王「勇者や、こっちにおいで」

幼勇者「はーい」

王「おぉよしよし、いい子にしておったか？」

幼勇者「うん！へんじもできたよ！」

王「なんと･･･今夜は宴を･･･」

魔法使い「･･････」

大臣「･･･王様」

王「おっと、うぉっほん！」

王「ゴホゴホッ」

王「我としては大変不本意だが、神からの祝福を授かった我が孫を魔王討伐に向かわせることになったのだ」

魔法使い「･･･はい」

王「しかし、やはりまだ子供。我が孫とそちだけではやはり厳しいだろう」

王「そこで、仲間を既に呼んでいる」

魔法使い「お心遣い、感謝します」

王「勇者の仲間よ、ここへ！」

幼戦士「あ、勇者くんじゃん！」

幼勇者「戦士くん！」

幼盗賊「･･････」ﾁﾗｯ

幼勇者「盗賊くんも！」

幼盗賊「･･･！」ﾋﾞｬｯ

王「もとい、勇者のお友達じゃ」

魔法使い「 」

かわいい

魔法使い「私には荷がおもすぎます･･･」

王「いや、お主ならできる」

王「これも授けておこう、役に立つはずだ」

魔法使い「これは･･･？」

王「『おおきくなーれ』という秘玉だ」

王「これをかざして『おおきくなーれ』と叫べば」

王「１時間ほど10歳ほど成長した姿になる･･･というもの」

王「そちの力となるはずだ」

魔法使い「ありがとうございます･･･」

王「それでは朗報を期待しているぞ」

＜城下町＞

魔法使い「引き受けちゃったけど･･･」

幼勇者「まおうたおすんだってー！」

幼戦士「そのまえにまものたおさないと」

幼勇者「あ、そーだった」

幼盗賊「･･････」ﾁﾗｯﾁﾗｯ

魔法使い「どうすればいいのかしら･･･」ﾁﾗｯ

幼盗賊「･･･！」ﾋﾞｸｯ ﾋﾞｬｯ

魔法使い「早速嫌われてる･･･とかではないわよね」

＜城下町・宿屋＞

魔法使い「日も暮れそうなことだし、明日出発よ」

幼勇者「はーい」

幼戦士「おなかすいた、ばんめしは？」

魔法使い「･･･もう少ししてからよ」

幼戦士「おせーなー」

幼盗賊「･･････」

魔法使い「ずっと隠れてると夕飯食べそこねるわよ？」

幼盗賊「･･････」

魔法使い「はぁ･･･」

魔法使いはショタコンだろ？
問題ないな

幼勇者・幼戦士「いただきまーす！」

幼盗賊「･･････」ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ

魔法使い「お祈りするんじゃないんだから、ほら、こうやって手を合わせる」

幼盗賊「･･････」ｼﾞｰｯ

魔法使い「そして、いただきます」

幼盗賊「･･････」ﾊﾟﾝｯ ｺｸﾘ

魔法使い「うん、うまくできたわね」

幼盗賊「･･････」ﾆｺﾆｺ

幼戦士「はやくたべないともらっちゃうぞー」

幼盗賊「･･･！」ｱﾀﾌﾀ

魔法使い「ふふふ･･･悪くないわね･･･」

魔法使い「そういえば、私あなたたちのこと何も知らないのよ」

幼戦士「オレもおばさんのことしらない」

幼勇者「ぼくも」

魔法使い「･･････」

魔法使い（･･･落ち着きなさい、私はまだおばさんじゃない･･･わよね･･･）

魔法使い「じゃあ、自己紹介しましょうか」

魔法使い「私は魔法使い、この町では薬を売ってるんだけど」

魔法使い「その前は5年間くらい冒険してたわ」

幼勇者「ぼうけん？！」

幼戦士「すっげー！」

魔法使い（ただいろんな魔法覚えるためにふらふら渡り歩いてただけだけど･･･ね）

魔法使い「じゃあ次は･･･勇者君だったわよね」

幼勇者「そうだよ！ええと、としは･･･」

