からお願いします!」
姉 「はい喜んで!!」
天使 (あちゃーやっぱテンパってたかー)
兄宅
兄 「というわけで」
姉 「こんにちわ」
少女 「ちわ!」
兄 「二人が我が家に住むことになりました」
妹 「どういうことなの……」
兄 「いやだからさっき言った通りの少女には姉が……」
妹 「あーもういいよ少女ちゃんから聞いた」
兄 「え、マジ?」
少女 「まじー」
兄 「妹は少女とガリガリ君を買わせに行った」
天使 「アイス買い過ぎでしょう」
兄 「俺今日から三食ガリガリ君にするから」
姉 「兄さんがそうするなら私も!」
天使 「はい三食アイス食べなくていいから」
天使 「さて本題ですお二人とも」
兄 「おう」
姉 「はぁい」
天使 (調子狂うなぁ……)
天使 「こちらにおわしましけるは偽神様こと兄さん」
兄 「あいよ」
天使 「そしてこちらにおわしましけるはサタナキアこと姉さん」
天使 「でよろしいですよね?」
姉 「大丈夫です!」
④
天使 「姉さんに兄の力を奪うようなつもりは?」
姉 「めっそうもございません」
天使 「もし悪魔関連で兄に何かあった場合、あなた達二人の命は無い。よろしいですね?」
姉 「もちろんです!」
天使 (大丈夫かなぁ~)
兄 「ま、とりあえず問題無しってことで、どすか?」
姉 「もーまんたい!」
兄 「しかし、一気に大所帯になったなぁ」
天使 「一気に五人暮らしですか」
姉 「神に天使に悪魔、不思議な組み合わせですね」
兄 「だなー……」
兄 「ん?」
兄 「いや、一人多くね?」
姉 「多いんですか?」
天使 「さぁ?」
兄 「なに惚けてんだクソ天使」
兄 「お前にゃ立派なワンルームが向かいにあるだろ」
天使 「上もちょっと経営難で……」オヨヨ
兄 「住ませろってかよ……」
姉 「え、天使さんはここに住んで無かったんですか?」
兄 「まぁ半居候みたいなもんだったがな」
兄 「さーて、じゃあ今日は何か美味いもん食うか」
天使 「うなぎとかいいんじゃないですか?」
兄 「どあほ、俺が作る」
姉 「お手伝いしまっす!」
天使 「えー……」
兄 「天使飯抜き」
天使 「わぁぁごめんなさぁい!」
pc 「ワレラニューヨークカゲキダンー」
兄 (というわけで、なんだかんだあって)
兄 (我が家に家族が増えました)
兄 (とりあえず俺が悪魔に殺されることはなさそうです)
姉 「兄さん兄さんっ!」
委員長 「…………」ムスー
兄 (彼女には殺されそうですが)
④
明日で一月経つ訳だが
一ヶ月たったわけだが…。
( p_q)
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