サーニャ「エイラがNTRされるの考えると興奮する」(73)

サーニャ・v・リトヴャクはヤキモキしていた。
ある日、夜間哨戒から帰って来て、エイラが居なかった事に。
しかし、その一方で、何処か興奮していた。
もし、今、この時点で、エイラがほかの誰かの部屋に居り、秘め事をしているのでは?と想像すると。
そして、そんな事を心の何処かで渇望してる自分が居たのに驚いた。

エイラ、エイラ・イルマタル・ユーティライネン

サーニャが密かに想いを寄せる少女。
彼女もまた、サーニャに想いを寄せる少女。

「そうよ、エイラが寝取られないのなら、寝取らせれば良いのよ」

そして、そんな事を数日考えていたサーニャは唐突に思いついた。

「は?」
「へ?」
「え?」

サーニャと共にお茶を飲んでいた、ペリーヌ、芳佳、リーネは思わず、サーニャを見た。
全員、何を言っているのだコイツは?と言う顔をして居り、それは仕方の無い事でもある。

「皆さんに相談があります」

そして、サーニャは全員に自分の性的嗜好に付いてドン引き承知で話す事にした。

「お、多方、サーニャさんの嗜好はり、理解しましたわ」

サーニャの30分近いエイラが寝取られ興奮する話を聞いたペリーヌは顔を真っ赤にして紅茶を飲む。

「えっと、サーニャちゃんはエイラさんんが好きなんだよね?」
「うん」
「なのに、エイラさんが他の女の子と仲良くしてるのが良いの?」
「うん」

芳佳の質問にサーニャは頷く。
リーネに至っては、眉間を抑え、固く目をつぶってウンウンうなっていた。

「サーニャさん、貴女はそれを私達に伝えてどうしますの?」

仕方なく、ペリーヌがサーニャに尋ねる。

「だから、エイラを寝取って下さい」

サーニャの言葉にペリーヌはうんざりしたようにため息を吐く。
芳佳はえぇぇと立ち上がり、驚いた顔をする。

「で、誰が寝取るの?」
「リーネさん!?」
「リーネちゃん!?」

リーネが何故かやる気満々でサーニャを見る。

「じゃあ、先ずは……」

こうして、3人を巻き込んでサーニャのエイラ寝取られ計画は進行していった。

そして、数日後。

「サーニャ~?」

基地の中をエイラは歩いていた。
いや、探していた、と言った方が良いだろう。
目的は、サーニャだ。
今日は非番。
エイラとサーニャは軍務に追われる事はないのだ。
そのため、街に買い物へ行こうかと思ってサーニャを探していたのだが、肝心のサーニャが見当たらない。

「どったの~?」

そこにやってきたのは、キング・オブ・エース。
エーリカ・ハルトマンである。
相変わらず、野暮ったい格好をしているところを見ると、寝起きのようだ。

「中尉。
サーニャを見なかったカ?」
「サーニャン?
そ〜いえばさっき、ミヤフジとリーネ達で買い物に行くって言ってたよーな…」
「なんだヨ、サーニャの奴~」

エイラが少し不貞腐れた様な声で窓の外を見遣った。

ズボン脱いだ

「あら、ハルトマン中尉にエイラさんどうしたので?」

そこにやって来たのはペリーヌだった。
彼女もまた、エイラ、サーニャと共に非番の日である。

「どーもしてねーヨ」
「そうですの。
それはそうと、中尉。
先ほど、物凄い剣幕でバルクホルン大尉が貴女を探していましたわよ」

ペリーヌが告げるとガーピーと基地内放送が入った。

『ハルトマン中尉、今すぐ待機所に来る様に。
繰り返す、エーリカ・ハルトマン中尉、今 す ぐ待機場に来るように!』

トゥルーデだとエーリカは苦虫を潰したような顔をすると全く焦った素振りをせず去っていった。
二人は走れよと思いつつもまぁ、あの二人はいつもこうだからなと思い直す。

「それで、貴女はサーニャさんと一緒じゃないので?」
「それがナ!
聞いてくれヨ!」

うむ

エイラは、サーニャが芳佳とリーネにくっ付いて街に行ってしまった事をペリーヌに話そうとする。

「お待ちを」
「な、なんだヨ?」
「せっかくなのでお茶を飲みながら聞きましょう」
「構わねーヨ」

エイラはペリーヌに連れられ、中庭に移動した。
ペリーヌが紅茶を入れ、エイラは余っていたクッキーを用意する。
ちょっとしたお茶会だ。

「それで、エイラさんは私にどんな愚痴を聞かせたいので?」
「あア、聞いてくれヨ!
サーニャの奴」

それから、エイラはペリーヌにサーニャが自分を置いて芳佳とリーネに付いて街に行った事を話す。
ペリーヌはそれを適当に相槌を打ち聞く。

「でナー」
「フフ」
「な、なんだヨ」
「いえ、エイラさんはずっとサーニャさんの話ばかりしていて。
余程、サーニャさんの事がお好きなのですね。
たまには他の事をお話しては?」