幼戦士「8さいだったよね」

魔法使い（私より14も下じゃない･･･）

幼勇者「うん、そう！おとうさんは王子さまで、おかあさんは王女さまだよー」

幼勇者「まだたたかいはへたっぴで、めいわくかけるけど、よろしくおねがいします！」

魔法使い「よろしくね」

幼戦士「じゃあ次はオレなー」

幼戦士「オレは戦士っていうんだー、年は勇者のふたつ上」

幼戦士「母さんはいないけど、父さんはかじややってる」

魔法使い「ああ、じゃあお父さんは知ってるわ、いいお父さんね」

幼戦士「えへへ、だろ？よろしく！」

しえん

魔法使い「じゃあ次は盗賊君ね」

幼盗賊「･･･！」ﾋﾞｸｯ

幼戦士「あ、盗賊しゃべれないんだ」

幼勇者「だけどかくれんぼとくいだし、あしもはやいんだー」

幼戦士「オレもまけちゃうし」

魔法使い「･･･そう、よろしくね、盗賊君」

幼盗賊「･･････」ｺｸﾘ

魔法使い（さっきは笑ってくれたし、元気がないわけじゃないみたいだけど）

魔法使い（事情があるみたいね･･･）

魔法使い「じゃあ、明日も早いし、そろそろ寝ましょうか」

幼勇者「じゃあぼく魔法使いさんとねるー」

魔法使い「･･･へ？」

幼戦士「あー勇者のあまえんぼー」

幼勇者「だ、だってくらいのこわい･･･」

幼勇者「ｽｩ･･･ｽｩ･･･」

魔法使い「･･････」

魔法使い（･･･まさかこんなことになるとは思わなかったけど）

魔法使い（みんな一応言うことは聞いてくれるみたいだし）

魔法使い（お母さんがわりみたいだけど、なんとかなるわよね･･･）

魔法使い（･･････）ｺﾞｿｺﾞｿ

魔法使い（『おおきくなーれ』、これ私にも効くのかしら）

魔法使い（･･･考えたくもないけど）

魔法使い（一日１時間、使い時は･･･考え･･･ないと）ｳﾄｳﾄ

魔法使い「･･････」

～翌日～

ﾕｻﾕｻ

魔法使い「･･･ん？」

幼盗賊「･･･！」ﾋﾞｬｯ

幼盗賊「･･････」ｼﾞｰｯ

魔法使い「あら、起こしてくれたのね、ありがと」

魔法使い「ん～っ！はぁ･･･」

魔法使い「さて、今日は出発ね」

魔法使い「あなたたち起きなさいな」ﾕｻﾕｻ

幼勇者「んﾞ～･･･」

幼戦士「･･････」zzz

魔法使い「仕方ないわね、氷魔法をちょっと」ﾌｫﾝｯ

幼勇者「ひやっ？！」ﾊﾞｯ

幼戦士「つめたっ？！」ﾊﾞｯ

＜城下町＞

幼勇者「ねむいー･･･」ﾌﾗﾌﾗ

魔法使い「魔物はいつ襲って来るかわからないんだから、シャキッとしなさい」

幼勇者「はーい･･･」ｳﾄｳﾄ

幼戦士「これから町のそとにでるんだよね･･･」

魔法使い「そうよ」

幼戦士「う～･･･きんちょうしてきたぞ」

魔法使い「･･･私もよ、それじゃあ行って」

* 「おやおや奇遇ですね、このような所でお会いするとは」

魔法使い「最近の城下町では変なおじさんが出るのね、無視して行くわよ」ｽﾀｺﾗ

幼勇者・幼戦士「はーい」ｻｯｻ

* 「その反応、いや、たまりませんね。待ってくれさえすれば完璧ですよ」

* 「待ちなさい。聞きましたよ、今から魔王討伐に向かうのでしょう？」ﾊﾞｯ

魔法使い「そうよ、じゃあね」

* 「待ちなさい！見たところ回復魔法を使用できる方はいらっしゃらないようですが？」

魔法使い「簡単なものなら私が使えるわ」

* 「解毒は？呪いの解除は？防御魔法は？」

魔法使い「･･････」

* 「その子達をできるだけ傷つけないように旅するには」

* 「私のような存在も･･･必要なのでは？」

魔法使い「探せばいいのよ、それじゃ」

