サーニャ・v・リトヴャクはヤキモキしていた。
ある日、夜間哨戒から帰って来て、エイラが居なかった事に。
しかし、その一方で、何処か興奮していた。
もし、今、この時点で、エイラがほかの誰かの部屋に居り、秘め事をしているのでは?と想像すると。
そして、そんな事を心の何処かで渇望してる自分が居たのに驚いた。
エイラ、エイラ・イルマタル・ユーティライネン
サーニャが密かに想いを寄せる少女。
彼女もまた、サーニャに想いを寄せる少女。
「そうよ、エイラが寝取られないのなら、寝取らせれば良いのよ」
そして、そんな事を数日考えていたサーニャは唐突に思いついた。
「は?」
「へ?」
「え?」
サーニャと共にお茶を飲んでいた、ペリーヌ、芳佳、リーネは思わず、サーニャを見た。
全員、何を言っているのだコイツは?と言う顔をして居り、それは仕方の無い事でもある。
「皆さんに相談があります」
そして、サーニャは全員に自分の性的嗜好に付いてドン引き承知で話す事にした。
「お、多方、サーニャさんの嗜好はり、理解しましたわ」
サーニャの30分近いエイラが寝取られ興奮する話を聞いたペリーヌは顔を真っ赤にして紅茶を飲む。
「えっと、サーニャちゃんはエイラさんんが好きなんだよね?」
「うん」
「なのに、エイラさんが他の女の子と仲良くしてるのが良いの?」
「うん」
芳佳の質問にサーニャは頷く。
リーネに至っては、眉間を抑え、固く目をつぶってウンウンうなっていた。
「サーニャさん、貴女はそれを私達に伝えてどうしますの?」
仕方なく、ペリーヌがサーニャに尋ねる。
「だから、エイラを寝取って下さい」
サーニャの言葉にペリーヌはうんざりしたようにため息を吐く。
芳佳はえぇぇと立ち上がり、驚いた顔をする。
「で、誰が寝取るの?」
「リーネさん!?」
「リーネちゃん!?」
リーネが何故かやる気満々でサーニャを見る。
「じゃあ、先ずは……」
こうして、3人を巻き込んでサーニャのエイラ寝取られ計画は進行していった。
そして、数日後。
「サーニャ~?」
基地の中をエイラは歩いていた。
いや、探していた、と言った方が良いだろう。
目的は、サーニャだ。
今日は非番。
エイラとサーニャは軍務に追われる事はないのだ。
そのため、街に買い物へ行こうかと思ってサーニャを探していたのだが、肝心のサーニャが見当たらない。
「どったの~?」
そこにやってきたのは、キング・オブ・エース。
エーリカ・ハルトマンである。
相変わらず、野暮ったい格好をしているところを見ると、寝起きのようだ。
「中尉。
サーニャを見なかったカ?」
「サーニャン?
そ〜いえばさっき、ミヤフジとリーネ達で買い物に行くって言ってたよーな…」
「なんだヨ、サーニャの奴~」
エイラが少し不貞腐れた様な声で窓の外を見遣った。
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