男「なぁ、俺ってもしかしてみんなの笑いものにされてるのか?」
友「急にどうしたんだ?」
男「ここ最近俺の持ち物が結構な頻度で無くなるんだ・・・」
友「え、マジかよ」
男「昨日は上履きがなくなってたし、今日はシャーペンが無くなってるし・・・」
友「小学生のいじめかよ」
男「もう怖くてお前にしか相談できないんだよ・・・」
友「なんかそこまで頼ってもらえるとちょっと照れくさいな」
友「ここ最近っていつごろからなんだ?」
男「進級してからかな・・・俺が何したよ・・・」
友「んでもいじめって決まったわけじゃないだろ。靴に関しては誰かが間違って履いてったのかもしれないし」
男「はぁ・・・」
友「シャーペンはお前がどっかに置き忘れてきたのかもしれないし」
男「そ、そうだな・・・俺の思い過ごしかもしれないしな・・・ありがとうちょっと気が楽になったよ」
友「だったらお礼にb定食おごってくれ」
男「・・・」
~授業終わり~
男「あ~・・・疲れた・・・」
友「走るくらいなら球技させろってんだ」
男「同感・・・さっさと着替えて帰ろう・・・」
友「ん、帰りにラーメンでも食ってこうぜ」
男「うん・・・・・・・・・あれ?」ゴソゴソ
友「ふぁぁぁぁ・・・ねみー・・・」
男「ワイシャツがない・・・」
~下校~
男「・・・」
友「さすがにおかしいよな」
男「どうしたらいいんだろ・・・」
友「だれか心当たりとかないのか?」
男「全然・・・」
友「センセにいうべきか」
~自宅~
ガチャッ
男「ただいまー・・・」
ガラガラガラ
男「ただいま」
妹「んー・・・おかーり」
男「なんて格好してるんだよ」
妹「別に私がどんな格好でいようと勝手でしょ」
妹「あ~、そうだにーちゃん」
男「なに?」
妹「これここに落ちてた」ポイッ
男「あっ!俺のシャーペン!」
妹「ん?どったの?」
男「い、いやなんでもない、ありがとう!」
妹「へんなの・・・」
~男の部屋~
男「そっか、シャーペン茶の間に落ちてたのか」
男「じゃあ、上履きとワイシャツはいったいどこに・・・」
男「わからない・・・」
期待せざるをえない
~翌朝~
男「・・・ってわけでシャーペンは見つかったんだ」
友「んだよ、結局お前が落としただけじゃねーか」
男「でもまだ上履きとワイシャツは見つかってないんだよ」
友「それで今日もスリッパか」
男「新しいの買ってもまた無くなったら嫌だし・・・」
~昼~
男「あぁ~・・・昼だ~」
友「飯飯。俺今日カップめんだから学食でお湯もらってくるわ。先食ってていいぞ」パタパタパタ
男「うん。じゃあお先に・・・あ、箸忘れた」
男(友にもらってきてもらえばよかったなぁ・・・)
ガラガラガラ
妹「・・・」キョロキョロ
男「あれ?」
妹「あ、いた。にーちゃん、私のほうににーちゃんの箸入ってたよ」
男「そっちに入ってたのか、わざわざありがとうね」
妹「ん、じゃ」
女「男君って妹さんいたんだね」
男「えっ?あ、女さん」
女「やっほー」
男「どうしたの?」
女「いやいや、見たことない女の子がいたから誰かなーって思って」
男「あぁ、なるほどね」
女「可愛い妹さんだねー」
男「そうかな?」
女「うん、なんかきょうだいーって感じだった」
男「よくわかんないな・・・」
女「あはは、じゃねー」
男(なんだったんだろ)
友「・・・ただいま」
男「あれ?パン?カップめんじゃなかったの?」
友「ずっこけて全部ぶちまけてしまったよチクショウ」
男「・・・どんまい」
北石照代
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