勇者「忘れたくなんてなかったんだ」(4)

神父「勇者様は呪いに冒されております」

僧侶「呪い......ですか?」

魔法使い「じゃあ、解呪してくださいな」

神父「強力な呪いです......私の技量では到底......」
  「僧侶、あなたをもってしてもおそらく......」

僧侶「......」
魔法使い「やってみなきゃわからないわ」

僧侶「そうね......、浄化をもって束縛を放たん......解呪っ!」

ーーーシーン......

神父「やはり......か」

魔法使い「解決策は何かないのです?」

神父「呪いをかけた本人に解呪させるか、殺すか」
  「幸い、と言っていいかわからないが、この呪いは遅効性のようだ


僧侶「遅効性......、効果は?」

神父「不明だ」

僧侶「そうですか......」

神父「心当たりはあるのかね」

魔法使い「魔族から買った恨みならキリがないわ」

僧侶「ですが、最近ということであれば今回の敗戦です」
  「魔族に呪術に長けたものがいたのかもしれません」

魔法使い「奇襲を受けなければ......、とりあえずリベンジ戦よ」

僧侶「えぇ、それでは神父様、勇者様をお願いします」

神父「わかりました、それでは明日また教会にお越しください」

僧侶「はい、それでは失礼いたします」

ーーーキィ、パタン

ーーー城下町 宿屋

僧侶「......わたしに、もっと力があれば」

魔法使い「気に病むことないよ」

僧侶「そうはいきません、数少ない女神様のご加護を消費してしまいました......」

魔法使い「そうかもしれないけど、奇襲からの挟み撃ち......
    「あの状況で勇者君が躍り出てくれなきゃ私たちのどちらか、最悪全滅だったよ」

魔法使い「この世界で唯一、蘇生が可能な勇者君の判断は的確だったよ」

僧侶「ですがっ! それが現状のままで良い理由にはなりません......」

僧侶「勇者様の助けになりたくて、でも足を引っ張っているようでは本末転倒ではないですか......」

魔法使い「......とりあえず、今日はゆっくり休もう」

期待

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