ペリーヌの意地悪そうな笑みにエイラは思わず、頬を赤らめる。

「べ、別に良いだろウ!!
じゃア、何が聞きたいんだヨ」
「そう、ですね……」

ペリーヌは手を組み、顎を乗せる。

「エイラさんの事、聞きたいですわ」
「わ、私?」

エイラは思わずドキリとした。
ペリーヌが思わず綺麗に見えてしまったからだ。

もともと、ペリーヌは美しい。
すっきりとした顔立ちに真っ白で健康的な肌。
また、彼女自身、真っ直ぐで祖国の為に、文字通り献身的な活動をしている。
貴族特有の上品な喋り方と仕草。
そして、何時もはその名に恥じぬ様な立ち振る舞いと時々見せる、少し間抜けた行動。
一言でいえば、綺麗で美しい。

「ええ、そうですわ」

ペリーヌはエイラをジッと見詰め、悪戯っぽく笑った。
何時もはエイラがペリーヌをからかっているのだが、この時はなぜかエイラがペリーヌにからかわれている様に感じる。

「私の事って言っても、今更何話せば良いんだヨ」

エイラは慌ててペリーヌから目を逸らし、つっけんどんに答える。

「フフ、それも、そうですわね…」

ペリーヌは小さく笑い立ち上がった。

エイラちょろいよエイラ

「新しく、淹れてきますわ、紅茶」
「お、おウ」

ペリーヌはカップを片手に台所に向かう。
台所に入ると、リーネと芳佳、サーニャが立っていた。

「あら、お帰りなさい」
「あ、ペリーヌさん!
計画はどうですか!!!」

芳佳は買ってきたらしい食材を大型の冷蔵庫に入れながらペリーヌを見る。

「今、エイラさんと中庭でお茶をしてますわ…
本当に、やりますの?」

ペリーヌはサーニャを見る。

「はい、当たり前ですよ。
あぁ、エイラが自責の念に駆られる姿を想像すると……」

サーニャは恍惚とした顔でペリーヌに小さな小瓶を渡す。

「媚薬です。
これを入れて、エイラをサウナに」
「……はぁ、分かりましたわ」

ペリーヌはそれを受け取り、ポットに入れ、再びエイラの下へ戻る。

「お待たせ致しましたわ」
「あ、あア!
大丈夫だゾ!」

エイラは手持ち無沙汰になっていたらしく、タロットカードを広げていた。
ペリーヌに気付き、それを慌ててそれを片付ける。

「どうかしました?」
「い、いヤ、何でもなイ!!」

どうせ、良くない結果か何かが出たのだろうと適当に見当付け、紅茶を注ぐ。

「どうぞ」
「ありがト」

エイラは顔を少し赤くし、それを飲んだ。
ペリーヌ自身は飽く迄も媚薬は飲まない。
媚薬を飲むと理性のタガが外れ、計画がおじゃんになってしまうからだ。
いつか、少佐にも使おうとペリーヌは内心思うも、流石にそれはヤバイと思う心もあった。

暫くすると、エイラの顔が赤っぽくなり、モジモジとしていた。
熱っぽい視線でペリーヌを眺めている所を考えると、どうやら、媚薬の効果が出てきたようだ。

「そうだ、エイラさん」
「ンァ!?
な、なんダ!?!?」
「エイラさんこそ、どうされましたの?」

ペリーヌは訝しげにエイラを見る。

「な、何でもなイ!」
「そうですの?
サウナに行きませんこと?」
「へ?」
「ほら、最近よく、二人でサウナに入る事も多いでしょう?
私も、サウナには慣れないといけないと思いまして。
でも、一人で入ると上せてしまいますし、サウナに慣れているエイラさんと一緒なら……
嫌ですか?」

上目遣いからの首傾げ。
サーニャがペリーヌに教えて技その1である。

「ま、まァ、良いけどサ……」

エイラは顔を真っ赤にしてそっぽを向いてしまった。

「では、行きましょう」

ペリーヌは立ち上がり、エイラの手を取る。

「ぅひゃぁ!?!」

エイラはそれを思わず払ってしまった。

「ど、どうかしたので?」
「な、何でもなイ!!
悪イ、やっぱりサウナはまた今度たのム!!!」

そして、エイラは走って逃げてしまった。

「ふぅ…」
「惜しかったですね!!」
「エイラのヘタレ」
「今晩から、エイラさんの料理には媚薬を入れましょう」

影で見ていたらしい3人が現れてペリーヌのとなりに並ぶ。

「も、もう止めません事?」
「ダメですよ、ペリーヌさん」

サーニャが何を言うのだと言う顔でペリーヌを見る。

「エイラさんが可愛そうですわ」
「えー?
面白そうじゃないですか!
ペリーヌさん!!」

芳佳がズズイと前に詰め寄った。

「貴女、その内、誰かに刺されますわよ?」
「大丈夫、私がそんな事させませんから」

それにリーネが笑って答える。
ペリーヌは内心大きく溜息を吐いて、椅子に座った。

「それで、次はどうするので?」

「エイラの看病してください」
「貴女が行けばいいでしょうに、サーニャさん」
「ダメですよ。
私が行ったら、エイラは落ないでしょう?
媚薬の効いている、今行かないと!!」