* 「私じゃだめなんですか？！」

幼勇者「魔法使いさん、そのひとだれですか？」

* 「失礼、私としたことが名乗るのを忘れていましたね」

神官「私は神官と申します」

神官「傷の回復や解毒･･･要するに、怪我を治したりすることができます」

幼勇者「そうなんだ、よろしくね！」

魔法使い「ちょっと！」

神官「おお！流石は勇者どの、お目が高い！」

神官「用事があり次の町までですが、よろしくおねがいしますよ」

魔法使い「はぁ･･･」

幼戦士「ん、魔法使いげんきないぞ？」

魔法使い「次の町まででも嫌よ、こいつ･･･」

支援

肛門かと思ったら神官か

＜草原＞

魔法使い「･･･そういえばあなたたち、魔物と戦ったことはある？」

幼勇者「ないよねー」

幼戦士「ないなー」

幼盗賊「･･････」ｺｸｺｸ

神官「初陣ですか、かわいらしいですね」

神官「私がまだこれくらいの頃はよく教会裏の森へ行って･･･」

魔法使い「神官、魔物よ」ｸﾞｲｯ

神官「はいっ！･･･あれ？」

スライム「ピキー」

神官「なぜ私が前衛に？」

魔法使い「みんな、今から神官先生がお手本を見せてくれるわ」

神官「は？え、いやちょっと！」

神官「ていっ！」

ｽｶｯ

スライム「ピキッ！」ｽﾞｱｯ

ﾄﾞｺﾞｯ

神官「あいたぁ！」

神官「ぬ･･･回復をば」

ﾍﾟｼｯ

神官「うぁた！」

魔法使い「手本になってないじゃない」

神官「私、専ら回復専門でしたから！」

神官「しかたがない、魔法を使わざるを得ませんか･･･！バ」

魔法使い「･･････」ﾌｫﾝｯ

ﾄﾞｺﾞｵｵｫｫ･･･

スライム「 」

魔法使い「次出てきたら実戦練習をやるわね？」

幼勇者「とうっ！」ﾊﾞｯ

スライム「キー！」ﾋﾞｬﾋﾞｬｯ

ｼｭﾊﾞｯ ｻﾞｸｯ

幼盗賊「･･････」ﾊﾟﾝﾊﾟﾝ

幼戦士「盗賊よくおいつけるよなー」

幼勇者「ぼくらもがんばろ！」

幼戦士「おう！」

神官「てやっ！」ｽｶｯ

魔法使い「今のは私でも当てれるわね」

神官「やってみたらいいと思いますよ！」

魔法使い「せっかく覚えた魔法使わないなんてありえないわ」

神官「ぐぬぬ･･･」

＜草原・洞窟付近＞

魔法使い「おかしいわね･･･もう町に着いてるはずなんだけど･･･」

幼勇者「ここはどこだー」

幼戦士「入ってみなきゃわかんないよ」

神官「さては魔法使いさんは方向音痴ですか･･･？」

魔法使い「運動音痴よりましよ」ﾍﾟﾗﾍﾟﾗ

神官「そうなのでしょうか･･･」

魔法使い「とくに強い魔物が出るわけでもなさそうね」

魔法使い「中には様見の泉･･･があるみたいよ」

幼勇者「さまみ？」

魔法使い「自分の少し未来が見えるようね。寄り道する？」

幼勇者「する！」

幼戦士「みたいみたい！」

魔法使い「それじゃあ行ってみましょうか」

魔法使い（私も少し興味があるし･･･）

よせっ！

大人の女が未来なんか見たりしたら高確率でがっかりするぞっ！

幼勇者「どうくつは、くらい、くらい、くらーい！」

幼戦士「どうくつは、ふかい、ふかい、ふかーい！」

魔法使い「何の歌なの？」

幼勇者「しらないけど、よくうたってもらったんだー」

幼戦士「オレは勇者からきいた」

魔法使い「ふーん･･･」

魔法使い「･･･洞窟は、暗い、暗い、くらーい？」

幼勇者「どうくつは、ふかい、ふかい、ふかーい！」

幼戦士「どうくつは、こわい、こわい、こわーい！」

神官「ええ、ええ！子供たちに順応してる魔法使いさんも十分素晴らしいですよ！」