サーニャがペリーヌにズズイと寄った。

「……そもそも、何故、私なので?」
「え?
だって、ペリーヌさんぐらいですよ、浮いた話無いの?」

芳佳が何を言うのだという顔でペリーヌを見る。

「う、浮いた話ってなんですの!?」

ペリーヌが芳佳を見ると、全員が苦笑する。

「だって、少佐は、ミーナ中佐と出来てるし」
「バルクホルン大尉は中尉と出来てますし」
「ルッキーにちゃんはシャーリーさんと出来てますよ?」

あ、ちなみに、私はリーネちゃんと出来ます!と芳佳が言う。

ペリーヌはもう、この501はダメなんじゃないかと内心思いつつ、大きくうなだれた。

「私、告白する前から失恋しましたわ……」
「元気出してくださいよ、ペリーヌさん」

その肩を芳佳とリーネが満面の笑みで叩く。

「今ほど、貴女方をレイピアで刺したいと思ったことはありませんわ」

ペリーヌが二人の手を握り締め告げる。

「い、痛いですペリーヌさん!!」
「じょ、冗談ですよ、ペリーヌさん!!」
「それより、早く行ってください。
もう、この際、ペリーヌさんがエイラ寝取っても良いんで」
「煩いですわねもう!!
乗りかかった船!
行き着く先まで行ってやりますわ!!」

ペリーヌはガタンと立ち上がりポットとカップを手に台所に。

ペリーヌは適当に茶葉を選び、紅茶を作り、そこに媚薬を投入。

「先に断っておきますけど、私、どうなっても責任を取りませんわよ」
「はい、大丈夫です!
なので、安心して寝取ってきてください!!」

ペリーヌの言葉に、サーニャは満面の笑みで答えた。

「それで、豆狸さん」
「なんですか?」
「少佐と中佐は、その、どの程度まで進展しているので?」
「えーっとですね……」

芳佳がメモ帳を取り出し、何やら確認している。

「昨日、執務室でキスしてましたよ!」
「……正直、泣きそうですわ」

ペリーヌが眉間を抑え、ハーっと溜め息を吐いた。

「それじゃあ、行きますわ」
「「「いってらっしゃい!」」」

三人は満面の笑みでペリーヌを送り出した。
ペリーヌはポットとカップを盆に載せ、エイラとサーニャの部屋に向かう。

「ホント、私は何をしているんでしょうか?」

ペリーヌはそう、呟き、扉をノックした。

「誰ダ?」
「私ですわ。
ペリーヌ・クロステルマンですわ」
「な、何の用ダ!?」

扉の向こうからはドタドタと音がする。

「いえ、体調が悪そうだったので、気分が落ち着くお茶を淹れましたの。
良ければ飲みませんこと?」
「う、うぅぅ……」

しばらくの沈黙後、ガチャリと扉がゆっくりと開いた。

「失礼しますわ」

ペリーヌはそう言うと、部屋に入る。
エイラは何故か、窓際に立っており、そこから動こうとしなかった。

「大丈夫ですの?
顔が真っ赤ですわよ?」
「だ、大丈夫ダ」
「取り敢えず、どうぞ。
気分が落ち着きますわよ」

媚薬入りの紅茶を差し出す。
エイラはそれを受け取ると再び、窓際に下がってしまった。

「……」
「……」

エイラはゆっくりと紅茶を飲み、ペリーヌはそれを見守る。

「あ、ありがト」

エイラは少し震える声でペリーヌに言う。

「いえ、別に感謝される程では」
「そ、そうカ……」

エイラは頷くとカップを脇に置く。

「もう一杯如何?」
「い、いヤ、もういイ。
わ、悪いんだけド、もう帰ってくれないカ?」

エイラの体は少し、震えていた。
媚薬を大量に飲んだのだから、正気を保ってられる方が異常なのだ。
ペリーヌは少し罪悪感を感じながらも椅子から立ち上がる。

「エイラさん、震えていますわよ?」

そして、エイラの手を取り、ベッドに無理やり押し倒した。

「う、うわァ!?」
「申し訳、ありませんわ……」
「な、なんだヨ、モー!?」
「少し、泣いても宜しいですか?」

もう既に、泣き顔を作っていたペリーヌはエイラを見た。
エイラは思わず、顔を背け、叫ぶようにして答えた。

「な、なんでだヨ!」
「私、少佐の事が好きでしたの」
「知ってるヨ!
何時も追いかけてたからナ!」
「ええ、そうですわ。
ですが、少佐は、私の気持ちは伝わらず、中佐とお付き合いを……」

そこで、ペリーヌは嗚咽を漏らした。
この涙はペリーヌの本心からの涙である。
ペリーヌとてひとりの少女。
失恋をすれば、涙が出るのは当たり前だ。

「う、うぅぅぅぅ……」

エイラが突然唸り始める。

「え、エイラさん?」
「お、お前が悪いんだからナ!!」

エイラはそう叫ぶと、ペリーヌの頭を掴んで強引にキスをした。

「!?!!」
「お前ガ、お前が悪いんダ!!」

エイラは呪文のようにそれを呟き続け、ペリーヌの体をまさぐり、制服を強引に脱がせていく。
ボタンは幾つか、ちぎれてしまい、傍から見れば、強姦されているかの様に乱暴だった。
ペリーヌは少し驚きつつも、他人の服を脱がせる事をしたことのないエイラの手を優しく誘導してやった。

「貴女も、脱いで下さいまし」

ペリーヌはそう告げ、エイラの服を脱がせていった。

これはなかなか。

>>1のペリーヌ愛がすさまじい

ペリーヌ可愛いわ…

ベッドの上には二人の少女が、下着姿横たわっている。

「どうしたので?」

ペリーヌは襲ったは良いが、次に何をしたら良いのか分からないという感じのエイラを見る。

「ご、ゴメン…」

エイラそう告げると、ペリーヌの上からどこうとした。
ペリーヌは感心した。

そこまでサーニャさんの事が好きなのか

と。
しかし、同時に、何処か悔しい気持ちで居る自分に驚いた。
先程まで、あれほど坂本が好きだった自分が、降られたと分かり、もう、エイラに心移ろうとしている自分がいることに。

流されてしまおう

ペリーヌはそう思った。

「お待ち下さいな」

ペリーヌはエイラを抱きしめた。

「私の唇を奪っておいて、今更止めるので?」

そして、今度はエイラを押し倒し、上下逆転をする。

「そ、その事ハ、悪かっタ…
でモ、私はサーニャの事ガ……」

エイラがペリーヌから顔を逸らす。

「サーニャさんの事が好きなのは、知っていますわ」
「な、なラ!」
「今だけは、私を見てくれませんこと?」

ペリーヌは少し寂しそうに笑った。

やはり、エイラさんはサーニャさんの事が好きなのね

と。

私では、サーニャさんには勝てないのですね

と。

「無理ダ…
そんな事は出来無イ」

エイラは首を振る。

「ふふ、ですが、体は正直ですわよ?
ここは既に、こんなにも……」

ペリーヌはエイラのストッキングとズボンの中に手を突っ込む。

「ヒャアァ!?!
な、何するんだヨ!!!」
「ナニをするんですわ。
言わせないで下さいまし」

ペリーヌは一気にストッキングとズボンを引き下ろす。

「ちょ、ちょっト!!!」

エイラは慌ててズボンとストッキングを抑えるが、時すでに遅し。
すでに、ひざ下まで下がっていた。

「ほら、ご覧なさいな。
こんなにも、濡れてますわよ?」

ペリーヌはエイラの秘部をそっとなぞる。

「や、やめろォ……」

エイラは今にも泣きそうな、震える声で顔を隠す。
ペリーヌの指には粘度の高い、無色透明な、生暖かい液体がたっぷりと付いた。

これが、エイラさんの愛液

そう思ったら、ペリーヌは急に恥ずかしくなった。
この恥ずかしさを隠すために、自分も媚薬たっぷりの紅茶を一気に飲む。
即効性とまではいかないが、効き目は結構早く現れる筈。
ペリーヌは再びエイラに向き直る。

はよぅ

「頼ム、もうやめてくレ……」

エイラがエグエグと泣きながらペリーヌを見た。
流石に、やり過ぎたかもしれないと思い、ふと視線を感じる。
咄嗟に周囲を見回すと、部屋の扉が僅かばかり開いており、そこからサーニャ達が覗いてた。
そして、サーニャは親指を立てているではないか。
改めて、泣いているエイラを見る。

ああ、やっぱり、綺麗ですわね

ペリーヌはエイラの顔をそっと寄せる。
そして、エイラの涙を舐めとった。

「私、貴女を好いてしまいましたわ。
貴女がサーニャさんとお付き合いする前に、私、貴女と既成事実を作る事にしましたの」

ペリーヌは立ち上がり、脇のポットから紅茶を注ぐ。
最後の一杯だ。
それを口に含み、エイラの口に流し込む。

「ングっ!?!」
「きゃぁ!?」

エイラが目を見開き、ペリーヌを突き飛ばす。
ペリーヌは思わずベッドから落っこち、机に頭をぶつける。

「ア、わ、悪イ!?」

エイラは慌ててペリーヌを見るが、ペリーヌはぐったりして、反応がなかった。
どうやら、気絶してしまったらしい。
エイラは取り敢えず、脈と呼吸を調べ、死んでいないかを確認する。

「よ、よかっタ……」

フゥと息を吐き、ペリーヌをベッドに寝かせる。
頭部はたんこぶが出来ていたので、服を着て、氷を持って来た。
ペリーヌは下着姿のままで、服を着せようにも、脱力した人間に服を着せるのは至難の業。
毛布を掛けて、寝かせてある。

てす

「……人形みたいダ」

エイラは、ペリーヌの頬をそっと撫でる。
サラサラと綺麗な髪の毛は軽くウェーブがかかっており、エイラが幼い頃に読んだ絵本に出てきたお姫様を思い出す。
自分は、どっちかと言うと、王子様だろうとエイラは苦笑する。
ぷっくりと膨れた薄いピンク色の唇は艶やかに湿っていた。

ちょっと、だけなら……

エイラはそう思い、そっと唇を重ねる。
柔らかい、先ほどのんだ紅茶の味がした。
甘く、それでいて諄くなく、スッキリとしている。
しかし、それでいて、舌に嫌じゃない、甘味が残る味わい。

ペリーヌ・クロステルマン

正にそんな感じだった。
何時もは気丈に振る舞い、エイラのからかいにもちゃんと反応してくれる。
そんな、彼女が先ほど、泣いていた。
自分の胸で。

「っ!?」

エイラは思わず、ペリーヌから手を離した。

私が好きなのは、サーニャの筈なのに!

エイラは、思わず、ペリーヌでも良い、なんて思ってしまった。
ペリーヌはあれだけアタックしてても、少佐に思いは届かなったのだ。
自分はサーニャに対してあまりアタックしていない。

じゃあ、エイラの思いは、サーニャに届くのか?

サーニャはミヤフジの方が好きなのでは?

最近、仲の良い中尉の方が好きなのでは?

「……クソ」

エイラはペリーヌの横に座った。
何故、ペリーヌはエイラの、自分の事が好きになったのか、理解出来なかった。
泣きたくなくても、自然と涙が出てくる。
サーニャのこと、ペリーヌのこと。

「どうすりゃ良いんだヨ……」

え?続きは?

つ④

「ん……」

ペリーヌが目を覚ますと、腹部に重みを感じた。
見ると、エイラが寝息を立てているではないか。

「あら……」

エイラの目尻には泣いたあとがある。

私は、ダメな女ね

ペリーヌは小さく嘆息し、エイラの頬をそっと撫でた。
そして、まだ、少し痛む後頭部を押さえつつ、周囲を見回す。
あの3人はもう居ない。
時計を見ると、昼を少し過ぎていた。
昼食はもう終わっているだろう。
取り敢えず、エイラに毛布を掛けてやろうと、思ったが、自分が使っているし、エイラが乗っかっているのでどうしようもない。

「どうしましょうか?」

暫く考え、もう暫く、こうする事にした。
エイラは黙っていれば美人なのだ。

なんて美しい方なのか

まるで、人形が動いているかのようだ

ペリーヌがエイラと最初に出会った時に感じた印象だ。
ポーセリン・ドールの様に白く、滑らかな肌。
しかし、人形とは違い、触れば人の温かみあり、柔らかみがある。
髪も、人形の、あのわざとらしい、髪の毛とは違い、ちゃんとふわふわで、手入れの行き届いた物だ。

浮気性な女

ペリーヌはもう完全にエイラに夢中な自分を見て苦笑した。
しかし、それも良いかもしれない。
もう、後には戻れないのなら、前に進めば良いのだ。
ペリーヌはそう思い直すと、エイラの頭を抱き寄せ、そっとキスをした。

コンコンと扉がノックされ、思わず、飛び起きそうになった。

「ど、どうぞ……」

恐る恐る言うと、失礼すると扉が開いた。

「っしょ、少佐!?」
「ああ、ペリーヌ。
サウナで倒れたと聞いてな」

入ってきたのは、坂本美緒だった。

「え、ええ、心配掛けましたわ」
「感謝をするなら、エイラにしろ。
付きっ切りで看病していたからな」

サウナで倒れた、と言うのは、エイラの方便だろう。

「怪我の具合はどうだ?」
「はい、少し痛みますが、大丈夫ですわ」
「ならよかった。
先ほど、宮藤に治療させようと思ったのだが、どうにも見当たらなくてな。
買い出しから帰って来ていないようだ」

坂本はポリポリと後頭部を掻いて、呆れ顔を作る。

kouhun suru

「少佐」
「ん?
腹が減ったのなら、食堂に行けば昼食が取ってあるぞ」
「いえ、違いますわ」

ペリーヌはフーと溜め息を吐き、坂本を見る。

「大事なお話、がありますわ」
「ん、何だ」

坂本は居すまいを正し、ペリーヌを見る。

「坂本少佐、貴女が好きです」

ペリーヌの言葉に、坂本は一瞬呆気に取られ、それから少し苦笑する。

「有難う。
何時来るかと思っていたが…」

坂本は眉間に皺を寄せ、目を瞑る。

「すまん。
ペリーヌの気持ちには答えられん。
私は、その……
既に、ミーナと、こ、恋仲に成っている」

坂本はだから、お前の気持ちには答えられんと頭を下げた。

「ええ、知っていました」

ペリーヌはフッと自傷めいた笑いを浮かべる。

「少佐の言葉から察するに、私の気持ちも知っていたようですわね。
中佐から?」
「ああ、そうだ。
ミーナに告白した時にな…」

坂本は、再びスマンと謝る。

「少佐が謝る事はありませんわ。
むしろ、私の方こそ少佐に感謝しなくてはいけませんわ」
「?」
「少佐は、私のプライドを守る為に、敢えて何も言わなかったのでしょう?」

ペリーヌの言葉に、坂本はヤレヤレと首を振った。

「どうやら、私も精進が足らないな」

坂本はハーっと溜息を吐き、椅子から立ち上がる。

「その、まさか無いとは思うが、一応、忠告しておくぞ」
「なんでしょう?」
「ミーナは関係ないからな。
私が、ミーナを好きになって、告白したんだ。
逆恨みするのなら、私にしろ」

坂本が言うと、ペリーヌは一瞬惚けた顔になり、腹を抱えて笑いだした。

「な、何だ」
「し、失礼を少佐。
フフ…
私も、少佐に言うことが御座いますわ」

ペリーヌはスっと目を細め、坂本を睨む。

「このペリーヌ・クロステルマンを見縊らないで下さいまし!
それに、実を言うと、もう少佐には興味有りませんの」
「なっ!?」

坂本は驚いた顔をして、それから、大きく笑う。

「なぜか、私が振ったはずなのに、振られた気分だよ。
済まなかった」

坂本は深々と頭を下げる。

「分かって下されば宜しいですわ」
「ああ、私はこれで失礼させて貰う」
「ええ」

坂本が退室し、ペリーヌはベッドに倒れる。

「ふぅ……」
「な、なァ」

ムックリとエイラが起き上がった。

「あら、起きていらしたの?」
「あ、あア…
そノ、元気だせヨ」

エイラが気まずそうな顔でペリーヌを慰める。
それを見たペリーヌはフッとやわからかい笑みを浮かべた。

「な、なんだヨ、人が折角慰めてやろうと思ったのニ!」
「あら、御免なさい。
フフ」

ペリーヌは小さく笑い、エイラを抱き締める。

「ぅエ!?」
「分かっていても、辛いものですわね」

ペリーヌはエイラをギュッと抱きしめ、ポツリと呟く様に言う。
エイラは、ペリーヌの体を恐る恐るという感じでそっと抱き締める。

「い、今は誰も居ないかラ」
「ええ、有難うございます……」

ペリーヌは再び泣いた。
先ほどの涙で、もう泣く事はないと思っていたが、それでも涙は出てきた。
エイラは、唯唯ペリーヌを抱き締める事しかできなかった。
いや、ここでエイラが何を言っても無駄とわかっているからこそ、抱きしめていた。

わっふる!わっふる!!

ペリーヌかわいいよ

それから暫くして、ペリーヌが落ち着く。

「昼食は取り置いてあるそうですわ。
食べに行きましょう」
「あア」

二人はベッドから出る。
そこで、ペリーヌは自分が下着姿だと言うことを思い出す。

「服を着てから行きますわ。
先に行って下さいまし」
「あア、分かった」

エイラは頷くと部屋を出る。
廊下に出ると、丁度、サーニャがやって来た。

「サーニャ!!
帰って来たのか!!!!」

エイラは心臓が飛び出るかと思ったぐらい驚き、サーニャを見る。

「うん。
どうしたの?」

サーニャは敢えて、怪訝な顔でエイラを見た。

「な、何でもなイ。
今、部屋でペリーヌが服着てるんダ」
「服?」

サーニャの眉間にはますますシワが寄る。
曰く、何をしていたの?と。

「へ、変な事はしてないゾ!!!!!
ペリーヌが倒れテ!
頭打って!!」
「フフ、知ってるわよ。
さっき、帰ってきた時少佐から聞いたもの。
芳佳ちゃんが治療するって言ってたわ」
「あ、あア、そうカ。
部屋にいるゾ」

エイラはウンウンと頷きサーニャから逃げるように去って行く。
取り敢えず、顔を洗おう。
そう思い、手洗い場に向かう。

「ハー……」

深い溜息と共に廊下を歩いていると、何やら呻き声の様な声が聞こえてきた。

お化け?

エイラは思わず、周囲を見回す。
周りにあるのは、ウィッチの待機所だ。
よく耳を澄ませば、声はここから聞こえてくる。
扉は少し空いており、エイラはそっと覗く事にした。

「や…ん、は、ハルトマン!
い、今はダメだ!!」

エイラの視界に半裸のバルクホルンがエーリカに押し倒された光景が広がった。

「イイじゃんよ~
どうせ、今日も来ないって」

エーリカは嫌がるバルクホルンをソファーに押し倒し、キスをした。
バルクホルンならこの程度造作もなく組み伏せれる。
しかし、それをしないと言う事は、本気で嫌がっては居ないという事だ。

珍しい事もあるものだ

エイラはそう思い、そっとその場から離れようとして、思わずギョッとした。
何故なら、すぐ後ろにシャーリーが立っていたのだから。

「な、なな「シッ!!」

シャーリーは咄嗟にエイラの口を手で塞ぎ、唇にそっと人差し指を当てる。
エイラはコクコクと頷くと、シャーリーはその手を離した。
二人はそのまま場所を移す。
待機所のすぐ脇の空き部屋だ。

「どうしたんダ?」
「いや、な……」

シャーリーは珍しく口を濁し寂しげな笑みを浮かべた。

「あのサ、もしかして大尉の事……」

エイラはシャーリーを見た。

「……ああ、そうだよ。
私は、バルクホルンが好きだよ」
「ま、マジでカ!?!」

エイラが驚いた顔でシャーリーを見る。
何故なら、シャーリーはルッキーニとばかり思っていからだ。

「な、なんだよ、その顔…」
「い、イヤ…
シャーリーはルッキーニばかりだと思ってかラ」

エイラが正直に答えると、シャーリーは苦笑する。

「まぁ、な。
確かに、アイツは、私の事を好きだって言ってくれてる」

シャーリーは頷くと寂しそうな笑みを浮かべた。

「私も、あいつが好きだよ?
でも、バルクホルン以上じゃないんだよ。
なんて言うか、私を慕ってくれる従妹って言うか、妹っていうか……」

シャーリーが壁に背中を預ける。

「やっぱり、きっついなぁ~……」

シャーリーはハーっと溜め息を吐く。
エイラは、余計な事に足を突っ込んでしまった気がしないわけでもなく。
だからと言ってハイそうですかと言って足蹴に出来る程冷徹でもない。
勿論、なら、当たって砕けろ!と言えるような立場でもないので、どうしたものかと首を傾げる。

「悪いな、変な事言っちまって」
「い、いや別ニ……
そノ、話を聞くぐらいなラ、私にだって出来るからサ」

エイラは愚痴りたくなったら言ってくれよとだけ答える。
すると、シャーリーが驚いた顔でエイラを見た。

「な、なんだヨ」
「いや…
ありがとな、エイラ」

シャーリーはそれじゃあと部屋を出て行く。

なんだか、人間関係はめんどくさいなとエイラは思いながら部屋をあとにする。
そして、一応、手と顔を洗い、食堂に行くと既にペリーヌが付いており、エプロン姿で鍋の前に立っていた。

「どうしたんダ?」
「いえ、これは一体、どう言う食べ物なのかと思いまして……」

エイラとペリーヌの前に置かれているのは真っ白いヒモ。
脇にはまるでタールのように真っ黒い液体が鍋に置いてある。
今日の昼食を作ったのは、坂本だ。

「今日は、うどんだったんですね」

そこに割烹着を着た芳佳とリーネが入って来る。
夕飯の仕込みだろう。

「この白い紐は食べ物ですの?」
「はい。
うどんですよ。
茹でてて汁に入れるんです」
「ツユ?」

なにこの昼ドラ

「汁はこれです」

芳佳は黒いスープを指差した。

「こレ、食べるのカ?」

エイラがスプーンでスープを掬って一口。

「あ、そんなに多く飲んだら!!」
「ゥエ!?!
塩っぱいじゃないカ!!!」

エイラが慌てて水を飲み、芳佳を睨む。

「だ、だから言ったじゃないですか…
それは、普通のスープみたいに飲むと、しょっぱいんですよ。
今、うどんを茹でるんで、食堂で待っててください」
「ええ、頼みましたわ」

エイラとペリーヌはそのまま食堂に戻った。
そして、エイラの隣にペリーヌが座る。

「なんで隣に座るんだヨ」

「あら、ダメでした?」
「ダメダ」

エイラはプイとそっぽを向く。

「でわ」

ペリーヌは言うとがガタガタと椅子を動かし始める。

「何やってんダ?」

見ると、ペリーヌがエイラの椅子にに自分の椅子を合わせ、密着する。

「な、何やってんだヨ!?!」

エイラが慌てて離れようして、ペリーヌに腕を掴まれる。

「私、二度同じ過ちをする様な馬鹿な女じゃありませんの。
悪いですけど、積極的にかせてもらいますわ」

「は、はぁ!?
ひょ、ひょっとしテ、お前……」

エイラがアワアワとペリーヌを見る。

「さぁ?」

ペリーヌはフフフと含みのある笑いを浮かべる。
エイラは思わず、どきりとした。
妖艶な笑み、とはよく言ったものだ。
どうやら、まだ媚薬が残っているらしいが、エイラは知らない。

「茹で上がりましたよ~」

そこに芳佳とリーネが汁とうどんを入れたざるを片手にやって来る。

「どうやって食べるので?」
「うどんを汁に入れて食べるんです」
「はぁ…」

二人は取り敢えず、フォークで麺を取り、汁に入れて食べ始める。

>>61そこに芳佳が~~の下に
『どうやら、今日の昼は付けうどんだった様だ。』
ってのを入れて下さい

外国に、特にヨーロッパ諸国で麺を啜ると言う行為はない。
なので、二人はチマチマとフォークで麺を手繰りながら食べていく。

「啜ればイイじゃないですか?」

芳佳が何をやっているんだという顔で二人を見る。

「は?」
「だから、啜るんですよ。
えっと、ですね…」

芳佳が食堂に戻り、自分の汁と箸を持ってくる。

「こうやってですね」

うどんを取り、汁に入れる。
そして、ズルズルと啜った。

「下品ですわ」

ペリーヌが顔を顰めてそれを見た。

「確かニ……」

流石のエイラも顔を顰めた。

「それは違うぞ」

そこにバルクホルンがやって来た。
少し顔が窶れている。
エイラは少し顔を赤くして、バルクホルンから目をそらした。

「ば、バルクホルン大尉」
「ウドンやソバという食べ物は、その風味を楽しむ為に、敢えて、空気を取り込みつつ食べるんだ。
そうすることで、素材の味と言う物が理解できるそうだ。
先ほど少佐が言っていた。
宮藤、何か飲み物を頼む」
「あ、はい!」

ズルズルと残りのうどんを食べた芳佳は台所に戻っていった。

「と、言われましても…」
「啜るのは難しイ」

二人は結局、チュルチュルとうどんを食べ終えた。

「色々あって、汗を掻いたのでシャワーを浴びてきますわ」
「私モ」

二人は一旦自室に戻る。

「ペリーヌさんペリーヌさん」

ペリーヌが部屋に戻るとリーネがやって来る。

「なんですの、リーネさん」
「エイラさんの汁に媚薬入れておいたんで、頑張ってください!」
「ええ、私、もう、サーニャさんに関係なく、エイラさんを攻略しますわ」

ペリーヌはそう言うと、一番派手な下着を片手に出ていった。

エイラさんの汁とか…

「お待たせ致しましわた」

浴場に向かうと、入口でエイラが待っていた。
ペリーヌはエイラに少し足早に駆け寄る。

「どうってこないっテ」
「有難うございます。
では、行きましょう」

二人で芳佳がかけた暖簾をくぐり、中に入る。
中には当たり前だが誰も居ない。

「エイラさん、サウナに入りましょう?」

ペリーヌはサウナを見やる。

「お前、サウナで倒れたじゃんカ」

エイラが意地悪そうに笑う。

「なら、また解放して貰いますわ」

ペリーヌはエイラの腕を取る。

「な、なんで手を繋ぐんだヨ!?」
「あら、良いじゃないですの。
ほらほら、行きますわよ」

エイラが顔を真っ赤にしている。
媚薬を汁に入れたためか、効果が薄い。
二人はそのままサウナに入る。
サウナはあまり蒸していない。

「あんまり熱くないナ」

エイラがボイラーを調節しようと立ち上がる。

「失礼しますわ」

すると、ペリーヌがいきなりエイラに抱き着く。

「な、何するんダ!?!?!」

「ナニ、をするんですわ。
既成事実さえ作ってしまえば、後はどうとでもなる、本に書いて要りましたし」
「んナ!?!」

ペリーヌはエイラをベンチに押し倒した。
エイラの白い肌はサウナのせいか、媚薬のせいか赤らんでいた。

「私、はっきり言って、貴女が好きですわ」
「わ、私ハ!」
「サーニャさんのことが好きなのでしょう?
ですが、私はもう諦めませんわ」

ペリーヌは告げると、無理やりエイラの口を塞ぐ。
これ以上の会話は必要ないと言わんが如く。
最初は、エイラも抵抗するが、媚薬の効果でだんだんと気分が乗って来て、抵抗が少なくなる。

「ん…ふぅ……」
「愛してますわ、エイラさん」

ペリーヌはエイラの首や鎖骨等にキスをする。

「うっ…
や、やめロォ……」

エイラが体をよじって、ペリーヌから抜け様とするも、どこにそんな力があるのか、ペリーヌが押さえつける。

「やめませんわ」

ペリーヌの唇はだんだんと下半身に下がる。
まず、胸に行き、愛撫をし始めた。

「ぅア…やめロ……」

エイラは口では抵抗するが、最早、ペリーヌをどうにかしようとは思わなかった。
唯唯、ペリーヌの愛撫にされるがまま、という感じだ。
ペリーヌはそっと掴んでいた腕を離し、エイラの胸に手を持っていく。

「やっぱり…」

ペリーヌはエイラの肌に触れつぶやく。

「エイラさんの肌は白くて美しいですわ」

ペリーヌの言葉に、エイラは思わず赤面した。
恥ずかしい気持ちと嬉しい気持ちが混ざり合う。

「貴女、私の胸を笑っていましたが」

ペリーヌはエイラの胸にそっと手を当てる。

「そう、大したことありませんわね」
「ナッ!?
ぺ、ペリーヌより大きいゾ!!」

エイラは慌てて起き上がる。

「私をからかうなら、せめて、中佐ぐらいなくては」

ペリーヌは中佐の胸を思い出し、思いっきり、エイラの胸を揉む。

「や、やめロォ!?」
「嫌ですわ。
私が、貴女の胸を揉んで差し上げますわ。
日頃の恨み、今ここで!」

やっぱりエイラさんは受けですよね!!

ペリーヌはそう宣言するとエイラの胸を優しく、揉み始める。
先ずは下から持ち上げるようにして、優しくマッサージする様に。

「ぅう…」
「随分と塩らしいですわね、エイラさん」

ペリーヌはエイラを抱えるようにしてベンチに座り、後ろから、耳を愛撫する。

「そ、そこハ、耳だヒャァ!?」

耳朶を甘噛みされ、思わず声を上げてしまう。
ペリーヌは耳を愛撫しつつ、胸を揉む力を少しずつ強くしていく。

「はゥゥ…」
「可愛いですわよ、エイラさん。
いえ、エイラ」

ペリーヌはエイラの耳を愛撫するのを止め、唇を重ねた。
乳房を揉む手も、全体を揉むように大きく動き、乳輪を指でなぞる。
エイラはその未知の感覚に唯唯当惑するだけだった。

「はぁ…はぁ…」
「あら、エイラさん、どうかしたので?」

エイラの息遣いが荒く、そして、心なしか、内股でモジモジとしている。

「な、何でもなイ…」
「ふふ、強がってしまって」

ペリーヌはエイラの秘部に手を伸ばした。

「ひぃ!?」
「あらあら」

ペリーヌが手を引き抜くと、指先にはトロトロと透明で粘着質が付いていた。

「み、見るなァ~…」

エイラが顔を真っ赤にしてペリーヌを睨む。

「私の愛撫で感じて下さっていたのです、エイラさん」

ペリーヌは嬉しそうに笑うと、エイラにキスをする。

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